作品一覧

  • 木下杢太郎随筆集
    -
    1巻1,881円 (税込)
    北原白秋らと「パンの会」を組織し、小説家、劇作家、美術家、キリシタン史研究家として活躍した耽美派の詩人は、医師としてハンセン病根絶に尽力した智と義の人でもあった。三島由紀夫が「いちばん美しい紀行文」と称した「クウバ紀行」、加藤周一が鴎外以後、荷風と共に「高雅な余韻」を伝えると評する史伝(「森鴎外」)他を収録。広い教養と思惟の深さを具えた巨人が遺した散文の精髄。
  • わたしの木下杢太郎
    -
    1巻1,881円 (税込)
    近代を代表する耽美派の詩人でありながら、同時代の白秋・茂吉・啄木らに比べ、今日ほとんど顧みられることのない木下杢太郎。中野重治の言葉に導かれ、著者はこの不遇の詩人の作品と生涯を追い始めます。詩人としてだけではなく、皮膚病の医学者、膨大な植物画を遺した画家としても活躍した「もう一人の巨人」の全貌に、評伝の名手が迫った、極私的詩人論。
  • 画家小出楢重の肖像
    4.0
    1巻1,562円 (税込)
    画家小出楢重は、大阪生れの洋画家である。しかし、絵だけでなく名随筆家でもあった。彼の代表作である『Nの家族』『帽子を冠れる肖像』『蔬菜静物』『横たわる裸身』から、最後の作品『枯木のある風景』まで、楢重の生涯を、そして彼が離れられなかった関西の土地と文化を、大阪育ちの作家が見事に描きあげた平林たい子賞受賞作。
  • 淀川にちかい町から
    -
    1巻1,353円 (税込)
    清冽な抒情と透明な詩心を持つ新進女流詩人として出発。昭和61年『ミモザの林を』で野間文芸新人賞、次いで平成4年評伝『画家小出楢重の肖像』で平林たい子賞受賞。人生の機微を深く鮮やかに彫り彩る独自の散文世界を構築、『淀川にちかい町から』で芸術選奨文部大臣賞・紫式部文学賞両賞受賞。こころ暖かく、こころ鎮まる、爽やかな散文の小説世界。

ユーザーレビュー

  • 画家小出楢重の肖像

    Posted by ブクログ

    画家であり、エッセイにおいても優れた才能を示した小出楢重の人物像について記した本です。

    本書は、楢重の生涯をいろどるさまざまな事実がとりあげられていますが、小出楢重の評伝ではありません。清岡卓行に師事していた著者は、小説が書けなくなる状態にに陥りますが、そのなかで『小出楢重随筆集』に出会います。楢重は、著者とおなじ大阪出身でありながら、大阪の空気にときおり苛立たしさを感じることを告白しており、そこから著者は小説家としての自分をとりもどしはじめます。「それなら、なにが私に書けるだろうかと問うたときに、まず頭に浮かんできたのはどこかごたごたした大阪の空気であった」。「しばらく私を見限っていたかに

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    2022年09月29日

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