人魚の嘆き・魔術師

人魚の嘆き・魔術師

770円 (税込)

3pt

3.3

南京に住む憂愁の貴公子が、北国の冷艶にして水中の妖魔たる人魚に激しい恋をする「人魚の嘆き」、妖麗な魔術師に魅せられ欲望のままに半羊神と化す「魔術師」。大正期の耽美的な幻想譚二編。水島爾保布による美麗な挿画二十余点、カラー口絵二葉を完全収載。
〈註解〉明里千章〈解説〉中井英夫/前田恭二「水島爾保布小伝」

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人魚の嘆き・魔術師 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2022年12月11日

    2作品とも、どこか絵本や民話のようなお話。この世のものとは思えない美しさに魅入られる人間。
    旧仮名文字のまま収録されていて、今はほぼ使われていないような美しい言葉にどきどきする。注釈はあるが自分で意味を予測しながら読むのも楽しい。
    また、水島爾保布の挿絵が美しすぎる。水島氏に関する解説も丁寧なのでと...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年11月03日

    かなり良かった。丁装と挿絵が美しいだけでなく、日本語の美しさも際立っていた。「人魚の嘆き」「魔術師」どちらのお話も主人公が美しさに魅せられるお話なので、どこをとっても美しい本、という感じだった。
    谷崎潤一郎は「痴人の愛」を読んだことがあったのだが、文体が古い(固い)割にスルスルと読めるのが特徴だなと...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月19日

    水島爾保布によるカバー画・口絵・挿絵を収録した『人魚の嘆き・魔術師』(春陽堂、1919年)を文庫で再現したもの。

    若くして莫大な資産を受け継いだ中国の貴公子がオランダ商人から人魚を買う『人魚の嘆き』、美貌の魔術師が操る魔術を見に行く『魔術師』は、どちらも耽美的な作風の大正六年(1917年)の短編。...続きを読む

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