越えていく人——南米、日系の若者たちをたずねて

越えていく人——南米、日系の若者たちをたずねて

1,980円 (税込)

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4.0

日系移民の子孫たちの言葉から浮かび上がる、もう一つの日本近代史

移民たちはみな未知なる世界へと旅に出たが
それは“同一性・帰属意識”を探求する旅でもあった
だが彼らは帰る場所を探しているわけではない
陽が昇る未来に向かい今も旅を続けているのだ
--宮沢和史氏

出会えば出会うほどわからなくなる。それでも少しずつわかっていく。
期待を現実で溶かしていくための、ゆっくりで誠実な旅の記録。
--望月優大氏

私もそうだけど、もう誰もかもがじつは日系移民なんだな、
たまたま日本に住み続けてまだ移動してないだけで。
そのあり方は私たちが思っている「日本人」よりはるかに多彩だ。
--星野智幸氏

この本を読み進めていて何より実感できたのは、
私たちがどんな国に帰属していようと、どこに移り住もうと、
所詮は誰しも地球という惑星の、逞しき住民ということだ
--ヤマザキマリ氏


沖縄からペルーへ移住した先祖を持ち、首都リマで生まれた演出家。
二〇年ぶりに訪れた生まれ故郷で、沖縄系日系人の祭りに参加する。
——自分もここで日系人として育っていたかもしれない。
かつて多くの日本人が南米へ渡った。
その子孫にあたる若者たちの話を聞きたい。
ペルー、アルゼンチン、パラグアイ、ブラジル、ボリビア。
彼らをたずねる旅が始まった。



【目次】
1.Perú ペルー
■ 沖縄
■ ペルーに生まれて
■ ステージの上

2.Argentina アルゼンチン
■ フアン一家
■ 出生地主義

3.Paraguay パラグアイ
■ ブエノスアイレス → ラパス移住地
■ サッカーを遊ぶ
■ 若者たちへのインタビュー
■ 蜜蜂の巣箱

4.Brasil ブラジル
■ 港町サントス
■ サンパウロとサッポロ
■ ヨシオさん

5.Bolivia ボリビア
■ 低地ボリビア
■ キャンプ
■ めんそ~れ
■ 沖縄の人だもん
■ 飲み会にて
■ ボリビア大移動
■ ルレナバケの日本祭り
■ リベラルタ、旅のおわり

en Kioto 京都にて

謝辞
参考文献
初出

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越えていく人——南米、日系の若者たちをたずねて のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    私は日本人しか関わったことがないし、移住なんかも周りに聞いたことがない。
    より一層聞きたくても聞けない貴重なお話。歴史に思いを巡らせて。

    0
    2021年04月24日

    Posted by ブクログ

    私にも縁のある南米の日系人社会について、旅をしながら実際に現地の日系人を取材したもの。作者は自らもペルー生まれで南米に縁があり劇団の主宰者。おもしろい経歴で興味深い。自分の気持ちを正直に書いており、私の文章もそういう傾向があるのでとても好感を持った。今コロナ禍ということもあるが、旅に出ても濃密なコミ

    0
    2022年09月11日

    Posted by ブクログ

    ブラジルには日系の方がいるのは知っていたけど、パラグアイやボリビアにいるのは知らなかったなぁ。

    (以下若干うる覚えです)
    日系同士で結婚したいと考えている人もいるとのことで、驚いた。自分では、現地に出来るだけ馴染んだ(同化)した方が安泰なのではと勝手にイメージを持ってたけど、日本語が流暢な地域?や

    0
    2021年08月25日

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