亜紀書房作品一覧

  • ニューヨークで考え中
    4.0
    1~4巻990~1,089円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 異国で暮らす驚きや戸惑い、そして喜び…つれづれニューヨークライフ 漫画をはじめ、絵画やアニメーション、エッセイなど幅広いジャンルで活動するアーティスト・近藤聡乃。2008年の秋に単身ニューヨークへわたり、初の海外一人暮らしをスタートさせました。 エネルギッシュな大都市の中でもまれながらも、少しずつ自分の居場所を築いてきた6年間。アパートでの暮らし、恋人や友人たちとの会話、レストランやカフェのメニュー、道行く人々のファッション……書き留めておかなければ、いずれ忘れてしまうふとした日々のあれこれを、見開き2ページ、一話完結のスタイルで描きます。現在進行形のニューヨークがここに! たんたんと、だんだんと、これが私のニューヨーク
  • 日本の自然をいただきます――山菜・海藻をさがす旅
    4.0
    〈北海道から九州まで〉 古代薫る地を往き、食べた、〝原日本〞の風景と暮らしに迫る異文化食紀行 ----------------------  蕨(ワラビ)/ 蕗(フキ)  屈(コゴミ)/ 楤の木(タラノキ)  薇(ゼンマイ)/ 蕗の薹(フキノトウ)  栃の実(トチノミ)/ 孟宗竹(モウソウチク)  行者大蒜(ギョウジャニンニク)/ 山葵(ワサビ)  若布(ワカメ)/ 天草(テングサ)  海蘊(モズク)/ 茗荷(ミョウガ)  杉菜(スギナ)/ 銀杏(ギンナン)  二輪草(ニリンソウ)/ 大姥百合(オオウバユリ)…… 農耕以前よりこの国で食べられてきた野草や海藻。 「栽培作物」にはない、その滋味あふれる味わいと土地ごとの記憶をたどる旅が、今はじまる。 ---------------------- 日本の豊饒な自然に触れることで、食料を大切にしたいと思えるし、ささやかな料理の楽しみが味わえる。こうした気持ちは栽培食物からはまず得られない。(「はじめに」より) 〈和歌の世界に誘われながら、時空を超えた食の旅へ〉
  • いいね! ボタンを押す前に――ジェンダーから見るネット空間とメディア
    4.0
    〈ジャーナリスト、研究者、エッセイストらが、今のネット空間を徹底解説〉 炎上しない、人を傷つけない、無意識に差別しないため、どんな点に気をつければいいのか、SNSユーザーの基礎知識が満載! ---------------------- 生活になくてはならないスマホだけど、SNSではいつも誰かがケンカしているし、何か言ったら絡まれたりする。 「エコーチェンバー」「フィルターバブル」「アテンション・エコノミー」……。 ネット空間にはもともと人を孤立化させ、分断してしまう仕組みが組み込まれている。 ──だけど私たちがスマホを手にして日は浅い。デジタルな時代は始まったばかりだ。 ---------------------- インターネットが広く使われるようになってから、まだたったの30年ほど。 現在主流のSNSの誕生やスマホの普及からは20年も経っていない。 私たちは今、デジタル人類史の旧石器時代を生きている。(本文より) ---------------------- 【目次】 ■小島慶子……私たちはデジタル原始人──序論にかえて ■浜田敬子……眞子さまはなぜここまでバッシングされたのか」 ■李美淑………炎上する「萌えキャラ」/「美少女キャラ」を考える ■田中東子……なぜSNSでは冷静に対話できないのか ■治部れんげ・山本恵子・白河桃子……なぜジェンダーでは間違いが起きやすいのか ■林香里………スマホ時代の公共の危機──ジェンダーの視点から考える ■〈特別対談〉君塚直隆×小島慶子……イギリス王室と皇室は何が違うのか? ■〈特別対談〉山口真一×小島慶子……ネット世論は世論ではない ■〈コラム〉石川あさみ……子ども向けアニメーションとジェンダー表現 ■浜田敬子……あとがき
  • 災間に生かされて
    4.0
    b>〈陸と海、定住と遊動、生と死、虚構と現実、セクシュアリティ…〉 ──境界線が溶け合うとき硬直した世界に未来の風景が立ち上がる。 ---------------------- 人は避けがたく、ほんの気まぐれな偶然から、ある者は生き残り、ある者は死んでゆくのです。巨大な災害のあとに、たまたま生き残った人々はどんな思いを抱えて、どのように生きてゆくのか。思えば、それこそが人間たちの歴史を、もっとも深いところから突き動かしてきたものかもしれません。(本文より) ---------------------- いくつもの不条理なできごとの底知れぬさみしさを抱えて、それでもなお生きるための思考。 ---------------------- 【目次】 夜語りの前に  ■災間を生きるために  ■中世の訪れを予感し、抗いながら  ■不安は数量化できない 第一夜……しなやかにして、したたかに。汝の名は  ■そのとき、友は巡礼に  ■津波の痕を訪ねて  ■世界の終わりのような  ■幽霊と出会うとき  ■生きとし生けるもの、すべての命のために  ■山野河海を返してほしい  ■いのちの思想を紡ぎなおす 第二夜……東北から、大きなさみしさを抱いて  ■被災体験に触れる  ■なぜ、わたしが生き残ったのか  ■人間の根源的な無責任について  ■その理不尽に折り合いをつけるために  ■巨大な体積をもったさみしさ 第三夜……渚にて。潟化する世界のほとりで  ■潟化する世界に出会った  ■海岸線は揺らぎのなかに  ■人間という原存在への問い  ■無主の海からみんなの海へ  ■海のかなたから訪れしもの 第四夜……民話という、語りと想像力のために  ■おれは河童を見たことがある  ■大きな真っ白い鳥が飛んだ  ■奇譚が遠野と会津を結びなおす  ■狐に馬鹿にされた、という  ■民話的想像力によって、布を織る 第五夜……遊動と定住のはざまに、生きよ  ■心の考古学は可能か  ■あらたな飢えと村八分の時代に  ■われらの内なる山人  ■定住革命のはじまりに  ■遊動という離合集散のシステム  ■住まうことと建てること  ■妬みや恨みを抱えこんで  ■分裂病親和性と強迫症親和性  ■あらたな逃げられる社会は可能か ■あとがき
  • ソウル おとなの社会見学
    4.0
    《あの路地を、あの場所を、もっと歩きたくなる。》 深掘りすると、そこには思わぬ発見が待ち受けていた! 一度ハマったら抜けられない魅惑の大都市を探索する。 ---------------------- K-POP、ファッション、コスメ、美容、グルメ、ミュージカルなどなど、若者から中高年までさまざまな楽しみ方がある韓国の首都。 ──しかし、ソウルの魅力はそれだけではない。 さらに足を踏み込めば、まだ見ぬ深い世界が待ち受けている。 知られざる地下世界や絶景の屋上スポット、まちなかに点在する磨崖仏や銅像の秘密、渋い喫茶店や活気あふれる外国人タウン……。 韓国と出会って25年、ソウルを愛し、路地を隅々まで知り尽くした“まち歩きの達人”が案内する、教科書や旅行ガイドでは教えてくれない、一歩先行くソウルの旅。 ---------------------- 【本書で取り上げたまちなかスポット】 レトロな喫茶店 / 渋いビルディング / 謎の地下空間 / まちの高低差 / 日本の年号 / 城壁と石垣 / 外国人タウン / オリンピックの遺産 / 朝鮮戦争の傷跡 / 磨崖仏 / 暗渠 / 屋上 / 銅像……etc. ---------------------- 【目次】 ■はじめに ■1………渋い喫茶店 ■2………渋いビルを愛でる ■3………秘密の施設 ■4………市内で出会う磨崖仏 ■5………暗渠にときめく  ■6………市内に残る朝鮮戦争の傷跡 ■7………おとなのまち歩きポイント ■8………屋上で会いましょう ■9………こんなところにこんなものが ■10……銅像が教えてくれる歴史 ■11……オリンピックを感じるまち歩き ■12……残された日本の年号 ■13……意外な凹凸を体感する ■14……漢陽都城の痕跡と石垣を巡る ■15……住宅をいろいろ楽しむ ■16……ソウルの外国人タウン ■おわりに
  • 家事は大変って気づきましたか?
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    《村井理子さん、推薦!》 ずっと苦しかった。泣きたい気分だった。 そんな私の気持ちを受け止めてくれた一冊だ。 ---------------------- ──時代が変わっても、家事はラクになっていない! なぜ家事は女性の仕事だったのか? 明治から令和まで、家事と仕事の両立を目指してきた女性たちの歴史、それぞれの時代の暮らしと流行を豊富な資料で解き明かし、家事に対する人々の意識の変遷を読みとく。 ---------------------- ●メディアが広げた“幸せな”性別役割分担 ●「本当は自分でやるべき」に縛られる ●育児をレジャー化する「名ばかりイクメン問題」 ●令和の食卓における効率化と趣味化 ●一汁一菜ブームが見落とすもの……etc. 家事のモヤモヤをときほぐし、 共働き時代の新しいパートナーシップのかたちを考える。 ---------------------- 【目次】 ■第1章 家事とお金のままならない関係 1.家事のムーブメントを加速させた『逃げ恥』 2.家事代行サービスという方法 3.「名前のない家事」とは? 4.家事をやった気になっていばる夫 5.本当に養っているのは誰? 6.「マッチョな夫=羊飼い」説 7.夫婦のパートナーシップ 8.ケアとクリエイティビティ ■第2章「家事=妻の労働」になったのは昭和時代だった 1.手料理には愛情が必要ですか? 2.女性たちを縛る「家事=愛情表現」という思い込み 3.根深く残る母性愛神話 4.主婦論争が示したもの 5.女中が必要だった時代 6.農家の女性たちの生活改善運動 ■第3章 昭和・平成・令和 食事づくりの現場で 1.「ていねいな暮らし」への愛憎 2.男女の役割分担から脱出する 3.一汁一菜ブームとは何だったのか? 4.時短料理はなぜブームになったのか? 5.巣ごもり生活でわかった、自炊力という武器 ■第4章 家事を「大変!」にするのは何? 1.カリスマたちが教える、片づけが秘める魔力 2.お手入れしやすい住まいとは? 3.実は高度な家事、買いものと献立 4.「ひと手間」がわずらわしいのはなぜ? 5.料理が苦痛になるのはなぜ? 6.家事は一朝一夕には覚えられない 7.グチを受け止めてくれる人はいますか? 8.家族とライフスタイル ■第5章 シェアするのは難しい? 1.頼りにならない父親たち 2.育児に〝当事者意識〞を持っていますか? 3.大掃除は、家事シェアを日常化させるチャンス! 4.子どもに料理を教えると…… 5.平等な家事シェアは可能か? 6.平等なシェアがゴールなのか? 7.どうする? 家計管理 ■第6章 ケアと資本主義 1.『モモ』が描いたケア 2.主婦たちの虚無感 3.ケアとは何か? 4.ケアを閉じ込めた家父長制 5.資本主義のたくらみ 6.私たちにできること
  • ひこうき雲
    4.0
    韓国文学の新シリーズ〈キム・エランの本〉刊行スタート! 《第一弾は、BTSのRMさんも愛読、韓国で17万部の大ベストセラー小説集》 -------------------------------------- タクシー運転手のヨンデは、車内で、中国語のテープを聴いている。 数ヶ国語を話せた、死んだ妻が吹き込んでくれたものだ。 何をしても長続きせず、「家族の恥」と周囲に疎まれ、三十六歳で逃げるように上京した彼は、中国の地方から出稼ぎに来ていた親切な女ミンファと出会い、結婚し、貧しいながらも肩を寄せ合うように暮らしていた。 だが、やがて彼女はがんを患って……(「かの地に夜、ここに歌」)。 裏切り。罪。喪失。悲しみ。 韓国文学の旗手が贈る、哀切な8つの物語。 ——この空の向こうに、幸せはきっとある。 -------------------------------------- 【目次】 ■日本の読者の皆さんへ ■そっちの夏はどう? ■虫 ■水中のゴリアテ ■かの地に夜、ここに歌 ■一日の軸 ■キューティクル ■ホテル ネアックター ■三十歳 ■あとがき ■訳者あとがき
  • いのちの秘義――レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』の教え
    4.0
    《ささやかだけど、かけがえのないことが、世界を変えていく》 環境問題の先駆者として名高い科学者レイチェル・カーソンが、愛する甥に遺した『センス・オブ・ワンダー』。 その小さな本には、危機の時代を生きるための大きなヒントが詰まっている。 仕事や人間関係など身近な生活のレベルから気候変動までを貫く不滅のメッセージを、批評家・若松英輔が読み解く。 -------------------------------------- 私たちは確かに自分に必要なものを、自分で見つけることができます。ただ、 そのときの「自分」とは他者に開かれた「自分」なのです。 「よろこび」が先にあれば、必ず「学び」は起こる。本当に、深いところでよろこびを経験すると、私たちのなかで「学ぶ」というもう一つの本能が開花する、そうレイチェルは感じています。 ――「ただ、相手と共にいて、一緒に驚き、よろこぶこと」が育む、未来を切り開くちからとは。 --------------------------------------
  • ヒクソン・グレイシー自伝
    4.0
    頂と底。善と悪。生と死。 彼の波瀾万丈の人生は、「柔術」そのものの物語を見るかのようだ。 ――中井祐樹 推薦! コナー・マクレガー(元UFC2階級同時王者)絶賛! -------------------------------------- 《アルティメット大会に震え、VTJとPRIDEに熱狂し、あの日の「ヒクソン」を畏怖したすべての人に贈る》 父エリオや兄ホリオンとの確執、闘いなき「競技」へのまなざし、離婚と再婚、日本での特別な時間、早世した息子ホクソンへの想い――。 13歳で学校をドロップアウトし、ストリート団に身を投じた若き柔術家は、亡き兄ホーウスに代わり一族最強を継ぐと、バーリトゥードの道を選んだ。 ヨガの呼吸法を体得し、全能のファイターとなった男はリングを降りたが、家族への想いを胸に、いまなお世界中で柔術の発展に寄与しつづけている。 ニューヨークタイムズ、ウォールストリートジャーナル、USAトゥデイでベストセラーとなった話題の書 これから先、数百年後も数千年後も永遠に格闘技史に名前が刻まれる究極のファイターである。 ──作家・増田俊也(「解説」より) -------------------------------------- 【目次】 ■序文 1……グレイシー一族 2……グレイシー一家に育つ 3……捕食者と獲物 4……不動の心 5……切磋琢磨 6……渡米 7……日出ずる国 8……パラダイムシフト 9……荒廃 10……再生 ■エピローグ ■謝辞 ■解説──増田俊也(作家)
  • 告発と呼ばれるものの周辺で
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    たまかさんほど被害者目線に立って性暴力について書いてきた人を知らない。 もう社会は変わらなければいけない。 ――長田杏奈(ライター) 日本では、多くの女性が痴漢に遭う。 みんな、あまりにも日常的すぎて、なんでもないことのようにやり過ごしてしまう。 日本では、レイプに遭ったら、必ずしも法律が被害者を守ってはくれない。長い間、これはおかしいと声を上げてきた人たちがいるが、その声はかき消されてきた。 性犯罪や性暴力に対して声を上げてもなかなか信じてもらえない。 単に告発だと受け取られる。 でも、その声からは、内省も、やさしさも、前に行こうと信じる力も感じられるはずだ。 2017年性犯罪刑法が改正され、#metoo が続き、2019年4つの性犯罪裁判が立て続けに無罪となり、フラワーデモが起こった。 本書は、まだ社会に届かない小さな声の集積だ。 あなたの隣人、友人、家族も当事者になりうる。 性犯罪、性暴力への偏見や誤解をほぐし、やさしい社会を築くため、2017年から2021年、女性たち、支援者たちの声の記録。 ___________________ 【もくじ】 はじめに 1 性犯罪刑法と#me tooとフラワーデモ 2 高校生が、電車で、性暴力被害にあう 3 キメツけられる 4 人はフェミニストになる 5 女は怖いのか 6 境にいる人 7 未来のことを考え隊 8 男社会の門番 9 痴漢は短いスカートのせい 10 痴漢が「お客様」だった頃 あとがき
  • 「星の王子さま」に学ぶ幸福論――本当の幸せをつかむための25のレッスン
    4.0
    おとなは誰でもはじめは子どもだった――。 《あなたの心の中に王子さまを取り戻そう。》 職場や学校、恋愛、人間関係の悩みの中で消えてしまった「子どもの頃の自分」をもう一度見つけて、本当の幸せを手に入れるためのヒントが「星の王子さま」にはあふれている! 星の王子さまのように…… ■子どもの頃のものの見方で世界を見るためには? ■自分のことを大切にするためには? ■「急ぎのしごと」と「重要なしごと」を区別するためには? ■他人から理解されないことを受け入れるには? ■人生の新しいページをめくるためには? ■愛することを学ぶためには? おとなになった今こそ読み直したい、サン゠テグジュペリの不朽の名作。 自分らしく生きるために大切な、目には見えない宝物が、そこにはきっと詰まっている。
  • 言の葉の森――日本の恋の歌
    4.0
    何かを偶然共有するというよりも、手を繫ぐようにして、私たちは同じものを持つ。 言葉が違っても、国が違っても。――最果タヒ 太宰治や宮沢賢治、茨木のり子、最果タヒ、崔実などの作品を手がける韓国の人気翻訳家が「日本の恋の歌」をめぐって綴る情感ゆたかなエッセイ。 小野小町、紫式部、清少納言、伊勢、和泉式部……が詠んだ熱烈で芳潤な65首をモチーフに、二つの言語の間を行き来しながら日々の生活や仕事について描く。 君がため 春の野にいでて 若菜摘む わが衣手に 雪は降りつつ 그대 위하여 봄 들판으로 나가 어린 순 뜯네 나의 옷소매에는 눈송이 흩날리고 〈百人一首や古今和歌集の三十一文字の世界を日本語と韓国語の両言語で併記〉 千年の時と国境を超え、〈恋の歌〉が今もなお瑞々しく響く。 韓国の人気翻訳家による65首の和歌をめぐる情感ゆたかなエッセイ。 【目次】 ■序文 二つの言語を行き来する旅 ■一章 言の葉の森で ■二章 翻訳家の仕事場 ■三章 孤独を応援します ■四章 悲しみではなく、愛 ■日本の読者の皆さんへ ■訳者あとがき
  • 聖子――新宿の文壇BAR「風紋」の女主人
    4.0
    太宰治「メリイクリスマス」のモデルとなる凛とした少女は、生涯かけて人びとに、居心地のよいサロン、帰る場所をひらいた―― 文学者、思想家、映画人、出版人たち……どんな人をも受け入れる酒場は、戦後文学史を確かに支えた。林聖子の九三年と「風紋」の六〇年を聞く。 アナキストの画家の娘として生まれ、宮嶋資夫、辻潤らを間近に育ち、戦後、太宰治の「メリイクリスマス」のモデルとなり、生き抜くためにバーを切り盛りする。 そのバー「風紋」は多くの文化人、文学者、映画人、出版人を惹きつけた。 誰も特別扱いしない無欲で無私な人柄から生まれたアジール。 檀一雄、竹内好、古田晁、浦山桐郎、粕谷一希、勅使河原宏……綺羅星のごとく集う人々との交友録であり、力強く生きたひとりの女性の人生の記録。 《「風紋」に集った人々》 檀一雄・古田晁・唐木順三・井伏鱒二・吉村昭・木山捷平・竹内好・橋川文三・色川武大・埴谷雄高・中村稔・安田武・北原武夫・辻まこと・鴨居羊子・松山俊太郎・種村季弘・高田宏・粕谷一希・田村隆一・中上健次・洲之内徹・浦山桐郎・大島渚・吉田喜重・勅使河原宏…… 【もくじ】 第Ⅰ部 戦前篇 1……林倭衛、画家を目指す 2……出獄の日のO氏 3……林倭衛、クライスト号でフランスへ 4……大杉栄、パリに現れる 5……セザンヌのアトリエ、エクス・アン・プロヴァンス 6……秋田富子と結婚、聖子が生まれる 7……伊豆静浦から小石川小日向水道町へ 8……もう一人の画家・硲伊之助のこと 9……宮嶋資夫と度重なる引っ越し 10……母はサナトリウムへ 11……父の死 第Ⅱ部 戦後篇 12……太宰治との出会い 13……玉川心中 14……出英利のこと 15……「世代」と出英利のあの頃 16……舞台芸術学院と青俳、「宏くん」のこと 17……新宿でバーを開く 18……ダン街道――檀一雄と第三風紋まで 19……カウンターの中の女性たち 20……竹内好墜落事件と火曜会 21……風紋課外部――スキーにゴルフに温泉に 22……最終回――嵐のあとに ■あとがき ■林倭衛・林聖子のまわりの人々 ■林聖子関連年表 ■参考文献
  • 経済のトリセツ
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    天下無双の「知のジェネラリスト」が見た、日本経済の20年とこれから。 リーマンショック、ユーロ危機、アベノミクス、消費増税から、コロナ禍の経済状況まで。 この20年間(2000-2020)の論説をまとめた、待望の経済論集! ノーベル賞経済学者ポール・クルーグマンの著作をはじめとして、ピケティ『21世紀の資本』、ケインズ『一般理論』などの翻訳や、社会・経済・文化全般への鋭利な批評眼で知られる著者による、快刀乱麻の経済エッセイ集! ケーザイって、要するに何なのさ。 「人はGDPとか経済成長とかいう言葉だけ覚えて、なんかわかったつもりでいるけれど、それを実感として理解している人は驚くほど少ない。それは抽象的な数字なんかじゃない。明日はもう少し能率よく仕事を片付けて、あまった時間で新しい何かをやろう。いまは捨てているこのピーマンのへたを、新しい料理に使ってみよう。GDP成長が1%とか2%とかきいたときに、そうした無数の努力が積み重なっていく様子を想像してみなきゃいけない。その多くは、飽食した連中のアームチェア経済停滞マンセー談義よりはるかに切実なものなんだから」(本文より) 【目次】 第1章 経済のトリセツ その1 第2章 クルーグマンとかケインズの話 第3章 リフレをめぐる個人史、ときどきピケティの話 第4章 経済のトリセツ その2
  • なりすまし――正気と狂気を揺るがす、精神病院潜入実験
    4.0
    「病院に入りたいなら、頭がおかしいふりをしなくちゃ」 脳炎を精神病と誤診された過去を持つジャーナリストは、かつて全米医学会を大きく揺るがした心理学実験――精神病患者になりすまして病棟に潜入する「ローゼンハン実験」の調査・取材を開始する。やがて、実験に隠されたある奇妙な点に気が付く。次第に明らかになる衝撃の真実とは...!? 「これは患者5213号の初入院の模様である。名前はデヴィッド・ルーリー。39歳のコピーライターで、子どもが2人いる。頭の中で声が聞こえるという。しかしそこには問題があった。彼はコピーライターでもないし、ルーリーという名字でもない。じつはそんな人物は存在しないのだ。実在しない『デヴィッド・ルーリー』は偽患者だった。約50年前、医師が精神病患者とそうでない人を区別できるのかどうか確かめるために、精神科施設にみずから入院した8人の健常者のうちの最初の1人なのである」(本書より) 「調査報道の偉業。探偵小説のような説得力」(「エコノミスト」誌) 【目次】 ■ はじめに 第1部  第1章 鏡像  第2章 ネリー・ブライ  第3章 狂気の存在する場所  第4章 狂気の場所で正気でいること  第5章 謎が謎に包まれている謎の男 第2部  第6章 デヴィッドの本質  第7章 「ゆっくり進め、場合によっては足踏みのままでもいい」  第8章 「わたしなら、正体を隠しとおせるかもしれない」  第9章 入院許可  第10章 マッドハウスで過ごした九日間 第3部  第11章 潜入する  第12章 ……結局、人が正気かどうかわかるのは正気でない人だけだ  第13章 W・アンダーウッド  第14章 クレイジーエイト  第15章 第一一病棟  第16章 氷の上の魂  第17章 ローズマリー・ケネディ 第4部  第18章 真実の追求者   第19章 「ほかの疑問はすべてここから生まれる」  第20章 標準化  第21章 SCID 第5部  第22章 脚注  第23章 「すべては君の頭の中に」  第24章 影の精神衛生ケアシステム  第25章 決定打  第26章 疫病  第27章 木星の月 ■ エピローグ ■ 謝辞 ■ 訳者あとがき ■ 原注 ■ 図版・資料許諾
  • 沈黙のちから
    4.0
    言葉にならないものを「心の耳」で聴くために いくら華麗な言葉を並べても、本当のおもいが伝わるとは限らない。 うまく語ってはならない。 文字にならない、消えない熱を伝えなければならない。 ――詩を書くこと、耳を傾けること、祈ること。 自らの体験に照らしつつ、言葉の向こう側に広がる沈黙の意味に迫るエッセイ集。 かつてないほど言葉が軽んじられる時代に、批評家が問う「沈黙の秘義」。 【目次】 Ⅰ.詩について Ⅱ.言葉の終わるところで Ⅲ.信じるということ
  • ハリー、大きな幸せ
    4.0
    翻訳家、エッセイストの村井理子さんの相棒は、黒ラブラドール・レトリバーの「ハリー」。 とにかくやんちゃだった彼も、最近はすっかり落ち着いて、成犬としての貫禄が出てきた。黒々とした毛並みと隆々とした筋肉をたたえて眠るその姿は、なんというか、まるで近江牛!? 一方、ハリーとも大の仲良しの双子たちは、中学生になって思春期真っ盛り。難しいお年頃の彼らに手を焼くことも多いが、わが家にはハリーがいる。ハリーがいるから大丈夫。 だが、平穏に思えた村井家の暮らしも、コロナ禍で一変し……。 体重50キロ、デカい。とにかく食欲、止まらない。 大型犬であるラブラドール・レトリバーの飼い主には覚悟が問われる。 ――それでも、パワフルだけど優しくて、そしてチャーミングな犬との暮らしは最高だ! 村井さんちの“イケワン”、ハリーまみれのエッセイ集。 【もくじ】 はじめに 1……ぼくはここにいる 2……足元に眠るお宝 3……留守のあいだに 4……きゅうり砲 5……大人の階段 6……今日は三歳の誕生日 7……かけがえのない時間 8……香りが悩ましい 9……愛の挨拶 10……不安な日々に 11……動物だってコロナ疲れ 12……近江の守り神 13……安心してはいられない 14……薬の時間 15……ダイエットの秘訣 16……ギルティ・ドッグ 17……きみがいてくれるだけで 18……今夜はどこで? 19……大好きな秋 20……ハリーは枝師 21……引っぱり力 22……ベッド戦争 23……ハリーくんのバースデープレゼント 24……ヘルパーのハリーさん 25……幸福という仕事 26……毛が辛い 27……愛犬と愛車と おわりに
  • 被抑圧者の教育学――50周年記念版
    4.0
    解放の教育学はこの本から始まった ―― 1979 年の刊行以来、増刷を重ねてきた教育関係者の必携書!! 初版発行から50年を経た今、大幅増補を加え50周年記念版として刊行。 教育の視点から「抑圧の文化」に対峙する視点を提示する。 世界中で読み継がれている教育思想と実践の書であり、 常に新しい読者を獲得してきた信頼の一冊。 初版刊行50周年を記念し、 チョムスキーなど世界の碩学がオマージュを寄せた決定版!! 自由の実践としての教育は、 支配のための実践である教育とは異なり、 抽象的で孤立し、世界とつながりをもたない 宙ぶらりんな人間を否定するし、 また人間不在の世界のありようも否定する。 (本文より)
  • 捕食者――全米を震撼させた、待ち伏せする連続殺人鬼
    4.0
    ――はじまりは、極寒のアラスカの地。 コーヒースタンドでアルバイトをしていた高校生サマンサ・コーニグが姿を消したのは二〇一二年二月二日のことだった。警察は最初、彼女が家出したものと考えた。だが、防犯ビデオの映像には、背の高い男が彼女を店内から誘拐する姿がはっきりと映っていた……。 ――彼は獲物をおびき寄せ、むさぼり喰う。 全米各地に隠された謎の“殺人キット”、犯された数々の誘拐・強盗・暴行殺人、そして独房に残された12個の頭蓋骨の絵。2012年に逮捕され、唐突に獄中死した今世紀最大のシリアルキラーの実態を明らかにする、戦慄のノンフィクション! 「ページをめくる手が止まらない、圧倒的ミステリー」(「ニューヨーク・ポスト」紙) 「FBIを困惑させた、現代の怪物」(「ワシントン・タイムズ」紙)
  • 詩集 たましいの世話
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    亡くなったのは わたしが愛した あの人で 千人の中の 一人ではないのです たった ひとつの いのちを喪った わたしのような 人間がいるのを 忘れないで下さい  ――「いのち ひとつ」 先に逝ってしまった大切なあなたへ。 残された者にできるのは言葉を贈ること。 悲しみと祈りを込めて紡がれる、34の言葉の捧げもの。
  • 見えないものを探す旅――旅と能と古典
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    いつもの風景が、その姿を変える 単なる偶然、でも、それは意味ある偶然かもしれない。 世界各地へ出かけ、また漱石『夢十夜』や三島『豊饒の海』、芭蕉など文学の世界を逍遥し、死者と生者が交わる地平、場所に隠された意味を探し求める。 能楽師・安田登が時空を超える精神の旅へといざなう。 私たちには、「見えないもの」を見る力が備わっています。 「目」を使わないでものを見る力です。(まえがきより)
  • 越えていく人——南米、日系の若者たちをたずねて
    4.0
    日系移民の子孫たちの言葉から浮かび上がる、もう一つの日本近代史 移民たちはみな未知なる世界へと旅に出たが それは“同一性・帰属意識”を探求する旅でもあった だが彼らは帰る場所を探しているわけではない 陽が昇る未来に向かい今も旅を続けているのだ --宮沢和史氏 出会えば出会うほどわからなくなる。それでも少しずつわかっていく。 期待を現実で溶かしていくための、ゆっくりで誠実な旅の記録。 --望月優大氏 私もそうだけど、もう誰もかもがじつは日系移民なんだな、 たまたま日本に住み続けてまだ移動してないだけで。 そのあり方は私たちが思っている「日本人」よりはるかに多彩だ。 --星野智幸氏 この本を読み進めていて何より実感できたのは、 私たちがどんな国に帰属していようと、どこに移り住もうと、 所詮は誰しも地球という惑星の、逞しき住民ということだ --ヤマザキマリ氏 沖縄からペルーへ移住した先祖を持ち、首都リマで生まれた演出家。 二〇年ぶりに訪れた生まれ故郷で、沖縄系日系人の祭りに参加する。 ——自分もここで日系人として育っていたかもしれない。 かつて多くの日本人が南米へ渡った。 その子孫にあたる若者たちの話を聞きたい。 ペルー、アルゼンチン、パラグアイ、ブラジル、ボリビア。 彼らをたずねる旅が始まった。 【目次】 1.Perú ペルー ■ 沖縄 ■ ペルーに生まれて ■ ステージの上 2.Argentina アルゼンチン ■ フアン一家 ■ 出生地主義 3.Paraguay パラグアイ ■ ブエノスアイレス → ラパス移住地 ■ サッカーを遊ぶ ■ 若者たちへのインタビュー ■ 蜜蜂の巣箱 4.Brasil ブラジル ■ 港町サントス ■ サンパウロとサッポロ ■ ヨシオさん 5.Bolivia ボリビア ■ 低地ボリビア ■ キャンプ ■ めんそ~れ ■ 沖縄の人だもん ■ 飲み会にて ■ ボリビア大移動 ■ ルレナバケの日本祭り ■ リベラルタ、旅のおわり en Kioto 京都にて 謝辞 参考文献 初出
  • そろそろ左派は〈経済〉を語ろう――レフト3.0の政治経済学
    4.0
    バージョンアップせよ、これが左派の最新型だ! 日本のリベラル・左派の躓きの石は、「経済」という下部構造の忘却にあった! アイデンティティ政治を超えて、「経済にデモクラシーを」求めよう。 左派の最優先課題は「経済」である。 「誰もがきちんと経済について語ることができるようにするということは、善き社会の必須条件であり、真のデモクラシーの前提条件だ」 欧州の左派がいまこの前提条件を確立するために動いているのは、経世済民という政治のベーシックに戻り、豊かだったはずの時代の分け前に預かれなかった人々と共に立つことが、トランプや極右政党台頭の時代に対する左派からのたった一つの有効なアンサーであると確信するからだ。  ならば経済のデモクラシー度が欧州国と比べても非常に低い日本には、こうした左派の「気づき」がより切実に必要なはずだ。(ブレイディみかこ/本書より) 【目次】 第1章:下部構造を忘れた左翼 第2章:「古くて新しい」お金と階級の話 補論1:来るべきレフト3.0に向けて 第3章:左と右からの反緊縮の波 第4章:万国のプロレタリアートは団結せよ! 補論2:新自由主義からケインズ、そしてマルクスへ
  • さよなら、男社会
    4.0
    1巻1,540円 (税込)
    ジェーン・スーさん推薦! 「個人的な経験を丁寧に解していくと、そこに社会が現れる。 読後、自分の話にじっくり耳を傾けてもらえたような充足感を得る人は多いだろう。 私もそのひとりだ」 僕らはいい加減、都合のいい妄想から目を覚まさなければならない。 圧倒的な非対称を生きる僕らは、どうしてその事実に気づけないのか。 真に女性と、他者とつながるために、乗り越えねばならない「男性性」の正体とは何か。 50歳となった著者が、自らの体験を出発点に「いかにして男はマッチョになるのか」「どうすれば男性性を脱ぎ去ることができるのか」を問う。 ——これまでにない男性をめぐる当事者研究! 【目次】 はじめに 1章 どのようにあたかも自然と男は男になってきたのか 2章 恐怖と勇気が与え、奪い去ったもの 3章 切断の恐怖と悲しみと痛み 4章 猥談とノリ 5章 男性性と女性性 終わりに
  • 鏡の中のアメリカ――分断社会に映る日本の自画像
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    本書の鏡に映っているのは、過去に膨大な書物のなかに見ていたアメリカであり、そのアメリカを通してみる日本の姿だ。 岩倉使節団の一員・久米邦武『米欧回覧実記』や、江藤淳『アメリカと私』を頼りに、サンフランシスコを歩き、アーリントン墓地を訪ね、大陸横断鉄道に乗る。 否応なく関係を迫られる大国アメリカ。 過去の日本人がどうアメリカを見、刺激を受け、自己規定をしていったのか。 過去と現在を行ったり来たりしながら、アメリカを通して日本のこれからを考える歴史エッセイ。 ——僕らは一五〇年以上、翻弄されつづけている。 【目次】 Tokyo,Haneda,August 19,2019 旧グランドホテル前にて 開国とはなにか 即ち日本士人の脳は白紙の如し 一七年ぶりの再会 分断社会 ジョージタウン大学での講義 講演会の日 Pearl Harbor,December 7,1941 私の保守主義観 カリフォルニア・ゼファー 最後のサンフランシスコ あとがき
  • 人生100年時代の養生訓――長寿がもたらす難問を解く
    4.0
    老後に必要なのは、お金ではありません。「筋肉」です。 日本人の平均寿命と健康寿命のギャップは男女とも約10年。 その10年間に、歩けなくなる、食べられなくなる、認知できなくなるなど、様々な問題が噴出する。 この10年を健やかに過ごすには、なにより「運動」と「栄養」と「筋肉」が大切になってくる。さらには「社会とのつながり」も重要だ。 本書は、最新の老年医学の知見と地域医療の経験から、誰にでもできる「人生ラスト10年の難問」の対処法をやさしく伝授する。 人生ラスト10年を乗り切るために——これからは、貯金ではなく「貯筋」! 「サルコペニア(筋肉量・筋力低下)」と「低栄養」を遠ざけて、どんどん外へ出ていこう! 【目次】 序章 グレート・ジャーニー 1章 人生ラスト10年問題 2章 サルコペニアに備えよう 3章 低栄養という壁 4章 筋肉はみんなの資産 5章 みんなで健康になろう
  • 愛と家族を探して
    4.0
    こんな話、聞きたかった。 偏見や思い込みを丁寧にならしていく作業は時間と根気が要るけれど、楽しいものでもある。 「家族」の定義なんか決められたくないよね。——能町みね子さん、推薦! 法律婚ではない契約を取り交わして結婚生活を送る夫婦。 恋愛関係にはないが、同性パートナーシップ制度を利用して「家族」になることを検討中の女性二人。 「家庭が欲しい」と 精子バンクを利用して子どもを産んだXジェンダーの当事者。 母の呼びかけで集まった多くの人たちによる共同保育で育った子ども。 自分らしく、深く息をして生きるために。 「愛」と「家族」の多様な形を実践する人々にインタビューし、自らに問い直す。 自分がほんとうに安心できる「愛と家族のかたち」は、どこにあるのだろう?
  • フィンランド人はなぜ「学校教育」だけで英語が話せるのか
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    教育関係者、必読 “英語教育改革”を乗り切るヒントがここに! 多くの人々がふつうに英語を話すフィンランド。 それを支えるのは、独自の学校教育の在り方だ。 どんな授業、どんな教科書でそれが可能になるのか—— 日本でも外国語(英語)は5、6年生から正規教科に、 中学校では、外国語(英語)で授業を行うことが「基本」になる。 「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を総合的に学んでいくうえで知っておきたいフィンランドの英語教育。 その成功の軌跡と日本への示唆が詰まった一冊。
  • 人喰い――ロックフェラー失踪事件
    4.0
    全米を揺るがした未解決事件の真相に迫り 人類最大のタブーに挑む衝撃のノンフィクション! 1961年、大財閥の御曹司が消息を絶った。 首狩り族の棲む熱帯の地で。 この時点で、マイケルが「いかに」殺され、食べられたのかは、一連の調査や文献からすでにはっきりしていたのである。 著者ホフマンにとってどうしても解せなかったのは、「なぜ」マイケルが殺され、食べられなければならなかったのかということだった。(解説より) 解説:奥野克巳(文化人類学者)
  • バッド・フェミニスト
    4.0
    私はピンクの服も着たいし男性も好きなダメ・フェミニスト。でも、矛盾を抱えて完璧ではない自分や他人を受け入れ、分断を乗り越えて差別のない世界を夢見たい。 映画やテレビドラマや音楽などのポップカルチャー、社会に衝撃を与えた犯罪や事件を取りあげ、性差別と人種差別、経済格差などが交差するアメリカの文化状況を鋭く読み解く。 松田青子さん、ジェーン・スーさん推薦! ユーモアがあって、刺激的で、切実。 彼女の視点を自分の中に蓄えることができるのは、本当に幸せなことだ。 みんなバッド・フェミニストで生きよう 松田青子さん(小説家) 性別によって機会や権利が異なるのはおかしい。だが正直に言えば、私は「フェミニスト」というワードが含まれた著作物にコメントを寄せることにためらいと警戒があった。自分では剥がすことのできないレッテルを貼られるような気がしたから。しかし、好奇心がそれを上回った。「バッド」が付いていたから。 そんな自分を肯定できると前のめりに読んだ序盤、傷付くことを避けて通れなかった中盤、頭と心にたっぷり汗を掻いたあと、穏やかに寄り添えた終盤。まるで旅のようだった。今の私が納得できるもの、そうでないもの。それはやがて変化するかもしれない。いくつかの私の間違いと勘違いは修正され、新しく学んだこともあった。 読後、私はフェミニズムとの断絶を感じたり、自分にその資格があるかと不安を感じたりはしていない。それぞれのやり方で向き合えば良いと、ロクサーヌが教えてくれたからだ。 ジェーン・スーさん(コラムニスト)
  • 帰還兵はなぜ自殺するのか
    4.0
    ピュリツァー賞作家が「戦争の癒えない傷」の実態に迫る傑作ノンフィクション。内田樹氏推薦! 本書に主に登場するのは、5人の兵士とその家族。 そのうち一人はすでに戦死し、生き残った者たちは重い精神的ストレスを負っている。 妻たちは「戦争に行く前はいい人だったのに、帰還後は別人になっていた」と語り、苦悩する。 戦争で何があったのか、なにがそうさせたのか。 2013年、全米批評家協会賞最終候補に選ばれるなど、米国各紙で絶賛の衝撃作! 「戦争はときに兵士を高揚させ、ときに兵士たちを奈落に突き落とす。若い兵士たちは心身に負った外傷をかかえて長い余生を過ごすことを強いられる。その細部について私たち日本人は何も知らない。何も知らないまま戦争を始めようとしている人たちがいる。」(内田樹氏・推薦文)
  • 放射線被ばく CT検査でがんになる
    4.0
    1巻990円 (税込)
    日本の医師が野放図に放射線検査を繰り返すには理由がある! CT検査などによる医療被ばくの実態を、20年以上にわたって医学界で独り情報公開を続ける放射線専門医が説く。「日本には世界の約3分の2のCT装置がある」「放射線検査による国民被ばく線量世界一」「検査被ばくによる発がん率世界一」等、次々明らかになる、医療被ばく大国日本の衝撃の事実。何が正しく、何が危険か、判断するのは私たち一人ひとりだ。

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  • 免疫療法に近づくな――長生きするなら「免疫力」より「抵抗力」
    4.0
    広告では多数の治療実績をうたっている「免疫療法」。しかし、その「治療法」は、医学的に効果が証明されていない。 本書は、日本における免疫療法の実態から、エビデンスに基づいた効果の検証、効果がない治療法がはびこる原因となっている医学界・医薬品メーカーの問題、そして長生きするために本当に必要な「抵抗力」について、わかりやすく解説する。 患者第一の医療を貫き、医学界を揺るがすベストセラーを連発、そして第60回菊池寛賞を受賞した著者による渾身の書きおろし。

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  • 男尊女卑依存症社会
    3.9
    1巻1,760円 (税込)
    《 小島慶子さん、推薦!》 ついに解明された国民病。男性に重い下駄を履かせて死ぬまで働かせ、女性には報われないケア労働を押し付けてきた日本。 男も女も苦しい社会を変えるために、しんどいあなたが楽になるために、必読の書です。 --------- アルコール、薬物、痴漢、万引き、DV……。 さまざまな依存症に共通する原因は社会構造にあった! ジェンダー・ギャップ指数を見るまでもなく、日本は男性優位の国である。 夫婦別姓も叶わず、男女の賃金格差も世界ワースト2。 わたしたちは性別役割分業──つまりは「男尊女卑」の考え方にどっぷりと浸かっている。 --------- その社会を勝ち抜こうと男たちはワーカホリックになるまで働いて、ストレスからアルコールや薬物で気分をあげ、満員電車では痴漢や盗撮にはまる。 日本を蝕む依存症の問題は、男尊女卑による社会の歪みを正さなければ解決しない。 --------- 〈依存症は男らしさ、女らしさの病〉 アルコール依存症、痴漢、万引き依存症、盗撮、DVなど、多くの依存症を横断的に見てきた著者が、現代日本の病理を斬り、新しい人と社会のあり方について考える。 --------- 【目次】 ◆まえがき──男尊女卑社会が依存症を生む 1章……日本は男尊女卑依存症社会である  ■男尊女卑依存社会が依存症を生む  ■男性優位の社会構造  ■らしさの価値観をインストールされる  ■依存症とワーカホリック  ■ワーカホリックは病気か?  ■死にいたる働き方  ■過労死について 2章……男尊女卑社会とワーカホリック  ■ワーカホリックはさまざまな依存症のトリガーに  ■仕事と飲酒  ■依存症と人間関係  ■条件付けと報酬系の仕組み  ■人は生き延びるために依存症になる  ■依存症と自尊感情  ■ワーカホリックと自尊感情  ■ワーカホリックと認知の歪み  ■加害者家族が抱える苦悩から見える世界 3章……ワーカホリックと性別役割分業  ■男性に履かされた下駄の重さ  ■いまだに続く男は仕事、女は家庭に  ■依存症は男らしさ、女らしさの病  ■らしさへの過剰適応 4章……「男らしさの病」と男尊女卑依存症社会からの脱却  ■シラフで生きること  ■感情をみつめる  ■回復のためのガイドライン ◆あとがき
  • 優しい地獄
    3.9
    『雪国』を読んだ時「これだ」と思った。 私がしゃべりたい言葉はこれだ。 何か、何千年も探していたものを見つけた気がする。 自分の身体に合う言葉を。 -------------------------------------- 社会主義政権下のルーマニアに生まれたイリナ。 祖父母との村での暮らしは民話の世界そのもので、町では父母が労働者として暮らす。 川端康成『雪国』や中村勘三郎の歌舞伎などに魅せられ、留学生として来日。 いまは人類学者として、弘前に暮らす。 日々の暮らし、子どもの頃の出来事、映画の断片、詩、アート、人類学……。 時間や場所、記憶や夢を行ったり来たりしながらつづる自伝的なエッセイ。 《本書は、社会にうまく適応できない孤独な少女の記録であり、社会主義から資本主義へ移っていくルーマニアの家族三代にわたる現代史でもある》 -------------------------------------- 五歳の娘は寝る前にダンテ『神曲』の地獄の話を聞いてこう言った。 「でも、今は優しい地獄もある、好きなものを買えるし好きなものも食べられる」。 彼女が資本主義の皮肉を五歳という年齢で口にしたことにびっくりした。 ——本文より -------------------------------------- 【目次】 ■生き物としての本 上 ■生き物としての本 下 ■人間の尊厳 ■私の遺伝子の小さな物語 上 ■私の遺伝子の小さな物語 下 ■蛇苺 ■家 ■マザーツリー ■無関心ではない身体 ■自転車に乗っていた女の子 ■天道虫の赤ちゃんは天道を見ることができなかった 上 ■天道虫の赤ちゃんは天道を見ることができなかった 下 ■なんで日本に来たの? ■シーグラス ■ちあう、ちあう ■透明袋に入っていた金魚 ■社会主義に奪われた暮らし ■トマトの汁が残した跡 ■冬至 ■リボンちゃんはじめて死んだ ■毎日の魚 ■山菜の苦味 ■優しい地獄 上 ■優しい地獄 下 ■パジャマでしかピカソは描けない ■紫式部 ■あとがき
  • 文にあたる
    3.9
    《本を愛するすべての人へ》 人気校正者が、書物への止まらない想い、言葉との向き合い方、仕事に取り組む意識について——思いのたけを綴った初めての本。 -------------------------------------- 〈本を読む仕事〉という天職に出会って10年と少し。 無類の本読みでもある校正者・牟田都子は、今日も校正ゲラをくり返し読み込み、書店や図書館をぐるぐる巡り、丹念に資料と向き合う。 1冊の本ができあがるまでに大きな役割を担う校正・校閲の仕事とは?  知られざる校正者の本の読み方、つきあい方。 -------------------------------------- 校正者にとっては百冊のうちの一冊でも、読者にとっては人生で唯一の一冊になるかもしれない。誰かにとっては無数の本の中の一冊に過ぎないとしても、べつの誰かにとっては、かけがえのない一冊なのだ。
  • 声をあげます
    3.9
    地球の滅亡、感染症、種の絶滅、大量消費…… 《 解決の鍵はいつだって未来にある! 》 身に覚えのないことで突然、収容所に監禁された英語教師のスンギュン。16名もの教え子が殺人者になっているという。 そして、その原因が自分の“ 声” にあるというのだが……(「声をあげます」) 『フィフティ・ピープル』『保健室のアン・ウニョン先生』の人気作家が放つ初めてのSF短編集。 文明社会の行きづまりを軽やかに描き出し、今を生きる女性たちにエールを贈る、シリアスでポップな8つの物語。 二十三世紀の人たちを怒らせるのではないかと思うと私は恐ろしい。 この正常ではない、腹立たしい豊かさは最悪の結果に終わってしまうだろうと思う。 未来の人々に軽蔑されずにすむ方向へ軌道修正できたらいいのに。(「あとがき」より)
  • 生きていくうえで、かけがえのないこと
    3.9
    ふれる、聞く、愛する、憎む…… 悲しみの先に広がる 25の風景 『悲しみの秘儀』に続き魂の思想家が贈るエッセイ集! 生きていればときに闇の中を歩かなくてはならないことがある。そうしたとき、私たちは、内なる言葉を、ともしびにしながら歩くことができる。言葉など、と思ってはもったいない。たった一つの言葉にも闇にある人を光へと導く力が宿っている。 (「祈る」より) 25の「生きていくうえで、かけがえのないこと」 眠る 食べる 出す 休む 書く  ふれる 悲しむ 喜ぶ 嘆く 老いる  読む 見る 聞く ときめく 忘れる  働く 癒す 愛する 耐える 念ずる  待つ 憎む 見つめる 壊す 祈る
  • 大都会の愛し方
    3.9
    彼を抱きしめると、俺はこの世のすべてを手に入れたような気がした。 光と影が渦巻く大都市ソウル。 最低賃金のバイトをしながら、くずみたいな文章を書きなぐって暮らす〈俺〉は、どれだけ派手に遊んでも、消せない孤独を抱えている。 そんな日々のなか、梨泰院(イテウォン)のクラブでバーテンダーとして働くギュホと出会い、愛を分かちあう。 しかし〈俺〉には、人に言えない〝秘密〟がある……。(「大都会の愛し方」) 喧騒と寂しさにあふれる大都会で繰り広げられる多様な愛の形。 さまざまに交差する出会いと別れを切なく軽快に描く。 韓国で新時代の文学として大きな話題を呼んだベストセラー連作小説。 【もくじ】 ・ジェヒ ・メバル一切れ宇宙の味 ・大都会の愛し方 ・遅い雨季のバカンス ・あとがき ・訳者あとがき
  • 弱さのちから
    3.9
    弱さを肯定するところから、生まれるもの—— 強くあるために勇気を振り絞ろうとする。 だが、そうやって強がろうとしても、勇気は湧いてこない。 勇気は自分の「弱さ」と向き合いつつ、大切な人のことを思ったとき、どこかから湧出してくる——。 弱さを克服し、強くなることが善とされてきたが、それは本当だろうか? 自分と他者の弱さを見つめ、受け入れることから、信頼やつながりを育む真の強さが生まれるのではないか? 現代に鋭い問いを投げかけ続ける批評家が、 危機の時代を生き抜くための叡智を、やさしく語る。 【目次】 はじめに 1 ・天耳(てんに) ・弱い自分 ・おそれと向き合う ・弱さに学ぶ ・見えないものの復興 ・賢者と「時」の感覚 ・無常と情愛 2 ・言葉のともしび ・遅れてきた新学期 ・「弱さ」において「つながる」社会 ・弱さの彼方にある光——敬意と愛と正義 ・闇を照らす言葉 3 ・いのちを守る ・いのちと経済をつなぐもの ・愛に渇く ・言葉に渇く ・言葉の護符 ・仕事 おわりに
  • ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと
    3.9
    ボルネオ島の狩猟採集民「プナン」とのフィールドワークから見えてきたこと。豊かさ、自由、幸せとは何かを根っこから問い直す、刺激に満ちた人類学エッセイ! 「奥野さんは長期間、継続的にプナン人と交流してきた。そこで知り得たプナン人の人生哲学や世界観は奥野さんに多くの刺激と気づきをもたらした。この書を読み、生産、消費、効率至上主義の世界で疲弊した私は驚嘆し、覚醒し、生きることを根本から考えなおす契機を貰った。」 ――関野吉晴氏(グレートジャーニー)
  • 水島シェフのロジカルクッキング
    3.9
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 料理の革新! 塩加減・火加減・毒出しの技術で、あなたの料理の成功率は99パーセントに。テレビでも話題の水島シェフによる科学的調理理論(ロジカルクッキング)に基づいた驚きの技術を紹介。失敗なく誰でもおいしい料理が作れるレシピ集。動画で手順も視聴可能。 ロジカルクッキングの3つの成功法則とは? (1)【塩加減の法則=調理形態と重量から、適切な塩の量を割り出す】、(2)【火加減の法則=タンパク質の凝固やメイラード反応、ペクチンの硬化や糖転化のスピードなどを考慮して、「弱火」「弱い中火」「中火」「強火」を使い分ける】、(3)【毒出しの法則=食材に含まれるアクや老廃物などの「毒」を除去。低温や塩水や油を使って食材のデトックスを行う】
  • ハリウッドのプロデューサー、英国の城をセルフリノベする
    3.8
    ★【推薦】寿木けいさん(遠矢山房オーナー・エッセイスト)「命知らずでシャイな男が人を、城を、街を動かした。知らない土地で女一人で古い家を買った私には、深く響きました。」 \ 年間維持費6000万!/ ハリウッドの映画プロデューサーが、ひょんなことから先祖ゆかりのイギリス北部の城館を復興することに。 ショパンが演奏し、バイロンが暖炉を寄贈し、ジョン・レノンがロックしたご先祖の館。ボロボロの城を修復し、街ににぎわいを取り戻すため、陽気なアメリカ男が立ち上がる! 待ち受けていたのは、カビ、崩落、侵入者、そして財政難──まさに廃墟同然の建物との格闘だった。 次々と襲いかかる試練を乗り越え、夢を実現しようと奮闘する、笑いと涙の感動ストーリー。 ********** 【目次】 第1章 忘れ去られたホップウッド家 第2章 思いがけずに帰郷 第3章 ホップウッド・ホール 第4章 ハリウッドの日常 第5章 フロッドンの戦い 第6章 僕は「領主様」? 第7章 ホテルの救済者 第8章 ご近所さんと殺人事件 第9章 時は流れて...... 第10章 決意 第11章 ホップウッド救出大作戦 第12章 お城への招待 第13章 貴族に会う 第14章 侵入者 第15章 中年の危機 第16章 村の助けが必要だ 第17章 火薬、反逆、企み 第18章 ロッチデールへの逃避 第19章 過去のクリスマス 第20章 ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンド 第21章 おばけ事件 第22章 レディ・T 第23章 一歩ずつ 第24章 ディスコ修道士 第25章 ライトアップ 第26章 クリスマスのサプライズ エピローグ 訳者あとがき **********
  • 裏庭のまぼろし――家族と戦争をめぐる旅
    3.8
    【推薦】武田砂鉄さん(ライター)  歴史は常に今を問いかけてくる。  聞かれるのを待っている声は、  誰のもとにも在るのかもしれない。 ********** 戦地から届いた当時の手紙は、想像もつかなかった戦時中の暮らしを生き生きといまに甦らせた。 家業を「不急不要」とされ、祖父は軍事研究の道へ。 大叔父は若き陸軍将校としてアジア各地を転戦し、沖縄へ──。 人類学者が、自身の家族史をひもときながら、その足跡を訪ねて紡ぐ、等身大の〈昭和と戦争〉。 ********** 【目次】 01 裏山のほとりで 02 蔵の中 03 科学と動員 04 水底の魚 05 縁側の椿 06 絹糸のひかり 07 オルガンの歌 08 埠頭にて 09 遠い島影 10 月と海鳴り 11 物語の外で Ⅰ 12 物語の外で Ⅱ 13 竹林と夕星 14 雲の行方 あとがき **********
  • 六〇代は、きものに誘われて
    3.8
    艶やかさと落ち着きと──「今が、きもの適齢期」 毎日袖を通して20年。 琉球絣、久米島紬、ミンサー帯、藍型……沖縄の織や布に惹かれて、ついには移住。 ──新しい人生がいま始まる。 --------- 40代の半ばから袖を通して20年。毎日きもので教壇に立っていた。 空気の層を纏うように着るのは心地いい。 洋服は体型の維持や年相応のおしゃれに悩むけど、きものなら歳を重ねるほど自分にフィットし、落ち着きをもたせてくれる。  * * * 琉球絣、結城紬、能登上布、大島紬などの自然素材を求め、ミンサー帯や藍型、うしんちー行き着いた。 ──きものに惹かれて、縁を重ねる、60代からの新しい人生。 --------- 【目次】 ■憧れの力 ■黄色 ■名古屋帯から始める ■心を映す色無地 ■きものと電車 ■猫の手 ■雨と雪 ■とっておきのきもの ■洋服でいうと…… ■防寒 ■カンプーと琉球柄 ■きものという謙虚 ■下着 ■パッションから慈愛へ ■夏もの、紗袷 ■ネットできものを買う ■もっと自由に? ■夏の名残り ■色留袖 ■アイロン ■段取り ■デンチコ、インバネス ■必需品 ■ミンサー ■帯揚げ ■うしんちー ■上布 ■うしんちーのきものを着る ■きものに導かれる ■あとがき

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  • 男性の繊細で気高くてやさしい「お気持ち」を傷つけずに女性がひっそりと成功する方法
    3.8
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【推薦】竹田ダニエルさん(Z世代ライター・研究者) 男社会がバカバカしいと感じるのは、自分だけじゃなかった── アホらしい世の中を生き残るための爆笑処世術 * * * ★アイディアを盗まれたら「私が言いたかったことを明瞭にしてくれたのね」と返しましょう! ★キーボードは強めに叩きましょう。うるさいほど「仕事ができる!」と思われますよ。 ★深夜に仕事のアイディアを共有すれば「なんて働き者なんだ!」と感心されるはず! * * * 〈 Yahoo!やGoogleで働いたあと、コメディアンとなったサラ・クーパーがつづる女性たちに贈るエール 〉 男性が気づかない、女性の「職場あるある」を豊富なイラストで風刺! 「男性社会のサバイブ術」を笑い飛ばしながら、男性社会に過剰適応するよりも「自分が目指したい生き方」を貫くことの大切さに気づかされる、女性を応援する一冊が登場! --------- 本書では、女性がいかにして夢を実現し、キャリアで成功を収め、リーダーになるのかをご説明します。 男性が今やっているマンスプレイニングを終えたらすぐ始めますので、少々お待ちくださいね。 ご心配はわかります。彼らのマンスプレイニングって永久じゃないかと思うくらい長く続きますよね。 * * * ……はい、というわけで、本書は「男性が話したいだけ話し終わるのを辛抱強く待っている間に落書きをする空白ページ」をご用意しております。 それだけでなく「男性のように語りながらも女らしさを失わないコツ」「男性を脅かさずにできる女性向けリーダーシップ戦略」をお教えしたいと思います。 * * * 女性のみなさん、本書から得た知識で武装しましょう。 あなたの成功と幸せのために何が必要か、日頃の振る舞いを思い返しながらお読みください。 --------- 【目次】 〈まえがき〉 本書の執筆中に心を傷つけられた男性はおりません。 1〈夢と希望〉 演技し過ぎずに就職面接に成功するコツ 2〈コミュニケーション〉 男性のように語りながらも女らしさを失わないコツ 3〈野心〉 周囲からうっとうしがられずに出世するコツ 4〈オーセンティックであること〉 偽りない自分のままで職場に出勤し、その自分を完璧に隠す方法 5〈多様性〉 テック業界の多様性の実際 6〈リーダーシップ〉 男性を脅かさずにできる女性向けリーダーシップ戦略 〈休憩〉 男性がマンスプレイニングしている間に落書きをするための白紙ページ 7〈ネゴシエーション〉 初心者向けガスライティング 8〈ハラスメント〉 加害者男性のキャリアを傷つけないよう、上手にセクシャル・ハラスメントを受けるコツ 9〈成功〉 独自の冒険を選ぼう──貴方は、他人から好かれたいのですか? それとも成功したいのですか? 10〈同盟関係〉 男性のための「よくできましたシール」 11〈起業家精神[アントレブレナーシップ]〉 迫力満点の「レディー・ボス」のための完璧なピッチデック 12〈セルフケア〉 ストレスだらけでいながらリラックスする方法 〈すべての結論〉怖い女になろう 謝辞 訳者あとがき
  • 美術泥棒
    3.8
    〈 稀代の窃盗狂か、恐るべき審美家か? 〉 ヨーロッパ各地から盗んだ3000億円分の美術品。 そのあまりに華麗な手口と狂気的な美への執着を暴く、第一級の美術犯罪ノンフィクション。 --------- 若くして手を染めた美術品窃盗の道。 使う道具はスイス製アーミ―・ナイフ、ただ一本。 欧州を股にかけ恋人と盗みに盗んだ、輝くような日々。 屋根裏部屋に飾っては眺め、撫で、愛し、また盗む。 その先に待ち受ける想像を超えた結末とは……。
  • 人体の全貌を知れ――私たちの生き方を左右する新しい人体科学
    3.8
    《とんでもなく複雑で、とんでもなく精巧──内なる秘境、人体。さあ“秘密の人体”へ分け入る旅へ!》 私たちの未来に最もインパクトを与えるのは、自動運転車でもロボットでもない。 ――「ヒト生物学」だ。 ---------------------- 私たち自身の体内に広がる「ミクロの宇宙」。 知るためには、まず、見なければならない。 それぞれの時代時代で、研究によって得られた知識をもとに私たちは自らの体を「見て」、そして考えてきた。そこには、人体を見ようと奮闘した科学者たちの物語があった。その営みは今も脈々と続いている。 ---------------------- 新たなテクノロジーとツールによって明かされてきた人体の姿は、息を呑むほど精巧で、複雑で、多様性に溢れている。その光景は私たちに問いかける。 細胞とは何なのか、何をもって健康とするのか、そして、生命とは何か──。 「ヒト生物学」における近年の画期的発見の数々は、私たちの人生をいかに変えたのか。前著『美しき免疫の力』で優れたストーリーテラーぶりを披露し、英国で最先端の顕微鏡を用いて免疫細胞を研究するダニエル・M・デイヴィスによる、ヒト生物学の最前線。 ---------------------- 【目次】 ■科学者のみなさまへ ■はじめに ■一章……超高分解能で細胞を見る──顕微鏡の発展とともに ■二章……命の始まり──遺伝子検査とゲノム編集 ■三章……新しい治療法を生むテクノロジーの力──フローサイトメーター ■四章……色鮮やかに脳を染める──多色標識法と光遺伝学 ■五章……内なる他者との共生──マイクロバイオーム ■六章……包括的な遺伝コード──ホリスティックな医療へ ■七章……全体を見る ■謝辞 ■訳者あとがき ■原註 ■索引
  • シベリアのビートルズ――イルクーツクで暮らす
    3.8
    《俺たちのアイドルは、レーニンじゃない。レノンだ!》 ソ連時代、ロック少年だった画家スラバと結婚し、ロシアに暮らし始めて5年。 そこに暮らす人々は破天荒でやけくそに明るい。 戦争が始まって、ロシアの人々は何を思う? ──ロシア暮らしの「いま」をリポートする。 ---------------------- 著者は、無類のビートルズファンである画家のスラバと結婚し、2018年からイルクーツクに暮らす。 西側の情報が入らないソ連下で、ロック少年として暮らしたスラバは、ペレストロイカをくぐり抜け、激変する社会を生き抜いてきた。 彼の波乱に満ちた人生と、自らの人生を重ねながら、別の価値観で動く社会のなか、人々はどのように暮らしているのか、アートや音楽や文学は、彼らをどのように支えているのか。 〈イルクーツクの人々の本音や生き方に寄り添う、海外事情エッセイ集〉 ---------------------- スラバの数奇な半生を主旋律とし、そこに私の半生を対旋律のように織り交ぜつつ、両者が響き合うよう試みた。ドラムやベースの響きも聴こえてくるように、社会背景も適宜盛り込んだ。曲の合間には、個性あふれるスラバの友人たちの物語も、間奏のように挟み込まれている。──「はじめに」より ---------------------- 【目次】 ■はじめに 01.スラバの部屋 ■1……シベリア、イルクーツク、Z通り一番地 ■2……ビートルズで結ばれたきずな ■3……愉快でマイペースな仲間たち 02.ソ連に生まれ、ロシアに生きる ■4……サバイバルの時代 ■5……ペレストロイカ・ノスタルジー ■6……夢見がちな野心家たち 03.二一世紀のビートルズ ■7……自分らしい表現を求めて ■8……遠ざかるソ連ロック・ビート ■9……過去との出会い ■10……戦争の暗雲 ■あとがき
  • 言葉を植えた人
    3.8
    〈暗闇にあるとき人は、一つの言葉を抱きしめるようにして生きることもあるだろう〉 ──確かな杖となる言葉を味わうエッセイ集。 ---------------------- 舟越保武、 志村ふくみ、石牟礼道子、吉本隆明、池田晶子、神谷美恵子、北條民雄、宮﨑かづゑ、井筒俊彦……。 言葉にならないものの波打ち際に立って言葉を紡いできた人々の、珠玉の名言と対話するように紡がれるエッセイ集。 ---------------------- 本当の誇りとは、誰かの役に立っていると感じることではおそらくない。 それは愛される者であるよりも、愛する者であることを真に望む、自己への信頼なのである。(本文より)
  • 自分を愛するということ(あるいは幸福について)
    3.8
    《推薦!》 もがいて見つけたものを私は信じる。 それが世の感覚からズレていたとしても ――こだまさん 一読、自分へのこだわりが半減し愛が倍になった。 幸せとはこれか!と膝を打ちました。 ――吉村萬壱さん -------------------------------------- 長いこと、「もっと愛されたい」と苦しんできた著者。 でも、「愛すること」、まずは自分自身で自分をいたわり、愛することが、幸福の始まりなのではないか。 自分をどうしたら愛せるのか。 他者とどう関わればいいのか。 ――そんな悩みに苦しむ、名前も顔も知らない仲間たちへ。 他者との関係に悩み、心細さを抱えている人たちへ贈るエッセイ集。
  • 月の番人
    3.8
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「ニューヨーク・タイムズ」紙のベストセラー・リストに選出された、 世界で大人気のマンガ家による、 不思議で、愛おしくて、切ない、SFマンガの新境地! オール2色刷り! 谷川俊太郎さん推薦! 「無人の月の寂寥がホントで地球の賑わいがウソみたい」 【あらすじ】 「子どもの頃、警官になって月面で暮らすことが夢だったんだ」 主人公は月のコロニーの安全を守る警察官。しかし、過疎化が進み、事件らしい事件はなにひとつ起こらない。最近の重大事件といえば、迷子の犬の捜索だ。やがて住人は、彼を残してつぎつぎと地球に戻っていき、あたりは月の静寂に包まれていく。
  • イン・マイ・ライフ
    3.8
    年をとるって、かくも愉しく忙しい――。 スタイリストとして70~80's『アンアン』『オリーブ』『クロワッサン』の草創期を駆け抜けた半生と、熊本ではじめた62歳からの仕事と暮らし。 映画と雑誌が大好き、夢は自分好みの部屋に暮らすこと――。 18歳で始めた東京暮らし。初めて就職した『スクリーン』編集部での映画三昧の毎日。 憧れの大橋歩さんのアシスタントを経て、『アンアン』の編集見習いに。 そして流行発信の最前線でインテリア・スタイリストの草分けとして目まぐるしく駆け巡った日々……。 人生ってなんだか偶然と突然の連続。 還暦過ぎて地方暮らしを思い立ち、熊本へ帰郷。 転がり着いたこの地で新しい仕事もいざ始動。猫の世話、庭仕事も忙しい。 73歳となった一人暮らしの達人が、人生折々に見つけた“年をとる愉しみ”について綴るエッセー。 【目次】 ■ はじめに Ⅰ 転がる石のように  1 住みたい部屋を思い描いて  2 東京の街 みちくさ歩き 60's  3 映画が教えてくれた 70's  4 スタイリストになる 70's~80's  5 暖簾を下ろして筆一本 90's Ⅱ あたらしい土のうえで  ■ 家に帰って  ■ 揺れる日々  ■ 街をされく  ■ 始まり  ■ よりどころ  ■ 私の朝は猫仕事から  ■ 家を繕う  ■ 我が家の庭のささやかな歴史  ■ 母の器たち  ■ 真夜中の新聞  ■ 70歳の夜のひらめき  ■ 老後の仕事 私の場合  ■ ヒルデガルトの長いお話  ■ 人生は小さな愉しみのつづれ織り ■ あとがき
  • 70歳、これからは湯豆腐――私の方丈記
    3.8
    つましく、図太く生きてゆこう。 外に出て四季をめでる。本屋と酒場をはしごする。 ——自分だけの場所を探して。 高望みどころか望みなし。 もうひとりでいい。 夜一杯飲めればじゅうぶん。 これは楽だ。(本文より) ——居酒屋作家のうたかたエッセイ。豊かな「ひとり時間」の過ごし方。
  • こいわずらわしい
    3.8
    ひとりの楽しさも、心地よさも知っている。 もう恋愛に振り回されたくない。 いや、ぶんぶん振り回されてみたい。 ——行ったり来たりのわたしの心! 恋愛なんてもう卒業。 花や草や虫を愛で、気の合う仲間を思い、心穏やかに暮らしていたい。 そう嘯きながらも、恋に恋する気持ちが捨てられない。 恋愛は甘く美しく、しかし時に猛毒ですらあることだってもちろん知っている というのに—— 人と人との間で交わされる、恋と愛のエピソードを渉猟する日々を丹念に綴った、メレ山メレ子的恋愛フィールド雑記帳。 穂村弘さんとの特別対談を収録! ブックデザイン:服部一成
  • 地下世界をめぐる冒険――闇に隠された人類史
    3.8
    地下についてここまで現地調査を徹底的に行い、精神世界にまで深く踏み込んだ本は初めて読んだ。 地下世界は太古へつながる秘密のルートだったのか。 狂気にも似た、著者の執念に脱帽だ。 ——ノンフィクション作家・高野秀行さん、推薦! 祖先たちがそうだったように、自分より偉大な何かに手を触れるため、秩序だった現実の向こう側にたどり着きたいという静かな欲望によって私たちは地下へ引き寄せられる……。   ニューヨークの地下鉄、パリの地下納骨堂、アボリジニの聖地、カッパドキアの地下都市、マヤ人洞窟など、世界中の「光なき世界」を渉猟し、人類の歴史と闇への畏怖に思いを馳せた比類なきノンフィクション。 【目次】 挨 拶 日本語版に寄せて 第1章 地下へ――隠されたニューヨーク 第2章 横断――パリの地下納骨堂 第3章 地球深部の微生物――NASAの野望 第4章 赤黄土を掘る鉱夫たち――アボリジニの聖域 第5章 穴を掘る人々――もぐら男とカッパドキア 第6章 迷う――方向感覚の喪失が生む力 第7章 ピレネー山脈の野牛像――旧石器時代のルネサンス 第8章 暗闇――「創世記」の闇と意識変容 第9章 儀式――雨を求め地下に下りたマヤ人
  • 蜜のように甘く
    3.8
    沈黙を抱える者たちの視線が交差し、気高い光を放つ。胸に刻まれたその残像が、今も消えない。 ——小川洋子さん推薦! 戦争で夫を亡くし、足のケアサロンを営むペイジ。 斜向かいに住む大学教師ボビーの密かな楽しみは、ペイジの生活の一部始終を観察することだった。 ある日ボビーは、意を決し初めて店を訪れる。 足を洗ってもらっているあいだに、ひとり語りを始め、忘れ得ぬ事故のことを打ち明けるボビー。 悲惨な体験を通して、孤独な二人の心は結びつくのだが……(「初心」)。 79歳の作家が贈る、全10篇の濃密な小説世界。 「世界最高の短編作家」(ロンドン・タイムス) 「現存する最高のアメリカ作家による、最高傑作集」(ボストン・グローブ紙) ——なんとまあ大袈裟な、と思う方は、是非とも本書を読んで確認していただきたい(古屋美登里) 【目次】 ・初心 ・夢の子どもたち ・お城四号 ・石 ・従妹のジェイミー ・妖精パック ・打算 ・帽子の手品 ・幸福の子孫 ・蜜のように甘く ・訳者あとがき
  • 探していたのはどこにでもある小さな一つの言葉だった
    3.7
    【日本経済新聞で話題の連載「言葉のちから」書籍化】 〈お金では買えない「人生の富」はどこにある?〉 NHK「100分de名著」でお馴染みの批評家が、「手放す」「信じる」「応答する」「聞く」「読む」「書く」などの小さな言葉から、深く生きるためのヒントを照らすエッセイ集。 ********** 解答を多く持つ人は、世のなかで華々しく活躍するかもしれない。 しかし私は、存在の深部で人生の問いに応答し続ける人たちにも出会ってきた。 そうした人たちと言葉を交わすたび、財産とはまったく異なる人生の富と呼びたくなるようなものを受け取る。(本文より) ********** 【目次】 この本の用い方―はじめに 1.失われた物語性を求めて……新美南吉 2.老いて増す能力……永瀬清子「第三の眼」 3.花について……岡倉天心『茶の本』 4.読書家・購書家・蔵書家……井筒俊彦とボルヘス 5.伝統と因習について……池田晶子の教え 6.話す・書く・聞く……金子大栄「対応の世界」 7.信念について……小林秀雄・論語・坂村真民 8.かなしみとは……鈴木大拙『無心ということ』 9.良知とは何か……王陽明の教え 10.偶然と運命について……九鬼周造の思索 11.人生の問い……C・S・ルイス『悲しみをみつめて』 12.言葉を練磨する……マラルメ「詩の危機」 13.本との出会い……石垣りんの詩と随筆 14.たった一つの言葉……サン=テグジュペリと須賀敦子 15.研究・調査・読書……井筒俊彦の創造的「誤読」 16.意志について……フィヒテ『人間の使命』 17.画家の原点……中川一政『画にもかけない』 18.写生について……正岡子規から島木赤彦へ 19.創造的に聞く……ミヒャエル・エンデ『モモ』 20.抽象と具象について……道元『正法眼蔵』 21.読むことの深み……ドストエフスキーをめぐって 22.想像力について……三木清『構想力の論理』 23.好奇心について……アーレントとモーム 24.手放すとは……『ゲド戦記』と美智子さまの詩 25.深秘とは……リルケと原民喜 おわりに ブックリスト **********
  • J・J・J三姉弟の世にも平凡な超能力
    3.7
    〈誰かが私たちの助けを待っている!〉 なんでもない偶然、どうってことない超能力、たわいもない親切で、奇想天外な物語が回っていく! 『フィフティ・ピープル』『保健室のアン・ウニョン先生』でおなじみの韓国の人気作家チョン・セランがつむぎ出す、愉快、痛快、やさしさいっぱいの冒険譚。 ********** 科学者のジェイン、アラブの建設現場で働くジェウク、年の離れた高校生の末っ子ジェフンの三姉弟。 海でのバカンスから戻ると突然、超能力を持ったことに気がつく。 身に覚えのない、しかも〝超〟というにはあまりにもビミョーな〝能力〟に戸惑う3人。そして、「誰かを救え」というメッセージと小包が届く。 ──いったい誰を……どうやって救えと!? ********** 【目次】 J・J・J三姉弟の世にも平凡な超能力 あとがき 訳者あとがき **********
  • ビッグバンからあなたまで――若い読者に贈る138億年全史
    3.7
    〈 ビル・ゲイツ絶賛の歴史プロジェクトから生まれた、あなたと宇宙を結ぶ壮大な「新・世界史」講座 〉 ◉変動の時代を生きるための地図となる、自然科学×人文科学=新・世界史[ビッグヒストリー]が登場! ◉ビッグヒストリーとは、宇宙の誕生から現在、そして未来を一つの歴史として捉え、世界的に注目を浴びている。 ◉宇宙的視野で物事を見る新しい歴史の教科書を、今あなたに贈る。 --------- 138億年前の宇宙でつくられた原子や、巨大な惑星の爆発で銀河にばらまかれた原子たち。 そうして、宇宙を漂う水素ガスは、やがて人間に姿を変えた。 ——私たちの体は、はるかな星々を旅してきたもので出来ている。 偶然が生んだ奇跡のような「地球と人類」の起源をこれまでで最もわかりやすくスリリングに描く! --------- 【目次】 第1章………私たちは宇宙をどのくらい知っているか 第2章………ビッグバン 第3章………銀河と恒星 第4章………複雑な原子──恒星がどのように元素を作るのか 第5章………太陽と地球 第6章………生命の進化(a)──細菌とウイルス 第7章………生命の進化(b)──多細胞生物 第8章………人間の出現 第9章………農業から帝国へ 第10章……グローバリゼーション 第11章……未来 第12章……ビッグヒストリーの意味
  • 西荻さんぽ
    3.7
    ランチするなら、ハシゴするなら、 骨董買うなら、本屋へ行くなら…… ──“ニシオギ” という手がありますよ。 吉祥寺の隣でにぎわう素敵な小道の光る街・西荻。 西荻生まれの著者が綴る偏愛イラストエッセイ。 ---------  最近ふらふら街を歩いていると、開店準備中のお店をよく見かける。  閉店するより明らかに、新たにはじまるお店のほうが多いのだ。  西荻は死なず。  期待をこめて見守っていきたい。(「おわりに」より) --------- 【紹介するお店】 ポモドーロ、萬福飯店、ハンサム食堂、シタル、とらや、はつね、欧風料理 華、酒房高井、戎、よね田、ぷあん、ビストロフェーヴ、山ちゃん、西荻ポルカ、SWAMP、それいゆ、村田商會、物豆奇、甘いっ子、ノースウェストアンティークス、今野書店、古書 音羽館、BREWBOOKS、FALL、文具店タビー、ぺぱむら、どんぐり公園、大けやき、荻窪八幡、善福寺川、乙女ロード……(他無限)
  • なんでそう着るの? 問い直しファッション考
    3.7
    ■〈カネはあるけどセンスはない〉おじさんたちへ ■〈カネはないけど何とかしたい〉若者たちへ ■〈夫や恋人の見てくれにアタマを抱える〉女性たちへ 「過ぎたらあかんの良い加減」そこが面白くも難しい……50歳からのファッション再入門 --------- 〈背広を脱いだ日本のおじさんたちって、どうしてこうもカッコ悪いの?〉 「何を着ていいのか分からない」「自分で服が選べない」、でも「そこそこカッコよくなりたい」……。 こんなオヤジの悩みに応えるべく、大阪・岸和田の洋装店に生まれ、長年にわたり情報誌の編集・執筆に携わってきた著者が、饒舌かつ大胆な切り口で指南する。 --------- 【目次】 ■はじめに──衣食住とモード ■「個性」はいるのか ■服に正統なんてあるのか ■オーダーの罠 ■どこに何を着ていくのか ■てっぺんから考える ■パンツの丈は大丈夫ですか ■パンツの丈は大丈夫ですか──実践篇 ■ジーンズという奇怪な服について ■トレンチコートというくせ者 ■どんなコートを着てきたか ■ボタンダウンからシャツについて、あれこれ考えてみる ■ワニのマークのポロシャツとブランドについて ■ラコステでサイズ感について考える ■イロハにアロハ、おじいのアロハ ■コロナ禍でのTシャツ考 ■ストリート・ファッションと革ジャン ■「差し色」って何だ? ■「裸足で靴」と「俺は俺」、そのココロ ■ファストファッションは教えてくれる ■「まとめ」としての「カッコいい」の構造 ■モードとは世間であり、ファッションは利他である ■おわりに──ファッションは「等価交換でない」と「過ぎたらあかん」
  • それでも、世界はよくなっている
    3.7
    戦争、洪水、貧困……世界は恐ろしいニュースにあふれている。 世界はほんとにお先まっ暗なの? ——〈答えはNO!〉 --------------------------------------   民主主義の社会に暮らす人がいまほど多い時代はない。   学校に通う子どもの数も一番多いし、女の子の数も一番多い。   清潔な水やトイレを利用できる人の数もいままでで一番多い。   多くのアートが自宅のソファで見られるようになっている。   貧困率も下がっている。   気候変動を抑えるために森を守る人が増えている。   政治のトップには女性たちが入るようになった。 ——「ね、世界や人間は捨てたものじゃない。希望は簡単に捨てられないんだ」 データや事実を見れば、たくさんのよいニュースがある! たたかうに値する課題ばかりだ! -------------------------------------- 【目次】 ■はじめに ■第1章 人はやさしさと共感と希望にみちている ■第2章 政治はよくなっている——リーダーとドリームチーム ■第3章 美しい地球を取りもどす——環境を守る ■第4章 すべての人をすこやかに——世界に医療と衛生を ■第5章 みんながかがやける社会に——不平等をなくす ■第6章 アートってすばらしい——エリートでなくてもOK ■これからのこと ■おもな情報源 ■訳者あとがき --------------------------------------
  • あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集
    3.7
    ――わたしはどこにも属していないし、属すためのやりかたを買うお金もない。 カリブ海生まれのジーン・リースは、ヨーロッパでは居場所を見出せない、疎外された人であった。しかも女性である。 自身の波乱に富んだ人生を下敷きにした、モデル、老女、放浪者などの主人公たちは、困窮、飲酒、刑務所暮らし、戦争と数々の困難を生きる。 だが彼女らはけっして下を向かない。 慣習と怠惰と固定観念をあざ笑うように、したたかに生きる。 《いま新たな光を浴びる、反逆者リースの本邦初、珠玉の作品集》 -------------------------------------- 【目次】 ■あの人たちが本を焼いた日……The Day They Burned the Books ■あいつらにはジャズって呼ばせておけ……Let Them Call It Jazz ■心霊信奉者……A Spiritualist ■マヌカン……Mannequin ■フランスの刑務所にて……From a French Prison ■母であることを学ぶ……Learning to Be a Mother ■シディ……The Sidi ■飢え……Hunger ■金色荘にて……At the Villa d'Or ■ロータス……The Lotus ■ではまた九月に、ペトロネラ……Till September Petronella ■よそ者を探る……I Spy a Stranger ■堅固な家……A Soild House ■機械の外側で……Outside the Machine ■「ジーン・リース」へのピクニック……西崎憲 --------------------------------------
  • 絡まり合う生命――人間を超えた人類学
    3.7
    もうすぐ絶滅する人類のために 狩猟に疲れ、ボルネオの闇夜の森で微睡(まどろ)む人類学者は、寝袋を這うアリたちの足音を確かに聴き、自分がアリの世界の一員となったと感じる……。 「この世界は人間だけのものではない」という深い実感から出発し、動物、死者、そして生命そのものへと向かう全く新しい人類学の探求が幕を開ける。 ボルネオの森から、多種的世界とアニミズムを経て、「生命とは何か」という根源的な問いへ。 インゴルド、コーン『森は考える』、ウィラースレフ『ソウル・ハンターズ』、アナ・チン『マツタケ』ら最新の人類学の議論を積極的に吸収しつつ、人類学の新たな可能性が展開される。 ――世界の覇者を自認してあらゆるものを食い尽くし、絶滅の淵に立つ人類に、世界観の更新を迫る、壮大な「来たるべき人類学」の構想。 【目次】 序論 平地における完全なる敗者 第1部 アニマルズ ■第1章 鳥たち ■第2章 リーフモンキーの救命鳥 ■第3章 2でなく3、 そして4 ■第4章 ネコと踊るワルツ 第2部 スピーシーズ ■第5章 多種で考える――マルチスピーシーズ民族誌の野望 ■第6章 明るい人新世、暗い人新世 ■第7章 人間以上の世界の病原体 ■第8章 菌から地球外生命体まで 第3部 アニミズム ■第9章 人間だけが地球の主人ではない ■第10章 科学を凌ぐ生の詩学 ■第11章 ぬいぐるみとの対話 第4部 ライフ ■第12章 考える森 ■第12章補論 考える、生きる ■第13章 記号生命 ■第14章 バイオソーシャル・ビカミングス――ティム・インゴルドは進化をどう捉え、どう超えたか ■終章 人類の残された耐用年数――厚い記述と薄い記述をめぐって ■あとがき ■参考文献
  • 幸いなるハリー
    3.7
    老い、病、性のきらめき、言えなかった秘密、後戻りのできない人生の選択。 「世界最高の短篇作家」による珠玉の10作品。 人生には完璧な絶望も、澄みきった希望もない。 パールマンの短篇集にちりばめられた無言の種は、あなたのなかで芽吹いて、やがてぞっとするほど優雅な花を咲かせるだろう。 ――松家仁之(作家) 愛おしさ、愚かしさ、優しさ、酷たらしさ、善意と悪意、救済と断罪etc. 人間のすべてを知り尽くした作家、それがイーディス・パールマンだ。 ――豊崎由美(書評家) なにかを諦める。苦く、みじめで哀しい一瞬――それらひとつひとつを柔らかい布で磨きあげ、息を呑むほど美しい宝石に変えてしまう。人生の粋を極めた短篇集。 ――倉本さおり(書評家) 本書は、原書Honeydewのうち『蜜のように甘く』(亜紀書房、2020年刊行)に未収録の10篇を訳出した日本オリジナル版です。 【目次】 ■ 介護生活 ■ 救済 ■ フィッシュウォーター ■ 金の白鳥 ■ 行き止まり ■ 斧が忘れても木は忘れない ■ 静観 ■ 花束 ■ 坊や ■ 幸いなるハリー
  • 死んだらどうなるのか?――死生観をめぐる6つの哲学
    3.7
    あなたはどの「死後」を望みますか? だれもが悩む問題「死後はどうなる?」を宗教・哲学、AIについての議論を横断しながら対話形式で探究する。 宗教と哲学の知見を駆使して古今東西の6つの死生観を検討した先に、答えはみつかるか。 【本書で検討する6つの死生観】 1 他の人間や動物に生まれ変わる。 2 別の世界で永遠に生き続ける。 3 すぐそばで子孫を見守る。 4 子孫の命の中に生き続ける。 5 自然の中に還る。 6 完全に消滅する。
  • 「シェルパ」と道の人類学
    3.7
    ネパール東部、ソルクンブ郡。エベレストの南麓にあたる北部のクンブ地方は、“勇敢で忠実な山岳民族”と謳われるシェルパの人々の居住地である。標高三〇〇〇メートルを超えるこの険しい山岳地帯では、山道は天候によって質感を変え、しばしば土砂崩れや降雪によって流失しては再び姿を変えて現れる。 ヤクを追うシェルパたちが自給自足に近い暮らしを営んでいたこの地域は、次第に山岳観光の名所として知られるようになり、現在では年間数万人もの観光客が訪れるようになった。シェルパの人々はヒマラヤ登山の手助けをして働くようになり、ネパール各地からはポーターやガイドなどの職を求めて、「シェルパ」を名乗る多様な出自の人々も集まってくる。 変転する自然環境のなか、観光客のために道を見出しながら山中をゆく彼らとの出会いは、存在をめぐる根源的な問いへと通じていた――「世界」「自己」の自明性をゆるがすフィールド体験をもとに、ティム・インゴルドらの議論を補助線にして気鋭の人類学者が描き出す、刺激的なエスノグラフィ。 世界を歩むとき、自己は道であり、道は自己である われわれは世界のうちで無数の人やモノや事物と対等な関係のなかで生を営んでおり、人間社会とはそのうちの一部を恣意的に切り出したものに過ぎない。そしてわれわれが一歩を踏み出すとき、自己の身体は他者の身体やモノや概念からなる環境中の諸要素とそのつど一回的な関係を取り結び、道のアレンジメントの一部となる。世界を歩むとき、自己は道であり、道は自己である。(本文より) 電子版では写真をすべてカラーで掲載しています。
  • 新編 志樹逸馬詩集
    3.7
    1巻2,530円 (税込)
    曲った手で 水をすくう  こぼれても こぼれても  みたされる水の  はげしさに  いつも なみなみと  生命の水は手の中にある  指は曲っていても  天をさすには少しの不自由も感じない  (「曲った手で」) 大きな困難の中にあって、生きることの喜びと光を求め続け、言葉を紡ぎ続けた伝説の詩人。 キリスト教信仰に裏打ちされたひたむきで純粋なことばたち。長く入手困難だった詩作品が、ついによみがえる。 これまでに刊行された二冊の詩集『志樹逸馬詩集』(方向社、1960年)、『島の四季』(編集工房ノア、1984年)に収録された全詩に加え、遺稿ノートから未公刊の詩を選んで編む。 付録の投げ込み栞(若松英輔、込山志保子執筆、8ページ)を電子版では巻末に収録しました。 【もくじ】 詩集『島の四季』 詩集『志樹逸馬詩集』 未公刊詩選 解説(若松英輔) 年譜(込山志保子) 栞(若松英輔、込山志保子)
  • 「バカ」の研究
    3.7
    フランスで8万部のベストセラー!世界20カ国で翻訳決定! 職場で、家庭で、社会で、ネットで、人はなぜバカなことをするのか? ダニエル・カーネマン、ダン・アリエリー、アントニオ・ダマシオ、ジャン゠クロード・カリエールなど、世界の知性が結集し、頭脳を駆使して「バカ」という謎に迫る!? 「バカはなぜ自分を賢いと思いこむのか」 「感情的な人間はバカなのか」 「バカみたいに食べすぎてしまうのはどうして?」 「マスコミの情報操作に釣られるバカ」 「民主主義は合理性で成り立っているのか」etc... 行動経済学、認知心理学、情報科学、哲学、人類学ほか、多角的な視点から、人間のバカげた行動を徹底解析! 【目次】 ●バカについての科学研究(セルジュ・シコッティ/心理学者) ●知性が高いバカ(イヴ゠アレクサンドル・タルマン/自然科学者) ●迷信や陰謀を信じるバカ(ブリジット・アクセルラッド/哲学者) ●バカの理論(アーロン・ジェームズ/哲学者) ●人間は決して合理的な生き物ではない(ジャン゠フランソワ・マルミオン/心理学者) ●認知バイアスとバカ(エヴァ・ドロツダ゠サンコウスカ/社会心理学者) ●二とおりのスピードで思考する(ダニエル・カーネマン/ノーベル賞経済学者) ●なぜ人間は偶然の一致に意味を見いだそうとするのか(ニコラ・ゴーヴリ/数学者) ●バカのことば(パトリック・モロー/編集者) ●感情的な人間はバカなのか? (アントニオ・ダマシオ/神経科学者) ●バカとナルシシズム(ジャン・コトロー/精神科医) ●フェイクニュースを作っているのはメディア自身だ(ライアン・ホリデイ/メディア戦略家) ●SNSにおけるバカ(フランソワ・ジョスト/哲学者) ●インターネットのせいで人間はバカになる? (ハワード・ガードナー/認知科学者・教育学者) ●バカとポスト真実(セバスチャン・ディエゲス/神経心理学者) ●バカげた決定を回避するには? (クローディ・ベール/人間科学ジャーナリスト) ●なぜバカみたいに食べすぎてしまうのか? (ダン・アリエリー/行動経済学者) ●動物に対してバカなことをする人間(ローラン・ベーグ/社会心理学者) ●子どもとバカ(アリソン・ゴプニック/哲学者) ●夢とバカの関係(デルフィーヌ・ウディエット/脳研究者) ●バカは自分を賢いと思いこむ(ジャン゠クロード・カリエール/シナリオライター) ●バカなことをした自分を許す(ステイシー・キャラハン/心理学者) ●知識人とバカ(トビ・ナタン/心理学者・人類学者)
  • 女たちのアンダーグラウンド――戦後横浜の光と闇
    3.7
    彼女たちは、どこへ消えたのか? 戦後、日本人女性と米兵の間に生まれた子どもたち、経済成長の陰で地を這うように生きた「女たち」はその後どんな運命をたどったのか。 敗戦直後から現在の横浜、北海道、そしてタイを舞台に、声なき者たちのブルースに耳を澄ませる。 華やかな横浜の裏の歴史を描き出すノンフィクション、20年の時を経てついに完結!
  • 原発広告
    3.7
    1巻1,320円 (税込)
    原発広告250点、一挙収録! いかに「安全幻想」は植え付けられたのか? 1970年代から3.11直前まで、莫大な広告費をつぎこんでつくられてきた「原発広告」。戦後もっとも成功したプロパガンダともいえる、原発広告の是非を、いまこそ世に問う。

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  • 「心のない人」は、どうやって人の心を理解しているか――自閉スペクトラム症者の生活史
    3.6
    〈「心がない」ってどういうこと?〉 ◉「自閉スペクトラム症の当事者はマンガ、小説、アニメ、映画、テレビドラマ、音楽などから〝人の心〟を理解しようとしているのではないか?」 ◉その仮説をもとに、さまざまな生い立ちを抱える当事者7人に、自身も当事者である著者が共感を込めてインタビュー。かれらが夢中になったマンガ、小説、アニメ、映画、テレビドラマ、ポップミュージックは、どのようなものだったのか。 ◉インタビューから見えてくる「それぞれの生きづらさ」。そして〝心〟の不思議が浮かび上がる、当事者の生活史にして昭和平成令和サブカル絵巻。 **********  ▶ぼく自身の人生を振りかえってみると、創作物から学んだことが非常に多いと感じるんだ。それこそ人の心の秘密も、多くを本から学んだ。  ▷自閉スペクトラム症者は非言語的コミュニケーションが不得意だって、よく言われるよね。  ▶実際ぼくは日常生活で人の心がわからなくて困惑し、その秘密をひもとくために文学作品に親しむようになったんだ。それで、ほかの「発達仲間」の場合はどうかなって思ったんだ。 ********** 【目次】 はじめに 序章 第1章 HOTASさん 第2章 まるむしさん 第3章 ナナトエリさん 第4章 ヨシさん 第5章 ぽん子さん 第6章 八坂さん 第7章 リナさん 終章 終章 おわりに **********
  • ひとりだと感じたときあなたは探していた言葉に出会う
    3.6
    〈 迷い、悩み、疲れているあなたへ 〉 NHK「100分de名著」の人気指南役が贈る、目まぐるしい日々を生きるあなたに寄り添う言葉。 --------- 〈 自分を支える言葉は、実は自分自身の中にすでにある 〉 生きていくうえで、何が大切なのか。どこを目指して進めば良いのか。 迷いのなかから再び立ち上がり、前を向いて歩き始めるために、「自分だけの一語」を探す心の旅の導きとなる一冊。 --------- 年齢を重ねると自然に生活の幕は開く。勉強の期間を終え、仕事に従事するようになれば、生活との格闘はいやでも始まる。 だが、人生の扉が開く時期は人それぞれだ。早ければ早いほどよい、というのではない。ただ、どこかでその扉にはふれなくてはならない。 人は、自分の人生を生きない毎日を送り続けることはできないからである。 生活は水平的な方向のなかで広がりを求めて営まれるのに対して、人生は一点を掘り下げるようにして深まっていく。 生活のなかで人は、多くの言葉を知る。そうすることで会話も読書も執筆もできるようになる。 だが人生の一語は、そうした場所では出会わない。それはいつも切実な経験とともにある。 その言葉とは、広がりのなかではなく、深みにおいて遭遇する。 〈「人生の一語」より〉 --------- 【目次】 ■人生の一語 ■自分を愛する ■人生の羅針盤 ■かなしみの国 ■願いと祈り ■ひとりの時間 ■メモと「書く」 ■沈黙を感じる ■言葉と食べ物 ■生きがいとは何か ■見えない涙 ■似て非なるもの ■眼のちから ■五つの眼 ■黄金の言葉 ■心の水 ■時を取り戻す ■拙いものと切なるもの ■最期の言葉 ■人生の土壌 ■尊い姿 ■よろこびの花 ■いのちのコトバ ■いのちの使い方(一) ■いのちの使い方(二) ■見えない手 ■言葉のひびき──あとがきに代えて  ■探していた言葉に出会うためのブックリスト
  • 諦念後――男の老後の大問題
    3.6
    《ジジイだって、歳を取るのは初めての経験なのだ。許してあげてほしい。》 男の「定年」は「諦念」なのか? 還暦を過ぎた男の気分や期待や虚栄や子供っぽさをオダジマ節で軽快につづったコラム集。 ---------------------- 〈2022年6月、惜しくも亡くなられた小田嶋隆さんの幻の連載を1冊に。〉 「人生で前向きだったことなどは一瞬もない。加えて、人生で継続したことはアルコール依存くらい」 齢60にして、そばを打ったり、ギターに再挑戦したり、ジムに通って逆三の体を手に入れようとしたり、体当たりの取材をこなす……。はたして新しい境地は? 定年後の男の身の持っていき場所、ヒマのつぶし方、諦念と満足などを軽やかに綴るコラム集。 ---------------------- 老後で大切なのは、単純作業に身を投じることだ。なんとも凡庸な教訓だが、凡庸でない教訓など信じるには値しない。なんとなれば、男がトシを取るということは、自分が積み上げてきた凡庸さと和解することだからだ。──本文より ---------------------- 【目次】 1………定年後のオヤジたちは、なぜ「そば打ち」をするのか? 2………定年男はギターを買ってみた。非モテだったせい青春時代を取り戻すために。 3………逆三角形の体の自分になりたくて、スポーツジムに通ってみた。 4………過去を清算しようと思って、「断捨離」をしてみた。 5………立派な死に方だったと言われたくて、「終活」をしてみた。 6………卒業後40年を経て、同窓会に出席してみた。 7………ひまつぶしのために麻雀を打ってみた。 8………職人を志して、鎌倉彫をやってみた。 9………しがらみから逃れられなくて選挙に出てみる。 10……植物の魅力に目覚め、盆栽をはじめてみた。 11……バカな虚栄心とわかりつつ、大学講師をやってみた。 12……自分は永遠に健康だと思っていたら、脳梗塞で入院してしまいました。 13……実りある無駄話をするためにSNSをやってみた。 14……定年後、何歳まで働けばいいか考えてみた。 15……「がん」での死に方に思いを巡らせてみた。 あとがきにかえて──小田嶋美香子
  • 青と緑 ヴァージニア・ウルフ短篇集
    3.6
    〈 じつに、ウルフ的、もっとも、実験的。〉 イマジズムの詩のような「青と緑」、姪のために書かれたファンタジー「乳母ラグトンのカーテン」、園を行き交う人たちの意識の流れを描いた「キュー植物園」、レズビアニズムを感じさせる「外から見たある女子学寮」など。 短篇は一つ一つが小さな絵のよう。 言葉によって、時間や意識や目の前に現れる事象を点描していく。 21世紀になってますます評価が高まるウルフ短篇小説の珠玉のコレクション。 ――ウルフは自在に表現世界を遊んでいる。 ウルフの短篇小説が読者に伝えるものは緊密さや美や難解さだけではない。おそらくこれまでウルフになかったとされているものもここにはある。 たぶんユーモアが、そして浄福感が、そして生への力強い意志でさえもここにはあるかもしれない。(「解説 ヴァージニア・ウルフについて 」より) 【目次】 ■ラピンとラピノヴァ……Lappin and Lapinova ■青と緑……Blue & Green ■堅固な対象……Solid Objects ■乳母ラグトンのカーテン……Nurse Lugton's Curtain ■サーチライト……The Searchlight ■外から見たある女子学寮……A Woman's College from Outside ■同情……Sympathy ■ボンド通りのダロウェイ夫人……Mrs Dalloway in Bond Street ■幸福……Happiness ■憑かれた家……A Haunted House ■弦楽四重奏団……The String Quartet ■月曜日あるいは火曜日……Monday or Tuesday ■キュー植物園……Kew Gardens ■池の魅力……The Fascination of the Pool ■徴……The Symbol ■壁の染み……The Mark on the Wall ■水辺……The Watering Place ■ミス・Vの不思議な一件……The Mysterious Case of Miss V. ■書かれなかった長篇小説……An Unwritten Novel ■スケッチ  ・電話……The Telephone  ・ホルボーン陸橋……Holborn Viaduct  ・イングランドの発育期……English Youth ■解説 ヴァージニア・ウルフについて——西崎憲 ■年表 ___________________ 《ブックスならんですわる》 20世紀の初頭、繊細にしてオリジナルな小品をコツコツと書きためた作家たちがいます。前の時代に生まれた人たちですが、ふっと気づくと、私たちの隣に腰掛け、いっしょに前を見ています。 やさしくて気高い横顔を眺めていると、自分も先にいくことができる、そんな気がします。いつも傍に置いて、1篇1篇を味わってみてください。 ___________________
  • シソンから、
    3.6
    《私たちの心には、“彼女”のかけらがあるから》 女性への暴力や不条理が激しかったころ、美術家として作家として、時代に先駆けて生きたシム・シソン。 ユーモアを忘れずにたくさんの仕事をし、二度結婚して四人の子供を育て、世の評判をものともしなかった人。 そんな〈家長〉にならい、自由に成長してきた子供と孫たちは、彼女の死後十年にあたり、ハワイでたった一度きりのちょっと風変わりな祭祀を行うことにするが…… 『フィフティ・ピープル』『保健室のアン・ウニョン先生』のチョン・セランが贈る家族三代の物語。韓国で16万部を突破した待望の最新長編小説。 ――20世紀を生き抜いた女性たちに捧げる、21世紀を生きる女性たちからの温かな視線。
  • 中国 古鎮をめぐり、老街をあるく
    3.6
    1巻2,090円 (税込)
    北京でも上海でもない、中国の奥深さを行く。 国を挙げて大開発が進む中国。地方都市には高層ビルが建ち並び、人々の生活は豊かになっている。しかし同時に数百年単位で続いてきた「暮らし」が一瞬で消えていく。 天空に浮かぶ村「窯洞」、昔日の繁栄を今に残す城壁の街、伝統劇や伝統武術を継承する人たち、変わりゆく水郷、その地方ならではの味……。 独特な文化が残る町や村の変わりゆく姿を丹念に描いた味わい深い紀行エッセイ。 【目次】 はじめに 1章 キャラバンの通った道 2章 埠頭でつながる港町 3章 脈々と続く伝統文化 4章 商人たちの汗と涙 5章 開発と保護の狭間 6章 今と昔の交差点 7章 信仰が支えた町 8章 消えがたい戦の記憶 あとがき
  • 諏訪式。
    3.6
    神秘と技術と才能が生まれる場所、諏訪。 ——多くの仕事や人が、どうしてこの地から生まれたのか?   長野県の諏訪は、諏訪湖を中心に八ヶ岳や霧ヶ峰も含む広大な地域。 諏訪湖は中央構造線とフォッサマグナが交わるところ。 まわりには縄文の時代から人が暮らし、諏訪信仰がいまも息づく。 江戸時代の繰越汐による新田開発、近代に入ると片倉製糸が栄華を極め、その後、東洋のスイスと言われるほど、精密機械の会社が数多く興った。 セイコーエプソン、ハリウッド化粧品、ヨドバシカメラ、すかいらーく、ポテトチップスの湖池屋、岩波茂雄、島木赤彦、新田次郎、武井武雄、伊東豊雄…… 。 多くの仕事や人は、どのように生まれたのだろうか。 ただならぬ場所、諏訪の地力を、丹念な取材で掘り起こす歴史ノンフィクション。 【目次】 第一章 シルクエンペラーと東洋のスイス——近代ものづくり編 第二章 ゴタたちが編んだ出版ネットワーク——近代人づくり編 第三章 〝空〟なる諏訪湖の求心力——土地となりわい編 第四章 人と風土が織りなす地平——科学と風土編
  • ドイツ人はなぜヒトラーを選んだのか――民主主義が死ぬ日
    3.6
    分断、移民、グローバリズム、フェイクニュース…… 独裁者は見慣れた場所から生まれる。 ナチ党の活動は、第一次大戦後に英米が押し進める国際協調、経済的にはグローバリゼーションに対する抵抗だった。 戦後賠償だけがドイツを追い詰めたわけではない。 ロシア革命などによる東方からの難民、共産主義への保守層の拒否感、社会の激しい分断、正規軍と準軍事組織の割拠、世界恐慌、「ヒトラーはコントロールできる」とするエリートたちの傲慢と誤算……アメリカを代表する研究者が描くヒトラーがドイツを掌握するまで。 ——現代は1930年代の再来? 【目次】 イントロダクション 1 八月と一一月 2 「信じてはいけない、彼が本当のことを言っていると」 3 血のメーデーと忍び寄る影 4 飢餓宰相と世界恐慌 5 国家非常事態と陰謀 6 ボヘミア上等兵と貴族騎手 7 強制的同質化と授権法 8 「あの男を追い落とさねばならない」 訳者 あとがき ナチ党が政権をとるまでの主な出来事
  • あんぱん ジャムパン クリームパン――女三人モヤモヤ日記
    3.6
    神戸在住のライター・青山ゆみこ、 東京で働く校正者・牟田都子、 琵琶湖のほとりで暮らす翻訳家・村井理子。 いろいろありながらも平和に生きてきた3人を(そして世界中を)疫病の影が覆い、生活は一変。 さあ、たいへん。めっちゃ辛い。 ——そうだ、交換日記をやろう。きっとみんな、同じ気持ちを抱えているだろうから。 仕事、急に増えた家事、家族やペットのこと、必死で探したほっとする時間。 人生を揺るがす出来事を前に、戸惑い、恐れ、苦しむ。 でも、おいしいものを食べて、みんなで話せば何とかやっていけるかも。 日々のモヤモヤを3人でつづるエッセイ集。 不安だらけだけど、おしゃべりしてひと息入れよ? 電子版では写真をカラーで掲載しています。 【目次】 ・人物紹介 ・まえがき 1 1 小さくなった世界 2 猫だけが変わらない 3 ひとりぼっち 4 絶望しても生きている 5 こわくてたまらない 6 記憶の鍋のフタ 2 おこもり生活を支えた美味しいもの ・暑苦しいほどの焼きそば愛 ・エンゲル係数が止まらない ・15年ぶりのパンケーキ 3 7 良いニュースは小声で語られる 8 途方に暮れる 9 三人から始めよう 10 できれば機嫌よくいきたい 11 みんなどうしてるんだろう 12 紙一重 4 13 わたしの初めての猫 14 最後かもしれない 15 当たり前を取り戻す 5 なくて困った! ・災い転じて!? ・なくて困った事務用品 ・図書館が閉まった 6 緊急事態宣言が解除されて 16 モヤモヤとともに 17 小さきものの呟き 18 コロナ、その後 ・あとがき1 ・あとがき2
  • ヒトはどこからきたのか――サバンナと森の類人猿から
    3.5
    〈七〇〇万年前、共通の祖先からヒトと類人猿は分かれた〉 ヒトと類人猿の差はなんなのか? そして、ヒトとはなにか。 ──霊長類学の本質と未来を語るサイエンス対談 ---------------------- 「ヒトはなぜ二足歩行をはじめたのか?」 「ヒトはどこで誕生したのか?」 京都大学から始まった〈霊長類学〉は、ヒトと類人猿との違いを見ることでヒトの本質を明かそうとしてきた。 ---------------------- 今西錦司、伊谷純一郎、河合雅雄など、綺羅星のように現れた霊長類研究者たちの軌跡を、霊長類研究者であり、伊谷純一郎の息子である伊谷原一が語る。 話を聞き出していくのは、人間の出産をテーマとしてきた疫学者の三砂ちづる。 ---------------------- アフリカでのフィールドワークや日本でのチンパンジーの集団飼育……人類学としての霊長類学を大胆に俯瞰するサイエンス読み物。 ---------------------- 【目次】 ■まえがき……三砂ちづる 1.ヒトと類人猿の祖先がきたところ ■ヒトと類人猿の共通の祖先が生まれたところ ■ヒトと類人猿を分けるもの ■食べ物から考える 2.霊長類学から生態人類学へ──動物、その社会学的研究 ■霊長類学が始まる ■ボノボフィールドの発見 ■社会学としての霊長類学 ■家族という社会単位の成立 ■生態人類学への道 3.さまざまな施設をつくる ■日本モンキーセンター ■熊本サンクチュアリ 4.研究者になるなんて思ってなかった ■犬山で生まれる ■アフリカに行きたかった少年 ■はじめてのアフリカ行き ■ボノボのフィールドワーク ■ワンバに永住? ■ボノボの孤児・ジュディ ■九〇年代のアフリカ 5.チンパンジーの集団を育てる ■女性は一人で子どもを産めるか ■林原類人猿研究センター(GARI)はこうして生まれた ■野生ではできないことを ■博物館は、研究の成果を伝えられる場所 ■研究所を大きくしていく ■「私にはこの人がいる」と思える ■ヒトとチンパンジーの関係構築のために 6.霊長類とヒト ■GARIだからこそできた観察 ■チンパンジーには短期記憶がある ■生殖行動は見て覚えるもの? ■飼育下という特殊な状況 ■見て学ぶ ■授乳と発情の密な関係 ■大型類人猿の生理サイクル ■交尾と生殖と寿命のややこしい関係 ■チンパンジーの記憶と感情 おわりに ■京大霊長類研究所 ■人類はどこで発祥したのか ■家族を基盤とする人間社会 ■あとがき……伊谷原一
  • 「争い」入門
    3.5
    ◆ひとは争わずにはいられないの? それは本能? ◆そして、戦争はなくならないの? ◆平和は達成される? ◆ウクライナをはじめ、世界の紛争の裏側は? 対立、紛争、戦争の「しくみ」、そして「平和」について。 小学生から大人まで、誰にでも必要な基礎知識がこの一冊に。 ---------------------- 世界ではいつもどこかで、紛争や戦争が起こっている。 だから「争い」は人間にとってさけられないことだと思いがちだ。 でも、この本を読めば、人間は、平和についても不断の努力をつづけていることがわかるだろう。 どうして人と人、国と国同士で「争い」が生まれるのか? ──まずは〈構造〉をしっかりと見つめて、「争い」を乗り越える目を養おう。 ---------------------- 【目次】 ■はじめに……紛争ってなに? ■1……………なぜ紛争は起きるんだろう? ■2……………人と人とを分ける線 ■3……………協力するか、それとも戦うか? ■4……………平和に向かう ■5……………紛争の意味を理解する ■結論…………君はどう思う?
  • はやく一人になりたい!
    3.5
    〈自分を大事にしないと、誰かを大切にすることはできない〉 日々の暮らしのこと、これからやりたいこと、大切な思い出、人。 50代を迎えた著者が、楽しく生きるコツを考えるエッセイ集。 ---------------------- 家族は大切で、家族と過ごす時間は何より楽しい。 でも、自分を大切にすることを一番にして、これからは生きていきたい。 ──さあ、楽しくやろう。 ---------------------- 【目次】 ■Ⅰ……家族のことをがんばらない ■Ⅱ……暮らしを穏やかにする ■Ⅲ……なつかしい人と味 ■あとがき
  • 人類学者K――ロスト・イン・ザ・フォレスト
    3.5
    《話題の人類学者による初のノンフィクション!》 ──まるで小説のようなフィールド体験記 ---------------------- 日本を飛び出し、ボルネオ島の熱帯雨林に生きる狩猟民「プナン」のもとで調査を始める「K」。 彼らは、未来や過去の観念を持たず、死者のあらゆる痕跡を消し去り、反省や謝罪をせず、欲を捨て、現在だけに生きている。 Kは、自分とまるで異なる価値観と生き方に圧倒されながらも、少しずつその世界に入り込んでいく……。 ---------------------- 【目次】 ■プロローグ……森を撃つ ■多自然  ▶インタールード──ジャカルタのモエ・エ・シャンドン ■時間性  ▶インタールード──見失い ■無所有  ▶インタールード──明石先生のこと ■人類学 ■エピローグ……ロスト・イン・ザ・フォレスト
  • つながり過ぎないでいい――非定型発達の生存戦略
    3.5
    1巻1,760円 (税込)
    《コミュニケーションで悩む人たちへ》 コミュニケーションや感情表現が上手できないと悩んだ著者はやがて、当たり障りなく人とやり取りする技術を身につけていく。 だが、難なく意思疎通ができることは、本当に良いこと、正しいことなのか。 なめらかにしゃべれてしまうことの方が、奇妙なのではないか。 「言語とは何なのか」「自分を言葉で表現するとは、どういうことなのか」の深層に迫る、自身の体験を踏まえた「当事者研究」。 -------------------------------------- 自分だけのものであるはずの感情を、多くの人に共通する「言葉で表す」ことなど、どうしてできるのだろうか。 そして、人に「伝える」とはどういうことなのか――。 言葉、存在、コミュニケーションをめぐる思考の旅が始まる。 -------------------------------------- 【目次】 ■はじめに ■1章 それぞれのタイムラインを生きるしかない——定型発達という呪縛 ■2章 胚胎期間という冗長な生き延び方 ■3章 社会なしに生きられないが、社会だけでは生きるに値しない ■4章 自律と自立を手にするための学習 ■5章 絶望を冗長化させる ■あとがき --------------------------------------
  • Bowie’s Books――デヴィッド・ボウイの人生を変えた100冊
    3.5
    デヴィッド・ジョーンズは、金ずくの音楽業界、薬物中毒による脱線の危機、最大のスターになるという壮大で冷酷ですらある野望のなかで、いかにしてこのような人になったのか? その答えは、いまあなたの手のなかにあるかもしれない。――「はじめに」より 兄の影響を受けて、ビートやモッズにはじまり当時のカルチャーの洗礼を受けた少年は、生涯かけて数えきれない数の本を読んできた。 文学、音楽、アート、ファッションなど膨大な知識は、ありとあらゆるものに解体され、歌詞、曲、ヴィジュアルなど、もう一度ボウイの創造物として作り直されている。 〈本はボウイの音楽と人生の羅針盤だった〉――ボウイ自身が選んだ100冊を語り尽くすファン垂涎の一冊。
  • 小さな心の同好会
    3.5
    ——私たちは、なぜ分かりあえなかったんだろう? 2019年、韓国文壇最高峰「李箱文学賞」を受賞したユン・イヒョン、待望の最新作品集。 社会から軽んじられてきた主婦たち、いつのまにか生じた溝にゆれるLGBTカップル、社内での性暴力を告発した女性……。 すこしの誤解やすれ違いから愛する人や大切な仲間を一瞬にして失う痛み……私たちは、なぜ分かりあえなかったんだろう? やり場のない怒りや悲しみにひとすじの温かな眼差しを向け、〈共にあること〉を模索した十一の物語。 私に似た誰かが、あなたに似た誰かといつか出会う想像をする。 異なる、よく知らないという理由で彼らがお互いを憎み、永遠に背を向けることがないようにと願う気持ちから、私が過ごしてきたある時間を束ねた。 この壊れて粉々になった言葉、まだ答えを知らない問いかけが対話のはじまりになってくれたらうれしい。——著者「あとがき」より 【目次】 ■ 小さな心の同好会 ■ スンヘとミオ ■ 四十三 ■ ピクルス ■ 善き隣人 ■ 疑うドラゴン——ハジュラフ1 ■ ドラゴンナイトの資格——ハジュラフ2 ■ ニンフたち ■ これが私たちの愛なんだってば ■ スア ■ 歴史 ■ あとがき ■ 訳者あとがき
  • 酒と人生の一人作法
    3.5
    70すぎたら愉しくなった 「老後」を受け入れて初めて、大切なものが見えてくる。 粋と喜びに彩られた“オオタ式”享楽人生論 「ながく生きてきて、ものごとが見えてきた。社会的地位が高い・低いなどという価値観はとうに消えた。そういうことにこだわる人はつまらん人だとわかってきた。立身出世をはたした、経済的に成功した、それがどうした。頭がいいとか、リーダーシップがあるとかも、どうでもよいことになった。人生の価値観が変わったのだ。」(本文より) 【目次】 まえがき 1 酒場で飲む 2 酒を味わう 3 旅に出る 4 古い映画を見る 5 一人を愉しむ 6 私の東京物語 あとがき
  • ひび割れた日常――人類学・文学・美学から考える
    3.5
    未曾有の危機を前にして、私たちは「何を考えればよいのか」を見失ってしまった——。 「人間の想像力の果て」からやってきたウイルスによって、我々の日常に無数のひびが走った。 消せない不安と変化を余儀なくされた日々の営みを前に、思考の足場をどこに築けば良いのか。 生命、自然、生と死、共生と敵対。 いま浮上する課題をめぐって、三人の異才がアイディアを持ち寄り、変奏し、問いを深めていくリレーエッセイ。 【目次】 Ⅰ ・はじめに——禍の街から、生命と自然のゆくえを見つめる ・ウイルスは我々に何を伝えに来たのか ・植物の時間 ・足し算的時間と合理のひび割れ ・元の日常という脅威 ・人間の体と植物の体 ・〈凝固した日常〉を突き刺すもの ・被造物の底 ・体を失う日 ・「いる」の喪失とは何か? ・死の無力さと分身の持つ力 ・コロナさん ・ようこそコロナちゃん ・聖なるもの ・垂直の家族、水平の家族 ・コロナとはうまくやっていけるかもしれないが、人間同士ではそうではないのかもしれない ・ヒトと人 ・グラブとアンパン ・アニミズム思考のほうへ ・二つの小説 ・意味の非人間性 ・覚知される世界、コロナの迷い ・堆肥男 ・胎盤とバースデーケーキ Ⅱ リレーエッセイを終えて ・生の全体性を取り戻す ・帯状疱疹ウイルスと私 ・想像力の果てからやってきた使者 ひび割れた日常を生きるためのブックガイド
  • 電通と原発報道――巨大広告主と大手広告代理店によるメディア支配のしくみ
    3.5
    1巻1,100円 (税込)
    完全独占企業が莫大な宣伝広告費を使う理由とは!? 博報堂の元社員が、広告代理店の仕事の実態を、内部の視点から生々しく描き、広告費ランキング、原発事故関連書籍発行数ランキング、メディアの収入における広告費の割合など、さまざまな資料から、日本の報道を「支配」する構造、すなわち「巨大広告主―大手広告代理店―メディア」の強固なトライアングルを浮き彫りにする。

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  • 自分の人生に出会うために必要ないくつかのこと
    3.4
    〈日経新聞で話題の連載「言葉のちから」待望の書籍化〉 古今東西の名著の中には、生きるための知恵、働くうえでのヒントが詰まっている。 NHK「100分de名著」でお馴染みの批評家による、自分の本当のおもいを見つけるための言葉。 ********** 【目次】 この本の用い方──はじめに   1………言葉の重みを感じとる──神谷美恵子『生きがいについて』 2………事実と真実を感じわける──遠藤周作『イエスの生涯』『深い河』 3………沈黙の世界、沈黙のちから──武者小路実篤「沈黙の世界」 4………世界と向き合うための三つのおきて──柳宗悦「茶道を想う」とノヴァーリス「花粉」 5………叡知を宿した人々──ユングとメーテルリンク 6………語られざるおもい──司馬遼太郎と太宰治 7………美とは己に出会う扉である──岡本太郎のピカソ論 8………書くとは時に止まれと呼びかけることである──夏目漱石と鷲巣繁男 9………心だけでなく、情[こころ]を生きる──ピカート『沈黙の世界』 10……人生のモチーフ──小林秀雄『近代絵画』 11……書くとはおもいを手放すことである──高村光太郎と内村鑑三 12……人生はその人の前にだけ開かれた一すじの道である──アラン『幸福論』 13……経験とは自己に出会い直すことである──ヴェーユ『重力と恩寵』 14……ほんとうの私であるための根本原理──志村ふくみ『一色一生』 15……思考の力から思索のちからへ──ショーペンハウアーの読書論 16……観るとは観えつつあることである──今西錦司の自然観 17……本質を問う生き方──辰巳芳子さんとの対話と『二宮翁夜話』 18……ことばは発せられた場所に届く──河合隼雄と貝塚茂樹 19……賢者のあやまり──湯川秀樹『天才の世界』 20……三つの「しるし」を感じとる──吉田兼好『徒然草』 21……力の世界から、ちからの世界へ──吉本隆明『詩とはなにか』 22……書くことによって人は己れに出会う──ヴァレリーの『文学論』 23……念いを深める──ティク・ナット・ハン『沈黙』 24……運命に出会うために考えを「白く」する──高田博厚とロマン・ロラン 25……着手するという最大の困難──カール・ヒルティ『幸福論』 26……語り得ないこと──リルケ『若き詩人への手紙』 27……沈黙の意味──師・井上洋治と良寛 あとがき ブックリスト
  • 大胆推理! ケンミン食のなぜ
    3.3
     名古屋の人はなぜ小倉トーストが好きなのか?  カレーの元祖が大阪に多いのはなぜ?…… 〈”県民食”に風土と歴史あり〉 日本全国の土地土地で人々のおなかを満たしてきた22の食べものを深掘り。 ”あの美味しいもの”への理解と愛が深まる、食文化・教養エッセイ。 ---------------------- 【もくじ】 ◆はじめに 01……道東ではなぜ牛乳豆腐が生まれたのか? 02……岩手ソウルフードにはなぜ、三つも麺類があるのか? 03……忘れられない、十和田湖のきりたんぽ 04……山形の食文化は、なぜ特別なのか? 05……信州蕎麦は冷たいのが正解? 06……金沢の醬油はなぜ甘い? 07……東京人はなぜ讃岐うどんを愛するのか? 08……東京と紅茶は相性が悪いのか? 09……浦和はなぜウナギが名物なのか? 10……名古屋人はなぜ小倉トーストが好きなのか? 11……なぜ、名古屋の喫茶店は特別なのか? 12……大阪人はなぜミックスジュース好きなのか? 13……歴史の中心地、関西を物語る淡口醬油 14……カレーの元祖が大阪に多いのはなぜ? 15……神戸っ子のハード系パン好き 16……広島市にはなぜパン屋が多いのか? 17……広島のお好み焼きはなぜおいしいのか? 18……博多ラーメンの出汁はなぜ、豚骨なのか? 19……カステラはなぜ、江戸時代の日本に根づいたのか? 20……長崎に和菓子屋が多いのはなぜか? 21……海に囲まれて暮らす沖縄ケンミンは肉ラバー 22……沖縄のおやつ。ポーポーとサーターアンダギー ◆あとがき ----------------------
  • モノも石も死者も生きている世界の民から人類学者が教わったこと
    3.3
    息苦しいこの世界からの出口は、ある。 片づけコンサルタント「こんまり」のメソッドは、 自分とモノとの純粋な対話ではなく、自分自身との対話を目指すものなのではないか。 アニミズムとは、地球や宇宙における存在者のうち、人間だけが必ずしも主人なのではないという考え方だとすれば、自分との対話を目指すのは、人間のことだけしか考えていないという意味で、真のアニミズムとは呼べないのではないか。 本書の出発点は、ここにある。 アニミズムは「原初の人間の心性」として過去のものとされてきた。 しかし、そこには、人間の精神を豊かにするヒントが隠されているのではないか。 文学、哲学の大胆な解釈とフィールド経験を縦横に織り合わせて、「人間的なるもの」の外へと通じるアニミズムの沃野を探検する。 人間が世界の「主人」をやめた時、動物、モノ、死者との対話がはじまる。     【目次】 1 こんまりは、片づけの谷のナウシカなのか? 2 風の谷のアニミズム 3 川上弘美と〈メビウスの帯〉 4 壁と連絡通路——アニミズムをめぐる二つの態度 5 往って還ってこい、生きものたちよ 6 東洋的な見方からアニミズムを考える 7 宮沢賢治を真剣に受け取る 8 まどろむカミの夢——ユングからアニミズムへ 9 純粋記憶と死者の魂——ベルクソンとアニミズム 10 記号論アニミズム——エドゥアルド・コーンの思考の森へ 11 人間であるのことの最果て——語りえぬものの純粋経験 12 人間にだけ閉じた世界にアニミズムはない あとがき 参考文献
  • サイエンスジョーク 笑えたあなたは理系脳
    3.3
    1巻1,100円 (税込)
    ジョークは、高度に論理的であればあるほど面白い。 理系脳の営みから生まれる呻吟、感動、奇行が爆笑中枢を一撃! 【こんな人におすすめ】 ●理系の彼/彼女が理解できない文系女子/男子 ●理系部下/上司を扱いあぐねている文系上司/部下 ●息抜きしたい理系大学生/院生 ●最近物理や数学の教科書を開いていない理系OB/OG ●理系に進みたい高校生/予備校生 著者による「動くまえがき」とジョーク解説

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  • 野に遺賢をさがして──ニッポンとことこ歩き旅
    3.0
    偶然の旅で出会った、野の人、地の人、町の人── 聞き書きの名手が日本中を気ままに歩き、懐かしく、地道で豊かな歴史を掘り起こした17本の旅の記録。 ********** なんでもない土地のように見えても歴史を持たない土地はない。 風光明媚な観光地ではないが、日本の各地には、豊かな文化を内包した場所が数々ある。 そして、そこには、都会では出会えない、型破りな人たちがいる。 立身出世に興味がなく、好きなことをし、誰かのために生きる……。 あえて地方に、地元に“残る”ことを選んだ人たちとの一期一会の旅の記録。 ********** 五日市で民衆の側から私擬憲法を夢みた深沢権八、理想の共同体をめざして宮崎に孤児院を開いた石井十次、鳥取で文化財保存と民藝運動を広めた耳鼻科医師・吉田璋也、宮沢賢治に学び雪深い新庄で農村運動と野外演劇に打ち込んだ松田甚次郎…… 立身出世にはつゆほども興味がなく、好きなことだけをし、誰かのために生きた人たち。 ********** 【目次】 まえがき 太古の森に夜神楽を見にいく【宮崎県・高千穂町、諸塚村】 センチメンタルジャーニー【北海道・砂川町】 大人の修学旅行【滋賀県・近江八幡、大津】 ふるさとの森を受け継ぐ【宮崎県・高鍋町】 資料に出合う、人に出会う【東京都・青梅、五日市】 キューポラのあった町【埼玉県・川口】 積雪地方農村経済調査所と松田甚次郎【山形県・新庄】 西郷工芸村と糀ふる町【鳥取県・西郷地区、智頭町】 立原道造のヒヤシンスハウス【埼玉県・川口、浦和、行田】 穴があったら入りたい【高知県・室戸、安芸、高知】 軍港佐世保と平戸島拾遺【長崎県・佐世保、平戸島】 ほどよい距離の別天地【千葉県・市川】 私の知らない地元【東京都・谷中】 湘南の海浜宿「茅ヶ崎館」の来し方【神奈川県・茅ヶ崎】 開国の舞台に「唐人お吉」を訪ねる【静岡県・修善寺、下田】 人材の宝庫【岩手県・二戸~盛岡】 地球と共生する人たち【徳島県・阿南、日和佐、上勝】 あとがき **********
  • クラフトビールのお店、はじめました。
    3.0
    ビビビッときたから、やってみた! 49歳で[本業・ライター][副業・クラフトビールバー経営]のWワークに成功した著者が提案する、これからの時代の幸せな生き方&働き方! □僕はなぜ49歳でビアバーを開いたのか? □なぜいま、クラフトビールなのか? □わずか8坪、0からの店舗づくりって? □小さな店舗ならではの強みとは? □どうすれば稼げる店になる? □人に頼り、アプリに頼り、店を回す? ⇒濃いコンセプト&ゆるい戦術で不況を泳ぐNEWTYPE小商い! 【本書より】 「2023 年、東京・代官山でクラフトビールのバーをはじめました。 わずか8 坪の店舗ですが、毎日いろんな人がやってきます。 日本各地のおいしいビールを片手に夜な夜な語らい、つくり手の物語に思いを寄せながらその味わいに触れる、そんな空間です。 こんな場所をつくることが、50歳を目前に控えた僕の夢でした。 この本は、その夢を実現するために講じた、数々の試行錯誤の記録です。」 ********** 【目次】 prologue 僕はなぜ49歳でビアバーを開いたのか 第1章 フリーライター〝25〟年生の新しい挑戦  ◆書く仕事に就くためにどうするか  ◇編集プロダクションに入社  ◆焼酎の取材で扉が開いた酒への道  ◇全国の酒蔵とつながる仕事で開眼  ◆すべてが衝撃的だったミヤタビール  ◇規制緩和とビールの変遷  ◆『日本クラフトビール紀行』執筆という転機  ◇ある日突然、バーのオーナーになる  ◆大事なことはバーで決まる  ◇赤字に次ぐ赤字。でもやってよかった理由 第2章 なぜいま、クラフトビールなのか?  ◆「クラフトビール」ってなに?  ◇愛すべき〝ビールの怪人〟を探して  ◆いつか自分もビアフェスをやりたい  ◇運命的な出会いと地域活性の形  ◆タップテイクオーバーで湧きあがったビアバーの夢  ◇横浜生まれの僕が書いたビール本  ◆さらば、青春のデュランバー  ◇クラフトビアバー開業計画、始動  ◆物件探しの条件メモ  ◇池尻大橋駅至近、地下1階の激安好物件 第3章 わずか8坪、ゼロからの店舗づくり  ◆代官山駅徒歩3分。8坪のスケルトン  ◇敷金3カ月という奇跡の物件  ◆パラレルワーカーの起用と完全キャッシュレス化  ◇ビール1杯でどれだけの利益があるのか?  ◆ビアサーバーはどうしようか?  ◇業務用冷蔵庫ってこんなに高いのか  ◆いよいよ着工!  そして9月中のOPENを決断  ◇ギリギリまで迷った店名『ビビビ。』  ◆デザイナーが飛んだ!  どうするロゴデザイン  ◇集まった精鋭たち 第4章 小さな『ビビビ。』の小さな出航  ◆開店前に最後の取材で長野・青木村へ  ◇ロゴ入りグラスの調達に四苦八苦  ◆あれこれ備品の調達メモを作成  ◇開店記念ビール「シトラス珈琲ペールエール」  ◆ついに迎えたグランドオープン  ◇予想以上の売上げから一転、ノーゲスの惨事  ◆クラフトビール用語「打ち抜く」 第5章 店舗は生きている。変わりつづけて前へ  ◇クラフトビール専門店ならではの事務仕事とは  ◆インスタとグーグルマップを最大活用する  ◇日本最北のブルワリーで樹液のビールを  ◆コラボレーションビールとは何か  ◇「8坪」の売上げに限界はあるのか  ◆日曜夜の閑古鳥をひっくり返す集客イベント  ◇採用コスト0の幅広いチームビルディング  ◆白樺樹液のコラボビールを仕込む  ◇悲願の「ビビビビアフェス」が実現  ◆手話でも伝えたい多様性の物語  ◇クラウドファンディングの失敗とさらなる挑戦 第6章 あっという間の1 年。僕が『ビビビ。』で得たもの  ◆日帰り+αのブルワリー見学ツアー  ◇かゆいところに手の届くマニュアルが自然発生  ◆「クラフトビール× 地方創生」の熱に触れ、味わう  ◇幻の2号店オープン  ◆降って湧いた醸造所設立のプラン  ◇25年ぶりの佐渡島で目撃した新しい芽  ◆1周年記念ビール「代官山坂ジンジャーハニーピルス」  ◇店名とロゴ、そしてインスタグラムの恩恵  ◆クラフトビールに何を掛け合わせるか epilogue 「小商い」から見えてきた新しい選択肢 厳選クラフトビール醸造所リスト **********
  • 書くことのメディア史――AIは人間の言語能力に何をもたらすのか
    3.0
    ChatGPT, DeepL, Grammarly, Copilot, DALL-E2, Midjourney…  ──生成AIがもたらすのは、書くことの終焉か、新たな始まりか。 古代ギリシアのアルファベットの誕生から、現在のAI技術の最先端まで。 言語学のエキスパートが、文字と人類をめぐる壮大な歴史を俯瞰しながら、「書くこと」の現在、そして未来を明らかにする! ********** 〈文字を書くことで、人間は自分が本当は何を考えているのかを知ることができていたのだとしたら?〉 【Contents】  ◇チンパンジーの手話は「言語」なのか  ◆ギリシアの哲学は表音文字から生まれた  ◇AIが作ったアートや小説の「著作者」は誰なのか  ◆AIはどうやって「嘘をつく」のか  ◇AI文章生成は、書くことを仕事とする人々の職を奪うのか  ◆AIは人間の役割を「置き換える」のか、「拡張する」のか and more… ********** 【目次】  序章 人間の書き手、AI言語ソーセージ製造機と出会う 第Ⅰ部 書く練習  第1章 読み書きの力を求めて  第2章 人間が書く、そして書き直す理由  第3章 英作文とその余波 第Ⅱ部 もし機械に書くことができるならば  第4章 言語マシンの夢  第5章 自然言語処理というソーセージ製造機  第6章 機械翻訳、再び浮上 第Ⅲ部 コンピューターが書く時代  第7章 機械が著者になる  第8章 AI、書く仕事に乗り出す  第9章 AIの創造性 第Ⅳ部 コンピューターと連携する時代  第10章 ジーヴズとしてのAI  第11章 人間とAIの共生  第12章 私たちは常にAIを歓迎するか  終章 人間が著者であることが重要な理由  謝辞  訳者あとがき  原注  参考文献  主要キーワード  図版出典 **********
  • リルケ詩集
    3.0
    ◉あなたのお護りとなる詩がきっとある。──近代詩の巨人リルケの不朽の名作たちを、伝説の名訳で。 ◉リルケの全作品から詩人・文学者片山敏彦が選んで編んだベストセレクションに、共感に満ちた若松英輔の長編解説を付し、美麗な装丁で復刊。 **********  日常の中で飢えている 貧しい言葉たちを  目立たない言葉たちを ほんとうに私は愛する。  私の祝祭の中からいろいろな光彩を取り出して、私は彼らに贈ろう。  そうすると彼らは微笑して おもむろに晴れやかになる。  ────「日常の中で飢えている言葉」より  * * *  「時の無いひろい第二の生活」、時刻とは異なるもう一つの「時」に司られた世界、そこを生きることができるのは詩人だけではない。  詩人の言葉を読む者にも道は照らし出されているのである。  ────若松英輔(解説より) **********
  • スパイゲーム――核戦争に最も近づいた日
    3.0
    ◤ 一触即発!◢  ◉米ソ冷戦下、ひとつの情報から米ソ両国が臨戦態勢に入る。核戦争の脅威が現実味を帯びるなか、ケネディとフルシチョフは……。 ◉人類史上最大の危機に陥った13日間を追った、スパイ小説よりもスリリングな圧巻のノンフィクション。 ********** 1960年代初め、米ソ冷戦下、両国の核爆弾の製造と宇宙開発競争が激化していた。 各国の諜報員が情報戦を繰り広げるなかソヴィエトがキューバにミサイルを配備するとの一報が。 対抗策としてアメリカはミサイル基地を空爆するのか、海上封鎖でキューバまでの進路を塞ぐのか、それとも……。 米ソ両国の緊張が頂点に達し、核戦争の脅威が現実味を帯びるなか、ケネディとフルシチョフは決断を迫られていた。 両首脳はいかに回避の道を選ぶのか!? 《今も世界は核戦争の脅威にさらされている。そんな現代人にとって必読の書》 ********** 【目次】 プロローグ──新聞配達の少年 PART1 二枚の空洞コイン  冷戦の戦士  空洞コイン#1  ザ・スーパー  長いゲーム  最悪のスパイ  亀と竜  早期警戒レーダー  秘密の世界  あんたらを葬ってやる  人間か、怪物か?  空洞コイン#2  ツークツヴァンク  すこぶる元気だ  ステージの上  青二才 PART2 ハリネズミ作戦  原点  始球式  カウントダウン  アメリカの上空  ピッグス湾事件  頭のないスパイ  キャンドルに火を灯してくれ  ウィーン  始めるのは今  ベルリンの壁  人類史上最大  東からの脱出  決断 PART3 睨み合い  深刻な問題  特別兵器  たやすい偵察飛行[ミルクラン]  闘牛士  窮地に立たされる  敵の手番  キューバミサイル危機  時間が許せば  瞬き  戦争というロープの結び目  最終提案  最初の発砲  モスクワ時間  勝負再開 エピローグ──自分で結果を選び取ろう 訳者あとがき 参考文献 **********

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