石濱裕美子の作品一覧
「石濱裕美子」の「ダライ・ラマと転生」「物語 チベットの歴史 天空の仏教国の1400年」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「石濱裕美子」の「ダライ・ラマと転生」「物語 チベットの歴史 天空の仏教国の1400年」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
中国共産党がなぜチベット仏教に介入しようとするのだろう。ダライ・ラマ14世の生まれ変わりを中国が勝手に見つけ、15世の座にしようとしているらしいが笑止千万で滑稽きまわりない。この本は、もちろんダライ・ラマ14世について書かれているが、もう一つの筋は、14世の弟子のロプサン・ガワンと清風学園の平岡宏一との物語だ。平岡はガワンの師となるのだが、ガワンが癌になってこの世を去ってしまう。高僧だったので生まれ変わりを探すことが許され、ネパールに住む3歳の子どもが生まれ変わりとなって育て始められたところまで描かれている。私たちが住むこの俗世間とはまったく違う世界があることを教えられた。
Posted by ブクログ
仏教国チベットの知られざる歴史を概説。「物語」と冠しているのは、とくに古代は仏教思想のフィルターを通じて語られているからのようです。17世紀以降は転生僧の歴代ダライ・ラマが政教一致の統治をしてきました。歴史の山場はダライ・ラマ5世、13世、現14世の3つの時代。とくに70年前に人民解放軍による侵攻を受けて中国に併合され、14世がインドに亡命し現在に至るくだりは、なんとも生臭い展開。
チベットという国家は今や存在しません。しかし著者は、この転生僧のシステムが次の15世へとバトンタッチできれば、〈おそらく「チベット」は国として存在するしないにかかわらず、消えることはない〉といいます。14世の言葉と
Posted by ブクログ
この本を読んで仏教に対する世界観が変わった。
生活の一部として存在していながらも深く考えることはなかった仏教であるが、なぜ三大宗教と謂われるほどの拡がりを見せたのか、チベット仏教においては、険しい高山へ巡礼に行く人々が絶えないのか、その一端を知った。
三章・四章はダライ・ラマ13世と14世にそれぞれ1章分のページが割かれ話が進んでいくが、正直、後半はページをめくる手が止まらず、あっという間に読み切ってしまった。
「ダライ・ラマ」について名前を知るほかは特段の知識もなかったが、群雄割拠の帝国時代から続く激動の時代を歩んだ道のりを紙面を通して読み進めるうちに、いつの間にかチベットの人々へと心が寄り
名前は知っててもどんな歴史を歩んできたかあまり知られてないチベット。高校の世界史でも吐蕃とか名前だけサラッと触れられるだけであまり詳しくやりません(少なくとも私の頃はそうでした)。
前半はチベット人がどのように古代帝国を築き、その後インドから伝来した仏教がどのようにチベットに定着したのか、を新書にしては細かめに説明しています。ただその割に近代以降の歴史が駆け足になってるような印象は受けました。
貴重なチベット通史の新書ですからこれからも読まれる本になるのではないでしょうか。