江戸の紀行文 泰平の世の旅人たち

江戸の紀行文 泰平の世の旅人たち

968円 (税込)

4pt

4.0

徳川の世は泰平。人びとはどこへでも旅ができる喜びを実感する。旅といえば辛く悲しいという中世以来の意識は劇的に変化し、「楽しい」「面白い」が紀行文の一つの型となり、さらに「いかに実用的か」が求められるようになる。辺境への関心も芽生え、情報量も豊富になっていく。好奇心いっぱいの殿様の旅、国学者のお花見、巡検使同行の蝦夷見聞などを通して、本書は江戸の紀行文の全体像を浮かび上がらせるものである。

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江戸の紀行文 泰平の世の旅人たち のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年06月10日

    力作である。しかも学術的なレベルもたいへんに高い。
    江戸時代の紀行文と言えば、まずは芭蕉の『おくのほそ道』であり、十返舎一九の『東海道中膝栗毛』が思い浮かぶのであるが、筆者はもっと他にすばらしい紀行文があるのだと主張する。例えば、貝原益軒であり、本居宣長であり、橘南谿であり、小津久足である。
    紀行文...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月02日

    本居宣長の菅笠日記の解説を読みたくて手に取ったが、和泉日記の巻も大変面白かった。

    はじめに、著者からのメッセージ
    ①江戸時代の紀行は面白い
    ②面白さの理解には、豊富な情報、前向きな旅人像、正確で明快な表現という新しい評価基準で紀行を見直す。

    ③江戸時代の紀行文の代表作は
    貝原益軒の「木曽路記」橘...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年10月20日

    芭蕉の「奥の細道」以外にみるべきもが無いと言われていた江戸時代の紀行文を紹介。雅文と俗文、あるいは雅俗混交での紀行記は面白い。

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    Posted by ブクログ 2015年06月11日

    旅という名の読みもの(フィクション)と、実用性(ノンフィクション)を帯びた紀行文。
    林羅山、古川古松軒、橘南谿、本居宣長など様々な個性を原文と訳と織り込んで、紀行文の楽しさを知ることができました。

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    Posted by ブクログ 2014年01月21日

    一見すると歴史的に見たとき、文学の中でも価値を見出し難い「紀行文」。
    しかし、この本を読むと一概に「紀行文」とされるものの多様性、そこに表れる作者たちのそれぞれ多様な表現が読み取れる。旅を記すことの意味とは。

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    Posted by ブクログ 2016年05月06日

    新書でアタリ率が低い。
    妙に学術性にこだわり、楽しまそうという発想があまりない著者が多い気がする。
    これもその一つ。
    もちろん、このフィールドに詳しい人ならば楽しめるのだろうが。

    素人たる自分が期待していたのは江戸の紀行文のいいとこ取り。例えば江戸時代の雰囲気が活写されているシーンや、そこから紐解...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年08月31日

    それまでとはまた変わった形を取るようになった、江戸時代の紀行文。「おくのほそ道」だけではない江戸時代の紀行文の魅力を解説した本。実際に江戸時代の紀行文を読んでみたくなる。

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2015年12月15日

    「江戸の紀行文」を読む  -2011.06.10記

    著者板坂耀子は’46年生れ、昨年3月、福岡教育大教授を定年退官した、と。
    曰く、芭蕉の「おくのほそ道」は名作だが、江戸時代の紀行としては異色の作であり、作為に満ちて無理をしている不自然な作である。この異色の名作「おくのほそ道」でもって、江戸期に花...続きを読む

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