国内小説作品一覧

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  • 青森ドロップキッカーズ
    4.2
    凸凹四人組が繰り広げる青春カーリング小説。 青森三部作『津軽百年食堂』『ライアの祈り』の根幹をなす、感動エンターテインメント小説。 いじめられっ子の中学生・宏海、中途半端な不良で同級生の雄大、そして再起をはかるアスリート姉妹の柚果と陽香…。何をやってもうまくいかない彼等を結びつけたのはカーリングだった。青森を舞台に、見た目もキャラもバラバラな凸凹四人組が巻き起こす、爽快度120%+しみじみ泣ける青春カーリング小説。
  • 不信のとき(上)
    3.9
    1~2巻671~715円 (税込)
    大手商社の宣伝部に勤める浅井義雄は結婚して15年。だが、妻・道子との間に子供はなかった。過去二度も、浅井に浮気された経験を持つ道子は、夫の愛情をつなぎとめようと必死だった。そんな折、取引業者の小柳と銀座で飲み歩くうち、浅井はマチ子というホステスに誘われるまま一夜を共にした。それが自滅へ至る第一歩だとも知らずに――。男の浮気に対する女の非情な復讐を描いた問題作。
  • 私たちが好きだったこと
    3.8
    1巻671円 (税込)
    工業デザイナーを目ざす私、昆虫に魅入られた写真家のロバ、不安神経症を乗り越え、医者を志す愛子、美容師として活躍する曜子。偶然一つのマンションで暮らすことになった四人は、共に夢を語り、励ましあい、二組の愛が生まれる。しかし、互いの幸せを願う優しい心根が苦しさの種をまき、エゴを捨てて得た究極の愛が貌を変えていく……。無償の青春を描く長編小説。
  • 兄 かぞくのくに
    4.6
    各賞総ナメの映画「かぞくのくに」の原作本。 人生に「もしも」はない。私たちの家族のひとりが「もしも・・・」と口にした時点で、きっと私たちの間で何かが壊れる。それが「何か」はわからないけれど、私たちの誰もが、この言葉を口にしたことがない。でも私は思ってしまう。もしも兄が帰国していなかったら?(本文より)~1960~80年代に日本から北朝鮮に10万人ちかくが移住した「帰国事業」。旗振り役だった総連幹部の一人娘として生まれたヤンヨンヒ監督。パラダイスを夢見て北朝鮮に渡っていった3人の実兄と日本に残った両親とヤン監督。国家や思想によって引き裂かれてしまった「かぞく」に突きつけられた厳しい現実をリアルに綴った感涙のドキュメンタリーノベル。昨年「映画芸術」2012年日本映画ベストテン第一位、第86回キネマ旬報日本映画ベストテン第一位、第55回ブルーリボン賞作品賞、第64回讀賣文学賞戯曲・シナリオ賞ほか各賞を総ナメした話題の映画「かぞくのくに」の監督が涙ながらに綴った原作本。
  • 木精―或る青年期と追想の物語―
    3.8
    1巻671円 (税込)
    ドイツの神経研究所で学ぶひとりの日本人精神科医。彼が遠い異国へやって来たのは、人妻との情事に終止符を打つためでもあった。ドナウ源流地帯、チロルの山々、北国の町々――ヨーロッパを彷徨う彼の胸に去来する不倫の恋への甘美な追憶、そして、作家としての目覚めと将来への怯え。著者自身の若き日の魂の遍歴をふり返り、虚構のうちに再構成した《心の自伝》。『幽霊』の続編。
  • 飛ぶ夢をしばらく見ない
    3.8
    時間を逆行し生きる女性と中年男の愛の日々。 数ある山田太一の小説作品の中でも、初期の最高傑作。骨折で入院中の主人公・田浦の病室に列車事故にあった患者が運び込まれる。衝立ごしに出会った女性患者・睦子との不思議な一夜から、信じられない物語が始まる。主人公が再会した彼女は「若返って」いたのだ。老女から少女、そして幼女へ、さらには……。彼女は自らの若返りを止める術を持たない。二人はいつか訪れる関係の終焉を予感しつつも、互いを愛おしみ、逢瀬を重ねる。
  • 別れの時まで
    3.6
    『水曜の朝、午前三時』著者の長編恋愛小説。 私は手記募集で応募してきた女性に関心を持ち面接するが、彼女は女優であり、その波乱の人生に興味を持ち交際を始める。彼女には息子がいたが夫の影はなく、同じく娘を持つ私は共感を覚え密かな情事を深めていった。 しかし彼女の家に出入りするうち私は監視されていることに気づく。そして息子の父親であるかつての「恋人」が指名手配されていることを知る。 著者は2001年11月、書き下ろしの長編恋愛小説『水曜の朝、午前三時』でデビュー。1970年に大阪で開かれた万国博覧会を舞台に国籍問題で引き裂かれていく男女の恋愛をミステリアスな筆致で描いた同作品は、新人作家の第一作にもかかわらず多数の読者の支持を得て、ベストセラーとなった。 本作『別れの時まで』は、著者が10年ぶりに満を持して発表した長編恋愛小説。大人の恋愛の切なさと先が読めないミステリアスな展開に、全国の書店員さんから多数の感動コメントが集まった。 待望の電子化!
  • 六百六十円の事情
    4.1
    世の中には、いろんな人たちがいる。男と女。彼氏と彼女。親と子供。先生と生徒。そして爺ちゃんや婆ちゃんとか。その中には、「ダメ人間」と「しっかり人間」なんてのも。あるところに、年齢も性別も性格もバラバラな「ダメ」と「しっかり」な男女がいた。それぞれ“事情”を持つ彼らが描く恋愛&人生模様は、ありふれているけど、でも当人たちにとっては大切な出来事ばかりだ。そんな彼らがある日、ひとつの“糸”で結ばれる。とある掲示板に書き込まれた「カツ丼作れますか?」という一言をきっかけに。入間人間が贈る、日常系青春群像ストーリー。
  • 冬の蜃気楼
    3.3
    美少女と中年男に弄ばれる甘美で残酷な青春。 1958年、東京郊外にある映画撮影所(著者が助監督として活動した松竹大船撮影所がモデル)から物語は始まる。主人公は大学を卒業したばかりの22歳の助監督。映画界は最盛期を過ぎたとはいえまだまだ活気に満ちている。新人女優として突然主人公の目の前に現れた16歳の美少女と大根役者の中年男をめぐってストーリーは展開する。ほとんどは、巨匠が監督する映画「一葉」の撮影現場である。当時の映画製作の現場が微細に生き生きと描写される(著者がこれほど詳細に映画製作の現場を描いたことはない)。最終の第12章のみ33年後という設定である。甘美な青春の日々とほのかなエロティシズム――、青春の苦さを見事に描いた傑作長篇小説。
  • クリストファー男娼窟
    3.7
    N.Y.、クリストファー街の夜、男娼は恋を囁き、情欲に身を委ねる。金のために身を売るヘンリーの、虚ろな慚愧。ドラッグに溺れた男娼が見たものは――。大人になることに、漠然とした怖れを抱えるキーコ。女に溺れた父、そしてママコの折檻。不毛の愛の数々、キーコは離人幻覚に囚われる――。妻の死体と三十日暮らした男は、若き恋の思い出に身を委ねた。一途な情動、行き場のない魂を濃密に綴る傑作小説集!
  • ケセランパサラン
    -
    大人への脱皮を辿り自分を回復する小説と詩。 「メチャメチャにダメな人間になってみなよ」。高校に行っていない、ちまきが淡い思いを寄せている、ちょっと世間では有名で、でも飄々としているムガさんに言われた。大人の仲間には入りたい。でも、大人は自分のことを大人として見てくれない。高校なんてダメ教師しかいないし、行く必要はない。社会人ともいえないし、社会人じゃないともいえないわたしは、ニコニコ子供らしく笑って、それですませてる。言いたいことも見つからない。寂しい気持ち。そんなわたしを、「好きだよ」ってムガさんが言うなんて、びっくらこいた。 心のなかはいつもそんなこと考えているのに、なかなかその場では言えなくて、あとで後悔する。そんな経験は、誰しも思春期のときにありませんか?その気持ちを思い出させてくれることは、あらためて大人になるってどういうことなのかを考えさせられます。それは、自分の根っこを回復すること。そんなことを感じさせてくれる短篇小説と詩篇です。

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  • きみは誤解している
    3.9
    競輪場を舞台に綴る切ない6つの人間ドラマ 「ねえ聞いてるの? 自分のことを僕って呼ぶ人間がギャンブラーになんかなれるわけないって、あたしは言ったのよ」とマリは婚約者の青年をたしなめる。JRの勤勉な駅員として働く彼の、唯一の趣味は競輪。そんな彼が、死期の近づく父の残した当たり車券を元手に大口勝負を挑もうとする表題作。 信用組合に勤める女が、車券の一点勝負にギャンブルの真髄を見い出したきっかけを語る「遠くへ」。 十三年間定職に就かず、競輪場で儲けた金だけで生活している独りぼっちの男が、中学時代の同級生と再会したときの顛末を告白する「この退屈な人生」。 ある夜明けのくしゃみと三万円分のはずれ車券のせいで、夫婦のあいだに波風が立ちはじめた鮨職人の「女房はくれてやる」。 賭けに負けたことがない女子高生が、姉の婚約者の応援に駆り出されたのを機にこっそり通い出した競輪場で淡い恋心を抱く「うんと言ってくれ」。 同棲相手の会社の金を持ち出したという兄を追って、八年前のある出来事から車券を買わなくなった競輪ファンの弟が佐世保競輪場へ向かう「人間の屑」。 全六篇収録。 競輪場を舞台に繰り広げられる切ない人生が放つ一瞬の輝きを、透明感あふれる文章で綴った珠玉の作品集。

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  • 転生回遊女
    -
    天涯孤独、自由奔放――少女の成長物語 舞台女優だった母を事故で亡くし、天涯孤独の身となった17歳の桂子(かつらこ)。 母のあとを継ぎ、自らも役者として生きることを決意する。 “ここでないどこか”を目指してタビ(=旅)に出た桂子の魂は、数々の男と交わりながら、自由奔放に羽ばたいてゆく―― 『感光生活』(2004年)で野間文芸新人賞候補、『タタド』(2007年)で川端康成文学賞受賞の著者が少女の成長を描いた、長編小説。

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  • 虚報の構造 オオカミ少年の系譜 朝日ジャーナリズムに異議あり
    -
    「逆説の日本史」シリーズ「『言霊の国』解体新書」「逆説のニッポン歴史観」 古来、現実よりも言葉の霊力に重きをなしてきた「言霊の国」ニッポンにあって報道の客観性は遠いところにあった。その精神風土を冷静に見すえることなく、迷妄なコトバ=記事をたれ流してきたのが大新聞の報道姿勢でなかったのか。新聞はウソをつかない“社会の木鐸”などの言葉が空しくなる虚報、ミスリードの連続を数々の事例を持って検証し、朝日新聞に代表される新聞ジャーナリズムの姿勢を問う。

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  • ぼんちゃん!
    -
    ある日突然ボクシング?超へたれ級青春小説 決めた。俺はロッキーになる――。  大学時代の中途半端な映画サークルの先輩、ぼんちゃんは、ある日突然、「ぼく」のマンションに転がり込んできた。聞けば、7年勤めたテレビ制作会社を辞めたという。そして、「ロッキー」のビデオを見た彼は、あろうことかボクサーになろうと一念発起。雑誌のデザイナーとして忙しい日々を送る後輩の「ぼく」を捕まえて、ボクシングジムでの練習風景からロードの様子まで逐一ハンディカムに録画させ、ひとり悦に入っていたぼんちゃんだったが――。  超へたれ級青春小説。

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  • 戦友の恋
    3.9
    漫画原作者の佐紀は、人生最悪のスランプに陥っていた。デビュー前から二人三脚、誰よりもなにもかもを分かちあってきた編集者の玖美子が急逝したのだ。二十歳のころから酒を飲んではクダをまいたり、互いの恋にダメ出ししたり。友達なんて言葉では表現できないほどかけがえのない相手をうしなってしまった佐紀の後悔は果てしなく……。喪失と再生、女子の友情を描いた、大島真寿美の最高傑作!
  • ドミノ
    4.0
    1巻671円 (税込)
    一億円の契約書を待つ、締切直前のオフィス。オーディション中、下剤を盛られた子役の少女。推理力を競い合う大学生。別れを画策する青年実業家。待ち合わせ場所に行き着けない老人。老人の句会仲間の警察OBたち。真夏の東京駅、二七人と一匹の登場人物はそれぞれに、何かが起こる瞬間を待っていた。迫りくるタイムリミット、もつれ合う人々、見知らぬ者同士がすれ違うその一瞬、運命のドミノが次々と倒れてゆく! 抱腹絶倒、スピード感溢れるパニックコメディの大傑作!
  • 少女地獄
    3.9
    可憐なる美少女”姫草ユリ子”は、すべての患者、いな接触するすべての人間に好意を抱かせる、天才的な看護婦だった。その秘密は、彼女の病的な虚言癖にあった。一つのウソを支えるために、もう一つの新しいウソをつく。無限に増幅されたウソの果ては、もう、虚構世界を完成させるための自殺しかない。そして、その遺言状もまた……。〈夢幻〉の世界を華やかに再現する夢野久作。書簡体形式で書いた表題作ほか、男女の宿命的断層を妖麗に描いた「女坑主」「童貞」を収める傑作集。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved
  • 死国
    3.5
    20年ぶりに故郷である高知の矢狗村を訪れた比奈子は、幼馴染みの莎代里が18年前に事故死していたことを知った。その上、莎代里を黄泉の国から呼び戻すべく、母親の照子が禁断の“逆打ち”を行っていたのを知り、愕然とする。四国八十八ヶ所の霊場を死者の歳の数だけ逆に巡ると、死者が甦るというのだ――。そんな中、初恋の人・文也と再会し、恋に落ちる比奈子。だが周囲で不可思議な現象が続発して……。古代伝承を基に、日本人の土俗的感性を喚起する傑作伝記ロマン。
  • くちづけ(上)
    5.0
    1~2巻671円 (税込)
    金倉亜紀、十七歳、今日はじめてのキスをした! それも一日に二人の人と……!! いったいなんだって、男っていきなりキスするわけ? ところが恋をしているのは亜紀だけではないらしい。おじいちゃんは“恋人”らしき人と電話しているし、お母さんは誰か男の人と会っている。ただでさえ大変な毎日なのに、突然モテだした亜紀は、もう大忙し。でもそんな頃、お父さんは大変な事件に巻き込まれていた──。少女の姿をみずみずしく描いた青春小説!
  • オール
    3.5
    1~2巻671円 (税込)
    地元を出て東京の一流企業に入ったものの1年も経たずに辞めてしまった健太郎は、刺激のある仕事を求めて「何でも屋」に飛び込んだ。個性的なメンバーぞろいの「何でも屋」には、奇妙な依頼ばかりが舞い込んでくる。「午後5時までにゴミ屋敷を片付けてくれたら報酬500万円」。しかも、依頼メールのタイトルは「私を見つけて」。半信半疑で現場に向かった健太郎たちを待っていたものは!? 痛快度ナンバーワンの人気シリーズ第1弾!
  • おまえ次第
    3.3
    目黒には、出産間近の妻に秘密にしている「癖」があった。それはある「経験」から目覚めた、複数の女性たちとの「調教癖」に満ちたセックス。そんな目黒が、あるとき繭子という名の女性に出会う。すぐに関係をもち調教していくのだが、やがて繭子は目黒の想像を超えていく……。「ご主人様」はどこまで「ご主人様」でいられるのか。そして「奴隷」の行き着く先とは!? SM青春小説の第3弾。
  • 女たちは二度遊ぶ
    3.5
    電車で遭遇した目を見張るように美しい女。電話ボックスで見かけた甘い香りを残した女。職場で一緒に働く世間に馴染めない女。友人の紹介でなんとなく付き合った怠惰な女。嬉しくても悲しくてもよく泣く女。居酒屋から連れ帰った泥酔する女。バイト先で知り合った芸能界志望の女。そして、中学の時に初めて淡い恋心を抱いた女……。人生の中で繰り返す、出会いと別れ。ときに苦く、哀しい現代の男女をリアルに描く短編集。カバーイラスト/はんだじゅんこ
  • ヴァージン・ロード 上
    4.5
    1~2巻671~715円 (税込)
    叶典子は29歳。英文タイピストとして働く、ごく普通の会社員。ある日、結婚パーティから疲れて帰ってくると、一人暮らしをするアパートの隣人が、お見合いの話をもって待ち構えていた。説得に根負けして、典子はさして気乗りのしないままお見合いをすることに。さらに「貴女を見ている」という差出人不明の手紙、弟の結婚の相談、典子の周りはたちまち騒がしい結婚モードに――。ウェディング・エンタテインメント開幕!
  • DIVE!! 上
    4.4
    1~2巻671円 (税込)
    高さ10メートルの飛込み台から時速60キロでダイブして、わずか1.4秒の空中演技の正確さと美しさを競う飛込み競技。その一瞬に魅了された少年たちの通う弱小ダイビングクラブ存続の条件は、なんとオリンピック出場だった! 女コーチのやり方に戸惑い反発しながらも、今、平凡な少年たちのすべてをかけた、青春の熱い戦いが始まる――。大人たちのおしつけを越えて、自分らしくあるために、飛べ!
  • 最後に咲く花
    4.0
    男は、ある女性から自殺幇助を頼まれた。 投資信託専用の運用会社に勤める40歳目前の永江は、離婚後、あるきっかけで、大学時代の同級生・由希と出会う。10数年ぶりの再会。季節が巡るように、お互い気になる存在に変わっていくが、由希は心肺を病んでしまう。そして永江に「これ以上苦しみたくない」と、自殺幇助を願い出る。永江には、20代の恋人・沙織がいたが、由希といる時間のなかに「かけがえのない瞬間」を見いだすようになる。そんななか、友人で建設会社副社長の波佐間が、単身山に登ったまま妻子を残して連絡を断ってしまう。彼を捜すべく山に向かった永江は、ある事に気付かされる。

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  • 民暴の帝王
    -
    関東最大の暴力団・稲森会理事長、石毛晋は不動産業も経営する経済ヤクザで、民事介入暴力(民暴)に辣腕を振るい、銀行合併、ゴルフ場開発にも手を染める闇のフィクサーだ。一方、関西の巨大暴力団・山内組は関東進出を密かに目論み、石毛の周辺に手を伸ばしていた。石毛はこれを察知し、知能と暴力で先制攻撃をかけていく…。日本の裏社会を知り尽くした硬派ジャーナリスト、溝口敦だけが描ける迫真の暗黒小説が電子版初登場!

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  • 誤診
    3.7
    現役医師だから描けた医療現場のおそるべき内幕小説! 現役医師・米山公啓氏が生々しく描写した医療内幕小説。近年、大学病院などの高度医療現場でも誤診や手当ミスによる死亡事件が頻発している。医療ミスは患者の生命に直結する一大事であり、病院組織の有り様に対する関心は高まる一方である。医療の現場を熟知した米山氏が、どうしてこのような誤診が起きてしまうのか、医師特有の権力、金、性などの問題点も含めて、病院の内部にスポットを当てて執筆した医療現場のいま!

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  • anego
    3.7
    丸の内の大手商社社員野田奈央子は32歳、独身。同僚からも上司からも後輩からも信頼される存在なのに、恋愛運にだけは恵まれない。そんな主人公が次から次へと繰り広げる恋愛の数々。合コン、お持ち帰り、セフレ、不倫、泥沼…。OLの性も、派遣社員の怒りもリアルすぎるくらいリアルに描ききった林真理子恋愛小説の最高傑作。読み進んで最後の一行に至るとき、ドラマ版では描かれなかった、背筋も凍りつくような恐怖の結末が…。

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  • サンセット・サンライズ
    値引きあり
    4.0
    菅田将暉宮藤官九郎で2025年1月、映画化決定!  東北の楽園の神物件で”試し移住”。たくさん笑って、ホロリと泣ける、地方創生爽快エンターテインメント! 3LDK、家賃8万円、家具家電付きの神物件に一目惚れ! 東京の大企業に勤める晋作は、コロナ禍を機に田舎への移住を考える。三陸で見つけたのが、広い、安い、おまけに家具家電付きの神物件。 早速”お試し移住”を始め、大好きな釣り三昧の日々を過ごすが、地元の人々は東京から来たよそ者の登場に気が気でない。 一癖も二癖もある地元民との交流にとまどいながらも、持ち前のポジティブな性格と行動力でいつしか溶け込んでいく晋作。そんな中、ある新事業を思いつき……。
  • 本が紡いだ五つの奇跡
    値引きあり
    4.4
    仕事に行きづまった編集者の津山は、本当に作りたい本を作るため、かつて自分が救われた小説の著者、涼元マサミに新作を依頼する。 そうして生まれた作品が、娘と縁が切れそうだった涼元から、余命宣告された装丁家、心に傷を抱えた書店員、そして自分の時間が止まっていた読者まで、みんなの人生を動かす。 本を愛するすべての人に! 本が生まれて、読者へとつながる「本に関わった五人の奇跡」を描く、感動の物語。
  • 座礁 巨大銀行が震えた日
    3.8
    1巻669円 (税込)
    大手都銀・大洋産業銀行広報部次長の渡瀬正彦は、新聞記者から大洋産業銀行の総会屋への利益供与の事実を知らされる。巨額融資問題は、やがて大手証券会社を巻き込んだ一大スキャンダルへと発展する。闇の勢力との癒着の歴史に愕然とする渡瀬だったが……。1997年に実際に起きた未曾有の金融事件を基に、“呪縛”に囚われ続け、自壊していく銀行の真実をドキュメンタリータッチに描いた金融情報小説。
  • ゴースト
    4.0
    目をこらすと今も見える、あなたの隣の幽霊……うっそうとした原宿の館に出没する女の子、戦時中活躍したミシン、ぼけたおじいちゃんが繰り返す謎の言葉、廃虚と化した台湾人留学生寮。温かいユーモアに包まれ、涙がこぼれる七つの幽霊連作集。
  • クラウドガール
    3.8
    刹那にリアルを感じる美しい妹・杏と、規律正しく行動する聡明な姉の理有。容姿も性格も対照的な二人は、小説家の母に対しても、まったく異なる感情と記憶を持っていた。姉妹にしかわかりえない濃密な共感と狂おしいほどの反感が招く衝撃のラストとは? (解説:綿矢りさ)
  • 私をくいとめて
    3.8
    黒田みつ子、もうすぐ33歳。一人で生きていくことにも抵抗はなく、悩みは脳内の分身「A」に相談。でも、いつもと違う行動をして何かが決定的に変わってしまうのが怖いんだ……。同世代の気持ちを説得力をもって描く著者の、待望の文庫化。(解説:金原ひとみ)
  • ラストレター
    3.8
    ラジオ局に入社して4年目の新米アナウンサーの寺島尚人は、 ある日、聴取率0%台、誰も聴いていない深夜放送の≪大改革≫に名乗りをあげてしまう。 「みんな小さな人生を生きている。それを伝えたいと誰もが思っている筈です。 そんな葉書を……小声で、ただひたすら愚直に読んであげるのはどうでしょうか」と。 大抜擢で番組を任されることになる。 しかし自分でスポンサーも探せと命令されたり、 ライバル局に邪魔をされたりとトラブル続出。 だが新米アナウンサーの青臭い情熱が、 それまで傍観するだけだったラジオ局の人々を動かし、団結させていく。 そして、Twitterでもなく、メールでもなく、 ファクスでもなく、ラインでもなく、 リスナーから届く≪葉書≫で番組を構成していくというやり方が支持を得る。 特に、一緒に泣いたり本気で怒りながら読み上げる 「ラストレター」という企画が目玉コーナーとなり、 人気番組となるのだが……。 ラジオ局で働く仲間たちをめぐる、愉快で心温まる物語。 1981(昭和56)年から12年半、文化放送「さだまさしのセイ!ヤング」を続けてきた著者の、経験に基づく深夜ラジオ小説!!
  • キミはヒマラヤ下着の凄すぎる実力を知っているか
    3.7
    氷点下7度の雪山で下着一枚になる、カナヅチなのに沖のブイまで一人で泳ぐ、不動産担当者の思惑を読みながら自宅を売却する……。50歳を超えても、やるときはやるのだ! ネットで募った人生相談「解決! トロ」を収録した、怒涛の爆笑ルポ。
  • EPITAPH東京
    3.5
    1巻669円 (税込)
    刻々と変貎する《東京》を舞台にした戯曲「エピタフ東京」を書きあぐねている“筆者K”は、吸血鬼だと名乗る吉屋と出会う。彼は「東京の秘密を探るためのポイントは、死者です」と囁きかけるのだが……。スピンオフ小説「悪い春」を特別収録。
  • 聖なる怠け者の冒険
    4.0
    社会人2年目の小和田君は仕事が終われば独身寮での夜更かしを楽しみとする地味な生活。ある日、狸のお面をかぶった「ぽんぽこ仮面」との出会いから、めくるめく冒険の一日が幕を開ける。第2回京都本大賞受賞作!
  • ヴァンパイア騎士 公式ファンブック X
    4.5
    1巻669円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 レア情報満載!! 樋野先生のネーム(下描き)公開、枢様の私室見取り図等、ヴァンパイア騎士ファンなら、絶対ゲットのファンブック!!
  • 怪物が街にやってくる
    3.0
    1巻669円 (税込)
    世界最強を謳われたジャズの「上杉京輔トリオ」を突然引退した武田巌男は、新グループを結成し復活を果たす。多くのジャズマンを熱狂させた2人の怪物がついに対決する時が来た――。筒井康隆氏にも激賞された幻の初期短篇集、奇跡の復活!!

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  • キング
    3.9
    五輪代表は誰の手に? 衝撃のマラソン・サスペンス! 大学の陸上部で同級生だった三人が、オリンピック男子マラソン代表・最後の一枠選考レースに出場する。三十歳の彼らにとって、おそらくこれは五輪へのラストチャンスだった。日本最高記録を持ちながら故障に泣かされ続け、「ガラスのエース」とも称された天才ランナー・須田は、最高の練習環境に身を置いて復活を賭ける。陸連批判をして表舞台から去り、四年ぶりに走る武藤は「俺が勝つ」と豪語。そして、優勝経験がなく、“勝ち方を知らない”青山の前には、ドーピングを勧める正体不明の男が接触してきた。青山は卑劣な手段を一旦は拒むが……。スポーツ小説の名手が手がけた、ランナーたちの人生を賭した勝負を活写する、ロングセラー『チーム』の原点ともいうべき傑作長編!
  • サラと魔女とハーブの庭
    3.7
    七月隆文さんが贈る、ハーブの香りただよう癒やしの物語が、待望の文庫化! 13歳の春休み。家でも学校でも居心地の悪さを感じていた由花は、家族のもとを離れ、田舎で薬草店を営むおばあちゃんと暮らす決心をする――誰にも言えない友達・サラとの永遠の友情を守るために。森の中に佇む古いが落ち着いたお洒落なお店、自分のために作られた手作りの部屋、魔法の本みたいな日記帳、そして、由花のための特別なハーブティー……。おばあちゃんとサラと一緒の田舎暮らしは、由花の心をふんわりと満たしていく。それは、春を迎える再生のはじまりだった。『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』や『100万回生きたきみ』など、細やかな心の機微を瑞々しく描く名手・七月隆文さんが綴る、少女達の物語がはじまります。 ※本書は2020年10月刊行の単行本『サラと魔女とハーブの庭』を文庫化したものです。
  • ぼくとおれ
    4.0
    1972年9月8日。札幌の同じ病院で生まれた「ぼく」蒲生栄人と「おれ」仁村拓郎。ふたりは毎日〈スイッチ〉を押し、ちいさな選択を繰り返して、進学、恋愛、就職、結婚と、人生の地図を描いてきたが……。 40歳の男ふたりが辿った交わりそうで交わらない(!?)道筋を、昭和から平成へ移りゆく世相と絡め、巧みな筆致で紡ぎ出す。山本周五郎賞作家の珠玉作。(『地図とスイッチ』改題) 解説/大森 望 「ぼくがイメージするスイッチは鉄道でいうと分岐器だ。ターンアウトスイッチ。線路を分岐させ、電車の進む道を選ぶシステム。つまりスイッチを押すとは、ぼくがどの道筋を進むか決めること。それを繰り返して、自分だけの地図ができる。」(本文より)
  • 夢巻
    3.6
    久しぶりに再会した古い友人に連れられて入ったのは、とあるシガーバー。店員に渡された葉巻を口にすると、子どもの頃の光景が鮮やかによみがえった。この不思議な葉巻を、友人は「夢巻」というのだが――(表題作)。現代ショートショートの旗手による大注目デビュー作。幻想的だったり、シュールだったり、ナンセンスだったり。1話5分で楽しめる、夢と驚きに満ちた世界がここに!
  • 希望のステージ
    値引きあり
    3.4
    ある医療事故をきっかけに都心の大病院を飛び出した女医・菜々子は、兄が経営する東京近郊の個人病院で働き始める。それから間もなく、中学時代の同級生に誘われ地元の市民会館で、ステージに立つ出演者たちの医療サポートを請け負うことになってしまう……。 ――命を削ってでも市民会館の舞台に立とうとする患者たちは、末期癌であったり、白血病であったり、歩行困難者であったりとさまざま。現役の医者が身近な設定で、現代の超高齢社会と高度医療のありようを直視する連作短編集。
  • すぐ死ぬんだから
    値引きあり
    4.1
    終活なんて一切しない。それより今を楽しまなきゃ。 78歳の忍ハナは、60代まではまったく身の回りをかまわなかった。だがある日、実年齢より上に見られて目が覚める。「人は中身よりまず外見を磨かねば」と。仲のいい夫と経営してきた酒屋は息子夫婦に譲っているが、問題は息子の嫁である。自分に手をかけず、貧乏くさくて人前に出せたものではない。それだけが不満の幸せな老後だ。ところが夫が倒れたことから、思いがけない裏を知ることになる――。 「定年」小説『終わった人』に続いて30万部超の大ベストセラーとなった人生100年時代の痛快「終活」小説! <読者からの声> 2年前に手術を受け、以後は家の中での生活です。何事にも意欲が失せ『すぐ死ぬんだから』状態でしたが、この本に出会って100歳までの人生を考えています。(70代・男性) 『終わった人』も面白かったですが、こちらも一気に読んでしまいました。毒舌が心地よかったです。(50代・女性) 1ページ目から痛快で息も継げませんでした。(70代・女性) もうすぐ定年ですが、新しい人生への希望と勇気をいただきました。(60代・男性) つい最近80代になりもう物欲はなしにしようと思っていましたが、本書でますます元気になり明日もショッピングに行こうと考えています。(80代・女性) ものの見方に光がさしたように感じます。くすんでいる私のはげみになりました。(50代・女性) 重ねた歳は戻せない。でも見た目は変えられる。今日から自分磨きをしよう。(60代・女性) こんなに楽しい本は久し振りです。(70代・女性) 身につまされるが文句なく面白い!(70代・男性)
  • あめつちのうた
    値引きあり
    4.2
    土と向き合う。雨を信じる。 そうして、日本最高のグラウンドが生まれる。 甲子園の神整備、「阪神園芸」が小説に! 絶望的な運動神経の持ち主・雨宮大地は、自分とは正反対の弟や頑なな父への鬱屈を抱え、甲子園のグラウンド整備を請け負う阪神園芸へと入社する。ところが、持ち前のセンスのなさから、仕事は失敗続き。広いグラウンドのなかで、たったひとりうろたえる自分は、本当に一人前のグラウンドキーパーになれるのか?同性愛者であることを周囲に隠す親友・一志や、重い病気を患いながら歌手を目指すビールの売り子・真夏、ケガでプロへの道を断念した、同僚の長谷。大地は同じく「選べなかった」運命に思い悩む仲間たちと関わり合いながら、自らの弱い心を掘り起こすように土へ向き合っていく。 タイガースファン、高校野球ファンのみならず、 すべてのスポーツファンに捧げる、唯一無二のグラウンド整備お仕事小説!  今日も彼らは、地味に地道に、あのグラウンドを守り続けている。
  • 小説 浦山桐郎 夏草の道
    -
    名作「キューポラのある街」。こよなく映画を愛した男。54歳で急死した鬼才に捧げる鎮魂の力作。鬼才監督の壮絶な生涯! ――衝撃のデビュー作「キューポラのある街」をはじめ、「私が棄てた女」「青春の門」などの傑作をのこした、映画監督・浦山桐郎。23年間で9本しか撮らなかった全作品に、若くして世を去った母と父への追慕の念、ふるさと・相生への熱き想いが籠められている。54歳で逝った鬼才の壮絶な生涯を描く、渾身の長篇小説!
  • 遠ざかる影
    5.0
    宝石会社の社長・龍門寺は、中国大陸からの引揚者である。佐賀の唐津に住む中谷遼子は、母親から、本当の父が龍門寺だと聞かされ、龍門寺をさがして上京する。その頃、宝石会社では、合成宝石への進出をめぐって、内紛の火が噴こうとしていた。そして殺人が……。雄大な構図と鮮やかな展開で描かれる、本格推理長編。
  • いのちがけ 加賀百万石の礎
    値引きあり
    4.3
    前田利家の忠臣・村井長頼が命を懸けて貫いた武士の本分。 加賀藩の祖・前田利家が流浪した若きころから大名になった後まで付き従った、股肱の臣・村井長頼。桶狭間、長篠、賤ヶ岳、……名だたる戦場を駆け抜け、利家の危難を幾度も救う。主君の肩越しに見た、信長、秀吉、家康ら天下人の姿。命懸けでで忠義を貫き通し、百万石の礎を築いた男を端正な文体で魅せる傑作。 『高瀬庄左衛門御留書』で話題の著者、鮮烈デビュー作!
  • 幽鬼の鯱
    -
    殺し獣の大群を操るデビル一族と仙石文蔵軍団の地球滅亡をかけた最後の死闘! ――殺し熊が牙をむく。殺し狼が吠える。犬や猫までも、反乱を起した。北海道全域を、パニックが襲う。動物たちが突如、人間を殺戮し始めた。再び世界征服を狙うデビル一族が、死のウイルスを放ち、仙石文蔵ら四人組に挑戦状を叩きつけてきた。「最強の敵」復活に、スーパーヒーロー・仙石軍団は、時空を超えた死闘へ向かう。
  • いま日は海に
    -
    欺き利用するだけの男のために、その困窮した生活を援助し、空を飛びたいという男の捨てきれぬ夢を叶えさせようとする加陽子。長い長い歳月の後に、やっと男が自分を振りかえろうとしたとき、悲劇が起こる。報われることを望まず、ただひたむきに愛し尽すことに心身を捧げる純粋な愛の勁さと美しさを描いた名作。
  • 鎮西八郎為朝
    4.0
    波濤を越えて京をめざす、源為朝の強弓武勇伝――源家の嫡流に生れた源為朝は、2メートルを越す長身に巌(いわお)の筋骨、八人張りの強弓を楽々と引く超人であった。若くして都を追われ、たちまち九州を征したが、保元の乱の京によび戻される。不本意な合戦に敗れて伊豆大島に流されるが、そこには……。南の海に自由を得た清々しい英雄、武者の理想を描く長篇小説。
  • 東京サイテー生活 家賃月2万円以下の人々
    4.0
    バブル崩壊後のライフスタイル提言。「何か」にチャレンジする心を失わず、風の吹くママ、気の向くママに生きる。「住めば都」の精神が、未来を開く! ――日本の首都・東京で、家賃2万円以下でも、楽しく暮らす痛快な人々。時間に追われず、モノに縛られず、金に執着しない。風の吹くまま、気の向くまま。自分の中の「何か」にかけ、その感触を大切にしている若者。それは、何年か前のあなたの姿、何年か後のあなたの姿、あるいは、現在のあなたの姿なのかもしれない。
  • 絵の中の殺人
    -
    現役を引退した元プロ野球選手。なぜか第2の人生は、美術学校の事務員。その歓迎会の夜、上司がアトリエで殺された。だが1年前には、理事長が殺されていた。今回の被害者は、実は理事長の子飼いだった。理事長の威光をかさに粛清を行っていた悪評の人物。事件はにがい思いをした者たちの反撃なのか。それとも? 元野球選手の探偵が決めた見事なスクイズ。美しい絵画が凶器になった? トリック・ミステリーの傑作。
  • 死ぬときは独り
    4.5
    太平洋戦争勃発前夜、民間人・浜本は、マレーの英雄「虎」ハリマオを探し出すために、日本を後にした。その目的は何か……? 日独英のスパイが暗躍し、インドとマレーの独立運動が芽生え始めた激動の東南アジアを舞台に、人種を越えて生命を賭けて闘った男たちの運命は? アジアの独立に生命を賭けた男たちのロマンと波乱万丈の生涯を描く、雄渾の長編冒険小説、いま甦える!
  • 白い狂気の島
    3.0
    狂犬病清浄国の日本で、39年ぶりに患者が発生した。台風接近で孤立した幹根島を襲う、白い狂犬病の恐怖。誰が、いつ、どこから、島に持ち込んだのか? 島の青年医師・窪島典之は、恋人・ちづるの協力を得て事件解明に乗り出すが、謎はますます深まるばかり……。気鋭の乱歩賞作家による、迫真の医学ミステリー!
  • 犬と私の10の約束
    4.0
    1巻662円 (税込)
    「私を信じてください。それだけで私は幸せです」 「私が死ぬとき、お願いです、そばにいてください」 ゴールデンレトリバーのソックスを飼う時、母は幼いあかりに10の約束をさせた。 しかし大人になるにつれその関係に微妙な変化が生まれ……。 「あなたには学校もあるし友だちもいます。  でも私にはあなたしかいません」 愛犬と少女の絆を描く、涙なくしては読めない感動物語。
  • 透き通った風が吹いて
    3.7
    おれはなんで、こんなに空っぽなんじゃ――野球部を引退し受験勉強に邁進するはずだった高校3年生の渓哉。だが自分の将来を思い描けず、焦燥感に苛まれている。ある日、道に迷っていた美しい女性・里香を案内することになるが……あさのあつこが故郷・美作を舞台に描く“直球”青春小説。書き下ろし短篇「もう一つの風」を収録。
  • 太陽の棘
    4.2
    この著者にしか描けない、沖縄と美術の物語! 終戦後の沖縄。米軍の若き軍医・エドワードはある日、沖縄の画家たちが暮らす集落――ニシムイ美術村に行きつく。 警戒心を抱く画家たちだったが、自らもアートを愛するエドは、言葉、文化、何よりも立場の壁を越え、彼らと交流を深める。 だがそんな美しい日々に影が忍び寄る――。 実話をもとにした感動作! 「原田マハ氏は、小説家の優れた才能と人間的な温かさにより、どんなに善意の人間であっても、理解できない事柄があることを明らかにした。私は日本人が書いた沖縄をテーマとする小説で『太陽の棘』がいちばん好きだ。」 ――佐藤優(解説より)
  • 夜明け前に会いたい
    3.8
    1巻662円 (税込)
    金沢で生まれ育ち、もと芸者の母と二人暮らしの希和子二十四歳。 新進の友禅作家・瀬尾との穏やかな恋が始まったかに思えた東京出張の夜、思いがけない事実に打ちのめされた希和子は最終の新幹線に飛び乗った――。 純粋な恋がもたらす歓びと哀しみ、親子の情愛が雪の古都を舞台に美しく描かれる長編恋愛小説。
  • キッズタクシー
    3.7
    「紅雲町珈琲屋こよみ」の著者が放つ書き下ろしサスペンス! タクシードライバーの千春には、正当防衛で人を殺した過去があった。ある日、客の小学生の行方が分からなくなり、千春にも疑いが…。
  • 百年戦争(上)
    3.0
    1~2巻662~705円 (税込)
    ネコに変身してしまった小学生清くんが飛び込んだのは、銀座ネコVS.築地ネズミの大戦争の真只中だった。清くんは三毛のオスとしてネコ軍団を率いることとなり、同級生秋子くんも加わって大騒動。どうやらネズミ軍団の長も同級生の変身した姿らしい。彼らの変身劇には世界的陰謀が隠されていて事態は急変! (講談社文庫)
  • 約束の冬(上)
    4.0
    1~2巻662~733円 (税込)
    十年前、留美子は見知らぬ少年から手紙を渡される。「十年後、地図の場所でお待ちしています。ぼくはその時、あなたに結婚を申し込むつもりです」。いったいなぜこんな身勝手なことを? 東京、軽井沢、総社、北海道……。さまざまな出会いと別れ、運命の転変の中で、はたして約束は果たされるのか?
  • 霧の聖マリ ある生涯の七つの場所1
    4.0
    1巻662円 (税込)
    幼い心に異性への淡い憧れを芽生えさせて逝った美しい女性、異郷で謎の死を遂げる老亡命者――。独立した挿話はいつしか絡みあい、一枚のタピスリを織りあげてゆく。昭和初期から一九七〇年代まで、世界各地を舞台に展開する野心的連作第一集。
  • 相棒は犬 転生探偵マカロンの事件簿
    続巻入荷
    4.4
    親友の殉職を機に警察を辞め、探偵事務所で働く甲斐貴己。そんなある日、一匹のトイプードルが事務所を訪れた。かわいらしいトイプードルは突如人間の言葉を喋ったかと思うと、「俺の前世はお前の親友の三上だ」と語りだした。自分を殺した真犯人を一緒に探して欲しいという三上(犬)。そこへ、彼を「マカロンちゃん」と呼ぶヤクザの若頭・若林が乗り込んで来て…!? 探偵と犬、時々ヤクザのふわもこバディミステリー!
  • 婚活食堂 1
    3.7
    1~14巻660~750円 (税込)
    「王様のブランチ」で話題! 「食堂のおばちゃん」で人気の著者、新シリーズ第1弾。心もおなかも満たされる幸せの食堂、開店です。牛スジ、葱鮪、トマト、蟹面といった名物おでんや牡蠣のカレー煮、蒸しイチジクの甘味噌かけなどの美味しい小料理……東京・四谷の「めぐみ食堂」は、女将の恵が一人で切り盛りするおでん屋だ。元・人気占い師の恵は、ある事情があって今は“見る力”を失っていたが、結婚のさまざまな悩みを抱える常連客と接するうちに、“男女の縁”が見えるようになって――。ときにほろ苦くも心あたたまる連作短編集。
  • 間者~鬼役(六)~
    3.7
    6~35巻660~814円 (税込)
    将軍の毒見役、鬼役の矢背蔵人介は、鈴振り谷で強盗に狙われた。難なく退治したあとに残された一枚の駕籠図。そして、一関藩の元藩士が殺害され、老中首座の水野出羽守は毒殺、中奥出入りの医師が斬られた。これらの線がつながったとき、幕府を巡る陰謀が明らかになる――。笑いと涙と爽快感の超一級時代小説。
  • ハンチバック
    3.8
    23の国と地域で翻訳決定! 芥川賞受賞作 【2025 国際ブッカー賞ロングリスト】【2025全米図書賞・翻訳文学部門ロングリスト】に選出! 23の国と地域で翻訳決定。話題沸騰の芥川賞受賞作がついに文庫化! 「私の身体は生きるために壊れてきた。」 井沢釈華の背骨は、右肺を押し潰すかたちで極度に湾曲している。 両親が遺したグループホームの十畳の自室から釈華は、有名私大の通信課程に通い、しがないコタツ記事を書いては収入の全額を寄付し、18禁TL小説をサイトに投稿し、零細アカウントで「生まれ変わったら高級娼婦になりたい」と呟く。 ある日、グループホームのヘルパー・田中に、そのアカウントを知られていることが発覚し――。 【文庫版の特徴】 ・ルビを大幅に増やしました。 ・著者が執筆にあたり大きな影響を受けたと語る『凜として灯る』の著者・荒井裕樹氏との往復書簡「世界にとっての異物になってやりたい」(「文學界」2023年8月号)は、大変話題となりましたが、今回新たな書簡を特別付録として追加し、全文を巻末に収録しました。 単行本 2023年6月 文藝春秋刊 文庫版 2025年10月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • 誤字のネックレス マイクロノベル集
    -
    1~2巻660円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 マイクロノベルを200本収録。 ※ 固定レイアウト(画像)です。 「言葉」 言葉を溜めていたコップを、肘をひっかけて割ってしまった。生活や仕事や読んだ本の中から美しい文言を選んで少しずつ蒐集していた。床に散らばったそれらをあらためて見ると、どれも私の立ち振る舞いとはかけ離れたものばかりだと気づき、硝子の破片を拾いながら涙が止まらなくなった。 「観覧車」 巨大な観覧車があり、車輪の直径は視認できないほど長い。搭乗者は、地上を離れ街や山を見下ろし空を越え、やがて宇宙へ出る。1周するのに約1.2万年かかるため、道程の1%にも及ばないところで人の寿命は尽きる。遠い時間を経て、再び地球に戻った"帰還遺体"は、丁重に埋葬されるだろう。
  • 丸の内で就職したら、幽霊物件担当でした。
    4.0
    1~18巻660~814円 (税込)
    東京、丸の内。 本命の一流不動産会社の最終面接で、 大学生の澪は唖然としていた。 理由は、怜悧な美貌の部長・長崎次郎からの簡単すぎる質問。 「面接官は何人いる?」正解は3人。 けれど澪の目には4人目が視(み)えていた。 長崎に、霊が視えるその素質を買われ、 澪は事故物件を扱う「第六物件管理部」で働くことになり……。 イケメンドSな上司と共に、憑いてる物件なんとかします。 元気が取り柄の新入社員の、オカルトお仕事物語! 本当に、面白いんです!!!
  • 神様の御用人
    4.2
    神様たちの御用を聞いて回る人間──“御用人”。ある日突然、フリーターの良彦は、狐神からその役目を命じられた。膝を壊して野球の道を諦め、おまけに就職先まで失った良彦は、古事記やら民話やらに登場する神々に振り回されることになり……!? 特殊能力もない、不思議な道具も持ってない、ごく普通の“人間”が神様にできること。それは果たして、助っ人なのかパシリなのか。けれどそこには、確かに神々の「秘めたる願い」があった。
  • 旅立ちの虹~はたご雪月花~
    3.0
    1~8巻660~792円 (税込)
    隅田川を望む旅籠〈雪月花〉には多くの客が訪れる。両親の死であとを継いだ若女将・里緒のもてなしや料理で人気の出た雪月花を、武蔵国府中の名主が訪れた。金払いもよく上機嫌で宿を出た、その名主が死体で見つかった――。雪月花を訪れた南町奉行所定町廻り同心・山川隼人とともに、若女将の里緒が事件の真相を追う! 料理と謎を堪能できる新シリーズ、開幕。
  • 氷柱の声
    4.3
    語れないと思っていたこと。 言葉にできなかったこと。 東日本大震災が起きたとき、伊智花は盛岡の高校生だった。 それからの10年の時間をたどり、人びとの経験や思いを語る声を紡いでいく、著者初めての小説。 第165回芥川賞候補作。
  • おおあんごう
    3.0
    「僕のつま先を車で轢くという遊びをしていた父をモデルに書きました」 大好きな母、ふんわりしたおばあちゃん、無二の親友――。 守りたかった。離れないでいてほしかった。 これは、傷を抱えたぼくが「笑い」に出会い「夢」へと走り出す物語。 岡山県の小さな田舎街。小学生のぼくは、理不尽で自分勝手な父に振り回されてばかりだった。自分の心と大好きな母を守るため、勇気を出し父にある言葉をぶつける。純粋な願いを聞いた父は改心すると思っていたが……。苦しくて悔しいのにどこか笑える家族の日常を描いた、「かが屋」加賀翔の初小説! 「なぜか、涼やかな風が吹きとおった。 うつむくと胸もとに、 ビール缶みたいな穴がまんまるく空いていた」 いしいしんじ 「私もこの絶望を知っている。悔しくて恥ずかしくて、それでもまた期待してしまう。そして当然に裏切られる。 少年には憐れみも情けもいらなかった、笑いとなることだけが救いになった。 自然をかき分けて歩き続けた日々を、カエルのぬいぐるみと一緒に抱きしめたい」 吉澤嘉代子 「理不尽な父の言動に早く大人になるしかなかった少年が、生きる。 苦しくて、優しくて、悲しくて、笑えて。 岡山の鮮烈な言葉がざくざく刺さる、とてつもない小説です!」 東 直子 「読みだした時は、相方だからか照れ臭かったのですが、 気付いたらいつの間にか、悲しくなったり、思わず吹き出したり、ムカついたり。 皆、幸せになって欲しいです」 「かが屋」賀屋壮也
  • おいしいごはんが食べられますように
    3.8
    芥川賞受賞作&30万部のベストセラー 世界各地で翻訳続々! 最高に不穏な仕事×食べもの×恋愛小説! 解説:一穂ミチ 「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」 真面目で損する押尾は、か弱くて守られる存在の同僚・芦川が苦手。食に全く興味を持てない二谷は、芦川が職場で振る舞う手作りお菓子を無理やり頬張る。押尾は二谷に、芦川へ「いじわる」しようと持ちかけるが……。どこにでもある職場の微妙な人間関係を、「食べること」を通してえぐり出す芥川賞受賞作! 共感が止まらない! 「わかりすぎてえぐい」職場ホラーNo. 1 サイコホラー小説? ミステリー小説? それとも恋愛小説? 不思議な感覚で読めた小説です。(文教堂横須賀MORE’S店/矢部直利) 喉の奥に詰め込んだ言葉や感情を吐き出したくなるような気持になった。(くまざわ書店サンシャインシティアルパ店/河口茜) 表紙・タイトルのほっこり感と内容とのギャップを、ぜひもっともっと多くの方に感じてもらいたいです。(明屋書店喜田村店/高橋杏奈)
  • 青春サプリ。 自分がここにいる理由1 青春サプリ。心が元気になる、5つの部活ストーリー
    値引きあり
    4.0
    感動×涙。どこから読んでもOK!すぐ読めて、朝読にも最適。部活の悩みに共感必至!勇気をもらえる、感動ストーリー。 テーマは決意。「『がんばれ』とか『ファイト!』とかそういうのはいらない。コーチングをしろ。先輩が怖くて厳しく言えないなら、部をやめろ。」ツンデレ鬼監督のキビしい指導にも負けず、男子バスケ部で中核的存在になっていく女子マネージャーのサクセスストーリー、他4話。
  • 魔法使い☆ヤクザ
    完結
    -
    全1巻660円 (税込)
    この世界には魔法使いが存在し、何人もの魔法使いが惨殺される事件が起こっていた。 日比野ヒカルは、母に捨てられ、アル中の父親と暮らす高校生だった。 ある日、ヒカルは父親に置き去りにされ、借金のカタとして、無邪気で残酷な魔法使いヤクザ・更夜さんの元で働くことになる。 女装をするヤンキーや編み物好きな寡黙な巨人、 更夜に異常に執着する警察キャリアや関西弁を喋る使い魔など、破天荒で厄介な人たちに振り回されつつも、ヒカルはヤクザの雑用係として働いていく。 だが、更に魔法使い連続殺人事件にも巻き込まれていき―― ※BLではありませんが、ブロマンス要素(男性→男性への激重感情)があります。
  • P+D BOOKS 地下水
    -
    自分の身の上と文学仲間の動静を綴る傑作。 ――庄太の一枚看板みたいな私小説は、いまだに彼の頭へこびりついており、忘れた時分に作品も発表している。今後共、世間にもて囃されるようなものは覚束ないにしろ、片隅でコツコツ書いて行きたい、あぶれ者の自慰行為に似た執念は、相当のようであった。――  プロレタリア文学が一世を風靡し、短い文芸復興期を挟んで、戦争文学が主流になっていく戦前・戦中期。どの波にも乗れず、講演の抄録や短い文芸批評、地方紙の埋め草原稿などで糊口をしのいでいる小川庄太は、東京でやっていけなくなると故郷の小田原に戻り、実家が持つ物置小屋で寝起きしていた。やがて、他人のものに手を出すまでに困窮し、軍隊に入るか、牢に入るか、というところまで追いつめられて……。  自分と家族の身の上を縦軸に、文学仲間の動静を横軸にして淡々と綴る見本のような私小説。宇野浩二、中山義秀、田畑修一郎、火野葦平らが変名で登場し、文壇の裏事情が垣間見える傑作。
  • おとぎカンパニー
    3.6
    1~4巻660~825円 (税込)
    新入社員が会社で見つけた不思議な鏡。「鏡よ鏡、同期で一番仕事ができるのは、だぁれ?」と尋ねると……。(「同期で一番」) 大学の教務課には、落とした単位をくれる女神のような女性がいるという。(「教務課の女神」) 「白雪姫」「金の斧」「赤ずきん」など、誰もが知る名作童話を大胆アレンジ! あなたを夢の世界へと誘う傑作ショートショート14篇を収録。
  • 京都祗園もも吉庵のあまから帖
    4.1
    1~10巻660~850円 (税込)
    「まずは、甘いものでもおあがりやす」元芸妓のもも吉は、わけあって今は祗園で甘味処「もも吉庵」を営んでいる。一見さんお断り、メニューは「麩もちぜんざい」のみの小さな店だ。そんな店を訪れるのは、舞妓になるために十五歳で祗園へやってきた少女、妻を亡くして一人で京都を旅する中年男性――様々な悩みを抱えた人たちへのもも吉の言葉は、ときに辛口だが、彼らの心を解きほぐしていく。京都の四季に彩られた感動の連作短編集。
  • いつか天使が舞い降りる
    -
    1巻660円 (税込)
    全寮制の高校に入学した真菜は、ある女子生徒にひと目で夢中になってしまう。理子という名の彼女の存在によって、真菜の毎日は輝きはじめる。しかし、真菜にはずっと悩みがあった。高校の入学が遅れた理由、それは父親の事件があったからだ。父への怒りと、憧れや友情だけでは片付かない理子への思いを抱えて寮生活が続く中、問題を抱えるのは真菜だけではないことがわかって──。
  • 後宮の検屍女官
    4.2
    1~7巻660~748円 (税込)
    「死王が生まれた」大光帝国の後宮は大騒ぎになっていた。 謀殺されたと噂される妃嬪の棺の中で赤子の遺体が見つかったのだ。 皇后の命を受け、騒動の沈静化に乗り出した美貌の宦官・延明(えんめい)の目にとまったのは、 幽鬼騒ぎにも動じずに居眠りしてばかりの侍女・桃花(とうか)。 花のように愛らしい顔立ちでありながら、出世や野心とは無縁のぐうたら女官。 多くの女官を籠絡してきた延明にもなびきそうにない。 そんな桃花が唯一覚醒するのは、遺体を前にしたとき。彼女には、検屍術の心得があるのだ――。 後宮にうずまく数々の疑惑と謎を検屍術で解き明かす、中華後宮検屍ミステリ!
  • イッタイゼンタイ
    3.3
    とにかくなおしたい。無差別に徹底的に。「修繕衝動」に襲われた「なおし屋」と呼ばれる男たちは、「第二次世界修繕」以来の戦いを開始した。そんな彼らに怪しい影が忍び寄る。「オオモノ」が組織した十人の女たちだ。ものを「つくる」彼女たちにとって、男たちの修繕行為は大量殺戮に等しい。ものが売れなくなり仕事を失うからだ。女たちは驚きの策で対抗するーー。前代未聞の戦争の行方は!?
  • 木枯しの手帳
    -
    手垢で光った古い手帳を眺めていると、何かを訴え蠢(うご)めいているように見えた。昔つき合っていた女たちの電話番号が、思い出して欲しい、といっている。その中に沙耶子という女がいた。ある夜突然、女の名が甦る事件が起きた(表題作)。 人生の断面を鋭く切り取った黒岩文学の原点ともいえる珠玉のアンソロジー。
  • 汝、隣人を愛せよ
    3.0
    真壁昌平は47歳の大学講師。半年前に購入した中古マンションに妻と二人暮らしだ。 ある日、ポストに「静かにしろ」とのクレームの手紙が。それを皮切りに、何者かのいやがらせが頻発する。 ドアの前の鳩の死骸、生ごみ、不審な足音……真壁は下に住む変人・釘宮を疑い、管理組合の理事会で訴えるが、取り合ってもらえない。 次第に神経をやられていく妻。追い討ちをかけるように、真壁もリストラにあう。そして住人が不審な死を遂げた。
  • 死ぬよりほかに
    3.0
    自殺者が一日に百人を超えるという現代の日本。人はなぜ、自らの命を断とうとするのか。 ひきこもりの息子とその父親、認知症の妻の介護に疲れた夫、日常の虚しさに陥った主婦、 痴漢容疑を受けたサラリーマン、際限なきいじめに悩む中学生…。 図らずも人生の陥穽に落ちた人々が、「死」の深淵に臨んで下した決断は…!? 現代社会のひずみを映し出した傑作短篇集。
  • ちびねこ亭の思い出ごはん~茶トラ猫とたんぽぽコーヒー~
    4.0
    門奈かりんは、有名な老舗のパン屋さんに就職がかなった。しかし、自分にパン職人としての仕事を求められていないことを知ったかりんは会社を辞める。新たな一歩をなかなか踏み出せず、部屋から出ない日々を過ごしていたある日、パン作りの楽しさを教えてくれた祖母が亡くなる。祖母が飼っていた老犬とともに内房の彼女の家で過ごすことに――。
  • グラビアアイドルが万引きで捕まり身体検査をされて…
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    現役女子校生モデルとして有名になりつつあった持田あずさ。彼女の芸能活動は順調だった。読者モデルとして雑誌の表紙を飾るようになり、ついにはテレビに出るように。しかし、鮮やかな芸能生活の裏で彼女は静かにストレスをためていく……。良くも悪くも彼女には「普通の女の子」らしいところがあり、精神的には年齢相応に未熟だったのだ。それはほんの出来心だった――。あずさはある大型ショッピング施設に立ち寄った際に自分でもほとんど意識しないまま万引きを犯してしまう。そしてそのまま女性店員二人にバックヤードに連行されていやらしい身体検査が始まる。股間をまさぐられ、気持ちよくなっていくあずさに追い打ちをかけるように女たちは囁く。「ねえ、クリちゃんとナカどっちがいい?どっちが好き…?」ちょっとした出来心のせいで妖しく危ない世界に堕ちていくあずさの運命は――。巻末にカラーイラストノベル全24ページを特別収録! 人気漫画家クリムゾンが贈る傑作官能ノベル。
  • くるくるコンパス
    4.0
    中学将棋部の男子三人、カズト、シンヤ、ユーイチは、京都行きの修学旅行について、危険な計画を立てた。それは、転校してしまった部活仲間の佳織に会いに、自由行動時に抜け出して大阪へ行くというもの。恐ろしい体育教師や非協力的な班の女子、迷路のような大阪の街……三人は無事に佳織の家にたどり着いて、戻ってこられるのか? 人生に一度きり、熱くて特別な、長い長い修学旅行。ラストに感動が訪れる爽やかな青春小説!
  • 野生の風
    4.2
    色に魅せられた染織家・多岐川飛鳥、野生動物のいのちを撮るカメラマン・藤代一馬。ふたりが出会ったのは、ベルリンの壁崩壊の夜。運命的な恋の予感はそのまま、アフリカでの再会へと結びつく。サバンナの大地で燃え上がる愛、官能の炎。しかし、飛鳥の友人で藤代の写真集に携わっている出版者勤務の祥子も一馬に恋をしていて……。想い合っていてもどうにもならないこともある――運命の出会いから慟哭のラストまで胸を揺さぶるストーリー。恋愛小説の名手、村山由佳の初期作品が待望の電子化!
  • 大盗の夜~土御門家・陰陽事件簿~
    4.0
    江戸幕府より朱印状を授けられ、全国の占い師や芸能者を統括する安倍晴明を祖とする陰陽師。その一族土御門家で京都触頭の一人・笠松平九郎は、帯刀を許され、小太刀の名人でもある。易者姿で京の治安に目を配り、次々と舞い込んでくる摩訶不思議な事件を解き明かす。欲望、嫉妬、憎悪……人間の持つ弱みを、市井に生きる人々の姿を通して描く快作。
  • るきさん
    4.5
    のんびりしていてマイペース、だけどどっかヘンテコな、るきさんの日常生活って? 独特な色使いが光るオールカラー。ポケットに一冊どうぞ。
  • 快挙
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    1巻660円 (税込)
    白石一文史上、最も!?ハッピーエンドな物語。「とにかく、今日は人生で一番嬉しい日だ。やったぞって気分なんだ。」邂逅、結婚、転身、流産、裏切り……夫婦の実相を描いた快作。 カメラマン志望の俊彦はある日、撮影のために訪れた東京・月島の路地で「小料理すま」を営むみすみと出会う。二人はほどなく結婚。やがて俊彦は小説家へと転身を図るが、作家デビューはままならず、みすみは二度の流産で悲嘆に暮れる。そんな折、阪神淡路大震災が発生し、みすみの実家が被災して……。時々に吹き荒れる逆風、荒波に翻弄されながらも懸命に生きる二人。だが、いよいよ追い詰められた俊彦が、命を投げ捨てるほどの覚悟で決断し、掴み取った「快挙」とは。 ●鉄筆文庫のための書き下ろし 特別寄稿「こんな恋がしたかった」山田憲和 あとがき「夫婦の醍醐味とは」白石一文

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  • 博多豚骨ラーメンズ
    4.1
    「あなたには、どうしても殺したい人がいます。どうやって殺しますか?」 福岡は一見平和な町だが、裏では犯罪が蔓延っている。今や殺し屋業の激戦区で、殺し屋専門の殺し屋がいるという都市伝説まであった。 福岡市長のお抱え殺し屋、崖っぷちの新人社員、博多を愛する私立探偵、天才ハッカーの情報屋、美しすぎる復讐屋、闇組織に囚われた殺し屋。そんなアクの強い彼らが巻き込まれ、縺れ合い紡がれていく市長選。その背後に潜む政治的な対立と黒い陰謀が蠢く事件の真相とは──。 そして悪行が過ぎた時、『殺し屋殺し』は現れる──。
  • 宮本武蔵の猿~奇剣三社流 望月竜之進~
    3.3
    独自に編み出した剣術、三社流の師範・望月竜之進は、諸国を剣術修行で廻っていた。武蔵国川越城下に入ると、有名な剣豪・宮本武蔵の剣の奥義を会得した猿がいるという話を聞く。はたして、その“剣豪”猿の腕前は、そして、その裏に隠れた陰謀とは……。抱腹絶倒、息を呑む剣戟の末に、ホロリとする、風野真知雄しか書けないオリジナル時代小説シリーズ第一弾。
  • 一鬼夜行
    3.7
    江戸幕府が瓦解して五年。 強面で人間嫌い、周囲からも恐れられている若商人・喜蔵の家の庭に、ある夜、不思議な力を持つ小生意気な少年・小春が落ちてきた。 自らを「百鬼夜行からはぐれた鬼だ」と主張する小春といやいや同居する羽目になった喜蔵は、次々と起こる妖怪沙汰に悩まされることに―――。 めっぽう愉快でじんわり泣ける人情妖怪譚!
  • 野原ひろしの名言 「クレヨンしんちゃん」に学ぶ幸せの作り方
    5.0
    「家族だから幸せなわけじゃない。野原家だから幸せなんだ! 」「しんのすけのいない世界に未練なんてあるか!?」などなど、ご存じ『クレヨンしんちゃん』の父ちゃん・野原ひろしの名セリフを映画、TVアニメ、原作コミックから集大成。当たり前のことを毎日続けるってすごい! 等身大の父親・野原ひろしによる珠玉の名言集。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • 人参倶楽部
    3.6
    深夜営業の酒場、〈人参倶楽部〉。マスターの元には、それぞれに事情を抱えた客が夜ごと訪れる。不倫に疲れた女、すべてが冗談のような小説家、勤め帰りのホステス、来るはずのない女を待つ男……。人々はグラスを傾けながら、他愛のない言葉を交わし、人生を紡ぐ――。静謐な夜の帳で絡み合う、男と女の儚く哀しい恋愛模様を、透明な文体で描く連作短編。

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