新NISAやiDeCoの制度全般の解説だけでなく、なぜインデックス投資、特に全世界株式に投資をすることが、資産形成をする上で最適解であるのかを、これまでの株式市場の株価推移データを基に丁寧に説明してくれており、わかりやすく、好感が持てました。
インデックスの投資実績のグラフについても、1つの投資期
...続きを読む間のみから投資実績を見るのではなく、1か月ごとにずらした期間でも検証されているのがユニークでもあり、極力投資バイアスをなくそうとされている著者の誠実さを感じることができました。
アクティブ型投資信託のこれまでの投資実績も詳細に説明されており、いかに魅力的なアクティブ型投資信託であったとしても、インデックスに毎年のように勝ち続けるのは相当困難であることを思い知らされました。
インデックスに投資しておけば、平均値が毎年とれるので、安心につながりますよね。
また、iDeCoの直近の新規加入状況が芳しくなく、それが新NISA導入発表の時期以降に顕著なことを著者が憂いておられますが、私も同感です。
私は公務員であり、iDeCoへの加入が可能になった2017年1月から、満額である月12,000円を先進国株式のインデックス投信に毎月掛けていますが、地方税も併せると、何もしないで合計掛金の30%である43,200円を毎年、節税できるのです。
こんな国が用意してくれた有利な制度を使わない手はないと思います。
本書を機に、iDeCoへの新規加入者が増加することを切に望みます。