シリーズ最終巻。
前巻から匂わされていた洸之助の進路問題を縦軸に、いつもの絵画絡みの問題解決を横軸にした展開だった。
今巻のあやかしは鵺と天邪鬼と雪女。
前者二人はいつものようにあんまりあやかし設定とは関係ない話だった(笑)
そんな中、雪女の蓮華さんの話は雪女ゆえの悩みと友達への想いが描かれて、個
...続きを読む人的にはシリーズの中でも一番好きな話かな。
なので、そんな本巻のハイライトは蓮華さん友達の娘が彼女に「ママ、お姉ちゃん、キラキラしてるね!まるで、お星様みたい」と告げる場面。
その素直な言葉にウルッときてしまった。
このお話を読んだ後には口絵の花火の絵が胸に沁みる。
洸之介の進路は、まあ、予想通りなわけで物語の終わりとしては文句は無い。
ただ、シリーズ読んできてひとつ不満なのは洸之介の恋話がなかったこと(笑)
と言うか、洸之介の環さんに対する気持ちって、どうなのかなぁ。
もちろんあやかし狐とわかっているわけだけど、ちょっと恋心が無いわけじゃ無いような気がするんだよなあ。
そこのところ、もうちょっとはっきりさせて欲しかった気がする。
そういう意味で、洸之介が大人になったあとの続編を見てみたい。
期待してます。