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アパレルショップをリストラされた沙智は心機一転、ファッション誌の編集者を目指して出版社へ。しかし、配属されたのは販売促進部――通称“ハンソク”。しかも無名作家の小説を「ミリオンセラーにせよ」との特命まで課せられた。編集、書店をはじめ業界全体を巻き込んだ新人営業女子の活躍が始まる!
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Posted by ブクログ
出版社の販促部の新入社員の奮闘ストーリー。 頭を使わず一気読みできるので、「気分爽快モノがサクっと読みたい!」という方におすすめ。 書店営業については全く知識がなかった為、営業経験者としては書店へのアプローチ方法が興味深かった。 主人公の言葉遣いなどが好きになれなかったが、主人公以外のキャラも立って...続きを読むおり、物語に愛着が持てる。 本屋さんに行きたくなりました。
失恋と失業。二十歳の女性・沙智は、不幸のどん底に。そこでアパレルで働いた知識を活かし、ファッション誌の編集者になろうと一念発起し、出版社に就職することに。 配属されたのは販売促進部。本に興味のない沙智は、上司や他部署のスタッフ、また書店員達からあまりの無知に呆れられるが、書店での研修や、無名の作家の...続きを読む作品を売るための販促プロジェクト等を通して、徐々に仕事に熱を感じるように。 本、書店、編集、流通、出版界を巡る様々な知識が網羅されている。著者の取材能力の高さを感じた。 (印税に関しても知識がついた。印税は大体10%らしい。1000円だとしたら100円。そして芥川賞にノミネートされたとしても、初版は5千部とか、そんなに多くないらしい。作者の今までの経歴や作品の系統にとって部数は決まるのだとか。事前重版って言葉も初めて知った。) しかし沙智が1年目にしては、中盤に先輩に知識を披露し、「間違っている」と生意気な口を利いたりするとこには少しイラっとした。また途中、合コンで知り合った男性と性交してしまうシーンとかも余計な気がしたが。 終盤でしでかす彼女の大きなミスには、こっちも思わず手に汗握った。皆、一体となって解決に臨むのだが、そこも気持ちが良かった。多くの本が読まれることなく死んでいく倉庫の様子も、頭の中で想像が出来た。同じ本好きとしても悲しい絵だよな…。 やっぱり本って良いな。うん。どんなに技術が進歩して電子化が進んでも、私はこの紙をめくる感覚がたまらなく好きだ。 彼氏にはフラれ、アパレルショップはクビになった沙智。心機一転、ファッション誌の編集者を目指して出版社へ転職するが、配属されたのは、書店営業を行う販売促進部だった。しかも、初版1万部にも満たない無名作家の小説を『ミリオンセラーにせよ』との特命まで課せられた!営業、編集、取次、そして書店員をも巻き込んで、沙智は次第に火をつけていくが…。 +++ 何もかもうまくいかずに落ち込んでいる正岡沙智が、心機一転出版社に転職し、憧れの編集部ではなく、不本意な販売促進部に配属されてやる気をなくすが、そこから這い上がって周りの人たちにも助けられて成長するというお仕事サクセス物語である。沙智の職場は出版社だが、書店の事情や、配本の仕組みなど、本が流通する仕組みの解説書のような趣もあり、その大変さはよくわかるものの、その辺りにやや説明じみた印象を受けなくもない。登場人物は、出版社の社長をはじ
アパレル業界からファッション雑誌の編集に転職を希望するも、業界の知識ゼロなのに販売促進部に配属された女の子の話 業界の知識がゼロなので、同じく何も知らない読者層にもわかりやすい 書店や編集視点の作品はあるけど、販売促進や流通システムの視点で描く作品は珍しいかな 書店研修の部分では書店あるあるも紹介さ...続きを読むれてるし、出版業界全体を網羅している (「暴れん坊本屋さんでもあったネタだなぁ」とか思ってたら、参考資料で暴本が載ってて「あ~、やっぱり」と思った) ちなみに、似たような名前の出版社が多いというところで、うちの会社の名前があって、ちょっと笑える うちも一応出版社なんだよなぁ(笑) あと、作中の書店名・作品名は実名ではなく改変してるのに、出版社は実名なのね あ、でも江國香織とかフェアで紹介されてた本と作家さんは実名 実名の基準は何だ? ちなみにストーリーに全く関係ないけど、マンガでは恐らく「第七女子会彷徨」がプッシュされてるけど、「それでも町は廻っている」の下位互換と個人的には思う 書店のと店長さんの結末がリアルで好感が持てる 現実、そんなに甘くはないっすよね さて、物語の根幹のミリオンセラーを仕掛ける部分だけど、単行本は僕の読書傾向にまったくかぶらないからなぁ 単行本で質の高い作品をだして文庫化という理屈もわからないでもないけど 文庫の方が安いし、解説もついていてお得だし、コンパクトで持ち運びやすくて読みやすいので 「待っていれば2年くらいで文庫化するし~」と思って、好きな作家さんでも文庫まで待っちゃうんだよね どうせ世の中には読みたい本が捨てるほど出版されてるわけだしね 以前、京極夏彦が単行本、文庫本、電子書籍を同時に出版するという事をやって、「それでも単行本を買う人はいる」って事を証明してたけど、その後はどうなったのかね? 賞の対象になるのは大抵単行本だし、単行本を読む人達って、「とっても少数な本好き」+「売れてるものを読む」という馬鹿なので、どうしても世間の感覚とはずれちゃうよね 出版方法や流通から販売まで広く描いている作品なだけに、今後の出版業界がとても心配になってしまった どうにかしなきゃいけないんだろうけど、これといった打開策はないよなぁ と、ちょっと暗くはなってしまったけど、良い作品でした
アパレルショップをリストラされた沙智は心機一転、ファッション誌の編集者を目指して出版社へ入社するが、配属されたのは販売促進部…どこそれ?なにする部署?…とお話が進んでいく。個性豊かな周りの人物に囲まれ、無名作家の小説をミリオンセラーにせよ、と命令され必死に奮闘する沙智。 本当に登場人物が個性豊かに描...続きを読むかれていて、文章も少しコメディが混じっていて思わずクスッと笑えます。以下、気に入った文章。 沙智も理子も酒が好きだ。専門学校時代も、同級生たちから、その飲みっぷりを「おやじみたい」とよくからかわれた。不本意だ。そんじょそこらのおやじには負ける気がしない。 どうしてだろう。ぴかぴかの新車としてこの部屋に入ってきて、スクラップになって送り返されるような気分がするのは。 有森は沙智を見つめる。自分の言葉を浸透させるかのように。
2014/7/18宝塚book 1stで購入。 なんだか、「書店ガール」に似ているような気がします。書籍の流通が分かって興味深い。
お仕事小説 出版から書店まで描いたもの 店長がばかすぎてや、書店ガールの同列 書店員バイトで正社員なれないのが書かれていて、どの書店員ものの小説でも書かれてるから、そんなに多いのかと思う いつも見かける書店員さんたちみんな凄いのかな
アパレルショップをリストラされた沙智は、ファッション誌の編集者を目指して出版社へ。しかし、配属されたのは販売促進部。無名作家の小説を「ミリオンセラーにせよ」との特命まで課せられた。 作家、出版社、取次、書店という、本が読者に届くまでの全ての関係者が登場し、それぞれの言い分で損得が分かれる、書籍業界...続きを読むの課題を分かりやすく示した本著。 でも、それぞれの立場の人たちが、一つの本をミリオンセラーにするべく、一体となって売り出して行く様子は胸が熱くなる。 沙智の成長物語としても面白い。
出版社の営業側から描いた出版業界モノ。 業界の常識を順序立て解説するために、新人営業を使うのはいいが、あまりにも現実味がない。そういう常識はある程度研修してから外に出さないだろうか。 ま、それでも安易なサクセスストーリーだけでないのは好感が持てる。業界の現実がある程度描かれているのではないか。
最初の頃の沙智の仕事に対する姿勢は気分悪かった~。口だけで努力もしないし。仕事をなめている。途中で考えが変わってからはまあよかった。手がけた小説が大当たりして、でもその陰でお世話になったお店が閉店して。本を巡る環境は悪化の一途ですよね。書店は減るし、書店員さんの労働環境は最悪。一読書好きとして応援し...続きを読むています。
どストライクでした! 本に惚れ込み、それを売る人たち。 そこに関わるすべての職種 すべての立ち位置から 本を作り 売ることの何もかもが 描かれている おそらく稀有な一冊。 その人たちがお仕事、日常の中に抱える ジレンマ、苦悩、反発、哀しみ、喜び、 一体感、達成感、ときめき、愛惜…… こ...続きを読むこまでがっつり描きこまれていると もう本を愛する者にはたまりません! ひとりひとりの個性もメリハリがきいて ストーリーにも背景にも 不足や無駄を まったく感じなかった。 校閲ガールより わたしはこちらを推したいです。 作者の綿密な取材力と筆力を 堪能してください。
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