中央公論新社の検索結果
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持たざる国への道 - あの戦争と大日本帝国の破綻
なぜ日本は世界を敵に回す戦争を起こしたのか? 今の日本人は、その意味を正しく捉えられているか? わかりやすい「欺瞞的な説明」を排し、軍事面や外交面にとどまらず、政府や日銀の政策を軸に「あの戦争」を再考。財務出身官僚が、新たな視点で描く戦前日本の「失敗の本質」。 -
もちじゅわ 中華まんの奇跡 ひぐまのキッチン
学業優秀なリケジョだったが、融通がきかず就活を連敗していた「ひぐま」こと樋口まりあ。そんな彼女が秘書として食品商社「コメヘン」に入社して2年目の冬――。持ち前の生真面目さが愛され、徐々に周囲の協力も得られるようになった。10歳年下のイケメンバーテンダーと結婚していて、妙に鋭い総務部の山本梢や、かわいいのになぜかモテない営業部の野島樹実香と食べる弁当ランチも楽しい。本業の秘書業務に加え、社長の来客にふるまう手料理にも、少しずつだが自信をつけてゆく。そして、「奇跡の小麦粉」と呼ばれるキタノカオリで調理するうちに、初めての恋の予感も!? ほっこりおいしい、だけじゃない。名作『100年たったら』の著者が贈る心癒やすごほうび小説。 【目次】 小松菜の元気なきな粉和え ボルシチは祖母の味 恋と起業のにんじんケーキ 米良し、水良し、出会い良し イケメンシェフの和風ニョッキ もちじゅわ 中華まんの奇跡 -
もっと炎上するまくら<2018>
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『中央公論』の人気連載コラム、落語家・立川吉笑さんの「炎上するまくら」を2018年1月号から12月号まで12回分収録。ますます絶好調の炎上を止めることはできるのか? この電子書籍は2018年1月発売の『炎上するまくら〈2017〉』の続編です。 -
「モノ言う株主」の株式市場原論
新NISAで投資への関心が高まったこともあり、株価はバブル期の最高値を超えた。だが「失われた30年」で開いた海外との差はまだまだ大きい。逆にいえば、やり方しだいで成長に転じる潜在力が日本企業にはあるとも言えよう。それでは、どこをどう変えればいいのか? まずは「ふつうの資本主義」を取り戻すことから始めなければならない。しかるに、日本企業は内部留保を抱え、研究開発や新規事業への投資に消極的であり、親方日の丸からの天下りなどガバナンスにも問題が大きい。著者は、そんな諸課題を抱える企業を相手に「社長はおやめになったほうがいい」と直言してきた国内アクティビスト(モノ言う株主)の代表格・株式市場と企業経営の本質を喝破するとともに、ピカピカの会社ではなく、あえて改善点が多い会社に投資してきた自らの哲学を明かす。 -
物語 インドの歴史 インダス文明からムガル帝国、現代まで
紀元前2600年のインダス文明を起源とするインド。社会、文化の礎が築かれたのはヴェーダ時代からグプタ朝の間だった。中世にはイスラーム勢力が入り、多数の王朝が乱立し分裂する。16世紀から300年にわたり支配したのはムガル帝国だった。イギリス統治期を経て、ついに1947年に独立。20世紀末からの成長は目覚ましく、世界に存在感を示す。本書は「21世紀の超大国」の、5000年に及ぶ長く複雑な軌跡を描く。 ■目 次■ まえがき 序 章 長い歴史と複雑な社会 第1章 インダス文明から始まるインド史 1 ハラッパー、モヘンジョ・ダロ遺跡の発見 2 未解明のインダス文明 3 インダス文明の衰退 第2章 古代文明の展開 1 ヴェーダ時代 2 仏教・ジャイナ教の成立と発展 3 古代統一王朝の成立 4 クシャーナ朝と南インドの諸王朝 5 グプタ朝―ヒンドゥー教と古典文化の隆盛 コラム アレクサンドロス東征がマウリヤ朝を生み出したのか コラム 文化遺産のアジャンターとエローラ 第3章 中世インド世界 イスラームとの遭遇 1 イスラーム勢力の進出 2 南インドの攻防 バフマニー朝対ヴィジャヤナガル王国 コラム 世界遺産クトゥブ・ミナール 第4章 ムガル帝国の成立と展開 1 初代バーブル帝 ムガル帝国の始祖 2 第三代アクバル帝 実質的な帝国建設者 3 ムガル朝の全盛から衰退へ 4 反ムガル・在地勢力の台頭 5 ムガル帝国の遺産 第5章 英国のインド支配 インドの近代 1 インド航路の開拓と欧州列強のインド進出 2 英国による植民地化と在地勢力の征服 3 一八五七年反乱 4 英領インドの誕生 第6章 独立運動の展開 1 社会改革から始まった独立運動 2 インド国民会議派の誕生 3 第一次世界大戦期以降の独立運動とガンディーの登場 4 可視範囲に入り始めた独立 5 大英帝国の落日と第二次世界大戦 6 第二次世界大戦終結から英国の撤退へ 第7章 独立インド 理念から現実へ 1 憲法の制定 世界で最長の憲法 2 ネルー時代 独立~一九六四年 3 インディラ・ガンディーの時代 一九六〇年代中頃~八〇年代 4 一九八〇年代 激動の一〇年 5 九〇年代の枠組み変更 コラム ガンディーの現代史的意味 第8章 日本とインド 1 憧れの国インド 2 明治時代から第二次世界大戦まで 3 第二次世界大戦後の日印関係 両国間のズレと低迷した関係 4 九〇年代に始まった日印パートナー関係 5 これからの日印関係 コラム インパール作戦 終 章 21世紀のインド 1 インドの政治経済状況 2 国際社会におけるインド あとがき 主要参考文献 関連年表 -
物語 上野動物園の歴史 園長が語る動物たちの140年
明治五年、湯島の展覧場にオオサンショウウオなどが展示されて以来、140年の歴史を持つ上野動物園。明治期には、ニホンオオカミやトキが飼われ、徳川慶喜がナポレオン三世からもらったウマも暮らしていた。戦中には猛獣殺害という悲劇もあったが、いまでは飼育種数では世界有数の動物園に育ち、教育・環境保全などでも重要な役割を担っている。園長自身が激動の歴史を、代表的な動物たちのエピソードとともに案内する。 -
物語 オランダの歴史 大航海時代から「寛容」国家の現代まで
16世紀、スペイン王権との戦いから「低地諸州」(ネーデルランデン)北部のオランダは独立する。商機を求めてアジアや新大陸へ進出。いわゆる大航海時代に新教徒中心の共和国は、世界でも最有力の国家となった。 だが、四次にわたる英蘭戦争、フランス革命の余波により没落し、併合の憂き目に遭う。ナポレオン失脚後は王国として復活し、自由主義的な改革を実践していく。 20世紀以降は、寛容を貴ぶ先進国として異彩を放つ偉大な「小国」となった。 本書は、大航海時代から現代まで、人物を中心に政治、経済、絵画、日本との交流などを描く。 目 次 第1章 反スペインと低地諸州の結集―16世紀後半 第2章 共和国の黄金時代―17世紀 第3章 英仏との戦争、国制の変転―17世紀後半~19世紀初頭 第4章 オランダ人の海外進出と日本 第5章 ナポレオン失脚後の王国成立―19世紀前半 第6章 母と娘、二つの世界大戦―19世紀後半~1945年 第7章 オランダ再生へ―1945年~21世紀 以上 -
物語 食の文化 美味い話、味な知識
長く人類はまずいものを繰り返し食べてきた。「美味しいものをお腹いっぱい食べたい」という欲求が強いのも無理はない。美味、珍味の探求は世界の人々の日常行為となっており、たべものへの関心は高まり続けている。本書は、食材、調理法、食事のしきたり、さらに各地各時代の食文化などを広く紹介するものである。味覚の満足、心躍る会食、そして健康増進のために、たべものについての正確な知識は欠かせない。図版多数。 -
物語 数学の歴史 正しさへの挑戦
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 古代バビロニアで粘土板に二次方程式の解法が刻まれてから四千年、多くの人々の情熱と天才、努力と葛藤によって、人類は壮大な数学の世界を見出した。通約不可能性、円周率、微積分、非ユークリッド幾何、集合論-それぞれの発見やパラダイムシフトは、数学史全体の中でどのような意味を持ち、どのような発展をもたらしたのか。歴史の大きなうねりを一望しつつ、和算の成果や19世紀以降の展開についても充実させた数学史決定版。 -
物語 フィンランドの歴史 北欧先進国「バルト海の乙女」の800年
古来よりスウェーデン王国下にあったフィンランド。19世紀にロシア帝国下、「大公国」となり広範囲な自治を獲得。ロシア革命、大規模な内戦を経て独立する。第2次世界大戦では、ソ連に侵略され領土割譲。その後ナチ・ドイツに接近し、近親民族の「解放」を唱えソ連に侵攻するが敗退。戦後は巨大な隣国を意識した中立政策を採りつつ、教育、福祉、デザイン、IT産業などで、特異な先進国となった。本書は、「森と湖の国」の苦闘と成功を描く。 目次 序章 フィンランド人の起源―「アジア系」という神話 第1章 スウェーデン王国の辺境―13世紀~19世紀初頭 第2章 ロシア帝国下の「大公国」―19世紀~第一次世界大戦 第3章 揺れる独立国家フィンランド―内戦~1930年代 第4章 二度の対ソ連戦争―第二次世界大戦下、揺れる小国 第5章 苦境下の「中立国」という選択―休戦~東西冷戦期 第6章 西ヨーロッパへの「接近」―ソ連崩壊~21世紀 終章 21世紀、フィンランドという価値 -
モノクロの夏に帰る
海の向こうでは、戦争で毎日人が死んでいる。 でも遠くない将来日本からは、戦争を経験した人がいなくなる。 まだ若い僕たちは、この事実とどう向き合えばいいのだろう。 「僕は祖父の戦争体験を捏造したことがある」 戦時中のモノクロ写真をカラーにして掲載した『時をかける色彩』という写真集が刊行された。祖父母ですら戦争を知らない二十代の書店員がそれを店頭に並べたことで、やがて世界が変わり始める。保健室登校の中学生、ワーカホリックのテレビマン、アメリカから来た少年と、福島で生まれ育った高校生。遠い昔の話のはずだった「戦争」を近くに感じたとき、彼らの心は少しずつ動き出す。 平和を祈る気持ちが、小さな奇跡を呼ぶ。 読み終えたとき、少しだけ世界が優しく見える感動の青春小説。 -
ものぐさ精神分析 増補新版
人間の本能は現実との接触を失っており、適応の機能を果たさない。 本能の代わりに自我がその機能を果たさなければならない。 ――日本は黒船来航ショックを病因的精神的外傷とする精神分裂病質である、と診断した「日本近代を精神分析する」以下、歴史、性から自己まで、五つのテーマに迫る唯幻論の代表作。 〈解説〉伊丹十三 〈対談〉橋本治 (目次より) 歴史について 日本近代を精神分析する/吉田松陰と日本近代/国家論/日常性とスキャンダル 性について 性の倒錯とタブー/エロスの発達/性欲論/性的唯幻論/恋愛論/何のために親は子を育てるか 人間について 擬人論の復権/時間と空間の起源/言語の起源/現実と超現実/精神分裂病 心理学について 一人称の心理学/心理学者の解説はなぜつまらないか/心理学無用論 自己について ナルチシズム論/自己嫌悪の効用/セルフ・イメージの構造/自我構造の危機/詩人のなりそこね/我発見被殴打的根本原因/忙しい人とひまな人/一期一会/わたしの原点 あとがき 解説 伊丹十三 対談「幻想と妄想」 橋本治×岸田秀 -
もののふの国
武士とは、何だったのか? 千年に亘る戦いの系譜を一冊に刻みつけた、驚愕の傑作歴史小説。 〈螺旋プロジェクト〉中世・近世篇。 負け戦の果てに山中の洞窟にたどり着いた一人の武士。死を目前にした男の耳に不思議な声が響く。「そなたの『役割』はじきに終わる」。そして声は語り始める。かつてこの国を支配した誇り高きもののふたちの真実を。源平、南北朝、戦国、幕末。すべての戦は、起こるべくして起こったものだった――。〈巻末付録〉特別書き下ろし短篇 【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みができます】 ※〈螺旋プロジェクト〉とは―― 「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画 〈螺旋〉作品一覧 朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』(本作) 天野純希『もののふの国』 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』 乾ルカ『コイコワレ』 大森兄弟『ウナノハテノガタ』 澤田瞳子『月人壮士』 薬丸岳『蒼色の大地』 吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』 -
もはや僕は人間じゃない
俺に明るい未来なんてあるのかな――。 ドラマ化で話題、『死にたい夜にかぎって』のその後を描いた待望のエッセイ。 手痛い失恋、家族との確執、そして自らに起きた性の揺らぎを抱えながら、人生の暗黒期を過ごしていた著者。孤独の中から救い出してくれたのは、パチンコ中毒のお坊さんと、「トリケラ」という源氏名のオカマバー店員だった。誰が一番エロい仏像を見つけられるか競争したり、連絡が取れなくなった知人のLINEに天丼のスタンプを100個送ったり、知らない子どもの剣道の試合で号泣したりしながら、辛い過去を笑い話に変えていく日々。 『死にたい夜にかぎって』から1年。人生のどん底を「なんとなく」乗り越え、夢を叶えるまでを描いた実話。 -
模倣の罠 自由主義の没落
冷戦終焉から三〇年――。非自由・反民主の濁流に呑み込まれゆく世界。 冷戦に勝利した後、なぜ西欧世界は政治的均衡を失ったのか。西側を模倣しようとして失敗した東側諸国では極右政党が伸張。トランプのアメリカもこの流れの中にある。自由主義の試練を描く。 目 次 序 章 模倣とその不満 終焉という感覚 命名と必要性 模倣の緊張 怒りの開花 第1章 模倣者の精神 消えゆく光 正常という重圧 人生はどこか他の場所にある 城門への侵入者たち 降伏としての移住 正常の耐えがたい両面性 新たなドイツ・イデオロギー 元自由主義者の非自由主義 合唱 第2章 報復としての模倣 ロシアの修正主義の源流 西洋の物語をひっくり返す 権力を強化するための民主主義の模倣 操作された選挙はどのように機能するのか 模倣の罠 松葉杖をついた怒れる男 仮面を剝がすという模倣 破壊的な模倣の行き詰まり 第3章 強奪としての模倣 恨みの軸 我々は何様のつもりなのか? 「素晴らしい民主主義」 アメリカというガラスの家 競争相手としての模倣者 アイデンティティの窃盗としての移民 侵入としての模倣 噓をつくことはメッセージだ 偽りの行為をやめる 結末 終 章 ある時代の終わり 北京の一九八九年 イデオロギーを超越する政党 盗用としての模倣 転向のない大国 中華街か、人種のるつぼか? 模倣の苦しみ 偽善のない世界 謝 辞 訳者解説 注 索 引 -
モンゴルの二十世紀 社会主義を生きた人びとの証言
モンゴル国は日本海を隔ててわずか3,000キロメートルのところにある、日本の隣国である。 こうした物理的な近さのわりには、その国のたどった運命についてあまり知られてこなかったのではないだろうか。 旧ソ連につづいて世界で2番目に社会主義を採用し、約70年を経て市場経済へと移行した。 言い換えれば、この世の平等を模索する20世紀の実験場の一つとなったのである。 その歴史的意味を具体的に理解するために、モンゴル人自身の語りに耳を傾けよう。 -
八百万の神に問う
「楽土」は神々によって開かれた。そこには飢えも痛みもなく、怒りや悲しみもない。争いの存在しない地には、「音導師」と呼ばれる言葉で問題を解きほぐす者たちがおり――新シリーズ開幕! -
八百万の神に問う 外伝集
C★NOVELS Mini版『八百万の神に問う』全五篇を合本したものです。既刊電子版と内容に変更はありません。 神々によって開かれたここ楽土。『楽土にその名を知らぬ者無し』と謳われる音導師・イーオンの最初の依頼の顛末は(「哭く骸骨」)。ほか、言葉で争いを調停する音導師たちの物語・全五篇 -
八百万の神に問う (全四巻合本)
C★NOVELS版『八百万の神に問う』全四巻を合本したものです。既刊電子版と内容に変更はありません。 神々によって開かれた「楽土」。飢えも痛みもなく、怒りや悲しみもない。争いの存在しない地では、「音導師」と呼ばれる者たちが問題を解決している。伝説の音導師と呼ばれるイーオンと、ともに暮らす少年・シンは…… -
野球と戦争 日本野球受難小史
大リーグでの日本人選手の活躍、WBCでの連続優勝…。日本の野球は世界の頂点を極めつつあるように見える。ただ、その歴史に暗黒の時代が刻まれていることを知る人は少ない。昭和七年、学業軽視、選手獲得に金銭が動くことを懸念した文部省は「野球統制令」を公布。さらに、泥沼化する戦況のもと、野球部排撃の動きが全国に広がった。粛正、弾圧を潜り抜け、物資窮乏の中、焦土の上に復活する苦難の日々を史料と証言で辿る。 -
躍進
C★NOVELS20創刊20周年記念、C★NOVELS20大賞作家のアンソロジー第一弾『躍進』。新星たちそれぞれのシリーズの書き下ろし外伝競演をお楽しみ下さい。【収録作品】「占師と盗賊 華国神記」九条菜月 イラスト:由貴海里/「曙光の円舞曲 ヴィレンドルフ恋異聞」夏目翠 イラスト:圷よしや/「sprout mgmg!」葦原青 イラスト:さくらねこ/「いつかの情景 ブレイブレイド」あやめゆう イラスト:しばの番茶/「燼灰を薙ぐおろか者 災獣たちの楽土」尾白未果 イラスト:深遊/「警邏ニダスの目を逸らしたい現実 受難の三兄弟」岡野めぐみ イラスト:高山しのぶ -
安田講堂1968-1969
一九六九年一月、全共闘と機動隊との間で東大安田講堂の攻防戦が繰り広げられた。その記憶はいまもなお鮮烈である。青年たちはなぜ戦ったのだろうか。必至の敗北とその後の人生における不利益を覚悟して、なぜ彼らは最後まで安田講堂に留まったのか。何を求め、伝え、残そうとしたのか。本書は「本郷学生隊長」として安田講堂に立てこもった当事者によって、三七年を経て、はじめて語られる証言である。 -
安彦良和の戦争と平和 ガンダム、マンガ、日本
『機動戦士ガンダム』の生みの親の一人であり、マンガ家として歴史や神話を題材にした傑作を世に問うてきた安彦良和。『宮崎駿論』などで注目される気鋭の批評家が20時間にわたって聞き取った、『機動戦士ガンダム』の神髄とマンガに込められたメッセージとは? 2019年は『機動戦士ガンダム』テレビ放送開始から40周年。戦争・歴史マンガの多彩で豊饒な作品世界、日本の歴史、あの戦争、いまの社会――。40年を超える、過去から未来への白熱討論! -
野生の棕櫚
「悲しみ(grief)と虚無(nothing)しかないのだとしたら、ぼくは悲しみのほうを取ろう。」 1937年――人妻シャーロットと恋に落ち、二人の世界を求めて彷徨する元医学生ウイルボーン。(「野生の棕櫚」) 1927年――ミシシピイ河の洪水対策のさなか、漂流したボートで妊婦を救助した囚人。(「オールド・マン」) 二組の男女/二つのドラマが強烈なコントラストで照射する、現代の愛と死。 アメリカ南部を舞台に、実験的かつ斬新な小説群を、生涯書き継いだ巨人、ウィリアム・フォークナー。 本作は、「一つの作品の中で異なる二つのストーリーを交互に展開する」という小説構成の先駆となったことで知られる。原著刊行(1939)の直後、ボルヘスによってスペイン語訳され(1940)、その断片的かつ非直線的な時間進行の物語構成により混沌とした現実を表現する手法は、コルタサル、ルルフォ、ガルシア=マルケス、バルガス=リョサなど、その後のラテンアメリカ文学に巨大な霊感を与えた。 他方、現代日本の小説にも、大江健三郎(『「雨の木」を聴く女たち』)や村上春樹(『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』)、叙述トリックを用いたサスペンス小説(連城三紀彦は本作を生涯の10冊に挙げている)など、本作の影響は数多見受けられる。 また、ゴダール(『勝手にしやがれ』)、ジャームッシュ(『ミステリー・トレイン』)における言及で本作を知る映画ファンも多いだろう。 その意味では、文学のみならず20世紀カルチャーにおいて最大級の方法的インパクトを与えた、世界文学史上の重要作にして必読の傑作だといえる。 その本作を、『八月の光』『サンクチュアリ』『兵士の報酬』などの名訳によって定評のある、加島祥造訳にて復刊する。
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