野口実の作品一覧
「野口実」の「源氏の血脈 武家の棟梁への道」「武家の棟梁の条件 中世武士を見なおす」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「野口実」の「源氏の血脈 武家の棟梁への道」「武家の棟梁の条件 中世武士を見なおす」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
2012年、中央公論新社から刊行された『武門源氏の血脈ー為義から義経まで』を改題し、修正・加筆して文庫化された本書は、源為義から義経まで武門源氏3代4人を取り上げて、源氏がその後700年に及んだ武家政権を築きあげていく過程を検討したものである。構成は以下の通り。
序章 日本中世の幕開けと武門源氏
第1章 構想する為義ー列島ネットワークの構築
第2章 調停する義朝ー坂東の平和と平治の乱
第3章 起ち上がる頼朝ー軍事権門「鎌倉殿」の誕生
第4章 京を守る義経ー院近臣の「英雄」
終章 征夷大将軍と源氏の血脈
補章 「鎌倉殿」の必然性
各章最初に4人の略伝が付されており、わかりやすい。また単純
Posted by ブクログ
一昔前までの貴族対武士、東国対西国といった単純な対立軸で鎌倉時代開幕の歴史を論じることは無くなってきているが、本書は、河内源氏の嫡流、源為義、義朝、頼朝の三代にプラス義経を取り上げ、武家の棟梁に至ったのはなぜか、またどのようにしてそうなったのかを論じたものである。
交易に力を入れていた平氏に対し、源氏にはそうしたイメージはなかったのだが、為義、義朝の代には積極的に地方に進出し、海・水上交通の拠点の確保を目指していたということ、また京武者系武士と在地勢力との関係等は、本書の叙述で良く理解できた。
そして頼朝。著者は、それまで武家の棟梁と地方武士の間の主従関係はルーズなものであったのを、
Posted by ブクログ
武士論というと葉隠れだの忠臣だの何となく格好いいイメージではあるが、職能集団としての武士で考えるならば殺しを家業としたごろつき集団いわばやくざである。
中世以前の日本史認識には近世・近代のフィルターがかかっていると言うのが著者の主張でたとえば夫婦別姓とか男尊女卑というのも北条政子、日野富子といった具合に中世ではありえない事である。
武家の棟梁というのも近世・近代のフィルターを通すと長子相続のイメージになるのだが源家の鎌倉将軍就任が三代で終わっているので判るよう血統の上に立脚しつつも武家としての才能がないと統領とはなれないのである。
源頼朝など昨年の歴史ドラマではずいぶん優男に描かれてい