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東京・大田区の高台に樹影荘と名づけられた古びた洋館があった。かつて産婦人科病院として建てられたもので、かたわらには鬱蒼とした樫の大木が生えていた。ここには六組の入居者が住んでいた。この樹景荘で怪事件があいつぐ。トイレの血文字、廊下の血痕、中庭の白骨…血塗られた洋館と住人たちの過去が、今あばかれる。
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Posted by ブクログ
かつて産婦人科の病院としてつかわれていたアパート「樹影荘」に暮らす六組の住人たちの身のうえに、次々に奇妙な出来事が起こります。やがて住人の一人である梅本という男が、樹影荘近くの不見地蔵のもとで首をくくって死亡しているのが発見されます。
こうして、楢津木という刑事が登場し、樹影荘にまつわるさまざまな出来事の謎を追い求め、やはり住人である「御原響司郎」と名乗る少年とともに、住人たちの過去にまでつながる因果の糸を解きほぐしていきます。
ミステリとホラーを融合させた三津田信三の作品とは異なって、前半は、ホラー小説仕立てで「樹影荘」の住人たちの身に起こった奇妙な出来事がつづられ、楢津木が登場する後半になってミステリらしい叙述に変わります。登場人物の狂気がからんでくるので、ミステリとしては多少強引に感じられなくもないのですが、ホラー・テイストでつづられた奇妙な出来事に、それなりに明快なオチがつけられているところに、やはりミステリらしい読後感をあじわえる作品だと思います。
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小説・文芸
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