森で暮らそう

木下威

澄みきった空気と水、真砂なす星空。しかし森は危険も合わせもつ。生活の原点を見すえ、自然と共にありたい人達へ森で暮らす手がかりを伝える好エッセイ。

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: エッセイ・紀行 / エッセイ
• 出版社: 中央公論新社
• 掲載誌・レーベル: 中公文庫
• ページ数: 187ページ
• 電子版発売日: 2011年03月18日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 1MB

[ブクログ · ★★★☆☆]

自然を愛する大学教授の田舎暮らしエッセイ。
水のこと、火のこと、食べ物のこと、自然暮らしの中での著者の想いや、自然暮らしをする上で知っておかなければならないこと等が色々と綴られている。

なぜ山中に”山火事注意”といった注意書きがやたらと多いのか、本書を読んで理解することができた。
加えて、材木不足の当時ご時世あれど、生き物が住めない針葉樹林の植樹はとんだ大失敗施策と一方的に思っていたが、それは未来に資源を残すべくしての施策で、自然の木材の建材としての利用価値が下がり、田舎の人口が減るとは当時誰も予想できなかったのではと考えると、何とも言えないなと本書を読んで思った。

著者は釣りが好きなようで、鮎釣り愛好家とあったので、カヌーイストの私は少し身構えてしまったが（笑）、「鮎はカヌーが通過してもすぐその場に戻るし釣果にまったく影響なし。文句を言う奴は釣り師とは言えない！」と言い切ってくれてて嬉しかった。