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Posted by ブクログ
主人公が見て見ぬふりをしていた自分の感情に気づく描写がとてもリアルでした。
無意識の自分の言動とかで、自分の気持ちに気付いたり、再確認したりすることってありますよね。
子どもを欲しいと思う気持ちはあるけど、夫の子どもを産みたいという気持ちとイコールではない。
深夜に帰宅したとき足音を殺すのは、夫を起こしたくないという気遣いではなくて、起こしてぐちゃぐちゃ言われるのが嫌だから。
我慢を強いられている状態での生活が長く保てたとも思えませんが、仕事の転機と同級生との再会で一気に崩れていく。
何かきっかけがあれば、現状打破というのはできるのかもしれませんね。
そのタイミングを掴むかどうか。
主人公に感情移入し過ぎて苦しくなりましたが、結末はよかったです。
Posted by ブクログ
最後のフレーズ「おやすみなさい」は、徹頭徹尾正しい一文だと思った。
帆奈美は、運命の波をさ迷って自分の幸福を見つけられないであろう人ーー元夫·隆一ーーに、さよならではなく、おやすみなさい、と言いたいのだ。電波/音波に乗せて、その過去の魂を鎮魂したい思いなのだろう。
作者は、躍起になっていると思う、「優等生な自分自身」の殻を破ろう、と。ただ、私は思う、無理はしなくとも、向こうからその瞬間はやってくる。しかし、帆奈美には待たせることなどさせなかった。つまり、帆奈美の運命/人生こそが、タイトルの言うところの「燃える波」なのだろう。帆奈美には待てないほどの抜き差しならぬ情熱があり、それが己から殻を破る瞬間となる。
波、とは、運命/人生/心のそれのことだ、月並みな言い方だが。それが身を焼く情熱で燃えるように照らされていて、「燃える波」となったのだ。
秀でた一文というものはなかった気がするものの、全体的に調和の取れた「普通」の文章が読みやすかった。
Posted by ブクログ
ライフスタイリスト、全然知らない世界
なのに、不思議と物語の中に入り込める。
村上由佳さんが同世代だからなのかもしれない。
私もずっと仕事をしてきた
奥さんをしながら、お母さんをしながら
仕事の優先順位が下にあるのが残念に思った事も多々あった。
だから、色々な出会いの中で
特に遥子さんと出会って仕事が広がっていく様子は良いなあと素直な気持ち。
見下されていると浮気に走る旦那は所詮そこまでの人。
澤田くんなら対等に生きていける。
良かったねナミちゃん。
カッコいい女の人も本当は寂しくてぎゅっと抱きしめてもらいたい時もある
「燃える波」ラジオから聴こえてくるような素敵な物語でした。
Posted by ブクログ
ライフスタイリストとして活躍する妻と雑誌編集者の夫。裕福で満たされているように見える夫婦だが、夫の浮気をきっかけに自らの仕事や生き方を見直す女性の話。
カメラマンの澤田が後々、自分も元夫のようなことをしてしまうかもしれないし、言ってしまうかもしれない。だから些細なことでも話し合っていきたいってお願いするシーンは妙に刺さった。
夫の言ってることは本の中では違和感のあるメチャクチャな論理だが、自分も言ってしまうかもしれないし、言わなくても思ってしまうかもしれない。それがどんな意味を持つのか改めて自分に問いかけることになった小説だった。
ライフスタイリストって職業も、カメラマン、雑誌編集者、女優、ラジオ番組のプロデューサーって人たちがあまりにも周りにいなさすぎて天空の世界の物語のようだ。でも、辛い思いはするし、恋もして、肌を触れ合いたいと願う。当たり前のことだが、そんな人間としての営みの大事さを感じた。とても前向きな終わり方だったので読後感はなかなかいい。
3.5に近い4点。
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