東京ドヤ街盛衰記 日本の象徴・山谷で生きる

東京ドヤ街盛衰記 日本の象徴・山谷で生きる

小説・文芸
880円 (税込)

4pt

3.0

かつては日雇い労働者の寄せ場で、何度か大きな騒動も起こされた山谷は、いまでは生活保護受給者のたまり場となってしまった。老齢化と人口減少が加速化している山谷では、毎月五億円の生活保護費がドヤや貧困ビジネス業者の懐に流れ込んでいく。日本の高度成長を支え、元祖非正規雇用者の街とも言える山谷の変貌を、昭和三〇年代のはじめに山谷に流れ着き今世紀初めに死んでいった男の半生に託して描き出す。

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東京ドヤ街盛衰記 日本の象徴・山谷で生きる のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    あえて自らが置かれている環境から、やや距離のある世界を見ておく必要があると感じている。その一つの手段として、本書のようなルポを読むことがあろう。『あしたのジョー』で山谷の存在を知ったが、現状はよくわからない。新宿で沖縄の基地問題に関するデモ行進をする山谷の組合の人々を見たが、信念を持ってそのデモに参加しているか疑わしい。こうした断片的な印象にとどまっている山谷について、この現代に実際にあった(ある)悲しさと厳しさが描かれている。例えば、精神病、アルコール中毒、ホームレス、自殺、犯罪は、山谷の悲しい「日常」である。また首都圏の鉄道開発、ビル建設といったインフラ事業は、山谷の住民の労働による部分が大きい。目をそむけたくなるが厳しい事実だ。彼らの仕事の成果で利便性を享受していることを、ほんの一瞬でも思いを馳せてもよいだろう。しかし、現在の山谷はそういった労働者はほとんどいないという。代わりに増えたのは、家に住めない高齢化した元労働者たちだった。本書ではそうした山谷を「日本の未来」「日本の縮図」と表現している。最後に、老いた非正規雇用者を使用した会社やその経営者層・社員の姿をあぶりだしているのは、著者の控えめであるが確かな主張だったと思う。

    0
    2016年06月21日

    Posted by ブクログ

    孤独に生きる人生が全て悪いとは思わないが再訪した時に推定死亡は辛い。
    高齢問題を山谷から捉えた書物。

    0
    2015年12月26日

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