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天安門ファイル 極秘記録から読み解く日本外交の「失敗」
1989年6月4日―。強権独裁「習近平中国」のルーツはここにある。日本の外交官たちはその日、「人民の流血」をいとわない中国共産党の本質を見抜くべきだった。「今孤立させると排外的になる。いずれ民主化する」。計3・6兆円の援助を注ぎ込んだ日本政府は皮肉にも中国を排外的な「モンスター」に変えてしまった。 建国以来最大の危機だった天安門事件を通じて「強国」となった中国。その背景には、中国共産党と裏で手を握る米国、実利優先の欧州、常に米中の「呪縛」から逃れられない日本の存在があった。ウクライナ戦争・台湾有事で中国はどう動くか。その答えは、33年前の極秘記録にある。日本はどうすべきか。歴史の教訓を読み解く。 日中国交正常化50年の節目に一石を投じる渾身のドキュメント。 -
経済安全保障 異形の大国、中国を直視せよ
★★中国との「見えない戦争」を制する 戦略と指針がここにある! 警察官僚として日本の技術を盗もうと暗躍するスパイと闘い続け、 前国家安全保障局長として経済安全保障の強化に心血を注いだ著者が、 軍備を拡張し、現状変更も辞さない中国の野望と戦略を分析。 「スパイ天国」とまで揶揄された無防備なこの国を守るための指針を提示し、 最新の経済安全保障事情を解き明かす。全篇、著者渾身の書き下ろし。 人工知能(AI)を搭載したドローンが襲い掛かってくる、人工衛星を攻撃されて陸海空のオペレーションが混乱する、遠隔から原発をメルトダウンさせる……。現代戦は、科学技術の戦いだ。令和の戦争の勝敗を決するのは、AI、量子技術、生物工学の力といっていい。軍民融合が当たり前の中国は、世界の最先端技術を吸い取り続けている。「見えない戦争」は始まっている。安全保障の危機が経済、科学の領域に拡大している。 目次 ■1章 日本を狙うスパイ ■2章 経済、科学の領域に拡大する安全保障の危機 ■3章 経済安全保障とは何か ■4章 米中激突の最前線 ■5章 米国、欧州の政策 ■6章 我が国の政策と経済安全保障推進法 ■7章 中国の歴史的戦略思考と米国の誤算 ■8章 習近平の「中華民族の偉大な復興」「中国の夢」 -
数学の世界
対談、座談の多い印象のある森だが、この本はその中でも出色の一品。大抵の場合、森毅のキャラクターが場の空気を制圧して、対談全体がゆるくホニャララなものになってしまうところ、終始冷静な竹内啓は森が出す論点(そして小ネタやとぼけ)のことごとくに異論をとなえ冷水を浴びせかける。 こうして、森の面白おかしいネタへの脱線と、それに応じない竹内の生真面目な切り返し、森の縦横無尽に展開する雑学と竹内の実用知の経験とが混じり合い、絶妙の汽水域を作り出していて、数学の純粋な楽しみと応用の豊かさ、そして自由さや厳密性がモザイクと化して、数学の多面的な魅力を描き出し、数学オンチの自分が、それでも諦め悪く数学と付き合い続けるルーツとなっている。 (読書猿――〈web中公新書〉「私をつくった中公新書」より) 人間の考えることがつねに不完全である以上、数学にも人間の考えの「不完全さ」がいろいろな形で反映している。数学は「絶対に正しい」ものではない――。 教育にも深く関わる数学者と、数学の社会的役割に関心をよせる統計学者による討議から、人間の文化を豊かにする数学の多面的な魅力が浮かび上がる。 解説は、『独学大全』の読書猿。 【目次】 はしがき 竹内 啓 第一部 数学の世界を獲得する 数学と論理 基数・序数・自然数 たす・ひく・かける・わる 連続量と実数 関数 代数系 第二部 数学の世界をふりかえる ギリシャ 数学の世界の誕生 イスラム 代数の発達 十六、十七世紀 数学の世界の大展開 十八世紀 偉大な職人の世紀 十九世紀 専門家の時代 現代 構造解明の数学 第三部 数学の世界を楽しむ あとがき 森 毅 文庫版のためのあとがき 竹内 啓 解説 読書猿 -
石原慎太郎・大江健三郎
一九五〇年代半ばの鮮烈なデビューから〝怒れる若者たち〟の時期を経て、それぞれの一九六八年へ――。同世代随一の批評家が、盟友・石原慎太郎と好敵手・大江健三郎とに向き合い、その文学と人間像を論じた批評・エッセイを一冊にした文庫オリジナル作品集。 〈解説〉平山周吉 ■目次 【一九六八年】 知られざる石原慎太郎 私にとって「万延元年のフットボール」は必要でない 【石原慎太郎】 石原慎太郎論/「肉体」という思想/「言葉」という難問/『完全な遊戯』/『日本零年』 * 顔/石原慎太郎と私/石原慎太郎のこと/『石原慎太郎文庫』によせて/偉大なアマチュア 【怒れる若者たち】 新しい作家達/政治と純粋 * シンポジウム「発言」序跋/文学・政治を超越した英雄たち/今はむかし・革新と伝統/生活の主人公になること 【大江健三郎】 大江健三郎の問題/自己回復と自己処罰/『死者の奢り・飼育』/『個人的な体験』/私の好敵手/大きな兎/谷崎賞の二作品/大江健三郎氏のノーベル文学賞受賞 -
世界は広島をどう理解しているか 原爆七五年の五五か国・地域の報道
【目次】 はじめに(井上泰浩) 1章)救いなのか、大虐殺なのか――世界の原爆史観(井上泰浩) *コラム 三人の女性被爆者――世界に届いたメッセージ 2章)アメリカ――ニューヨーク・タイムズと原爆神話の変化、根づいた人命救済(井上泰浩) 3章)イギリス、カナダ、オーストラリア――世論転換と「敵国日本」の記憶(井上泰浩) 4章)フランス――核抑止力と核兵器廃絶のはざまで(大場静枝) 5章)ドイツ、オーストリア、スイス(ドイツ語圏)――記憶の政治と原爆・原発の類似性(ウルリケ・ヴェール) 6章)スペインの回想と糾弾報道、イタリアの忘却(ハヴィエル・サウラス) 7章)中国、台湾、香港――世論と政府の核政策の反映(藤原優美) 8章)韓国――「封じ込め」対「共通の安全」における原爆史観(金栄鎬) 9章)ラテンアメリカ――非核地帯化構想と批判的報道(吉江貴文) 10章)中東アラブ――〈現代の広島〉における関心と苛立ち(田浪亜央江) 11章)ロシア、北欧、アジア、アフリカ(井上泰浩) 12章)原爆報道にみる「核のタブー」(武田悠) 13章)核兵器禁止条約と人道的・段階的アプローチ――「核被災の語り」が拓く人新世の未来(太田育子) 資料 世界の原爆報道一覧 -
さそりたち
米国資本「WCR ワールドレジスター・カンパニー・リミテッド」の日本法人の営業マン若林は、4人のチーム「さそり」を率い、売上で社内トップを独走していた。売り物は高額の事務用機器(ビジネス・マシン……今で言うところの経理会計システム)。飛び込み営業のスタイルで、モットーは、「殺人以外のことは何でもやる」。ときに犯罪(詐欺)まがいのテクニックと絶妙の連係プレーで、狙った獲物は逃がさない! ターゲットは、くせ者の大地主、老舗旅館の女主人、学習塾チェーンを展開するヤクザの親分、金欲・色欲にまみれた地方都市の市長、そしてカトリック新聞発行人の修道女……。チーム「さそり」の破天荒な奮闘を描く連作長篇。 〈解説〉池上冬樹 -
佐藤春夫中国見聞録 星/南方紀行
「あまり日本語で話をしない方がいい。皆、日本人を嫌っているから」―――中華民国初期の内戦最前線を行く「南方紀行」、名作「星」など運命のすれ違いを描く9篇。 佐藤春夫は戦前の二十数年間に中国を五度訪れた。一九二〇年、台湾から対岸の福建省へ。七年後には杭州・南京へ。しかし時代は田漢・郁達夫との友情に暗い影を落とす……。 「南方紀行」では東アジア初の社会主義実験都市・漳州を訪れているほか、「曾遊南京」で明らかになる蒋介石とのすれ違いなども興味深い。 また、「わが支那游記」は長らく行方不明であったが近年発見された。 文庫オリジナル。〈編集・解説〉河野龍也〉 目次 ・星 ・南方紀行 厦門採訪冊 厦門の印象/章美雪女士の墓/集美学校/ 鷺江の月明/漳州/朱雨亭の事、その他 ・市井の人々-大陸逸聞- 老青年 南京雨花台の女 ・ 交遊の思い出-郁達夫・田漢- 西湖の遊を憶う 秦淮画舫納涼記 曾遊南京 ・わが支那游記 ・旧友に呼びかける -
純烈 人生相談室 僕のお腹で、泣けばいい
「世の中は不公平です」「カレが結婚してくれません」「夫と家庭内別居状態です」「パワハラ正社員が怖くて眠れません」「余命3年です」「右目を失明し、不安で押し潰されそうです」「母の延命を拒否してしまいました」「助けてください」……。 こんな時代、みんな崖っぷちです。頑張らなくていい。そのままでいいんです。 『婦人公論』大人気連載 読者悩み相談室「脱衣所からこんにちは」、待望の書籍化! 鳴かず飛ばずの日々を送り、競馬で破滅しそうになり、複雑骨折で一時は歩行不可能と宣告されて……。いまでこそ紅白の舞台に立つ純烈だけど、リーダー酒井一圭の人生は、山→谷底→谷底→谷底→ちょっと山……。自身、苦しい時代が長かったからこそ、大好きなんです、ひと様の悩み相談が。こんな時代、人生は誰もが崖っぷち。みんなそれぞれの理由で息苦しい。そんな時には泣けばいい。僕の胸で、いえ「お腹」で泣いてください。 -
まるさんかく論理学 数学的センスをみがく
〝珍しい〟車のナンバーとは? 鏡はなぜ左右は入れ替わるのに上下を逆さに映さないのか? 五対五の男女から理想のペアをどう見つける? 営業マンが歩く最適ルートとは? 野崎先生と二人の高校生の対話形式で、日常の疑問やパズルをきっかけに、数学的・論理的思考へと導いていく。中公新書のロングセラー『詭弁論理学』『逆説論理学』の著者の手による本書は、語り口の柔らかさと論理の明晰さでスムースに読者を数学の世界に誘いながら、さらに奥深い哲学的な命題も垣間見せてくれる。息抜きとしてパズルを解いていくと考える力がついてくる、著者曰く「受験に役立つ本ではないが、人生の役に立つ」一冊。 〈目次より〉 第一章 言葉のつかいかた 第二章 占いをめぐって 第三章 推理のすすめかた 第四章 鏡は気まぐれ 第五章 結婚定理 第六章 一筆がきと、その裏返し 第七章 コンピューターに負けるな!「歴史編」 第八章 コンピューターに負けるな!「現代編」 第九章 あみだくじの秘密 第十章 ギャンブラーは分数がお好き? 第十一章 「数」のよろず話 第十二章 数学嫌いの根をたどる -
グレイのものがたり
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 絵描き一家にシベリアンハスキーの子犬がやってきた。愛くるしくも一家をふりまわす子犬時代、成長したある日の突然の発作、そして末期ガンを宣告されて……。絵描きとして、その「死」から眼をそらさない決意をした著者が、風のように駆け抜けた5年の生活をスケッチと文章とで綴る――大人気グレイシリーズ三部作、合本により待望の復刊。 〈解説〉小川洋子 -
尖った子どもに育てなさい 激動の時代を生き抜く「強み」の見つけ方
子どもの才能を上手に伸ばしてやれば、誰もが『尖った人』になれます。「これだけは自信がある」という武器を持った人になれるのです。これからの時代を生き残っていくのは、平均的に物事をこなす無難なタイプではありません。多少ばらつきがあっても「自分はこれで勝負だ!」という、とがった部分を持っている子どもなのです。本書は、親として子どもの個性を伸ばすためのちょっとしたコツが満載。 -
軍国日本の興亡 日清戦争から日中戦争へ
明治維新後、日本は数十年にして近代民族国家としての自立に成功した。この近代化は同時に軍国化にほかならず、日本は帝国主義の時代に参加して日清・日露戦争に勝利した。 しかし、国際社会の一員として世界各国と協力し、互いに主権と独立を守という精神は次第に忘れられ、日本は軍国主義化の色彩を強めていく。軍部は立憲国家の枠を越えて独走、日本は国際的孤立化に陥った。施政者と世論を巻き込んで、大東亜戦争あるいは太平洋戦争へ至った経緯を詳説する。 巻末に著者の回想「軍国日本に生きる」を併録 目次 第一章 近代化と日清戦争/第二章 北清事変と日英同盟/第三章 日露戦争(Ⅰ)/第四章 日露戦争(Ⅱ)/第五章 韓国の併合/第六章 日米関係の緊張と軍国化/第七章 明治から大正へ/第八章 第一次世界大戦とロシア革命/第九章 軍縮と大正デモクラシー/第一〇章 金融恐慌と張作霖爆殺/第一一章 ロンドン会議と〝金解禁〟/第一二章 陸軍の発酵/第一三章 満洲事変/第一四章 五・一五事件と国際連盟脱退/第一五章 ヒトラー政権/第一六章 軍国主義化/第一七章 広田内閣/第一八章 自爆戦争へ/付録 「軍国日本に生きる 猪木正道回顧録」 -
胡蝶は夢なのか 知っておきたい中国故事
時代の趨勢で漢文は言うに及ばず、古典が大学入試に占める比率も徐々に小さくなり、青少年が論語の素読を、という時代も遠いものになりつつある。しかし長い日本語の歴史を通じ、漢文や中国古典の教養が私たちの生活に深く浸透したのも事実で、近年では「論語」などを現代的に解説したもので多くのヒット書籍が生まれた。そこで今作では広島大学副学長で漢文学者の佐藤氏が中心となり、どこかで耳にしたり、読んだことがあったような、代表的な中国故事を選出。越智広島大学学長とともに、明日誰かに話したくなる内容で解説を展開する。コロナ禍で混沌とする時代だからこそ、磨き抜かれた「古典」に学べ! -
無心のすすめ 無駄なものを削ぎ落とす
禅の世界は「過去」も「未来」も存在しません。あるのは「今」という一瞬だけです。その一瞬一瞬を丁寧に生きる。人生を豊かなものにしてくれるシンプルな生き方とは何か? 美しい心がけこそが、人生を豊かなものにしてくれます。過ぎ去った過去をあれこれ思い起こすのではなく、未だ来てもいない未来に思いを寄せるでもなく、一生懸命に現在という時間と向き合っていく。その心の在り方、美しい心がけこそが、人生を豊かなものにしてくれるのです。幸せと不幸せ。それはすべて心がつくりだしています。不安や悩み、心配事さえも心の現れに過ぎないのです。 -
横丁の戦後史 東京五輪で消えゆく路地裏の記憶
横丁には庶民に活力を与える不思議な力がある。そんな「戦後」の呑み屋横丁が、東京五輪開催に際し、絶滅の危機に瀕している。横丁をつくり、横丁に生きた名もなき人々は概して記録を残していない。このままでは、昭和の香り残るパラダイスは、人々の記憶から消えてしまう。そんな危機感から、筆者は立ち上がった。テキヤ、よそ者、周縁に置かれたひとびと。「みんな」で作った横丁の歴史を掘り起こした「横丁ジャーナリズム」の真骨頂。 -
疫病vs神
日本人はくり返し流行する疫病を神として祀ることで、その災厄から逃れようとしてきた。都の発展は病の流行を生み、疫病退散のために祇園祀りが行われた。また、ある種の疫病は「怨霊」として人々から恐れられてきた――。そこには、一神教の世界と異なり、多神教の日本だからこその疫神を祀るという行為がある。長い歴史の中で、日本人はどのように病と闘ってきたのだろうか。 【目次】 第1章 医学はどれだけ流行病に無力だったのか 第2章 疫病神としての天照大神 第3章 疫病は仏教伝来のせいなのか 第4章 天然痘の大流行が東大寺の大仏を生んだ 第5章 祗園祭の起源は疫病退散 第6章 菅原道真を怨霊とした咳病はインフルエンザ 第7章 疫病がくり返される末法の世が鎌倉新仏教を生んだ 第8章 なぜキリスト教の宣教師は日本に疫病をもたらさなかったのか 第9章 虎狼狸という妖怪の正体はコレラ -
新編 「終戦日記」を読む
空襲、原爆投下、玉音放送・・・・・・そのとき日本人は何を思ったか。 高見順、永井荷風、山田風太郎、徳川夢声、木戸幸一らの日記に当時の心性を探る。 「終戦日記」を渉猟した旧版に、新たに「火垂るの墓」の原点「プレイボーイの子守唄」ほか、〈焼跡闇市派〉として戦争体験を綴ったエッセイ十三篇を増補した新編集版。 〈解説〉村上玄一 【目次より】 Ⅰ 「終戦日記」を読む 第一章 八月五日、広島 第二章 原爆投下とソ連参戦 第三章 空襲のさなかで 第四章 終戦前夜 第五章 八月十五日正午の記憶 第六章 遅すぎた神風 第七章 混乱の時代のはじまり 第八章 もう一つの「八月十五日」 第九章 インフレと飢えの中で Ⅱ 「終戦」を書く、語る 清沢洌著『暗黒日記』 〇 負けるとは思わなかった――わが十二月八日 ぼくの家族は焼き殺された 空襲は天変地異ではない 六月一日に終わっていれば 五十歩の距離 焼跡に謳歌したわが青春 プレイボーイの子守唄 〇 焼跡闇市派の弁 再び焼跡闇市派の弁 人間の知恵と悪知恵 返り見すれば二十八年 すべてうやむやのまま七十年が過ぎた -
勝負師 将棋・囲碁作品集
木村義雄、升田幸三、大山康晴、呉清源……。盤上の戦いに賭けた男たちの対局に、安吾は何を見たのか。表題作ほか小説、観戦記、エッセイ、座談まで初集成する。文庫オリジナル。 〈巻末エッセイ〉沢木耕太郎「私だけの教科書」 〈解説〉西上心太 【目次】 Ⅰ 散る日本/勝負師/九段/名人戦を観て/坂口流の将棋観/観戦記/将棋の鬼 Ⅱ 囲碁修業/負け碁の算術/文人囲碁会/本因坊・呉清源十番碁観戦記/呉清源論/私の碁/碁にも名人戦をつくれ 座談会二編 囲碁・人生・神様/呉・藤沢十番碁を語る -
ルポ 老人受刑者
著者はこれまで300人を超える元受刑者を取材してきた。そのなかで、近年顕著になってきたのは、高齢の受刑者たちである。塀の外の孤独で不安定な生活より、安全な刑務所を志願する老人たちが増加しているという。受刑者に占める65歳以上の割合は4.8%、数にして10年前の1.2倍となった。これは、刑務所の老人ホーム化なのか。再犯者率の増加、社会復帰・更正への対策は、ようやく進められているところだが、それだけでは解決できない、高齢化社会ならではの問題と言える。人生100年時代と呼ばれ、後半戦を健康で豊かに過ごそうという多くの高齢者がいる反面、社会から見捨てられ、置き去りにされる老人受刑者たち。刑務所、更生保護施設、支援組織を取材、高齢受刑者・出所者本人へのインタビューを行い、漂流する老人たちの現実に迫ったルポルタージュ。 -
さむらい道
最上義光、山形に立つ。父・義守との家督相続争いや天童・白鳥氏、そして伊達氏らとの峻烈な内憂外患をいかに乗り越え、山形に君臨することができたのか!? 伊達政宗との抗争から上杉軍と激闘を繰り広げた一六〇〇年九月の〝北の天下分け目の戦い〟まで、義光の「負けまい、勝つまいの戦」を見よ! 山形在住の直木賞作家による渾身の長編歴史小説。 (本文より) 遠国の大名を滅ぼして天下統一をくわだてるのは覇道であって、義光の考えるさむらい道とはあい容れない。武辺にのみ頼る武士は、それによって身を滅ぼす。義光はそう思っていた。 (目次より) 一章 小僧丸/二章 人質/三章 本懐/四章 御所の方/五章 四面楚歌/六章 天童合戦/七章 宿敵/八章 その君の名を -
ドローンの世紀 空撮・宅配から武装無人機まで
手軽に空撮ができる、無人宅配のツールになる、災害現場の調査に使えると、人気のドローンだが、一方で軍事用の無人機(UAV)も進化を続け、テロ掃討作戦などに用いられている。新しいビジネスを生み出す「空の産業革命」か? 恐ろしい「無人暗殺兵器」か? その全貌を明らかにする -
日本の民俗学
民俗学とは何か。表題作ほか「国史と民俗学」「実験の史学」など学問実践の体系化を目指した論考によって「方法としての民俗学」を浮き彫りにする文庫オリジナル論集。折口信夫との対談、生涯と学問について語った「村の信仰」を併せて収める、柳田学入門の決定版。〈解説〉佐藤健二 【目次】 I 日本の民俗学 郷土研究ということ/日本の民俗学/Ethnologyとは何か/日本の民俗学/ 郷土研究の将来 /国史と民俗学/実験の史学/ 現代科学ということ/日本を知るために Ⅱ 柳田国男・折口信夫対談 日本人の神と霊魂の観念そのほか 民俗学から民族学へ――日本民俗学の足跡を顧みて Ⅲ 村の信仰――私の哲学 -
中世の秋
二十世紀を代表する歴史家ホイジンガが、フランスとネーデルラントにおける十四、五世紀の人々の実証的調査から、中世から近代にかけての思考と感受性の構造を、絶望と歓喜、残虐と敬虔の対極的な激情としてとらえ、歴史の感動に身をおく楽しみを教える。中世人の意識と中世文化の全像を精細に描きあげた不朽の名著。 【目次】 第一版緒言 Ⅰ はげしい生活の基調 Ⅱ 美しい生活を求める願い Ⅲ 身分社会という考えかた Ⅳ 騎士の理念 Ⅴ 恋する英雄の夢 Ⅵ 騎士団と騎士誓約 Ⅶ 戦争と政治における騎士道理想の意義 Ⅷ 愛の様式化 Ⅸ 愛の作法 Ⅹ 牧歌ふうの生のイメージ ⅩⅠ 死のイメージ ⅩⅡ すべて聖なるものをイメージにあらわすこと 史料解題 -
レイテ戦記
戦争は勝ったか、負けたかというチャンバラではなく、その全体にわれわれの社会と同じような原理が働いている――。太平洋戦争の天王山・レイテ島での死闘を、厖大な資料を駆使して再現した戦記文学の金字塔。毎日芸術賞受賞作。巻末に講演「『レイテ戦記』の意図」を付す。 (目次より) 第一巻 一 第十六師団 昭和十九年四月五日 二 ゲリラ 三 マッカーサー 四 海軍 五 陸軍 六 上陸 十月十七日―二十日 七 第三十五軍 八 抵抗 十月二十一日―二十五日 九 海戦 十月二十四日―二十六日 十 神風 十一 カリガラまで 十月二十六日―十一月二日 巻末付録 講演「『レイテ戦記』の意図」 -
もう一度 花咲かせよう 「定年後」を楽しく生きるために
会社をリタイアしても、人生は終わってはいない。還暦になろうが古稀になろうがそれがどうしたというのだ。やりたいことがある。やり残したことがある。このまま終わりたくない。社会のために生きていきたい……そんな気持ちが少しでもあるのなら、思い切って新しい一歩を踏み出して欲しい。人生に最後の花を咲かせたいと思っているすべての大人たちに捧げる応援の書。「定年後」を楽しく生き抜くヒントに溢れた一冊。 ◎内容紹介 ★第一章 同世代はこんなことをしている 隠れ家のすすめ 遊べ男たち/タクシードライバーのLINE/「ポケモンGO」への好奇心 / イクジイは楽しい/歯医者さんは全力疾走/ライフ・シフト/70代が作った「世直し結社」/ めざすは「荒野」から京都へ/クールに地球に恩返し→男のアンチ・エイジング ★第二章 心機一転! 残間の日々 花咲かオバサン/バーゲンへ行こうよ/百恵さんのキルト/社外取締役になってみた! /英語をはじめようかな/私が主宰している「クラブ・ウィルビー」のこと /ときには、退路を断って/泣かない時代をつくりたい/病院の玄関で年末の儀式/ 入院中に「喝」を入れる/ つくり笑いでリハビリを/元気なうちは、「起きたきりでいよう」 ★第三章 気を付けよう、同世代、あるある! 葛藤と嫉妬を乗り越えて/「鏡よ鏡!」、年齢同一性障害の恐怖/気が付けばオバサン服。わび・さび色の罪と罰?/怒りやすくなってませんか?/鬼婆はいても鬼爺はいない/今、再びのシュプレヒコール/「してはいけないこと」を考える/うるさいシニア女性たち /世のスピードに乗れてますか/80歳でも油断禁物 /同世代男性のシモネタを一喝 /褒められ下手な女たち/病気の問屋/愚痴は鍋の中に溶けて…… ★第四章 始まれば終わる、未練を捨てよう。 髪を切る/息子目線でダウンサイジング /断捨離 第2弾 が必要/免許返納を意識する日々/始まれば、おわる/再び考えた「閉じる幸せ」/空の巣症候群 くよくよするな! /100歳からはあるがままに/シニアファッションは鈍感力で!/「尊厳死宣言公正証書」はまだ書かない/平凡 非凡も大海の粒 /年賀状を諦める /すべては恩讐の彼方に 記憶の「確かめ電話」/恋は「暗闇」専門 に ★第五章 お独りさまは 寂しくなんてない 増える一人旅/ 大人の一人旅は代理店を活用しよう/一人の闘病に備えて/ 落ち込んだ日には/ エンタメは心の栄養剤 !/漬物とご飯があれば/もやしのヒゲ/お独りさまライフの醍醐味/最後まで仲間と過ごしたい/孤独な運動よりおしゃべり/仲間に会える店があれば/お独りさまの道連れ/古い友人たちは「原点」 ほか。 -
日中の失敗の本質 新時代の中国との付き合い方
米中が衝突のコースを歩み始めた中、不確定で不愉快な外交リスクが浮上。トランプの登場は「アメリカの時代」の終わりの始まりなのか? 習近平が謳い上げた「中国の夢」「一帯一路」をどう読むか? 21世紀に入り、日中はともに相手国の把握に「失敗」してきた。私たちは中国が直面する危ういジレンマを認識した上で、そろそろ新時代にふさわしい付き合い方を構想すべきである。「習近平の中国」を知り尽くした元大使によるインテリジェンス・レポート。 -
戦国武将に学ぶ究極のマネジメント
日本中世史研究40年、学校経営15年と、研究・経営の両面に携わってきた著者。校長・理事長の任にあった豊島岡女子学園では、戦国武将の領国経営や生き方を拠り所に、学校運営にあたり、女子御三家(桜蔭・雙葉・女子学院)と肩を並べる難関大合格実績(最多の年で東大41名)を挙げている。 戦国時代は、つねに戦争と死という極限状況にあったという点で、史上最も過酷な時代であった。武将たちは、その判断を誤れば自分だけでなく、家臣とその家族をも破滅に追い込む。それだけに、彼らの活躍や言葉の中に、現代人の困難や挫折を乗り越えるヒントがある。 本書では、著者の専門の中世・戦国武家社会研究やNHK大河ドラマの監修、女子校経営での経験から、人材育成やマネジメントなど、現代の組織において実際に役立つ、戦国武将の知恵・発想・戦術、ひいては人間力を探ろうとするものである。 目次 第1章 時代を拓いた天下取り三人の頭脳 第2章 将たる器 第3章 戦国大名の人材登用と育成 第4章 名将の人を動かす極意 第5章 働き方の知恵 -
まんがでわかる 発想法 ひらめきを生む技術
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 シリーズ累計140万部越えの大ベストセラー新書『発想法』が、ついにまんが化! 誰にでも「ひらめき」はつくれる! 「データそれ自体に語らしめつつそれをどうして啓発的にまとめたらよいか」という願いから考案されたKJ法。「本当に役に立つ」と評される名著『発想法』のエッセンスをマンガで分かりやすく解説。問題提起→記録→分類→統合にいたる実技とその効用が、会議に調査に勉強に、あらゆる組織で使える新しい着想をもたらし、新しいアイデアを生み出します! <あらすじ> 家具メーカーで販売員として働く千夏。そこへ突如現れた企画室長・大谷にスカウトされる。 企画を考える力が無いと嘆く千夏に、「ユーモアやひらめきに頼らず、新しい発想を生み出す方法がある」という。 その言葉に動かされ、企画室へ異動を申し出た千夏を待ち受けていたのは、データからアイデアを導き出すKJ法と呼ばれる技法だった。大谷の指導のもと、奮闘する千夏と小雪。本当に天才的な感覚に頼らず、新しい企画は生まれるのか―? まんがを読むだけで、名著『発想法』のエッセンスが身につきます。 -
覇者の戦塵1945 硫黄島航空戦線
日本軍は本土への戦略爆撃を狙う米軍四百機の撃退に成功した。しかし機動部隊による本土攻撃を阻まれた米軍は、マリアナ諸島を狙う零式艦戦隊をP61“ブラックウィドウ”による奇襲で壊滅させた。一方、秋津大佐らの終戦工作は最終段階へ迫る。終戦の鍵を握る蒋介石との面会を図るのだが……。作戦が佳境に向かう最中、厚木基地には飛行機乗りたちが集められる。彼らが搭乗を命じられたのは飛龍と複座に改造された零戦の練習機。P61撃滅の策を授けられた搭乗員たちは、異形の航空隊は、一路、硫黄島へと向かう――! -
「作戦」とは何か 戦略・戦術を活かす技術
「戦略」については、古今多くの論考がなされ、広く注目を集めてきた。しかし現在、欧米の軍事専門家が最重要視しているのは「戦略(strategy)」と「戦術(tactics)」を架橋する「作戦(operation)」の考え方である。日本ではもともと作戦という言葉が幅広い使われ方をしていることもあり、この概念はいまだ理解が進んでいないが、戦争を取り巻く状況が変化した現代にあって、その役割を学ぶのは喫緊の課題であろう。本書では「作戦」の歴史的経緯をふまえたうえで、現在論議されている具体的な事例を検討する。 目次 序論 ポスト冷戦時代における作戦の特色―「軍隊行動の三レベル」 第一部 作戦の起源 第1章 作戦のない軍隊運用―絶対君主時代の戦闘回避主義 第2章 「大戦術」の開発とナポレオン戦争 第3章 ジョミニとアメリカ南北戦争 第4章 クラウゼヴィッツの「戦略」とモルトケの作戦 第二部 冷戦期までの作戦 第5章 米軍の消耗戦方式―封印された作戦の概念 第6章 ソ連軍の縦深作戦 第7章 フラーとハートの士気喪失作戦 第三部 ポスト冷戦時代の作戦 第8章 「緊要で、脆弱な『重心』」の追求 第9章 「影響」重視の考え方 第10章 複雑な「問題」と「システミック作戦デザイン」 おわりに -
大人のための儒教塾
古来、農耕民族として生きてきた日本人には、祖先を敬い、互いを尊重し、助け合うという文化が根付いていた。じつは、そのあり方は、儒教の思想と深く親和してきた。江戸時代の朱子学が倫理道徳を強く押し出したため、とかく、四角四面、堅苦しく受けとめられ、誤解も多い。本書は、儒教を歴史的に繙きながら、家族のあり方や冠婚葬祭、死の迎え方、祖先との向き合い方、老後の備え、お墓や仏壇の継承など、儒教に学び、儒教を生かす、知恵とヒントをやさしく解説する。 【主な内容】家族主義と個人主義/儒教のイメージ/血縁共同体/冠婚葬祭/盆など年中行事/儒教と仏教の相違/死後はどうなるのか/生命の連続/儒教の成り立ち/道徳と法/儒教の徳目/現代人と儒教 -
不屈の海
横山信義C★NOVELS100冊刊行記念。「不屈の海」シリーズスピンオフ短編が登場。戦艦「大和」を沈めた作戦の舞台裏とは――? -
文豪と酒
鴎外がビールに、荷風がウィスキーに託した思いとは? 本書は酒が様々なイメージで登場する傑作を厳選。古今東西、人類の友である酒になぞらえた憧憬や哀愁は今でも現代人を魅了し続ける。近代文学に足跡を残した漱石、露伴、安吾、谷崎、太宰ら16人の作家と白秋、中也、朔太郎ら9人の詩人、歌人による魅惑のアンソロジー。 収録作品 屠蘇……夏目漱石「元日」 どぶろく……幸田露伴「すきなこと」 ビール……森鴎外「うたかたの記」 食前酒……岡本かの子「異国食餌抄」 ウィスキー……永井荷風「夜の車」 ウィスキーソーダ……芥川龍之介「彼 第二」 クラレット……堀辰雄「不器用な天使」 紹興酒……谷崎潤一郎「秦准の夜」 アブサン酒……吉行エイスケ「スポールティフな娼婦」 花鬘酒……牧野信一「ファティアの花鬘」 老酒……高見順「馬上侯」 ジン……豊島與志雄「秦の出発」 熱燗……梶井基次郎「冬の蝿」 からみ酒……嘉村礒多「足相撲」 冷酒……坂口安吾「居酒屋の聖人」 禁酒……太宰治「禁酒の心」 ●諸酒詩歌抄 上田敏「さかほがひ」 与謝野鉄幹「紅売」 吉井勇「酒ほがひ」 北原白秋「薄荷酒」 木下杢太郎「金粉酒」「該里酒」 長田秀雄「南京街」 高村光太郎「食後の酒」 中原中也「夜空と酒場」 萩原朔太郎「酒場にあつまる」 -
とちりの虫
昨年の春、中古のルノーを買って乗り始めてから、間もなく一年になるが、其の間に私は、交通違反でつかまった事が三回ある。その三回とも、奇妙な事に、友人の安岡章太郎が関係しており、これは私には、ただの偶然とはとても思えない。――阿川弘之 私が仕事にかかるふりをしていると、襖がすこしずつ開いて、その隙間から嘲けるような笑いをうかべて、彼はじっと窺っているのである。私もそっと彼の部屋をのぞくと、安岡は布団の上に寝そべって天井を眺めながら鼻毛をぬいているのであった。――遠藤周作 浪人三年、落第一年、秋風がふくと終わらない夏休みの宿題を想い出してゾッとする。出がけには必ず忘れものをし、約束の時間を一時間まちがえてウロウロ。泥棒に入られれば何も盗まれるものがなく警察に困惑され、文学賞の授賞式では緊張してシドロモドロになる。どうも自分の身体の中には一匹の虫が棲んでいて、それが自分を終始とちらせたり、失敗やへまをくり返させたりしているらしい――青春時代をユーモラスにつづる自伝的回想、作家仲間との楽しいやりとり、鋭さを笑いで包んだ社会観察など、著者の魅力が凝縮された随筆集。阿川弘之と遠藤周作によるエッセイを新たに収録。〈解説・中島京子〉
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