小説 - 中央公論新社作品一覧
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3.4人見知りの性格が災いしてか、就活をことごとく失敗していた「ひぐま」こと樋口まりあが、米、粉、砂糖などを扱う小さな食品商社「コメヘン」に入社して9か月――。 大学で学んだ応用化学とはまったく結びつかない社長秘書の仕事に四苦八苦。加えて、ろくにキッチンに立ったことなどなかったのに、社長を訪ねてくる友人や取引先を相手に、料理をふるまわなければならないこともあり……。 「はいよ」が口癖の社長・米田をはじめ、自称「倉庫番」の管理部長・安藤、嫁ぎ先からときどき電話をかけてくる元先輩秘書の吉沢など、心温かな人々に囲まれ順調な日々を送りつつ、「自分にはなにか足りない」とも感じていたまりあの頭のなかで、あるアイデアがふくらんでいく。 新人キマジメ秘書が奮戦する、ほっこり美味しいお仕事小説。 【目次】 筍はいちはやく 一一一個のフォーチュンクッキー 恋と野心とギムレット 冷やし葛うどんにあったか赤飯 そばのおいしい時期 から揚げの秘密
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3.3定年まで、あと四年――。長らく会社の花形部門で働いてきた吉岡だが、ここ数年はデータ管理の閑職についている。年齢なりに、体調ははっきりと怪しくなってきた。娘が就職して家を出た今となっては、妻の多恵子と共に静かに老いていくだけの毎日だ。ところが、近所に住む望月夫妻が二人とも入院したことから、状況が一変。彼らが飼っている老猫をどうするかを巡って、町内は大騒ぎとなる。望月夫妻が住むアパートの大家も、警官も救急隊員も生活支援課も、救いの手を差し伸べようとはしない。ある理由から、この猫を引き取ることができない吉岡と多恵子の選択は……。 誰もが身につまされること間違いなしの、ユーモアと愛情に満ちた人間ドラマ。 【目次】 日曜日に (その1)/他生の縁/望月盛衰史/日曜日に (その2)/吉岡家の猫/猫に通う/祇園精舎の鐘の声/里親さがし/最後に見た姿/奇特な人/深き淵より/静かな夜のために
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3.8ある晩、夫が急死。これで嫁を卒業できると思いきや、舅姑や謎の女が思惑を抱えて次々押し寄せる。“愛人”への送金、墓問題、介護の重圧……がんじがらめな夏葉子の日々を変えたのは、意外な人物と姻族関係終了届!? 婚姻の枷に苦しむすべての人に贈る、人生逆転小説。『嫁をやめる日』を改題。 さだまさし氏 熟読&痛感! 「人生の荷物が多ければ多いほど、この本は笑えて泣けて、ホッとする。」 夫が亡くなった時点で、自分は誰の妻でもなくなり、晴れて自由の身だと思っていた。 だが、どうやら違うらしい。今もこれからも「高瀬家の嫁」なのだ。それも、夫が生きていた頃より、もっとずっと明確に。 (本文より)
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3.5「ひぐま」こと樋口まりあは23歳。学業優秀だったにもかかわらず、人見知りの性格が災いしてか、就活をことごとく失敗し、冴えない日々を過ごしていた。 そんなある日、祖母の紹介で、商社の面接を受けることに。そこは、米、粉、砂糖などを扱う、「コメヘン」という小さな食品商社だった。食品商社なら、大学で学んだ応用化学の知識を生かせるのではないかと意気込むまりあだったが、採用はよもやの社長秘書。 入社したまりあは、通常の秘書業務に加え、ときに取引相手に、ときに社長の友人に、料理をふるまうことになる――。 数々の児童文学賞を受賞した著者が贈る、心にも「おいしい」お仕事小説。 【目次】 商社コメヘン 引き継ぎのお好み焼き 苦しまぎれのTKG 愛しのオムライス つめたいおにぎり ふるさとの鬼まんじゅう
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3.3ホテルの清掃員として働きながら夜間高校に通う涼子、16歳。家には、怪我で働けなくなった父、鬱病になった母がいて、生活保護を受けている。ある日、クラスメイトからセレブばかりが集う「クラブ」に行かないかと誘われる。守らねばならないものなど何もなく、家にも帰りたくない。ちょっとだけ人生を変えてみようと足を踏み入れた「クラブ」には、小説家だという初老の男がいた。生きることを放棄しかけている親を受け入れ、人と関わらず生きる日々を夢見てきた涼子は、自らの人生に希望を見出すことができるのだろうか――。33万部超のヒットとなった『ピース』の著者が、原点に戻って描き上げた、一筋縄ではいかない一気読み「純愛」物語! 彼女は何をしたのか――このラスト、あなたならどう読む?
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3.7〈螺旋プロジェクト〉、ついに文庫化! 「いいか、島でのこと、だれにも話してはいけない」 海の民の少年オトガイは、父から代々伝わる役目を引き継ぐ。 山の民の少女マダラコは、生贄の運命から逃れて山を下りる。 死を知らぬ海の民イソベリ、死を弔う山の民ヤマノベ。 二つが出会い、すべてが始まる原始の物語。 〈巻末座談会〉八作家が語る、〈螺旋プロジェクト〉のいままで 【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みができます】 ※〈螺旋プロジェクト〉とは―― 「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画 〈螺旋〉作品一覧 朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』 天野純希『もののふの国』 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』 乾ルカ『コイコワレ』 大森兄弟『ウナノハテノガタ』(本作) 澤田瞳子『月人壮士』 薬丸岳『蒼色の大地』 吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』
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3.5陸上では、自分に失望した。もう、負けたくない――。 結城沙耶は、中学2年で出場した全日本中学陸上広島県大会100メートルハードル女子決勝で転倒し、失意のうちに陸上部を退部した。親友の松前花奈に誘われ、広島の進学校・大明学園高校へ入学し、射撃部に入る沙耶。初めて構えるビームライフルの重さに驚き、個性豊かな先輩たちに励まされ、童顔の監督・磯村辰馬の指導を受けつつ、未知の競技に戸惑いながらも花奈とともに励む毎日だったが――。 五輪種目のライフル射撃と格闘する少女たちの喜怒哀楽に心震える、名作『バッテリー』に連なる10代の挫折と再生の物語。 〈解説〉斎藤美奈子
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3.5学業優秀なリケジョだったが、融通がきかず就活を連敗していた「ひぐま」こと樋口まりあ。そんな彼女が秘書として食品商社「コメヘン」に入社して2年目の冬――。持ち前の生真面目さが愛され、徐々に周囲の協力も得られるようになった。10歳年下のイケメンバーテンダーと結婚していて、妙に鋭い総務部の山本梢や、かわいいのになぜかモテない営業部の野島樹実香と食べる弁当ランチも楽しい。本業の秘書業務に加え、社長の来客にふるまう手料理にも、少しずつだが自信をつけてゆく。そして、「奇跡の小麦粉」と呼ばれるキタノカオリで調理するうちに、初めての恋の予感も!? ほっこりおいしい、だけじゃない。名作『100年たったら』の著者が贈る心癒やすごほうび小説。 【目次】 小松菜の元気なきな粉和え ボルシチは祖母の味 恋と起業のにんじんケーキ 米良し、水良し、出会い良し イケメンシェフの和風ニョッキ もちじゅわ 中華まんの奇跡
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