国内ミステリー - 講談社 - 講談社文庫作品一覧

  • エネミイ
    3.5
    加害者を許せますか? 暴力団抗争の巻き添えにより娘を射殺された父親をはじめ、愛する家族を喪った犯罪被害者たちが、ある喫茶店に集まった。彼らは加害者に報復を誓う。次々に殺される加害者たち。事件の背景に、犯罪被害者の復讐があると突き止めた棟居(むねすえ)刑事は、容疑者のアリバイを崩せるのか? 真の正義を問う社会派推理。(講談社文庫)
  • 特殊防諜班 連続誘拐
    3.5
    1~7巻704~836円 (税込)
    宗教団体教祖の奇妙な誘拐事件が相次いで発生した。教祖たちは無事解放され、一様に何も覚えていない。だが、雷光教団・東田夢妙斎の事件は違った。真相を追う「首相の代理人」真田は、陰にある巨大な陰謀と遥か古代から受け継がれた血の伝承を探しあてる。『新人類戦線“失われた十支族”禁断の系譜』改題。
  • 試験に出るパズル 千葉千波の事件日記
    値引きあり
    3.5
    1~3巻381~534円 (税込)
    眉目秀麗にして頭脳明晰の天才高校生・千葉千波くんが、従兄弟で浪人生の"八丁堀"たちとともに難問、怪事件を鮮やかに解き明かす。たっぷり頭の体操が楽しめる上質の論理パズル短編5本と「解答集」を収録。
  • 鬼神伝 鬼の巻
    値引きあり
    3.5
    1~3巻308~469円 (税込)
    京都の中学生・天童純は、密教僧・源雲の法力によって時空を超え平安の都に飛ばされてしまう。そこは、「鬼」と貴族たち「人」が憎みあい、争う世界だった。選ばれし者として雄龍霊を復活させた純は、鬼退治に向かうも、その最中に出会った鬼の少女・水葉から、鬼こそが大和の神々の子孫であると聞かされる。
  • 大幽霊烏賊(上) 名探偵 面鏡真澄
    3.5
    昭和の初め、日本の精神医学界を黎明期からリードしてきた養父院長が作り上げた愛宕市の葦沢病院。その数ある病棟のなかでもとりわけ厳重な隔離室には不思議な患者がいた。新米医師の使降醫は、博覧強記の天才・面鏡真澄とともに謎の患者の正体を探るが……。現実と非現実が錯綜する精神医学ミステリー。
  • 覇王の死(上)
    3.5
    能登半島の最北部にある眞塊谷を支配する邑知家。『日本書紀』にも登場するほど古い豪族の末裔とも言われる名家の当主・邑知大輔は、戦時中は軍部にも影響力を持っていた大富豪。この家を乗っ取ろうという謎の弁護士の悪巧みによってひ孫の花婿候補に仕立てられた青木俊治は、途轍もない惨劇に巻き込まれる!
  • ボディガード 二ノ宮舜
    3.5
    「結婚式を中止せよ。さもなくば、惨劇が起きる」。警備保障会社に勤める二ノ宮舜はアダルトグッズ会社の社長の義理の娘である、風間小麦の警備を任される。社長夫妻が挙式したあとに、花嫁がライフルで狙撃され死亡する事態に。結婚式ののち小麦は警備担当の二ノ宮から離れて、義父の経営する工場に入ろうとする。その翌朝、小麦の自宅に一発の銃弾が撃ち込まれた。緊迫のボディガード小説決定版!
  • キョウカンカク 美しき夜に
    3.5
    死体を燃やす殺人鬼・フレイムに妹を殺された天弥山紫郎(あまやさんしろう)は、音が見える探偵・音宮美夜(おとみやみや)と捜査に乗り出す。美夜は殺意の声を見てフレイムを特定するも、動機がわからない。一方、山紫郎は別の人物を疑い……。ホワイダニット(動機のミステリ)の新たな金字塔が登場! 第43回メフィスト賞受賞作を全面改稿。
  • 帝王、死すべし
    3.5
    中学生の輝久の部屋にあった「てるくはのる」と題名のついた日記。そこには陰湿で執拗ないじめに、ぎりぎりまで追い詰められた息子の姿があった。グループを率いる「帝王」とは? 父・実は学校に乗り込むが実態はつかめない。関係者は夜の公園に呼び出され次々と襲われる。輝久を妹や同級生の美紀が心配するが、日記に綴られた復讐計画の日は迫っていた。二転三転する事態、そして叙述トリックの名手が用意した驚愕の結末とは!?
  • フォー・ディア・ライフ
    3.5
    新宿2丁目で無認可だが最高にあったかい保育園を営む男・花咲慎一郎、通称ハナちゃん。慢性的に資金不足な園のため金になるヤバイ仕事も引き受ける探偵業も兼ねている。ガキを助け、家出娘を探すうちに巻きこまれた事件の真相は、あまりにも切なかった……。稀代のストーリーテラーが描く極上の探偵物語。
  • オメガ 警察庁諜報課
    3.5
    1~2巻649~770円 (税込)
    警察庁諜報課、通称「オメガ」は海外に支局を持つ国際諜報機関だ。北京支局香港分室に着任した美貌の捜査官・榊冴子に与えられたミッションは人民解放軍の配下にある麻薬精製工場の破壊工作だったが――。闇に広がる冷酷な諜報の世界を、臨場感あふれるアクションでつないだ待望の新シリーズ! (講談社文庫)
  • リベルタスの寓話
    3.5
    傑作中編集。民族紛争地帯のボスニア・ヘルツェゴヴィナで、酸鼻を極める切り裂き事件が起きた。心臓以外のすべての臓器が取り出され、電球や飯盒の蓋などが詰め込まれていたのだ。殺害の容疑者にはしかし、絶対のアリバイがあった。RPG(ロールプレイングゲーム)世界とこの事件が交差する謎に、天才・御手洗潔が挑む。同じく民族紛争がもたらした怨念が胸をえぐる中編『クロアチア人の手」も収録。
  • ダブ(エ)ストン街道
    3.5
    あの、すみません。道をお尋ねしたいんですがダブ(エ)ストンって、どっちですか?実は恋人が迷い込んじゃって……。世界中の図書館で調べても、よく分からないんです。どうも謎の土地らしくて。彼女、ひどい夢遊病だから、早くなんとかしないと。え?この本に書いてある?!あ、申し遅れました、私、ケンといいます。後の詳しい事情は本を読んどいてください。それじゃ、サンキュ、グラッチェ、謝々。「今、行くよ、タニヤ!」
  • ウェディング・ドレス
    3.5
    結婚式当日、何者かに襲われた祥子。婚約者のユウ君と手分けをしながら、祥子は真犯人を目指した。鍵となったのは、あるビデオに関わる猟奇殺人と、母が遺したウェディング・ドレス。そしてユウ君と再会したとき、不可解なジグソーパズルは完成する。全編に謎と伏線が鏤(ちりば)められた第16回メフィスト賞受賞作。
  • 忌館 ホラー作家の棲む家
    3.5
    本格ミステリーとホラー融合の愉悦 “作家三部作”第一作。後日譚「西日」収録。主人公は“三津田信三”! 奇妙な原稿が、ある新人賞に投稿された。“私”は友人から応募者の名が「三津田信三」だと知らされるが、身に覚えがない。そのころ偶然に探しあてた洋館を舞台に、“私”は怪奇小説を書きはじめるのだが……。本格ミステリーとホラーが見事に融合する三津田信三ワールドの記念すべき最初の作品が遂に登場。
  • 虹列車の悲劇
    3.5
    金沢で寝台特急「北陸」に乗った男が、上野駅に着いたときには白骨死体となっていた。人間は本当にたった八時間で白骨化してしまうものなのか? 越美北線の運転士が、山峡の線路上空に見た妖しく光る緑色の虹! 互いになんの関連もない異様な出来事を結びつけるものは何! そして牛深警部の謎の行動は? (講談社文庫)
  • 猫丸先輩の空論
    3.5
    アパートのベランダに毎朝置かれる、水の入ったペットボトル。交通事故現場に集結する無線タクシー。密室状態のテント内で割れた7つのスイカ――誰が、なぜそんなことを? 不可解な「本格」的状況を神出鬼没の童顔探偵・猫丸先輩がすらりと解決。その推理はますます冴えわたる!? 人気シリーズ第2弾。(講談社文庫)
  • 『ギロチン城』殺人事件
    3.5
    探偵のナコと学生の頼科が見つけた写真には、ギロチンの前で助けを求める女性の姿が。2人は彼女を救うため、不吉な過去をもつ『ギロチン城』へ。外界から隔絶された密室で、犯人探しに挑む。連続する新たな密室殺人。一体、誰が何のために!? 不可能を可能にしたトリックとは? 〈城〉シリーズ第4弾。(講談社文庫)
  • 『アリス・ミラー城』殺人事件
    3.5
    鏡の向こうに足を踏み入れた途端、チェス盤のような空間に入り込む――『鏡の国のアリス』の世界を思わせる「アリス・ミラー城」。ここに集まった探偵たちが、チェスの駒のように次々と殺されていく。誰が、なぜ、どうやって? 全てが信じられなくなる恐怖を超えられるのは……。古典名作に挑むミステリ。(講談社文庫)
  • 魔都 恐怖仮面之巻
    3.5
    今夜もまた、深い霧―。ぼくは霧が好きだ。とくに、あのことがあってからは・・・。そう、ぼく武智小五郎が迷いこんだ明治47年の幻想の魔都・東京。そこでぼくは乱歩の世界さながらに連続殺人鬼・恐怖仮面との華麗な対決をくりひろげるんだ。そして素敵な恋にもめぐりあう不思議な霧の夜のこと・・・。(講談社文庫)
  • 感染広告
    3.5
    CMにひそむ「悪魔の仕掛け」――「感染爆発」。広告代理店のクリエイティブ・ディレクター堂門(どうもん)修介は、プレミアムビール「バドバーグ」の宣伝にあたり、ウェブ中心の広告を仕掛ける。コンセプトは、口コミによる「感染爆発」。狙いは的中し、大成功と思われたキャンペーンだったが、なんと「バドバーグ」と叫びながら自殺を図る事件が頻発し……。真相はどこに? (講談社文庫)
  • 沈底魚
    値引きあり
    3.5
    現職国会議員に中国のスパイがいるという情報によって、極秘に警視庁外事課に捜査本部が設置された。指揮官として警察庁から女性キャリア理事官が送り込まれるが、百戦錬磨の捜査員たちは独自に捜査を進める。その線上に浮かんだのは、次期総理の呼び声高い芥川健太郎だった。(講談社文庫)
  • 新版 名探偵なんか怖くない
    3.5
    三億円事件で殺人が!? 4大探偵の推理合戦! 「三億円事件を再現してお見せしよう」真犯人逮捕のために大富豪が入念に計画した推理ゲーム。クイーン、ポワロ、メグレ、明智といった往年の名探偵たちは抜群の能力を競い合う。だがクリスマス・イヴに予想もしなかった殺人事件が! 驚天動地のトリックが圧巻の西村ミステリー。(講談社文庫)
  • 八ヶ岳高原殺人事件
    3.5
    清里高原で人気女優が殺された。首に残された黒い絹紐は東京で起きた2件の女性絞殺事件に使われたものと全く同一だった。3つの事件の被害者に接点を見つけられず、苦悩する十津川警部。美女連続殺人犯の動機は何か。犯人像が結べず苦闘する捜査陣をあざ笑うかのように第4の犠牲者が……。傑作長編推理。(講談社文庫)
  • 赤い夢の迷宮
    3.5
    惨劇の同窓会の幕が開く――。ジュヴナイルミステリの第一人者が封印を解いた。ダークミステリ、衝撃作! 25年前、ぼくらは小学生だった。殺人鬼が出没する噂もあった街で、ぼくら7人は「やっておもしろいこと」を見せてくれる不思議な男OGの館に通った。地下室であれを見せられるまでは。OGからの招待状を受け取り、再会したぼくらは大人になっていた。7人を待ち受ける本物の惨劇。悪夢は始まっている。(講談社文庫)
  • 十津川警部「荒城の月」殺人事件
    3.5
    上京中の資産家が絞殺され、現金1000万円が奪われた。高級外車に残された道路地図には、3つの港町の頁に謎の数字が……。夭折した天才作曲家が書いた幻の楽譜に張り巡らされる二重三重の罠。引退した贋作のプロはなぜ刺殺されなければならなかったか。一筋縄ではいかない犯人に、十津川は宣戦布告をする! (講談社文庫)
  • 奏者水滸伝 阿羅漢集結
    3.5
    1~7巻607~660円 (税込)
    聖者と呼ばれた偉大な奏者は予言を残して死んだ。時は過ぎ、人を探し日本を旅する者たちがいた。北海道、沖縄、京都、川越で見出されたのは古丹、比嘉、遠田、猿沢の四人の男たちだった。僧侶・木喰の導きで集結した彼らは音楽業界を席巻した。“奏者水滸伝”シリーズ第1弾。著者最初の長編『ジャズ水滸伝』改題。
  • 藍色回廊殺人事件
    3.5
    四国八十八ヶ寺取材で徳島を訪れた浅見光彦は、迷宮入り直前の事件に導かれるように吉野川流域の「第十堰」問題にぶつかる。調査を進めるうち、現実の問題として浮上する事件。そして再び起こる殺人。浅見の鋭い推理が暴いた真相とは……。愛、憎しみ、人間の悲しい業までも描き出す内田ミステリーの白眉。(講談社文庫)
  • 琵琶湖周航殺人歌
    3.5
    琵琶湖畔、ひとり旅を楽しむ史絵のまどろみは唸るような男の歌声で破られた。翌日、遊覧船に流れる「琵琶湖哀歌」こそ、あのメロディではないか。そのころ琵琶湖の水を守る会のリーダーが密室で死亡。自殺か他殺か、友人の窮地を救うため浅見光彦も車を西に走らせる。やがて究明される湖水をめぐる陰謀とは。(講談社文庫)
  • あわせ鏡に飛び込んで
    3.5
    幻の名作「あわせ鏡に飛び込んで」をはじめ、瞬間接着剤で男をつなぎとめようとする女が出てくる「あなたをはなさない」、全編、悩み相談の手紙だけで構成されたクライムミステリー「書かれなかった手紙」など、選りすぐりの10編を収録した文庫オリジナル作品。精緻に仕掛けられた“おとしあな”の恐怖と快感!(講談社文庫)
  • プラスティック
    3.5
    54個の文書ファイルが収められたフロッピイがある。冒頭の文書に記録されていたのは、出張中の夫の帰りを待つ間に奇妙な出来事に遭遇した主婦・向井洵子が書きこんだ日記だった。その日記こそが、アイデンティティーをきしませ崩壊させる導火線となる! 謎が謎を呼ぶ深遠な井上ワールドの傑作ミステリー。(講談社文庫)
  • 刑事のはらわた
    3.5
    幹部に目をかけられ、所轄署刑事から県警本部へと異例の出世を果たした八神は、畑違いの鑑識課でベテラン課員を率いて緊張の連続。愛宕港で引き揚げられた死体は、窃盗で5ヵ月前に出所したばかりの男だった。男の行動を不審に思った八神が秘かに調べていくうちに、未解決の金塊盗難事件が浮かび上がる。(講談社文庫)
  • 新装版 原子炉の蟹
    3.5
    関東電力九十九里浜原発の建屋内で、一晩中多量被曝した死体がドラム缶詰めで処分されたという。失踪した下請け会社の社長か!? だが中央新聞の大スクープは一転、捏造記事に。事実は隠蔽され、原子炉という幾重にも包囲された密室が記者らの前に立ちはだかる。乱歩賞受賞の社会派の傑作! 1981年週刊文春ミステリーベスト10第1位。(講談社文庫)
  • ゆげ福 博多探偵事件ファイル
    値引きあり
    3.5
    博多中洲のラーメン屋台〈ゆげ福〉の息子・弓削匠(ゆげたくみ)は、ラーメンには目がない私立探偵。老舗ラーメン店の兄弟争いから起きた殺人事件や“替え玉”受験のプロ殺人事件を、体を張った捜査で解決してゆく。探偵になるきっかけとなった父親の失踪の謎に迫ろうとする匠に危険が迫る! 連作8編収録。(講談社文庫)
  • 殺人!ザ・東京ドーム
    3.5
    巨人×阪神戦で繰り返される惨劇! 密かに日本に持ち込まれた南米産の猛毒クラーレ。偶然その威力を知ったある男が、巨人対阪神戦に沸く東京ドームで、この毒を塗った矢による殺人事件を起こす。大観衆5万6000人の面前にもかかわらず、犯行現場の目撃者は皆無。さらに、翌日の同一カードでも凶行は繰り返され、スタジアムはパニックに陥った。それでも上層部が選んだ選択肢は「試合決行」。スタジアムに平和は戻るのか? 手に汗握る傑作長編サスペンス。1988年刊行。(講談社文庫)
  • コンピュータの熱い罠
    3.5
    相性診断によって男女を引き合わせるコンピュータ結婚相談所。オペレータの夏村絵里子は、恋人の名前を登録者リストに見つけて愕然とする。「何かがおかしい」彼のデータを見直し、不審を抱いた絵里子を、正体不明の悪意が捕らえる。まずは兄嫁のデータを見たいと相談所を訪れた女性が謎の死を遂げ、それは連続殺人事件に発展。恐怖に引きずり込まれた絵里子は……。まだPCもあまり普及していなかった1986年に書かれたとは思えない。コンピュータや情報に関わる事件の先見性にも驚愕。(講談社文庫)
  • ダブルダウン
    3.5
    ボクシング、フライ級4回戦。対戦中のボクサー二人が、青酸中毒で相次いで倒れ、死亡した。編集者の福永麻沙美は、週刊誌記者の中江聡介、ボクシング評論家の八田芳樹と真相を追い始める。リングの上で堂々と二十殺人をやってのけたトリックは? そして動機は? 二転三転する事件の陰に巧妙に身を隠す意外な真犯人とは? 岡嶋前半期の『タイトルマッチ』にも通じる、ボクシングを舞台とした傑作長編ミステリー。1987年刊行。(講談社文庫)
  • 眠れぬ夜の報復
    3.5
    時効の壁を乗り越え、殺人犯を追う男の執念――「なぜ僕の家が狙われたんだ」16年前、押込み強盗に両親と妹を殺されたプロボウラー草柳は、偶然見付けた盗品のボールに犯人の手掛りをつかんだ。時効が成立した事件の犯人を逮捕できるか? 密命を帯びた菱刈率いる「捜査第0課」は、盗聴、変装、囮捜査と手に汗握るスパイ大作戦で、解決不能な難事件に挑む!『眠れぬ夜の殺人』に次ぐ、珍しい長編シリーズ第二作。1989年刊行。(講談社文庫)
  • 眠れぬ夜の殺人
    3.5
    最初は酒に酔ったうえでのケンカかと思われた。ちょっとしたイザコザに巻き込まれ、逃げようとして相手の体に触れたとたん、その人は倒れ、打ち所が悪く……。大都会・東京ならではの、そんな殺人事件が連続発生。だが逮捕されなかった加害者には、死者からの脅迫状が届く! 動き出したのは、警視庁刑事部のマル秘部外組織「捜査0課」。そんな特別捜査班稼働の裏は。はたして犯人は見つかるか!? 後期長編シリーズとしてその後『眠れぬ夜の報復』も刊行。 1988年刊行。(講談社文庫)
  • 開けっぱなしの密室
    3.5
    親友の夏美が引越したばかりのアパートで殺された。前夜泊まっていた悦子は、警察の鈍い捜査にいらだち、自分で犯人捜しに乗り出した。なぜ犯人は密室の鍵を開けていったのか。表題作や、乱歩賞受賞後第一作となった「罠の中の七面鳥」など、ユーモアと恐怖が交錯する6編を収録したミステリ傑作集。収録作「罠の中の七面鳥」「サイドシートに赤いリボン」「危険がレモンパイ」「がんじがらめ」「火をつけて、気をつけて」「開けっ放しの密室」。刊行1984年(講談社文庫)
  • 箱の中の天国と地獄
    3.5
    生死を分かつ二つの箱。ノンストップ! 脱出ゲーム小説。少女は生還できるのか?閉ざされた謎の施設で妹と育った真夏(まなつ)。ある朝、施設内に異変が起こり、職員たちは殺戮された。収容されていた他の男女とともに姉妹は死のゲームに強制参加させられる。建物は25階、各階には二つの箱。一方の箱を開ければ脱出への扉が開き、もう一方には死の罠が待つ。戦慄の閉鎖空間! 傑作脱出ゲーム小説。(講談社文庫)
  • 指し手の顔(上) 脳男2
    3.5
    元関取が愛宕(おたぎ)市内で突然暴れて多くの死傷者を出し、精神科の入院歴が問題にされた。他にも事件を起こした元患者たちが揃って直前に行方不明になっており、精神科医の鷲谷真梨子は患者の話から監禁に使われた小屋を探しあてた。が、事件の鍵を握る医療ブローカーと小屋を監視していた刑事2人が殺される。(講談社文庫)
  • タイムカプセル
    3.5
    栗橋北中三年A組の有志が卒業式の日に埋めた銀色のタイムカプセル。誰も会ったことのない不登校の不破勇の小説も中に入れられた。十年後、メンバーたちに「選ばれ死君たち」宛の不気味な案内状が謎の郵便屋から届けられる。卒業式に出られなかった彩香は当時のメンバーと会うが、「ホール」という言葉を聞いたとたん、なぜか誰もが口を閉ざしてしまう。そして開封の日が訪れる。郵便屋は誰なのか? 封印されていた秘密とは何か?
  • 捜査官
    3.5
    青森県警の元似顔絵捜査官・杉澤洋二と警察庁警備局の警視正・成瀬公大が、核廃棄物最終処分場建設反対派が起こすテロを捜査する。県警、公安、警備保障会社、23年前の事件、そして“エス”――さまざまに絡み合う思惑を解くきっかけは、たったひとつの手がかりだった――。警察小説の要、“捜査”を2つの視点から描ききる、これぞ警察“捜査”小説!
  • 司法戦争
    3.5
    沖縄で最高裁の判事が殺された。判事はなぜ死なねばならなかったのか。東京地検、法務省、内閣情報室、警視庁……あらゆる国家権力を巻き込みながら潜行していく巨大な陰謀がついに暴かれる。乱歩賞を受賞した現役敏腕弁護士作家ならではの圧倒的リアリティと、驚愕の結末! 司法制度を根本から問い直し、日本を震撼させるリーガル・サスペンスの最高峰! (講談社文庫)
  • 麦酒の家の冒険
    3.5
    ドライブの途中、4人が迷い込んだ山荘には、1台のベッドと冷蔵庫しかなかった。冷蔵庫には、ヱビスのロング缶と凍ったジョッキ。ベッドと96本のビール、13個のジョッキという不可解な遺留品の謎を酩酊しながら推理するうち、大事件の可能性に思い至るが……。ビール党に捧げる安楽椅子パズル・ミステリ。(講談社文庫)
  • 透明人間の納屋
    3.5
    昭和52年夏、密室状態のホテルの部屋から一人の女性が消え失せ、海岸で死体となって発見された。孤独な少年・ヨウイチの隣人で、女性の知人でもあった男は「透明人間は存在する」と囁き、納屋にある機械で透明人間になる薬を作っていると告白する。混乱するヨウイチ。心優しき隣人は犯人なのか? やがて男は外国へ旅立ち、26年後、一通の手紙がヨウイチのもとへ届いた。そこには驚愕の真相が記されていた! (講談社文庫)
  • 擬態
    3.5
    成り行きで家出少女と同居を始めた女子大生ナナミは、友人の死に責任を感じつつ生きる元ヤンのクニコとおざなりなメールのやり取りを続けていた。平凡な郊外の街で、二人の日常が交差する時、過去の記憶の輪郭が残酷に浮かび上がる。“嫌ミス”の旗手が挑む新境地! 『W-二つの夏』を改題。 (講談社文庫)
  • 本ボシ
    3.5
    河原で少女の全裸死体が発見されて、初めて捜査本部に詰めることになった一杉研志。目撃情報から浮かび上がったのは、とかく噂の絶えない小学校教師。その不敵な容疑者が取調官の説得に落ちた瞬間、事件は解決した……。しかし2年後またもや起きた少女殺害事件に、研志の過去までが甦る。『図地反転』改題。(講談社文庫)
  • 蛇棺葬
    3.5
    旧家に伝来する葬送儀礼と密室殺人! 幼いころ父に連れて行かれた百巳家。そこに無気味な空気を漂わす百蛇堂がある。私はそこで見たのだ。暗闇を這うそれを……。「作家三部作」第三編前編。(講談社文庫)
  • スパイラル・エイジ
    3.5
    「人を殺して来たの」と、美樹の部屋に訪ねてきた同級生雪乃は妊娠していることを理由に、ずるずる居続ける。殺人者を匿っている秘密を、美樹は別れたばかりの不倫相手の妻暁子に知られてしまう。身体も環境も大きく変わるアラウンド・フォーティーの女性たち。その心理が思わぬ事態を引き起こす傑作サスペンス。
  • 熟れすぎた林檎
    3.5
    親友の三田村毬子の母親に頼まれて、謎の女を探ったみすずは、恐るべき事件にまきこまれる。複雑怪奇な三田村家の事情は、若いみすずの手に余るが、毬子も協力して突きとめた真相の、更に奥には……。愛を求める叫びと、歯止めを失った欲望が、ついに破滅をよんだ時、一筋の光明が射す、傑作サスペンス長編。
  • 京都七不思議の真実
    3.5
    醍醐寺、伏見城、龍安寺……、方位アドバイザー艮七星はTV番組で「京都の七不思議」を独自に選定し、その謎に迫る。だが、アシスタントの詩織が艮の陰に踏み込もうとすると、不吉な殺人事件が起こるのだった。北斗七星の呪術が現代人の怨念を呼び覚ますのか?もうひとつの京都が見える斬新ミステリー。
  • モロッコ水晶の謎
    3.5
    とある社長邸のパーティに招かれた推理作家・有栖川の目前で毒殺事件が発生! 邸内にいた十人の中でグラスに毒物を混入できたのは誰か、そして動機は……。犯罪学者・火村が超絶論理で謎に挑む表題作ほか「助教授の身代金」「ABCキラー」「推理合戦」を収録。本格推理の醍醐味に満ちた〈国名シリーズ〉第8弾。
  • ペルシャ猫の謎
    3.5
    「買いなさい。損はさせないから」話題騒然の表題作。「ペルシャ猫の謎」。血塗られた舞台に愛と憎しみが交錯する「切り裂きジャックを待ちながら」、名バイプレーヤー・森下刑事が主役となって名推理を披露する「赤い帽子」など、粒よりの傑作集。〈国名シリーズ〉第5弾、火村・有栖川の名コンビはパワー全開!
  • ブラジル蝶の謎
    3.5
    美しい異国の蝶が天井を埋めた部屋で殺害されていた男。何のために蝶の標本が天井に移されたのか。鮮烈なイメージの表題作ほか、小指ほどの小さな鍵の本当の用途が秘書殺しの謎を説く「鍵」など、おなじみ有栖川・火村コンビの名推理が冴えわたる傑作ミステリ全6篇。読者待望の〈国名シリーズ〉第3弾!
  • 地獄の奇術師
    3.5
    十字架屋敷と呼ばれる実業家の邸宅に、ミイラのような男が出没した。顔中に包帯を巻いた、異様な恰好である。自らを「地獄の奇術師」と名乗り、復讐のためにこの実業家一族を皆殺しにすると予告をしたのだ。「地獄の奇術師」の目的は何なのか? 女子高生で名探偵、二階堂蘭子の推理が冴え渡る、本格探偵小説!
  • 101号室の女
    3.5
    サスペンス映画の傑作「サイコ」を見事に彷彿させる表題作「101号室の女」、夕暮れの公園で空のベビーカーを押す男の謎に迫る「眠れ、わが子よ」、凶暴な脱獄囚が別れた女に刻々と近づく恐怖を描く「網走まで」等、全9編を収録。巧妙な伏線とラストのどんでん返しで読者を欺く、折原マジックの集大成!
  • 黄色い風土
    3.5
    日本列島を北から南へ連続して起った6つの変死事件――奇妙な新婚旅行の男の変死と花嫁の失踪。この不可解な謎を内偵した週刊誌記者・若宮四郎の取材活動は、事件の背後に暗躍する黒い集団の全貌を追及し、富士山麓の樹海に対決する。飽くなき記者魂と、現代社会に巣喰う悪への挑戦を描く本格推理の傑作。
  • 修羅の家
    値引きあり
    3.4
    女の毒が体内に入り、蝕まれていく-- 簡易宿泊所で暮らす晴男はレイプ現場を中年女性・優子に目撃され、彼女の家につれていかれる。 そこには同じ格好をした十名ほどが「家族」として暮らしていた。 おぞましい儀式を経て一員となった晴男は、居住者は優子に虐待されていることを知る。 一方、区役所で働く北島は、中学時代の初恋相手だった愛香と再会し「家族」での窮状をきく。 北島は愛香を救い出す可能性を探るが、“悪魔”が立ちはだかる。
  • PK 新装版
    3.4
    人は時折、勇気を試される。 落下する子供を、間一髪で抱きとめた男。 その姿に鼓舞された少年は、年月を経て、今度は自分が試される場面に立つ。 勇気と臆病が連鎖し、絡み合って歴史は作られ、小さな決断がドミノを倒すきっかけをつくる。 三つの物語を繋ぐものは何か。 読み解いた先に、ある世界が浮かび上がる。
  • 時空犯
    3.4
    私立探偵、姫崎智弘の元に、報酬一千万円という破格の依頼が舞い込んだ。依頼主は情報工学の権威、北神伊織博士。なんと依頼日である今日、2018年6月1日は、すでに千回近くも巻き戻されているという。原因を突き止めるため、姫崎を含めたメンバーは、巻き戻しを認識することができるという薬剤を口にする。再び6月1日が訪れた直後、博士が他殺死体で発見された……。
  • 奇譚蒐集家 小泉八雲 白衣の女
    値引きあり
    3.4
    1~2巻407~858円 (税込)
    若き日の小泉八雲が大英帝国で出会う怪異と謎。 父母を亡くし辺境の寄宿学校に編入したオーランドは、この世の怪を蒐集する少年ラフカディオ・ハーン――小泉八雲と出会う。彼の故郷アイルランドで休暇を送る二人は、死を呼ぶ≪女の妖精(バン・シー)≫があらわれる館を訪ねる。旧家に隠された一族の秘密とは。 のちに日本に帰化し、『怪談』を著す八雲若き日の青春奇譚! 仄暗い生と死の境界領域を、彷徨わざるをえない宿命を負った二人の若者。かれらが遭遇するミステリアスな事件と、その意外な真相とは?──東雅夫(解説より)
  • 三匹の子豚
    3.4
    『三匹の子豚』が朝ドラで大ヒットした斉川亜樹。 鳴かず飛ばずの時代からようやく抜け出し、忙しくも穏やかな生活を送っていた。 そんなある日、彼女のもとに武蔵野市役所から一通の封書が届く。 その内容は、会った覚えもない、叔母の赤松三代子なる人物の扶養が可能かどうかという照会だった。 亜樹はパニックに陥る。 見ず知らずの叔母の面倒を本当にみる義務があるのか――と。 混乱しつつも役所からの問い合わせは放置していると、急に固定電話が鳴る。 電話を取ると、相手は開口一番、赤松三代子のことで話があるという。 問い合わせの回答をしていなかったので、役所からの電話かと思いきや、 『NPO法人 ありがとうの里』の菊村藍子という人物からだったとわかる。 彼女は、会って三代子の話がしたいと言う。仕方なく会う約束をした亜樹だったのだが――。 真梨ワールド炸裂! 衝撃の結末にページをめくる手が止められない!
  • スイッチ 悪意の実験
    3.4
    夏休み、お金がなくて暇を持て余している大学生達に風変わりなアルバイトが持ちかけられた。スポンサーは売れっ子心理コンサルタント。彼は「純粋な悪」を研究課題にしており、アルバイトは実験の協力だという。集まった大学生達のスマホには、自分達とはなんの関わりもなく幸せに暮らしている家族を破滅させるスイッチのアプリがインストールされる。スイッチ押しても押さなくても1ヵ月後に100万円が手に入り、押すメリットはない。「誰も押すわけがない」皆がそう思っていた。しかし……。 第63回メフィスト賞を受賞した思考実験ミステリが文庫化!
  • 水の殺人者
    3.4
    恐怖の「殺人リスト」にまた、一人の名が記された。1通のコピーから始まった連続殺人の謎――次はお前だ! 恐怖の「殺人リスト」にまた一人の名が記された……。会社のコピー室に置き忘れられた1通の書類から始まった連続殺人事件。次々にリストに加えられる名前、しかもその通りに殺人が起こる。密かにせせら笑っている真犯人とは? 折原トリックの魔術が最後の最後まで読者を欺き続ける傑作サスペンス。<『水底の殺意』改題作品>
  • ネヌウェンラーの密室
    3.4
    古代エジプト遺跡の宝庫「王家の谷」。新発見された王墓に足を踏み入れた大学の考古学研究室一行を待っていたのは、出口なき死の迷路であった。一人また一人と罠に落ち、血にまみれた死体と化していく。4000年の時を超えて繰り返される惨劇は、古代の呪いか、殺人者の魔の手か。本格歴史ミステリの傑作。歴史と密室、二重の謎に挑む!
  • 神の時空 鎌倉の地龍
    値引きあり
    3.4
    1~9巻352~554円 (税込)
    由比ヶ浜で、意識不明の重体で発見された女子高生・辻曲摩季の姿が病院から消失。直後の地震で、鶴岡八幡宮の鳥居が倒壊し、さらに、源氏ゆかりの地・修善寺でも異変が発生。尋常ならざる者の影を感じた摩季の兄姉と友人の陽一は、鎌倉の殺戮史を調べはじめる。果たして、事件と怨霊の関係は? 新シリーズ開幕!
  • 安達ヶ原の鬼密室
    3.4
    兵吾少年は奇妙な枡形の屋敷に住む老婆に助けられた。その夜、少年は窓から忍び入ろうとする鬼に出くわす。次々と起きる奇怪な事件。虎の彫像の口にくわえられた死体や、武者像の弓矢の先にぶら下げられた死体が発見される。真相は五十年の時を経て、「推理嫌いの探偵」の手により明らかとなる! 本格超巨編。
  • 新装版 ROMMY 越境者の夢
    3.4
    人気絶頂の歌手ROMMYが、絞殺死体となって発見された。ROMMYの音楽に惚れ込み、支え続けた中村がとる奇妙な行動。一瞬目を離した隙に、ROMMYの死体は何者かに切り刻まれ、奇妙な装飾を施されていた―。一体誰が何のために? 天才歌手に隠された驚愕の真相とは。新本格の雄、歌野晶午の真髄がここに。
  • 一つ屋根の下の探偵たち
    3.4
    なまけものの探偵と"働きものの探偵"、二人の探偵とハウスシェアを始めた新人エッセイストの浅間修は同居人の探偵を対決させて、捜査についてルポルタージュを書くことに。奇妙な密室で男が餓死し、その床にはアリの巣のような穴があいていた「アリとキリギリス事件」に遭遇。ルポに採用されるのは一人だけ。勝負を面倒がる探偵・天火隷介を、真面目な探偵・町井唯人が説得し、二人は対決することに。
  • 純喫茶「一服堂」の四季
    3.4
    鎌倉にひっそりと佇む喫茶店「一服堂」の美人店主・ヨリ子は極度の人見知り。だが未解決事件の話を聞けば、態度は豹変、客へ推理が甘いと毒舌のつるべ打ち。そして並外れた思考力で、密室内の「十字架」磔(はりつけ)死体など四つの殺人の謎に迫る。愛すべきキャラクター、笑い、衝撃トリック満載の傑作短編集!
  • カンナ 飛鳥の光臨
    値引きあり
    3.4
    伊賀忍者の末裔にして、出賀茂(いずかも)神社のお気楽跡取り・鴨志田甲斐(かもしだかい)。しかし、その平穏は、秘密の社伝『蘇我大臣馬子傳暦(そがのおおおみうまこでんりゃく)』の盗難によって破られる。謎を追って、現役東大生のアルバイト巫女・貴湖(たかこ)と飛鳥へ向かった甲斐は、そこで密室殺人事件に巻き込まれ……。(講談社文庫)
  • イヤミス短篇集
    3.4
    小学生の頃のクラスメイトからかかってきた一本の電話。「覚えている?会おうって約束したこと」。その声から蘇る、憧れだった美少女の顔。それはノストラダムスが人類滅亡を予言した一九九九年七月の出来事だった(「一九九九年の同窓会」より)。他人の不幸は蜜の味。甘い六篇が詰まった著者初の短篇集。
  • 難民探偵
    3.4
    就職浪人の窓居証子は、祖母の助言で人気推理作家の叔父・京樹の雑用係として就職活動を続けることに。叔父に持たされた携帯電話に連絡してきた警察は、京樹の友人の根深陽義を保護しているので引き取ってほしいという。警視の肩書きを捨ててネットカフェで暮らす根深によって証子は殺人事件の捜査に巻き込まれる羽目に。
  • 八月のマルクス
    3.4
    レイプ・スキャンダルで引退したお笑い芸人・笠原雄二。今は孤独に生きる彼を、元相方の立川誠が5年ぶりに訪ねてくる。だが直後、立川は失踪、かつてスキャンダルを書き立てた記者が殺された。いわれなき殺人容疑を晴らすため、笠原は自分の過去に立ち向かう。TV・芸能界を舞台に描く、第45回江戸川乱歩賞受賞作。
  • マルス・ブルー
    3.4
    新潟県沖に小舟に乗った死体が漂着する。死体が履いていたブーツは、7年前、悪天候を突いて緊急発進したF-15パイロット、景坂志朗(かげさかしろう)のものだった。景坂は生きている?――捜査に乗りだしたのは、警視庁公安部。明らかになる北朝鮮、中国、ロシアの謀略、そして孤高の戦闘機乗りの熱くも哀しい動機だった。
  • チャイナ インベイジョン 中国日本侵蝕
    値引きあり
    3.4
    領土の危機は尖閣諸島だけではない。隣国に国土を侵蝕されつつある最悪の未来へのシナリオを気鋭の作家が抉り出す、緊急警告ノベル。「日本が危ない」と言い続けていた一人の政治家の死から、すべては始まった。フリーライター・予備自衛官・警視庁公安部外事二課警視、それぞれの立場から調査を始めた男たちは、増強を続ける隣国・中国が、北海道などで日本の国土を次々と買いあさっている事実に突き当たる。
  • バラ迷宮
    3.4
    人間大砲の轟音とともに、舞台にバラバラ死体が降り注ぐ「サーカスの怪人」。被害者は必ず顔面の皮をはがされ、頭部を持ち去られる「喰顔鬼」。火の気のない密室で、人間が突如発火し、焼死する「火炎の魔」。複雑怪奇な6つの殺人事件を、名探偵・二階堂蘭子が鮮やかに解き明かす、趣向に満ちた本格推理傑作集。
  • 新装版 検察捜査
    3.4
    横浜地検の検察官、岩崎紀美子の最初の事件。日弁連の大物弁護士西垣文雄が横浜の自宅で惨殺された。西垣が恨みを買いそうな案件を調べる岩崎は、背後の闇の深さに直面する。検察庁と日弁連の確執、組織の軋轢……そして東京地検が日弁連に強制捜査に入る事態に発展。孤軍奮戦の若い岩崎にも、脅迫者の影が迫る。日本にもスケールの大きい本格リーガル小説が誕生したと絶賛された乱歩賞受賞作、読みやすい新装版化!
  • 言霊たちの反乱
    3.4
    『最後のトリック』を上回る問題作! 犯人は、あなたの「言霊」? 平和な休日、婚約者が突然怒り狂う。路上では外国人に殴られ、ファミレスでは麻薬取引現場に遭遇。ついには凶悪テロの首謀者として手配される。原因は全て言葉の聞き間違いと勘違いだった。いにしえの人々が崇敬し畏怖した言葉に宿る「霊力」が現代人を陥れようとしているのか? 驚愕の言葉トリック・ミステリに震えよ! 〔『言霊たちの夜』を改題。〕
  • 新装版 鍵
    3.4
    両親を相次いで喪った三人きょうだいの末っ子で高校二年生の麻里子は、いつの間にか端が切れた鞄を縫おうとして隙間に挟まれていた鍵に気付く。近所で頻発する通り魔事件とのつながりを疑うものの、最近よそよそしい兄には相談できず、自分で持ち主を探そうとするが……。家族の機微を描く傑作ミステリー。
  • 左手に告げるなかれ
    3.4
    「右手を見せてくれ」。スーパーで万引犯を捕捉する女性保安士・八木薔子のもとを訪れた刑事が尋ねる。3年前に別れた不倫相手の妻が殺害されたのだ。夫の不貞相手として多額の慰謝料をむしり取られた彼女にかかった殺人容疑。彼女の腕にある傷痕は何を意味するのか!? 第42回江戸川乱歩賞受賞の本格長編推理。
  • えんじ色心中
    3.4
    ライターの収入だけでは満足な生活を送れない久保は派遣会社から紹介された職場で働き、糊口を凌いでいた。マニュアル作成の仕事を受けた久保だが、納期に追われて派遣の仕事との両立が難しくなる。折しも16年前の殺人事件が再注目される時、窮地に陥った久保の脳裡にあの光景が重なる。かつてない閉塞感を最大圧縮した凄絶作品!
  • 眠り姫とバンパイア
    3.4
    母親とふたり暮らしの小学5年生の相原優希。彼女の家庭教師を引き継いだばかりの荻野歩実は、パパが3年ぶりに会いに来てくれたと打ち明けられる。父親が一緒に暮らしていない理由を知らない歩実が前任の柚木美沙に尋ねると、そこには家族を襲った悲劇が……。パパはバンパイアだという優希の思いとは?(講談社文庫)
  • 完全リメイク版 黒白の十字架
    3.4
    逆転、逆転、また逆転! ゴリラを演じた犯人は誰? ゴリラが人を殺した? 惨劇の現場に残された獣の足跡。被害者が記した日記は、なぜかその日に限って横書き。さらに連続殺人を示唆するクロスワードパズルの出現。数々の謎に満ちた事件に挑むのは、夏目親子捜査官。オリジナルとは謎解きプロセスも結末も違う完全リメイク版!(講談社文庫)
  • 歌麿殺贋事件
    3.4
    歌麿の「幻の傑作」が発見された? 美術界をゆるがすかもしれぬ事件に雑誌編集者の杉原は勇み立ち、研究家の塔馬双太郎の助手をたのむ。しかし、それは巧妙な贋作だった。そして思いがけず、歌麿は謎の絵師写楽でありえたことまで証明されて……。浮世絵ミステリの白眉といえる秀作。(講談社文庫)
  • 逃げ出した死体 伊集院大介と少年探偵
    3.4
    14歳の少年探偵は、伊集院を超えられるか! 14歳の秋本元気が家に帰ってきた時、玄関に見ず知らずの死体が転がっていた。ところが5分後、警察を伴って家に戻ってみると死体は消えていた。翌朝になっても母親は帰ってこない。当惑し、1人母親の帰りを待つ元気は何者かに襲われる。伊集院に憧れる少年がたどり着いた結末とは……。シリーズ第16弾。(講談社文庫)
  • 滅びのモノクローム
    値引きあり
    3.4
    CM制作者・日下(くさか)が骨董市で偶然手に入れた、古いフライフィッシング用のリールとスチール缶。その中から発見した16ミリフィルムの映像をCMに利用しようと考えた日下だったが、そのことが戦時中の封印された犯罪を暴き出し、新たな殺人を引き起こす結果に!? 第48回江戸川乱歩賞受賞作、待望の文庫化。(講談社文庫)
  • 人形はライブハウスで推理する
    3.4
    鞠小路鞠夫(まりこうじまりお)――私、妹尾睦月(せのおむつき)の思い人、腹話術師の朝永嘉夫(ともながよしお)さんが操る人形の名前です。でも「彼」が、実は名探偵! 今回も私の弟・葉月に嫌疑がかかった殺人事件を鮮やかに解決(表題作)してくれた世界唯一の人形名探偵なのです。本格テイストが横溢する短編6本を収録した青春ユーモア・ミステリーシリーズ! (講談社文庫)
  • 十津川警部 帰郷・会津若松
    3.4
    代議士をめった刺しにした男が出所した。12年間動機について黙秘を貫いた男が向かったのは故郷・会津若松。だがそこで彼を待っていたのは度重なる脅迫と尾行。刑務所に唯一手紙を寄越した女と喜多方に行けば同じSL列車内で殺人が。「いよいよ始まったな」十津川は事件の鍵を白虎隊と会津娘子(じょうし)隊に見出した!
  • メビウス・レター
    3.4
    男子高校生が謎の焼身自殺を遂げた。数年後、作家・阿坂龍一郎宛てに事件の真相を追跡した手紙が、次々と送りつけられる。なぜ阿坂のもとに? そして差出人の正体は? 阿坂は人妻のストーカーに付け狙われ、担当編集者は何者かに殺害された。すべてがひっくり返る驚愕の結末とは!? 傑作長編ミステリー。(講談社文庫)
  • ぼくが探偵だった夏
    3.4
    浅見家では毎年、夏を軽井沢の別荘で過ごしていた。浅見家の次男、小五の光彦は、“山の友達”の峰男、夏休み前までは口も利けなかった本島衣理と三人で、女の人が行方不明になったという妖精の森に出かける。緑の館の庭で、昼間堀った大きな穴に、夜、お棺のような箱を埋めようとする怪しい三人組を光彦は目撃する。光彦の不審を本気で聞いてくれたのは、二十歳の地元の刑事竹村岩男だった。浅見光彦、記念すべき最初の事件!(講談社文庫)
  • チョコレートゲーム 新装版
    3.4
    岡嶋二人コンプリートボックス開始! 名門秋川学園大付属中学3年A組の生徒が次々に惨殺された。犯人と目されたのは近内の息子、省吾。真実を知るために近内は孤独な戦いに挑む。なぜ事件は起きたのか? なぜ息子は死んだのか?事件のきっかけである「チョコレートゲーム」とは?――。子を持つ親の苦悩と中学生の生態が見事に描かれたショッキングサスペンス。伝説の作家・岡嶋二人による、日本推理作家協会賞受賞作。
  • 珊瑚色ラプソディ
    3.4
    結婚式を控えシドニーから帰国した里見は、婚約者の彩子が沖縄旅行中に倒れ入院したと聞く。しかも、彩子は2日間の記憶を失い、女友だちの乃梨子は行方不明。乃梨子の兄の赴任先にともにでかけるはずだったのに、「彩子が男といた」という証言に動揺しながらも、婚約者を信じ真相を追い求める里見の前に立ちはだかるのは……。 南の楽園の悲しみが明かされる長編サスペンス。1987年刊行。(講談社文庫)
  • ちょっと探偵してみませんか
    3.4
    25の謎であなたに挑戦する、鬼才岡嶋二人の傑作推理ショートショート。犯人はだれか、なぜ完全犯罪は破れたか、暗号やダイイング・メッセージの解読。「ちょっと考えてみて下さい」という文章が探偵ゲームの始まりです。収録作品「ラスコーリニコフの供述」「誰が風を見たでしょう」「三年目の幽霊」「曇りのち雨」「Behind the Closed Door」「ご注文は、おきまりですか」「ボトル・キープ」「マリーへの届け物」「水の上のロト」「死後、必着のこと」1985年刊行。(講談社文庫)
  • 七年目の脅迫状
    3.4
    中央競馬会に脅迫状が届いた。「10月2日、中山第10レースの1番の馬を勝たせよ。この要求を受け入れなかった場合には……」最初に2億円のサラブレッドが、治療法のない伝貧(馬伝染性貧血)の犠牲になった。密命を帯びた中央競馬会保安課員・八坂心太郎が北海道へ飛ぶ。『焦茶色のパステル』に続いて刊行された「競馬三部作」の二作目。そうとはいえ、トリックもネタもまったく別なのが素晴らしいところ。もちろん競馬を一切知らない読者もOKというのは三作品とも共通する。1983年刊行。(講談社文庫)
  • 新装版 塔の断章
    3.4
    誰が彼女を妊娠させたのか。そして、彼女はなぜ――死んだのか。作家・辰巳まるみが書いた小説『機械の森』のゲーム化を企画するスタッフ8人が湖畔の別荘に集まった。その夜に悲劇は起こる。社長令嬢・香織が別荘の尖塔から墜落死したのだ。しかも彼女は身籠っていた……。最後の最後に分かる、意外な真相。大ヒット作『イニシエーション・ラブ』より前に発表された「タロット・シリーズ」の原点! 乾マジック炸裂! (講談社文庫)
  • ミッドナイト・ラン!
    3.4
    きっかけは集団自殺だった。ネット心中を計画した5人の男女が、山中で実行間際、ヤクザに追われる少女を助けてしまう。だが山を下りると、無数のパトカーに包囲され―なぜか指名手配?どうせ、死ぬつもりだったんだ。今さら怖いモノなどあるものか。警察に追われ、ヤクザに撃ちまくられても、ひたすら突っ走る!生きているという真の意味を問うために―。
  • ダウン・バイ・ロー
    3.4
    衰退を続ける地方都市に倦く女子高生・響子の目の前で、幼馴染の遥が電車に飛び込み自殺する。以来、響子の耳には死んだ遥の悲痛な囁きが聞こえてくる。続いて起こる児童惨殺と飼い犬殺し、男友達の失踪。ついに牙を剥く荒んだ町の暗部の正体は? 渇いたバイオレンスの深町節が炸裂する書下ろしミステリー。「ダウン・バイ・ロー」――アメリカの刑務所のスラングで「親しき友を見守る」という意味。(講談社文庫)

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