梶井基次郎全集 全一巻

梶井基次郎全集 全一巻

825円 (税込)

4pt

ほとんど無名のうちに夭折しながらも後年、三島由紀夫をして「デカダンスの詩と古典の端正との結合、熱つぽい額と冷たい檸檬との絶妙な取り合はせであつて、その肉感的な理知の結晶ともいふべき作品は、いつまでも新鮮さを保ち、おそらく現代の粗雑な小説の中に置いたら、その新しさと高貴によつて、ほかの現代文学を忽ち古ぼけた情けないものに見せるであらう」と云わしめた梶井基次郎の全集。難解な語句には注を付し、すべての作品はもとよりの習作・遺稿までを網羅した全一巻。

...続きを読む

梶井基次郎全集 全一巻 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年08月27日

    窓を覗く、檸檬を握る。私も彼と一緒のようなことを人生でやったことがある。でも彼のようには感じなかった。注視すべき一つの体験として自分のなかに刻まれなかった。ここに小説家とそれ以外の人間の差があるのかもしれないなと思った。
     ひんやりとしたのものや清浄なものが熱病に冒されていた彼に与えた安らぎ。幼い頃...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年10月29日

    梶井基次郎という人は、結核という病を得て死について考え考え、考えぬいて生きたんだなというのがよくわかる。
    世間と隔絶されてしまったかのような焦燥感、絶望感、最後は諦念と恐怖のなかにかすかに達観も見られ、どこか救われるような気持ちになったりもした。どれを読んでも胸にせまるものがある。

    読みながら、自...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年06月27日

    美しい表現や文章に表すことができないような体験を文字として美しく羅列していると思う。
    自分が今まで忘れていたようなことをこの人の文章を読んで思い出したことがある。
    ただしまだまだスムーズに読むことができない話もたくさんあって、全部は読めていない。
    年齢を重ねて、時が来たら読めるようになると思ってそれ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2018年04月16日

    うつ病で一人部屋の隅にいた時にこの本を繰り返し読んでいた。この作者の作品群に共通して垣間見える孤独な感じが自分の心を癒してくれるような気がした。でも、少し幸せになった今は本棚から取り出す事がめっきり減った。
    そんな作品。

    0

    Posted by ブクログ 2017年10月07日

    自分の影と対話するような面と、母親や友人との、やりきれなさや苛立ちを抱えつつ、それでもどこか縋るような透明な関係性に共感して引きつけられる。
    「檸檬」(角川文庫)になかった初読の作品では「路上」、習作の「卑怯者」「彷徨」が特に印象的だった。

    「路上」では崖の道をあえて滑ってみたり、「冬の蝿」では病...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2016年03月28日

    「檸檬」「桜の樹の下には」が収録。夜桜を観に行く前に「桜の樹の下には」を読んでいくと風情?がでていいかもしれません。

    0

    Posted by ブクログ 2011年07月19日

    この「ちくま文庫」が個人全集刊行を始めた、わりあい早い時期のものだったはず。「全集全1巻」なら、私も「梶井、読んだよ」なんて言えるなあ、と、そういう浅はかな思いが過ったことを告白します。檸檬と丸善があまりにも有名で、だからなんとなく知ったような気になっていた夭折の梶井基次郎、習作や遺稿や解説も含めた...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    「檸檬」は国語の教科書にも載っていました。
    文字数の少ない文章からは
    インパクトの強さと新しい風を感じます。


    0

    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    好きすぎて何にもいえない。梶井の潔癖ともいえる清廉さは、まわりまわってエロッチクといえてしまいます。

    0

    Posted by ブクログ 2023年06月30日

    理不尽な病に生涯に渡って苦しめられるその惨めさこそ小説の本質であり、自分の運命と必死に格闘した梶井にとっては小説を書くしか生きる道がなかったのだと思う。

    0

梶井基次郎全集 全一巻 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

ちくま文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

梶井基次郎 のこれもおすすめ

檸檬

檸檬

無料あり
  • 試し読み

愛撫

愛撫

無料あり
  • 試し読み

「青空語」に寄せて(昭和二年一月号)

「青空語」に寄せて(昭和二年一月号)

無料あり
  • 試し読み

青空同人印象記(大正十五年六月号)

青空同人印象記(大正十五年六月号)

無料あり
  • 試し読み

「青空」のことなど

「青空」のことなど

無料あり
  • 試し読み

浅見淵君に就いて

浅見淵君に就いて

無料あり
  • 試し読み

「亜」の回想

「亜」の回想

無料あり
  • 試し読み

ある崖上の感情

ある崖上の感情

無料あり
  • 試し読み

同じジャンルの本を探す