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Posted by ブクログ
私は小さな嘘をつくのが得意な人間だと自負している。
生まれてこの方、異性関係に困ったことがない。
なんの自慢だ?と思うかもしれないが、
私は人の欲しい言葉を嗅ぎ取って吐ける人間だ。
それゆえ、異性が欲しがるような、それが私の感情と違っていていた小さな嘘だとしても言葉でも、平気で口にすることができた。
そうやって「いい女」を構築できる。
嘘は実に都合がいい。
上手くつけばつくほど、自分にとって都合がよくなるしそれがあたかも本当だった気さえする。
誰が傷ついたとしても、私の嘘は結果として本当になったのだと言えてしまうような。
そんなものが「嘘」だと思う。
本作「彼女たちが隠したかったこと」は、
英利子という女を軸に翻弄されていく周りの人間の物語だ。
英利子という女の根源や、行動の意味は全く理解できない。
そんなことをしようと思ったこともない。
ただ、嘘で人を操れることに長けていて、それが面白いと思っているだけの人間だ。
彼女に関わる人たちの行動は、決していいとは思えない。
確かに、ことの発端は英利子の小さな嘘だけど結果的に不倫をしたりというのは、本人たちの選択の結果でしかない。
騙されたと言っても、納得されない。
それこそが「都合のいい本当のような嘘」である。
オチが少しゆるっと終わったかなと思いつつも、
最後にあの2人が出てきて少しは救われたように思えた。
雑な嘘を暴かれて、確かに救われた2人だった。
今回の作品、私物語の内容というより、
物語の構成が素晴らしいと思う。
作中に出てくる
「事実をそのまま記すと辻褄が合わない。不可解で無秩序」というワード。
それこそがまさにこの作品の構成だ。
時系列はぐちゃぐちゃ。
知らない人が唐突に現れて、共通点は英利子だけ。
誰の回想が急に始まったのかと訳がわからなくなる瞬間がちょくちょくあったが、それこそが肝。
気づけば私も英利子の理解不能で不可解な嘘に巻き込まれていった。
作品構成ごと、読者を引き摺り込んでいく面白い作品だった。
Posted by ブクログ
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あ、だめだ。
この女、
まともじゃない。
彼女は
ハイヒールの音とともに
やって来る。
めくるめく邪悪に
戦慄が走る
ノワール・サスペンス!
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最近仕事が忙しくて
気持ち的に落ち着かない(たぶん過緊張)ので、
穏やかな本が読めなくて。
(気持ちを落ち着かせたいとかにも至らない苦笑)
短編集という感じですが、
どの物語にも共通した一人の女性が登場します。
最初から不穏で、
じわじわ来るホラーみたいでした。
ただ、慌てて読んでいたからか(積読のプレッシャーと過緊張)物語を全てキャッチしきれてなかったと思います。
また落ち着いた時に読んでみたいと思います。
Posted by ブクログ
寝る前に少しずつ読んでおり、途中分からないところは読み返していたので、読書期間は長めになった。二度読み必至の作品だ。
章ごとに主人公が変わる構成だが、物語の終盤で点と点が結ばれていく。すべての出来事の元凶となるのは、ある一人の狂った女。その女がそれぞれの主人公に執着し問題を起こしていく。
読後はもしこんなサイコパスな女が、身近にいたらどうしようと、そんな恐怖を感じた。
自分の子どもの頃にいじめをしていたあの子も、もしかするとこの女のように、執拗に人の惨めさや悲しみを見て愉しむ人間なのではないか。そんな疑念すら抱いてしまう。
この女に関わった人間は、疑心暗鬼に陥るように変わっていく。
だからこそ、絶対に近づいてはいけない存在だと感じた。
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