「この人のおすすめの本には外れがない」と思えるような人が何人かいる。
斎藤美奈子や 三浦しをん、桜庭一樹など。
米原万里や吉野朔実などは読書の幅が広すぎて、はずれていたって気がつかないくらい。
で、この著者の瀧井朝世も、そんな存在になることが決定だ。
紹介された169冊のうち27冊しか読んでいない
...続きを読むのに、まるでほとんどの本を楽しく読み終わったような気がした。
気になっていた本が多く紹介されていたせいもあるが。
彼女の好きな本は、きっと私も好きになる。
だって、今まで「カレーソーセージをめぐるレーナの物語」の書評なんて読んだことない。
よくぞ書いてくれました。
高知に実在する沢田マンションについて書かれた本も、私が読んだ本とは違うけど、やはり面白そうであった。
そう、沢田マンションはすごく興味深い建物なのよ。
よくぞ紹介してくれました。
ただただ、読むことの楽しさ、喜びが伝わってくる。
たとえ本を読んで自省の念に駆られることになっても、やはり読書はなんらかの喜びを与えてくれるのだ。
この人の書く文章が、紹介する本に対する敬意に溢れていて、読んでいてとても心地よい。
読後、読書欲がむくむくと湧きおこってきた。