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路地裏にひっそりと佇む、加納表具店。店を営むのは、若く美しい環。掛け軸や屏風に込められた思念を鎮める仕事を引き受けている彼女のもとには、様々な事情を抱えた妖怪が相談を持ち込んでくる。 今回登場するのは、音痴なのにミュージシャンををめざす〈鵺〉、弁護士として働く〈天邪鬼〉、そして〈雪女〉の蓮華。彼らの切ない物語に触れ合ううちに、高校生・洸之介は将来の進路を深く考えるようになる──。 人間と妖怪が織りなす、ほろ苦くも微笑ましい、どこか懐かしい不思議な物語。多くの読者に愛されたシリーズも、これにて完結!!
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Posted by ブクログ
シリーズ最終巻。
前巻から匂わされていた洸之助の進路問題を縦軸に、いつもの絵画絡みの問題解決を横軸にした展開だった。
今巻のあやかしは鵺と天邪鬼と雪女。
前者二人はいつものようにあんまりあやかし設定とは関係ない話だった(笑)
そんな中、雪女の蓮華さんの話は雪女ゆえの悩みと友達への想いが描かれて、個人的にはシリーズの中でも一番好きな話かな。
なので、そんな本巻のハイライトは蓮華さん友達の娘が彼女に「ママ、お姉ちゃん、キラキラしてるね!まるで、お星様みたい」と告げる場面。
その素直な言葉にウルッときてしまった。
このお話を読んだ後には口絵の花火の絵が胸に沁みる。
洸之介の進路は、まあ、予想通りなわけで物語の終わりとしては文句は無い。
ただ、シリーズ読んできてひとつ不満なのは洸之介の恋話がなかったこと(笑)
と言うか、洸之介の環さんに対する気持ちって、どうなのかなぁ。
もちろんあやかし狐とわかっているわけだけど、ちょっと恋心が無いわけじゃ無いような気がするんだよなあ。
そこのところ、もうちょっとはっきりさせて欲しかった気がする。
そういう意味で、洸之介が大人になったあとの続編を見てみたい。
期待してます。
Posted by ブクログ
路地裏のあやかしたちシリーズ、3作目。今作にて完結。
母子家庭であることを考慮し、自分の進路を決めつけていた洸之介だが、表具師という仕事に触れることで本当に自分がしたいことへの意識を高めていく。
予想通りの展開で完結したけれど、この終わり方で本当に良かった。表具師という、一般的にはなかなか触れることのできない職業であるだけに、物語上でありながら、洸之介にその道を突き進んでほしいなと切に思う。
あやかしたちのお話も相変わらずほっこりして良かった。雪女の蓮華さんのお話、大好き。昨今は冬の打ち上げ花火もあるから、見てほしいなぁと思ったり。
いつかまた加納表具店に洸之介が帰ってきて、あやかしたちが笑顔で迎えてくれる、そんな後日譚があることを期待したい。
最後は晴れやかに
ラストは爽やかに終わりました。清々しい読後感です。
奥深い表具の世界で個性の強い妖怪達が綴る心温まるストーリーは、3巻で終わってしまうのが勿体無い位愉快なものでした。そして主人公の青年の成長、もう少し見てみたかった気もします。
登場人物達が(半分は人ではないけど)互いを思いやりながらも騒動を巻き起こす、それに振り回されっぱなしの青年、同情しながらも羨ましい気持ちにもなります。こんな妖怪達なら会ってみたい。
Posted by ブクログ
一作目から続けて読んだので、作家さんがだんだん書き慣れていくのがわかった。今回は様々なあやかしたちのエピソードとともに、高校三年生になった洸之介の進路に関する本人の迷いを軸にして描かれる。そうだろうなあという展開ではあったけれど、そこまで表具に魅せられていくようすがあまり感じられなかったというか、妖怪たちのエピソードは面白かったけれど、洸之介と母親の関わり、洸之介の学校生活があまり生きたものとして頭のなかで描けなかった。加納表具店と学校の洸之介のクラスのみが独立してあり、他の日常がない感じ…。それは、畠田恵さんの『しゃばけ』でも感じることで、何故だろうとずっと考えていたが、普通の小説であれば主人公とそれぞれの日常は私が慣れ親しんだ日常風景で、行間を私自身の想像で埋めることが出来るけれど、妖怪たちがあたりまえにいる暮らしってもちろん身近ではないので、行間を埋められずにそれぞれのエピソードが繋がらずに切れぎれに感じるのだろうとの結論に至りスッキリ。こういった話にもっと馴染んでいけばまた、読み方は変ってくるだろうと思う。
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小説・文芸
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