梅雨物語

梅雨物語

小説・文芸
968円 (税込)

4pt

自ら命を絶った青年が残したという1冊の句集。元教師の俳人・作田慮男は、かつての教え子から依頼を受け、俳句の解釈を進める。沖縄の情景を描いた句を読み解いていくうち、恐るべき秘密が浮かび上がってくる(「皐月闇」)。遊廓で蝶のような花魁たちと遊ぶ夢を見る男の末路、広い庭を埋め尽くす色とりどりのキノコがもたらす幻覚。静かに忍び寄る恐怖と緻密な謎解きが読者を圧倒する3編を収録。著者真骨頂のホラーミステリ。

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梅雨物語 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    どちらかといえばミステリー寄りではあるが、ホラーとミステリー両方の作品を書いてきた貴志祐介だからこそ書けるホラーミステリー三編作。
    どの中編も甲乙つけがたく、「皐月闇」では、後半一気にひっくり返したような作品の展開に読む手が止まらない。
    「ぼくとう怪譚」は時代小説のような雰囲気があり、少々現実から逸脱したホラー要素が作風にマッチしている。
    最後の「くさびら」は視点移動、叙述的要素を含んだ作品となっており、奇妙であって神秘的、そして切なく、最後を飾るにふさわしい作品。「生者と死者の別れは、生者が死者を忘れるのではなく、死者が生者を忘れることである」という一節がどことなく心に残る。

    0
    2026年01月27日

    Posted by ブクログ

    素晴らしい。途中で投げ出したくなっても、ぜひ3遍全て通して読んでほしい。
    確かに貴志祐介だと思わせる要素はそのままに、何か新しい風が吹き込んでいるのを感じる。おそらく充実したインプットの上で執筆された、読み応え抜群の短編集。
    ロリ嗜好や昆虫の擬人化や密集したキノコ…これらの描写が平気なら、とてもオススメな秀作。

    0
    2025年11月10日

    Posted by ブクログ

    ミステリーホラーとも言うべき3作の短編集。
    1作目は、悍ましい男への復讐話し、
    耳なし芳一の様な話から夢の中で、
    結局罪深き好みが地獄の扉を開ける。
    2作目は蝶、新世界でも出て来たぼくとう蛾。
    蝶と蛾が大嫌いなので、相当気持ち悪かった。
    3作目は、キノコ。菌糸類に詳しい。

    昆虫と菌糸類の専門的な知識を巧く利用し、
    恐ろしい罠を作り出し、
    結論が出るまで、読むものを不安にさせる。

    3作目には、感動の要素もありながら、
    悲しい物語。

    貴志祐介は好きな作家なのですが、
    毎度違う世界観が作り出され、
    見たことのない異空間に連れて行かれる。
    時間も空間もここにありそうでない、
    別の場所で誰かの深い暗黒の闇が、
    普通に生きていたはずの人間に突然襲いかかる。
    油断してはならない小説である。

    0
    2026年03月18日

    Posted by ブクログ

    収録された三遍とも、悪夢なような、おどろおどろしさと、引き込まれるような魅力に満ちています。読んでいる間は、夢見が良くなかったです。

    0
    2026年03月03日

    Posted by ブクログ

     ホラーよりミステリー色が強かったため、『秋雨物語』よりさらに読み進めやすかった。『ぼくとう奇譚』は想像すると気味が悪く、ホラー耐性が今よりない頃に読んでいたなら数日夢に出てきそう。『皐月闇』の読者にピンと来させるよう、徐々に真相に近づいてくる展開も堪らない。あれだけのことをしてもまた忘れ去られると思うと、痛快さより虚しさが勝ってしまうが。なんだかんだでずっと怖がりながらも著者既刊本をほとんど読めているので、『さかさ星』をスキップするかで迷っていたがトライしてみようか。

    0
    2026年02月13日

    Posted by ブクログ

    3つのホラー短編小説。
    ホラーだがミステリー要素もあるのが良き!

    貴志祐介なので安心して読める。

    中でも『くさびら』は必読である、この話だけでも読めて良かった、ラストの展開が素晴らしい!

    0
    2026年01月10日

    Posted by ブクログ

    皐月闇
    俳句をテーマにしたミステリー

    ぼくとう綺譚
    昭和初期の銀座
    引き込ませる文体と心理・情景描写はさすが・・!
    頭の中にありありと情景が浮かんできて、ゾクっとさせられる
    なんか最後の一行で一気にチープになってしまったのが残念だけど....

    虫やキノコなど天使の囀りに通じるバイオホラー的なお話もあり
    梅雨時期のしどけないジメッとした雰囲気に浸りがら読むのにちょうど良い
    博識で小説なのに勉強になる 調べながら読むので時間がかかるけど面白いです。

    0
    2025年11月07日

    Posted by ブクログ

    あらすじに“ホラーミステリー”とあったが、かなりミステリー色が強めの中編集。
    俳句の解釈から真相に迫る「皐月闇」が後味の悪さも含めて1番好み。
    じっとりとした夏の夜にぴったりな一冊。

    0
    2025年08月23日

    Posted by ブクログ

    最初の俳句の話が一番面白い。単純に俳句の解釈で展開が進むのが慣れてないから新鮮だった。ただ、男女復讐ものばかりで飽きる。

    0
    2025年08月09日

    Posted by ブクログ

    本当は秋雨物語から読みたかったけど、たまたま本屋で手に取ったので先に読んでみた。
    けどシリーズではなく短編集だったので特にこちらからでも読み進めることができるかと。

    皐月闇、ぼくとう綺譚は2転、3転する怖さで読み進める手が止まらなくなってしまった。
    皐月闇は女性の執念深さとそれでも忘れてしまう男性の終わりの見えない闇深さ
    ぼくとう綺譚は主人公の青年の心の闇、過去の罪が顕在化される、それが昆虫という中々の残酷さを伴う怖さ。

    一方くさびらはホラーを感じさせながらも想いあふれる祈りを感じた涙ぐむ内容だった。

    0
    2025年07月26日

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