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「人がハンコを作る時には事情があります」そう語るのは喫茶店にして印章店という『有久井印房』の店主。しかしその姿はどう見ても白いアリクイで、なおかつ少々ふっくら気味。そんな店長をサポートするのは、ウェイトレスの宇佐ちゃんと、キザなカピバラのかぴおくん。「ハンコを作ってください!あれ、なんでシロクマが?」 訪れ驚くお客さんに「ぼくはアリクイです」と静かに出されるコーヒー。不思議なお店で静かに始まる、縁とハンコの物語。
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Posted by ブクログ
大好きな鳩見すたさんの作品。
基本的には群像劇風の短編集で、ほのぼのした恋愛話があったと思いきや、おじいさんの過去を振り返るような話があったりして、話の毛色は様々。そしてどの短編もよくまとまっていて、感情をちょっと優しく揺さぶってくれるような、いい話が詰まっている。
も特筆すべきは、短編ごとの面白さに加え、群像劇として「ああそうだったのか!」とこちらを唸らせてくるような伏線やミステリーめいた関連性が短編の間に盛り込まれており、また様々な毛色の話でありながら、一冊を通した作品の雰囲気を確立していて、最後には一冊の本を読み終えた読後感がしっかりとあることだろう。
どこをどう切り取っても面白いといえる、作者の構想力には脱帽するしかない。
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小説・文芸
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