井桁貞義の作品一覧
「井桁貞義」の「やさしい女・白夜」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「井桁貞義」の「やさしい女・白夜」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキーの中編2編です。
どちらも男性から女性への愛をテーマにしていますが、「愛すること」への苦悩が滲み出た作品になっています。しかし、男性目線から言えば、これはむしろ「面倒な女」「性悪女」に「問題あり」なのではないだろうか。(←わっ、ブーイングは赦してください。(笑))ドストエフスキーさん、あんまり「女」でいい目にあってこなかったのか?(笑)
とはいえ、『やさしい女』はまず男が悪い!(笑)中年であるにもかかわらず、金に物を言わせ少女と結婚したはいいが(羨ましい!わっ、ブーイングは赦してください。(笑))、その妻への本当の愛を内に秘めたまま伝えることもせず、
Posted by ブクログ
『白夜』は、ペテルブルクの幻想的な白夜の季節を背景にした「儚い夢の恋」を描く。そこにあるのは、ズルい女性と愚かな男性という現代でもよくある関係性で、甘酸っぱくも切ない余韻を残す物語だ。登場人物の未熟さやアンバランスさはあるけれど、全体を包む季節の美しさがそれをロマンチックに昇華してくれる。
一方で『やさしい女』は、その正反対のトーンを持つ。ここで描かれるのは、現代の感覚で言えば「40代の男が16歳の少女を支配する関係」であり、そこにロマンはほとんど存在しない。男は自己弁護的な独白を繰り返すが、その裏に透けて見えるのは彼の支配欲と不器用さだ。少女の孤独は解消されず、最後には死という形でしか出口
Posted by ブクログ
『やさしい女』は、41歳の質屋の男が小金にものをいわせて16歳の少女と結婚するものの、ある日自殺されてしまい、死体を目の前にいろいろと回想する話。
この男、自分はえらくて妻や女を無意識に下にみてて、その癖なにも喋らなくても相手が自分を理解してくれるはずだし、愛してくれているはずとかいう謎の思い込みがすごくて、序盤の方何回も「うわ…きっっつ…」って言っちゃった。
ずっと無口を通してたとおもったら、急に感情迸りまくって妻に跪いてキスしたりするもんだから、感情表現が下手くそか…ってなった。
他人の気持ちわからなさすぎるし、俺が俺がの場面が多い。
でもラスト妻が自殺するシーンからはなんだか泣けた。
Posted by ブクログ
●白夜
ドストエフスキーの第11作。
1848年 27歳。
白夜のペテルブルグで繰り広げられる清新なロマンス。
青年の恋愛は、こうでなくてはね。
美しい中編。
佳品です。
25年ぐらい前に米川正夫訳で読んだ「白夜」は、冒頭が素晴らしかった。
それに較べると、この講談社文芸文庫版は、イマイチのような気がする。
たまたま手元に3つの訳があるので、較べてみた。
(米川正夫=訳)
素晴らしい夜であった。それは、親愛なる読者諸君よ、われらが若き日にのみあり得るような夜だったのである。空には一面に星屑がこぼれて、その明るいことといったら、それを振り仰いだ人は、思わずこう自問しないではいられない