全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)

全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)

649円 (税込)

3pt

夫は毎晩のように泥酔する。一歳の娘がいるのに、なぜ育児にも自分の健康にも無頓着でいられるのだろう。ふと、夫に父の姿が重なり不安で叫びそうになる。酒に溺れ家庭を壊した父だった。夫は、わたしたちはまだ、立ち直れるだろうか――。家族だから愛しく、家族だから苦しい。それでもわたしが夫に、母が父に、父が人生に捨てきれなかった希望。すべての家族に捧ぐ、切実なる長編小説。(解説・桜木紫乃)

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全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    タイトルがまず刺さりました。
    日頃ほんとうにそう思います。
    何もかも許せたら、自分だって相手だってもっとよく過ごせるはずなのに。
    共感する部分が多くてしんどいながらも引き込まれて読み終わりました。

    0
    2025年01月16日

    Posted by ブクログ

    一木けい『全部ゆるせたらいいのに』新潮文庫。

    読んでいて、昔懐かしいささやかな家庭の描写に喜びを感じる一方で、切なさと悲しさで心が痛くなるような小説だった。

    一種のアル中小説と言っても良いだろう。

    酒で憂さを晴らすとか、酒は百薬の長とか、適度な酒ならとか都合の良いことを言うが、酒は一滴でも身体

    0
    2023年04月04日

    Posted by ブクログ

    良かれと思って与えた愛の形が人を苦しめることってあるんだなって、そんなことを考えながら読みました。それぞれの立場に立てば理解できても、許せないし、でも諦められないし。誰かと生きていく難しいなって思いました。家族ってある種の呪い。幸せであろうと不幸であろうと、離れようとしてもなかなか離れられなくて、嫌

    0
    2025年09月12日

    Posted by ブクログ

    なかなか興味深い題材で、感情移入しやすかった。また読み返したい。アル中の父を持つ女性の話。私の父もお酒をかなり飲む人だけど、ここまでではないし、暴力、警察沙汰があるわけではなく飲みすぎて病気になったりお金がすぐなくなっちゃうくらいだけど、アル中って本当に怖いなってことを再認識しました。
    すべての章に

    0
    2025年08月12日

    Posted by ブクログ

    主人公である千映の父親。
    孤独、理不尽などの、生きるために折り合わなければならない「現実」の鋭利な角をやり過ごす為にアルコールを用いる人。
    愛するものを作らなければ、生活を支える必要がなければ、ひっそり生きていけたかもしれないのに。

    「この本が作者の経験に基づいて書かれてある」と解説にあった。

    0
    2025年05月02日

    Posted by ブクログ

    主人公がアル中の父や、その予備軍のような夫に振り回されている場面は、なぜ「全部ゆるせたらいいのに」なの?と感じてしまうほど。けれども、愛とは信頼、信頼は積み重ねるものでしょ、と実感している人こそ知らないうちに雁字搦めになってないだろうか?と問われる。コントロールできないものを手放す勇気がほしい。

    0
    2025年03月03日

    Posted by ブクログ

    アルコールにまつわる苦しい家族の物語が描かれています
    千映は毎晩のように泥酔する夫・宇太郎に対して強い怒りと絶望を感じている…とよくある夫婦ものと思って読んでいたら、父と娘の話になっていく
    3、愛で選んできたはずだったはもう凄絶です
    1、愛に絶望してはいけないで千映がどうして夫に対して激しい感情を抱

    0
    2025年02月09日

    Posted by ブクログ

    全部許せることはないと思うんです。

    アルコール依存症の父親と娘の長く、壮絶な戦い。娘は、夫のアルコールへの依存にも悩み始める。
    娘は幼児の頃から 暴言と暴力と理不尽な要求に耐えながら成長していく。働き始めても、一人暮らしを始めても 家族からの呪縛は解けない。
    父親を説得して病院へ連れて行くが 移動

    0
    2024年04月19日

    Posted by ブクログ

    重度のアルコール依存症の父親をもつ千映。
    そして夫にも酒への執着が見られる…

    他人から見て、千映が置かれてる状況を考えたら、ゆるすなんて不可能だと思う。だけどそこで「全部ゆるせたらいいのに」と思うのは家族だから、愛がある(あった)からであって…なんとももどかしくて、切ない気持ちになる小説だった。自

    0
    2023年09月05日

    Posted by ブクログ

    余韻…真ん中ぐらいからぐわっとノンストップで読んだんだけど感情移入してしまって今もくるしい ネタバレしないようにするとなんも書けない

    0
    2023年08月09日

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