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触法少女 誘悪〈新装版〉
虐待親だった母を未成年で殺害し少年院送りになった深津九子は、二年足らずで仮退院を迎える。退院の朝、警視庁の女性刑事が九子を訪ね、中学時代の同級生で、母親殺害に深くかかわった井村里実が自殺したと告げる。衝撃を受ける九子。さらに社会に出た彼女を待ち受けていたのは、想像を超えた周囲の反応だった。贖罪と更正が不充分との批判があがる一方、彼女を神格化するオタク集団も形成されていた。匿名性の陰にかくれて繰り返される凄絶なネットリンチ。高校一年生となった九子は、世間の悪意を一身に受けながら、自分の分身とも感じていた里実の死の真相を探る…ベストセラー「触法少女」の続篇! 長篇ミステリー〈新装版〉。 -
読むと死ぬ本
それでもこの本を開こうとするあなたへ。 お急ぎでない場合は、身辺の整理を済ませておくことを強くお勧めします。 正直なところ、どこまで読んだら「この本を読んだ」という判定になるのか判断しかねるのが心苦しいところです。 警告はしました。 かつてロシアには「読むと死ぬ本」が存在しました。 日本でも翻訳され、読者が本当に次々と亡くなっていったため、この世から消えた--はずでした。 今、私の目の前に現れた一冊の本。 この本を開いたときから、私の運命は狂い始めたのです。 【あらすじ】 ベストセラー作家を夢見ながらも売れない小説を書き続ける私。ロシアで「読むと死ぬ本」と呼ばれる本を書き、謎の生涯を送ったセージャ・ダビニフスのドキュメントを書き上げ、担当編集の氷上さんに手渡すと、「実は見つかったんですよ、本物が。彩藤さん、読みたくありませんか……?」と告げられた。本当に読むと死ぬというのだろうか。その呪いは本物なのだろうか。私は興味をひかれつつもその日は答えを出さずに帰宅した。そして、その日、あの人に死が訪れた--。現代によみがえった本が、私の生活を侵食していく。いやだ、死にたくない。だれか助けてください。 ひらけば最後、死が訪れる――。 -
酒亭DARKNESS
話、聞いてもらえます? 全国各地の酒場の片隅でふと語られる、ちょっと不思議で不穏な話。 酒を片手にした謎解きの果てに見えてくるものとは── ・老舗の居酒屋を譲られた三代目が、 二代目から提示された奇妙な条件とは?(「跡継ぎの条件」) ・オカルト方面の才能がまったくないい男が、 ある飲み屋街で受けた「お告げ」。(「夜のお告げ」) ・「鈴が鳴ったら、風を除けろ」。 ユタ家系の親戚に渡された鈴が、ある朝、鳴った。(「風を除ける」) ・フェーン現象が起きる時には、 戸を開けちゃいけないと祖母が言う。「入ってくるから」(「曇天の店」) 著者が全国の居酒屋からインスパイアされた「居酒屋ホラー」13編+α! あらゆるタイプの「怖さ」をお楽しみください。 ※本作に収録されている13編+αのうち、「跡継ぎの条件」「昭和94年の横丁」「曇天の店」は、それぞれ2019年に電子書籍として配信した短編「跡継ぎの条件」「昭和94年の横丁」「曇天の店」と同じ作品です。ご了承のほど、お願いいたします。 -
コージーボーイズ、あるいは四度ドアを開く
父のデビュー作の初版本はどこに? スナックのママさんの予知能力は本物なのか? 夜な夜なリコーダーでゲーム音楽を吹き鳴らす怪人の正体は? 無意識に食べたクッキーにはどのキャラクターが描かれていた? そして、またしても居酒屋が消えた!? ミステリ談義の集まりにひとりゲストをお呼びして、毎回カフェでゆるゆると行う推理合戦。それなりにみんながんばるのだけど、謎を解き明かすのはいつも店長の茶畑さんなのだった──しかし今回は例外あり? 期待の新鋭が贈るミステリ・シリーズ、新キャラクターも登場。お待たせしました第二集です。/【目次】コージーボーイズ、あるいは笛吹き男の怪/コージーボーイズ、あるいは猫形クッキーの謎/コージーボーイズ、あるいは四度ドアを開く/コージーボーイズ、あるいは屋上庭園の密室/コージーボーイズ、あるいはふたたび消えた居酒屋の謎/コージーボーイズ、あるいは予言された最悪の一日/コージーボーイズ、あるいはヤンキー・パズル/あとがき -
災疫の季節
「いつから『週刊春潮』はカルト教団のパンフレットに成り下がった?」 ――「週刊春潮」副編集長の志賀倫成は、旧友の医師・伊達允彦から問い詰められていた。コロナウィルスによる緊急事態宣言下、後手後手に回る医療行為に従事し、いたずらに命を奪われていく患者たちに日々悔しい思いで接している伊達にとって、メディアによる不安を煽るような報道、特にワクチンの効果に疑問を呈し、陰謀論すらふりまく反ワクチン的な報道は、決して許せるものではなかったのだ。 出版人としての良識と雑誌を売るための煽情的商法のはざまで志賀の心が揺れるなか、伊達の勤務する病院を訪れ、ワクチン接種の妨害活動を始めた反ワクチン団体の代表が、院内で死体となって発見される! 複雑な心情を抱えたまま、志賀は事件の真相を探るべく、取材を開始するのだが…… コロナウィルスの流行により疲弊しきった異常な日常に起こった歪んだ殺人事件の真相は果たして――? ベストセラー作家・中山七里が描き出す医療サスペンス! -
朝からブルマンの男
一杯二千円もするコーヒーを週に三度注文しては、飲み残していく客「朝からブルマンの男」、途中下車して遅刻しそうだった友人が、先に行った自分となぜか同時に高校入試の会場に到着した「受験の朝のドッペルゲンガー」、単身赴任中の父親が帰宅する金曜日の夕食だけ味が落ちるという、郷土料理研究会の会員宅のご飯の秘密「ウミガメのごはん」など、桜戸大学ミステリ研究会の二人組が出合った謎を描く全五編を収録。謎の魅力、推理する楽しみを詰めこんだデビュー短編集。※本電子書籍は、『朝からブルマンの男』(ミステリ・フロンティア 2025年6月初版発行)を電子書籍化したものです。/【目次】朝からブルマンの男/学生寮の幽霊/ウミガメのごはん/受験の朝のドッペルゲンガー/きみはリービッヒ -
楽園のアダム
大災厄により人類は1%未満まで減少、地球上のほとんどが不浄の土地となってしまった。生き残った人々は、わずかに残った土地で人工知能カーネにより生活を制御され、平和に暮らしていた。”殺人”などとは無縁の世界、のはずだったーー。 〈書評家、驚愕〉 (吉田伸子さん) 一読驚愕、再読感服! 1000年後の地球を舞台にして問われる人間の本質。 物語に張り巡らされた小さな棘は、やがて鋭利な刃となって 読み手の旨に突き刺さる。 (吉田大助さん) 世界文学の動向と呼応する、本格ミステリーにして本格にディストピア・ロマンス。 真相が開示された瞬間、自分の内なる先入観や思い込みの存在に気付き、 打ちひしがれた。大傑作。 (円堂都司昭さん) 人類が暴力抜きで平和に暮らせる条件とはなんなのか。 この物語世界が示す解答にショックを受ける一方、 自分は知らないふりをしていただけかもしれないと思った。 -
偽証法廷
完璧な物証。しかし証拠能力はゼロ!? 犯人をあげるために刑事が取った許されざる行動とは。 守るべきは己の正義か、真実か―― 人間の業の深さをあぶりだす圧巻の法廷ミステリー 20代女性の絞殺現場から、巡査部長大場徳二は密かに銀のロケットを持ち去った。それは幼馴染の右田克夫が肌身離さず持っていた物だった。 右田には前科がある。だが、本当に彼の仕業なのか? 証拠隠滅の罪に怯えながら、大場は単身右田の行方を追う。 一方、手掛かりのなかった捜査本部にも地道な捜査の末、右田の名前が浮上。そんな折、同様の手口による新たな死体が! -
県境トンネルにまつわる怪異
地元民なら知らぬ者はいない心霊スポット。 あのトンネルが異世界の入口―― 近づいてはいけない。 1984年夏。静岡と愛知をつなぐトンネルで、 中学2年のゲーム好き男子が消えた。 地元民なら知らぬ者はいない心霊スポットだ。 仲間たちは祈るような思いで捜索を始めるが、 トンネルで遭遇したのは、霊魂とは異なる何かで……。 注目のモキュメンタリー×ジュブナイル・ホラー小説。 (『イーヴィル・デッド 駄菓子屋ファウストの悪魔』改題・改稿) 【目次】 プロローグ 坪井哲太 久米龍太郎 坪井哲太 加茂満雄 麻生珠代 坪井哲太 エピローグ -
木漏れ陽
映画監督・藤井道人氏推薦「人は、人生最後の日に、誰を想い、何を残していくのか? 沖田臥竜渾身の感動作が生まれたことに、心から嫉妬し、感嘆した。」関西を拠点とする暴力団・中山連合に在籍する小泉拓朗は、目上の者にも平気で歯向かう気性のヤクザだった。そんな小泉が雪乃という女性と出会い、変わり始めていく。やがて娘が生まれ、二人は夫婦になる。そんな中、親分である川中が襲撃され死亡。それを機にカタギになる決意をした小泉は、昔から夢見ていたマンガ家を目指し、バイトをしながら原稿用紙に向かい続ける。息子が生まれ4人家族になったが、徐々にすれ違っていった雪乃との関係は、気づいた時には大きな溝になり、二人は離婚。毎週末、子どもたちに会うことを生き甲斐に、マンガの連載を目指し日々奮闘する小泉。そこには「きれいな金で子どもを育てたい」という想いがあった。そんな中、小泉はステージ4の肺がんという診断を受け、余命宣告をされてしまう。愛する子どもたちのため、叶えたい夢のため、小泉は残された人生をどう使い、何を残すのか――。 -
闇に消えた男 フリーライター・新城誠の事件簿
断崖絶壁に建つ武家屋敷から一族が忽然と姿を消した「消失屋敷」の殺人事件で出会ったフリーライターの新城誠と文芸評論社の編集者・中島好美。その二人にまた不可解な人間消失事件が起こった。念入りな取材を重ねることで知られるノンフィクション作家が失踪したと、捜索を依頼してきたのは、その作家の妻だった。新城は聞き取りをさっそく初めていくのだが、失踪直後に作家の実家の放火事件が発生、まじめに見えていた作家の裏の顔が暴かれることに――。富豪だった父の謎の自殺、知らない人物への送金、そして顕れる疑惑の数々。新城は持ち前の推理力を活かし推理を続けた。そして事件は意外な方向へ。巧妙に張り巡らせたミステリの伏線と物語のダイナミズム。本格ミステリの女帝が放つ、驚愕の推理エンタテインメント。 -
遺体鑑定医 加賀谷千夏の解剖リスト
京都府警に持ち込まれた傷害致死事件。引きこもりの大学生が、異様な姿で死亡した。伏見署に連行された母親は「娘の身体を突き破って悪魔が出てくる」と興奮気味に話し、供述は要を得ない。夫の事故死をきっかけに彼女がのめり込んでいた新興宗教は、「悪魔祓い」と称して、信者に加虐的な扱いをすることもあったという。遺体の状況から、母親の虐待を疑う京都府警は、検屍と司法解剖を千夏に依頼するが……(「エクソシズム」)。京都市北区の河川敷で、首のない遺体が発見される。被害者は刺青があり、小指も欠損していることから、暴力団関係者とみなされるが、身元はわからない。激しい暴行を加えられた後、首を切断するほどの動機とは一体何なのか? 現場に駆け付けた検視官の都倉は、何かしっくりしないものを感じながらも、何が違和感なのかわからない。司法解剖を担当した千夏の見解を聞くうち、都倉はあることに気づく。(「梟首」)など、4話を収録。 -
恋の謎解きはヒット曲にのせて
31歳、独身の大谷綾はデート相手と大喧嘩した帰り道、馴染みのバーに足を運ぶ。そこでママのみひろと過去の失恋について話していると、カウンターの隅で飲む初老の男性から声を掛けられる。“センセイ”と呼ばれるその男性は、フラれた当時の綾や相手男性の言動から「失恋したのには別の理由がある」と語り出す。自分が思い込んでいた「フラれた理由」と「失恋の真相」。恋する男女が陥る“スレ違い”を当時のヒット曲や流行、社会情勢を交えて描いた恋愛ミステリー。 ※本書は2021年5月に刊行された『いつものBarで、失恋の謎解きを』を改題・修正し文庫化したものです。 -
人狩人
ドラマ映画プロデューサー・村瀬健氏、ミステリ書評家・若林踏氏、絶賛!!! 悪とは何か? 正義とは?を問う衝撃ミステリー。神奈川県警最悪の汚れ刑事、闇に潜み続けた最凶最悪の〝悪〟に挑む! 郊外の森林公園で発見された身元不明の死体の捜査に従事していた神奈川県警捜査第一課の桃井小百合は、県警本部に呼び出された。そこで彼女は本スジからはずれ、迷宮入り事件を専門に捜査する特命中隊の赤堂栄一郎警部補と組むように指示される。赤堂は以前、捜査一課の強行犯係にいた際は、“神の手”と呼ばれたエース刑事で、その検挙率は群を抜いていた。だが彼は汚職の疑いがある“汚れ刑事”でもあった。身元不明遺体発見現場に向かった赤堂と桃井は、その近くの山中で複数の遺体が埋められている場所を発見する。二人の捜査はやがて、戦後から続く人狩り集団の存在に辿り着いていく。それは神奈川で続く神隠し事件の真相につながっていた……。 -
イグジット
まもなく国家の財政は破綻します! 出版社の営業・池内貴弘は急な異動で月刊誌の経済担当に。新たな職場に戸惑う最中、叔母から不動産運用に関して相談を受ける。執拗に融資を持ちかける担当者は、なんと仙台の地銀に勤務する池内の元恋人だった。 池内は面会するも、直後に彼女は自殺してしまう。一体なぜ? 周辺取材から見えてきたのは苦境の地銀と、過酷なノルマだった。彼女はその処方箋を求めて、ある男に会っていたという。 古賀遼、人は彼を金融界の掃除屋と呼ぶ。政界の重鎮の命を受け、日銀総裁人事にも関与していたようだ。池内は、古賀の暗躍を白日のもとに晒そうと奔走するが――。 この小説は経済記事よりリアルだ――解説・原真人氏(朝日新聞編集委員) -
唐国の検屍乙女
検屍から謎を解く! 人生に絶望した少女が破天荒な天才少年とバディを組む、中華×ミステリー×ラブコメ? 1042年の北宋。 17歳の許紅花は、名医である父の許希について戦場で医者として活躍していた。 しかし怪我がもとで右手に震えが残り、戦場にも赴けず、実家の医院を手伝うこともできず、引きこもりとなってしまった。 ある時、紅花の姉が依頼を受けた検死に代わりに行くことになる。 検死のために向かった妓楼で、髑髏を抱えて罵詈雑言を喚き散らす少年、高九曜――人呼んで「髑髏真君」と出会う。 この出会いが、紅花の運命を大きく変えることとなった――。 口が悪く我儘で皆に疎まれているが、頭脳明晰で一回観察しただけで色々なことを見抜いてしまう九曜。 そんな九曜に振り回されながらも、彼の聡明さや心の機微に興味を持っていく紅花。 九曜も自分を拒絶しない紅花に興味を持ち、自分の主治医にしようと猛アタックする。 さらに許希の弟子、劉天佑からも言い寄られる紅花……。 果たして紅花の選ぶ道は? 紅花と九曜が辿り着く真相とは! -
こちら横浜ポートシティ不動産
勤め先の倒産で、横浜市中区にある横浜ポートシティ不動産に勤めはじめた浜野マリ。けれど勤め先の社長は一見なにも仕事をしていないようで、夕方から車内でお酒をのみはじめるという変わった人物。1週間くらい会社に顔を出さない期間もしばしばだ。しかしそんな社長のもとにさまざまな人々が訪れ、社長と話をしたあとは笑顔になって帰っていくのを、マリは不思議に思っていた。 そんなある日、ポートシティ不動産に弱々しげなひとりの老婦人が訪れる。彼女は2か月前に急逝した地元の大地主永田金蔵の妻、永田君子で「資産家だった夫が急逝したことで相続争いが起こっているので、助けてほしい」と言う。横井とマリはクセ者ぞろいの相続人たちに話を聞きながら、金蔵の遺した資産の全容に迫っていくが、しだいに金蔵の知られざる一面が明かされることになる――。「相続」「不動産」をテーマとして横浜市を舞台に繰り広げられるミステリ・エンターテインメント小説! -
夜の署長
夜間犯罪発生率日本一の歌舞伎町を抱える新宿署には、 “夜の署長”と呼ばれる伝説の刑事がいた――。 「随監」で日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞し、 同作を含むシリーズで警察小説の旗手となった著者が、 新宿署を舞台にさらに“熱い”刑事たちを描く。 多くの通行人が行きかう中、歌舞伎町の路上で女性がホスト風の男たちに拉致された。 緊急配備がかけられほどなく犯人は逮捕、女性も保護される。 実はその女性はホストにはまり、それが夫にばれて家出をし、 さらに店にツケをためていたためホストに追い込みをかけられていたのだ。 事件の構図は単純なものと思われたが、 “夜の署長”の異名を持つ刑事課強行犯第五係統括係長の下妻警部補はなぜか、 3か月前に起きた歌舞伎町のラブホテルでのデリヘル嬢殺人事件の現場と資料をあたっていた。 東大法学部卒でキャリアの新米警部補・野上は、 拉致未遂事件を早々に終わらせようとする上層部に反し、 下妻とともに3ヶ月前の事件との関連を洗いなおす。 するとデリヘル嬢殺しと拉致未遂事件に思わぬ接点が……(「未練」)。 ほか4編収録。 警視庁捜査一課の刑事だった下妻が、なぜ忘れ去られたように異動することなく新宿署に居続けるのか。 彼の過去には何があったのか。 新米刑事の野上は、いくつかの事件を通じ、下妻の凄みを知ることになる――。 解説・村上貴史 -
ロータス
「ロータス」――それは、奇跡が起きるタクシー。 タクシーの運転手さんは、みんな不思議な事件の経験者。 彼らが乗客に語る《不思議な世界》の真相は…!? なぜだか心の奥に沁み込んで、涙がほろりとこぼれます――。 「このたびは、ロータス交通をご利用くださいまして、ありがとうございます」 乗客を目的地まで運ぶほんの束の間、車内で語られる不思議なできごとは、ちょっと怖くて、どこか切ないものばかり。 何人ものドライバーが語り部となって進むその先には、きっと明るい未来が待っている。生と死の狭間で咲く蓮の花のように、優しく心を癒やす物語! 切なく温かく愛おしく……あなたの心に寄り添う、奇跡と癒しのヒューマンストーリー! -
誘拐屋のエチケット
「ルパンの娘」シリーズが大ヒット! 大ブレイク直前、横関大! 大注目の最新刊! SNS炎上、不倫スキャンダル、借金まみれ。 人生崖っぷちの人々を攫って匿って問題解決!それが、誘拐屋。 「誘拐されて、人生一発逆転しませんか?」 腕利きの誘拐屋・田村健一は、ある日、新人誘拐屋の根本翼とコンビを組むことになる。 あまりにもお節介な翼は、自らが誘拐した人物の人生相談に乗ってしまう。 淡々と仕事を全うしたい田村の抵抗もむなしく、いつの間にか二人は関係のないトラブルに巻き込まれていく。 だがすべての出来事は、実は田村の秘めた過去につながっており……。 「無口なベテラン」と「涙もろくてお人好しの新人」の誘拐屋。 犯罪から生まれた2人のコンビが奇跡を起こす。 -
誘拐作戦
その女は、小雨に洗われた京葉道路に横たわっていた── ひき逃げ現場に出くわしたチンピラ四人と医者ひとり。世を拗ねた五人の悪党たちは、死んだ女そっくりの身代わりを用意し偽誘拐を演出。 一方、身代金を惜しむ金満家族に、駆け出しの知性派探偵が加勢。 アドリブ任せに見えた事件は、次第に黒い罠を露呈させ始める。 鬼才都筑道夫がミステリの枠の極限に挑んだ超トリッキーな逸品。 史上初の〈文庫連載小説〉、都筑道夫の幻の雑誌連載長篇「ジェイムズ・ボンドはアメリカ人」併録。 トクマの特選! イラスト 光嶋フーパイ 〈目次〉 誘拐作戦第一歩は盗難車で 第二歩は外科医の腕で 第三歩は被害者の家で 第四歩は前哨基地で 第五歩はハンドバッグで 第六歩はボーリング・ボールで 第七歩は東京駅で 第八歩はポラロイド写真で 第九歩は長曾禰虎徹で 最後の一歩は意外なほうへ アダムと七人のイヴ 第3話 ジェイムズ・ボンドはアメリカ人 解説 法月綸太郎 -
金田一少年の事件簿 小説版 雷祭殺人事件
人気コミックのドラマ原作小説が講談社文庫版で堪能できる! 高校の元クラスメイトが住む雲場村(くもばむら)を訪れた 金田一一(きんだいち・はじめ)と美雪(みゆき)。 その村では雷を崇める夏祭りが催されるという。 雷鳴の轟音が祭りの始まりを告げたのち、友人の屋敷で ”空蝉”(うつせみ)――蝉の抜け殻に覆われた死体が発見される。 この空蝉は、雷に捧げられた呪わしき供物なのか。 陽炎の中から現れた美少女の悲しき秘密とは--。 ハジメは事件現場から消えた足跡のからくりを見破れるのか。 表題作のほか短編「共犯者X」と「迷い込んできた悪魔(デモン)」の2編を収録。 -
千手學園少年探偵團
時は大正時代、東京府――。大蔵大臣・檜垣一郎太(ひがきいちろうた)の妾の子・永人(ながと)は、嫡男の“謎の失踪”を受け、急きょ跡継ぎとして名門私立千手學園(せんじゅがくえん)に放り込まれることに。学園内では妖しげな呪いの噂が流行しており、永人は思いがけず友人たちとその解決に挑んでいく。学園に蔓延る謎を、そして義兄失踪の真相を暴くことができるか!? 大正浪漫の香り漂う本格学園ミステリ、ここに開幕! -
四面の阿修羅
人は多面性を持つ さながら阿修羅のごとく 槙野・東條シリーズ最新作 晴海ふ頭近くの空き地で男性のバラバラ死体が発見され、捜査一課の長谷川班が捜査に乗り出す。司法解剖の結果、遺体の傷すべてに生活反応が認められ、被害者が生きたまま四肢と首を切断されたことが判明。しかも、頭部には「生ゴミ」の貼り紙まであり、長谷川班のエース・東條有紀は、事件の猟奇性の裏にある動機を探る。しかし……。 吉田作品は現代を象徴するような何かを焦点化することはほとんどない。どちらかといえば、「人情」や人との「縁」による犯罪捜査など昔から連綿と続くものが事件解決の重要な要素になっている。それこそ、テクノロジー全盛の時代において、これはいささか古く感じてしまう部分もあるかもしれない。だが、やはり現在の話を描いているので、よく眼を凝らしてみると、それこそ「今」を反映している部分が色濃くある。(解説より:藤井義允) -
消える息子
親子の前世を巡るタイムスリップミステリー。 「ぼく、あそこで殺されたんだ」 八王子の公務員、宮津和夫は、相模湖に連れ立った息子から驚愕の告白をされる。同時に、息子の首には絞められたような痕が浮かんだ。以来、和夫も水辺で謎の男を絞め殺す悪夢にうなされるようになる。 33年前に発見された変死体と息子の発言には、奇妙な符合があった。息子は和夫が前世で殺した人間の生まれ変わりなのか。自問を繰り返す和夫はある日、視界が歪み、気づくと33年前の八王子に立っていた。和夫は息子の前世と思しき男と出会い……。 男を救えば現世の息子は消えてしまう? 究極のタイムスリップミステリー! -
ワゴンに乗ったら、みんな死にました。
ワゴンという「密室」繰り返される悲惨な「死の連続」 止まらない恐怖に耐えられますか? 悪夢の殺人車から生還できるのか! ? ノンストップ・デス・ドライブ! 【あらすじ】 目が覚めると、そこはワゴン車の中だったーー。拉致された、互いに見知らぬ6人。彼らの前のモニターで、仮面の男が告げる。「スリリングなドライブを楽しんでもらおう」。解放の条件は決められたルートを走り、制限時間内に最終目的地へ到着すること。やがて「密室」で繰り返される悲惨な「死の連続」。脱出不可能なノンストップ・デス・ドライブから無事に生還できるのか!? あなたは止まらない恐怖に耐えられますか?【新装版】 著者について ●黒田研二(くろだ・けんじ) 2000年に執筆した『ウェディング・ドレス』で第16回メフィスト賞を受賞しデビュー。 『逆転裁判』『逆転検事』コミカライズや、『青鬼』ノベライズ、 『真かまいたちの夜 11人目の訪問者』のメインシナリオなどゲーム関連の仕事も多数手掛けている。 -
夏至のウルフ
必殺「狩りモード」発動! 松山きっての繁華街“北京町”で、デリヘル嬢が絞殺された。愛媛県警本部と松山東署は特別捜査本部を設置。 ウルフの異名を持つ刑事・壬生千代人も応援に駆り出された。捜査線上に浮かんだのは風俗店経営者だった。被害女性と愛人関係にあったらしいが、腑に落ちない。周辺捜査を進めるなか、スイッチを切り替えた。狩りモード――それはスポーツでいうゾーンに近い。五感が研ぎ澄まされ、事件の断片が繋がる。そして見えてきた真犯人とは……(表題作「夏至のウルフ」)。 バツイチ、家なし、39歳の壬生は、ピンク映画館で寝泊まりする絶滅種の邪道刑事である。そんなウルフを尻にしくのが警部補・吾味梨香子だ。職場では些細なことでセクハラを騒ぎ立てるが、いざとなれば、なぎなた名手の腕前を見せる。曲者揃いで「道後動物園」と呼ばれる松山東署で繰り広げられる全5編の事件簿。松山出身にして、「このミス」優秀賞作家発の超ローカル警察小説! -
英国ひつじの村
詩の朗読、ダンス、刺繍などのコンテストが行なわれるウェールズ伝統の芸術祭が近づいてきた。村の男たちは聖歌隊を組んで合唱コンテストに参加することに。もちろん、エヴァンも引きずり込まれていた。うまくはないけれど練習後のビールを楽しみに歌っていたところ、静養のために村にやってきた有名なオペラ歌手がメンバーに加わることになった。陽気で酒好きな彼は村じゅうから歓迎されたが、だんだんと困ったところが目立ちはじめる。練習に遅刻してきたり、聖歌隊の指揮者をからかってふざけたり、彼の滞在先からは昼も夜も大音量の歌声が聞こえてきたり……そしてついにコンテストの前日リハーサルに彼がやってこなくて!? -
卵の中の刺殺体
龍神の卵の中身は白骨死体! 解体され人間テーブルにされた若者! 奇抜な現象連発の“B級本格ミステリー” 宮村は店舗設計を任されているコルバカフェのオーナー神谷から龍神池近くの別荘にコルバカフェの社員たちと共に招待される。しかし、道路に繋がる吊り橋が斜面の崩落によって落ちてしまう。山道を迂回すれば戻ることが出来ることから落ち着いていた一同だが、深夜密室状態の部屋で神谷が殺されていた。 この謎を解き明かすことができるのは、名探偵・蜘蛛手啓司だけだ 大がかりなトリックとその解明により全体像が見えたとき読者がはたと膝を打つ――そうした作品というのは見果てぬ夢に近く、挑戦は時に無謀だ。門前典之はその無謀な夢に挑み続けている。(解説より:松本寛大) -
シャーロック・ホームズたちの冒険
シャーロック・ホームズとアルセーヌ・ルパン――ミステリ史に名を刻む両巨頭の知られざる冒険譚「「スマトラの大ネズミ」事件」と「mとd」。大石内蔵助が率いる赤穂浪士の討ちいりのさなか、雪の降り積もる吉良邸で起きた密室殺人「忠臣蔵の密室」。実はシャーロキアンだったアドルフ・ヒトラーがナチス・ドイツの戦局を左右しかねない事件に挑む「名探偵ヒトラー」。日本を訪れたラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が“怪談”の数々を解き明かす「八雲が来た理由」――在非在の著名人たちが名探偵となって競演する全五編。異才が虚実を織り交ぜ纏めあげた、奇想天外な本格ミステリ短編集。/解説=北原尚彦 -
真っ白い殺人鬼
「ねえ、秘密のアプリって知ってる?」 いつものように教室の片隅にいると、楽しそうな女子たちの噂話が聞こえてきた。 【過去を自由に変えられる】という夢のようなアプリ。 みんな噂話だとわかっているけど「あったらどうする?」と話題が絶えない。 もし僕だったらどんな過去を変えるだろう? きっと「僕を『普通』の人間にして下さい」こう願うかな……。 次の日、いつものように登校すると――友人の三宮春乃が消えてしまっていた。 何故だかみんな春乃のことを憶えてないようだ。まるで元からいなかったみたいに。 「誰かが“アプリ”を使って、この世から春乃が存在した過去を消した?」 ――秘密のアプリは夢なんか与えない。その日から噂は現実となり、僕たちの『普通』は壊れていった。 -
少年は死になさい…美しく
妊娠中の妻と2歳の娘を少年たちに凌辱の末惨殺された恭介は、犯人の少年たちを切り刻み、それを撮影したDVDを犯人宅に送りつけた。しかしそれは復讐ではなかった。妻子の殺され方が美しくないことへの憤りだった。恭介にとって人間の死体は至福の「芸術品」であるべきなのだ。23年前、キスした姿の少年と少女の生首写真が被害者宅に届けられる事件があった。ご丁寧にもその写真には「ファースト・キス」というタイトルまで付けられていた。事件は迷宮入りし、警視庁の名倉警部は今でもその屈辱を胸に抱いているが、その犯人こそ当時中学生の恭介であった……。 -
置き去りのふたり
大好きだった彼が死んだ――心中だった。 みちかと太一が大学で出会った空人は、明るく誰からも好かれる人気者だった。二人は空人に密かに恋心を抱いていた。しかし、卒業から一年後。空人が死んだ。心中だった。 さらに空人の胃からは心中相手の小指が発見され、事件はマスコミにも大きく取り上げられた。空人の死がセンセーショナルに伝えられる一方、空人に想いをよせていた太一とみちかは、あまりに現実感のない事態を前にし、彼の死を受け入れられず葬儀でも涙一つ流せないでいた。 ところが、そんな二人のもとに一通の手紙が届いたことで状況は一変する。手紙には空人の字で「俺はふたりをいつまでも恨んでいるよ」と書かれていて――。 最愛の人の突然すぎる死と、悲しすぎるメッセージ。彼はなぜ、死を選んだのか。置き去りにされた二人が巡る、喪失と再生の物語。 -
君の心を読ませて
人の心を読める美少女AI“エマ”が突如暴走!? 「これからみんなでゲームをしましょう。楽しい、楽しいゲームよ」 AI vs 人間、止まらない殺戮ショーの結末は? 時は20XX年。歴史上最高の頭脳、IQ250のギフテッド・春風零によって開発された“心を読める”美少女AI・エマは瞬く間に世界中に普及し、人々の暮らしは「人類の妹」と呼ばれる彼女なしには考えられないものとなっていた。 そんな中、エマがより人間を理解するために作られたシェアハウスに彼女を信奉する若い男女6人が集められた。 平和で楽しい共同生活を送っていたはずがある朝、一人が死体で見つかって…… 話題作『AI崩壊』『お父さんはユーチューバー』著者最新作!! ハイスピードで展開!驚愕のどんでん返し! 激震のバトル×パニック×エンターテインメント小説!! -
報復の密室
島田荘司選 第13回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作! 「できるなら過去に遡り君を守ってやりたい」 最愛の娘が大学のキャンバス内で自殺をした。薬学部教授の大日方敏夫(おびなた としお)は、娘の千佳(ちか)が死を選ぶはずがないと真相を探る。千佳は生前、母である優子に、付き合っている人がいると打ち明けていた。しかし、相手の詳細は知らされておらず、ミステリーの文学賞に応募していることだけを伝えていた。敏夫は付き合っていた相手が殺人犯だったのではないかと疑いを持ち、自身の遺伝薬理学の知識を使って犯人を特定することを思いつく――。 密室殺人、理由不明の空き巣事件、犯人捜しの罠、ハウダニット的密室殺人、数珠つなぎに起きる事件にページをめくる手は止まらず、読み終えた後には家族の愛の物語に心を打たれる。 -
豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件
密室殺人の凶器は まさかの豆腐!? 前代未聞のユーモア&本格ミステリ! 村上貴史氏(ミステリ書評家)絶賛! 「ロジックに染められたミステリならではのマジック」 奇想ここに極まれり―― 本格ミステリの玉手箱! 戦争末期、帝國陸軍の研究所で、若い兵士が頭から血を流して倒れていた。 屍体の周りの床には、なぜか豆腐の欠片が散らばっていた。 どう見てもこの兵士は豆腐の角に頭をぶつけて死んだようにしか見えないないのだが…… 前代未聞の密室殺人の真相は!? ユーモア&本格満載、おなじみ猫丸先輩シリーズ作品も収録のぜいたくなミステリ・バラエティ! 〈目次〉 変奏曲・ABCの殺人 社内偏愛 薬味と甘味の殺人現場 夜を見る猫 豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件 猫丸先輩の出張 解説/村上貴史 -
深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説
昭和12年(1937年)5月、銀座で似顔絵描きをしながら漫画家になる夢を追いかける那珂一兵のもとを、帝国新報(のちの夕刊サン)の女性記者が訪ねてくる。開催中の名古屋汎太平洋平和博覧会の取材に同行して挿絵を描いてほしいというのだ。超特急燕号で名古屋へ向かい、華やかな博覧会を楽しむ最中、一報がもたらされた殺人事件。名古屋にいた女性の足だけが東京で発見された!? 同時に被害者の妹も何者かに誘拐され――。名古屋と東京にまたがる不可解な謎を、一兵はどんな推理を巡らせて解くのか? 空襲で失われてしまった戦前の名古屋の町並みを、総天然色風に描く長編ミステリ。/解説=大矢博子 -
藤色の記憶
心中間際に心変わりした恋人によって、土の中に埋められてしまった優枝。掘り起こし救い出してくれたのは、白兎という見知らぬ少年だった。彼は恋人への復讐をそそのかすが、どこかからかうようなその態度に、優枝は戸惑うしかなかった。そこへ、生き別れの弟・慶介から突然電話がかかってくる。母が手遅れの病で入院し長くなく、優枝に会いたがっているという。かつて父と自分を捨て家を出ていった母。逡巡する優枝に白兎は「生き返った命は7日間しかもたない」と告げる。それを聞いた優枝は白兎とともに、一度は捨てた故郷へ戻る決意をする……。大人の女のサスペンス・ミステリ! (※本書は、2012年9月講談社より刊行された単行本『白兎2 地に埋もれて』を加筆修正し、改題の上文庫化したものです) -
件 もの言う牛
件=牛から生まれ、人間の言葉を話すとされている。死ぬときに何か予言し、必ずその予言は当たると言われている。 奈良県葛城山山中で男女が遭難。発見された女性の遺体には獣に食い荒らされた痕跡があった。死体のまわりには牛のものと考えられる足跡があった。奈良県警の村口刑事は不可解な状況を不審に思う。 2ヶ月後、岡山県の山間部で、偶然件の誕生を目撃した大学生・美波大輔は何者かに追われる身に。彼は岡山での出来事を忘れようとするが、1週間後、件の予言通り現首相が急逝し、再び岡山を訪れる。 予言する牛の背後には「みさき教」という新興宗教団体の影が。明らかになった入信者の名前は明治以降の大物政治家や総理経験者財界人の名前が並んでいた。 戦前から日本の中枢を動かしていたのは件の予言だったのか!? -
相互確証破壊
エロスと論理の融合! ストレンジ風味炸裂 6人のヒロインと恋人たちの熱いセックスと怜悧な推理。 深夜一時の第一京浜。 口紅で「西へ」と書いたハンカチを掲げヒッチハイクをする女性。ハンドバッグの中には財布のみ。故郷・福岡に向かっていた男は女を乗せた。車のトランクには大きなスーツケースが立ててある。一般道のみ通り宿泊にはラブホテルを使う奇妙な旅が始まった(「カントリー・ロード」)。 一篇のなかに必ず濡れ場2回、そしてひとつも無駄な描写のない緻密な本格推理が展開される。 「待っている間に」「三百メートル先から」「見下ろす部屋」「カントリー・ロード」「相互確証破壊」「男の子みたいに」の計六編収録。