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経営していた会社も家族も失った家具職人の東口。川辺の空き地で仲間と暮らす彼の悩みは、アイツにつきまとわれていることだった。そこへ転がり込んできた謎の女・奈々恵。川底に沈む遺体と、奇妙な家具の修理依頼。迫りくる危険とアイツから、逃れることができるのか? 道尾秀介が贈る、たくらみとエールに満ちた傑作長篇。
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Posted by ブクログ
ハーレキンって何。 やっと わかりました。 誰でも 多かれ少なかれ 仮面をかぶっているんです。 でも そのうちに 仮面をかぶっている自分が 本当の自分のように 錯覚してしまうですよね。 疫病神さん いい感じ出ていました。 今回は 道尾作品としては ちょっと 自分には 会いませんでした。
こんな状況になって本を読む時間が取れない…やっと読み終えたのだけど、私的にタイムリーな内容だった。思う様にならない事が殆どだし、色々な事をお面で隠して笑って耐えてる。頑張らないとね!「カラスの親指」 みたいなほっこり感を感じた。がんばれー東口!
面白かったけど、疫病神とか空想系になると途端に理解が追いつかなくなる、だめな読解力。 道尾さんのことだから、何かあると思って読んでいたけど、そうきたか。ちゃんと心入れ替えなさい。 スカのあだ名笑ってしまった。生きてるといいんだけど…
主人公の男は、 会社も家族も家も失い、 川辺に住む日々。 そしてなぜか 疫病神に取り憑かれている··· しかも不思議な女のコにも まとわりつかれて 読みながら、はてな? なところがたくさんありつつも。 最終、 謎のパズルがひとつひつ はめられて、ハッとなる展開に。 それぞれの人間が それぞ...続きを読むれの仮面を被って この社会を生きている。 本当の素顔をみせるのって 勇気いる。 私はどんな仮面を被っているんだろう。 読み終わってからしばらく 考えこんでしまいました。
ミステリーやと思ってたらめちゃめちゃ心えぐられてしんどくなっちゃった本。 疫病神といえば、ずっと「ジョーブラックをよろしく」の死神の感じで、低めのちょっと小馬鹿にしたような喋り方っていうイメージ。東口は正体を知るまでどんな声で聞こえてたんかな。
冒頭からの暗い雰囲気のストーリーかと 思っていたが、主人公の東口には、不幸 な過去があり、わだかまりを抱えて、ホ ームレス仲間と暮らしている。 東口と関わることになった奈々恵にも、 暗い過去がある。 ラストに向けて、人生を変えていこうと 気持ちが切り替わるあたりで、ホームレ ス仲間を巻き込んだ事件に...続きを読む遭遇。 ハーレキンという意味が途中で、明らか になり、世の中の人は、大なり小なり、 皆、ハーレキンのようだと思った。 数ある道尾秀介作品の中では、印象に残 る作品であった。
ミステリーでもないし、どんでん返しもないけど面白かった! 登場人物のキャラもみんないい感じ。 少し前向きになれた気がする
どこで見ても、道尾秀介先生作品としては評価(内容は見てない)が少し低めだったのでどうなのかしら?と思ってみてみました。 確かに、道尾秀介作品として伏線やどんでん返し等を期待すると期待はずれの様な残念な気持ちになるかもしれないけれど、人間のテーマというか過去と未来、トラウマや心の葛藤が描かれていて今の...続きを読む私にはどんぴしゃの作品でした。 淡々と読み進められます。
「道尾秀介」の長篇作品『笑うハーレキン』を読みました。 「道尾秀介」作品は、昨年3月に読んだ『ノエル―a story of stories―』以来なので、約1年振りですね。 -----story------------- あいつはいつも、ここにいる。 経営していた会社も家族も失った家具職人の「...続きを読む東口」。 川辺の空き地で仲間と暮らす彼の悩みは、アイツにつきまとわれていることだった。 そこへ転がり込んできた謎の女「奈々恵」。 川底に沈む遺体と、奇妙な家具の修理依頼。 迫りくる危険とアイツから、逃れることができるのか? 「道尾秀介」が贈る、たくらみとエールに満ちた傑作長篇。 これはミステリーなの?サスペンスなの? 謎の組織まで現れ、アクション映画さながらのスリリングなカーチェイスまで。あー面白い!/「小泉今日子」 ----------------------- 40歳の「東口太一」は、東京・荒川沿いのスクラップ置き場で、都会の片隅に吹き寄せられたホームレス仲間の「ジジタキさん」、「モクさん」、「チュウさん」・「トキコさん」夫婦、犬の「サンタ」と暮らしている家具職人… 息子「笙太」を川の事故で喪い、不況の波に飲まれた取引会社の家具商社・イザワ商事の倒産により、経営していた家具製造会社・トウロ・ファーニチャーが連鎖倒産、その後、妻「智江」からは離婚を言い渡され、家具の修理道具一式とともにトラックの荷台で寝起きし、夜な夜な亡き息子を映したホームビデオを見返して生活している、、、 そのスクラップ置き場は持ち主の「橋本」が住む場所として提供してくれており、「東口」を始めとするホームレスの5人は、「橋本」が所有するアパートの一室を共同で使用させてもらい、そこを住民票の登録住所にして、トイレ、お風呂、物置用の場所として使わせてもらっていた。 そんな「東口」のもとに、弟子入り志願の若い女性「西木奈々恵」が押しかけてきてから、「東口」の周辺で不穏な出来事が続き、息子の事故死後から「東口」にだけ見えるようになった疫病神からは、不吉なことばかりを告げられる… そして、ある奇妙な修理依頼をきっかけに、「奈々恵」や仲間たちの秘密が明かされていく、、、 ドロップアウトした男が一歩を踏み出す姿を、ユーモアを交えて軽快に描き出す感動的な作品でしたね… どんどん先を読みたくなるような展開で、登場人物に感情移入して、一緒になって這い上がり、そして、エンディングでは自分自身も救われたような感覚を得られる作品でした。 誰だって、自分や家族や仲間を守るために、素顔を仮面で隠して生きているんですよね… 生きていくうえで必要なことだと思うけど、どうせならポジティブな仮面をかぶった方がイイなぁ と感じさせらましたね、、、 終盤、息子を撮影したビデオの秘密が明らかになるとともに、「東口」の過去が明らかになり、物語の味方が一変するところが印象的だったし、巧いなぁ と思いました… じーんとしちゃう作品でしたね。 ちなみに、タイトルにも使われているハーレキンとは、道化師のことだそうです、、、 顔に笑顔の化粧をして、人を笑わせるけど、濃い化粧の下の素顔は見えない… 苦痛に歪んでいても、涙を溜めていても、笑顔の仮面をかぶっているのがハーレキンなんですよね。
長い人生、仮面を被って生きなきゃ行けない時もあり。仮面を取って壁を乗り越えなきゃ行けない時もある。分かってはいるが逃げたくなる時あるよね。
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