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をんごく
第43回横溝正史ミステリ&ホラー大賞 史上初の三冠受賞作! 嫁さんは、死んでもまだこの世にうろついているんだよ―― 大正時代末期、大阪船場。画家の壮一郎は、妻倭子の死を受け入れられずにいた。 未練から巫女に降霊を頼んだがうまくいかず、「奥さんは普通の霊とは違う」と警告を受ける。 巫女の懸念は現実となり、壮一郎のもとに倭子が現われるが、その声や気配は歪なものであった。 倭子の霊について探る壮一郎は、顔のない存在「エリマキ」と出会う。 エリマキは死を自覚していない霊を喰って生きていると言い、 倭子の霊を狙うが、大勢の“何か”に阻まれてしまう。 壮一郎とエリマキは怪現象の謎を追ううち、忌まわしい事実に直面する――。 家に、死んだはずの妻がいる。 この世に留めるのは、未練か、呪いか。 選考委員満場一致、大絶賛! 第43回横溝正史ミステリ&ホラー大賞 史上初の三冠受賞作! -
医人の夢
命を救うはずの場所で 僕は「重い現実」を見た―― 映画『廃用身』原作者が贈る、 「正しさ」を問いなおす物語。 「医者になりたい」高校生×医療ミステリー 医学部受験のため猛勉強中の高校二年生・医人(いひと)。 同級生の父親が喉頭がん治療中に急死し、医療ミスではないかとの話が持ち上がる。 事実を探るべく、主治医、親戚の麻酔科医、各科の専門医、新聞記者と対話し、 「病気を治して人の役に立つ」というきれいごとだけでは説明できない医療の重い現実を知る。 【本文より】 ……「そんな陽の当たる場面ばかり思い描いて医者になったら、すぐに挫折して、やる気のない医者になったり、金儲けに走る医者や、楽をすることばかり考える医者になったりする。医者になるなら、医療の陰の部分をあらかじめ知っておくことが大事なんだ。……医療にはそんな世間から隠された暗くて重い現実があることを知っておくことが、ほんとうの意味でいい医者になるための心の準備になるんだ」…… イラストレーション=石山さやか === 【目次】 第一章 「将来、医者になりたいんです」 第二章 「もし、医療ミスだったら、悔しいな」 第三章 「医療には知らないほうがいいことも多いんだぞ」 第四章 「そう、心の準備だ」 === -
心眼
最新鋭AIとの対決- 人間の眼が、真実を射抜く 〈見当たり捜査班〉を描く、傑作警察小説! 声優界と書店界のレジェンドふたりが推薦! 目で見る物語。 心の眼で捉える想い。 焦点が合うその刻を、見逃すな。 杉田智和氏 声優 人間を描きながら、 社会問題にも切り込む。 相場さんの真骨頂。(解説より抜粋) 栗澤順一氏 さわや書店 有楽町駅で殺人事件発生- 停電で防犯カメラ機能せず! 街頭に立ち、顔を見続け、指名手配犯を炙り出す、 通称〈見当たり捜査班〉。 時代遅れと揶揄されるアナログな手法に、 若き刑事・片桐は戸惑いながらも不可解な事件を追う……。 新たに就任した捜査一課長はハイテク捜査を実施、 「見当たり捜査班不要論」をぶち上げる。 信じられるのは、高性能レンズか、人間の執念か。 圧倒的リアリズムで描く、警察小説の到達点! 解説/栗澤順一 【目次】 第一章 定点 第二章 駐留 最終章 見当たり 解説 栗澤順一 -
罪かぶり令嬢の甘やかな再婚
没落伯爵家の令嬢、暁子は二度縁談を受けたものの、いずれの夫も早々に亡くなってしまう。 夫殺しの毒婦と噂され絶望する暁子に、強欲な伯爵家は再び結婚を命じる。 年老いた炭鉱王に嫁がされそうになるが、見合いに現れたのはその息子で麗しい帝大生、隼人だった。 地方のお屋敷での生活が始まり、暁子は亡き実母から教わった料理や教養で少しずつ居場所を作っていく。 そのひたむきさは後継者の重圧を背負う隼人を支え、やがて隼人も暁子に惹かれるが、元夫の死を調べる新聞記者が現れて―― 傷を抱えた二人の優しい溺愛物語。 ==登場人物== 白河暁子 二十四歳。幼い頃に実母を亡くし、伯爵家に引き取られた。 美しさゆえに縁談が絶えず、金目当ての伯爵家に命じられ結婚を繰り返す。 黒瀬隼人 二十一歳。地方の炭鉱を経営する黒瀬家の御曹司。養子。 黒瀬の父が療養中のため、帝大を休学し炭鉱の経営に携わっている。 -
お茶と探偵
熱気球に乗せてもらえることになったセオドシアは、人生初の空の冒険に心を躍らせていた。上空から見下ろすチャールストンの街並みはまさに絶景! ところが一機のドローンがある気球に狙いをさだめて近き、爆破して墜落させた。被害者の一人は、アメリカ史上初の国旗をまさにオークションにかけようとしていた矢先の出来事だった。歴史を生き抜いてきた旗は、聖遺物に匹敵するほどの価値を持つ。熱狂的なコレクターや骨董商、学者……気球墜落事件は、貴重な旗をめぐる熾烈な争奪戦の末の犯行? 事件の手がかりを追うかたわら、セオドシアはピンチヒッターとしてテレビに生出演したり、大規模なお茶会の準備をしたりとてんてこまい。そんな時に大手雑誌社からお店の評価をくだす秘密調査員が送りこまれることになり……!? -
長安の片隅、あたたかい食堂
細雨にそよ風、青い幟が揺れる小さな店。 異国の胡姬は花のように微笑み、 新豊の美酒に、若い葵と筍、金齑玉鱠―― 香り立つ料理が、今日も長安の一角を満たしている。 京兆少尹・林晏の視線は、 その店の女主人――雪のように白い肌と杏の瞳をもつ彼女に向けられた。 名門の令嬢が、今や当垆に立ち酒を売る身。 なんと哀れで、なんと嘆かわしいことか……。 ――しかし。 沈韶光は今日もご機嫌だ。 美酒と美食に囲まれ、 通りを行き交う凛々しい若者たちを眺めながら、 「こんなに楽しい暮らし、他にある?」と心の中で笑う。 一方の林晏は眉ひとつ動かさず、冷ややかに思う。 派手に着飾り、馬を駆り、 闘鶏に興じる五陵の若造ども―― ……そろそろ、きっちり取り締まるべきではないか。 -
透明な少女が死んだ
「この街であの子が消えても、誰も知らない」 社会の片隅、ひとりぼっちで死んだ少女。 「誰」が彼女を殺したのか……。 戸籍のない少女の「生」の軌跡を、女性ジャーナリストが追う! ――衝撃の結末まで、目を背けるな。 ある夏の日、ひとりの少女が死んだ。 山奥に遺棄され死後二週間が経過した遺体は、無戸籍児であったがゆえに身元判明まで長い時間がかかった。 社会の片隅に消えた透明な少女は、何を思い最後の日々を過ごしたのか。 ジャーナリストの磯野みちるは独自取材の末に残酷な真相へと辿り着くが……。 堕ちた少女の切なる「祈り」が胸をえぐる、恐るべき真実をはらんだ問題作!! 愛とは? 友情とは? 生きる意味とは?―― 号泣必至のヒューマン・ミステリー! -
新編 黒柳徹子の一生懸命対談
渥美 清/畑 正憲/森 英恵/勝 新太郎/司馬遼太郎/坂東玉三郎/和田 誠/篠山紀信/市川房枝/芥川也寸志/高倉 健/沢村貞子/淀川長治/佐藤愛子/小沢昭一/宇野千代/永 六輔/黒柳徹子 人には必ず話がある。 そして、人には聞きたいことがある。 聞きたがり屋のテツコさんが、会いたい人と語り合った、貴重な対談集の決定版 年齢分の時間をかけてリハーサルを重ね、人生の舞台に立っているのだと考えれば、どんな人の人生も面白くないはずはない。しゃべるのは嫌いだという人にも、必ず話したいことはあるはず。人には必ず話がある、そして、人には聞きたいことがある。おしゃべりも大好きだけど、聞きたがりでもあるテツコさんが、会いたかった17+1人と一生懸命話をした。1975年から2006年まで、選りすぐりの貴重な対談集。 ※電子書籍版では、紙書籍版と収録内容が一部異なります。 -
名探偵の生まれる夜 大正謎百景
歴史的偉業の裏には、誰にも語られなかった「事件」が隠されている。 『乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO』が話題を呼んだ、青柳碧人の大正ロマン×ミステリー! 大正五年、「探偵になりたい」と探偵事務所の門をたたいた青年が遭遇した重大事件。 大正四年、アメリカより一時帰国した野口英世の前に現れた自称・娘を巡る一騒動。 大正七年、芥川龍之介が解き明かす、さえない男の恋を叶えた願掛けの謎。 大正七年、元・バンカラ学生が死後に推察した、偉大なる劇作家・島村抱月の秘した想い。 大正七年、与謝野晶子・鉄幹夫妻が大阪で遭遇した、絶体絶命の危機。 大正十四年、世界一有名な秋田犬・ハチと上野教授の一世一代の大捕り物。 大正十三年、遠野で花子という少女が出会った、不思議な言葉を話すざんだ坊主の正体は。 大正十二年、時代を経ていろいろな人の手を渡っていく紙人形「姉さま人形」の数奇な運命。 大正の偉人×不思議な謎を読み解く8編を収録! -
夢詣
その悪夢、見れば、死ぬ―― ”順番”が来るまでに、解呪の鍵を探し出せ。 「もうすぐ私が御血をいただける順番です」 “死に至る夢”を見ると訴えていた女性と老人が突然死し、 老人の胃から人外の血液が発見された。 2人の患者の死後、精神科医・紙森千里にも悪夢は「感染」り、 謎の儀式に参列する夢を見る。 一方、都市伝説〈呪夢〉を追うオカルトライターの伊東壮太 は、 死亡した同業者のメモ「鍵は夢詣」からある孤島の奇妙な祭祀の存在を知り――。 書店員からの圧倒的支持を受けた、 第45回横溝正史ミステリ& ホラー大賞〈読者賞〉受賞作。 -
闇の代理人 偸安-TOAN-
「災害直後は子どもの略取が増える」 明治26年横浜。古堂弥郷(こどう・いやさと)は、義兄から災害時による子どもの行方不明事件の調査を任される。相棒は、尊敬する兄・秀多郎の家庭教師兼書生だった品川吉史(しながわ・よし)。吉史は元上海領事館総領事の息子で、語学に堪能な男だ。24年に起きた美濃地震を皮切りに、八王子の大火事など各地で連絡がつかなくなっていた子どもの行方を捜すために、横浜港に出入りする商船に目を付ける――渋々協力する吉史の調査は、合理的で要領も良く、正攻法んじる弥郷と何かと反目する。しかし、日本人略奪事件解決に向けて、協力し合ううちに、お互い認め合う存在になっていき――。暗躍する人身売買組織との熱い戦いが火蓋を切る! -
エヴァーグリーン・ゲーム
世界有数の頭脳スポーツ・チェスと出会い、その面白さに魅入られた4人の若者――難病のため小児病棟に入院している透。夢と現実の間で揺れる名門進学校に通う晴紀。母親と折り合いの悪い全盲の少女・冴理。少年院を出たのち、アメリカにわたった天涯孤独な青年・釣崎。彼らは己のすべてをかけて、チェスプレイヤー日本一を決めるチェスワングランプリに挑む。全選考委員の絶賛を集めた、第12回ポプラ社小説新人賞受賞作! -
有吉佐和子ベスト・エッセイ
研ぎ澄まされた美意識旺盛な好奇心と行動力 有吉佐和子のエッセイ集ベスト版! 『華岡青洲の妻』『恍惚の人』『青い壺』『非色』・・・・・・ 今また読まれている理由がこの1冊でわかる。歴史や社会問題、伝統芸能から現代人の心の機微まで、作品のテーマは多岐にわたり、また書くものは次々にベストセラーとなった昭和を代表する作家・有吉佐和子。若くして始まった作家人生を支えたのは美への探究心や旺盛な好奇心、行動力であった。その明るくバイタリティに溢れる人物像や創作の現場がうかがえるエッセイやルポルタージュをまとめる。ちくま文庫オリジナル・アンソロジー。 -
孤鷹の天
デビュー作にして第17回中山義秀文学賞受賞を受賞した 直木賞作家・澤田瞳子の原点である奈良大河青春ロマン! 時は天平宝字。十四歳の高向斐麻呂は大学寮に入寮した。主の遣唐使・藤原清河を 唐に迎えに行くためだ。その陰には父を待つ娘・広子への思慕もあった。 紀寺の奴・赤土と偶然出会った斐麻呂は秘かに彼に学問を教えることになる。 儒学の基本理念である五常五倫を学び、国を支えるという理想を抱く若者たち。 だが看病禅師・道鏡を寵する阿倍上皇とそれを諫める藤原仲麻呂との対立が深まり、 斐麻呂らは不穏さを増す政に巻き込まれてゆく。 【主な登場人物】 高向斐麻呂(たかむくのいまろ) 藤原北家・藤原清河家に仕える少年。清河の娘・広子のために十四歳で大学寮に入る 藤原広子(ふじわらのひろこ) 遣唐使として唐に渡った藤原清河の一人娘。気が強く、自分の思いを貫く少女 赤土(あかつち) 紀寺の奴婢(奴隷)。自らを良戸(良民)と公言し直訴、後に紀朝臣益麻呂の名を賜る 佐伯上信(さえきのうわしな) 大学寮の学生。左馬寮の飼丁の息子。勉学より弓術に心が傾く 桑原雄依(くわはらのおより) 上信の親友。日向国出身。任官試験を受けずに大学寮に入り直した好学の徒 恵美押勝(えみのおしかつ) 清河の従兄。宮廷の権勢を掌握する実力者。学問奨励に力を尽くす。阿倍上皇と対立 阿倍上皇(あべじょうこう) 当代一の崇仏者として知られ、弓削道鏡を寵愛。儒教を重んじる押勝と次第に敵対する -
拵屋銀次郎半畳記 俠客
圧倒的なスケールで描く、撃的ベストセラーの大河シリーズ第1期完結! 大坂・天王寺村。尼寺の月祥院に銀次郎の姿があった。 次席目付の伯父和泉長門守の命により、新幕府創設の陰謀渦巻く大坂入りした銀次郎はまず、不名誉な死を遂げた父・元四郎の墓に詣でた。 そこで出会った絶世の美女・彩艶尼との過去の縁を知ることに…。 やがて銀次郎のもとに、幕府監察役員会から、大坂城代、大坂定番ら五名の抹殺指令がもたらされた。 その夜、大坂城近くの火薬庫が大爆発し市中は混乱の極みに!? 娯楽文学の王道を貫く銀次郎大河シリーズ圧倒的新展第1期完結!銀次郎に暗殺指令くだる! -
わたしを呪ったアレ殺し
幼少の頃から、自分だけに見える幻覚「蛞蝓女」に悩み続けてきた女子大学生・芽衣。 ある日、「蛞蝓女」がネット上で都市伝説化していることを知る。芽衣の通う大学で、不気味な怪物の目撃情報が多発していたのだ。 怪我人までもが発生し、芽衣はついに彼氏の恭一と共に、「蛞蝓女」の呪いが生まれた故郷・沢母児町へ向かうことを決意する。 一方で、怪奇現象の研究者であり、芽衣の中学時代の先輩である雪丸千璃もまた、この呪いの正体を追い、沢母児を訪れていた。 沢母児に伝わる超能力者・沾水ネンの伝承、「メノテメ様」の祟りの噂、どこか不気味な村の人々。3人は、奇妙な町の秘密を探っていくが…… 呪いを「殺す」方法は存在するのか? すべての謎が解き明かされるとき、物語は想像を絶する結末へと動き出す。 日本ホラー小説大賞出身の鬼才による、異形蠢く戦慄の復讐譚! -
小さき王たち
現代日本の政治と報道を問う三部作。3カ月連続刊行一九七一年、新潟。野心に燃える政治家と、正義を求める記者。その五十年にわたる闘いが始まる――高度経済成長下の1971年12月。衆議院選挙目前、東日新聞新潟支局の若き記者・高樹治郎は幼馴染みの田岡総司と再会する。田岡は新潟選出の与党政調会長である父の秘書として選挙応援に来ていた。彼らはそれぞれの仕事で上を目指そうと誓い合う。だが、選挙に勝つために清濁併せ呑む覚悟の田岡と不正を許さずスクープを狙う高樹、二人の道は大きく分かれようとしていた……大河政治マスコミ小説三部作開幕。解説/佐藤憲一(読売新聞東京本社文化部) -
素数とバレーボール
41歳の誕生日。僕らは青春と再会する。 今年でいちばん癒やされ小説、誕生! 「性善説の小説家が探り当てた、ここが一つの到達点だーー吉田大助」 家庭も仕事もまだ諦めたわけじゃない。 それにしても40代。不惑は過ぎても迷いっぱなし。 ーー四十にして惑わずなんて、嘘じゃん。 高校卒業から20数年。 41歳の誕生日を迎えた朝、高校のバレーボール部の仲間「ガンプ君」からメッセージが届く。 「41」という数字の美しさを讃えたあとに「500万ドルのストックオプションをプレゼントする」と書かれた 謎のメッセージは他の部員たちの誕生日にも届いていたものだった。 真偽もガンプ君の消息も不明のまま「不惑」を迎えた元男子高校生たちは、再会を果たす。 仕事もひと段落。家庭も安泰。興奮するような新鮮な出来事なんて、もう簡単には起こらない。 ちょっと人生がつまらなくなってきた男たち。 「そろそろ隠居かな」と言いつつ……実はまだ「男として」人生を諦めきれていなかった。 不倫、やめる? 離婚、する? 恋、する? 出世、できる? 左遷、された? 様々な「不惑」の人生の岐路に立つとき、届いた旧友からのメッセージ。 彼らは何を選択するのか。 優しさには、力がある。 -
紅招館が血に染まるとき The last six days
蝶の翅が生えた人型アバターが生息するVR空間〈バタフライワールド〉、通称BW。BWでは非暴力が徹底され、アバター同士が傷つけ合うことは不可能だ。現実生活の辛さからBWに住み続けたいと願うアキは、ログアウトしない者たちが暮らすという〈紅招館〉に、相棒のマヒトと共に向かう。アキとマヒトは、館に宿泊させてもらえることになるが、翌朝、住人の一人がナイフの刺さった死体となって発見される。さらに第二の事件が……。非暴力が絶対のルールの世界で起きる不可解な謎に、重厚なロジックで挑む傑作本格ミステリ! ※本作品は2021年8月に小社より刊行された単行本『Butterfly World 最後の六日間』を文庫化に際し、改題したものです。 -
闇祓
転校生の白石要は、少し不思議な青年だった。背は高いが、髪はボサボサでどこを見ているかよくわからない。優等生の澪は、クラスになじめない要に気を遣ってこわごわ話しかけ徐々に距離を縮めるものの、唐突に返ってきた要のリアクションは「今日、家に行っていい?」だった――。この転校生は何かがおかしい。身の危険を感じた澪は憧れの先輩、神原一太に助けを求めるが――。学校で、会社で、団地で、身の周りにいるちょっとおかしな人。みんなの調子を狂わせるような、人の心に悪意を吹き込むような。それはひょっとしたら「闇ハラ=闇ハラスメント」かもしれない。「あの一家」が来ると、みんながおかしくなり、人が死ぬ。だから、闇は「祓わなくては」ならない――。辻村深月が満を持して解き放つ、本格長編ホラーミステリ! -
JR周遊殺人事件
JR北海道・JR東日本・JR東海・JR西日本・JR四国・JR九州の各地を舞台に十津川警部の活躍を描いた傑作6篇! 根室発釧路行きの快速ノサップ号が、厚岸を過ぎたところで脱線転覆した。 前方に強烈な閃光が走り、眼のくらんだ運転士が急ブレーキをかけたことが原因だった。 事故か、犯罪か? そして一カ月後、全く同じ脱線事故が再び起こる。今回は東京のルポライター杉浦重夫が死亡。 JR北海道に脅迫状が届き、十津川警部が捜査に乗り出した。 が、容疑者として浮上した男には完璧なアリバイが…!? JR北海道、東日本、東海、西日本、四国、九州を舞台とした傑作6篇! 第1話 北の果ての殺意 第2話 北への列車は殺意を乗せて 第3話 イベント列車を狙え 第4話 日曜日には走らない 第5話 恋と復讐の徳島線 第6話 神話の国の殺人 -
新訳 サロメ
「歪(いびつ)に見え実は巧みなフランス語でヴェールを纏(まと)ったサロメの姿を、初めて日本語で見た。クイアに美しく、リリカルな声に身震いがした」ロバート キャンベル(国文学者) 日本初演から110年。 「本当のサロメ」とは? 最新研究に基づく画期的新訳×新解釈で、物語の真の意味が明らかに! 日本初演から110年。私達は「本当のサロメ」に初めて出会う。 ――月夜の晩。エロド王に請(こ)われ、妖艶な踊りを披露したサロメ。王に求めた褒美は美しき預言者ヨカナーンの首だった。少女の激情を描き、男性同性愛の記号(モチーフ)を潜めることで、当時の西欧社会の抑圧を挑戦的に描いた本作は、実はワイルドの抵抗(レジスタンス)!? 仏語原文を忠実に読み解き、見過ごされてきた男達の意外な葛藤を示し、真のドラマ性を見事に新訳! ビアズリー画18点掲載。 【日本初演から110年。新訳で物語の真の意味が明らかに!】 ポイント1 今まで見過ごされてきた男たちの意外な葛藤を訳出 人との距離感を表す、仏語の二種類の語法――ヴーヴォワイエとチュトワイエ。それを原文通りに丁寧に訳しわけることで、ヨカナーンらの意外な葛藤を表現! ポイント2 サロメに隠された男性同性愛の記号(モチーフ) 劇中に登場する「緑のお花」は、実は男性同性愛の記号。そのためラストの悲劇的展開には、キリスト教による弾圧への抵抗(レジスタンス)の思いが込められている。後に男性同性愛で裁かれ、客死するワイルド自身の悲劇をも予言した。 ビアズリーの名画を18点掲載! 目次 サロメ 一幕劇 訳者あとがき -
カラ売り屋、日本上陸
「その会社、嘘くさくねえか?」ニューヨークのカラ売り専業ファンドが日本企業の闇を暴く! ニューヨークのカラ売り専業ファンド、パンゲア&カンパニーは、傘下のMS法人を使って病院買収に邁進する巨大医療グループ、架空売上げの疑いがあるシロアリ駆除会社、タックス・ヘイブンを悪用して怪しい絵画取引を行う総合商社絵画部とそれぞれ対決。窮地に追い込まれた相手は、何とか株価を吊り上げ、パンゲアを叩きつぶそうと画策するが――。金融市場に蠢く男たちの息詰まる攻防戦の果てに見えた日本経済の病巣とは!? 【目次】 病院買収王、シロアリ屋、商社絵画部 【著者】 黒木亮 1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院(中東研究科)修士。都市銀行、証券会社、総合商社に23年あまり勤務し、国際協調融資をめぐる攻防を描いた『トップ・レフト』で作家デビュー。主な作品に『巨大投資銀行』『メイク・バンカブル!』『地球行商人』など。早稲田大学時代は箱根駅伝に2度出場し、『冬の喝采』で自身の競技生活を描いた。1988年から英国ロンドン在住。 -
新訳 テンペスト
シェイクスピア、「最初」で「最後」の傑作 徹底注釈&詳細な解説 シェイクスピア、「最初」で「最後」の名作。復讐と再生、植民地支配を描く 邪悪な弟にミラノ公爵位を奪われ、娘ミランダとともに島流しにされたプロスペロー。そんな目に遭わせたナポリ王と弟への復讐を誓い、12年後、魔法で大嵐を起こし、彼らを載せた船を難破させ、島に上陸させる。一行からはぐれ、一人、島に辿り着いた王子はミランダと恋に落ちる。プロスペローはそれを利用し、復讐を果たして公国を取り戻そうとするが…。赦しと再生、そして植民地支配を描いたシェイクスピア単独執筆最後の傑作。 目次 新訳 テンペスト 楽譜 一六〇九年バミューダ海域遭難の二つの手記 ウィリアム・ストレイチー『騎士サー・トマス・ゲイツの遭難と救済の真の報告』抄訳 シルヴェスター・ジュアデイン『バミューダ諸島、別名悪魔の島の発見』全訳 ジョン・フローリオ訳のモンテーニュ「人食い人種について」抄訳 訳者あとがき -
わたしは灰猫 そして、灰猫とわたし
“謎”を追う緊迫した物語 力を背景とした一方的な現状変更の試みやテロ、暴力的過激主義の拡大、未知の感染症など、これまでにない不安の時代が続いている。人間の命をめぐるその情況に、この物語は新しい鮮やかなカタルシス、新しい生き方を暗示する。 「アラスカ育ちの若い女性咲音。山中でひとり暮らす老婆『灰猫』の謎。何年かに一度、出現する森の中の湖。青山さんが、こんなにみずみずしい感性を持ち続けていたことに驚く。コロナ時代の『復活』の書、清冽な水の音が聞こえるような小説だ」 ――『月刊Hanada』編集長・花田紀凱 文庫化に伴い”後日譚”を新たに書き下ろし! -
小説 この素晴らしき世界
平凡な主婦がある日突然、大女優に!? ドラマでは描かれなかったエピソードが満載! フジテレビ系、木曜よる10時、絶賛放送中! 浜岡妙子、52歳。子育てとパートに追われながら、これといった趣味もなくただただ家族のために生きてきた。それなのに夫と息子からは「お前は社会を知らない」と低く見られる日々。時を同じくして、女優・若菜絹代の週刊誌のスキャンダルが世間を賑わせるが、本人は国外へ失踪してしまう。迫り来る謝罪会見に事務所関係者が目をつけたのは、若菜に瓜二つの妙子だった。“身代わりを演じてほしい”という突拍子もない内容に断るも、高額な報酬が頭から離れず、引き受けることに。そして2週間後、いよいよ会見本番を迎えるが――。主婦&大女優のドタバタ二重生活を描く、なりすましコメディーが幕を開ける! -
魔界都市ブルース 幻視人
「私を捜さないで」人捜し屋(マン・サーチャー)・秋せつらの許を訪れた謎の女・森下春奈はそう言い残して去った。 彼女は、実現する未来を視る能力者“幻視人”で、世界か〈魔界都市“新宿”〉か、どちらかの破滅しかない未来を視ていた。 直後、大預言者の息子ベン・ケイシーが訪れ、春奈こそが世界を滅ぼす者だとして捜索を依頼、せつらは受諾する。 春奈は何者なのか? 追跡を開始したせつらの前に、それぞれの思惑で立ちはだかる米軍や“幻”の刺客たち。 死闘が続く中、ついに幻視した未来が現実を侵食し始め、究極の二択のカウントダウンが始まった!
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