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レーエンデ国物語
毛布にくるまって読みふけった あの頃のあなたへ―― 家を抜け出して、少女は銀霧が舞う森へと旅に出た。 こんなファンタジーを待っていた! ーーー 異なる世界、西ディコンセ大陸の聖イジョルニ帝国。 母を失った領主の娘・ユリアは、結婚と淑やかさのみを求める親族から逃げ出すように冒険の旅に出る。呪われた地・レーエンデで出会ったのは、琥珀の瞳を持つ寡黙な射手・トリスタン。 空を舞う泡虫、琥珀色に天へ伸びる古代樹、湖に建つ孤島城。ユリアはレーエンデに魅了され、森の民と暮らし始める。はじめての友達をつくり、はじめて仕事をし、はじめての恋を経て、親族の駒でしかなかった少女は、やがて帰るべき場所を得た。 時を同じくして、建国の始祖の予言書が争乱を引き起こす。レーエンデを守るため、ユリアは帝国の存立を揺るがす戦いの渦中へと足を踏み入れる。 -
構造の奥 レヴィ=ストロース論
「構造主義」は終わらない。「構造」が秘めた本当の「力」を解き明かし、その潜勢力を新展開させる決定版! 仏教と構造主義そして真のマルクス主義に通底する「二元論の超克」は、革命的な人文「科学」を生み出す思考となりうるはずだ。新しい「構造主義」の可能性を著者は丁寧に取り出す。 もう一つの人類学の可能性は、夭折した弟子のリュシアン・セバーグの中にもあった。師レヴィ=ストロースと若き研究者は、南米インディオの神話の構造分析に取り組んだ。マルクス主義をベースにした「構造主義」が創始された時に起こった師弟関係の美しくも悲しい物語。記号学的な枠組みを超えて、人間科学の「プロレタリア」としての人類学の使命を読み解いていく。 さて、「構造」をレヴィ=ストロースはこのように認識している。 「双分制の明白な諸形態を、その真の本性は、別のはるかに複雑な構造が表面的にゆがんであらわれたものとして扱ったほうがよいのではないかということであった」 人類の思考は実は複雑なものなのだ。二元論と三元論が、動的に組み合わされて、さまざまな神話や事象が生み出される過程を解読することで見えてくる人類学とは、いかなるものなのか? 「構造」の「奥(heart)」へと至る道を示す「人類学」の道標である。 【目次】 プロローグ 革命的科学 第一章 構造主義の仏教的起源 レヴィ=ストロースと仏教/仏教の中の構造主義/構造主義の中の仏教 第二章 リュシアン・セバーク小伝 高等研究院での出会い/新しい神話研究/変換の論理/神話の公式/『神話論理』の朝/プエブロ神話学へ/アチェ族の夢分析/『マルクス主義と構造主義』/悲劇的な死 第三章 構造の奥 双分制/レヴィ=ストロースの弁証法/互酬性の謎/重力論と贈与論/フランス啓蒙主義/人間科学のアインシュタイン/対称性のほうへ 第四章 仮面の道の彼方へ 1 地震多発地帯/ブリティッシュ・コロンビアのレヴィ=ストロース/カミナリ鳥・クジ・ナマズラ/スワイフエ仮面/ゾノクワ鬼女 2 剣とナマズ/ゾノクワと山姥/山の神の影/ポトラッチと市/仮面の道は続く エピローグ 注および引用・参考文献 -
カワイソウ、って言ってあげよっかw
仲良し5人組が、1人ずついなくなる。「私は悪くない」から始まる「エゴミス」! いわゆる「HSP」であるヒトミは、その繊細な性格のせいで損ばかりしてきた。大学時代からの親友4人を見て劣等感をくすぐられ、また惰性で付き合う彼氏やアルバイト先の人間関係などに辟易していた。ある日Kポップにハマってしまった彼女は、無垢なアイドル達のきらびやかな笑顔を見て、自分もすべてを捨てて渡韓しようとする。 女性5人それぞれが自らの「生きづらさ」を語るが、いつの間にか他人への浅はかな羨望、嫉妬といった黒々とした感情が渦巻き...... 「Cocoon」シリーズの作者が贈る、全く新しい「生きづらさ」文学。 -
氷山ルリの大航海
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 息をのむ流麗なアート! 目をみはる壮大なスケール! 今、子どもと読みたい氷山の物語 北極の氷山が、南極へ! この物語の主人公は、ルリという名の氷山です。 2万年も氷床の中にいたルリは、やっと氷山になりました。 「南の果ての氷に会いたい。」 ルリは思いました。 さあ、ルリの大航海がはじまります。 北極の氷山が経験した航海は、私たちにとっても、地球を知る旅です。この本は、好奇心旺盛な子どもたちへのすてきな贈り物です。――(財)アイスブリッジ・フォーラム代表クリストファー・スティーブン 巻末には、氷山のルリが旅で出会うキョクアジサシ、ホッキョククジラ、イッカク、シロイルカ、ホッキョクグマ、ワモンアザラシ、ザトウクジラ、イルカ、シャチ、ニシツノメドリ、コウノトリ、オサガメ、ショウジョウトキ、オニカマス、オニオオハシ、ルリコンゴウインコ、コウテイペンギンたちについての解説もあります。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
国歌を作った男
21世紀前夜にアメリカで大ヒットしたゲーム「ヴィハーラ」。 新作が出るたびに人々を熱狂させ、夢中にさせた国民的ゲームの裏側にいたのは、一人の孤独な男、ジョン・アイヴァネンコ。 友人は少なく、幼い頃からプログラミングと音楽に親しみ、たった五年生のときに「ヴィハーラ1」をつくりあげた。 その彼がアメリカンドリームを掴むまでに一体何があったのか、そしてそれでも拭い去れなかった孤独の影にあったものとは。 やがて「国歌」とまで謳われるほど膨れ上がった「ヴィハーラ」音楽の作曲者。 その生涯を描いた一遍をはじめ、13篇を収録。 宮内悠介のつくりあげる世界は、美しいだけでなく温かい。 笑いと涙、驚きに満ちた短編集。 -
老化のプログラムを書き換える! Breaking the Age Code 年齢の固定観念を打ち破り、より長く健康で生きる
日本の長寿の研究を契機に、寿命には栄養と運動以外に大きな影響を与える要素があることを発見した著者が、 その元凶「エイジズム=年齢差別」が個々の健康に与える影響ととその改善の方法を解明。 序 アメリカと日本を行き来して考えたこと 第1章 私たちの頭の中にあるイメージ 第2章 老年期の脳の解剖学 第3章 高齢でも速い:高齢者の運動機能 第4章 たくましい脳:遺伝子が運命ではない 第5章 人生後半における精神的成熟 第6章 7.5 歳長生きする 第7章 昼には見えない星:高齢者の創造性と感性 第8章 タコの足のようにはびこるエイジズム 第9章 個々の年齢解放:こころを自由にする方法 第10章 社会的年齢解放:新しい社会の動き あとがき エイジズムのない町 付録1 ポジティブな年齢観を高めるABCメソッド 付録2 ネガティブな年齢固定観念の偽りを暴く攻撃手段 付録3 構造的エイジズムを終わらせる呼びかけ -
神武天皇の歴史学
天皇の初代とされる神武天皇は、生没年はもちろん、その実在さえ定かではない。しかし、伝説上の重要人物として、日本の歴史に大きな影響を与え、論争を呼び起こし、時に政治問題となってきた。天皇陵をめぐる近世・近代史の研究者である著者が、「神武天皇陵」の所在地論争と、橿原神宮の創建を軸に、「歴史学の主題」としての神武天皇に迫る。 初代天皇の墓所「神武天皇陵」は、実は江戸時代になるまで定かではなかった。元禄時代の江戸幕府の調査で、奈良・四条村の塚山に「定められた」のである。しかし、当初からこれには異論があり、幕末期には孝明天皇の意思により、その300メートルほど南の「神武田」に改められ、ここが、現在も天皇が参拝を行う神武天皇陵となっている。一方、国学者の本居宣長らは、畝傍山中の丸山を主張して根強い支持を得ており、明治期になっても「疑念」はくすぶり続けた。さらに、水戸学の巨頭・徳川斉昭、寛政の三奇人・蒲生君平、幕末の能吏・川路聖謨、明治大正の文人画家・富岡鉄斎らの見解もみていく。 また、神武天皇を祀る橿原神宮の創建と隆盛に尽力し、のちに決裂した民間勤王家・奥野陣七の生涯や、明治期に「神武天皇祭」に冷徹な目を向けたお雇い外国人にも注目し、「紀元節」から「建国記念の日」へと、現代にいたる「神武天皇」と日本社会をとらえ直す意欲作。 目次 序章 現代の神武天皇 第一章 三ヵ所の神武天皇陵 第二章 幕末動乱と神武天皇陵 第三章 奈良奉行所与力の結論 第四章 文久の修陵 第五章 明治天皇の親祭 第六章 橿原神宮と民間結社 第七章 消えない疑念 終章 紀元節から「建国記念の日」へ -
情報哲学入門
私たちは「情報」なしで暮らすことはできません。スマホでニュースを確認する、メールやラインをチェックする。改札を電子マネーの端末で通り抜け、車内では画面に映る広告や駅名を見る。そして会社に着けば……といったように、あらゆる場所に、無数の形で情報はあふれています。 では、そもそも情報とは何でしょうか? 一昔前のように言語をモデルに理解するのでは、医療現場での生体反応データから宇宙空間における周波数データまでをすべて「情報」として捉えることはできません。つまり、それが何かをよく理解していないまま私たちは情報なしではありえない生活を送るようになっているのです。 本書は、こうした現状の中で「情報という問い」に正面から取り組みます。カーツワイル、ボストロム、テグマークを通して技術との関係の中で「人間」とは何かを確認し、マカフィーとブリニョルフソン、ズボフを通して社会の中での情報がもつ機能を捉え、フクヤマ、ハラリ、サンデルを通して政治との関わりを考察します。その上で改めて「情報」というものを哲学的に規定し、情報をめぐる課題を整理します。 最先端の議論の見取り図を得られるばかりか、そこから得られる知見を整理し、日常にどう役立てるのかまで示してくれる本書は、これまでになかった1冊と断言できます。 [本書の内容] 序 章 情報という問い 第I部 情報がもたらす未来 第1章 情報と技術の未来 一 カーツワイルのポスト・ヒューマン論 二 ニック・ボストロムのスーパーインテリジェンス論 三 マックス・テグマークの生命システム論 第2章 情報と経済の未来 一 マカフィーとブリニョルフソンによる第二のマシン・エイジ 二 ショシャナ・ズボフの監視資本主義 第3章 情報と政治の未来 一 フランシス・フクヤマと「テクノロジーの政治学」 二 マイケル・サンデルと「守るべき美徳」 三 ユヴァル・ノア・ハラリと「自由主義の擁護」 第II部 情報哲学の現在 第4章 情報の分析哲学 一 第一哲学としての情報哲学 二 機械情報の振る舞いを把捉するための情報概念の再定義 三 情報技術を再定義し、情報化された環境における生の条件を問う 四 知能とは何かを再定義する 第5章 情報の基礎づけ 一 生命情報、社会情報、機械情報 二 情報とは何か 三 情報学が揺さぶる哲学的思考 四 情報論的転回は大文字のパラダイムチェンジか 五 シグナルの存在論、シンボルの存在論 第6章 人工知能の身体性 第III部 情報の実践マニュアル 第7章 世界のセッティング 第8章 社会のセッティング 第9章 「人間」のセッティング -
戦争詐欺師
イラク戦争とは、ネオコンの正体とユダヤ人の関係とは、なぜオバマ政権は誕生したのか。根源的な問いに答える究極のノンフィクション!――イラク侵攻作戦を指揮したトミー・フランクス司令官が、ダグラス・ファイス国防次官を「地球上で最低のくず」とののしった話は有名だが、ブッシュ政権内の内部抗争は、なぜここまでエスカレートしてしまったのか。陰謀渦巻く街、ワシントンDCで繰り広げられた血なまぐさい暗闘のすべてを明かす。 ●本書に登場する主な人物 ジョージ・W・ブッシュ大統領――イラク戦争開戦を決めた最高司令官 コリン・パウエル国務長官――イラク戦争に反対してネオコン勢力と対立 ポール・ウォルフォウィッツ国防副長官――リアル・ネオコンと呼ばれる男 アフマド・チャラビ―ー亡命イラク人組織「イラク国民会議」指導者。アメリカを戦争に引き込んだ男 バラク・オバマ大統領――イラク戦争開戦時は上院議員。議会の開戦決議には反対票を投じた -
プリキュア20周年アニバーサリー プリキュアコスチュームクロニクル
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2023年に【20周年】を迎えたプリキュアシリーズ。 女児を熱狂の渦に巻き込んだスタートから、今では性別年齢関係なく幅広いファンに支持され続ける大人気アニメになりました! この本は2018年にプリキュア15周年を記念して作られた「コスチュームクロニクル」の増補改訂版です! プリキュア78人のファッションの魅力を、キャラクターデザイナーやプロデューサーに取材。 東映アニメーション総合監修のもと、それぞれのキャラクターデザインが生み出された背景や理由、裏話、こだわりポイントに迫ります! 【おもな内容】 プリキュアオールスターズ(歴代プリキュア78人全員)ファッションミュージアム プリキュア声優78人に聞きました「お気に入りファッションポイント」&「元気のでるセリフ」 色別・ディテール別 プリキュアスタイルファッションファイル 初掲載! 映画に登場のプリキュア スペシャルフォーム&オリジナルキャラクター プリキュア玩具解説etc. 【スペシャルインタビュー】 ・「プリキュアができるまで」を初代プリキュアの「生みの親3人」が語る! プロデューサー鷲尾天さん・シリーズディレクター西尾大介さん・キャラクターデザイナー稲上晃さんにインタビュー(再掲載) ・「プリキュアの20周年を振り返る」鷲尾天さん単独インタビュー ・「プリキュアの魅力を生み出す力」キャラクターデザイナー川村敏江さんインタビュー(再掲載) ・キャラクターデザイナー中谷友紀子さん×プロデューサー村瀬亜季さんインタビュー ・キャラクターデザイナー斎藤敦史さん×プロデューサー髙橋麻樹さんインタビュー ・漫画家上北ふたごさんインタビュー ・バンダイ歴代玩具担当者インタビュー ・ファッション・クリエイティブ・ディレクター軍地彩弓さんインタビュー などなどのレジェンドたちへのインタビューがもりだくさん! プリキュアのファッションが多角的にわかっちゃう1冊です! ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
そば猪口の文様 絵解き事典 江戸の「粋」・絵柄の「謎」がわかる
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ◆いまや価格が高騰している「そば猪口」 そば猪口とは元々、江戸時代に流通したそばを食べる時の、口径5~8cmくらいの雑器です。古伊万里の白い磁器肌に、さまざまな絵付けがされています。 小さな器に描かれた文様の楽しさと美しさは多岐にわたり、民藝運動の指導者であった柳宗悦は「画き出された模様の変化は、数百種に及ぶであらう」と驚嘆しています。 以前は骨董市などで手軽に買えましたが、近年はその面白さから食器としてもコレクターアイテムとしても人気が高まり、珍しいものは入手が困難になっています。 ◆「そば猪口」の謎を紐解く 骨董の入門ともいわれるそば猪口ですが、実際には奥深いものです。数えきれない絵付けには江戸時代の人々の教養と頓智がつまっています。現代人にはもはや不明だったり、一見何の変哲もない図柄にしゃれがあります。 たとえば、野菜の蕪が2つ並んだ図柄。蕪(かぶ)はおいちょかぶの9。9(く)が二つ並んで「ふく(福)」という縁起のよいだじゃれ。 本書では、さまざまなそば猪口の絵柄の謎を、絵手本などを交えながら紐解きます。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
鳥 新訂版
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2011年に刊行された講談社の動く図鑑MOVE「鳥」の新訂版が待望のリニューアル。 新しい写真やイラスト、最新研究、深掘りコラムで知的好奇心をさらに刺激します。 ■MOVE『鳥 新訂版』の5つのポイント! 1.最新の研究に基づいた新しい分類にアップデート DNAの解析による分類や最新の研究、論文発表により分類は日々進化し変化していくものです。 今回は2023年9月に発表された『日本鳥類目録改訂第8版』(日本鳥学会)のリスト および、国際鳥類学会議(IOC)の分類に基づいて掲載しています。 2.鳥類の全体像が見渡せる MOVEでは、新しい基準の分類を採用しているだけでなく、ほかの図鑑では、 はぶかれることの多いマイナーな「目」や海外の珍しい種も掲載しています。 鳥もふくめた生きものの進化の歴史も解説し、鳥類全体が見渡せるつくりになっています。 3.豊富な生態写真とイラスト 豊富な生態写真は、MOVEシリーズ全体の特長です。切り抜かれた写真や、鳥の外見だけを描いたイラストでは わからない生の姿も、背景の入った写真なら伝えることができます。また、写真ではとらえきれない、 オオタカの巣のなかに巣を作るスズメなど、滅多に観察できない珍しいシーンは、イラストで再現。 MOVEでは、イラストは、生態を表現するためにこそ、描かれているのです。 4.監修者の解説が全ページに。そして特別講義動画も二次元コードから見られる! 「ライチョウのなかまの見どころは、オスの求愛ダンス!」、「カラスはみんな真っ黒だと思ったら大まちがいだ!」など、 監修の川上和人先生が、見どころ、読みどころをとことん解説! さらに、鳥の魅力がもっとわかる川上先生の特別講義動画が二次元コードから見られます。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
ハゲタカ 5 シンドローム 上下合本版
『ハゲタカ 5 シンドローム(上)』『ハゲタカ 5 シンドローム(下)』上下合本版! 2009年、ハゲタカと呼ばれた世界的な企業買収者・鷲津政彦は、原子力発電所を建設する民営会社の株を買収に失敗。財・政・官がもつれあう、権力構造の複雑怪奇さを思い知る。その2年後。リベンジを賭け、総本山「首都電力」に買収を仕掛けようとした矢先の2011年3月。東北を未曾有の地震、津波、最悪の原発事故が襲う。原発事故の危機のカウントダウンと、ハゲタカ鷲津の巨大買収劇が、同時並行で進む、リアル金融サスペンス。驚愕と感動の結末へ向かう! ☆収録作品 『ハゲタカ 5 シンドローム(上)』 『ハゲタカ 5 シンドローム(下)』 -
古都妖異譚 雷神の落とし物 ~サンダー ドロップ~
「英国妖異譚」「欧州妖異譚」に続く書き下ろし新シリーズ第三弾! 遠雷とどろく嵐の夜―― 英国にメソアメリカの神が降臨する!? カリカリカリ…… ロンドン の骨董店「アルカ」の地下倉庫で異音がした。 店主のユウリ・フォーダムは「いわくつきのモノ」が眠る倉庫へ様子を見に行き 音のする木箱を手にした瞬間、爆発のような衝撃波で深手を負ってしまう。 同じ頃、ユウリが運ばれた病院で、ひとりの男が目覚めていた。 「これより、我が望みを果たすべく動き出さん――」 極上ファンタジック・ミステリー! 蓮川 愛さんの描き下ろしカラー口絵付きでお届けします! -
幻のレコード 検閲と発禁の「昭和」
本書は当時最新の、音声にかかわるメディアであったレコードの検閲について、内務省当局の記録である『出版警察報』をメイン史料として浮き彫りにします。レコードは最新の音声・映像メディアであるラジオ・映画に比して、一般大衆が実際に手元に置けるという点で従来の書物と地続きのものでしたが、再生装置の必要性、享受の複数性・同時性などの特徴から従来の「活字の取り締まり」とは違う位相を呈することになりました。 レコード検閲は内務省警保局図書課レコード検閲係(のち検閲官)がおこないましたが、官と民の意見のすり合わせをする「内閲」や「懇談」を通じて、やがて発禁を避けるためのレコード会社による自主検閲(=自粛)という仕組みができあがります。 敗戦後、検閲は憲法によって禁止され、GHQによる占領期を除いて公式にはおこなわれてはいませんが、クレームを恐れるレコード会社や放送局の自主規制が検閲の役割を果たしているという点で、その仕組みはいまなお変わっていません。さらにSNSの普及によって検閲はいまや一般大衆の手に委ねられたとさえいえ、企業が自粛する構図ができあがっているのです。 本書は「昭和」という時代における音声メディアと権力との関係、メディア自身のありようがどのようなものであったかをさぐります。また、本書ではこれまで取り上げられることのなかったレコード検閲係(官)小川近五郎という人物の実像に迫ります。レコード検閲で下級官僚が果たした役割をたどりつつ、その人間味をも含めて「現場からの歴史」を描きます。 -
決定版 心をそだてる はじめてのイソップとグリム36
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 イソップとグリムから、はじめての読み聞かせにふさわしいお話を36編収録。 一流の書き手による、聞いてわかりやすい文章と、一流の画家による美しい挿絵で、はじめてのお話体験をもりあげます。 *読み聞かせにかかる時間(3分~8分)の目安つき。 *すべての漢字にふりがなつきで、はじめての一人読みにもぴったり。 *監修 川島隆太(東北大学教授 東北大学加齢医学研究所所長) *執筆陣(あいうえお順) 石崎洋司 神戸万知 立原えりか 那須田淳 ななもりさちこ 林木林 堀切リエ *画家陣(あいうえお順) 朝倉田美子 あべ弘士 銀杏早苗 伊野孝行 牛窪良太 eto おくはらゆめ 加藤晶子 カワダクニコ 北澤平祐 北見葉胡 こみねゆら 坂口友佳子 さこももみ ささめやゆき 高畠那生 たしろちさと 田中六大 平澤朋子 堀川理万子 松成真理子 ももろ (脳科学で証明、子どもの心を育てる「読み聞かせ」より) 人が社会で生きていくために必要な能力は何でしょう。人とうまく関わっていく力、そして多少のストレスに負けず、自分らしく生きていく力ではないでしょうか。親(または身近な大人)と子どもの間で強い愛着関係(心のきずな)ができると、そこが子どもの緊急避難基地になります。子どもはストレスを受けても、親にギュッとしてもらえたら、また自由に活動することができます。ところが、今の情報過多な社会では、親子で過ごす時間が極端に短くなり、強い愛着関係が築きにくくなっています。そこで私たちは、脳科学の観点から「読み聞かせ」の効果について、調べてみることにしました。 まず、読み聞かせをする大人の脳ですが、一番強く活動していたのは、前頭前野の言語を担う場所ではなく、コミュニケーションの領域でした。親は本を読みながら、子どもにコミュニケーションを持ちかけていました。次に子どもの脳を調べました。すると、思考をつかさどる前頭前野はほとんど活動せず、大脳辺縁系という感情をつかさどる場所が働いているということがわかりました。親子の脳を同時に計測すると、コミュニケーションを担う部分が、親子で同じような活動を示し、共感関係(お互いの気持ちを理解し、思いやれる状態)にありました。読み聞かせは、親子の愛着関係を強くする貴重な時間をつくっていたのです。 この本では、短い時間で読めるものから、じっくり楽しめるものまで、36のお話を掲載しています。ご都合にあわせてお話を選び、毎日の生活の中に、「読み聞かせ」を取り入れてみてください。 監修・東北大学教授 川島隆太 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
創造論者vs.無神論者 宗教と科学の百年戦争
宗教と科学の長い戦争、なかでも、それぞれの陣営の最も過激な人々である創造論者と無神論者の戦いは、21世紀に入ってますます過熱している。それは、抽象的・理論的な戦いではなく、教育・医療・福祉・行政といった現実をめぐる戦いでもある。本書は、おもに欧米で激しく展開する両者の戦いに密着し、信念をぶつけ合う人間たちのドラマを描き出す。 サッカーの神様・マラドーナを祀る「マラドーナ教会」、『スター・ウォーズ』に感化され、宇宙の平和と正義のために戦う「ジェダイ教」、「空飛ぶスパゲッティ・モンスター」なる異様な創造主を崇める「スパモン教」。乱立するこうした「パロディ宗教」は、近年台頭する創造論への反抗であり、「そもそも宗教とは何か」という根本的な問いかけである。 100年前のテネシー州で、進化論教育の是非をネタに企画された「町おこしのための茶番」が、文字通りの死闘となった「猿裁判」。2005年のカンザス州で開かれた公聴会では、20名以上の科学者・知識人が進化論を否定し、公教育に創造論を組み込むように訴える。そして、「穏健な信仰者」も敵とみなす「新無神論者」の登場で戦場は拡大し、戦いは激化する。 ヒトゲノム解読に成功したコリンズ博士の信仰と友情、新無神論を代表するドーキンスが到達した意外な宗教観、さらに、これから展開する戦いの見通しは――。 目次 序章 本書を導く十の信念 第1章 パロディ宗教の時代――銀河の騎士とモンスターの逆襲 第2章 猿の町のエキシビションマッチ 第3章 ポケモン・タウンの科学者たち 第4章 四人の騎士――反撃の新無神論者 第5章 すべてがFになる 終章 宗教と科学の次の百年 あとがき -
アフリカ史
様々な学問分野を自由に越境し、「知ることの楽しさ」を生涯発信し続けた<知の道化師>、山口昌男。その学問の真髄とも言える「アフリカ」研究を、丸ごと1冊・通史に編纂。思いがけなくも豊かなアフリカの相貌、実験的とも言える日本との対比、自身が描いたスケッチや、貴重すぎる図版を193点も掲載! 彼の地で暮らし、深い人脈を得た泰斗だからこそ書けた本作は、参考文献すらただの文字情報に終わらない、圧巻の充実ぶり。没後10年。今こそ、目からウロコのアフリカ通史を、吟味する! *本書は、『世界の歴史 第6巻 黒い大陸の栄光と悲惨』(講談社 1977年)を改題したものです。 目次 はじめに 人類史とアフリカ 1 アフリカの古代世界 1)アフリカにおける人類の起源 2)アフリカの古代的世界 3)黎明の輝き・ 4)サヴァンナの帝国 5)東アフリカの王国 6)アフリカの王権文化――そのパラダイム 2 大発見の神話学 1)プレスター- ジョンの王国を求めて 2)アフリカの「黄金伝説」――ジンバブウェ遺跡とモノモタパ 3)探険ラッシュの世紀 3 伝統国家の栄光 1)草原の覇者たち 2)古都の盛衰 3)奴隷の故郷 4)アフリカと奴隷貿易 4 東海岸――交易都市の繁栄 1)世界へ開かれたアフリカ 2)制海権をめぐる争い 5 南アフリカのナポレオンたち 1)南アフリカの原住民たち 2) 南アフリカの清教徒たち 3)シャカ王のズールーランド 4)スワジ王国 5)バストランドのモシェシュ王 6)ムジリカジのンデベレ 6 ヨーロッパによる仮死 1)ヨーロッパ列強のアフリカ分割 2)開拓者たちの運命 3)アフリカ侵略の二つの型 4)セネガルーー仏領アフリカの優等生 5)最後の抵抗者サモリ= トゥレ 7 再生への胎動 1)マフディー運動 2)キリスト教的反抗 8 試行錯誤の現代史 1)両大戦間のアフリカ 2)エティオピアの反抗 3)第二次大戦後のアフリカ 4)コンゴ動乱 5)ナイジェリアの内戦 6)アンゴラの独立と内戦 おわりに 参考文献 年 表 図版参考資料一覧 索 引 解説 今福龍太 -
〈精神病〉の発明 クレペリンの光と闇
臓器と違って目には見えない精神の疾患を、はじめて分類・体系化し、〈精神病〉を発明したエミール・クレペリン(1856-1926年)。無意識を発見したフロイトと偶然にも同じ年に生まれ、フロイトと並んで現代精神医学の基礎を築きながら、その名は忘却され、彼が築いた分類と体系だけが、所与であるかのように、世界中で広く使用される診断マニュアルの土台となっている。 冷酷非情である一方、純粋で情熱的な面もあわせ持つ複雑な人物の半生を辿り、葛藤と煩悶を繰り返して生み出された体系の功罪を描き出す。精神医学誕生秘史! 「汝が名は忘却の淵に沈めども その業績は永遠なり」――。クレペリンが眠るハイデルベルクの墓碑にはそう刻まれている。 心臓や肝臓などの内臓の疾患は、その器官の病変や症状から、病を特定し治療にあたることができる。しかし、どこでどのような異常が生じているのか目で見ることのできない精神の疾患は、何をもって同じ病、あるいは違う病であると診断し、治療にあたるのだろうか。 同じ症状を呈しているからと言って、同じ病とは限らず、まったく違う症状でも同じ病ということもありうる。そもそも分類自体が可能かどうかさえ疑問だった時代に、悩みながらもそれらを分類し、体系化した人物こそエミール・クレペリンにほかならない。その成果は今、日本はもちろん世界でも広く使用されているDSM‐5やICD‐10と呼ばれる精神疾患診断マニュアルの土台となった。目に見えない精神の病を分類・体系化することで、言わば「精神病」を発明したともいえる。 奇しくも無意識を発見したフロイト同年に生まれ、フロイトに匹敵する影響を残しながら、フロイトとは対照的に、皮肉にも墓碑銘のとおりその名が忘却されたクレペリン。その「発明」は葛藤と煩悶のうちになされ、晩年には、それまでとまったく違う方向を模索しさえしていた。 またドイツ留学中の斎藤茂吉を冷たくあしらい傷つけたクレペリンは、ユーモアを介さない陰鬱な人物として語られてきた一方、その自伝をひもとけば、少年のような純粋さと情熱も秘めている。 今や自明のもののように扱われている診断基準は、一体どのような人間がいかにして創り上げたものなのか。クレペリンの半生をたどりつつ描かれる、知られざる精神医学誕生の歴史。 【本書の内容】 はじめに――なぜ、いま、クレペリンを問うのか 序 第1章 誕生と助走(一八五六―九一年) 第2章 創造と危機(一八九一―一九一五年) 第3章 静かなる浸透(一九一五―二六年) 第4章 〈精神医学〉制作あるいは〈精神病〉発明の途上にて(一九二六―八〇年) おわりに -
純銀のラビリンス
日本人離れした灰色の髪と瞳をもつ水上久遠(みなかみ・くおん)は、母方の実家・冠城(かぶらぎ)家を訪れていた。 この家の男性陣はなぜか代々日本人葉離れした美形ぞろいで、ときどき吉兆のしるし「先祖返り」の外見を持って生まれる者がいるという。その外見的特徴を備えた久遠には、本人もあずかり知らない特別な秘密があるようだった。 ある日、久遠は不思議な力に引きずられるように時空を超えて、異世界へと飛ばされてしまう。気がつけば深い森の中。敵と味方が入り乱れる中、偶然行き会った美丈夫の神官・ドーシャが久遠を保護することに。最初こそ保護者と子どものような関係だったふたりだが、数多の試練を乗り越えるうちに、そこに特別な感情と、抑えきれない欲望がまじり始めて……。 ふたりは知らない。この出逢いこそ、運命に導かれたものであることを。 運命の相手とめぐりあい、愛し合う。吉原理恵子が描く異世界転移ファンタジー、待望の第2弾! -
アンリアル
両親の死の真相を探るため、引きこもり生活を脱し警察官を志した19歳の沖野修也。 警察学校在学中、ある能力を使って二件の未解決事件を解決に導いたが、推理遊び扱いされ組織からは嫌悪の目を向けられることになってしまう。 そうした人々の目は皆、暗がりの中で身構える猫のように赤く光って見える。それこそが、沖野の持つ「特質」だった。 ある日、単独行動の挙句、公安の捜査を邪魔したことで、沖野は副所長室に呼び出され聞きなれない部署への異動を命じられる。 「内閣府国際平和協力本部事務局分室 国際交流課二係」。 そこは人知れず、諜報、防諜を行う、スパイ組織だった--。 日本を守る暗闘に巻き込まれた沖野は、闇に光る赤い目の数々と対峙していくことになるのだが……。 スパイ小説のシンギュラリティとなる記念碑的作品、ついに刊行。 -
ゲーム理論の〈裏口〉入門 ボードゲームで学ぶ戦略的思考法
★ゲーム理論を理解するには、遊ぶのが一番だ! じゃんけん、将棋、囲碁、麻雀、〇×ゲーム、カウントゲーム、 テキサスホールデム、カタン、インカの黄金、コリドール、カルカソンヌ、キャントストップ etc…… 著名なボードゲームを題材にゲーム理論を学ぶ、かつてない入門書! 構造を看破すれば、複雑な問題もシンプルになる。 万人の力になる思考法をあなたに! ★ゲーム理論をもとに考える ・どうして賭け金はゲームをおもしろくする? ・「ブラフ」の隠れた効果とは? ・ゲームの必勝法はどう求める? ・相手の手札はどう読めばいい? ・このゲームは、相手と協力すべきか、相手を裏切るべきか? ★目次 第1章 「パズル」を極める:1人プレイゲーム 第2章 じゃんけんの均衡を探す:同時手番ゲーム 第3章 詰将棋を攻略する:完全情報の動学ゲーム 第4章 ポーカーを解体する:不完備情報ゲーム 第5章 ボードゲームをゲーム理論で攻略する 第6章 ボードゲームで社会をハックする -
時間の終わりまで 物質、生命、心と進化する宇宙
世界的ベストセラー『エレガントな宇宙』著者の最新作 なぜ物質が生まれ、生命が誕生し、私たちが存在するのか? 進化する宇宙は私たちをどこへ連れてゆくのか? ビッグバンから時空の終焉までを壮大なスケールで描き出す! 素粒子から星や銀河まで、生命誕生から意識の謎まで、さまざまな秩序と構造をもたらす物理的な原理を見ていきながら、宇宙の年表に沿って読者を時空の旅へといざなう。人の寿命は限られているが、宇宙における生命と心という現象もまた、限られた時間しか存在しない。そしてはるか先には、物質すら存在できないときが訪れる。この進化する宇宙の中で、ほんの束の間、まったく絶妙な瞬間に存在する私たち人間を基点に、時間の始まりであるビッグバンから、時間の終わりであるこの宇宙の終焉までを、現代物理学の知見をもとに、「存在とは何か」という根源的な問いから描き出す。第一級のポピュラーサイエンス! 〈著者紹介〉 ブライアン・グリーン Brian Greene 理論物理学者。ハーバード大学を卒業後、オックスフォード大学で博士号取得。現在はコロンビア大学物理学・数学教授。超弦理論や宇宙論の分野で数々の業績をあげ研究者として第一線で活躍するかたわら、科学の普及のための活動にも力を注ぐ。超弦理論を解説した一般向けの著作である『エレガントな宇宙』は各国で翻訳され、全世界で累計100万部を超えるベストセラーとなった。続く『宇宙を織りなすもの』『隠れていた宇宙』も全米ベストセラーとなる。 〈訳者紹介〉 青木 薫(あおき・かおる) 1956年山形県生まれ。京都大学理学部卒業、同大学大学院修了。理学博士。2007年度日本数学会出版賞受賞。訳書にサイモン・シン『フェルマーの最終定理』(新潮社)、 ブライアン・グリーン『宇宙を織りなすもの』(草思社)、スティーヴン・ホーキング『ビッグ・クエスチョン』(NHK出版)、ジェームス・D・ワトソン他『DNA』(講談社)など。著書に『宇宙はなぜこのような宇宙なのか』(講談社現代新書)がある。 〈目次〉 第1章 永遠の魅惑 始まり、終わり、そしてその先にあるもの 第2章 時間を語る言葉 過去、未来、そして変化 第3章 宇宙の始まりとエントロピー 宇宙創造から構造形成へ 第4章 情報と生命力 構造から生命へ 第5章 粒子と意識 生命から心へ 第6章 言語と物語 心から想像力へ 第7章 脳と信念 想像力から聖なるものへ 第8章 本能と創造性 聖なるものから崇高なるものへ 第9章 生命と心の終焉 宇宙の時間スケール 第10章 時間の黄昏 量子、確率、永遠 第11章 存在の尊さ 心、物質、意味 -
政治はケンカだ! 明石市長の12年
閉塞しきった日本の政治を、たった一人で変えた市長の「闘いの記録」 議会、政党、宗教団体、市役所職員、マスコミ――周囲は敵だらけの四面楚歌 権力闘争に勝ち抜く「秘策」がここにある 「冷たい社会を優しい社会に変える」10歳でそう決意して48歳で念願の明石市長になった泉房穂は、利権渦巻く政治闘争に巻き込まれる。地元財界・宗教団体と癒着する市議会、職員を抱き込み改革に抵抗する副市長、県と日教組が手を組んで牛耳る歪んだ教育制度、反対勢力のリークを垂れ流すマスコミ……。何度も挫けそうになりながら「日本一の子育て政策」を実現した改革市長を支えたのは、市民の圧倒的支持と、幼少期から身につけていた「ケンカの技法」だった。 (主な内容) ・世の中何かが間違っている ・故郷の明石を誰よりも愛し、誰よりも憎んだ ・わずか69票差で勝った市長選挙 ・一人も味方のいない檻の中 ・口利きをしてカネをもらう市議会議員 ・暴言辞職、そして出直し選挙 ・議会・職員・マスコミからの総攻撃 ・発言をずっと隠し撮りされていた ・初めて明かす「政治家引退」の真相 ・橋下徹くんに言われて反省したこと ・市長に予算と人事の権限がないだと? ・市役所のドン・副市長という存在 ・霞が関キャリア官僚なんて優秀じゃない ・財務省と厚労省の醜い争い ・都道府県は不要どころか害悪 ・県と日教組が手を組む歪んだ教育制度 ・自民党の選挙はゼネコンと宗教団体頼み ・時代に取り残された新聞に未来はない ・官僚に引け目を感じる東大卒の朝日新聞記者 ・子育てに注目が集まるのを嫌がる男たち ・市民は「テレビのウソ」に気づいている ・日本の「次のリーダー」の有資格者は誰だ (聞き手の政治ジャーナリスト・鮫島氏コメント) 本書の対談で最も印象に残ったのは「私は故郷・明石のことを心から憎み、心から愛してるんです。まだ消えない理不尽に対して、誰よりも強い憎しみを抱いている」という泉さんの言葉だった。故郷に対する愛と憎しみの果てに、冷たい社会を優しい社会へ変える激しい政治闘争を繰り広げてきたのだ。 ――「あとがき」より -
迷走しない!英語論文の書き方 秘密は「構造」作りにあり
◆◆英語論文執筆で迷走中のあなた! その論文に「構造」はあるか?◆◆ あの経済学者、成田悠輔が「『論理やデータを中心に、筋道だった英語を書く必要がある人』であれば誰にとっても役に立つ」と大絶賛した『THE LITTLE BOOK OF RESEARCH WRITING』がついに邦訳! 英語論文執筆の難関は「構造」作りにあった! なんとなく書き始めたけれど、筆が進まない。 どの段落に何を書いたらよいのかわからない。 なんとか書き上げたものの、よい評価が得られない……。 これって英語力の問題? いえ、「文章設計力」の問題です! 英語で論文を書く際には、文章全体の論理構造を作ることが重要なのです。 【推薦の言葉】 ライティングに必須な文章の構成力をこれほど簡潔に解説する本に出会ったことがない。表現力を磨くだけでは作文は上達しない。文章は構成によって輝く。「推し本」の日本上陸を喜びたい。 ――池谷 裕二(東京大学薬学部教授) 【本書の特徴】 ライティングの中で、「個々の文をいかにわかりやすくするか」に注意を払う人は多いでしょう。しかし、個々の文を磨く以前の、「パラグラフ、セクション、および論文全体をどのような形で構成するのか」に注力する人は多くありません。複雑な研究内容を、時間のない読み手にわかりやすく伝えるためには、英語ならではの文章構成をしっかりと組み立てる必要があります。 本書では、わかりやすい論文を書くための原則を、執筆の流れに沿って、実際の英語論文(全文和訳付き)の例を挙げながら丁寧に解説します。忙しい指導教員や同僚に、効率的にアドバイスをもらう方法までわかります。本書のメソッドを実践すれば、論文執筆で「迷走」することはありません。論文の読み手を「迷走」させることもなくなります。 【監訳者あとがき(抜粋)】 アイデアを論文の読者にズバッと伝えるためには、複雑な詳細や無関係な脱線を削ぎ落とし、できるだけ簡潔で明瞭な論旨を切り出す必要がある。そのための必要最小限の最も本質的な装備だけを本書は扱っている(中略)。 英語で論文やレポート・報告書を書くたび、この本を取り出して練習問題をやり直してみてほしい。どこに向かっているのかさっぱりわからない「迷走論文」を書いてしまう危険性が劇的に減るはずだ。 【主な目次】 本書について 手法:論文を組み立てるための3段階 第1段階 主張点を明確にする 第2段階 アウトラインを構築する 第3段階 パラグラフの執筆 RAPの枠組みを見直す 最後に、「いつ」書き始めるべきか -
超・進化論 生命40億年 地球のルールに迫る
生命誕生40億年のあいだに出来上がった地球の生き物の見えざるルールが、最先端科学で次々と解明されている! 常識が180度くつがえる、生き物のネットワークや知られざる能力。 なぜ、生き物はこんなに多様なのか。そこから進化の秘密も見えてくる!? 植物は危険を感じ、仲間にも伝える。 植物は音も聞くし、ボディガードの昆虫も呼び寄せる。 種類の異なる木々が地下のネットワークで助け合う。 昆虫の小さな翅でなぜ飛べるのか、なぜ8割の昆虫が完全変態するのか。 そんな不思議な生態とともに、昆虫もまた地球の生命体や環境を支える大きな存在だとわかる。 微生物はコミュニケーションしていたと判明! ヒトも祖先が微生物によって絶滅をまぬがれ、今も、微生物が地球の50%もの光合成を担っていることもわかってきた。 環境問題や宇宙開発で微生物は欠かせない存在となっている。 地球の主人公はヒトではなく、植物・昆虫・微生物だとすら思えてくる。 カラー口絵とともに、NHKスペシャル全3集を一挙収録。 加えて、世界的研究者12名が生物の隠されたパワーを語る。 -
農協のフィクサー
日本の最後のサンクチュアリを「裏支配」する男のあくなき野心と反骨の半生! 障がいをバネに差別と戦った若き時代から、「京都のドン」野中広務を倒し、昭和的独裁者として1000万人組合員ににらみをきかせるその実像とは。農協にはびこる巨大なカネと権力を牛耳る「昭和的独裁者」を追った渾身ルポ! 農協のフィクサー・中川泰宏とは何者か。 「彼が動かしている組織は強大だ。会長を務める「JAバンク京都信連(京都府信用農業協同組合連合会)」が集める貯金残高は一兆二五六七億円(二〇二二年九月末現在)。副会長を務めるJA共済連(全国共済農業協同組合連合会、JAグループで保険を扱う全国組織)の保有契約高は二二七兆円(二二年上半期現在の長期共済の契約高)を超え、第一生命など大手保険会社と肩を並べる。JA共済連の手足となって保険商品を売り歩く農協の職員数は、一八万六〇〇〇人(二〇年度)に上る」(「プロローグ」より) ダイヤモンド・オンラインの大反響連載に大幅加筆して書籍化! (目次) プロローグ 農協の独裁者、中川泰宏とは何者なのか 第一章 「コメ産地偽装疑惑」報道、七億円裁判の顛末 1 はじまりは訴訟示唆の抗議文 2 自民党の小泉進次郎農林部会長に圧力 3 産地偽装の潔白主張する「二つの虚言」 4 偽装米疑惑にうごめくヒト・モノ・カネ 5 訴訟の「けじめ」として試みた中川への直撃取材 第二章 いじめられっ子の変貌 1 障害のある泣き虫が青年実業家に成長 2 カネを稼いで社会を見返す! 貸金・不動産業で大成功 第三章 農協の甘い汁 1 宿敵・野中広務 2 恐怖支配を象徴する「農協労組潰し」 3 ファミリー企業による悪質な不動産取引 4 フィクサーを取り巻く面々 5 強引な「農家数水増し」で孤立を深める 6 スキャンダルを探して天敵・農水次官解任を画策 7 全国農協を牛耳る野望の果てに 第四章 小泉チルドレンVS政界の狙撃手 1 野中のけん制と中川の反発 2 同和問題改革者から一転、同和事業を利用する 3 北朝鮮支援で一躍中央政界に名をとどろかせる 4 国政進出を阻まれ、野中に「死んでも闘う」と宣言 5 小泉純一郎の加勢で野中陣営に薄氷の勝利 6 「使い捨て」にされた改革者 第五章 京都のフィクサーとして支配体制を確立 1 政治家から「黒幕」に転身 2 中川と野中の「代理戦争」は泥沼化 3 野中亡き後も続いた復讐劇 4 農業版「桜を見る会」、海外宮殿での晩餐会 エピローグ 子飼いたちに利用される昭和的「独裁者」 -
逆転のバラッド
人生の折り返し点を過ぎた男たちが、平凡な地方の町を侵食する欲に塗れた悪事に立ち上がる、一発逆転のリベンジゲーム。 どんなお話?)鄙びた港町にある銭湯、みなと湯は地元で暮らす昭和世代にとっての密かな憩いの場だ。第一線を退き地元の支局に異動してきた新聞記者の弘之、老朽化した風呂釜修繕の金策に走る銭湯主人の邦明、暴力団を首になった釜焚き係の吾郎、儲からない骨董屋の跡を継いだ富夫らは、それぞれ人生に諦念を抱きながらも日々そこで交流を深めていた。彼らの前に突然現れたのは、不審死したみなと湯の銀行融資担当・丸岡の元婚約者・礼美。彼女は丸岡の死の真相と銀行の悪行を四人に訴える。 【本読みの達人たちから大絶賛ぞくぞく!】 しなしなのアラ還オヤジたちが巨悪との勝ち目薄き闘いに挑む。人生を取り戻していくその姿は勇気の塊。なんて愉快なおじさん小説!―文筆業 門賀美央子 こんな俺たちにも命がある。そう簡単にふみ潰されてたまるかよ――そんな呟きが聞こえてくる、見事な人間賛歌だ。―ミステリー評論家 杉江松恋 「人生の終焉が見え始めた男たち」が、本当に初めて見たもの。とんでもない「幸福の王子」に胸熱必至!―書評家 藤田香織 闇に迫れるのは、正攻法か、裏の手か。力なき庶民の巨悪への挑戦を、きめ細かく描いた著者の筆致に感服した。―ミステリー評論家 千街晶之 目を覚ましたならず者たちによる、あっと驚く逆転劇が素晴らしく小気味よい。―ミステリー評論家 吉野仁 うわあ、してやられた。「老い」は何かを諦めた時から始まるのだ。正攻法と搦め手を駆使し巨悪に挑む男たちの姿が眩しい!―ミステリー評論家 西上心太 今のままでいいのか、と強く問いかけられた。これは後悔を抱えたすべての人へ贈る、悲しくも力強い逆転のミステリだ。 ―書評家 大矢博子 優れた社会派ミステリー。だけど、それだけじゃない。この物語、裏がありすぎる。―文芸評論家 細谷正充 著者の地元を舞台に設定した汚職禍を、果敢にミステリーに仕立て上げる作家魂を尊敬します。―担当編集 人生のたそがれ時を迎えた男たちに贈る応援歌。どんなにかっこ悪くても、最後までジタバタするべし。―著者 -
筋場理論 囲碁400年の歴史を変える究極の打ち方
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ベストセラー『依田ノート』から10年、ついに完成した新理論は、日本のプロ棋士制度400年の歴史を変える新発見! 「筋」=「石が動いている形」……これを言葉で表現するのは、実は、至難の業。それを歴史上初めて、名人4連覇を果たした達人が、具体的に、明確に定義づけた! 「この法則を理解すれば、初心者から高段者まで誰でも筋良く打てるようになります。私が3目強くなることをお約束します」(依田紀基) -
香港陥落
1941年12月8日未明、日本軍はハワイオアフ島の真珠湾軍港を奇襲攻撃、太平洋戦争が始まった。さらに同日未明、当時イギリスの植民地だった香港攻略作戦を開始した日本軍は18日に香港島へ上陸、25日、イギリスは全面降伏。以降、香港は3年8ヵ月にわたって日本の統治下に置かれた―― 元ロンドン駐在の外交官・谷尾悠介、イギリスから香港へ流れ着いて通信社で働くリーランド、香港の貿易商・黄。日本軍が占領する直前のイギリス領香港で出会った国籍の異なる三人。酒と広東料理とシェイクスピアを愛する男達が、それぞれが秘密を抱えながらも奇妙な絆で結ばれていく。過酷な時代の狂風が吹き荒れる中、国家と個人はどう向き合えばいいのか。谷崎潤一郎賞・ドゥマゴ文学賞のダブル受賞作『名誉と恍惚』を凌ぐ、傑作長篇。 -
越境の中国史 南からみた衝突と融合の三〇〇年
香港の民主化運動への禁圧、台湾への軍事的圧力――。現在の中国が見せる、特に南部への強硬な姿勢には、どのような歴史的背景があるのだろうか。中国史のフロンティア=華南地方の周辺民族と移民活動に焦点を当て、南から中国史を見直す。 中国の歴史は従来、黄河流域に展開した古代王朝の興亡史や、騎馬遊牧民が打ち立てた大帝国など、「北から動く」ものとして捉えられてきた。しかし、清代末期、広州などの港町を窓口とした近代ヨーロッパとの出会いをきっかけに、新しい時代が始まる。洪秀全の太平天国、孫文の辛亥革命など、社会変革の大きな動きは南から起こり、中国史上初めて「南からの風が吹いた」のである。その「風」を起こしたのは、漢民族にヤオ族・チワン族やミャオ族、さらに客家など様々な人々が移動と定住を繰り返す「越境のエネルギー」だった。 世界のチャイナタウンではなぜ広東語が話され、福建省出身者が多いのか。周辺民族は、漢民族のもたらす「文明」にどのように抵抗し、あるいは同化したのか。辺境でこそ過剰になる科挙への情熱や、キリスト教や儒教と軋轢を起こす秘密結社、漢民族から日本人そして国民党と、波状的な支配を受ける台湾原住民など、中国社会の多様性と流動性を史料と現地調査から明らかにし、そこで懸命に生きてきた人々の姿を見つめる。 目次 序章 中国史のフロンティア=華南 第一章 動き出した人々――福建・広東の移民活動 第二章 越境する漢人移民――広西と台湾への入植 第三章 辺境の科挙熱――中国文明と向き合う 第四章 周辺民族の抵抗と漢文化――流入する移民と秘密結社 第五章 太平天国を生んだ村で――移民社会のリーダーたち 第六章 械闘と動乱の時代――つくり直される境界 終章 越境してやまない人々――海外移住と新たな統合 あとがき 参考文献 索引 -
彼女たちのいる風景
私たち、38歳。全てが順風満帆にすすんでいる、はずだった。 出産によって「マミートラック」に追いやられてしまった凛。 シングルマザーとして、発達障害の子供を抱え貧困から抜け出せずにいる響子。 週刊誌のサブデスクまで上り詰めがらも、不妊治療がうまくいかない美華。 月一回のランチ会で愚痴をこぼすことでストレスを解消していた私たち。 いつの間にか「本当の悩み」は避けるようになっていた―。 相手を見下すことでしか自分の人生を肯定できない「私」は心が汚れているのだろうか。 「女」、「妻」、「母」。 役割を背負わされ、反発しながらも生き抜く、三者三様の戦い。 -
最後の版元 浮世絵再興を夢みた男・渡邊庄三郎
一八八五年生まれの渡邊庄三郎は、貿易商の許で働くうちに浮世絵の美しさに目覚め、それが世界に流出していくことに心を痛める。そして国内では顧みられない浮世絵の再興を企て、新たな作品「新版画」を、伊東深水、川瀬巴水、橋口五葉といった絵師たちと作っていく。やがてこのムーブメントは大きく広がり、世界からは「shin-hanga」として高い評価を得られるようになる。「版元」として新版画とともに生きた男の人生。 写楽や北斎といった絵師が描いた浮世絵は、江戸の庶民たちに愛された。だが明治に時代が移り、西洋から流入した石版や写真にその座を奪われ、伝統の木版は衰退の一途を辿る。そんな悲惨な状況に置かれた浮世絵に目を付けたのが、欧米人たちだった。彼らはその価値を認め、結果、大量の浮世絵が国外へ流出していった。 1885年生まれの渡邊庄三郎は、貿易商として浮世絵に触れ、その美しさに心を奪われ、なんとかこの芸術を日本に残せないかと、浮世絵復興へと走り出す。それは、伝統芸術を守っていくだけでなく、新たな浮世絵の世界、つまり「新版画」を作っていくという大きな企てだった。庄三郎は『渡邊木版画店』を立ち上げ、絵師、彫り師、摺り師の三者によって生み出される日本特有の芸術を、伊東深水、橋口五葉、川瀬巴水といった力のある絵師たちと組み、欧米から「shin-hanga」と認知、賞賛されるところまで引き上げていった。 大きなムーブメントを起こした新版画創作だったが、庄三郎の死とともに収束していく。力のある画家たちは日本画の世界へ戻り、発表される作品も減っていった。その意味で、彼は新版画の「最後の版元」だった。だが、その一方で、彼が亡くなった後にも、すばらしい作品が残り、日本人の記憶に残った。そして、それは世界を驚かせ、やがてあのスティーブ・ジョブズの心も動かした。 このほど、庄三郎の孫・章一郎のもとに、庄三郎の日記とメモが残されていたことがわかった。知られざる「最後の版元」の人生に、名脚本家でもあるノンフィクション作家が迫っていく。 -
薄れゆく境界線 現代アメリカ小説探訪
ポストモダンと呼ばれる時代、さまざまな境界線が薄れ、あるいは正当性を問われ、引き直されてきた。そうした境界線をめぐる攻防の結果としてアメリカ小説が多様化してきたこと、そしてその多様性に「小説」の可能性があることを示唆できたとすれば、本書の目的は果たせたと思っている(第26章より)。グローバル化で「アメリカ」自体の輪郭がぼやけていくなか、近代の産物たる「小説」はどう時代と社会に応接してきたのか――「自由の国」を考察するための新しい「見取り図」。 -
フーコー・ドゥルーズ・デリダ
『言葉と物』、『差異と反復』、『グラマトロジーについて』。いまや古典となったフランス現代思想の名著をめぐって展開するこの「三つの物語」は、日本でニュー・アカデミズムが台頭する直前、1978年に衝撃とともに刊行された。フーコー、ドゥルーズ、デリダという哲学者が登場するものの、本書は哲学の概説書でも研究書でもない。それは思考の物語であり、「批評の実践」であり、「作品」を読むことの物語である。瑞々しく、極限までそぎ落とされた文体で、いまだ「読むことのレッスン」を体現し続ける批評家の、比類なき名著。 -
澄田綾乃「香るFカップ」FRIDAYデジタル写真集
有名誌からオファー殺到中のネクストブレイクな23歳をFRIDAYが初撮り下ろし! 爽やかで時に艷やかな”美ボディお姉さん”にトコトン迫りました。 衣装は合計6着。収録カットはすべて嬉しい初公開ショットです。 -
黒澤明「一作一生」全三十作品
丸ごと1冊黒澤映画! 30本の世界文化遺産!――寡作の巨匠の全生涯と全作品を、黒澤明研究の第一人者が読み解く。決定版鑑賞ガイド。 ●珠玉の黒澤明監督作品 『姿三四郎』『一番美しく』 『続姿三四郎』 『虎の尾を踏む男達』 『わが青春に悔いなし』 『酔いどれ天使』 『静かなる決闘』『野良犬』 『醜聞(スキャンダル)』『羅生門』 『白痴』『生きる』『七人の侍』 『生きものの記録』 『蜘蛛巣城』『どん底』 『隠し砦の三悪人』 『悪い奴ほどよく眠る』 『用心棒』『椿三十郎』 『天国と地獄』『赤ひげ』 『どですかでん』 『デルス・ウザーラ』 『影武者』『乱』『夢』 『八月の狂詩曲(ラプソディ)』 『まあだだよ』 -
カラー図解 脳の教科書 はじめての「脳科学」入門
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 脳の複雑で不思議なしくみを、豊富なカラー図版と共に、わかりやすく徹底的に解説しました。脳の進化や構造、1000億個を超えるといわれる神経細胞の不思議、神経細胞以外にも重要な働きをするグリア細胞、脳はどのように世界を見て、聞いて、認識しているのか? 記憶はどのようにつくられ、どこに蓄えられているのか? など、「脳」の謎や不思議をあますところなく、丁寧に解説しています。 主な内容 第1章 脳の全体像 第2章 脳の細胞 第3章 外の世界を知る 第4章 体の中の世界、体の外の世界にはたらきかける 第5章 記憶・思考・言語など 脳の高次の機能 第6章 脳の発達 第7章 脳の病気 医学生やコメディカル関係者はもちろん、「脳」に興味があるすべての人必読の一冊です。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
中国パンダ外交史
ちょうど50年前の1972年10月、日中友好の証として、上野動物園に2頭のパンダがやってきた。しかし、中国がパンダの外交的価値に気づいたのは、1930年代にさかのぼる。戦争と革命、経済成長の激動の歴史のなかで、パンダはいかに世界を魅了し、政治利用されてきたか。パンダを主人公にこの100年あまりを読み直す、異色の中国近代外交史。 19世紀の半ば、パンダはあるフランス人宣教師によって「発見」され、世界に紹介された。欧米人探検家が初めてパンダを射止めたのは1929年。日中戦争下の1941年には、蒋介石の妻・宋美齢が懐柔策としてアメリカにパンダを贈る。1949年に成立した中国共産党政権も、この珍獣の価値を見逃さなかった。人民の愛国思想を育むために北京動物園で展示を始めたほか、モスクワや北朝鮮に贈呈され、ロンドンでも大歓迎される。 日本でのパンダブームは、1972年のランラン・カンカンの来日以前に始まっていた。1970年創刊の『anan』ですでにマスコットとなり、1971年10月にはロンドン動物園でパンダと対面した昭和天皇が満面の笑顔をみせるさまが報道された。 中国はその後も、国際政治、地球環境などさまざまな問題と絡ませながら、近代国家の自己像をパンダを通して国際社会にアピールし、近年では、一帯一路構想下でのパンダの送り先や、二度の北京五輪で採用されたパンダのキャラクターなど、その利用はますます巧みになっている。 2011年刊の『パンダ外交』(メディアファクトリー新書)を全面改訂し、新章を加筆。 目次 はじめに 第一章 パンダ、世界に発見される 第二章 パンダ、他国に贈られる 第三章 パンダ、冷戦に巻き込まれる 第四章 パンダ、日本にやってくる 第五章 パンダ、外貨を稼ぐ 第六章 パンダ、大国を代表する おわりに 主要参考資料 索引 -
絢爛たる影絵―小津安二郎
小津安二郎を知るにはこれ以上の本はない!『東京物語』の助監督をつとめた作家・髙橋治が、原節子や岸恵子などの華麗なエピソードまじえつつ語る、巨匠・小津安二郎の光と影。映画論としても出色の幻の名著復刊! ●収録作品 絢爛たる影絵/幻のシンガポール 小津安二郎の代表作、『東京物語』で助監督をつとめた作家・髙橋治が伝説の巨匠の生涯を鮮やかに蘇らせたノンフィクション・ノベル。カメラマン厚田雄春ほか、笠智衆や岸恵子、篠田正浩、大島渚など、生前の小津を知るゆかりの人々を訪ね歩き、多くの文献に基づきながらも、あくまでも髙橋治自身の眼で見た小津、セットの空気を一緒に吸った小津を語る。小津のシンガポール時代を書いた短編も併録。 -
ひとりでいいんです ―加藤周一の遺した言葉
加藤周一氏が逝ってはや3年。まさに危機に直面している日本と世界の現状を見て「加藤周一だったらなんと言うだろうか……」との思いを抱く向きも多いかもしれません。その一方で「カトウシュウイチってだれ?」という人も確実に増えているでしょう。 本書は、戦後日本を代表する知識人がその晩年、市民グループの求めに応じて談論風発した記録です。 内容は多岐にわたり、戦争と憲法、ファシズム、歴史認識問題、ヒューマニズムと文学・映画、社会主義の功罪など市民からの時に素朴、時に尖鋭な質問に真正面から答え、さらに踏み込んだ答えを示すさまは、さまざまな批判はあるにせよ、「戦後」という時空間の最良の部分がどこにあるかを示してくれます。後続の世代に託された軽やかにして熱い言葉の数々。加藤周一の人物像に迫る入門書としても読める本です。 -
合本版 作曲の科学/楽器の科学
2019年9月刊行の『作曲の科学』と、2022年4月刊行の『楽器の科学』のお得な合本版。 音楽は「五線譜上のサイエンス」! 作る人も弾く人も聴く人も、科学の視点で音楽を楽しもう! フランスで最も栄誉ある音楽勲章を最年少受章した著者が、基礎の基礎からやさしく手ほどき! 「和音」と「不協和音」はどう違う? 「明るい曲」「暗い曲」は、どうやってできる? ユーミンと童謡に意外な共通点が! すべてのメロディとハーモニーは「計算」から生まれる! 狙いどおりの楽曲を生み出す“足し算”と“かけ算”とは? ピアノ、バイオリン、トランペット、マリンバ……「魅惑の響き」はどう作られるのか? 楽器の個性を生み出す「倍音」とは? 音色を美しくする「共鳴」とは? バイオリンの最重要パーツ「魂柱」とは? 楽器の素晴らしさを引き出すコンサートホールの条件は? そして、プロが考える「最高の楽器」とは? 【作曲の科学/もくじ】 第1楽章 作曲は「足し算」である──音楽の「横軸」を理解する 第2楽章 作曲は「かけ算」である──音楽の「縦軸」を理解する 第3楽章 作曲のための「語彙」を増やす──楽器の個性を知るということ 第4楽章 作曲の極意──書き下ろし3曲で教えるプロのテクニック 【楽器の科学/もくじ】 第1楽章 作曲の「かけ算」を支える楽器たち──楽器には5種類ある 第2楽章 楽器の個性は「倍音」で決まる──楽器が奏でる「音」の科学1 第3楽章 楽器の音色は「共鳴」が美しくする──楽器が奏でる「音」の科学2 第4楽章 「楽器の最高性能」を引き出す空間とは?──コンサートホールの音響科学 第5楽章 演奏の極意──世界的ソリスト10人が教えるプロの楽器論 -
「ナパーム弾の少女」五〇年の物語
1972年6月8日、ベトナム戦争末期に撮られた一枚の写真は、戦争の残酷さを余すところなく伝え、世界中に衝撃を与えた。 その写真から50年、写真の「主役」となった少女のその後の波瀾万丈の半生を描いた感動のノンフィクション。 大火傷からの奇跡の生還ー肉体的にも精神的にも苦痛の日々ーベトナム政府に「発見」され、監視下のもとプロパカンダの「道具」とされた日々ーボートピープルへ挑戦ー宗教をめぐる母親との対立ーはじめての西側への旅ーキューバへの留学と結婚ー必死の亡命ーそして寛容を訴える旅へ 戦争とは? 国家と個人の関係とは? 自由とは? 家族との絆とは? 主人公キム・フックの物語は、いまの私たちにも多くの問いかけに満ちている。 -
新しい声を聞くぼくたち
変わっていく世界と、ぼくたちのいらだち。 与えられた剣と鎧はどうやって手放したらいい? 映画や漫画など様々なコンテンツから、近年のフェミニズムの興隆の中で男性はどう生きるべきかを読み解く、画期的な文芸批評。 【目次】 はじめに 第一部 僕らは何を憎んでいるのか 第一章 能力と傷──ポストフェミニズム時代の男性性 第二章 やつらと俺たち──階級と男性性 第三章 男性性のいくつかの生き残り戦略──助力者と多文化主義 第二部 男性性、コミュ力、障害、そしてクリップ 第四章 『もののけ姫』と障害者の時代 第五章 コミュ力時代の男たち 第六章 「これは私の吃音だ!」──「個性」としての障害と治癒なき主体というユートピア 第三部 ライフコースのクィア化、ケアする男性 第七章 母の息子のミソジニー、母の息子のフェミニズム 第八章 ぼくら、イクメン 第九章 老害と依存とケア、そしてクィアな老後の奪還 おわりに──ケアする社会へ -
亡命者
夫と死別し、神とは何かを求めてパリに飛び立った私。極限の信仰を求めてプスチニアと呼ばれる、貧しい小さな部屋に辿り着くが、そこは日常の生活に必要なもの一切を捨て切った荒涼とした砂漠のような部屋。個人としての「亡命」とは、神とは、宗教とは何か。異邦人として暮らし、神の沈黙と深く向きあう魂の巡礼、天路歴程の静謐な旅。 著者を敬愛する芥川賞作家石沢麻依による解説を巻末収録。 "……私は、内部からパアッと照らしだす光の中にいた。生まれて以来、何処にいても、居場所でないと感じつづけた、わけが、わかった。わかった、わかった。と、何かが叫んでいた。逆なのです、わたしたちすべて、人間すべて、あちらからこちらへ亡命してきているのです。あちらへと亡命するのではなく、この亡命地からあちらへ帰っていくのです。かつて、そこに居たのですから。”──本文より 芥川賞作家石沢麻依さん大推薦! 待望の文芸文庫化。 「『亡命者』は私にとっても思い入れの深い作品です。初めて読んだ時は、それまでの作風との違いに困惑したものの、最後のページにたどり着く頃には、深い白と青の光景に言葉を失くしました。入れ子構造の巡礼世界に、こんな領域まで言葉がたどり着けるのか、と畏れも感じた覚えがあります。そして、現在、自分がドイツにいることにより、個人としての「亡命」とは何なのかを考えさせられています。」 -
関口宏・保阪正康の もう一度!近現代史 帝国日本の過ち
読者から待望の声殺到の大人気シリーズ、ついに完結! 昭和11年の二・二六事件から、昭和20年8月15日の玉音放送までの10年間。 満州事変、国連脱退、日中戦争、ノモンハン事件と、領土拡張への野望を隠さない日本軍部。政党政治も、皇族宰相も、そして天皇も、その暴走を止めることはできなかった。 1941年12月8日、マレー半島コタバルへの上陸、および真珠湾攻撃によってはじまった対英米戦争は、やがて全世界の連合国47ヵ国を敵に回す絶望的な戦闘へとドロ沼化する。 いっぽう、中国の蒋介石は、妻の宋美齢がたびたびワシントンに飛び、日本を相手に戦うことの正当性を訴え、支援を取り付けることに成功する。 アメリカ、イギリス、ソ連は中国を連合国の主要な一員と認定し、この枠組みは、戦後の国際秩序にも反映されることになる。 ビルマの首都ラングーンから、蒋介石政権の根拠地・南京を結ぶ「援蒋ルート」によって送り込まれた武器弾薬、および支援物資は、中国の抗日戦争を支えつづけた。 日本軍はミッドウェー海戦をきっかけに太平洋でも敗戦を重ね、南海のガダルカナル島争奪戦でも壊滅的な打撃を受けた。 東南アジアでも「史上最悪の作戦」と言われたインパール作戦など兵站・補給を無視し、戦力差をことさら軽視し、精神力のみに頼った日本の戦争は、やがて、人間の命をも兵器として利用する「特攻」という史上類例をみない過ちへと突き進んでいく。 自らの責任を追及されることを恐れ、面子にのみこだわった軍部は、それでも戦争を止められなかった。 東京大空襲による大火災で、民間人に多数の死傷者を出し、沖縄上陸戦で多くの人が命を落とし、広島・長崎への原子力爆弾投下という悲劇を招いても、なお自らの過ちを認めようとしなかった。 当時44歳の天皇は、「無条件降伏」という重い決断を一身に背負う――。 昭和史研究の第一人者と名司会者が語り合う、戦争の悲劇。 -
完全図解 介護に必要な 医療と薬の全知識
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 もう悩まない! 迷わない! 医療の「正しい使い方」がわかる新しい高齢者ケアの教科書が誕生。 在宅医療の第一人者・長尾和宏と介護のカリスマ・三好春樹が総力を結集して贈ります! ◎高齢者のお世話にあたっている介護者には、こんな悩み・迷い・戸惑いがつきもの ●何℃の熱がでたら受診するの? ●救急車を呼ぶべきか、少し様子を見るべきか? ●不眠、動悸、嘔吐など、医者に行くほどでもない不調をどうする? ●がん、認知症、糖尿病ってそもそも何だっけ? ●家で介護するか、施設にお願いするか、なにをもとに考える? ●看取りの場所はどこにすればいいの? これらに対する回答がすべて載っています! 要介護となった高齢者の心身の特徴、健康を保つためにどう生活をつくるか、 よくある持病と薬の基礎知識、そして穏やかな最後を迎える方法まで。 300点をはるかに超えるイラストと図解で、完全解説しました。 これ1冊で、介護者に必要な「高齢者医療の知識」が丸ごとわかる決定版です!! ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
命のクルーズ
ふと気付くと、涙がぼろぼろとほおをつたっていく。 「あれ、俺、なんで泣いてんだろ」 自分でもわけがわからなかった。 「東日本大震災以来の、とんでもないことが起きていると思って」ーー 2020年1月、横浜を出港した豪華客船、ダイヤモンド・プリンセス号は、香港、ベトナム、台湾をめぐっていた。 沖縄・那覇を経て、2月4日に横浜に戻る予定だったが、その直前、香港で下船した中国人乗客が発症したことが判明する。船内でも発熱した乗客が次々に医務室を訪れていた。 しかし、そのとき、多くの乗客はまだ「異変」に気付いてはいなかった。 正装のディナー、外国人歌手によるエンターテインメント、絵画展、マージャン、有志による合唱発表会などが行われ、旅のフィナーレを目前にしていた。 日本政府には、衝撃的な情報がもたらされる。発熱した31人の乗客のうち、10人が「新型コロナウイルス陽性」だったのだ。 横浜で下船予定だった乗客たちは、船内に足止めされることになり、まず厚労省の医系審議官と、横浜検疫所の検疫官らが乗船。その後、災害派遣医療チーム=DMATの面々が乗船した。 DMATは震災や水害など、災害時に発生する病人の救護にあたるボランティア医師たちである。事務局が片っ端から電話してかき集めたメンバーだった。当然、感染リスクはある。家族は反対する。活動の法的裏付けさえ満足になかった。 「俺たちがやらなければ」という使命感だけがよりどころだった。 連日、乗客・乗員数十人の感染が判明。2月17日、陽性者は99人にのぼった。 ある外国人女性は、感染が判明したものの下船することを嫌がり、駄々っ子のように床を転がった。部屋で暴れたイタリア人男性もいた。 混乱をきわめた船内で、医師たちは感染と隣あわせになりながら、困難なミッションにあたっていた。 「薬を」「情報を」焦燥を募らせる乗客の気持ちに、どう向き合えばいいのか。 やがて迎えた、大切な人との別れーー。 医師、乗客への重厚な取材で描きだす、感涙のノンフィクション。 -
純銀のマテリアル
日本人離れした灰色の髪と瞳をもつ水上久遠(みなかみ・くおん)は、久しぶりに亡き母の故郷である羽葉木に向かっていた。 そこは日本の秘境とも呼ばれる風光明媚な田舎でありながら生活は豊かで先進的、とくに冠城本家と呼ばれる地主一族の男性は、目を見張る美形ぞろいという不思議な土地だ。 久遠は一族の間にときどき出現するという吉兆のしるし「先祖返り」の外見を持って生まれたために、本家の要請をうけて冠城のもとへ来たのだった。 遠縁でありながら本家に近い姿の久遠は「灰色頭(シンデレラ)」のごとく微妙な扱いを受けるが、ある日、蔵の中から出てきた外国風の短剣を手にしたた瞬間、時空を超えて異世界へと飛ばされてしまう。 気がつけば、久遠は森の中にいた。そこで偶然出会った狼氏族の神官・ドーシャが、久遠を保護してくれるのだが、彼らの間には説明のつかない繋がりがあるようで……? 運命の相手とめぐりあう、異世界転移ファンタジー、ここに開幕! -
新しい〈ビジネスデザイン〉の教科書 新規事業の着想から実現まで
「新規事業を立ち上げろ」――そんな無茶ぶりに対応したい。「何か新ビジネスをはじめたい」という漠然とした想いを形にしたい。できます! 「ビジネスとは何か」からはじめて、事業の着想から提案・実現まで役立つ手法を一気に解説します。本書を読めば、必要な武器――(1)ビジネスの基礎知識、(2)チャンスを見抜く洞察力、(3)優れたコンセプトのつくり方・選び方、(4)事業の仕組みづくりの方法、(5)計画と実践の道筋――が全部そろいます! 【主な内容】 PART I 知識 CHAPTER 1 ビジネスをデザインしよう CHAPTER 2 創造的思考のトレーニング PART II インサイト CHAPTER 3 顧客理解 CHAPTER 4 未来の社会を予想しよう CHAPTER 5 製品やサービスの全体像をつかもう PART III コンセプト CHAPTER 6 新しい製品・サービスのコンセプトを考えよう CHAPTER 7 新しい製品・サービスのコンセプトを選択しよう CHAPTER 8 コンセプトを可視化しよう PART IV 事業化 CHAPTER 9 市場投入の計画を立てよう CHAPTER 10 新しい製品・サービスの価格を考えよう CHAPTER 11 ビジネスモデルを描こう CHAPTER 12 新しいビジネスのコストを見積もろう CHAPTER 13 ビジネスとしての収益性を評価しよう PART V 行動計画 CHAPTER 14 ビジネスプランを書こう CHAPTER 15 ビジネスをプレゼンしよう CHAPTER 16 新しいプロジェクトを立ち上げよう CHAPTER 17 ワークショップを企画しよう -
薬学系の基礎がため 有機化学
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 高校で化学を履修していなかったり、非常に苦手な学生が読むことを想定した、「基礎の基礎」を身につける入門書。とくに重要な化合物や反応は書きこむうちに身につきます。項目ごとに問題を解いて理解度も確認できます。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
薬学系の基礎がため 化学計算
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 薬学に関わる濃度計算や単位換算の問題を解いて、計算力を身につけることができる一冊。最初に例題を解きながら考え方を学んだあと、類題を解いて慣れることができる形式です。コンパクトな分量ながら計算力が着実にアップします。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
生命知能と人工知能 AI時代の脳の使い方・育て方
これからのAIの時代、私たちの脳(生命知能)とAIの違いを知れば恐れることはない。私たちが豊かで幸せな生活を送るためのヒント満載の「希望の書」。 池谷裕二氏も瞠目。これからの学びの核心がここにある! 「ただの流行に乗った人工知能の本と思うなかれ。知能の本質、脳の本質を鋭く抉る異次元の一冊だ。 『自分』の動作原理に興味のある人は手にとってほしい。生き方のヒントさえ見つかるだろう」 これからますますAIがわれわれの日常生活に実装される時代、私たち人間がこれからも豊かに幸せに生きるためにはどうすれば良いのか? そのためにまず必要なのは、私たちの脳とAI、それぞれの特質をよく知ること、 そして、私たちの脳の特質を生かした知能=生命知能を成長させることだ。 最新の知見をもとに、生命知能と人工知能の違い、生命知能を支える意識の働きを解説、 生命知能を成長させる脳の使い方、育て方のヒントを提示する。 【本書の内容】 序 章 人工知能化が進む日本社会 第1部 私たちの脳と計算機 第1章 脳という巨大な情報システム 第2章 「進化」から見る脳 第3章 脳は勝手に動く 第2部 知能とは何か 第4章 生命知能を創る 第5章 知能はどう育つか 第3部 知能を支える意識 第6章 意識とは何か 第7章 人工知能は芸術作品を創れるか 第8章 意識が科学と宗教を生んだ 終 章 強い生命知能と豊かな意識を育てるために -
スパルタを夢見た第三帝国 二〇世紀ドイツの人文主義
ヒトラーは、古代スパルタを「歴史上、最も明らかな人種国家」として称揚した。優生学に基づいた人種主義政策をはじめ、いわゆる「スパルタ教育」に範をとった教育政策、「北方人種」神話、さらに「祖国に殉ずる死」の美化にいたるまで、第三帝国の政策には、さまざまな形でスパルタが影を落としている。「スパルタ」は国家社会主義者にとって一種の合言葉であった。 日本ではほとんど紹介されることのなかった、第三帝国におけるスパルタ受容の諸相を明らかにし、そのような事態を前に、人文主義者と呼ばれる古代ギリシア・ローマの学者たちが、ナチズムとどのように対峙したのかを描き出す、かつてない試み! 「優れた詩人、哲学者、音楽家を輩出した文化大国のドイツが、なぜナチズムのような危険思想の台頭を許したのか?」 第二次世界大戦後にナチス・ドイツの蛮行が明らかになって以来、いまだ答えの出ない問いである。 著者は、ドイツ人が18世紀後期以降、古代ギリシアに抱いた特別な愛着にその答えを求める。日本がユーラシア大陸の高い文化を輸入して自国の文化や国家を形成していったように、ドイツは、古代ギリシア・ローマを熱心に探究することで、独自の文化や国家を形成していった。これらの研究・教育に携わる人々は「人文主義者」と呼ばれた。 失業と貧困に喘ぐヴァイマル共和国の下、古代ギリシアに対するシンパシーのモデルが、アテナイからスパルタに転じた時、人文主義者たちにも大きな転換点が訪れる。彼らは、スパルタを模範に据えたナチズムといかに向き合ったのか。研究に没頭することで傍観した者、人文主義存続のために協調した者、学問の自由を賭けて抵抗した者――三人の人文主義者の生き方を通して、人文主義とナチズム、さらに学問と国家のかかわりを問い直す意欲作! 【本書の内容】 序 第1部 人文主義者とナチズム――傍観、協調、抵抗 第一章 傍観:イェーガー――「政治的な人間の教育」 第二章 協調:ハルダー――人間性の擁護から人種主義へ 第三章 抵抗:フリッツ――「学問・大学の自由」の擁護 補 論 古典語教師の往復書簡に見るナチズムへの傍観 第2部 第三帝国におけるスパルタの受容 第一章 スパルタについて 第二章 ナチズムの世界観・政策とスパルタ 第三章 第三帝国のスパルタ受容に対する国外での賛否 第四章 第三帝国のスパルタ受容に対する国内での批判 第3部 第二次世界大戦後の人文主義者 第一章 イェーガー――人文主義からキリスト教へ 第二章 ハルダー――人種主義からオリエンタリズムへ 第三章 フリッツ――「学問・大学の自由」の擁護から啓蒙主義へ 結 語 注/文献目録/初出一覧 あとがき -
法月綸太郎ミステリー塾 怒濤編 フェアプレイの向こう側
日本編、海外編、疾風編に続く「怒濤編」は「フェアプレイの向こう側」。 ミステリー界の至宝が語る輝ける最新評論集。 -
筑紫哲也『NEWS23』とその時代
かつて、日本にはこんなに自由で、一本背骨の通ったニュース番組があった――。 TBS『筑紫哲也 NEWS23』キャスターとして、日本の報道番組の新たな地平を切り開いた男が亡くなってから、今年で13年の時が過ぎた。「とかく一つの方向に流れやすいこの国で、少数派であることを恐れないこと」。最後の放送で噛みしめるように語った稀代のジャーナリストは、何を見て、何を考えていたのか。忌野清志郎、鴻上尚史、小澤征爾ら各界の文化人との交流、生涯の同志となった立花隆との共闘、そして「力の強いもの、大きな権力」を監視することへの強い意志。番組編集長として、在りし日の筑紫の姿を間近で見ていた著者が、関係者への膨大なインタビューをもとに振り返る。「頭をあげろ!」。世の中が混沌とする今だからこそ、筑紫の生き様はいっそう胸に響く。 筑紫さんといえば鋭い切り込みをしながら、顔は微笑んでいる、その表情が忘れがたい。 今こそ筑紫哲也の話を聞きたい、金平さんのそういう思いは僕もおおいに共鳴している――坂本龍一(音楽家) ●各章タイトル● 第1章「二度目のプロポーズだから受けざるを得なかったんだよ」 第2章 要は、何でもありということ 第3章 君臨すれども統治せず(ただし例外あり) 第4章 たたかう君の歌を たたかわない奴らが笑うだろう 第5章 遊びをせんとや生まれけむ、戯れせんとや生まれけん 第6章 筑紫さんがこぶしを振り上げて歌った 第7章 沖縄を愛し、沖縄を最後の旅先に選んだ 第8章 「旗を立てる意志」について僕が知っている二、三のことがら 第9章 「政治部失格」だが「人間失格」では、断じてない 第10章 「党派性で、人を区別して、つきあいたくないんだ」 第11章 触媒としてのジャーナリスト 第12章 タウンホールミーティングの時代 第13章 「私の人生、百八十度、変わりましたよ」 第14章 中国トップと市民の直接対話 第15章 阪神淡路大震災報道、その失意と責務 第16章 世界が変わった日 第17章 番組内でのがん告知と、家族との残された時間 第18章 『筑紫哲也 NEWS23』の最も長い日 第19章 『筑紫23』に馳せ参じたJNNの「つわものども」 第20章 『筑紫哲也NEWS23』で縦横に動き回った立花隆さんについて 第21章 演劇空間としてニュース番組 第22章 「『NEWS23』のDNA」〈伝承〉をめぐって 第23章 「頭をあげろ!」 -
四月の岸辺
群像新人文学賞から現れた、揺らぐ時代の表現者。第63回群像新人文学賞優秀作を受賞した「四月の岸辺」と、それに連なる飛躍作「導くひと」を収録する第一作品集。 「四月の岸辺」評より―― 「この小説でしか表せなかったなにかが読まれてほしい、この先を書いてほしいと思った」柴崎友香氏 「マイノリティであっても非マイノリティと同様に平穏な日常生活もある様子を丁寧に描きつつ、マイノリティ同士でもどちらかが加害者になってしまう瞬間を厳しく捉えた、たいへん頼もしい小説」松浦理英子氏 「導くひと」評より―― 「信心とは洗脳の牢なのか、篤信と狂信の境は。入れ子構造を折々に反転させる語りが固定観念を揺さぶる。デビュー作からの大脱皮だ」鴻巣友季子氏(朝日新聞「文芸時評」2021年4月28日) これは、つづきの物語。 「四月の岸辺」:三人の従姉妹たちと暮らす「私」は、スカートをはいて通った小学校を卒業し、ぶかぶかの詰襟を着て中学校に通い始めた。みずからを「森の子ども」と呼ぶクラスメイトの少女と、ささやかな交流が始まるが――。 「導くひと」:テロ事件を起こした教団を離れ、東京からひとり山梨の集落に移住した男は、子ども時代を「森の共同体」で過ごしたという青年と出会う。彼の眼はあまりに澄んでいた――。 -
鳥獣戯画/我が人生最悪の時
「凡庸さは金になる。それがいけない。何とかそれを変えてやりたいと思い悩みながら、何世紀もの時間が無駄に過ぎてしまった」――28年間の会社員生活を終え自由の身となった小説家。並外れた美貌を持ちながら結婚に破れた女優。「鳥獣戯画」を今に伝える高山寺を興した高僧明恵。父親になる三十歳の私。恋をする十七歳の私。時を超え、主体を超え、物語は旋回していく。語りの力で何者にもなりえ、何処へでも行くことができる小説の可能性を、極限まで追い求めた谷崎賞作家最大級の野心作「鳥獣戯画」。単行本未収録の傑作短篇「我が人生最悪の時」を併録。自筆年譜付きの決定版。 -
クソったれ資本主義が倒れたあとの、もう一つの世界
斎藤幸平氏、絶賛! 「株式市場をぶっ壊せ。21世紀の革命は、いま始まったばかりだ」 「公平で正しい民主主義」が実現した2025年にいるもう一人の自分と遭遇した。分岐点は2008年、そうリーマンショックがあった年だ。2011年に「ウォール街を占拠せよ」と叫んだ、強欲な資本家と政治家に対する民衆の抗議活動はほどなく終わったが、「もう一つの世界」では別の発展をたどることになった。資本主義消滅後のパラレルワールドは、はたして新たなユートピアなのか、それとも? 『父が娘に語る、美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話』著者による衝撃のストーリー! 資本主義が滅びた「もう一つの世界」では……。 →銀行がなくなる 残るのは中央銀行1行だけ →株式市場がなくなる 社員は1人1株、議決権1票 →独占巨大資本がなくなる GAFA消滅 →格差がなくなる 中央銀行が国民全員に定額を給付 →上司がいなくなる 好きな相手とチームをつくり基本給は全員同額 分岐点は2008年/この世界と異なる選択をした「もう一つの世界」/パラレルワールド/S F/経済学/ギリシャ哲学/オルタナティブストーリー/デジタル化はプロレタリア化/資本主義の終焉?/新しい社会主義?/サッチャリズム/スターリン/ジェフ・ベゾス/リーマンブラザーズ/貨幣/土地/議決権/強欲資本家/1人1株1票/スター社員も新入社員も基本給は均等割/パーキャブ口座/ヒエラルキーの消滅/銀行の消滅/イデオロギー/コーポ・サンディカリズム/家父長制/恋愛至上主義/フェミニズム/アクティビスト/リベラリスト/ワルキューレの騎行/ヘパイストスの狂気 -
銭躍る東シナ海 貨幣と贅沢の一五~一六世紀
〈共進化する東アジア史を、貨幣という視点から捉える!〉 「ちかごろ北京城の内外で人々は贅沢を好み、貴賤を問わず、みな金襴や宝石を身に着け、服装がみずからの分限を甚だしく越え、どの宴席でもいつも盛りだくさんの料理や菓子などが並べられ……」 15世紀後半、明の都・北京では人びとが競って贅沢にふけるようになった。奢侈の風潮は、さらに朝鮮半島、そして日本列島にも伝播し、絹製品や陶磁器・金銀・珠玉などの「唐物」が東シナ海を盛んに行き交うこととなる。 大陸・半島・列島にわたる「贅沢の連鎖」はなぜ起こったのか? それは単なる偶然ではなく、また各地域内の単一事象だけでも決して説明がつかない、世界史的事件であった! これまで日本史の枠内で捉えられていた応仁の乱前後を画期とする日本列島の経済成長も、日朝交易が過熱化し半島から列島へ流れ混む朝鮮綿布、琉球を経由した唐糸・青花の流入といった多地域にわたる国際交易の活況と切り離して考える事ができない。 中世日本の経済成長、私鋳銭の流通や石高制への変化などの事象も、東アジア各地の経済成長と連動したものであった。 本書は、中国・朝鮮・日本の経済変動が相互に影響を与え合い、複数の起点からなる共時的な歴史変動がいかに生起するかを探る試みである。 【本書より】 総じて、およそなんの関わりもないように思われてきた東アジア各地の個々の事象が互いに関連し合い、やがてひとつの大状況(東アジア大での経済成長、日本銀の登場、倭寇的状況など)を創出し、さらにその大状況が多数の事象を派生させるとともに、これらの事象によってふたたび変容する、そのような歴史過程を描き出すことが本書の目的である。いままで意識されなかった歴史の「流れ」を見出し、その生成・展開を跡づけることを通して、この時期の中国史・日本史そして東アジア史をめぐる既存の認識とは多少なりとも違ったストーリーを提示できればと考えている。 【主な内容】 第一章 贅沢は連鎖する ─明・朝・日の経済成長 第二章 悪銭と悪貨─ 巻き起こる通貨変動 第三章 そして「倭銀」があらわれた 第四章 活況と騒乱の東アジア─ シルバー・ラッシュがもたらしたもの おわりに ─ 「唐物」と「夷貨」:東アジア史を動かす“モノ” -
鷹将軍と鶴の味噌汁 江戸の鳥の美食学
おいしい野鳥が食べたい!――幕府の権力をもってしても、江戸のグルマンの食欲を抑え込むことはできなかった。失われた食文化の全体像を、初めて描き出す異色作! 江戸時代の人々は、多くの「野鳥」を多彩な調理法で食していた。鶴、白鳥、鴨、雁、雉子、雲雀、鷺、雀、鳩・・・それらは、食のみならず政治や経済、儀礼などをめぐって、魚やほかの動物たちには見られない、複雑で高度な文化の複合体を形作っていた。鳥は、日本文化そのものを理解するうえで欠かせない重要な動物だったのである。 歴代の徳川将軍は、鷹狩で野鳥を狩り、鶴を天皇に献上し、また大名や家臣に獲物を分け与えた。中・下級の武士たちは雁鍋や鴨鍋を楽しみ、裕福な町人は料亭で野鳥料理に舌鼓をうち、庶民は鴨南蛮や雀焼といった素朴なファストフードを頬ばった。幕府によって野鳥流通が厳しく統制され、日本橋の水鳥市場は活況を呈し、その大きな利権を狙ってアウトローたちがうごめいていた。しかし、江戸時代に隆盛を極めたこの食文化は、明治以降、衰退してしまう。そして今、数千年の歴史をもつ野鳥を食べる伝統文化が、日本から消滅しようとしている。 さまざまな野鳥料理のレシピ、江戸に鳥を送っていた村のフィールドワークなどから、語られざる食文化を総合的にとらえたガストロノミー(美食学)の誕生。 目次 序章 鳥の味にとりつかれた美食家たち 第一章 鳥料理の源流――京料理から江戸の料理へ 1 日本人はいつから鳥を食べていたのか? 2 中世の鳥料理 第二章 江戸時代の鳥料理と庖丁人――鶴の味噌汁、白鳥のゆで鳥、鷺の串焼き 1 江戸の町から出てきた大量の鳥の骨 2 『料理物語』のレシピ 3 庖丁人――一流シェフの伝統と技術 第三章 大衆化する江戸の鳥料理――富商、貧乏武士、町人の味覚 1 鶏鍋、雁鍋、鴨鍋――中級・下級武士の食卓 2 料亭・名店の味――富裕層、文人墨客の贅沢 3 鴨南蛮と雀焼――庶民の素朴なファストフード 第四章 闇の鳥商売と取り締まり――せめぎあう幕府と密売人 1 「生類憐れみの令」による危機 2 アウトローたちの鳥商売の手口 3 鳥商売と大岡裁き 第五章 侠客の鳥商人 ――東国屋伊兵衛の武勇伝 1 日本橋・水鳥市場の男伊達 2 幕臣と侠客との親密な関係 第六章 将軍様の贈り物――王権の威光を支える鳥たち 1 鷹狩と贈答による秩序維持 2 「美物」の使い回し――中世の主従関係 3 「饗応料理」の鳥の意味 第七章 江戸に鳥を送る村――ある野鳥供給地の盛衰 1 手賀沼の水鳥猟 2 西洋的狩猟の浸食 3 カモが米に負けた 終章 野鳥の味を忘れた日本人 -
使える哲学 私たちを駆り立てる五つの欲望はどこから来たのか
新しいウイルスの蔓延をはじめ予期せぬ出来事が次々に起こり、AIなどの技術が想像もしなかった可能性を現実にする状況は、とどまるところを知りません。全体を見通すことは難しく、自分が今どんなところにいるのかも分からぬまま、新たな事態に翻弄されながら生きている、というのが多くの人の実感でしょう。 そのとき「使える」のは「哲学」である――これが本書のメッセージです。では、どのように使えるのか。その威力を実際に体験していただくために、本書は「富」、「美」、「科学」、「正義」、「私」という5つのテーマを設けました。誰もが「富」を手にし、「美」しくありたいと願いますが、それを実現するのに必要なのが、さまざまなテクノロジーを生む「科学」だと信じています。ところが、「富」と「美」だけでは満足できず、誰もが自分は正しいと信じ、「正義」ゆえに葛藤や悲劇が生み出されます――そのすべては「私」への固執がかつてないほど強くなった時代の現象です。 つまり、「富」、「美」、「科学」、「正義」、「私」は、どの時代、どの場所でも同じだったのではなく、歴史の産物なのです。それがいかにして生まれ、いかに変化してきた結果、現在の私たちを捉え、駆り立てているのかを解明できるのは、哲学だけだと断言できます。本書は、近年の出来事からスタートして、歴史の地層を掘り進め、徐々に深度を下げていく作業を実演していきます。従来の哲学史のように歴史をくだっていくのではなく、まるで発掘の作業のように歴史をさかのぼっていった先で、真の自由を手にできるはずです。 [本書の内容] I 富:「承認」への欲望 深度0 2019年:「富」の魔法/深度2 1867年:マルクスの価値形態論/深度3 1759年:アダム・スミスの道徳論/深度4 1517年:プロテスタント神学の救済論 II 美:「尊さ」への欲望 深度0 2019年:「美」の消費/深度1 1979年:「大きな物語の終焉」/深度2 1800年:「芸術」という神話/深度4 1590年:「何かよくわからないもの」の優美=恩寵 III 科学:「進歩」への欲望 深度0 2020年:「科学」の信仰/深度1 1962年:クーンの「通常科学」/深度4 1543~1687年:近代科学の「パラダイム」 IV 正義:「権利」への欲望 深度0 2017年:「正義」の揺らぎ/深度1 1962~71年:リベラリズムの「理想」/深度4 1690年:自然権のゆくえ V 私:「ありのまま」への欲望 深度0 2020年:「私」の全肯定/深度3 1781年:カントの「理性」/深度4 1641年:デカルトの「コギト」/深度1 1923年:無意識を操作する広告技術 欲望の哲学史から未来へ -
体操競技のバイオメカニクス
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【元体操のお兄さん「よしお兄さん」こと小林よしひささん推薦!】 レッツ体操!原理と基本を理解して体操力アップ! 本書は次のような方にお薦めします。 ・体操競技選手や、体操部・体操教室所属の学生およびその保護者・指導者 ・体操競技を楽しく観戦したい方 ・体操技の練習方法に関心のある方 本書では「ゆか」「鉄棒」「跳び箱(跳馬)」を中心に扱い、バイオメカニクス(=生体力学)研究の結果を交えながら、技の実施方法・練習方法を理論的に解説しています。例えばゆかでは、正しい「前転」のやり方(技術)から「バク転」「バク宙」まで、鉄棒では「け上がり」「ともえ」「ほん転倒立」「懸垂振動技」まで、跳び箱では「前転とび」までを解説しています。 一般の方が読んでも技の練習はできますが、マットも無しに一人でバク転やバク宙などの練習をするのは絶対にNGです! 経験者の指導・補助を必ず受けてください。 編集担当渾身のパラパラ漫画もお楽しみください。 【目次】 第1章 体操競技の特性および歴史 第2章 バイオメカニクスの基本 それぞれの運動動作に必要な筋肉 筋力以外に体操に必要な体力 体力と技術 身体運動のバイオメカニクスの基本 運動時の脳の活動 第3章 倒立の科学 なぜ倒立は難しいのか 倒立の練習法 倒立の発展形 第4章 ゆかの基本技の科学 前転からバク転・前宙・バク宙まで 前転 後転 側転 ロンダート 首はね起き バク転 前宙 バク宙 第5章 鉄棒の基本技の 前回りからけ上がり・ほん転倒立・懸垂振動技まで 鉄棒の歴史 鉄棒の基本的な練習 前回り下り 逆上がり 空中逆上がり 空中前回り グライダー コウモリ振り下り け上がり ともえ ほん転倒立 懸垂振動技―後ろ振り上がり・大車輪 第6章 跳び箱(跳馬)の基本技の科学 開脚とびから転回とびまで 跳び箱技の基本構成 開脚とび 閉脚とび 台上前転 前転とび 第7章 その他の男子競技種目の基本技の科学 あん馬・つり輪・平行棒 あん馬 つり輪 平行棒 第8章 その他の女子競技種目の基本技の科学 段違い平行棒・平均台 段違い平行棒 平均台 第9章 連続技・高難度技の科学 連続技 高難度技 高難度技の例:ゆか 高難度技の例:鉄棒 第10章 技をきれいに見せるために ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
新風記 日本創生録
日出づる国、日ノ本はいかに興ったのか。 遥か昔。民のためにその身を捧げ、長く苦しい旅に出た若者がいた。 まだ日本が日本でなかった時代。日向の里の跡継ぎ・彦火火出見(ヒコホホデミ)は、天災で農地が深刻な被害を受け、各々の里が争い合う現状に心を痛めていた。耐え忍び、助け合え、とただ語り掛けるだけで果たして皆を救えるのだろうか。自らが行動し、未来を示してこそ多くの民を救うことに結び付くのではないか。火火出見は、よき理解者である長兄・五瀬(イツセ)、武芸に長けた次兄・稲飯(イナヒ)、稲作の名人である三兄・三毛入野(ミケイリノ)らとともに理想郷として伝わっていた「豊葦原」への旅を決意する。豊葦原で、人々を束ねる国を作り、民を導くことこそ己の使命だと信じて。 気鋭の歴史作家が、大胆な着想とアプローチで迫った「神武東征録」。 『古事記』『日本書紀』をベースに、立国の礎を描いた歴史スペクタクル巨編! -
闇の盾 政界・警察・芸能界の守り神と呼ばれた男
年会費は2000万円、日本最強・最高の危機管理会社・日本リスクコントロール。 著名政治家、一流企業経営者、「芸能界のドン」と呼ばれる大物、さらには暴力団組長までが頼りにする「駆け込み寺」だ。 依頼は紹介者からの紹介があったときのみ、電話番号も公開せず、ホームページすらないが、依頼が途絶えることはない。 「あなたが本当に無実だったら助けてあげる。ただ、私の調べは捜査一課よりもきついかもしれないよ」 日本リスクコントロール代表の寺尾文孝社長は、警視庁機動隊員を経て秦野章元警視総監の秘書となり、警察・検察に圧倒的な人脈を築いた。 バブル期には、元暴力団組長に乗っ取られかけた大証一部上場企業・日本ドリーム観光の副社長として闇勢力の排除に尽力し、ダイエー・中内功社長に会社を売却した。 許永中、伊藤寿永光、高橋治則、後藤忠政、中江滋樹らと対峙し、自らも不動産会社を設立して大規模なリゾート開発も手掛けたが、バブル崩壊で頓挫。 その後は危機管理専業となり、数多くの依頼を処理してきた。 徹底した事前調査と情報収集によって「突破口」を見出し、政界・官界の中枢に張り巡らせた人脈をつなげることで、ひとつ一つ案件を処理していく。 その評判を聞きつけ、また新たな依頼主が現れる――。 波乱万丈、息をもつかせぬ圧巻の手記。 -
語源図解 からだと健康の英単語
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ☆彡読めばいつのまにか覚えてる魔法の本☆彡 ★80万部突破のベストセラー「語源図鑑」の医療版!★ からだや医療に関する英語は難しくて長い英単語ばかり。 でも、語源を知れば、一気に「理解しやすい、覚えやすい」世界に変わります。 医学生、看護学生、医師、看護師、医療従事者、関係者へのオタスケ本! 知ってる人はこう覚えてます。知らないと損しますです! 序章 接頭辞編 1章 体の部位編 2章 内臓編 3章 循環器編 4章 泌尿器編 5章 症状編 6章 物質編 7章 手術編 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
なぞとき 深海1万メートル 暗黒の「超深海」で起こっていること
人を寄せつけぬ「暗黒の世界」へ――いま、科学と冒険が交わる! 深海――光の届かない200メートル以深の海――は、古くから人類の知的好奇心を刺激してきた。海底にはどんな地形があるのか? そこではどんな生物がどんなふうに生きているのか? 海の深層で水はどのようにめぐっているのか? 人間の活動による海洋汚染はどこまでひろがっているのか? たくさんの謎がある。 海の調査技術や潜水船の進歩により、深さ6,000メートルを超える「超深海」の様子がおぼろげながら見えてきた。そこは意外にも多様で賑やかな世界だった! 超深海に挑む科学者・探検家のエピソードを交えながら、最新知見を解説する。あなたもきっと潜りたくなる! 【おもな内容】 第1章 海はどこまで深いのか?――深海・超深海への招待 第2章 世界最深点はどこか?――海底探査の歴史 第3章 この目で見たい!――究極の深みへ挑んだ英雄たち 第4章 ヒーロー現る――5大洋の最深点すべてをきわめた男 第5章 海を上下にかき混ぜる――深層大循環のしくみ 第6章 海底温泉とは何か?――熱水活動のしくみと生命の起源 第7章 海溝底では何が起こっているのか?――超深海科学の最前線 第8章 深海に生きる――奇妙な生物たちのスゴ技 第9章 深海で出会う――パートナーとわが家 第10章 深海を守れるか?――汚染・資源・絶滅危惧種 -
キツネ目 グリコ森永事件全真相
147通にも及ぶ膨大な脅迫状、600点以上の遺留品、さらには目撃、尾行までされながら、ついに時効の彼方へと逃げ込んだ「グリコ森永事件」犯人グループ。 その中心人物、かつ司令塔となったのが、「キツネ目の男」だった。 グリコの江崎勝久社長を自宅から拉致して監禁、身代金を要求するという「実力行使」から、青酸入りの菓子と脅迫状の組み合わせによって裏取引し、企業からカネを奪おうとする「知能犯罪」、そしてメディアや世論を巻き込んだ劇場型のパフォーマンスまで、日本の犯罪史上に残る空前絶後の事件だ。 しかし、犯人グループは、その「痕跡」を消しきれていなかった。 当時、第一線で捜査にあたった刑事、捜査指揮した警察幹部、犯人グループと直接言葉を交わした被害者、脅迫状の的になった企業幹部など、徹底した取材で事件の真相をえぐり出す。 「少なくとも6人いた」という犯人グループの、役割分担、構成にまで迫る! 「キツネ目と仲間たち」の全貌が、闇の向こうから浮かび上がる――。 -
好きになる精神医学 第2版
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人工知能の脳太郎と、精神科医のDr.ナビが、精神医学の世界をご案内。 精神医学の入門書として最適の一冊。 わかりやすい解説とイラストですらすらと読めます。 「精神科」ってどんなとこだろう? 治療ってどういうふうに行われるのかな? 精神科でもらう薬って、どんな作用があるんだろう? 精神科はなんだからわからない、なんとなく怖いと思っている人、 関係ないと思っている人、 本書を読めば、精神医学の概略をやさしく学ぶことができます。 【目次】 プロローグ ある日の精神科 1 脳のしくみとこころ 2 こころの病気とその症状 3 心理療法(精神療法) 4 こころの病気の薬 5 眠りを考える 6 脳の状態を調べる方法 エピローグ 精神医療に携わる人たち ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
ヤクザと過激派が棲む街
かわぐちかいじ氏激賞! 「浅間山荘事件以後、新左翼過激派はどうなったのか、 何と山谷でヤクザと激突していた。 革命か抗争か、これは共に暴力を肯定したもの同士が 存在を懸けて渡り合った血の記録だ。 読まずにはいられない」 戦後復興にまい進する東京の片隅で、高度成長を支えた日雇い労働者たちが集まった山谷のドヤ街。一億総中流化社会からふるい落とされた、消したい過去を持つ無宿人たちがやけっぱちの賑わいに片時の安息を観抱いていたこの街は、およそ40年前、いまやともに絶滅危惧種となった「ヤクザ」と「過激派」の抗争による殺戮の場と化した。 なぜヤクザと過激派はこの街で全面衝突を余儀なくされたのか? 日雇い労働者たちのオアシスはなぜ衰退したのか? ヤクザに存在意義はあるのか? 左翼活動家に大義はあったのか? 繁栄から取り残された労働者たちと、時代から見捨てられた過激派、欲望に取り憑かれた暴力団、さらには警察権力を交えたヤケクソの暴力がほとばしる、戦後史に埋もれた「日本社会の歪」が激しく暴発するピカレスク・ノンフィクション! 序章 革命か抗争か 第一章 現場闘争 第二章 暴力手配師を撃て 第三章 ドヤ主と活動家 第四章 過激なる者たち 第五章 いいかげんな男 第六章 左翼・右翼・ヤクザ 第七章 金町戦 皇誠会登場 第八章 金町戦 互助組合の策謀 第九章 金町戦 撮影現場の悲劇 第十章 金町戦 襲い来る銃弾 第十一章 戦線離脱 第十二章 映画と民間権力 第十三章 山口組國粋会 第十四章 それぞれの戦後 終章 北帰 -
南極ダイアリー
棚氷の崩壊、氷河の後退、上昇する海水温……。南極大陸と南極圏の島々では、自然環境と生態系の変化が複雑に絡み合い、予想外の事態が次々と起こっている。 荒れ狂うドレーク海峡の先にある南極の“日常”を二〇年にわたり撮り続けた写真家は、何を見て、聴いて、嗅いで、触れたのか。 五感による、未知なる大地の記録! 深夜2時、白夜のに写るペンギンの長い影。 深く厚い氷の下のカラフルな海の表情――。 温暖化で変わるゆく南極の動物たちや景色を 貴重な写真120点に及ぶ写真とともに描写する。 カラー口絵32ページつき はじめに 第一章 温暖化の波のなかで――南極半島 第二章 南大洋に浮かぶ生きものたちの楽園――サウスジョージア島 第三章 コウテイペンギンの国――ロス海、ウエッデル海の奥懐へ -
手の倫理
人が人にさわる/ふれるとき、そこにはどんな交流が生まれるのか。 介助、子育て、教育、性愛、看取りなど、さまざまな関わりの場面で、 コミュニケーションは単なる情報伝達の領域を超えて相互的に豊かに深まる。 ときに侵襲的、一方向的な「さわる」から、意志や衝動の確認、共鳴・信頼を生み出す沃野の通路となる「ふれる」へ。 相手を知るために伸ばされる手は、表面から内部へと浸透しつつ、相手との境界、自分の体の輪郭を曖昧にし、新たな関係を呼び覚ます。 目ではなく触覚が生み出す、人間同士の関係の創造的可能性を探る。 -
中世武士団
平安時代後期から戦国時代の終わりまで、中世をになった特徴的存在が武士団です。 「土」と結びついたイエ支配権の強力さと独立性、生活の実際と意識のあり方、10世紀初頭の武士団の実体と鎌倉武士団への発展の過程、「板碑」が語る武士団の歴史、安芸国の小早川氏に見る鎌倉的武士団から南北朝・室町的武士団への変貌の経過と武士団の支配下の荘園の様相、北陸の雄たる朝倉氏の城下町、越前一乗谷の考古学的発掘の成果をとり入れた戦国武士団の一面。そして中世から近世へと移りゆくなかで武士団が喪失した「自立性」への惜しみない哀悼。 本書は、日本中世史の泰斗が「中世武士団」という社会集団の実態と特色、そして中世社会の構造を、歴史書、文学作品、碑文、考古学資料を駆使し鮮やかに描き出し、高い評価を受け続けている作品です。30年以上前の著作ではありますが、学生や研究者にとっては今なお必読書であり、一般読者層にとっては最良の日本中世史入門といえる名著です。 〔原本/1974年、小学館「日本の歴史」12巻『中世武士団』〕 ※本書の原本は1974年、小学館より「日本の歴史」第十二巻『中世武士団』として刊行されました。講談社学術文庫収録にあたっては、同社より1990年に刊行された「文庫判 日本史の社会集団」第三巻『中世武士団』を底本とし、2005年に山川出版社から刊行された「石井進の世界」第二巻『中世武士団』を参照しました。 【目次より】 中世武士団の性格と特色――はじめに 曾我物語の世界 敵討とその周辺 「兵」の館をたずねて 「兵」から鎌倉武士団へ 板碑は語る 武士団とは何か 小早川の流れ(一)――鎌倉時代の歩み 小早川の流れ(二)――南北朝・室町時代の武士団 埋もれていた戦国の城下町――朝倉氏の一乗谷 失われたもの、発見されるもの――おわりに -
小説の神様 3冊合本版
【2020年10月2日(金)映画公開!】 W主演佐藤大樹(EXILE/FANTASTICS)&橋本環奈 「小説の神様」シリーズ3冊合本版。 小説は、好きですか――? いつか誰かが泣かないですむように、今は君のために物語を綴ろう。 僕は小説の主人公になり得ない人間だ。学生で作家デビューしたものの、発表した作品は酷評され売り上げも振るわない……。 物語を紡ぐ意味を見失った僕の前に現れた、同い年の人気作家・小余綾詩凪。二人で小説を合作するうち、僕は彼女の秘密に気がつく。彼女の言う“小説の神様”とは? そして合作の行方は? 書くことでしか進めない、不器用な僕たちの先の見えない青春! 【収録作品】 『小説の神様』 『小説の神様 あなたを読む物語(上)』 『小説の神様 あなたを読む物語(下)』 -
「人間以後」の哲学 人新世を生きる
21世紀に入ってから、以前にもまして人類は、大地震、台風、集中豪雨などの自然災害に遭い、今また新しいウイルスとの共存という課題を目の前にしている。もちろん、日本も例外ではない。 ここに出現しようとしているのは、私たちが今まで意識することなく当たり前に存在することを前提にし、その中で生きていると思ってきた「世界」が根底から崩れ去ろうとしている状況ではないだろうか。その認識が示されているのが、2000年に提唱された地質時代の区分である「人新世」だろう。これは人類の著しい発展の末、地球規模の環境変化がもたらされる時代として定義される。そこでは、今まで当たり前だった世界は、まったく当たり前ではなくなる。 だが、そんな来たるべき時代にはどのような世界が出現するのか、そしてその世界の中で人間が「人間」であるための条件とは何か、そのとき私たちは何を拠り所にして生きていけばいいのか、といったことは、まだ問われ始めたばかりである。ドイツの哲学者マルクス・ガブリエル(1980年生)の名を知らしめた著作の表題になっている『なぜ世界は存在しないのか』という問いは、その一つの試みだと言うことができる。 本書は、ガブリエルのほか、近年日本語への翻訳が相次いでいる、カンタン・メイヤスー(1967年生)、ティモシー・モートン(1968年生)、グレアム・ハーマン(1968年生)といった1960年代生まれの哲学者たちを簡便に紹介しつつ、その思想を正面から検討し、日本の状況と照らし合わせる中で、これから先の世界と人間をめぐるさまざまな問いに答える方法を提示するものである。哲学・思想のみならず、建築や現代美術、演劇といった芸術の世界とも深くコミットしてきた著者が渾身の力を込めて書き上げた本書は、これまでの集大成であるとともに、「その先」に見える可能性を指し示すものにもなっている。 現代哲学の優れた概説書である本書が、同時に「予言の書」でもあることは、今後の時間の中で証明されることだろう。誠実に思索したいと思うすべての人に捧げる。 [本書の内容] プロローグ 第1章 世界の終わり? 第2章 世界形成の原理──ガブリエルとメイヤスー 第3章 人間から解放された世界──ティモシー・モートン 第4章 「人間以後」の哲学──グレアム・ハーマン 第5章 人間の覚醒――柄谷行人 第6章 地下世界へ──フレッド・モーテン 第7章 新しい人間の条件──アーレントからチャクラバルティへ エピローグ -
好きになる免疫学 ワークブック
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 好きになるシリーズ初のワークブック登場! 重要事項を楽しくマスター! まずはこの1冊で、免疫学の基礎はばっちりです。 【特徴】 □ インパクトのある大きなイラストと的確な解説 □ オリジナル確認問題で重要事項を総整理 □ さまざまな医療職の国家試験問題を丁寧に解説 □ 楽しい記憶術も満載! □ 大好評のベストセラー『好きになる免疫学 第2版』と連携 マクロファージ、B細胞、T細胞……。 免疫の世界で大活躍のキャラクターたちが、 読者の皆さんのお勉強をお手伝いします。 免疫学がもっと好きになる! 【目次】 第1話 免疫を担当する細胞たち 第2話 免疫応答の全体像 第3話 自然免疫応答 第4話 体液性免疫 第5話 細胞性免疫 第6話 自然免疫応答と適応免疫応答との相互関係 第7話 I型過敏反応 第8話 II型とIII型過敏反応 第9話 IV型過敏反応 第10話 免疫学的寛容 第11話 関節リウマチ 第12話 臨床免疫学の地図 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
一人と千三百人/二人の中尉 平沢計七先駆作品集
関東大震災の混乱のなか亀戸事件で惨殺された若き労働運動家は瑞々しくも鮮烈な先駆的文芸作品を遺していた。 知られざる作家、再発見 関東大震災の混乱のなか亀戸事件によってわずか三十四歳で非業の死を遂げた労働運動家・平沢計七。 彼は少年時から鉄道会社の大工場で労働現場に立ち、やがて労働組合活動に入っていったが、その短い生涯で、瑞々しくも鮮烈な文芸作品を遺していた。 短篇小説十三篇、戯曲七篇と評論・エッセイ七篇を精選し、知られざる先駆的作家に再び光をあてる。 祖国の手で打砕かるゝか、 民衆の手で打砕かるゝか 死を予想しえた若き労働運動家、 その知られざる文学的航跡。 大和田 茂 平沢は日々の労働運動や社会運動の中で、数々の軋轢、暗闘、分裂をいやというほど味わってきた。なぜ、人々は階級的憎悪をもってテロリズムに走るのか、なぜ思想のちがいや意見対立、すなわち小異を捨てて大同団結できないのか。彼にとって、革命は遼遠の彼方であった。(中略)平沢はさらに労働者の意識に下降しようとしていた。彼は指導者意識が強かったが、一方では小説、戯曲、講談などで人々の内面にわかりやすく訴えかけていこうとした。「解説」より -
最後の社主 朝日新聞が秘封した「御影の令嬢」へのレクイエム
日本のクオリティ・ペーパーを自任する朝日新聞社。その朝日株の6割を握っていたのが、創業者・村山龍平と村山家である。 そのため、朝日新聞は村山家を「社主」として手厚く処遇しつづけた。 その「最後の社主」となった村山美知子は、1920年、新聞王と呼ばれた村山龍平の孫として生まれた。母・於藤は龍平の孫、父・長挙は子爵・岡部家から婿入りした旧華族だった。 朝日新聞が生み出す巨大な利益と、華麗なる血脈――美知子は、妹・富美子とともに、神戸・御影の邸宅と有馬温泉の別邸を行き来しながら育った。日本舞踊、古式泳法、スキー、茶道、ピアノなどを学ぶ、日本有数の「深窓の令嬢」――それが村山美知子だった。 戦後、海軍大将の長男を婿に迎えるが、朝日新聞の経営に興味を示さず、離縁してしまう。傷心の美知子は、音楽の世界で活躍することになった。 朝日新聞が後援する日本を代表する音楽祭「大阪国際フェスティバル」の専務理事として、世界各国から有名指揮者、オーケストラ、将来有望な若手を招聘した。小沢征爾、カラヤン、ルービンシュタイン、ワイセンベルクらが美知子に深い信頼を寄せた。 一方、朝日新聞の経営陣は、株を握る村山美知子の機嫌を取ろうと奔走する。専任の「秘書役」をつけ、お気に入りの高級パンを届け、記者出身の役員は慣れない茶道に挑戦し足がしびれて昏倒した。 誕生会や村山家の祭礼には編集幹部がこぞって参加し、お祝いの言葉を述べた。 しかし、子どものいない美知子社主が高齢になるにつれ、朝日株の行方が焦点になる。朝日経営陣は、あの手この手を使い、美知子社主から株を奪おうと画策した――。 その最晩年に「秘書役」となった元事件記者が、朝日新聞最大のタブーを赤裸々に明かす。 朝日経営陣は、どうやって村山家から株を奪ったのか。 巨額の税金をどのように処理したのか。 朝日新聞株が外部に流出する可能性もあった、最大の危機とは。 新聞、メディア経営の深奥に迫る、驚愕の書。 -
なぞとき 宇宙と元素の歴史
「私たちは星の子」――私たちの体や身のまわりのもの、そして金などの貴金属まで、さまざまな元素が誕生した宇宙ドラマを生き生きと語りおこす力作! ――村山斉氏(カリフォルニア大学バークレー校 教授)、絶賛! 万物を構成する元素は、宇宙がはじまったその瞬間には存在しなかった。宇宙の歴史の中でさまざまな元素が生まれ、物質が形づくられてきたことがわかっている。では、元素はいつ・どこで・どのようにしてつくられたのか? ヒントは夜空に輝く星(や、人の目には見えない天体)たちが握っている。 近年、星たちの〈メッセージ〉を見聞きする目と耳が急速に進化してきた。さまざまな波長の光をとらえ、重力波を検出することができるようになった(マルチメッセンジャー天文学が幕を開けた)。そして、星たちのメッセージを解釈する理論的研究も進んでいる。理論と観測が結びつき、驚くべき事実が明らかになる! 「私たちはみんな超新星爆発を経験した元素たちからできている、私たちの体内を流れる血液には白色矮星の爆発を経験した鉄がふくまれている、携帯電話の中にあるレアアースや指輪のプラチナは中性子星のかけらでできている――それぞれの生い立ちを想像するだけで、何もかもとても愛しいものに思えてくるのです」 (本書「おわりに」より) 【おもな内容】 第1章 宇宙も人間も同じ元素でできている 第2章 水素とヘリウムができるまで――138億年前のビッグバン 第3章 炭素と酸素ができるまで――星の中の核融合 第4章 鉄の仲間たちができるまで――超新星爆発がつくる元素 第5章 レアアース、金、プラチナができるまで――新しい主役! 中性子星合体 第6章 私たちの住む地球ができるまで――宇宙の化学進化から生命の星へ 第7章 中性子星合体が見つかるまで――星たちが奏でる重力波のメロディ 第8章 宇宙と元素の物語のこれから -
ヒューマニズム考 人間であること
「それは人間であることとなんの関係があるのか。」フランス・ルネサンス文学の泰斗が、宗教改革をはじめさまざまな価値の転換に翻弄されながらも、その思想を貫いたユマニスト(ヒューマニスト)たち――エラスムス、ラブレー、モンテーニュらを通して、「人間らしく生きようとする心根と、そのために必要な、時代を見透す眼をもつこと」の尊さを平易な文章で伝える名著。●大江健三郎氏による、本書の底本(講談社現代新書版、1973年)への推薦の言葉より〈この平易な小冊子にこめられているのは、先生が生涯深められてきた思想である。「人類は所詮滅びるものかもしれない。しかし、抵抗しながら滅びよう。」という言葉を見つめながら、先生はその抵抗の根本の力を明らかにしてゆかれる。〉 【目次】 1 ヒューマニズムということば2 ユマニスムの発生3 宗教改革とユマニスム4 ラブレーとカルヴァン(一)5 ラブレーとカルヴァン(二)6 ユマニスムとカルヴィニスム7 宗教戦争とモンテーニュ8 新大陸発見とモンテーニュ9 現代人とユマニスム -
源匣記 獲生伝
人知を超える力を持つ「小匣」を有する真族により村を焼かれ、両親を目の前で殺されてしまった少年がいた。その名も、木曾捨丸。被征服民出身の彼は、時を経て、復讐のために立ち上がる。真族の賊から小匣を略奪し、獲生と名乗りを変えた捨丸は、真族の領地へ乗り込んだ。波乱の時代の中で、一兵卒から仲間とともに一大勢力を築き上げていく獲生だったが、真族の王が起こした蛮行と、軍の中で切磋琢磨しあった友・転疾がもたらす驚愕の事実を前に、事態は風雲急を告げる!幾度となく訪れる試練と戦いの果て、千年にわたる王朝史が大きく書き換わる――!「匣」により超能力を得た若き帝vs. 千年にわたる被征服民の復讐者大陸の覇権を巡って、かつての友が真っ向勝負!超弩級の日華融合ファンタジー大戦!
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