国内小説 - 集英社作品一覧
-
4.0殺し屋組織のボスが急逝し、遺された「死者のリスト」争奪戦が勃発。このリストは今まで誰が誰の暗殺を依頼したのかが記され、世界情勢を一変させる可能性がある顧客名簿で、そのありかを知るのはボスの息子・三也(4歳)だけ。ボスの忠実な部下だった朝比と哮は三也と疑似家族として暮らしながら懐柔し、ありかを聞き出す作戦に出た。が、実はこの二人、大変仲が悪かった。おまけに若くして殺し屋業界に身を置いたため普通の生活がわかるはずもなく…。三也のお着換え拒否に偏食といった子育てあるある、さらにご近所とのトラブルなどこのミッションは暗殺よりも難しい――! 殺し屋二人組は無事コンプリートできるのか!?
-
4.2なかなか厳しい就活を経て、食品卸会社に入社した酒匂(さこう)ミチル。取引先にウケがよさそうな名前だという安直な理由で、“酒類”販売二課に配属されてしまったが、実はお酒はほとんど飲めない。取引先の信頼を得るためと、勧められたお酒を必死に飲んではいる。初めはこれが、大人になる通過儀礼なのだと思っていたが、どうしても美味しいと思えない。学生時代の友達との集まりも、いつしか夜のお酒の店ばかり。孤独と疲れを感じていたある日、引き継いだ取引先のひとつに、極端に注文が少ない「バー」があることに気づく。『SOBER CURIOUS』――この店は、ノンアルコールをたしなむバーであるらしく……?
-
3.6西の果ての国・銀盞(ギンセン)には、術師の呪いによって二百年眠り続ける姫君がいる――そんなおとぎ話と共に、術師が人々から恐れられる世界。旅の商人ヤコウは、ひょんなことから謎多き術師・ソウシと樫の木の精霊・緑禅の供として、道中の世話をすることになる。「僕は眠りの物語を集めて旅をしているのです。長い間、ずっと」ソウシは自分が「言葉を持たぬものや文字を持たない文明が、世界に残した記憶を読み解く」力を持つ、いわば想術師だと語り、ソウシとヤコウの旅は、やがて遥かなる「祈り」を呼び起こすことになる。「眠りの物語」を巡る、翠色のフェアリーテール!
-
3.0
-
3.8
-
-
-
3.3
-
3.5
-
-
-
4.2
-
3.7
-
3.0
-
3.5
-
3.8
-
-
-
4.0
-
4.0数えで12歳となった白菊丸は、母と離れて勿径(もっけい)寺へと入った。さる貴き方の落胤である白菊丸は寺で修業し、ゆくゆくは僧侶となるのだ。始まった寺での日々。同じように預けられた稚児たちと一緒に学び、幅広い教養を身に着けていく白菊丸は、ある日、先輩稚児たちに声をかけられた。曰く、勿径寺の宝蔵には力ある物の怪たちの骸が封印されている。新しく寺に入った者は、胆力を鍛えるため、夜中にひとりでその宝蔵に行かなければならない、と。新人いびりとも知らず、その夜、白菊丸が宝蔵を訪れるとそこには白い毛皮をまとった物の怪がいて…。稚児たちがつぎつぎと騒動に巻き込まれるなか、和尚には何やら隠し事があるようで?
-
4.4かつて陰陽師たちの活躍によって表の世界から追いやられたあやかしたちは、人々の中に隠れ暮らしている。老舗料亭“花むしろ”を営む蓮水家も、変化が得意な妖狐の一族だ。そんな蓮水家に縁談が持ち込まれた。しかも妻にと望まれたのは、正妻の子である妹ではなく、妾腹の長女・瀬那。相手は帝都でも御上の信任が厚い名家の当主・祁答院伊月。父親は名家との繋がりが出来ると喜んだが、この婚姻には大きな問題があった。祁答院家は、あやかしたちの天敵・陰陽師の家系なのだ! 正体がバレたら退治される!? 緊張の新婚生活が始まった!
-
4.0「エリス、ほらご覧。また君のために人が死んだ」――硝子の棺に横たわる死せる美少女エリス。彼女は決して腐敗せず、いつの頃から存在するのかもわからない。棺は、黒装束の男に運ばれ、エリスは時代も国も超えてその姿を見せる。ある時は親を知らない墓守の青年の前に。またある時は友人の美貌に複雑な思いを抱く少女の前に。彼らはなぜ、エリスに惹かれてしまうのか? さらにある成金貴族の息子は、エリスのための“秘密の集い”にのめり込んでしまう。その先に、破滅が待ち受けているとも知らずに……。2021年集英社ノベル大賞準大賞受賞作!
-
3.8千景が帰国後はじめてのクリスマスが訪れようとしている。昔はクリスマスが苦手だったが、いまは千景を笑顔で迎えてくれる異人館画廊に集う人たちがいるおかげでまったく違う風景に感じられる。だが一方で千景は恩師から再渡英を意味する博士論文の執筆を勧められており…。そんななか不可解な強盗事件に、呪われた絵画が関わっているらしいと京一から相談を受けた千景と透磨は、カラヴァッジョに憑りつかれるように魅せられた男と、父との軋轢に苦しみ続けた女の奇妙な接点に気づいた。見る者の心揺さぶるアウトサイダー・アートの謎を追う中、千景が見つけた自身の過去と未来を照らす「答え」とは? 『異人館画廊』第一部・完結!
-
4.0
-
4.0結婚式直前、婚約者が駆け落ち。裏切られた上に、それが社交界新聞に載ってしまう屈辱を味わった名門の娘エリカは、ひと目を忍んでひっそりと王立図書館で働いていた。そこへある日、垢抜けない眼鏡男子が「伝説の魔導書」を探しにやって来た。その手助けをしている最中、目当ての本に触れたとたんにエリカは気を失い、気がつくと眼鏡男子の家に! 彼は伝説の美しすぎる魔法使いミルチャ・アントネスクだった。ところが魔導書がらみの「竜化の呪い」にかかってしまったエリカの頭には小さな角が生えてきて……。呪われ令嬢と伝説の魔法使いによる恋と呪いのドラコニック・ファンタジア!
-
3.4遙か遠く……。未曾有の戦争により、世界は壊滅的な打撃を受けた。国家は分断され、文明は滅び去り、軍事用の使役動物として生み出した異形の生物たちが野生化し、地に満ちた。衰退した人類は、残された大地の片隅に追いやられ、砂漠化と目から感染する病(虹染病)のはびこる環境に暮らすことを余儀なくされていた。しかし、数百年の時を経て、失われた文明の力を借りた北方の小国が「ゲルミリア帝国」を名乗り、世界の覇権を狙い始めていた。ゲルミリア帝国の辺境都市で神殿の下働きをしている少女シリンは、かつて滅ぼされたジャンスー族の生き残り。特異な見た目のジャンスー族であるがゆえに虐げられながら暮らしている。そんなある日、神殿に奉納されている「水の剣」に触れられることに気づく。「水の剣」は、あらゆる生命を凍らせるという呪いの剣。それなのに、なぜ触れることが出来るのか……。また、時を同じくして、異国の青年エニシテと出会う。魔獣師で機械化された義手を持つエニシテは、ある野望を胸に抱いていた。「水の剣」を扱うことのできるシリンに、「帝国」を脱出しようと誘うのだが……。剣と魔獣と砂の世界で、少女の戦いと冒険が始まる…!
-
4.21945年の夏。軍の密命を受けた京都帝国大学・物理学研究室で、原子核爆弾の研究が進んでいた。若き研究者・石村修が実験に没頭する日々のなか、建物疎開で家を失った幼馴染の朝倉世津が修の家に居候することに。時を同じくして、修の弟・裕之が戦地から一時帰郷し、久しぶりの再会を喜ぶ3人。ひとときの幸せな時間のなかで、戦地で裕之が負った深い心の傷を垣間見る修と世津だが、一方で物理学に魅了されていた修も、その裏にある破壊の恐ろしさに葛藤を抱えていた。そんな二人を力強く包み込む世津はただ一人、戦争が終わった後の世界を見据えていた。死への恐怖や未来への希望、それぞれの想いを受け止め、自分たちの未来のためと開発を急ぐ修と研究チームだが、ついに運命の8月6日が訪れてしまう。戦争に翻弄されながら、未来へ向かう若者たちの青春グラフィティ。柳楽優弥×有村架純×三浦春馬×監督:黒崎博 映画ノベライズ!
-
3.0「本を作りたい」という長年の夢を叶えたくて、出版社にばかりエントリーしていた岩城澪。だけど就活の結果は玉砕続き。誰もがやりたい仕事に就けるわけじゃない。やりたくなくはない仕事の中から、自分にできそうなものを選ぶ。そう自分に言い聞かせ、派遣の事務として働いてきた。なのに派遣切り――。社会の難易度どうなってんの!? 生活のためまた別の派遣で働くことにしたものの、なぜか不動産営業として新築タワーマンションを売る羽目に。さらに唯一の社員は窓際族でまったく頼りにならないことが発覚…! あてにならない窓際社員と力を合わせず、澪はなんとか自力で契約を勝ち取ろうとするが……!? 就職できなくても、人生は終わってくれない。崖っぷちハケン社員の営業奮闘記。
-
5.0「――金魚、飼っていい?」ある日、専業主婦・24歳のさくらは、出勤前の夫に勇気を出してそう尋ねてみた。夫は冷たく「好きにすれば?」と気のない返事。熱烈に恋われて結婚したのに、最近の夫からは愛が感じられない…。心がふさいでいきそうな時、さくらの足は自然と商店街の「金魚のとよだ」に向かう。キャリコ琉金、オランダ獅子頭、水泡眼……鱗をきらめかせ尾びれを翻しながら泳ぐ金魚たちの様子を夢中になって眺めていると、心がいつしか満たされていく。店をひとりで切り盛りする店長は、金魚を見に日々通ってくるさくらをいつも笑顔で温かく迎えてくれて。【目次】金魚妻 平賀さくら・24歳 専業主婦 あの日、私は金魚が欲しかった――。/出前妻 岡崎杏奈・29歳 蕎麦屋手伝い あの時、電話がかかってこなければ――。/弁当妻 保ヶ辺朔子・27歳 タワマン暮らし 夫以外に男を知らない――。/見舞妻 河北真冬・23歳 ヤンママ 息子を授かったのは15の冬でした――。 グランドジャンプで連載され、コミックスが爆発的にヒットした、大人の恋の叙情詩を小説化。1巻に収録された「金魚妻」「出前妻」「弁当妻」「見舞妻」に切々と綴られた人妻たちの禁断愛。妻たちはなぜ、一線を越えたのか……?
-
3.8
-
5.0隣の席の橋下さんに片思い中の男子高校生の青木。しかし、橋下さんに借りた消しゴムには、両思いになれるおまじないとしてクラスメイトの男子・井田の名前が……。青木の初恋ははかなく消えた。しかし、その消しゴムを井田に見られたことから、消えたはずの初恋は想定外の方向へ転がり? 「青木とのこと、ちゃんと考えるから待っててくれ」。青木は橋下さんが好き、橋下さんは井田が好き。なのに井田は勘違い、しかも青木にはその誤解を解けない理由があって…。初恋は実らない、なんていうけれど、それじゃあなんなら実るのか。誤解から始まり、勘違いで進展する、男子高校生の青春物語! 「別冊マーガレット」で好評連載中! ドラマ化コミックスの小説版!!
-
3.9美容外科医の橘久乃は幼なじみの志保から「やせたい」という相談を受ける。カウンセリング中に出てきたのは、太っていた同級生・横網八重子の思い出と、その娘の有羽が自殺したという情報だった。有羽は高校二年から徐々に学校に行かなくなり、卒業後、ドーナツがばらまかれた部屋で亡くなっているのが見つかったという。母が揚げるドーナツが大好物で、それが激太りの原因とも言われていた。もともと明るく運動神経もよかったというその少女は、なぜ死を選んだのか? 「美容整形」をテーマに、外見にまつわる固定観念や、人の幸せのありかを見つめる、心理ミステリー長編。
-
4.0
-
3.9
-
4.2
-
3.0毎日通っている学校には、なぜだか恐ろしい噂話や言い伝えがいっぱい。もう使われていない旧校舎にいる「誰か」の噂、学校の七不思議の最後の一つ、いつもと違う通学路に蠢く黒いドロドロ、演劇部に代々伝わる「軍服」のお芝居の謎、校庭の隅の祠にまつわる古い記憶……恐ろしい噂話や言い伝えにあふれる学校を舞台に、織守きょうや、櫛木理宇、清水朔、瀬川貴次、松澤くれは、渡辺優という気鋭の作家6人が書き下ろした背筋も凍る珠玉の怪談アンソロジー。恐怖の物語の幕が上がると、ほら、あなたの後ろにも――。
-
3.3梨沙は進路、恋、友情、すべてがうまくいかずにいた。そんな折、東京から静岡の高校に二カ月間、国内交換留学をすることに。そこには屈託なく笑う航汰がいた。でも「一番の願いごとは、いつだって叶わない」――子供のころからそうだった。ささやかな願いごとは叶っても、心から願ったことは叶わなかった。だからこの恋だって願いを口にはしない。彼の横顔をそっと見る。本当に楽しそうに笑うから、私も自然に笑ってしまう。君といる私が好き。でも一緒にいられる時間はあと少ししか残っていない。あとで傷つくのはもう嫌だから君に笑顔でさよならを……。痛くて切ない青春ストーリー。
-
3.0
-
-
-
3.0
-
3.5
-
-
-
4.1青森の長閑で美しい景色のなか、キッチンカー「&」は今日もまた店を開ける。無愛想な店主の柴田は、悩める客一人ひとりのために選んだ具材で、できたてのおむすびをそっと差しだす。その味は、お客の背中を後押ししてくれるような不思議な優しさに満ちている。市川茉奈もまた、仕事の行き詰まりが元来の小食に拍車をかけるなか、キッチンカーに出会う。一見ぶっきらぼうな店主に面喰らいながらも、おむすびを握る姿は穏やかそのもの、しかも味はとびきり美味しい! その丁寧な仕事ぶりに感動すら覚える茉奈に突然、店主は「お前、市川だろ」と言い放つ。すでに茉奈のことを知っているようで!?
-
-