新潮社作品一覧

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  • 本格保守宣言
    -
    本格保守、それは混迷の未来を切り拓く指針だ──。改憲や改革にばかりこだわる保守は、左翼的な進歩主義の影響を受けて生まれた「公式保守」、つまりニセモノにすぎない。「世の中はどこまでも良くなる」という近代的理性の限界を悟り、より深い叡智にめざめることこそ、社会や国家、いや世界をベストの状態に保つ鍵となる。フランス革命以後の保守の歴史をふまえ、明日への大胆な提案を行う画期的宣言。

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  • 本気で言いたいことがある
    4.2
    僕はこの国を心から愛している。でも、自分が好きな「日本」という国は、もしかしたら存在しない幻の国なのかもしれない――。家族、子育て、礼儀作法、コミュニケーション、戦争、平和、義、人情……。三十年以上にわたり、全国を隈無く旅して来た著者だからこそ見える、どこかおかしいこの国の今。時に辛辣に、時にユーモアを交えつつ、しかしあくまで真摯に語り尽くした、日本と日本人への処方箋。

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  • 本死にたまふこと勿れ―夏目文彦青春日記― 1巻
    3.0
    夏目文彦は文学が好きで好きでたまらない。周りを見わたしても本を読んでいる人があまりにも少ないではないか!? このままでは日本が沈没してしまう!! そう、この物語は文学に身を捧げた一人の高校生が腐りきった世の中にカツを入れ、かつ真面目に文学の素晴らしさを伝道する、革命的文学コメディーなのである! 読書界騒然の第1巻!
  • ホンダジェット―開発リーダーが語る30年の全軌跡―(新潮文庫)
    4.0
    自動車メーカーが飛行機をつくる――。この無謀な試みに、航空機王国アメリカで果敢に挑み、遂にHONDAは小型ビジネスジェット機開発に成功した! 創業者・本田宗一郎の精神を受け継ぎ、双翼の上にエンジンを立てる画期的なデザインと、優れた燃費性能を武器に、その分野で販売トップに躍り出た新鋭機の飛翔までの道程を、経営者と技術者への聞き書きを軸に辿るモノづくりストーリー。(解説・清水政彦)
  • 本朝無双格闘家列伝
    3.0
    神代の昔より、日本には凄まじく強い格闘家たちがいた。建御雷神、当麻蹶速、海恒世、合沢弥五郎……。格闘技を熱烈に愛する著者が史書をひもとき、いにしえの激闘に思いを馳せる。時には壮絶な闘いに身震いし、時には試合を極めた必殺技を大胆推理する。現代の格闘家の話題をはじめとした愉快な脱線話も満載。ただひたすらパワーを追求した英雄たちの歴史絵巻、ここに開幕――。
  • 本当に生きた日
    3.4
    二児の母で、三十八歳になる素子は、平凡な専業主婦だった。だが、大学講師でメディアにも進出しているやり手の友人・ルミに強引に誘われ、彼女の事務所を手伝うことになった。様々な出来事に翻弄されながらも、次第に仕事への意欲を覚える素子。しかし、一方で平穏な家庭に影響が出始め……。本格化した女性の社会進出を背景に、女性にとって仕事とは何か、人生の充実とは何かを描く。

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  • 本当に偉いのか―あまのじゃく偉人伝―
    3.0
    福沢諭吉や夏目漱石のどこがそんなにエラいのか? 坂本竜馬は結局何をした? アレクサンドロス大王やコロンブスはただの侵略者じゃないか? 評価が上げ底されがちな明治の偉人、今読んでもちっとも面白くない文豪、熱狂的な信者が多いだけの学者……世間の評価に流されず、その業績や作品を詳しく見れば、歴史や文学の新たな一面が浮かんでくる。独断と偏見で「裸の王様」をブッタ斬る、目からウロコの新・偉人伝!
  • ほんとうの診断学―「死因不明社会」を許さない―(新潮選書)【電子特典付き】
    3.5
    1巻1,100円 (税込)
    正しい診断を知ること、それは「いのち」と向き合うことである。Ai(死亡時画像診断)を提唱して医学界の改革を図る著者が、「検査」と「診断」の本質を徹底究明。正しい医療を受けるために必要な知識を解説しながら、市民社会への視点を見失い不毛な議論に終始する昨今の日本の医学研究を解剖、その欠陥を抉り出す問題作。※【電子版あとがき】をはじめ、ストーリー上の出来事が一目でわかる【桜宮年表】や【作品相関図】、小説・ノンフィクション作品の【海堂尊・全著作リスト】、小説作品の【「桜宮サーガ」年代順リスト】など数々の電子版特典を巻末に収録!
  • 本当の強さとは何か
    3.8
    柔道と柔術を極めた「伝説の格闘家」と、木村政彦の遺志を伝え続ける作家による最強対談。相手の反則で、24歳で片目失明により総合格闘家を引退するも、数年後には柔術家として復活。日本柔術界トップとして多くの弟子を育てている中井の「強さ」の神髄に増田が迫る。二人が共に汗を流した、七帝柔道(北大)の秘話も満載!
  • ほんとうの復興
    3.6
    目の前にある現実は、問題ではなく、答えである。ここから、何を、どう、考えていけばいいのか――? 大きな自然災害にしばしば見舞われることが宿命づけられているこの国に生きる、われわれの文化的・社会的な特質と、「政治化」や「官僚化」によって起こった人災としての原発事故の根本にある情理を、鋭く深く論究する。

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  • 本当は危ない国産食品―「食」が「病」を引き起こす―(新潮新書)
    4.2
    「国産食品だから安心、安全」というのは噓(ウソ)である。実は日本では一部の農薬の規制が世界的に見ても緩(ゆる)い。それらが残留した日本茶、野菜、果物、コメ、パン、パスタなどを私たちは日常、口にしているのだ。研究者たちが指摘するのは、肥満、アレルギーのみならず、脳の萎縮(いしゅく)、自律神経の失調、神経伝達の異常、発達障害など、数々の重大なリスクである。最新の科学データと緻密(ちみつ)な取材をもとに、大宅賞作家が警鐘を鳴らす問題作。
  • 本当はエロかった昔の日本(新潮文庫)
    4.0
    兄と妹の近親姦から国作りが始まる『古事記』、義母を犯して子を産ませた光源氏が、結局、妻を寝取られるという「不倫の恋」満載の『源氏物語』、セックス相手によって人生が変わる「あげまん・さげまん」神話、男色カップル弥次喜多の駆け落ち旅『東海道中膝栗毛』など、古典文学の主要テーマ「下半身」に着目し、性愛あふれ情欲に満ちた日本人の本当の姿を明らかにする、目から鱗の一冊!(特別対談・まんしゅうきつこ×大塚ひかり)
  • 本当は怖い動物の子育て
    3.8
    まさか!? なんてこと!! パンダの母親は「できの良い子」をえこひいきして「ダメな子」を見殺しに。タスマニアデビルは生まれたての赤ちゃんにサバイバルレースを課し、リスはご近所の子を取って食う……子殺し、DV、虐待は日常茶飯事。極悪非道に映るメスたちの狙いとは? オスはその時どう動く? 「ヒト」は彼らと別物か? テレビ番組や動物園が伝える美談からは決して見えてこない、動物たちの恐ろしく、たくましい真実の姿。
  • 本当はダメなアメリカ農業(新潮新書)
    4.0
    自由化したら日本農業が壊滅? とんでもない。アメリカ農業はハリボテだ! 消費者が求めるオーガニック作物は輸入だのみなのに、遺伝子組み換えがやめられない。除草剤に負けない「スーパー雑草」にはさらに強力な除草剤で対抗。人手不足なのに移民を追い詰め、農民には自殺とドラッグが蔓延。輸出はトランプの保護主義で一人負け……。現地を徹底取材したジャーナリストが描き出す等身大のアメリカ農業の姿。
  • 本当はひどかった昔の日本―古典文学で知るしたたかな日本人―
    3.6
    昔の日本では、子供は健やかに育てられ、家族は愛に満ちていた……なんて大嘘。『古事記』や『枕草子』『源氏物語』『宇治拾遺物語』などをひもとけば、育児放棄や児童人身売買、マタハラに介護地獄、ストーカー殺人から動物虐待まで、現代に負けない残虐悲惨な話だらけ! しかし、それでも逞しくて人間味あふれる日本人の姿を、日本文学の古典から読み解く「文芸ワイドショー」。
  • 本にだって雄と雌があります
    4.2
    本も結婚します。出産だって、します。小学四年生の夏、土井博は祖父母の住む深井家の屋敷に預けられた。ある晩、博は祖父・與次郎の定めた掟「書物の位置を変えるべからず」を破ってしまう。すると翌朝、信じられない光景が――。長じて一児の父となった博は、亡き祖父の日記から一族の歴史を遡ってゆく。そこに隠されていたのは、時代を超えた〈秘密〉だった。仰天必至の長編小説!
  • 本音(新潮新書)
    4.3
    「小倉智昭」と聞いて、どんなイメージが浮かびますか? 舌鋒の鋭さ、ふてぶてしさ? でも、その実人生はアップダウンの連続です。吃音(きつおん)だった少年時代、局アナからフリーに転じた後の貧乏暮らし、22年にも及んだ「とくダネ!」MC、がん闘病……そんな「まさか」の人生を、「とくダネ!」コメンテイターで年の離れた友人・古市憲寿さんを聞き手に振り返ります。驚きのエピソード、イメージとは違う意外な面が続々!
  • 本音で語る沖縄史(新潮文庫)
    -
    なにかと喧しい話題が多い沖縄。だが、日本と中国に挟まれたこれらの島々を「悲劇の島」や「栄光の琉球王国」という紋切型のイメージで見ると、その本当の姿を見誤る。国王即位を巡る後宮の陰謀、琉球史上最大の海戦の結末、離島を治めた女傑、最後の琉球王の淡い追憶など「アジアの交差点」といえる琉球諸島に生きた人々の足跡を、沖縄人二世の視点で辿る。「沖縄の戦後史」を新たに収録!
  • 本の本―夢眠書店、はじめます―
    3.8
    自分で書店を開きたいと願うほど、本を愛するアイドルが訪ねた先は――。超大型書店の舞台裏から、思わず買っちゃうPOP作りの達人、憧れの週刊少年ジャンプ編集部、神業でミスを見破る校閲ガール、そして著者本人の装幀家デビューをアシストするブックデザイン集団まで。出版業界のプロフェッショナルを取材した体験ルポ。
  • ほんもの―白洲次郎のことなど―
    3.8
    無秩序、無鉄砲、無制限。疾風のごとく駆け回り「韋駄天夫人」の名をほしいままにした白洲正子が、時に激しく、時に気さくに綴った26編。お能、骨董、名優への思い、自死した女友だちのこと、そして、白洲次郎、小林秀雄、吉田健一ら猛者たちと過ごした日々――。美しく儚い〈ほんもの〉に満ちた、白洲正子史上もっとも危険な随筆集! 没年に行なわれた阿川佐和子との対談も収録。
  • 「ほんもの」のアンティーク家具
    3.5
    「珍しい」「入手困難」アンティークショップのセールストークは、お客にとって殺し文句。だが、そんな客受けばかり狙った「レア物」など真っ平御免と、トラックでヨーロッパを駆けずり回り、独自の価値観に適った「ほんもの」の骨董家具を買い付ける──。名品はいらない。世間の評価などに惑わされることなく、自分だけの逸品を愉しみたい。アンユージュアルな西洋古道具屋店主による、型破りなアンティークのススメ。

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  • 本屋さんのダイアナ
    4.4
    私の名は、大穴(ダイアナ)。おかしな名前も、キャバクラ勤めの母が染めた金髪も、はしばみ色の瞳も大嫌い。けれど、小学三年生で出会った彩子がそのすべてを褒めてくれた――。正反対の二人だったが、共通点は本が大好きなこと。地元の公立と名門私立、中学で離れても心はひとつと信じていたのに、思いがけない別れ道が……。少女から大人に変わる十余年を描く、最強のガール・ミーツ・ガール小説。
  • 「本屋」は死なない
    4.1
    1巻1,496円 (税込)
    現在の出版流通システムのあり方や、本を取り巻く環境の厳しさに抗うように、「意思のある本屋」でありつづけようとしている書店員・書店主たち。彼ら・彼女らの行動を追って、書店を巡りながら、“本を手渡す職業”の存在意義とは何なのかを根源的に問い直す。「本」と「本屋」の今とこれからのかたちを探る異色のルポ。

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  • 本を読む女
    3.9
    万亀は本を読むのが好きなだけの平凡な女の子。しかし突然の父の死と戦争の始まりによって、彼女の人生は否応なく時代の流れに巻き込まれてしまう。進学、就職、結婚という人生の岐路において、常に夢や希望を現実に押しつぶされつつも、読書を心の支えに懸命に自分の人生を生き抜いた万亀。著者自身の母親をモデルに、一人の文学少女の半生と昭和という時代を描いた力作長編小説。
  • 防衛省
    3.8
    「防衛省」と「自衛隊」は同一の組織である。同一の組織に二つの名前。なぜこんなことになっているのか。原因は日本の安全保障が抱える「ややこしさ」にある。でも、「ややこしい」からといって知らずには済まされない。日本軍と自衛隊はどういう関係か? 防衛庁と防衛省はどこが違う? 自衛隊の実力は? 予算四兆円超、二十三万人を抱える巨大組織の歴史、実力、課題、問題点を意外な事実、秘話を交えて解説する。

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  • 忘却の河
    4.4
    初老の小企業社長・藤代と、その妻で十年間寝たきりのゆき、二人の娘・美佐子と香代子の、それぞれに苦悩多い人生――。忘却の河に流し得ぬような各様の過去が四人に暗影を投げかけており、痛切な愛の挫折、愛の不在がある。主人公は、終章で北陸の海辺にある賽の河原に罪のあがないを見出すのだが、宗教なき日本人の、愛と孤独への救いを追究した、密度の高い連作長編小説である。
  • 忘却のレーテ(新潮文庫nex)
    3.6
    両親を事故で亡くした女子大生・笹木唯は高額の報酬と引き換えに記憶消去薬「レーテ」の新薬実験に参加する。完全に閉鎖された施設で、天才科学者の監視のもと過ごす7日間。毎日記憶をリセットされる唯と5人の被験者たちだが、ある日目覚めると流血死体を発見して――。どうしてこの手は血塗れなの……まさか私が、殺したの? 驚愕のエンディングに戦慄必至の記憶喪失ミステリ。
  • 望郷
    -
    昭和20年11月、沢田冬明は北朝鮮の丘の上から家族たちと引きはなされ、ソ連軍の捕虜となる。2カ月後、中共軍の技術者として職を得る。中共と国府が争う極限状況下、遠く妻子を思い、心の荒廃した人たちの間で、ひとり誠実に生き抜く……。表題長編および、その連作『豆満江』『夕日』の自伝的作品3編をはじめ、戦争の深い傷跡を小説化した著者の戦争文学全6編を収録する。

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  • 亡国の危機
    3.0
    コロナ禍で混乱を極める政治、無礼な隣国、そして激化する米中の覇権争い――日本は今、戦後最大の“危機”の中にある。だがこれは戦後最大の“チャンス”でもある。日本の意思と努力で、国際社会の流れを変えるのだ。日本人が本来持っている「力」を結集すれば、必ず道は開ける。強く逞しい日本が世界のリーダーとなる処方箋。
  • 亡国の密約―TPPはなぜ歪められたのか―
    -
    1巻1,320円 (税込)
    1990年代、コメの市場開放要求をかわすため、日本は米国とある密約を結んだ。「聖域」を守る代償として、米国に大きな実利を差し出すスキームは、その後20年余りの間に、農業のみならず金融、保険、医療分野にも拡大。その結果、TPPでも日本は大幅な譲歩を余儀なくされた。亡国の危機すらはらんだシナリオの全容に迫る。
  • 暴雪圏
    3.8
    三月末、北海道東部を強烈な吹雪が襲った。不倫関係の清算を願う主婦。組長の妻をはずみで殺してしまった強盗犯たち。義父を憎み、家出した女子高生。事務所から大金を持ち逃げした会社員。人びとの運命はやがて、自然の猛威の中で結ばれてゆく。そして、雪に鎖された地域に残された唯一の警察官・川久保篤巡査部長は、大きな決断を迫られることに。名手が描く、警察小説×サスペンス。

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  • 亡命者の古書店―続・私のイギリス物語―(新潮文庫)
    4.0
    大学在学中、チェコの神学者・フロマートカの人生に惹かれた著者は、神学研究の志を秘め外務省に入省、ロンドン郊外でロシア語研修に入る。そして任官2年目、同じく亡命チェコ人で、社会主義国の禁書を扱う古書店主マストニークと出会い、彼を師として、宗教や民族、国家を巡る対話を重ねながら、世界の読み解き方を知る。自身の知的原点を明かす自伝エッセイ。『プラハの憂鬱』改題。
  • 暴力団
    3.7
    なぜ暴力団はなくならないのか?学歴、年収、出世の条件とは?覚醒剤や野球賭博でどのように儲けるのか?女はヤクザになれるのか?なぜヒモが多いのか?刺青や指詰めのワケは?警察との瘉着は?ヤクザが恐れる集団とは何か?出会った時の対処法とは?その筋をも唸らせた第一人者が、時代ごとに変化し、社会の裏で生き延びる「わるいやつら」を、やさしく解き明かす「現代極道の基礎知識」。

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  • 暴力的風景論
    3.8
    見る人の気分や世界観によって映り方が変わる風景は、“虚構”を生み、時に“暴力”の源泉となって現実に襲いかかる――。沖縄の米軍基地、連合赤軍と軽井沢、村上春樹の物語、オウムと富士山……戦後日本を震撼させた事件の現場を訪ね、風景に隠された凶悪な“力”の正体に迫る。ジャーナリズムの新しい可能性を模索する力作評論。
  • 忘霊トランクルーム(新潮文庫nex)
    3.0
    夏休み、湘南。祖母の長期旅行中、彼女が営むトランクルームで留守番のアルバイトをすることになった十七歳の星哉。一人暮らしに胸ふくらませ、お客である年上の西条さんに淡い憧れを抱くものの、どうやらこのトランクルームには、物に憑(と)りつく幽霊=忘霊(ぼうれい)が出没するようなのだ。品に刻まれた持ち主の“想い”を解放しようとする星哉と西条さんは……。爽やかで少しほろ苦い青春ミステリ。
  • ボクたちはみんな大人になれなかった(新潮文庫)
    3.9
    1巻572円 (税込)
    それは人生でたった一人、ボクが自分より好きになったひとの名前だ。気が付けば親指は友達リクエストを送信していて、90年代の渋谷でふたりぼっち、世界の終わりへのカウントダウンを聴いた日々が甦る。彼女だけがボクのことを認めてくれた。本当に大好きだった。過去と現在をSNSがつなぐ、切なさ新時代の大人泣きラブ・ストーリー。あいみょん、相澤いくえによるエッセイ&漫画を収録。
  • ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記―
    3.7
    早稲田大学を出てアニメーション制作会社へ入ったごく普通の青年がいた。駆け出しながら人気アニメ作品の演出にも携わるようになったが、24歳のある日を境に、仕事場では突飛な大言壮語をし、新聞記事を勝手に自分宛のメッセージと感じ、また盗聴されている、毒を盛られるといった妄想を抱き始め……。四半世紀に亘る病の経過を患者本人が綴る稀有な闘病記にして、一つの青春記。
  • ぼくのお父さん
    3.6
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ぼくの「お父さん」は絵本作家。ずっと家にいて、一緒に遊び絵を描く。いつでもなんでも、絵に描く。夕飯に出た旬のタケノコを食べずに、絵に描く。そしておかずは冷めていく……。ふつうじゃなくて、ふしぎでちょっと恥ずかしい。ただの変わり者? それとも――。なつかしい「あの頃」を思い出す、全編オールカラーの最新作!
  • 僕の女を探しているんだ
    3.8
    1巻1,870円 (税込)
    大丈夫、会いたいと強く願えば、きっと会える――。黒いコートを着た背の高い彼は、大事な人を探しにここへ来ていた。海辺で、ピアノのそばで、病院で、列車の中で、湖のほとりで、彼は私たちをそっと守り、救ってくれた。大ヒットドラマ「愛の不時着」に心奪われた著者による熱いオマージュの込められたラブストーリー9篇。
  • 僕の心の埋まらない空洞
    3.3
    1巻1,496円 (税込)
    栄転を目前にした検察官が最後に手がけた事件は、社内不倫の果ての殺人だった。故意なのか、それとも事故なのか。「検事さんにだけは本当のことを知ってもらいたい」と、恋の始まりから終わりまでをねっとり語る被告の言葉が、真面目な官吏のおだやかな毎日を少しずつむしばんでいく。思わず我が身を振り返る心理サスペンス長編。

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  • ぼくの死体をよろしくたのむ(新潮文庫)
    4.0
    うしろ姿が美しい男に恋をし、銀色のダンベルをもらう。掌大の小さな人を救うため、銀座で猫と死闘。きれいな魂の匂いをかぎ、夜には天罰を科す儀式に勤しむ。精神年齢の外見で暮らし、一晩中ワルツを踊っては、味の安定しないお茶を飲む。きっちり半分まで食べ進めて交換する駅弁、日曜日のお昼のそうめん。恋でも恋じゃなくても、大切な誰かを思う熱情がそっと心に染み渡る、18編の物語。※本書の解説は紙の本にのみ収録されています。電子書籍版には収録がございませんのでご注意ください。
  • 僕の人生には事件が起きない
    4.2
    段ボール箱をカッターで一心不乱に切り刻んだかと思えば、組み立て式の棚は完成できぬまま放置。「食べログ」低評価店の惨状に驚愕しつつ、歯医者の予約はことごとく忘れ、野球場で予想外のアクシデントに遭遇する……事件が起きないはずの「ありふれた人生」に何かが起こる、人気エッセイがついに単行本化! 自筆イラストも満載。
  • ぼくの住まい論
    4.0
    南から吹くやわらかい風、“凱風”。神戸の一隅にその名を冠した著者の自宅兼道場「凱風館」が竣工した。この手で道場をつくりたいと願い、「宴会のできる武家屋敷」を目指した思想家・武道家の家づくりの哲学とは――書斎、合気道稽古、能舞台、寺子屋学塾、安眠……住まうことは生きること、教育の奇跡を信じ、次世代への贈り物としてウチダタツルが考え抜いた「住まいの思想」。
  • ボクのつぶやき自伝―@yojikuri―
    -
    意外と“強欲”だった手塚治虫クンと見た 「謎の鉄腕アトム」。深沢七郎『楢山節考』って、ホントは誰が書いたの? オノ・ヨーコさんや三宅一生さんとアニメでコラボ。そして――毎朝ベランダに来る百羽の雀が、3月11日の朝はゼロ……。気ままなツイートは「マル秘戦後文化史」だった!

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  • 僕の妻は発達障害 1巻【電子版限定おまけマンガ付き】
    完結
    4.3
    僕、北山悟(30)は漫画家のアシスタント。妻の知花(32)は発達障害。ふたりの生活はいろんな問題があるものの、折り合いをつけながら、毎日を過ごしている。連載開始時から話題を集めた「発達障害」コミック待望の第1巻! 医療監修/四宮滋子(しのみやクリニック)【電子版限定特典】巻末におまけマンガ「知らなかった発達障害」を収録。
  • 僕の妻は発達障害 分冊版第1巻
    完結
    4.0
    僕、北山悟(30)は漫画家のアシスタント。妻の知花(32)は発達障害。ふたりの生活はいろんな問題があるものの、折り合いをつけながら、毎日を過ごしている。連載開始時から話題を集めた「発達障害」コミック待望の分冊版第1巻! 医療監修/四宮滋子(しのみやクリニック)
  • ぼくの哲学(新潮文庫)
    4.0
    その男、偶像か、トリックスターか。NYを舞台に世界を熱狂させ続けたアーティストの稀有なる証言。シャイで神経質だった幼少期から、孤独を受け入れた途端に取り巻きができ、夜な夜なパーティに繰り出した狂騒の時代まで。「芸術家は英雄(HERO)ではなく無(ZERO)」「芸術なんて作ればもう新しくない」と豪語し、ひとところに留まらなかった時代の寵児は何を見、何を語ったか。唯一無二の決定的自伝。
  • ぼくのともだち ~Maru in Michigan~
    4.6
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 遊ぶのも、食べるのも、眠るのも。いつも一緒の一人と一匹。でも一茶君が生まれたとき、マルは心穏やかじゃなくて……。ミシガンの大自然のなか、ちょっぴりずつ距離を縮めていく二人を、お母さんだからこそ撮れる幸せショットと、柔らかな視線で綴ったフォトエッセイ。大人気ブログを元にしたほっこり連載、ついに電子書籍化!
  • ぼくのニート道
    3.0
    我々は人生のより道をしているだけです。あまりさわぎたてないでください――「月曜の夜とか出れる?」の質問に、「いや、その日は観たいテレビが」(バイトの面接にて)。「働かずしてどう生きていくか」を毎晩トーク(深夜のファミレスにて)。初出勤から3日で辞表提出、そのままチャリで逃亡(就職先にて)。正直言って「がんばってる人間を見ると疲れる」(一同本音)……。そんなニートの正しい取扱い方を伝授します! “ダメ代表”漫画家がケータイで綴った青春脱力エッセイ集。今どきの若いもんのユル~イ魂の叫びがココに。

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  • ボクの町
    3.9
    警視庁城西署・霞台駅前交番に巡査見習いとして赴任した高木聖大は、研修初日から警察手帳に彼女のプリクラを貼っていたことがバレるような、今風のドジな若者。道案内、盗難届の処理、ケンカの仲裁などに追われるが、失敗の連続でやる気をなくしていた。が、所轄の同期見習いが犯人追跡中に大ケガを負ったことで俄然、職務に目覚める。聖大の成長をさわやかに描くポリス・コメディ!
  • 僕はお兄ちゃんのことが好きです。 1巻【電子特典付き】
    完結
    3.9
    感受性が豊かで、感情表現に乏しい弟・幸弐。短気だが、家族想いな兄・慶壱。ひとつ屋根の下で暮らす兄弟には、互いに知られてはいけない恋の足跡が――。一番近くて一番遠い、胡乱な同居生活。【電子版特典】巻末には電子書籍限定のカラーイラストを収録!
  • 僕は9歳のときから死と向きあってきた
    4.5
    幼少時の空襲体験で初めて目の当たりにした“人間の死”、敗戦直後に逝ってしまった兄と父、ジャーナリストとなったのち調査報道を通して向きあった大事故や災害の被害者たち、尊厳死、「がん」で死ぬということ、そして次男の自死――。幾多の死を見つめてきた著者が、自らとのかかわりを振り返りながら綴った渾身の一冊。

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  • ボクは好奇心のかたまり
    -
    いかにもの好きと言われようと、いかに冷や水とけなされようと、生れつきの好奇心のムシはおさまらない――美人女優に面談を強要する、幽霊屋敷を探険に行く、上野の乞食氏と対談する、催眠術の道場を見物に行く、舞台熱が昂じて素人劇団を結成する、無謀にも運転免許に挑戦する、etc、etc。呆れるばかりのもの好き精神を発揮して狐狸庵先生東奔西走。珍妙無類のエッセー集。

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  • ぼくは痴漢じゃない!―冤罪事件643日の記録―
    3.3
    ある朝、通勤電車の乗り換え駅で、若い女性に腕を掴まれ、「触ったでしょ!」と糾弾された一人の会社員。駅員に諭され事務室に行くと、現れた警察官はすでに彼を痴漢扱い。そのまま留置場に放り込まれ、ベルトコンベア式に犯人に仕立てあげられて……。2年の歳月をかけ、仕事と金を失いながらも、逆転無罪判決を勝ち取った痴漢冤罪被害者の渾身の手記。

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  • 僕は失くした恋しか歌えない
    3.5
    1巻1,925円 (税込)
    これは、「僕」でなければ見つけられなかった景色、紡げなかった言葉。同級生男子への片思い、出会い系サイトでの冒険、そして人生初の大失恋に家族へのカミングアウト……。胸に湧き起る想いを短歌にしながら、御曹司として生まれた少年が数々の出会いと別れを経て歌人になるまでを描く、瑞々しく切ない自伝的青春小説。
  • 僕僕先生
    4.0
    唐代、父の財産に寄りかかり安逸を貪っていた王弁は、ひょんなことから地元の里山に住む仙人に弟子入りすることになってしまった。僕僕と名乗るその仙人、しかし容姿は少女の形で……まだ生きる意味を知らないニート青年が、英雄豪傑や魔物と交わりながら人智の及ばない世界に触れる旅を描いた、大型新人の超快作!

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  • 僕僕先生 零(新潮文庫nex)
    3.4
    天地が今よりもずっと熱く、神々がその主人だった頃のお話。成熟を迎えた神仙たちの社会に、突如異変が襲った。水を司る神・拠比は、相棒の料理仙人・僕僕とともに異変を解消すべく、創造主・老君が天地開闢に用いた宝具「一」を探す旅に出る。時を同じくして、黄帝は「人類」を創出し、世界変革を試みるが……。美少女仙人×ヘタレ神コンビによる新たなファンタジー冒険譚、開幕。
  • 僕らの世界が終わる頃(新潮文庫nex)
    3.7
    不登校になって早一年、14歳の工藤渉は暇を持て余し、軽い気持ちで小説を書き始める。物語を作るのは想像以上に難しく、だが驚くほど楽しかった。初めての小説『ルール・オブ・ルール』をネット上で公開すると、予想外の反響が。けれどその途端、渉の身辺で怪事が続く。脅迫メール、不審な電話、そして作中の場面に酷似した殺人未遂事件。現実と物語が交錯する高次元ミステリー!!
  • ぼくらは人間修行中―はんぶん人間、はんぶんおさる。―
    5.0
    「おとうさん、むしって日本語しゃべれないの?」「おかあさん、ちょっとまぶしいから太陽へらして」「てきに食べられないように、おおきくなりたい」――記録魔の小説家が、天然成分100%の妻、かわいすぎる4歳児ちんたん、豆粒のような0歳児タッとともに歩むのは「人間への道」。ありふれた家族のスペシャルな日常を実況中継いたします。
  • ボケずに元気に80歳!―名医が明かすその秘訣―(新潮文庫)
    3.5
    「本好きはボケに注意」「ボケないためには筋肉量が大事」の理由とは。「枯れるように逝きたいなら点滴するな」という根拠とは。認知症の母を介護した経験をもつ著者が、驚きの重要知識を明かします。手術後にボケるという危険、少々ボケてもできる趣味や習慣が大切、元気な80代の実例から学べること……。50代以上必読、健康に老いるための新常識。『死ぬならボケずにガンがいい』改題。
  • 呆けたカントに「理性」はあるか
    4.0
    「あなたは胃ろうを受けいれますか?」。そう問われた際、ボケて認知能力が低下した高齢者でも、健常者と同じく八割が「NO」と答える。いったい、なぜなのか――臨床観察と近代哲学の両面から、人間の判断の構造をひもとくうちに見えてくる、理性と情動の関係、意識と無意識の働き、三八億年の生命史をさかのぼる「好き・嫌い」の直感的意思表示の意味……。認知症五〇〇万人時代を迎える現代人必読の論考。
  • 木瓜の花
    -
    花柳界から足を洗い、老いを意識しながらも壮年の学者に少女のような憧れを抱く正子。豪華なバーや料亭を一人できりもりし、男なしではいられないという蔦代。幾度か衝突し、行き来のとだえていた二人だが、恍惚の人と化した蔦代の母が正子の許に飛び込んできたことから、再び愛憎の葛藤が始まる。――戦後を生きる『芝桜』の主人公たちの対照的な老境を本瓜の花の色どりの中に描く。
  • ぼけますから、よろしくお願いします。(新潮文庫)
    完結
    4.6
    「今年はぼけますから、よろしくお願いします」広島県呉市。87歳の正月、母は娘に突然宣言した。その言葉通り徐々に変わっていく母。「私はばかになったんじゃわ」と繰り返し「迷惑になるけん、もう死にたい」と喚く母を「誰でも年とりゃあ、おかしゅうなるわいのう」と励まし支えたのは96歳の父だった――。老老介護の現実と互いを思いやる家族の愛情、深く優しい夫婦の絆を綴る感動の記録。
  • ボコ・ハラム―イスラーム国を超えた「史上最悪」のテロ組織―
    3.6
    世界中で無差別テロを繰り返すイスラーム国(IS)すら、殺戮の残忍さゆえに手を焼く武装組織、それがナイジェリア発のボコ・ハラムだ。ISを上回る犠牲者を出し、女性や子供に自爆を強いる残虐な手口から、史上最悪のテロ組織と言われる。彼らはいかに生まれ、拡大したのか。何が目的なのか。謎に覆われた実態に迫る。
  • 戊辰繚乱
    4.1
    激動の幕末。江戸で暮らす会津藩士の山浦鉄四郎は、質実剛健な会津士魂に馴染めず、天下国家を論じることもなく、ただ平穏な人生を望んでいた。そんなある日、家中の美しき薙刀の達人・中野竹子と出会う。互いを思いながらも、新撰組隊士となった鉄四郎は内乱の渦に呑まれていく。友が死に、自身が傷を負っても刀を振るうのは、竹子の元に生きて帰るため――。魂を震わす歴史長編。
  • 母性(新潮文庫)
    4.2
    女子高生が自宅の中庭で倒れているのが発見された。母親は言葉を詰まらせる。「愛能う限り、大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて」。世間は騒ぐ。これは事故か、自殺か。……遡ること十一年前の台風の日、彼女たちを包んだ幸福は、突如奪い去られていた。母の手記と娘の回想が交錯し、浮かび上がる真相。これは事故か、それとも――。圧倒的に新しい、「母と娘」を巡る物語(ミステリー)。(解説・間室道子)
  • ボダ子(新潮文庫)
    3.4
    35歳で起業し、年商十億円を超える会社の社長となった大西浩平。だが、事業の成功の裏にあった家族を顧みない生活は、娘の境界性人格障害(ボーダー)の発症へとつながる。自傷行為を繰り返す娘につきっきりの生活により、事業は破綻。そして浩平は、東日本大震災の復興事業に起死回生をかけて、娘と元妻とともに被災地へと向かうが――。山本周五郎賞候補となった、実体験に基づく衝撃作。
  • 牧歌
    -
    1950年、27歳の著者は戦後初の留学生として、フランスに旅立った。街角にも人々の心にも戦争の暗い翳を残すヨーロッパで、信仰を、愛を、そして自らの生き方を真摯に模索する。この間に書かれた青春の苦渋と若さの香気溢れるエッセイを中心に、以後最近に至るまでの海外紀行エッセイを集める。〈日本と西洋〉というテーマを一貫して追求してきた著者の創作と表裏一体をなすエッセイ群。

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  • 坊っちゃん
    3.9
    さあ、きょうからおれも一人前の先生。張り切って着任した中学校だがまわりの教師が何だか変だ。臆病だったり、嘘つきだったり、小うるさかったり、いったい誰がまともなんだい――? 正義感あふれる主人公が、同僚の婚約者を汚い手を使って奪い取ろうとする教頭を徹底的に懲らしめるまでの顛末を痛快に描く。漱石の作品中、もっとも愛読されている一冊。

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  • 没イチ―パートナーを亡くしてからの生き方―
    3.0
    夫を突然死で失った著者は、自らの境遇をバツイチならぬ「没イチ」と呼びます。死別の喪失感は抱きつつも、せめて亡き人の分も楽しく生きようと提案します。没イチゆえの人間関係や日常生活、さらに自身の終末期から死後まで――知っておいて欲しい心得の数々を、没イチ仲間の会「没イチ会」メンバーの体験談とともに一冊にしました。
  • ボトルネック
    3.9
    亡くなった恋人を追悼するため東尋坊を訪れていたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した……はずだった。ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリの金字塔。
  • ボブ・ディラン・グレーテスト・ヒット第三集
    3.0
    1巻1,320円 (税込)
    あの夜、歌舞伎町のビルに火を放ったのは自分なのか、それとも? 泥酔し記憶が定かでない中古レコード店主は自問を繰り返す。やがて不審な客が店を訪れ「火をつけろ」とつぶやき姿を消した……。あの「九月十一日」の直前、東京・西新宿を舞台に、変容する世界を描く表題作ほか、現代演劇を刺激し続ける著者が挑む“小説の冒険”。

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  • ボブ・ディラン(新潮新書)
    3.6
    代表曲「風に吹かれて」から60年。ノーベル文学賞を受賞した唯一のミュージシャン、ボブ・ディランは、80歳を過ぎた今なおコンサートツアーと創作活動を続けている。底知れぬエネルギーと独創性、ときに剽窃まがいと批判を受けても、なぜ彼の詞と音楽は時代もジャンルも越えて高く評価されるのか――ポピュラー音楽評論の第一人者が、数々の名曲の歴史的背景を分析、「ロック界最重要アーティスト」の本質に迫る。
  • 凡人起業―「カリスマ経営者」は見習うな!―
    3.8
    あんな常識外れの父でも社長ができるなら、常識人の自分ならもっとうまくやれるはずだ──。貿易商の家に生まれ、自分で事業を興すことを夢見ていた著者は、起業を失敗した果てにようやく気付く。父が成功したのは「変人なのに」ではなく「変人だから」だったのだ、と。大企業のサラリーマン、中小企業の経営者、中小企業のサラリーマンを経て税理士になった著者が、実体験に基づいて記す「凡人のための起業入門」。

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  • ぼんち
    4.0
    放蕩を重ねても、帳尻の合った遊び方をするのが大阪の“ぼんち”。古い暖簾を誇る足袋問屋の一人息子喜久治は「ぼんぼんになったらあかん、ぼんちになりや。男に騙されても女に騙されてはあかん」という死際の父の言葉を金科玉条として生きようと決意する。喜久治の人生修業を中心に、彼を巡る五人の女達、船場商家の厳しい家族制度、特殊な風習を執拗なまでの情熱をこめて描く長編。
  • ボンボンと悪夢
    4.0
    1巻781円 (税込)
    ドイツの片田舎で買ったふしぎな魔力をもった椅子……。静かな雪の夜に、老夫婦のもとにあらわれた侵入者……。あくびの出るような平和な地球に、突如出現した、黄金色に輝く奇妙な物体……。宇宙に、未来に、平凡な日常生活の中に、ユニークな想像力と、シャープなインテリジェンスで描き出される、サスペンス、ミステリー、ユーモアあふれるショートショート36編を収録。
  • ボヴァリー夫人
    4.1
    娘時代に恋愛小説を読み耽った美しいエンマは、田舎医者シャルルとの退屈な新婚生活に倦んでいた。やがてエンマは夫の目を盗んで、色男のロドルフや青年書記レオンとの情事にのめりこみ莫大な借金を残して服毒自殺を遂げる。一地方のありふれた姦通事件を、芸術に昇華させたフランス近代小説の金字塔を、徹底した推敲を施した原文の息づかいそのままに日本語に再現した決定版新訳。
  • ボヴァリー夫人
    3.6
    田舎医者ボヴァリーの美しい妻エマが、凡庸な夫との単調な生活に死ぬほど退屈し、生れつきの恋を恋する空想癖から、情熱にかられて虚栄と不倫を重ね、ついに身を滅ぼすにいたる悲劇。厳正な客観描写をもって分析表現し、リアリズム文学の旗印となった名作である。本書が風俗壊乱のかどで起訴され、法廷に立った作者が「ボヴァリー夫人は私だ」と言ったのは、あまりにも有名である。

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  • ボーイング 強欲の代償―連続墜落事故の闇を追う―
    4.1
    2018年にインドネシアで、2019年にエチオピアで、ボーイング社の旅客機737MAXが立て続けに墜落した。事故後、墜落原因となった新技術の存在を同社が伏せていた事実が判明する。なぜアメリカを代表する企業は道を誤ったのか? 株主資本主義の矛盾をあぶり出し、日本経済の行く末を問うノンフィクション!
  • ボートと鏡
    3.0
    1巻2,200円 (税込)
    末期癌の宣告を受けた父は安楽死を望むが、日本ではそれが叶わない。残された日々の家族像を描いた「ボート」。虎の脱走事件、美術館で見たベラスケスの絵画のエピソード等を、緊急待機中のF15パイロットが独白する「鏡」。異なる二つの物語が絡み合ってはほどけ、まったく新しい見え方を立体的に浮かび上がらせる。
  • ポエムに万歳!
    3.8
    書き手の「何か」が過剰に溢れた言葉。意図的に「何か」を隠すため、論理を捨てて抒情に流れた文章。そこに「ポエム」は現われる。感情過多で演出過剰な、鳥肌モノの自分語りは、もはや私生活ストリップだ。Jポップの歌詞や広告のコピーならまだ許せる。だが、いまやこの国では、ニュースや政治の言葉までもが「ポエム化」している! 名物コラムニストが不透明な時代を考察する。
  • ポケットプリンセス ゲーム友達が異世界の姫だったから魔王になることにした 1巻
    -
    1~2巻792円 (税込)
    元プロゲーマー・姫守蒼織はゲーム友達のベルに会うため、異世界への片道切符を手に入れる。「オレが魔王になってやる」蒼織はベルが生成した“最強の武器”を駆使し、魔人族と獣人族、そして地球から唯一転生した勇者に戦いを挑む――。胸いっぱいの、ヒロイックバトルファンタジー!!
  • ポジティブぼっちハルミちゃん 1巻【電子特典付き】
    完結
    4.3
    ぼっちになることに異常な恐怖心を抱く、キョロ充女子高生・永井フユ。笑顔を張り付け、グループの輪に入ろうと奮闘するもうまくいかない毎日――。そこで、クラスの高嶺の花的存在・喜多ハルミから人気者の秘訣を探ろうと後をつける、フユ。しかし、そこには驚愕の光景が!! 彼女の真の姿はおひとりJKライフを楽しむことに全力を費やす“ぼっち充”だったのだ!!!! 【電子版特典】巻末には電子書籍限定のカラーイラストを収録!
  • 「ポスト・グローバル時代」の地政学(新潮選書)
    -
    互いに引かれあうトランプとプーチンの真意、中国「一帯一路」の最終形、弱小国・北朝鮮が求めるもの、移民と難民に悩む欧州と中東……そして日本の行く先は? 隘路に嵌った資本経済と民主主義から生まれる人々の「怒り」をキーワードに、エゴを剥き出しに動き始めた国々の“行動原則”と世界を見るための“8つの指標”を示す。
  • 「ポスト宮崎駿」論―日本アニメの天才たち―(新潮新書)
    4.0
    新海誠監督「君の名は。」で一挙に“第4次ブーム”に突入した日本アニメ。市場は2兆円規模、海外展開も視野に映画公開がひきもきらない。「攻殻機動隊」の押井守、「バケモノの子」の細田守、「この世界の片隅に」の片渕須直、「アリエッティ」の米林宏昌、「エヴァ」の庵野秀明……多彩な才能を第一線の評論家が徹底分析。日本文化を代表するコンテンツ産業に躍り出た日本アニメの実態を俯瞰する最良のテキスト。
  • ポスト・モバイル―ITとヒトの未来図―
    3.0
    iPad、キンドル、スレートPC、ツイッター、クラウド……ITの潮流は私たちをどこへ運んでいくのか? 将来、携帯電話は、衣服や眼鏡といった、より日常的なモノに変化し、消えていく。ネット婚、電脳ペットや仮想旅行も既に本格的なビジネス化が進んでいる。実用化寸前のデバイスやシステムの最新情報を通し、コンピュータの胎内に人間や社会制度が取り込まれる未来を、あなたはもう迎えようとしている。

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  • ポスドク!(新潮文庫)
    3.5
    1巻737円 (税込)
    瓶子貴宣(へいしたかのぶ)は、月収10万円の私大非常勤講師。博士号を持ち実力も抜群なのに、指導教官の不祥事で出世の道を閉ざされた。しかも姉が育児放棄した甥、誉(ほまれ)を養ってもいる。貧乏でも正規雇用を諦めない貴宣の前に、千載一遇のチャンスが。だが誉を引き取りに姉が現れ、家庭問題まで勃発――。奮闘するポスドクの未来はどうなる!? 痛快かつ心温まる、極上のエンタテインメント。『マル合の下僕』改題。
  • ポニーテール
    4.3
    1巻693円 (税込)
    小学四年生のフミと、六年生のマキ。ふたりは、お互いの父と母の再婚できょうだいになったばかり。おねえちゃんと仲良くなりたいフミだったが、無愛想なマキの心がわからずに泣いてしまうことも。マキはマキで、新しくできた妹に戸惑っていた。そして、姉妹を見守る父と母も、「家族」の難しさに、迷ったり、悩んだり……。四人家族ひとりひとりの歩みを見つめた、優しさあふれる物語。
  • ポピュリズム―世界を覆い尽くす「魔物」の正体―
    4.0
    アメリカ、フィリピン、ヨーロッパ……。社会の分断を煽動する政治家が、至る所で熱い支持を集めている。エリートとインテリを敵視し、人民の側に立つと称するその「思想」は、なぜ世界を席巻するに至ったのか。ポピュリズムは民主主義にへばりついた「ヤヌスの裏の顔」であり、簡単に駆逐することはできない。橋下徹氏と対決した経験を持つ社会学者が、起源にまでさかのぼってその本質をえぐり出す。
  • ポプラの秋
    4.0
    父が急死した夏、母は幼い私を連れて知らない町をあてもなく歩いた。やがて大きなポプラの木のあるアパートを見つけ、引っ越すことにした。こわそうな大家のおばあさんと少しずつ親しくなると、おばあさんは私に不思議な秘密を話してくれた──。大人になった私の胸に、約束を守ってくれたおばあさんや隣人たちとの歳月が鮮やかに蘇る。『夏の庭』の著者による、あたたかな再生の物語。
  • ポポイ
    3.9
    時は21世紀、なお権勢を誇る元首相の邸宅に、一人の青年が三十過ぎの男と共に乱入、声明文を読み上げると切腹した。事件の真相は謎に包まれたが、介錯され、胴体から切り離された青年テロリストの首は、最新の医療技術によって保存され、意識を取り戻す。首の世話を任された元首相の孫娘・舞と、首との奇妙な交流が始まった……。流麗な筆で描き出す、優雅で不気味な倉橋ワールド。
  • ポリティカル・セックスアピール―米大統領とハリウッド―
    3.5
    トム・クルーズを大スターに仕立てジョン・レノンに復活を遂げさせたハリウッドの大物は、ビル・クリントンを大統領にした陰の立役者でもあった――。米大統領選の裏側で、もはや映画製作者たちは欠かせぬ存在だ。どの陣営も有能なスタッフを抱え込みイメージ戦略を練っている。ちょうど映画スターを売り出すように。ルーズベルトからオバマまで、ハリウッドとワシントンがいかに結びついてきたかを検証する。

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  • ポロック生命体(新潮文庫)
    4.5
    画家の作品をそっくり再現するAIが現れた。科学倫理の研究者である水戸絵里は「盗作」ではないかと開発者に迫るが、晩年の画家の作品はAIが描いたものだったという衝撃の事実が明かされる――。再現なく創造し続けるAIこそ真の芸術家であり、無為な日々を過ごすことを選ぶ人間の方こそロボット的ではないか……。絵画や小説、将棋を通じて知性と生命の本質を問い、近未来を幻視する短編集。(解説・ドミニク・チェン)
  • ポーカー・フェース(新潮文庫)
    3.7
    「初体験」から書き起こし、靴磨きの老人と鮨屋の主人の手がもたらす感懐へと導かれる「男派と女派」、銀座の酒場のエピソードがやがてカクテルの逸話へと姿を変える「マリーとメアリー」……波から波へと移るように、小路をふっと曲がるように、意外な場所へと運ばれるめくるめく語りの芳醇に酔う13篇。『バーボン・ストリート』『チェーン・スモーキング』に続く傑作エッセイ集。
  • ポー詩集
    3.6
    詩人として、小説家として、19世紀アメリカ文学の中で特異な光を放つエドガー・アラン・ポー。彼の詩は悲哀と憂愁と幻想に彩られ、ボードレールのフランス語訳によってフランス象徴主義の詩人たちに深い影響を与えたことはよく知られている。本書には、ポー自身が『詩の原理』の中で創作過程を明かしたことで著名な「大鴉」のほか「ヘレンに」「アナベル・リイ」などの代表作を収める。
  • 黒猫・アッシャー家の崩壊―ポー短編集I ゴシック編―
    3.6
    詩人であり、批評家であり、推理小説の祖であり、SF、ホラー、ゴシック等々と広いジャンルに不滅の作品の数々を残したポー。だがその人生といえば、愛妻を病で失い、酒と麻薬に浸り、文学的評価も受けられず、極貧のまま、40歳で路上で生を終えた――。孤高の作家の昏い魂を写したかのようなゴシック色の強い作品を中心に、代表作中の代表作6編を新訳で収録。生誕200年記念。
  • ポー短編集(Ⅰ~Ⅲ)合本版(新潮文庫)
    -
    詩人であり、批評家であり、推理小説の祖であり、SF、ホラー、ゴシック等々と広いジャンルに不滅の作品の数々を残したポー。だがその人生といえば、愛妻を病で失い、酒と麻薬に浸り、文学的評価も受けられず、極貧のまま、40歳で路上で生を終えた――。孤高の作家の昏い魂を写したかのようなゴシック色の強い作品を中心に、代表作中の代表作6編を新訳で収録。生誕200年記念。(『黒猫・アッシャー家の崩壊―ポー短編集I ゴシック編―』の内容紹介文より) ※当電子版は新潮文庫版『ポー短編集』シリーズⅠ~Ⅲをまとめた合本版です。
  • ポーツマスの旗
    4.4
    1巻880円 (税込)
    日本の命運を賭けた日露戦争。旅順攻略、日本海海戦の勝利に沸く国民の期待を肩に、外相・小村寿太郎は全権として、ポーツマス講和会議に臨んだ。ロシア側との緊迫した駆け引きの末の劇的な講和成立。しかし、樺太北部と賠償金の放棄は国民の憤激を呼び、大暴動へと発展する――。近代日本の分水嶺・日露戦争に光をあて交渉妥結に生命を燃焼させた小村寿太郎の姿を浮き彫りにする力作。

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  • ポーの話(新潮文庫)
    3.8
    あまたの橋が架かる町。眠るように流れる泥の川。太古から岸辺に住みつく「うなぎ女」たちを母として、ポーは生まれた。やがて稀代の盗人「メリーゴーランド」と知りあい、夜な夜な悪事を働くようになる。だがある夏、500年ぶりの土砂降りが町を襲い、敵意に荒んだ遠い下流へとポーを押し流す……。いしいしんじが到達した深く遥かな物語世界。驚愕と感動に胸をゆすぶられる最高傑作。(解説・堀江敏幸)
  • マイクロソフト戦記―世界標準の作られ方―
    3.5
    炸裂する癇癪、飛び交う怒号、喧嘩腰のビジネス――一九八〇年代後半から九〇年代初頭、IT業界のグローバルスタンダードをめぐって歴史的な戦いがあった。破綻したマイクロソフトとアスキーの共同戦線、撤退してゆくPCメーカーとソフトメーカー、次々現われる新規格……幾多の難局を乗りこえ、ウィンドウズは爆発的に普及した。ヨーロッパと日本で最前線にいた著者が、自身の体験とともにその理由を解き明かす。

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