侵略日記

侵略日記

2,970円 (税込)

14pt

3.8

「2022年2月24日は、ほとんど何も書けなかった。キーウに響き渡ったロシアのミサイルの爆発音で目覚めた私は、自宅アパートメントの窓辺に一時間ほど立ち尽くして人気のない街路を眺めやり、戦争が始まったと気づいたが、この新たな現実をまだ受け止められなかった。続く数日間もやはり何も書けなかった。車でまずはリヴィウに、それからカルパチア山脈をめざした移動は、果てしない渋滞で想像を絶する長旅になった。国内の他のあらゆる地域からの車の波が、西へ続く道という狭い漏斗めがけて押し寄せていた。誰もが戦争の暴力から家族を守るために逃げようとしていた」――まえがきより

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  • 侵略日記
    2,970円 (税込)
    「2022年2月24日は、ほとんど何も書けなかった。キーウに響き渡ったロシアのミサイルの爆発音で目覚めた私は、自宅アパートメントの窓辺に一時間ほど立ち尽くして人気のない街路を眺めやり、戦争が始まったと気づいたが、この新たな現実をまだ受け止められなかった。続く数日間もやはり何も書けなかった。車でまずはリヴィウに、それからカルパチア山脈をめざした移動は、果てしない渋滞で想像を絶する長旅になった。国内の他のあらゆる地域からの車の波が、西へ続く道という狭い漏斗めがけて押し寄せていた。誰もが戦争の暴力から家族を守るために逃げようとしていた」――まえがきより
  • 戦争日記 侵略下ウクライナの力強く深い物語
    3,300円 (税込)
    戦争のただなかで、人びとはどう生きるのか―― ロシアによるクリミア併合から11年、ウクライナ全面侵攻から3年。 心に刻まれる記録文学。 絶え間ない空襲のストレス、軍を支援するクラウドファンディング、被占領地域からの市民の強制移送、ハルドル・ラクスネス国際文学賞の受賞スピーチ、ジュネーブ会議でのスピーチ、クリスマスの祝い方、「塹壕ろうそく」の作り方、75歳の日本人ボランティアの活躍、児童文学作家ワクーレンコの死など、2022年8月から2024年4月までの出来事がクロニクルで綴られている。 この間、ウクライナとロシアは激しい戦闘を続け、やがて膠着状態に入った。著者のクルコフは、終わらない戦争を悲しみながら、戦争後のウクライナの未来と平和への希望、文化的アイデンティティの維持、ウクライナ人の胆力についての考察でこの日記を締めくくる。ときに鋭い風刺で、ときに悲劇的に、ときにユーモラスに綴られた、現代ウクライナの貴重な記録文学。 戦時下のウクライナを記録したドキュメンタリー『侵略日記』の続編。 ロシア文学者・沼野恭子氏による解説「ウクライナの銃後を生きる」を収録。

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侵略日記 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    戦争の中の灰色の日々に形が、色が、声がついていくようだった。
    あくまで「日記」なので、何か一つの出来事を追っていく事はない。全ては点々とした出来事の集積である。
    その中に見え隠れするウクライナへの想い、そしてプーチンへの怒り。国際社会がこの戦争を見ようと彼らからするとある日突然、大国によって押し付け

    0
    2025年08月20日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    世界が震撼したウクライナへのロシアの侵攻。
    その直前である2021年12月29日から、侵攻を挟んで、2022年7月11日までのウクライナ人の日記。
    日記、とは言うものの、書いたのはウクライナの高名な作家でもあり、そこは私的なものばかりではなく、ウクライナという国の歴史、人種や言語や文化の解説、世界の

    0
    2024年05月18日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ウクライナ侵攻について特集した番組の中で本書と著者が紹介されているのを見て手に取り。
    装丁は美しいですが手に取るのに覚悟のいる一冊でした。

    簡単な地図がついてますがロシア・ウクライナの地理も歴史も文化も全く知らないので最初は中々とっつきづらかったのですが読み進むうちにウクライナ人の矜持のようなもの

    0
    2024年02月16日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    権力者は歴史を仕立て上げる。それに対して私的な日記は真実をとどめうる。ウクライナ侵攻の2ヶ月前から、侵攻後5ヶ月の記録。侵攻直後の混乱と緊迫感から、少しずつ緊張が緩んでいって戦争に慣れていき、キーウに戻る人も増えていくウクライナの様子が内側から描かれている。
    ロシア語話者であった著者クルコフは、ロシ

    0
    2024年03月18日

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