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老父ノブちゃんと老母ヨシ子さんと暮らし始めたのは二人が70代に入ってから。両親の敷地内に家を建てゆるやかに始まった同居は、やがてノブちゃんの死によって、母を見守る日々となる。母の同窓会、句作生活、おいしいもの、朝寝のたのしみ、オレオレ詐欺、そして母との「二人句会」。俳句を通して会話する百歳の母との日々をユーモアを交えつつ綴るエッセイ集。
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Posted by ブクログ
以前ラジオに出演された軽妙な語り口を聴き、一度は手にしたい作家さんだと念じててやっと適いました。著者の母親ヨシ子さんは(現在102歳)62歳から俳句作りを始められ、その句を交え、起こるさまざまな出来事が綴ってあるエッセイです。(老母をカタカナでもじってあるのが彼らしい)ローボの日常を、平易な言葉で肩...続きを読むひじ張らず日記の様に詠んでいらっしゃるヨシ子さんの句は、ヨシ子さんの心の動きに共感できるし、マイ母の心情もそんなものなのだろうかと推察しながら読みました。素直な俳句に、今にも詠めそうな気を起こさせてもらえます。ところが、ヨシ子さんの父は与謝野鉄幹・晶子が率いた「明星」に投稿していたと記述されていて、やっぱりなぁ~と思った次第。 著者と老母のお母様のふたり句会は羨ましい。光三郎さんのユーモアを交えたタッチで、ヨシ子さんの句が更に生き生きと感じられます。さらりと書いてある中に著者の深い恩愛を感じ取れました。 大先輩・光三郎さんの老齢へ立ち向かい方に背中を押してもらえます。 「じつのところ、ぼくは七十歳になるのが 楽しみであった。七という素数が好きで、七十七歳が「第二の絶頂期になる」という確信がある。七十七歳にして、大いにグレるという予感がする。これを七十代絶頂説といいます。人によっては、八十歳がウルトラ絶頂期。九十歳はミラクル神秘期である」 好きな俳句を書き抜いておきます。 更衣なくした鍵の現はれし 空っぽの郵便受けや木の葉舞ふ 春の夢あの世この世の人のかげ 紫陽花の花の重さを活けにけり マスクしてマスクのひとと目をあはす 母の日の星またたきて闇に消ゆ 灯(ひ)ともせば雛のささやくこよひかな 大輪の菊はよそゆき姿して 戸を繰ればまさかまさかの雪積もる 表紙に小さな字で俳句が散りばめられてあり、なかなかデス
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