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Posted by ブクログ
どちらかといえばミステリー寄りではあるが、ホラーとミステリー両方の作品を書いてきた貴志祐介だからこそ書けるホラーミステリー三編作。
どの中編も甲乙つけがたく、「皐月闇」では、後半一気にひっくり返したような作品の展開に読む手が止まらない。
「ぼくとう怪譚」は時代小説のような雰囲気があり、少々現実から逸脱したホラー要素が作風にマッチしている。
最後の「くさびら」は視点移動、叙述的要素を含んだ作品となっており、奇妙であって神秘的、そして切なく、最後を飾るにふさわしい作品。「生者と死者の別れは、生者が死者を忘れるのではなく、死者が生者を忘れることである」という一節がどことなく心に残る。
Posted by ブクログ
ミステリーホラーとも言うべき3作の短編集。
1作目は、悍ましい男への復讐話し、
耳なし芳一の様な話から夢の中で、
結局罪深き好みが地獄の扉を開ける。
2作目は蝶、新世界でも出て来たぼくとう蛾。
蝶と蛾が大嫌いなので、相当気持ち悪かった。
3作目は、キノコ。菌糸類に詳しい。
昆虫と菌糸類の専門的な知識を巧く利用し、
恐ろしい罠を作り出し、
結論が出るまで、読むものを不安にさせる。
3作目には、感動の要素もありながら、
悲しい物語。
貴志祐介は好きな作家なのですが、
毎度違う世界観が作り出され、
見たことのない異空間に連れて行かれる。
時間も空間もここにありそうでない、
別の場所で誰かの深い暗黒の闇が、
普通に生きていたはずの人間に突然襲いかかる。
油断してはならない小説である。
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