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  • むらぎも
    値引きあり
    小説・文芸
    3.0
    1巻781円 (税込)
    金沢の旧制高校から東京帝大に入学した片口安吉の〈新人会〉での活動を核に、豊潤な感性で描く精神の軌跡。時代の終焉を告げる天皇の死。合同印刷ストライキ。激動の予感を孕みながら展かれてゆくプロレタリア運動。流されるままに流れる〈心〉の襞の光と影。『梨の花』『歌のわかれ』に続く自伝的長篇小説。毎日出版文化賞受賞。
  • 村のエトランジェ
    値引きあり
    小説・文芸
    3.7
    1巻781円 (税込)
    小さな村に疎開してきた美しい姉妹。ひとりの男をめぐり彼女らの間に起こった恋の波紋と水難事件を、端正な都会的感覚の文章で綴った表題作ほか、空襲下、かつての恋人の姿をキャンバスに写すことで、命をすりへらしていく画家との交流をたどる「白い機影」など、初期作品8篇を収録。静かな明るさの中に悲哀がただよい、日常の陰影をさりげないユーモアで包む、詩情豊かな独自の世界。「小沼文学」への導きの1冊。
  • 村を助くは誰ぞ
    値引きあり
    小説・文芸
    4.3
    1巻381円 (税込)
    尾張が美濃に攻め寄せるという。軍勢が村へ入れば村人たちには生き死にの大問題だ。オトナ衆の次郎衛門は戦火から村を守るため、織田勢から自軍の乱妨と略奪を禁止する命令書をとりつけようとするが……。戦乱の中で奔走する村人たちの、たくましさとせつなさを描いた表題作を始め、全6本の粒ぞろい歴史短編集。※本書は、2004年12月に新人物往来社より刊行されたものを文庫化にあたり加筆修正したものです。
  • 室生犀星
    値引きあり
    なぜ、詩人・犀星が、小説を書くようになっていったのか? なぜ、小説家となった後も、生涯にわたり、詩を書き続けたか? 同じく詩人として出発し、小説へと舞台を移した後、詩を書かなくなった「犀星ファン」の著者は、犀星の詩を丹念に読みながら、稀有な詩人・小説家の生涯と内奥、そして「詩」と「小説」の深淵に迫っていく。類い稀な個性と個性の邂逅が生んだ、傑作評伝。
  • 室の梅 おろく医者覚え帖
    値引きあり
    小説・文芸
    3.8
    1巻477円 (税込)
    奉行所検屍役・美馬正哲。身投げや殺し、首縊り……。屍の末期の無念を解き明かす彼を、ひとは「おろく医者」と呼ぶ。武器は、遠く紀州は花岡青洲に学んだ最新の医術! 江戸の「法医学者」は恋女房、産婆のお杏とともに、八百八町の底に渦巻く愛憎に立ち向かう。人の生と死に触れる夫婦を描く、傑作事件帖。
  • 室町記
    値引きあり
    小説・文芸
    5.0
    1巻632円 (税込)
    日本文化の核を育み、社会の階層をかき回した、渾沌と沸騰の200年! 豊かな乱世の絢爛たる文化―― 日本の歴史の中でも室町時代の200年ほど、混乱の極みを見せた時代はなかった。が、一方では、その「豊かな乱世」は、生け花、茶の湯、連歌、水墨画、能・狂言、作庭など、今日の日本文化の核をなす偉大な趣味が創造された時代でもあり、まさに日本のルネサンスというべき様相を呈していた。史上に際立つ輝かしい乱世を、足利尊氏や織田信長らの多彩な人物像を活写しつつ、独自の視点で鮮やかに照射する。
  • 室町小説集
    値引きあり
    三種の神器の一つの“玉”を巡り、吉野川源流の山奥での武家、公家、入道、神官入り乱れての争奪の顛末。南北朝の対立が生んだ吉野・川上村の伝説が、博渉、強靱な思考の虚々実々の息吹で鮮烈に蘇る。転換期の奔流するエネルギーの“魔”を凝視しつづける常に尖鋭なアヴァンギャルド・花田清輝が、“日本のルネッサンス草創期”の“虚実”を「『吉野葛』注」「画人伝」「力婦伝」等の5篇で構築する連作小説。
  • 明治深刻悲惨小説集
    値引きあり
    死、貧窮、病苦、差別――明治期、日清戦争後の社会不安を背景に、人生の暗黒面を見据え描き出した「悲惨小説」「深刻小説」と称された一連の作品群があった。虐げられた者、弱き者への共感と社会批判に満ちたそれらの小説は、当時二十代だった文学者たちの若き志の発露であった。「自然主義への過渡期文学」という既成概念では計れない、熱気あふれる作品群を集成。
  • 冥途の家族
    値引きあり
    小説・文芸
    3.0
    1巻473円 (税込)
    父親の両腕、両脚にからまれ、しがみつくように寝る幼い娘。デキの良い娘に、何ひとつ不自由させず、こよなく愛する父親。やがて娘は成長し、家を出て、絵かきのセンセと同棲する。父の脇腹にカタマリができ、娘の渡米中に父親は癌死する。濃いつながりを持つ父と娘、母と娘、家族群像を鮮かに描き、女流文学賞を受賞した、富岡多惠子の初期を代表する傑作!
  • メインバンク
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻330円 (税込)
    銀行による企業の安楽死は、許されるべきか? 倒産寸前の大手総合商社解体を断行するため、主力銀行は旧経営者をしりぞけ、出向役員を送りこんだ。会社が銀行管理から解体に追い込まれたら、あなたはどうする? 銀行側から描く地獄図! 巨大化した現代経済社会の中で苦悩するミドルの姿を中心に、「安宅産業を解体した住友銀行は果して悪だったか?」(あとがき)のテーマに迫る、企業情報小説の傑作。
  • 夫婦善哉
    値引きあり
    小説・文芸
    4.3
    1巻572円 (税込)
    しっかり者の新地の芸者蝶子は若旦那柳吉と駈落して所帯を持ち、甲斐性なしの夫を支えて奮闘する──大阪の庶民の人情を自在な語り口で描いて新進作家の地位を確立した「夫婦善哉」のほか、「放浪」「勧善懲悪」「六白金星」「アド・バルーン」、評論「可能性の文学」。作家生活僅か7年、裏町人生のニュアンスに富んだ諸相を書き続けて急逝した織田作之助の代表作6篇を収録。
  • 女狐
    値引きあり
    小説・文芸
    5.0
    1巻275円 (税込)
    お前、私と相対死しておくれでないか――女の一言が男を出口なしの恋の地獄へと落とした。大店の若内儀・お艶との心中の仕損じから落ちぶれた伝次の、無惨きわまる恋を描く表題作をはじめ、市井に咲いた毒の花・悪女を凄艶に描いて鮮やかな時代小説デビューをかざった傑作短篇集。
  • 虚像の砦
    値引きあり
    小説・文芸
    4.1
    1巻495円 (税込)
    中東で日本人が誘拐された。その情報をいち早く得た、民放PTBディレクター・風見は、他局に先んじて放送しようと動き出すが、予想外の抵抗を受ける。一方、バラエティ番組の敏腕プロデューサー・黒岩は、次第に視聴率に縛られ、自分を見失っていった。二人の苦悩と葛藤を通して、巨大メディアの内実を暴く。
  • 眼の皮膚・遊園地にて
    値引きあり
    小説・文芸
    5.0
    1巻605円 (税込)
    なにげない夫婦と子どもの、幸せな光景の背後に忍び寄る、得体の知れぬ不安と戦きを衝いた、短篇小説「眼の皮膚」。ふと外へ歩き出した団地住まいの妻が、サーカスを見ての帰り、若者に誘われた、白昼夢的な現実「象のいないサーカス」。日常誰もが心の裡に抱え込んでしまった、平凡な現代人を理由もなく突発的に襲う、空虚感や精神の崩れを描いて、先駆的都市小説となった、著書の60年代の代表作6篇。
  • 寝台特急「日本海」殺人事件
    値引きあり
    小説・文芸
    5.0
    1巻345円 (税込)
    青森から大阪まで。日本海沿いをひた走る寝台特急で専務車掌が絞殺された。事件の鍵を握るのは5年前に車中で出産した若い女性。その足跡を辿ると、男女が続けて不審な死を遂げていることが判明。おまけに当人らしき女性は越前岬から投身自殺したという。強烈な謎とサスペンス、十津川の推理が冴えわたる! (講談社文庫)
  • メルトダウン
    値引きあり
    小説・文芸
    3.8
    1巻449円 (税込)
    老いて死期の迫った核物理学者から、カリフォルニアの地方紙副編集長ケン宛てに一通の手紙が届いた。描かれた美しい幾何学模様は新型核爆弾の図面だった。いっぽう、次年度の防衛予算でもめているワシントンで、大統領補佐官が謎の死をとげた。二つの事件が結びつく時、大いなる陰謀がおぞましい姿を現し始めた。
  • 猛犬 忠犬 ただの犬
    値引きあり
    こよなく動物と自然を愛し続けた著者の自伝的小説。少年から青年へと成長していく過程でさまざまな犬との出会いと別れを綴った作品。……「動物文学」というカテゴリーを確立し、国民の支持を得た戸川幸夫の原点ともいうべき自伝的小説。もの心つく前から動物好きであったという著者が、さまざまな気質の犬と育った幼い頃から、運命的な犬との出会いをする旧制高校時代までを、愛情を持った動物への的確な観察眼で描き切る。それは犬への鎮魂歌であるとともに、おのれの成長の証であった。動物文学の第一人者が犬と語り続けた自伝的小説。
  • 蒙古襲来(上)
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1~2巻550円 (税込)
    周辺国家を圧倒的な軍事力で蹂躙する元の襲来を予感した日蓮は、実情探索のため、宋の武芸と言葉に秀でた対馬幻次郎を、大陸に送り出す。しかし、嵐で難破した幻次郎は記憶を失ない、漂着した高麗で暮らし始める。同じころ、執権・北条時頼も、配下の密偵・相良通永と忍びの十六郎を、蒙古に向かわせていた! 幻次郎らの大陸探査は成功するのか? <上下巻>
  • もう一つの修羅
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻445円 (税込)
    常に現在を超えインターナショナルであり続けること。強靱な思考とダイナミックな論理の滲透力――そして何よりも明晰・華麗なレトリック。忌憚のない鋭い批評ゆえに同時代に敬遠された文学者花田清輝が、時間の流れの雲間から、今再び輝き出す。血と暴力を象徴する“修羅”を転倒し、“もう一つ”の言葉の“修羅”の世界を開示する知的快感溢れる力業!
  • 毛利元就(1)
    値引きあり
    小説・文芸
    3.8
    1~2巻605~687円 (税込)
    応仁の乱から30年。世はまさに乱世。中国地方もまた、山口に大内義興が前将軍足利義尹を擁して上洛をねらい、出雲には老虎尼子経久が牙を光らせていた。その二大勢力の間に揺れる小国安芸の毛利家に生まれた元就。かりそめの平和は父弘元の死で終止符を打たれた。10歳のみなし児城主の運命は……。
  • 燃える息
    値引きあり
    小説・文芸
    4.4
    1巻616円 (税込)
    町中でバッグや財布が「連れて行って」と私を呼ぶ。置き引きがやめられない私が次に手にした物とは。 ダイエットと運動を限界まで続けてしまう婚約者。 化粧品の衝動買いが止まらない母と美容にこだわる息子、など。 何かに依存せずにはいられない人間の性を描き、強烈なインパクトを残す6編収録。新感覚短編集。 貴方は何をやめられない? 現代人の約七割が、依存症!?  盗り続けてしまう人、刺激臭が癖になる人、運動せずにはいられない人、鏡をよく見る人、 緊張すると掻いてしまう人、スマホを手放せない人ーー抜けられない、やめられない。 依存しているのか、依存させられているのか。彼、彼女らは、明日の私たちかもしれない。 ──三宅香帆(書評家)
  • 茂吉秀歌『赤光』百首
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻940円 (税込)
    前衛歌人で稀代の批評家、そして剛腕アンソロジストでもある塚本邦雄が、斎藤茂吉の秀歌に対して「弟子、一門の徒」とは別角度から真摯に迫り、批評・鑑賞を施した歴史的名著。茂吉の歌を照射し、その秘密に肉薄につつ、短歌を含めた日本詩歌のあるべき姿を追究する、茂吉ファン、塚本ファン、短歌ファンのみならず、日本文学に関心のあるすべての人へ。言語芸術の粋がここにある。
  • 黙阿弥
    値引きあり
    小説・文芸
    5.0
    1巻781円 (税込)
    黙阿弥の真の姿と心の奥の風景を描く曾孫からの鎮魂の評伝。 ――坪内逍遙に“明治の近松、我国のシェークスピア”と称された河竹黙阿弥。その78年の生涯を、秘蔵の原稿や手記をもとに、曾孫にあたる著者が心をこめて描いた評伝。幕末から明治への激動の時代を生きた黙阿弥の作者魂と、江戸作者の矜持。それは現代にも通じるひとつの「生」の記録でもある。 ※本書の初出は、「別冊文藝春秋」(1991年夏~1992年秋)に「孤影の人」という題で発表され、単行本は、文藝春秋より1993年2月に『黙阿弥』と改題され刊行しました。底本は、文春文庫『黙阿弥』(1996年)を使用し、著者により若干の訂正をいたしました。
  • 目撃
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻754円 (税込)
    吉川英治文学新人賞受賞『地の底のヤマ』著者の快作! 目撃者・“見立て屋”刑事・殺人犯。 絡み合った三者の思惑が弾ける衝撃の結末! 電気メーターの検針員の戸田奈津実は、夫とは離婚調停中で、幼稚園に通うひとり娘を育てている。検針担当区域で、ストーカー立てこもりや殺人事件が発生してから、彼女は何者かに見られている確信を持つ。奈津実の相談を受けた一匹オオカミ刑事の穂積は、密かに罠を仕掛けるが……。緊迫のサスペンスノベル。
  • 木喰上人
    値引きあり
    ビジネス・実用
    -
    1巻940円 (税込)
    かつてない表情をたたえる木喰仏に一目で魅入られた著者の情熱が、上人が生地に書き残した記録の発見という僥倖を呼び、後半生をかけた五千里にも及ぶ廻国修行で千躰以上の仏躯を刻んだという、江戸後期の知られざる行者の、想像を絶する生涯の全貌が明らかに。全国各地で忘れられていた多くの木喰仏が発掘される調査の過程が、後の民藝運動の礎となった記念碑的研究の書が初文庫化。
  • 木犀の日 古井由吉自選短篇集
    値引きあり
    小説・文芸
    3.8
    1巻511円 (税込)
    〈都会とは恐ろしいところだ〉。5年間地方で暮らし、都会に戻った私は毎朝のラッシュに呆然とする。奇妙に保たれた〈秩序〉、神秘を鎮めた〈個と群れ〉の対比、生の深層を描出する「先導獣の話」のほか、表題作「木犀の日」、「椋鳥」「陽気な夜まわり」「夜はいま」「眉雨」「秋の日」「風邪の日」「髭の子」「背中ばかりが暮れ残る」の10篇。内向の世代の旗頭・古井由吉の傑作自選短篇集。
  • もぐら随筆
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻731円 (税込)
    小田原の生家の物置小屋で、陋巷の隠者としてもぐらのように暮らしながらも大切に守り通した文学への情念の炎。抹香町の私娼窟へ通い、彼女達に馴染み、哀歓を共にし、白昼の光りには見えない底辺に生きる人間の真実を綴った。60歳にして得た若い妻との生活への純真な喜びが溢れる紀行随筆。宇野浩二、中山義秀、水上勉ら師友をめぐる思い出の記。川崎文学晩年の達成を予感させる好随筆集。
  • モナリザの微笑 ハクスレー傑作選
    値引きあり
    小説・文芸
    5.0
    1巻836円 (税込)
    機械文明の発達により便利になった世界がかえって人間性の喪失につながるという、まさに21世紀の世界が直面する問題を描いたディストピア小説『すばらしい新世界』のハクスレーによる、傑作短篇集。モームやヘンリー・ジェイムスの名訳者として知られる行方昭夫氏が、作風の異なる5つの短篇を精選し、訳し下ろしました。科学、数学から美術、音楽、哲学にいたるまで、博学で知られるハクスレーの面目躍如たる作品集です。収録作:「モナリザの微笑」「天才児」「小さなメキシコ帽」「半休日」「チョードロン」
  • 物書同心居眠り紋蔵(一)
    値引きあり
    小説・文芸
    3.7
    1~16巻345~646円 (税込)
    南町奉行所で内勤30年。勤務中でも居眠りをする奇病を持つ藤木紋蔵。だが、奇病ゆえ、人生の真実が見える時がある。義父が下女に手を出し、妊娠させる騒動が起きた。義母は「男は穢らわしい」とご立腹だ。人間の欲深さを描く「浮気の後始末」ほか7編。“窓際族”同心が活躍する捕物帳!連作時代小説。
  • 物語批判序説
    値引きあり
    かつて人は自分だけが知っていることを自分の言葉で語った。だが19世紀半ばの「フランス革命より遥かに重要」な変容で、人は誰もが知っている事実を確認し合うように誰もが知る物語を語り始めた。フローベール『紋切型辞典』を足がかりにプルースト、サルトル、バルトらの仕事とともに、なお私たちを覆う変容の正体を追う。明晰にしてスリリング。知的感興が横溢する、いまこそ読まれるべき不朽の名著。
  • ものみな歌でおわる・爆裂弾記 現代日本の戯曲
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻495円 (税込)
    『復興期の精神』の著者の代表的戯曲3篇を収録――虚実交錯する二元的批判構図を持ち、特異な発想と構想で、常に戦後文学に先鋭な問題を提起し続けた『復興期の精神』の著者・花田清輝の、代表的戯曲3篇。明治18年、自由民権運動を背景に、女壮士・新聞記者・講釈師・演歌師などを配して、その過激な運動の壊滅までの顛末を描いた諷刺喜劇「爆裂弾記」のほか、「ものみな歌でおわる」「首が飛んでも――眉間尺」を収録。
  • 桃の宿
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻731円 (税込)
    阿川弘之「私の履歴書」を中心に、熟成した観察眼と達意の文章。今は亡き、交流のあった文士の先輩作家を語り、101歳の天寿を完うした土屋文明氏から、若くして台湾で散った向田邦子氏を思う。また、第3の新人として、共に同時代を過した吉行淳之介、遠藤周作両氏への別れを綴る名随筆集。
  • 萌野
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻462円 (税込)
    ニューヨークで、はじめて親となろうとしている息子夫婦に対する微妙な心情と、18年ぶりにアメリカを再訪したその父親の文明批評的視点を交錯させて、知的関心の全領域を、「人間的な親和の文章」でつづる。自在な形式と、鋭い洞察力により、不滅の作家精神を実証した、強靱な文学境域。
  • 森家の討ち入り
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻346円 (税込)
    赤穂四十七士――その中に、津山森家に縁が深いものたちがいた。神崎与五郎、横川勘平、茅野和助。彼らはそれぞれの理由から、赤穂藩主・浅野長矩に仕え、刃傷事件からの吉良邸討ち入り、そして最後は帰らぬ人となった。忠義のために生きた彼らと、そこには彼らを支える、「女」たちの戦いもあった。それぞれの忠義のために、己の生き様を貫いた男と女の姿が、そこにはあった――。新たな忠臣蔵の傑作が、ついに登場。『与五郎の妻』ゆいは5年前まで江戸詰めの夫と目黒の下屋敷で暮らしていた。ところが騒乱のせいで津山森家が改易、夫とは離縁を余儀なくされる。一度は実家へ戻ったゆいだったが、再び嫁ぎ、今は江戸作事奉行の妻となっていた。前の夫―神崎与五郎の消息は分からぬまま、日々淡々と過ごしていた。そんなゆいのもとに、謎の人物から、森家の家紋が入った扇が届けられた。一体誰が、何のために。そして前の夫は――。『和助の恋』国家老の密命を帯びた茅野和助は先代の死去に伴い、津山森家の家督を継ぐことになった式部衆利のもとへ急いでいた。その道中、何ものかに襲われる。そこに通りがかった、赤穂浅野家の陣屋に住まう郡奉行・吉田忠左衛門一行により助けられる。そこで和助は手厚い看護を、伊登から受ける。『里和と勘平』里和は津山森家存亡の危機を阻止するため、御犬小屋に忍び込んだ。そこで出会ったのは、かつて思い合っていた横川勘平、その人だった。遂げられれなかった思いが再燃する二人。だが、今は立場があまりにも違う二人がとった道は――。他2編収録。
  • 森の宿
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻676円 (税込)
    大学生時代、東京と郷里広島との往き返り、尾道を通るのはいつも眼の楽しみであった。船と海が好きだったせいもあるけれど、その頃私は志賀直哉の作品を耽読していて、汽車が尾道にかかると、「暗夜行路」に描かれている通りの風景が車窓にあらわれて来る。対岸は向島、島と本土の間が潮の流れのきつい河のような狭水路になっていて、釣舟がいる、渡しがいる……――<本文より> 愛してやまない鉄道・空・船の旅をめぐる名随筆
  • モンゴルの残光
    値引きあり
    あの強大をほこったモンゴル帝国。もし、日本や西欧への進出が成功裡に終わっていたなら……。物語は、元が世界を支配する、ジンギスカン紀元811年に始まる。虐げられた白人の怒りは、激しい抵抗運動となり、主人公・シグルトは、白人支配の世界を創るべく、タイムマシンで時を駆ける。彼の眼前を滔々と流れる巨大な歴史の姿を、若々しい筆致で描く、著者の処女長篇。
  • 紋章
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻555円 (税込)
    自意識の分裂に悩み戸惑う知識人の久内と、狂気のような熱情をこめて醸造技術の発明に没頭する一途な男雁金。ふたりの対照的な成り行きに、近代の合理的な人間認識と"日本精神というもの"との相剋を見る。漱石、芥川以来の「西欧的近代と向き合う人間」というテーマを内包しつつ、"第四人称"の「私」という独自のスタイルで物語る。晩年の『旅愁』へと向う前の著者中頃の代表的長篇小説。
  • 柳生石舟斎
    値引きあり
    剣の道はかほどに奥深く、玄妙なものであったのか――柳生の里をおとずれた神陰流の流祖上泉伊勢守秀綱と立ち合ったとき、柳生宗厳は己れを愧じた。慢心、うぬぼれ、未熟さ……目からうろこが落ちる思いでそれに気づいた宗厳は即刻秀綱に入門、切磋琢磨を誓う。無刀取り柳生新陰流の開祖石舟斎の半生。
  • 柳生大作戦(上)
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1~2巻330~356円 (税込)
    石田三成の正体は、朝鮮の古代国家・百済(ペクチェ)の流れを汲む、近江百済党の首領であった。百済再興を謀(はか)り、魔人と化した三成。これを阻まんと、剣客・柳生石舟斎ら大和柳生一族が立ち上がる。唐王朝、古代朝鮮、大和朝廷の動乱から関ヶ原の戦いまで、千年の死闘を大胆な歴史解釈と奇抜な着想で描いた伝奇大作! (講談社文庫)
  • 柳生大戦争
    値引きあり
    小説・文芸
    3.5
    1巻398円 (税込)
    高麗の高僧・晦然(かいねん)が得意の絶頂にあったその日、彼を待ち受けていたのは2度の元寇(げんこう)で散った高麗の兵士たちの霊であった。供養のため倭国に渡った晦然は「一然書翰(いちねんしょかん)」を書き記す。この奇書が、345年の時を経て、徳川幕府と李朝を揺るがし、柳生一族をも混乱に陥れたのだった。衝撃の時代小説、文庫化。(講談社文庫)
  • 柳生宗矩(1) 鷹と蛙の巻
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1~4巻467円 (税込)
    世をすねる。そんな思いが確かにあった。だが巨星徳川家康のひたむきな姿に接したとき、宗矩の眼は豁然と開けた。この日、迷いは木端微塵に砕け散った。文禄3年(1594)5月3日、家康が父石舟斎に入門した日が、又右衛門宗矩の新たな求道への旅立ちの日でもあった。剣禅一如をなし遂げた男の生涯――。
  • 厄除け詩集
    値引きあり
    小説・文芸
    4.5
    1巻572円 (税込)
    そこはかとなきおかしみに幽愁を秘めた「なだれ」「つくだ煮の小魚」「歳末閑居」「寒夜母を思ふ」等の初期詩篇。"ハナニアラシノタトヘモアルゾ「サヨナラ」ダケガ人生ダ"の名訳で知られる「勧酒」、「復愁」「静夜思」「田舎春望」等闊達自在、有情に充ちた漢詩訳。深遠な詩魂溢れる「黒い蝶」「蟻地獄(コンコンの唄)」等、魅了してやまぬ井伏鱒二の詩精神。4部構成の『厄除け詩集』。
  • 焼跡のイエス 善財
    値引きあり
    小説・文芸
    3.0
    1巻781円 (税込)
    敗戦直後、上野のガード下の闇市で、主人公の「わたし」が、浮浪児がキリストに変身する一瞬を目にする「焼跡のイエス」。少女の身に聖なる刻印が現われる「処女懐胎」。戦後無頼派と称された石川淳の超俗的な美学が結晶した代表作のほかに「山桜」「マルスの歌」「かよい小町」「善財」を収録し、戦前、戦中、そして戦後へ。徹底した虚構性に新たな幻想的光景を現出させた、精神の鮮やかな働きを示す佳作6篇。
  • 野菜讃歌
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻731円 (税込)
    丘の上の家に移り住んで幾十年が経ち、“禿山”だった庭には木々や草花が育ち、鳥達が訪れる。巣立った子供や身近な人々の間を手作りや到来の品が行き交い、礼状に温かく心が通い合う。「野菜が好き」と語り出す食べ物の話、父母や師友への追懐、自作の周辺等、繰り返しとみえてその実同じではあり得ない日常を、細やかな観察眼と掌で撫でさする慈しみを以て描き静かな感動を誘う随筆43篇に、中篇「私の履歴書」を併録。
  • やさしい女・白夜
    値引きあり
    小説・文芸
    3.8
    1巻627円 (税込)
    小金にものを言わせ若い女を娶った質屋がその妻に窓から身投げされ、テーブルの上に安置された遺体を前に苦渋に満ちた結婚生活を回想する――。人を愛すること、その愛を持続することの困難さを描いたドストエフスキー後期の傑作「やさしい女」とヴィスコンティによる映画化で知られる初期の佳品「白夜」を読みやすい新訳で収録。
  • やすらかに今はねむり給え/道
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻445円 (税込)
    昭和20年5月から原爆投下の8月9日までの日々――長崎の兵器工場に動員された女学生たちの苛酷な青春。一瞬の光にのまれ、理不尽に消えてしまった〈生〉記録をたずね事実を基に、綿密に綴った被爆体験。谷崎潤一郎賞受賞作「やすらかに今はねむり給え」のほか恩師・友人たちの最期を鮮烈に描いた「道」を収録。鎮魂の思いをこめた林京子の原点。
  • 奴の小万と呼ばれた女
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻381円 (税込)
    身の丈六尺近い、雪のように肌の白い〈奴の小万〉は、愛しい男を守るためなら、角材を手にしてでも大立ち回りに走る。大阪屈指の豪商の娘でありながら、「せっかくこの世に生まれたからには、くわっと熱くなる思いがしてみたい」と、型破りの生き方を貫く。歌舞伎にも登場する痛快な女侠客の実像を初めて描く!
  • アウト&アウト
    値引きあり
    小説・文芸
    4.1
    1巻345円 (税込)
    探偵見習いで元ヤクザ。矢能(やの)が呼び出された先で出くわしたのは、死体となった依頼主と妙な覆面を被った若い男。図らずも目撃者となり、窮地に追い込まれた矢能。しかし覆面男は意外な方法で彼を解放した。これが周到に用意した殺人計画の唯一の誤算になることも知らずに。最も危険な探偵の反撃が始まる。 (講談社文庫)
  • 山川登美子 「明星」の歌人 現代日本のエッセイ
    値引きあり
    小説・文芸
    3.0
    1巻495円 (税込)
    ――山川登美子は、挽歌を詠むために生まれてきたような歌人だと思う。――その特性を、「三すじの挽歌」に焦点を合わせ、死を見つめ、自らの歌を詠み出す心の軌跡を濃やかに自在に辿る。深い思考が「通念」を超えて、「明星」の歌人・登美子を自立させ、日本の女歌の歴史の中に鮮やかに位置づける。豊かな感性が切り開く、独創的な登美子論。毎日芸術賞受賞作の名著。
  • 山を走る女
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻781円 (税込)
    21歳の多喜子は誰にも祝福されない子を産み、全身全霊で慈しむ。罵声を浴びせる両親に背を向け、子を保育園に預けて働きながら1人で育てる決心をする。そしてある男への心身ともに燃え上がる片恋――。保育園の育児日誌を随所に挿入する日常に即したリアリズムと、山を疾走する太古の女を幻視する奔放な詩的イメージが谺し合う中に、野性的で自由な女性像が呈示される著者の初期野心作。
  • 闇の旅人 ブルー・マン3
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻462円 (税込)
    美しき殺人鬼が悟った宿命! 災いを起こす神を内に宿した、美男殺人鬼・八千草飛鳥。出雲と並ぶ古代の聖地・熊野で、妖しい色香漂う尼僧・秋芳尼に出会う。ヤクザと争う尼僧を助けるうち、飛鳥は体内に、神の指命が浮かび出るのを悟った。天津神の使い・八咫烏(ヤタガラス)が不吉に舞い、武闘家・竜宮が妨害するが、すべての謎を解きあかすため、東を目指す! ハイパー伝奇巨編。
  • 由井正雪 柴錬痛快文庫
    値引きあり
    小説・文芸
    3.0
    1巻500円 (税込)
    天下をとるぞ――。野望を胸に30年、天才軍師・由井正雪は、巧みな弁舌で、槍の名人・丸橋忠弥と語らい、紀州公を抱き込み、5千余の同志を集めた。慶安4年、家光薨去(こうきょ)を好機に、世に溢れた浪人救済を名目に、幕府転覆を謀る……。だが、決行前夜、計画は漏れた。徳川300年で一番の大陰謀、遅れてきた風雲児を描く、柴錬痛快文庫第1弾! 徳川三代を揺るがす大陰謀の首謀者、倒幕の野心に散った反逆児を描く。
  • 幽鬼の鯱
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻463円 (税込)
    殺し獣の大群を操るデビル一族と仙石文蔵軍団の地球滅亡をかけた最後の死闘! ――殺し熊が牙をむく。殺し狼が吠える。犬や猫までも、反乱を起した。北海道全域を、パニックが襲う。動物たちが突如、人間を殺戮し始めた。再び世界征服を狙うデビル一族が、死のウイルスを放ち、仙石文蔵ら四人組に挑戦状を叩きつけてきた。「最強の敵」復活に、スーパーヒーロー・仙石軍団は、時空を超えた死闘へ向かう。
  • 憂国の文学者たちに 60年安保・全共闘論集
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻1,045円 (税込)
    冒頭に置かれた「死の国の世代へ」は「闘争開始宣言」という副題を持つ詩である。そこでは誰の保護も受けずに生きた個人のイメージが描かれる。 60年安保闘争での敗北を経て書かれた「擬制の終焉」では社会党や共産党などの党派的な左翼運動や市民・民主主義的な啓蒙主義を完全に否定し、真の前衛運動ないし市民運動の成長に期待を寄せた。 1969年、東大安田講堂に籠もった学生が警察力によって排除された直後に書かれた「収拾の論理」において、丸山真男に代表される大学の知識人の欺瞞を批判し、徹底的に論争を続ける旨宣言して結ばれる。 日本がバブル景気で沸き立っていた1988年に書かれた「七〇年代のアメリカまで」では、その後の東西冷戦終結でアメリカ合衆国が唯一の超大国となる……というあまりに単純化された物言いとまったく異なるアメリカへの視線が浮かび上がっている。 本書に収録された13篇がモチーフとするのは60年安保闘争や全共闘運動といった過去の出来事だが、むしろ執筆当時の文脈から切り離されて現代において読まれてこそ、個人と権力の関係をより切実に感ずることができ、その真価を発揮するものと思われる。
  • ゆう女始末 おまえの敵はおまえだ
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻495円 (税込)
    九州の僻地の医院に嫁した古い箏歌を口ずさむ老女の話「越天楽」、黄金の鶏を求め竹林に分け入り片目片足を失った竹細工人の話「金鶏」、ロシヤ帝国皇太子ニコラスの負傷事件により自決した魚問屋に働く女の話「ゆう女始末」の奇談3篇と、理想の虚しさを鋭く風刺した著者初の戯曲・芸術祭主催公演「おまえの敵はおまえだ」、「一目見て憎め」の戯曲2篇を収録。
  • 夕立太平記
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻498円 (税込)
    行け! 勘五郎、父の敵討ちに。無住心剣流の達人・大河原源三郎を追い、ついに劇的な対決を迎える! 面白さ抜群の会心作ーー甲斐の山奥に住み、父の手で鍛えられた若き勘五郎。ある日、父が惨殺された。なぜ? 下手人は? ……左手首はないが魔剣をふるう大河原源三郎と見定め、敵討ちに江戸へ旅立つ。途中で、松江藩の駻馬(かんば)・夕立を鎮め、「夕立勘五郎」の勇名をはせる。そして、藩主の厚情を得て、剣鬼を追い、松江へ……。胸のすく爽快な活劇を描く時代小説。
  • 縁
    値引きあり

    小説・文芸
    3.7
    1巻523円 (税込)
    嫌なことがあったなら、良いことだってきっとある。 見知らぬ人との予期せぬ「つながり」が、あたたかな奇跡を紡ぎ出す! 本屋大賞第二位『ひと』の小野寺史宜が紡ぐ、傑作群像劇。
  • 湯川秀樹歌文集
    値引きあり
    小説・文芸
    4.5
    1巻836円 (税込)
    日本人として初めてのノーベル賞(物理学賞)受賞者であり、反核平和運動にも積極的に関わった理論物理学者は、兄に東洋史家である貝塚茂樹、弟に中国文学者の小川環樹を持ち、自身も漢籍、古典、和歌に親しむ粋人でもあった。本書は、幼少青年期の記憶から、長年暮らした京都への愛惜、耽読した古典への思いを綴る随筆と、歌集「深山木」を収録。偉大な科学者とは別の、愛すべき横顔を伝える。
  • 雪あかり 曽野綾子初期作品集
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻1,001円 (税込)
    新鮮清澄、才気迸る源流の光景。初期の代表作7篇収録――進駐軍の接収ホテルで働く19歳の波子の眼をとおし、敗戦直後の日本人従業員と米国軍人らとの平穏な日常が淡々と描かれた、吉行淳之介の「驟雨」と芥川賞を競い、清澄で新鮮な作風と高く評価された出世作「遠来の客たち」をはじめ、「鸚哥とクリスマス」「海の御墓」「身欠きにしん」「蒼ざめた日曜日」「冬の油虫」、表題作「雪あかり」を収録。才気溢れ、知的で軽妙な文体の、初期の作品7篇を精選。 ◎「ここに集められた作品はすべて、壁の手前の若書きの作品である。この頃以来半世紀間、私は書き続けて来た。平均して一年間に二千枚、それより多い年も少ない年もあるけれど、多分トータルで十万枚は書いたように思う。十万枚、絵でも書でも書けば、どんな凡人でも一つの世界は作るだろう。源流の光景を見て頂くのは、申しわけないが、光栄である。」<「著者から読者へ」より>
  • 雪の下の蟹/男たちの円居
    値引きあり
    小説・文芸
    5.0
    1巻676円 (税込)
    谷崎賞受賞作『槿』をはじめ、70年代以後の現代文学を先導する、古井由吉の、既にして大いなる才幹を予告する初期秀作群、「雪の下の蟹」「子供たちの道」「男たちの円居」を収録。
  • 弓削道鏡
    値引きあり
    河内国弓削ノ邑に住む貧しい鷹の羽取りの青年・道鏡は、馬の化身かと疑われるほどの肉体のために、村の娘にも相手にされなかった。弟の浄人が恋人を抱くのを垣間見るにつけ、道鏡は懊悩した。そして憤りは野心に変った。彼は家を出奔した。都大路で若く美しい皇女のお姿を拝した。思えば、後に女帝の御寵愛を一身に集め、空前絶後の権勢をふるった怪僧・道鏡の第一歩はここにあった。
  • 湯葉・青磁砧
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻627円 (税込)
    没落した幕臣の娘が、15歳で神田の湯葉商の養女となり、養父を助けその半生を捧げる名作「湯葉」。すぐれた陶器や陶芸家に魅せられる父と娘の、微妙な心の揺曳を抒情的に描く「青磁砧」(女流文学賞受賞作)。男に執着する娼婦上りの女の業に迫る「洲崎パラダイス」。「青果の市」で芥川賞を受賞した著者の、中期を代表する3篇を収録。
  • 由煕 ナビ・タリョン
    値引きあり
    小説・文芸
    3.9
    1巻632円 (税込)
    在日朝鮮人として生れた著者の、37歳で夭逝した魂の記録。差別と偏見の苦しい青春時代を越えて、生国・日本と母国・韓国との狭間に、言葉を通してのアイデンティティを探し求めて、ひたすらに生きた短かい一生の鮮烈な作品群。芥川賞受賞の「由熙」、そして全作品を象徴するかのような処女作「ナビ・タリョン」(嘆きの蝶)、「かずきめ」「あにごぜ」を収録、人生の真実を表現。
  • 指の時代
    値引きあり
    小説・文芸
    3.0
    1巻440円 (税込)
    キャリアの新人警部補・桜川が、大藤署にやって来た。警察庁幹部の親戚筋にあたるという、超エリートの「教育係」を命じられたのは、ベテランの柿本巡査部長。だが、大藤署の現役署員が起こしたある交通事故をきっかけに、柿本も理不尽な事件に巻き込まれていく――。警察署内で不祥事発覚! だれが嘘をついたのか? その背後に見え隠れする、警察の「暗部」と「腐敗体質」を鋭く抉る、ミステリーの巨匠による傑作長編推理小説。
  • 夢介千両みやげ 完全版(上)
    値引きあり
    小説・文芸
    3.0
    1~2巻708円 (税込)
    宝塚歌劇 雪組公演 原作! 宝塚大劇場 2022年3月19日(土)~4月18日(月) 東京宝塚劇場 2022年5月7日(土)~6月12日(日) 主演:彩風咲奈、朝月希和 痛快娯楽時代劇として宝塚歌劇で舞台化! 大枚千両を使い江戸で道楽してこい。小田原の豪農である父親から途方もない宿題を与えられ、若き夢介は旅立った。図体は大きいが底抜けのお人好し。懐中を狙った名うての美女道中師・お銀も、そのとぼけた温かさに、いつしかベタ惚れに。前非を悔い、よき女房になろうと、ともに江戸に入ったのはよかったが……。明朗木訥なヒーローの善意あふれる言動を描き、戦後日本の心を潤した大衆小説の代表的傑作!
  • 夢の島
    値引きあり
    小説・文芸
    4.3
    1巻489円 (税込)
    巨大な都市のゴミの捨て場所――夢の島。バイクを疾駆させ、主人公を惹きつける若い女。ゴミの集積地が、"魅惑の場所"に鮮やかに逆転する――時代の最尖端での光芒を放つ、日野文学の最高傑作。芸術選奨受賞作。
  • ユーモア小説集
    値引きあり
    小説・文芸
    3.5
    1~3巻335~462円 (税込)
    1990年。人体の1000分の1に縮小されたK大学の若い医師山里凡太郎は、3人の医師と、同じく縮小された潜水艇にのり込み、癌におかされた凡太郎の恋人の体内にもぐり込む。患部の手術を無事に終えた時、思わぬ出来事が彼らに襲いかかる……「初春夢の宝船」ほか11編を収めた抱腹絶倒の作品集。(講談社文庫)
  • 夜明けの家
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻781円 (税込)
    「老耄が人の自然なら、長年の死者が日々に生者となってもどるのも、老耄の自然ではないか。」――主人公の「私」が、未明の池の端での老人との出会いの記憶に、病、戦争、夢、近親者の死への想いを絡ませ、生死の境が緩む夜明けの幻想を語った表題作をはじめ、「祈りのように」「島の日」「不軽」「山の日」など「老い」を自覚した人間の脆さや哀しみと、深まる生への執着を「日常」の中に見据えた連作短篇集。
  • 酩酊船 森敦初期作品集
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻627円 (税込)
    昭和9年、横光利一の推輓で新聞連載された、森敦22歳の文壇デビュー作「酩酊船」。小説を書きはじめようとする青年の思考を日記やノートで辿ることそれ自体が、その小説の実現を意味するという冒険的試みで、のちに独自の創作理論を打ち立てることとなる著者の資質がいかんなく発揮される。そのほか19歳の作「酉の日」から36歳の作「夏の朝」まで、貴重な初期作品5篇を精選。
  • 陽気なクラウン・オフィス・ロウ
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻660円 (税込)
    こよなく愛したC・ラムを巡る英国への旅。香り高き紀行文学――英国の名文家として知られ、今もなお読み継がれているチャールズ・ラム(1775~1834)をこよなく愛した著者が、ロンドンを中心に、ラムゆかりの地を訪れた旅行記。時代を超えた瞑想が、ラムへの深い想いを伝え、英国の食文化や店内の鮮やかな描写、華やかなる舞台、夫人とのなにげない散歩が、我々を旅へと誘ってくれる。豊かな時間の流れは、滞在記を香り高い「紀行文学」へ。 ◎「この『陽気なクラウン・オフィス・ロウ』では、作者がいわばロンドンの空気の中に丸ごと溶け込み、心ゆくまでロンドンという大都会の古びた湯船にゆったりと身を横たえ、ラムへの尽きぬ思いに浸っているということだろう。この滞在記にただよう一種沁み沁みとした哀感は、ここに由来する。」<井内雄四郎「解説」より>
  • 楊貴妃伝
    値引きあり
    小説・文芸
    3.6
    1巻462円 (税込)
    「在天願作比翼鳥 在地願為連理枝」――白居易の傑作「長恨歌」に歌われた玄宗皇帝と愛妃・楊貴妃。寵愛をほしいままにし、権力さえも手中にした貴妃の、波瀾に満ちた短い生涯。時が移っても、変わらぬ人間の業を、絢爛な絵巻のごとく流麗に描き出す。唐代の壮大な叙事詩にして、今なお熱く胸を打つ傑作長編小説。
  • 妖女のごとく
    値引きあり
    小説・文芸
    3.9
    1巻282円 (税込)
    友人の結婚相手にと、大河内女医の身辺を探りはじめた辰野は、いつしか妖しい魅力の虜になり、底知れぬ蠱惑(こわく)の罠に陥っていく。やがて明かされる意外な真相が、さらに恐怖を呼び起こす……。都会感覚あふれる傑作サスペンスロマン。
  • 妖人白山伯
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻572円 (税込)
    維新で暗躍した謎の怪人・大山師・モンブラン伯爵! ――パリの日本公使館で、老残を湛えた謎の紳士が、原敬に流暢な日本語で声をかけてきた。彼こそは、幕末から明治にかけて、日本とフランスを手玉にとった、実在の大山師・モンブラン伯爵、漢名・白山伯。文学・芸術も巻き込んで、政治史の裏面で暗躍した怪人の姿を、フランス文学研究の第一人者が描く、異色の長編小説。
  • 妖説太閤記(上)
    値引きあり
    小説・文芸
    4.5
    1~2巻402円 (税込)
    信長の妹・お市の方に魅入られた藤吉郎は、「天下もとるが、女もとる」とばかり、出世の野望に燃えた。半兵衛と官兵衛という参謀を得て、巧みな弁舌と憎めない面相で正体を隠しながら、冷徹な権謀術数でライバルを蹴落とす。「本能寺の変」すら、天下をとるために仕組んだ筋書きだった。風太郎版・異色歴史小説!
  • 妖戦地帯1 淫鬼篇
    値引きあり
    日常はしがない学習塾の講師である萩生真介だが、実はテレポート(瞬間移動)能力を身につけていた。ある日、萩生のもとを三矢財閥の社長夫人と称する妖艶な美女が訪れ、一人息子・矢切鞭馬の個人教師になってくれと頼む。これが矢切一族に取り憑く妖鬼との死闘の始まりだった。バイオレンスエロスの長編。
  • 幼年 その他
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻731円 (税込)
    「幼年」は、堀辰雄の『幼年時代』の影響の下に描かれ、福永武彦の「幼くして失った母」という原風景である。そして「母」は、はかなく淡い観念として、この作家に、美しくも深く悲しい旋律を奏でる。意識と無意識、現実と夢の境を行きつ戻りつ、ロマネスクな二重奏組曲。福永文学の輝ける魅力をたたえた、詩情豊かな10編の作品集。
  • 妖 花食い姥
    値引きあり
    小説・文芸
    2.5
    1巻500円 (税込)
    深い怒りと悲しみに培われて女の内部に居据わる〈業〉を凄絶に描いた「ひもじい月日」(女流文学者賞受賞)、『春雨物語』を踏まえた鬼気迫る傑作「二世の縁 拾遺」、夢幻と現実が見事に融合する「花食い姥」、ほかに「黝い紫陽花」「妖」「猫の草子」「川波抄」を収録。伝統的優美と豊かな知性が研きあげた隠微な官能、妖気を漂わせる特異の世界、円地文子傑作短篇集・7篇。
  • 欲情
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻345円 (税込)
    「自由な性にこそ男女の平等がある」と考える信夫は、妻の真奈美、女友達の早紀と、情熱とセックスを共有する喜びを夢想していた。だが、旅先のポルトガルで真奈美は漁師と運命的に惹かれ合い、夫の元を去る。性に貪欲に生き始めた真奈美と、残された信夫と早紀。人生と快楽に翻弄される男女を描く恋愛小説。
  • 横しぐれ
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻676円 (税込)
    父と、黒川先生とが、あの日道後の茶店で行き会った、酒飲みの乞食坊主は、山頭火だったのではなかろうか。横しぐれ、たった1つのその言葉に感嘆して、不意に雨中に出て行ったその男を追跡しているうちに、父の、家族の、「わたし」の、思いがけない過去の姿が立ち現れてくる。小説的趣向を存分にこらした名篇「横しぐれ」ほか、丸谷才一独特の世界を展開した短篇3作を収録。
  • 吉田松陰(1)
    値引きあり
    小説・文芸
    4.4
    1~2巻484~605円 (税込)
    長州藩きっての俊才として吉田大治郎(松陰)の前途は明るい。だが時代の嵐を察知する彼の目は外へ外へと向けられた。九州遊学中に出会った山鹿万介、宮部鼎蔵らの烈々たる尊皇攘夷の弁、平戸で見た数多くの黒船や異人の姿、大治郎は外圧の高まりを身に刻んで知った。彼は叫ぶ、神州の民よ、めざめよ、と。
  • 吉田松陰 武と儒による人間像
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻836円 (税込)
    激動する時代のなかで、閃光を放つかのように、短き生涯を終えた吉田松陰。その透徹した志や無類の誠実さとして現れた至純の精神の成り立ちを、<武>と<儒>という原理の統一のなかに見出す。僧黙霖、橋本左内、佐久間象山、山鹿素行、山本常朝と対比されることで、松陰の俊傑ぶりや人間的魅力が浮かびあがる。史実に対し文学的想像力で肉迫した、著者晩年の代表作。野間文芸賞受賞作。
  • 吉本隆明初期詩集
    値引きあり
    小説・文芸
    4.5
    1巻731円 (税込)
    東京下町の少年時代、山形米沢の高工時代――「巡礼歌」「エリアンの手記と詩」など習作期の詩作と第1詩集「固有時との対話」第2詩集「転位のための十篇」を収める。敗戦後の混乱した社会に同化できない精神の違和と葛藤を示し、彷徨する自己の生存をかけた高い緊張度により支えられる自選初期詩集54篇。
  • 淀川にちかい町から
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻676円 (税込)
    清冽な抒情と透明な詩心を持つ新進女流詩人として出発。昭和61年『ミモザの林を』で野間文芸新人賞、次いで平成4年評伝『画家小出楢重の肖像』で平林たい子賞受賞。人生の機微を深く鮮やかに彫り彩る独自の散文世界を構築、『淀川にちかい町から』で芸術選奨文部大臣賞・紫式部文学賞両賞受賞。こころ暖かく、こころ鎮まる、爽やかな散文の小説世界。
  • 夜逃げ町長
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻781円 (税込)
    出馬予定の県会議員選挙の前夜、町長が行方をくらました。地方の平和な田園風景の中にくりひろげられる滑稽な人間模様の数々! 事実に基づく題材を、鋭利で、しかも軽妙な文体で活写した、記録文学の傑作。他に不可抗力として著者を襲った「落第について」、「幻、夢、うつつ。」など8つの作品集。哄笑・傑作小説集。
  • 夜の明けるまで 深川澪通り木戸番小屋
    値引きあり
    小説・文芸
    3.8
    1巻313円 (税込)
    江戸の片すみ・澪通りの木戸番小屋に住む笑兵衛(しょうべえ)とお捨(すて)。心やさしい夫婦のもとを、痛みをかかえた人たちが次々と訪れる。借金のかたに嫁いだ女、命を救ってくれた若者を死なせてしまった老婆、捨てた娘を取り戻そうとする男……。彼らの心に温かいものが戻ってくる8つの物語。
  • ヨハネの剣
    値引きあり
    小説・文芸
    3.5
    1巻275円 (税込)
    世界最前衛赤軍の組織者の一人で、自らを「天草四郎の再来」と信じる男が組織の金を奪い、情熱の闘牛の国スペインへと逃走した。やっとのことで彼を見つけた追跡者の私に、彼は、「ぼくは救世主の到来を告げる預言者ヨハネの役にすぎなかった」と言う……。神に肉迫する研ぎ澄まされた超常能力に挑戦する表題作ほか、8編を収録。冒険、悪夢、スーパーヒーローなどなど、鬼才の「神の眼」が見た様々な世界!
  • 夜ふけと梅の花 山椒魚
    値引きあり
    小説・文芸
    3.8
    1巻544円 (税込)
    「ああ、寒いほど独りぼっちだ!」。内心の深い想いを岩屋に潜む小動物に托した短篇「山椒魚」。新興芸術派叢書の1冊として、昭和5年4月に刊行された『夜ふけと梅の花』収録15篇に、同人誌『世紀』掲載の「山椒魚」の原型でもあった著者の処女作「幽閉」を併録。さまざまな文学的潮流が拮抗した昭和初年代の雰囲気を鮮やかに刻印し、著者の文学的出発をも告げた画期的作品群。
  • 嫁の遺言
    値引きあり
    小説・文芸
    3.7
    1巻356円 (税込)
    満員電車でふと自分の手に触れた冷たい手。間違いなく、それは、38歳で死んだ嫁の手だった。生前からちょっと変わったところのある女だった嫁が、どうしても伝えたかったこととは――。不器用だけれどあたたかい人情に溢れ、人間がいっそう愛おしく思えてくる全7篇を収録。(講談社文庫)
  • 夜の靴 微笑
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻544円 (税込)
    戦時下、畢生の大作『旅愁』を書いて東北地方の僻村に疎開していた横光利一は、そこで日本の敗戦を知る。国敗れた山河を叙し、身辺を語り、困難な己れの精神の再生を祈念しつつ綴った日記体長篇小説『夜の靴』。数学の天才の一青年に静かな共感をよせる『微笑』。時代と誠実に格闘しつつ逝った横光利一最晩年の2篇。
  • 世をへだてて
    値引きあり
    小説・文芸
    3.0
    1巻770円 (税込)
    六十四歳の晩秋のある日、いつものように散歩に出かけようとして妻に止められ、そのまま緊急入院。 突然襲った脳内出血で、作家は生死をさまよう。 父の一大事に力を合わせる家族、励ましを得た文学作品、医師や同室の人々を見つめる、ゆるがぬ視線。 病を経て知る生きるよろこびを明るくユーモラスに描く、著者の転換期を示す闘病記。 生誕100年記念刊行。 目次 夏の重荷 杖 北風と靴 大部屋の人たち Dデイ 作業療法室 同室の人 単行本あとがき 著者に代わって読者へ 解説 島田潤一郎 年譜
  • 雷雲の龍 会津に吼える
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻508円 (税込)
    名誉を捨て、義を貫く! 講談社創業者・野間清治の祖父にして、門下八百人を超える大道場の当主、森要蔵。 幕末の動乱の中、なぜ彼は藩を抜け、会津で新政府軍と戦ったのか。 世を憂い、家族を愛し、弟子の未来を想った、知られざる剣豪の生涯。 慶応四年(1868年)、六月二十八日。北辰一刀流の開祖・千葉周作のもとで四天王のひとりと謳われた大剣士・森要蔵は、道場のある江戸を出て、遠い会津の地にいた。 門弟や息子とともに会津藩に与し、白河城を奪還する戦に参陣するためだ。 ただひたすら、己の信じる「誠」に従って。 時代の趨勢に抗い、新政府軍に立ち向かった男はいかにその生涯をまっとうしたのか。 ひとたび戦えば、「雷雲を纏った龍のよう」と称された要蔵。 平穏な日々を捨て、世のため人のために生きる信念を貫いた愚直な男を描く、傑作歴史長編!
  • ライト兄弟 (新装版)
    値引きあり
    ウィルバー・ライト(兄)、オービル・ライト(弟)は1903年、世界ではじめて動力飛行に成功しました。まだ幼い頃、手作したそりが"とぶように"すべったこと、父からおもちゃのヘリコプターをもらったことから、空を飛ぶことを夢見るようになります。 図面を引くことなど、もの作りの基礎を教えたのは母でした。ふたりは新聞の発行、印刷機の開発、自転車屋の経営などのかたわら研究を重ね、ついに夢を実現させたのです。
  • 落花 蜃気楼 霊薬十二神丹
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1巻495円 (税込)
    闊達自在、卓抜典雅な文章で貫ぬかれた揺るぎない批評眼、飛翔する想像力。世相を鋭く風刺し、幻想的世界と現実とが交錯する石川文学中期作品群7篇。──かつて東北の鄙びた温泉場で、俄に腹痛におそわれた〈わたし〉が、土地に伝わる丸薬でそれを治した話に始まる「霊薬十二神丹」ほか、「落花」「近松」「今はむかし」「蜃気楼」「かくしごと」「狐の生肝」を収録。
  • ラットトラップ
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻677円 (税込)
    1969年、ウッドストック・フェスティバル。 音楽の祝祭から、少女が消えた。 私立探偵ジョー・スナイダーは彼女を救えるのか。
  • ラフォルグ抄
    値引きあり
    小説・文芸
    5.0
    1巻1,094円 (税込)
    19世紀末フランスの夭折詩人ラフォルグ。象徴派が勃興する中、近代の倦怠を知的な抒情とした天才が遺した散文集『伝説的な道徳劇』は、若き日をヨーロッパで過ごした吉田健一にとって「前世か何かで自分が書いたことをそれまで忘れていた感じだった」と語らしめ、耽読して止まなかった魂の邂逅の書であった。同じく遺作の詩集『最後の詩』と共に名訳で贈る。
  • 乱世、夢幻の如し(上)
    値引きあり
    小説・文芸
    3.0
    1~2巻477円 (税込)
    一代の風雲児・松永弾正の生涯! 阿波の三好長慶に目をつけ、その懐に飛び込んだ弾正。戦国乱世を生きる男たちの魅力! ――傑作『下天は夢か』で雄渾な織田信長像を見事に描き切った著者が、信長の原型をなす下剋上の雄・松永弾正の生涯に挑戦! 公方御庭者・久四郎、後の松永久秀は、混沌とした畿内の情勢を窺っていたが、阿波に勢力を張る三好長慶の懐に飛び込み、次第に寵を得ていく……。戦国乱世に生き抜く武将たちの魅力! <上下巻>
  • ランドマーク
    値引きあり
    小説・文芸
    3.2
    1巻319円 (税込)
    大宮の地にそびえたつ地上35階建ての超高層ビル。それはフロアがねじれながら、巨大な螺旋を描くという、特異な構造をもっていた。設計士・犬飼と鉄筋工・隼人、ふたりの毎日もビルが投影したかのように不安定になり、ついにゆがんだ日常は臨界点を超える。圧巻の構想力と、並はずれた筆力で描く傑作長編。(講談社文庫)
  • 蘭を焼く
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1巻715円 (税込)
    著者の50年に及ぶ文業のうちでも、第一の傑作短篇集――男女の関係性の善悪は、つねに社会の規範の中にあるが、ここに登場するヒロインたちは、もっとも女性的に生きることで、社会への反逆者となり、そこには満ちあふるるエロティシズムと頽廃とが生と死を越えて、抽象にまで至る愛のリアリティをもって存在する。表題作のほか「公園にて」「予兆」など、8篇を収録。
  • 流域へ 上
    値引きあり
    小説・文芸
    -
    1~2巻731~781円 (税込)
    共産党一党独裁が終焉を迎えつつあった1989年夏のソ連、在日朝鮮人の小説家・林春洙とルポライター・姜昌鎬は中央アジアを当局の招待で旅している。スターリン体制下の1937年、極東沿海州を追われ中央アジアに強制移住させられた「高麗人」たちを訪ねるのが目的である。2人は故国喪失者の哀切の日々を知る――日本語文学として、世界的視野での表現への挑戦が始まる。
  • 旅愁(上)
    値引きあり
    小説・文芸
    4.0
    1~2巻836~885円 (税込)
    近代日本人の生き方を根源から問いなおす恋愛思想小説。日本伝統主義者の矢代耕一郎と、対照的にヨーロッパの合理的精神に心酔する久慈、2人が心惹かれるカソリックの宇佐美千鶴子らが織りなす鮮烈微妙な恋愛心理の綾。東洋と西洋、信仰と科学、歴史と民族の根の感情等、横光利一が苦闘した生涯の思索の全てを人物に投影させつつパリ、東京を主舞台に展開させた畢生の大作。(全2冊)

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