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Posted by ブクログ
本書はフィクションでありながら著者が紡ぎだしたストーリーにより現政体いや平和ボケした日本に対する警告の書となっている。それくらい真実味に溢れた日本の近未来の姿を活写しており、著者が浮き彫りにした日中、日米の関係性は、我々日本人が思い描く日本の国際ポジションとの落差に驚愕することになる。ストーリーの中で用意された中国の繰り出す軍事オプションの前に現法制下の中で恐らく最善の対応をしたとしても「尖閣喪失」が結論となることは軍事や海上警備に素人の読者がみても明らかであることを白日のもとに晒されてしまった。この結論を踏まえ、どのように変革を行っていくか、中国経済が失速しているうちに行動しないと残された時間はあまりに少ない。スプラトリー諸島には、すでに3000メートル級の滑走路が出来、軍事運用が間もなく始まる。力でねじ伏せることを苦にしない中国政府への対抗策は机上や外交だけでは難しい。本書の指摘するように頼みの日米安全保障条約も機能しないとなると国体として早急に大転換を計らなければ、やがて中国に隷属させられてしまう。
2016年現在、トランプ氏が大統領になれば日米安全保障条約は機能不全が予想され、隣国の 北朝鮮は核保有国を宣言した。大国化しなお、大国故の欲を隠そうともしない中国の前に東アジアのみならず東南アジアも困難な状況に直面しており、日本も戦後70年の大転換をする時期のように思えてならない。そんなことを考えさせる一冊である。
Posted by ブクログ
こうなって欲しくはない、って思いながら読んでいった。衆議院選で政党交代の時期に勃発した中国軍の尖閣への上陸話なので、今、この時期、新聞報道にある小さな数行足らずの中国の領海侵犯という記事にも目がいってしまった。
神保町にある中国専門書店や、天安門広場から撤退したスタバ等、小説に実話が盛り込まれているだけに、現実味が強い。
しかも内政問題を外にそらす中国と、民主化が進んで与党野党の綱引き状態で決定力に欠ける日本の政治。 外交カードの多い中国と外交ルートが少ない日本。まさにその通りで、結末はいかに?がきになり止らなくなってしまった。
政治的に微妙な問題だけに、落しどころはここが妥協だったかも。
船舶知識があれば、もっと楽しめたと思う。
Posted by ブクログ
中国が国際世論の隙をついて尖閣諸島を手中に収めようとしたらどうなるかをシミュレートしたクライシスノベル。
前半のクライマックスは海保と中国の漁船に偽装した人民軍の魚釣島上陸の攻防、後半は一転して尖閣を国際政治の舞台でどう正当性を持たせながら確保して行くかが描かれる。
もしもを描いているので、そんなバカなという設定もそこかしこにあることはあるが、こういう小説にありがちな「攻められたんだから報復して以上終わり」ではなく、物事の展開を丹念に描いている点は評価できるのではないかと思う。中国がそこまで綿密に、かつ徹底した行動を取れるか、アメリカはそこまでコケにされて黙っているか、といったあたりは違和感を拭えないのだか。
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小説・文芸
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