ペンギンの憂鬱

ペンギンの憂鬱

小説・文芸
2,640円 (税込)

13pt

恋人に去られ孤独なヴィクトルは売れない短篇小説家。ソ連崩壊後、経営困難に陥った動物園から憂鬱症のペンギンを貰い受け、ミーシャと名づけて一緒に暮らしている。生活のために新聞の死亡記事を書く仕事を始めたヴィクトルだが、身辺に不穏な影がちらつく。他人の死が自分自身に迫ってくる。ウクライナはキーウ在住のロシア語作家による傑作長編小説。

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ペンギンの憂鬱 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    友達からおすすめされて読みました!

    ひとからおすすめされた本は読むべきである、というのが私のモットーです。
    本だけでなく、映画も、アニメも、芸術も。
    (私が大好きな作家道尾秀介も友達からすすめられて読んだ「向日葵の咲かない夏」から好きになりました)

    煮え切らない、暗い結末が好きな人にはもってこいな小説。
    景色や状況の描写が、細かく、綺麗なのも印象的でした。
    楽しいことや幸せなことがあるけど、全体的にはずっと不穏で、鬱々とした雰囲気が漂っているのも好きだった。
    正常では無い日常で、少しずつ暗雲が立ちこめる感じ。

    うーん、感想書くの難しいな、これ笑読んで良かったです!

    0
    2026年09月08日

    Posted by ブクログ

    数ヶ月付き合って別れた人が、別れて数ヶ月後の私の誕生日に送ってくれた2冊のうちの1冊でした。
    この主人公の燻ってる感じが私と重なったってことなのかな。

    売れない作家が主人公の不条理ものってことで、
    どうしてもポール・オースターも想起したし、
    ニーナやソーニャとの淡白な関係もおもしろかったな。

    0
    2025年10月23日

    Posted by ブクログ

    憂鬱症のペンギンと暮らす売れない作家。死亡記事を書く仕事を受けたことで、じわじわと恐ろしいことに巻き込まれているようだ。それでも収入は増え、不穏な状況に目をつぶれば淡々と日常が過ごせているように思えなくもない。
    正義なのか犯罪なのかよくわからないまま、「何か」に巻き込まれる感じが訳者後書きにもあったけど、村上春樹の羊をめぐる冒険に通ずる空気感。
    ペンギンのミーシャの存在感が大きくて、愛おしい。
    後半は特にザワザワしながら夢中になってすごーく面白かった。

    0
    2025年02月22日

    Posted by ブクログ

    職もなく恋人も失った売れない作家である主人公ヴィクトルは,動物園から引き取ったペンギンと暮らしている.そんな彼に新聞社から「生きている人たちのXデイに備えて,事前に追悼記事を書いておく」仕事を依頼される.その仕事は軌道に乗るが,不思議なことに書いた追悼記事が次々に使われ,なぜか女児を引き取ることになり,また,ヴィクトルの周りでも不穏な事件が起こり始める.一体,この追悼記事は何なのか?
    不思議なテイストなのだが,一応,ミステリーなのだろう.作者はウクライナ人.

    0
    2024年10月26日

    Posted by ブクログ

     ウクライナ戦争が始まったころにクルコフのウクライナ日記を読みこの本を買っておいた。今読んでみてものすごくエンターテイメント性あふれるサスペンス小説だった。独身の小説家の男が鬱のペンギンを動物園から引き取りペットとして対等な関係で生活をしていくシチュエーションも面白い。
     新聞に追悼記事を生前から書いていき事件に巻き込まれていく話は不気味だ。
     4歳の少女を引き取りその面倒を見る若い20代の女性と3人とペンギンとの愛のない生活を綴っていくところも男のやさしいキャラクターを表している。 
     ソ連崩壊後のウクライナの混乱した政情での設定だけど政治性もあると思うがエンターテイメントとして難しく読む必要もない小説だった。
     最後40ページ余りの物語の展開は一気読みさせられた。

    0
    2024年10月03日

    Posted by ブクログ

    ウクライナのキエフ(キーウ)でペンギンのミーシャと暮らす売れない小説家のヴィクトルは、ある日、出版社から「十字架」を書く仕事を依頼される。
    不穏な空気+ペンギンの物語→

    1990年代、ソ連崩壊後のウクライナが舞台。戦後の日本にしか住んだことのない私には最初、とても不思議な気持ちになった。
    家の外の世界はとても殺伐としているのに、ヴィクトルのキャラとペンギンのミーシャがその世界から少し浮いていて、それがとても絶妙。一気に読みやすくなる。→

    でも、ペンギンのミーシャは動物園が閉園するタイミングでヴィクトルが貰い受けているわけだし、この時点で今の日本にはない感覚なんだよね。
    終始この「感覚はわからないけど、何となくわかる」みたいな感じが魅力的なお話(語彙力なさすぎなんだけど伝わってー!)

    読んでよかった(語彙力喪失)

    0
    2024年04月11日

    Posted by ブクログ

    短編作家の主人公が謎の仕事を引き受けるが、
    徐々に明らかになってゆく。
    共に暮らすペンギンがなんとも魅力的。途中から一緒に暮らす彼女や子どもとの日常もほっこりするが、主人公は彼女らに愛はないと思っている。
    最後のオチがあっと言わせる。
    旧ソ連ぽいなーと思わせる管理統制社会、闇社会の面影。

    0
    2023年11月26日

    Posted by ブクログ

    憂鬱症のペンギンと売れない小説家。もう、これだけで面白い。

    不可思議でどこか、現実と空想のあわいに惹き込まれるような物語。
    どことなく村上春樹を想わせる文章ですが、訳者のあとがきを読んで納得。

    続編が出ているらしいけれど、どうやら15年以上経った現在でも日本語翻訳は出されていないそうで、残念。

    さて、本作はソ連解体後のキエフを背景にした物語。
    「人生の本質が変わったからといっていちいち考えこんだりしてはいられない。」
    と作中にあるように、当時の人たちの、激しく変わる社会に、いちいち反応してたらやってられない、みたいな感情が窺えます。
    これは、たぶん私たちも同じで、自分の人生に起こっていることの意味や、日々労働していることのその先なんて、いちいち考えながら生きていくことなんてできないし、問題や困難を避けて生きていくほうが良いとも思える。

    そんな暗い背景がベースにありながらも、ペンギンとソーニャ(預かることになった子供)ニーナ(ベビーシッター)が間に入ることでどこかコミカル、そしてこの関係を通してヴィクトルの感情の変遷も伝わってきます。

    0
    2023年09月04日

    Posted by ブクログ

    ペンギンとヴィクトルが互いに依存関係であり「憂鬱症」を通して重なりあう様子がとてもうまいなと思った

    追悼記事を書く仕事を訝しく思いながらも、深くは知ろうとしないとことか、とにかく生活ができればいいと思ってたところとか、ヴィクトルがなぜこんなにも物事に無関心でいられるのかが不思議だった
    作品に終始漂うヴィクトルの諦念とその受容は、ウクライナが新生国家で情勢が不安定だったことが大きく関係してるんだろう
    でも途中に出てきたペンギン学者のおじいさんが亡くなったことはヴィクトルのかすかにあった生への執着をかなり吸い取った気がするな

    最後はヴィクトル=ミーシャだったということか………
    そしてどんなことがあっても生活は続くのだと思わされた

    0
    2023年03月03日

    Posted by ブクログ

    謎が謎のまま全ては明らかにされずに終わって、読み終わってからもしばらくこの本のことを考えている。
    ペンギンが家にいることを想像しながら読んでいるうちに、日本でもペンギンを飼っている家庭があるのをテレビで見たことを思い出した。

    0
    2026年08月29日

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