小説作品一覧
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-彼と過ごすこと、撮ること、外出すること 29歳の女性がいる。女優だ。訪ねてきた男性とベッドで過ごし、男性が帰る際はキチンと服を着て見送り、見送った後は自分も外出する。それがルールだが、もう一つ大事な行為がある。撮影だ。彼女は25歳から自分を撮り続け、30歳になったら写真集にまとめようとしている。ところで、彼女が外出して赴く先に、あるバーがある。この短篇のほかに「八月の上半身」「思い出の十二号埠頭」など『人生模様』に収録された短篇はどれも連作短篇としてそのバーと、登場人物の絶妙の重複がある。併読をおすすめしたい。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
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-ごく内輪だけの写真展 一人の女性と一人の男性が会うのはいつもホテルの部屋だ。 そして男は「見てほしいものがある」と言いつつ 躊躇もあり、もったいぶって、しかしとうとう「それ」、つまり 写真を見てもらうことになる。 被写体はすべて同じ。明瞭で、かなりの枚数がある。 すべて自分で自分を撮ったものだ。 だが果たして「それ」は自分か? 嫌悪よりも笑いを表す女性だからこそ、こうして見せることもできる。 とても公共の場に晒すことはできないが やがてホテルの部屋が、ごく内輪だけの展覧会場と化すかもしれない。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。「いい俳句といい写真が出合ってもいい作品ができるとは限らない。 写真を先に撮るか俳句を先に作るかの違いはあっても、どうしても写真が俳句を、 俳句が写真を説明するようになってしまうのだ。」 (小西昭夫氏による特別寄稿「新しい自分との出会い ―花追人の世界―」より) 「写真俳句」とは、写真と俳句を組み合わせて表現する、新しい表現形態である。 写真に句が添えられることで、写真に物語が生まれ、俳句が力強い生命力を獲得する。 写真だけでも俳句だけでも描けない新しい世界が、そこには開かれる。 しかし冒頭で小西氏が指摘するように、写真と俳句の距離感のコントロールができなければ、 それはただ饒舌で冗長な表現に終始してしまう。 写真家・エッセイストとして活躍する小川裕司は、この楽しくも難しい表現に挑戦。 「花追人」をテーマに100句の写真俳句を制作し、小西昭夫氏による選句の後、 俳句のメッカ松山と、リクエストに応えて小倉で展覧会を開催。見事新しい表現の獲得に成功した。 本書は、その展覧会の記録を編集し、電子書籍としてさらに新たな表現形態に挑むものである。 「俳句と写真を組み合わせることで生ずる何か新しいざわつきのようなものを 皆様に感じていただければ」(「あとがき」より)。
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-二つの過去は、やがて一つの現在になる 外から自分の部屋に一人で帰って来た時、何を感じるか。その感じ方の移ろいが、いわばこの短篇小説の主題かもしれない。37歳。夏休みはむなしく徒労に終わり、ビールも食事もうまくない。40歳。ある1枚の写真と、自分の誕生日をきっかけに、変化が生まれる。男はいささかの興奮と精彩を取り戻す。43歳。3年前のアクションのおかげで、彼は新たな時間を手に入れた。1枚の写真が引き金になってもう1枚の写真が生まれ、そして今、部屋はまったく違う部屋に変わったのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
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-写真がその成立に大きな役割はたしている文学作品――写真文学――とは何かを探求する。ローデンバック『死の都ブリュージュ』、ブルトン『ナジャ』、モディアノ『ドラ・ブリュデール』、デュラス『愛人』、ゼーバルト『アウステルリッツ』などの主要作品からその核心に迫る冒険の書。 【主要目次】 はじめに 序章 写真文学とは何か 1 小説の危機と写真文学の誕生 2 顔の物語 3 言葉のイメージと写真イメージの交点――風景としての人間 4 顔の消滅、顔の出現――写真文学の世界へ 第Ⅰ部 顔、風景、ドキュメント――写真の中の見えないもの 第1章 風景写真の使用法――ジョルジュ・ローデンバック『死の都ブリュージュ』(一八九二) 1 無人の街路――風景写真の使用法 2 写真都市ブリュージュ 3 絵葉書とは何か 4 出現のモチーフ 第2章 肖像写真の使用法――アンドレ・ブルトン『ナジャ』(一九二八、一九六三) 1 肖像写真の使用法Ⅰ――ヒロインの顔を示さないこと 2 「取り乱した証人」 3 肖像写真の使用法Ⅱ――男たちの写真 4 風景写真の使用法――凡庸さの外観、扉としての写真 第3章 ドキュメント写真の使用法――谷崎潤一郎『吉野葛』(一九三一、一九三七) 1 「初音の鼓」――『吉野葛』における写真の使用法 2 虚構の手紙の写真 3 手帳の写真――W・G・ゼーバルト「アンブロース・アーデルヴァルト」をめぐって 4 写真は実物に似ているのか 第Ⅱ部 空白のスクリーン、不在の写真 第4章 戦争の記憶、空白のスクリーン――ジョルジュ・ペレック『Wあるいは子供の頃の思い出』(一九七五)、パトリック・モディアノ『ドラ・ブリュデール』(一九九七) 1 子供の写真――空白の部屋(ペレック『Wあるいは子供の頃の思い出』Ⅰ) 2 偽りの記憶――批評的自伝(ペレック『Wあるいは子供の頃の思い出』Ⅱ) 3 透かし模様のスクリーン(モディアノ『ドラ・ブリュデール』Ⅰ) 4 ドラの顔(モディアノ『ドラ・ブリュデール』Ⅱ) 第5章 不在の写真――マルグリット・デュラス『愛人』(一九八四)、アニー・エルノー『娘の回想』(二〇一六) 1 「絶対の写真」――行為としての写真(デュラス『愛人』Ⅰ) 2 「絶望の写真」――イメージの場所(デュラス『愛人』Ⅱ) 3 撮られなかった写真――エルノーの場合(『娘の回想』) 4 写真が作り出す現実――アニー・エルノー『写真の使用法』 第6章 記憶の想起と写真――W・G・ゼーバルト『アウステルリッツ』(二〇〇一) 1 迷子の写真――主人公の肖像写真 2 リヴァプール・ストリート駅の情景――見えない写真 3 『アウステルリッツ』と『失われた時を求めて』――見出された時と写真の使用法 4 母親の肖像 第Ⅲ部 日常生活と写真 第7章 日常礼讃――ロラン・バルト『ロラン・バルトによるロラン・バルト』(一九七五) 1 伝記素――私的な生活 2 写真と俳句 3 「存在の増幅器」としての写真――ジル・モラ/クロード・ノリ『写真宣言』(一九八二) 4 肖像写真に写らないもの
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3.5地方の裕福な家に生まれながら、その家系を“偽物”と嫌悪する真奈美は大学三年の夏、友人アイリーンの紹介で、戦後成金の資産家の家に育ったゲイの潤と新宿歌舞伎町で出会う。彼らに案内され、初めてホストクラブを訪れた真奈美は、ナンバー2ホスト聖也に興味を持ち指名する。以来、真奈美と潤は、聖也を挟みながら、同志のような関係に。二人の間には、自身の境遇に対する拭いようのないコンプレックスと、堕落への憧れがあった。ある時、真奈美は潤から、聖也を交えた3Pを提案される……。オープンリーゲイである自身の胸中を紡ぎ、数々の賞を受賞する気鋭の歌人による衝撃の小説デビュー作!
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 鎌倉後期成立の仏教説話集『沙石集』は、一度完成した後も、無住自身による二度の大改訂と後人による改変によって、記述に差異のある伝本が多数存在している。本文の成り立ちや立ち位置もわからないまま、論拠として使用する研究状況に警鐘を鳴らし、現存の全十一写本について、前後関係を解明し系統化する。『ささめごと』や西鶴の諸作品、『醒睡笑』にも引用され、現在ではフランス語訳、英訳もなされるなど、後世多くの読者を獲得し、日本史・宗教史・思想史等の分野にも影響を与えてきた『沙石集』を扱う際の必読書。
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4.0「少し汚れた指でされるのが、レイプみたいでぞくぞくするの」三十四歳の官僚の妻・九條冴子はシャワーをやめベッドにもぐりこんだ。さっきの情事の名残を洗い流すのが惜しいからだ。年下の電器店修理員・俊一が吸った乳房を自分で揉みしだき先端をつまむ。キッチンで後ろから押し入れられた興奮がよみがえる。小学生の息子はまだ帰宅しない……。
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4.0バシンデール団地、通称アシッド・ロウ。教育程度が低く、ドラッグが蔓延し、争いが日常茶飯事の場所。そこに引っ越してきたばかりの老人と息子は、小児性愛者だと疑われていた。ふたりを排除しようとする抗議デモは、彼らが以前住んでいた街で十歳の少女が失踪したのをきっかけに、暴動へと発展する。団地をバリケードで封鎖し、石と火焔瓶で武装した二千人の群衆が彼らに襲いかかる。往診のため団地を訪れていた医師のソフィーは、暴徒に襲撃された親子に監禁されてしまい……。血と暴力に満ちた緊迫の一日を描く、英国ミステリの女王の新境地。
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-〈お前はいいよな、生きてて…〉 最近、急に痩せ始めた先輩社員の家で聞こえたのは…「ガリガリ」より パワハラに呪詛返し――弱者たちの復讐がいま始まる。 ブラックもブラックな、職場の実話怪談! 社畜――それは会社の奴隷と化した哀しき大人たち。セクハラ、パワハラ、超過労働に集団イジメ…ストレスフルな職場で生まれた怨み辛みがやがて怪異となって立ち現れる! ・先輩パワハラ社員の家に呼びつけられた後輩二人。部屋に最近突然死した取引先の社員の霊が出るというのだが…「ガリガリ」 ・初の女性管理職と期待される社員が産休に。後輩のOLたちがくれた安産守りの中身とは…「おめでとう」 ・狙った女性社員を奇妙な術にかけるセクハラ経理課長。その黒い秘密は創業社長が勧進したお稲荷様の祠にあった…「認知の歪み」 ――他、久田樹生、黒碕薫、佐々原史緒の異色トリオがそれぞれの嗅覚で集めたおぞましくも恐ろしい職場の恐怖実話全15話!
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-施設から引き取られ、食品メーカー社長の御曹司となった武藤英行。彼は義父母には馴染めず、家族というものに価値を見いだせなかった。金銭さえあれば自尊心も家庭も、生きるために不可欠なものだとはどうしても思えなかった。英行は大学を卒業すると同時に家出同然でアメリカへ留学、勝つためのゲーム理論を身につける。ラスベガスのカジノで知り合った相棒と共に帰国すると、義父の経営する会社は大きく傾いていた。閉鎖的な同族経営に反発があった英行は、義理人情を切り捨ててあくまでもドライに会社再建に手を貸すことにした……。長篇小説。 ●薄井ゆうじ(うすい・ゆうじ) 1949年茨城県生まれ。イラストレーター、デザイン編集会社経営を経て作家へ。1988年『残像少年』で第51回小説現代新人賞を受賞。1991年に初の長篇『天使猫のいる部屋』を発表。1994年『樹の上の草魚』で第15回吉川栄治文学新人賞を受賞。映画化・舞台化・ドラマ化された作品も多い。
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-フリーランスのデザイナー、カメラマン、ルポライター。気の合う者同士が寄り集まって仕事場にしていた「鮮酔館」。各メンバーの仕事に関与しない。集団としての活動は原則として行わない、あくまでもフリーの集まりだ。だが、いつまでも俺たちは若くない。大きな仕事は個人には発注されない。日本の税制は個人には不利に出来ている。このままではジリ貧になっていくだけだ。メンバーの一人が入院したことをきっかけに会社組織にしようと決心し、成り行きで代表取締役を務めることになった森田だったが、法人を作るなんて初めてのこと。戸惑いながら実際に会社経営を始めてみると、あれやこれやとトラブルが襲いかかってきて……。経営者の苦難と人間関係をユーモラスに描いた長篇小説。 ●薄井ゆうじ(うすい・ゆうじ) 1949年茨城県生まれ。イラストレーター、デザイン編集会社経営を経て作家へ。1988年『残像少年』で第51回小説現代新人賞を受賞。1991年に初の長篇『天使猫のいる部屋』を発表。1994年『樹の上の草魚』で第15回吉川栄治文学新人賞を受賞。映画化・舞台化・ドラマ化された作品も多い。
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3.9「メイカーズ・シャツ・鎌倉」(通称、鎌倉シャツ)は立ち上げから25年で累計300万着を売り上げた。いまや、ニューヨーク、上海にも出店、海外でも支持される数少ないメイド・イン・ジャパンのアパレルとなった。 創業社長の貞末良雄氏はいかにして、この成功をつかんだのか? 1つめの要因は、一世を風靡したVANに勤めた経験だ。カリスマ社長の石津謙介からファッションの神髄について直々に教えを受けた上に、仕入れ担当として、在庫管理のノウハウを身につけた。 2つめは、不可能を可能にする信念である。創業当時、1着4900円という価格も、300万着という売り上げ目標も、だれも本気にはしなかった。ニューヨーク出店の際には、現地の不動産やから止められさえした。しかし貞末氏は、どんなに反対されても知恵と人脈を総動員して、信念を貫き通した。 そして3つめは、二人三脚で事業拡大をした妻の存在である。創業15年後に貞末氏は会長に退き、妻のタミ子に社長を譲った。営業面では彼女の社交性が武器となり、ニューヨーク店も彼女が事実上の店主として、客の信頼を得ることができた。 この3つの柱を軸に、“鎌倉シャツ”の成功の軌跡を振り返る――。
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-偶然は偶然であり、サインではない 27歳の男性。たっぷりの未来があるようでもあるしそれなりの過去の堆積もある年齢だ。 いくらでも眠ることのできる体力もある。 結婚は、してもいいし、しなくてもいい。 女性もいる。1人ではない。とっかえひっかえ、というのでもない。 ある時、連続してある現象に目を止めた。 シャツのボタンが段違い。それが連続して起きたことに意味を見出すことは可能だろうか? それは必要なことだろうか? 目の前に現れた、連続した、シャツのボタンの段違い。 ただ彼はぶっきらぼうにそれを指摘するだけだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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3.6あの超人気作家、夢枕獏氏が大絶賛した、第5回『このミス』大賞優秀賞受賞作が待望の電子化! 「何年かに一度、時おり、動物パニックものの傑作が登場する。西村寿行 『滅びの笛』、吉村昭 『羆嵐』、志茂田景樹『黄色い牙』。本書、増田俊也の『シャトゥーン ヒグマの森』は、久かたぶりに出たこの手の話の傑作である」(解説より) マイナス40度も珍しくない極寒の北海道・天塩研究林。そんな土地に集まった、学者や仲間たち。そこへ雪の中を徘徊する体重350キロ、ライオンの首を一瞬でへし折るパワーをもつ巨大ヒグマ、シャトゥーンが襲いかかる! 電話も通じない孤立無援の状況下から脱出することは出来るのか!?
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3.7お姉ちゃん、恋人、私――究極の三角関係。 十代半ばで両親を失い、姉妹二人で生きてきた陽菜と元菜。美しい姉の陽菜は女優として活躍し、妹の元菜は付き人をつとめている。 姉の“影”として生きてきた元菜は、ロケ現場で野性的な風貌のカメラマン、生駒春也と出会い、それまで味わったことのないような感情を覚える。 生駒と神楽坂でデートをした元菜は、初めての恋に心が浮き立ちつつも、姉に隠しごとをしていることに後ろめたさを感じる。 そんな折、陽菜はキャスティングされていた役を降ろされる。「色気が足りない」と事務所の社長に指摘され、女優として瀬戸際に立たされた陽菜は、生放送の番組で写真家と交際していると宣言してしまう。 生駒と元菜の関係に気付いていた陽菜は、「元菜を愛しているなら、私と交際宣言をして」と生駒に無理難題を持ちかける。姉なしでは生きられない元菜の気持ちを尊重した生駒は、陽菜の要望を受け入れることに……。 深い絆で結ばれた姉妹の関係、そして元菜の恋の行方は――!? 『ぼくの守る星』の注目作家が究極の三角関係を描く、新しいカタチの恋愛小説。
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3.7彼女の歌が聴こえたとき誰かが殺される。 人気歌手につきまとうストーカー。連続殺人の犯人は彼なのか? “人間嘘発見器”キャサリン・ダンス 待望の第3作! キャサリン・ダンスの友人で人気歌手、ケイリーはストーカーに悩まされていた。メールアドレスを変えても頻々とメールを送りつける男エドウィン。彼が数日後のコンサートに現れるという。ダンスが事態の対応に乗り出した矢先、ケイリーの側近が殺害された……。いかなる嘘も見抜く《人間嘘発見器》キャサリン・ダンス第3作!
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-1800年代後半、のちに『吸血鬼ドラキュラ』を生み出すことになる若きブラム・ストーカーは、人気俳優であり劇場経営者でもあったヘンリー・アーヴィングに雇われ、ライシアム劇場の支配人となっていた。仕事に忙殺される慌ただしい毎日だったが、ストーカーの無意識の中で『吸血鬼ドラキュラ』の小説が形をなしていくにつれ、ドラキュラの存在が影絵の芝居(シャドウプレイ)のように現実に影を落とし始める。劇場では、ジョナサン・ハーカーという名前の男が働き、屋根裏にはミナという名の幽霊が出る……。アイリッシュ・ブックアワード受賞。ストーカー、アーヴィング、そして一座に加わった名優エレン・テリー。個性的な三人の人生を、虚実織り交ぜたドラマティックな筆致で描く『吸血鬼ドラキュラ』誕生秘話。
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3.8感情が表に出ないことを揶揄され「お面女」と陰で呼ばれる面井梓咲(おもいあずさ)はある日、社内保育ルームへ異動を命じられることに。感情豊かな子どもたちに戸惑うなか、ひょんなことからイケメンと人気のシングルファーザー・柚原彼方(ゆはらかなた)と急接近していく。一方、保育ルームではギャルママ・津谷日菜子(つやひなこ)の娘が脱走してしまうトラブルが発生し……!?
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5.0逮捕されて、刑務所に4年も入れられるなど、シャブではつらい思いもさんざんしましたが、そのつらさ、しんどさと背中合わせに、シャブを打つことでしか経験できないような、しっちゃかめっちゃかな狂った話もたくさんあります。(本文より) 日本の裏社会を歩んだ「元ヤクザ」が教える“クスリ”にまつわる本当にあったアブナイ話。取扱注意・悪用厳禁の一冊! ●大矢五郎(おおや・ごろう) 1960年、秋田県出身。体育教師を志すも、不良の道にハマって大学を中退。21歳の頃からアウトロー稼業となり、やがて正式にヤクザの道に。広域組織に所属し、幹部となるが、組織と揉めて40代半ばからカタギに。現在はマジメに運送会社に勤務するかたわら、「特殊便利屋」も請け負う。元妻二人、子供がそれぞれに一人ずつ。独身。著書に『ヤクザに学ぶ人間関係の極意』がある。
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-「犬がなんて喋っているのか教えてください」そんな滅茶苦茶な依頼を引き受けた探偵の達也と冴子。アイドルタレントの愛犬がテレビに出演すると不慮の事故が起こり幸運にも彼女に仕事が回ると言う。そしてライバル関係にある女優もその被害に合い、映画の主役を奪われそうになっているのだ。はたして犬は本当に喋ることができ、不幸をまき散らしているのだろうか?ARA30派遣探偵柿本冴子シリーズ6作目!【主要登場人物】◎柿本冴子:三十一歳のアラサー独身女性。笹野探偵事務所に勤める派遣探偵。鋭い洞察力をもち、事件の謎を次々と解決していく。勝気で真面目。笹野達也に好意を持っている。◎笹野達也:四十歳のアラフォー独身男性。笹野探偵事務所の探偵である一方、プロゴルファーになる夢を未だ捨て切れない。
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-日堂テレビの安道紳治郎は、窓際でくすぶるアナウンサー。 まだまだ現役として活躍していたいのに、来るのはアナウンサー養成学校の講師の依頼ばかり。 そんな安道のもとに、日堂テレビが買収されるという話が飛び込む。 前代未聞の大事件に安道も戸惑うばかりだが、そんな中、新規事業に参加してほしいと指名される。 恐る恐る行ってみた先には、あまりにも先進的なオフィスだった。 その上、そこで行われていたのは、安道の生きがいともいえるアナウンサーの仕事を全てAIで賄えるようにすること。 アナウンサーでいたい自分と、人間からアナウンサーの仕事を奪っていく自分、二つの間で揺れる安道が選んだ答えとは!? 『ファミリーラブストーリー』『ボクの妻と結婚してください』の著者が贈る、窓際アナウンサーの快進撃!
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4.1≪「文豪ストレイドッグス」アニメコラボカバー版!≫ 没落貴族のかず子は、華麗に滅ぶべく道ならぬ恋に溺れていく。最後の貴婦人である母と、麻薬に溺れ破滅する弟・直治、無頼な生活を送る小説家・上原。戦後の混乱の中を生きる4人の滅びの美を描く。 <「文豪ストレイドッグス」シリーズとは!?> 中島 敦、太宰 治、芥川龍之介、与謝野晶子、泉鏡花、F・スコット・フィッツジェラルドなど国内外の文豪のイメージをモデルに擬人化されたキャラクターが、「人間失格」「羅生門」などといった各文豪に関連する異能力を用いて戦うバトルアクションコミックス。 舞台は横浜。孤児院を追われた主人公・中島 敦は、とある自殺志願の男・太宰 治を助けたことから、異能力集団「武装探偵社」に所属することに。やがて、ポートマフィアの芥川龍之介らや、北米の異能力集団・組合(ギルド)との対決が激化していく――!
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4.0太宰治の出世作『斜陽』の下敷きとなった、回想録的な日記。太宰の“愛人”として娘・治子を生んだ太田静子が、1945年の春から12月までの日々を太宰に勧められるままに綴って渡したもので、太宰が入水自殺したとき、この日記が書斎の机に置かれており、井伏鱒二らが『斜陽』の印税10万円とともに静子に返却しにきたという逸話が残っている。 『斜陽』の「人間は恋と革命のために生まれて来たのだ」の一節など、文面がまったく同じ箇所も多く見受けられ、太宰がどのように“文学”に昇華させたかがわかる貴重な資料でもある。 文庫オリジナルとして、太宰からの手紙やふたりが過ごした山荘の写真等を収録。
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-表題作ほか、「その秋の日に」「チュニジアにて」「夢去りやらぬ」の4作品を収録した作品集。 この一冊には、大人が楽しむ〈旅行小説〉三編とプラス・アルファー一編が収められている。そのアルファ一編が、この作者が何故〈旅行小説〉にこだわり、書き続けるのか、その隠れたモチーフを明かしていて、それにもまことに興味が尽きない。(文芸評論家 勝又 浩) 【目次】 シャラの花咲く家 その秋の日に チュニジアにて 夢去りやらぬ 後書きに代えて 初出一覧 【著者】 葉山弥世 葉山 弥世(はやま みよ) 1941年 台湾花蓮市生まれ 1964年 広島大学文学部史学科卒業 1985年 中国新聞主催「第17回新人登壇」入賞 1986年 北日本新聞主催「第20回北日本文学賞」選奨入賞 1996年 作品「遥かなるサザンクロス」が中央公論社主催、平成8年度女流新人賞の候補作となる。 「水流」同人(広島市)「広島文藝派」同人(広島県廿日市市) 日本文藝家協会会員
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-「決して弱気にならないことだ。さもないと車にひかれてしまうよ」大人の無理解と利己主義という「車輪の下」で、あわれにもあえぎつづけながら、とうとうその圧力につぶされてしまう少年の運命。ドイツの片田舎の貧しい少年ハンス。天才的な才能を持ち周囲から期待されてエリート養成学校である神学校に2位の成績で合格する。最初は勉学に励み、優等生とあだ名されるが、詰め込み式の勉強と周りの人間との軋轢により徐々に精神が壊れていく。ついにやる気を失い、ついに神学校を退学する。その後機械工となり出直そうとするが、挫折感と、昔ともに学んだ同級生への劣等感から自暴自棄となり、慣れない酒に酔って川に落ち溺死する。ヘッセの代表的自伝小説である。
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3.0わたくしはシャルロッテ。イングリッシュ・コッカーという中型犬で、麻雛市に暮らす来栖川家で飼われています。 わたくしは、来栖川家のみなさまが大好き。中でも、長女の瑠璃子様が一番好きです。栗色の髪の毛も、無邪気な笑顔も、瑠璃子様を構成する全てが愛おしくてなりません。 けれど、瑠璃子様はとってもアホです。もうビックリするくらいアホです。しかしそれでも、わたくしは瑠璃子様が大好きなのです。 そんな愛すべき飼い主・瑠璃子様の物語、聞いていただけますでしょうか――。 犬の視点で描かれる愉快でハートフルなストーリー!
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-この物語は、野上弥生子訳の「ギリシア・ローマ神話」「中世騎士物語」と伝説三部作を成すもので、「アーサー王物語」と人気を二分する。有名な「ロランの歌」を含み、古代・中世の文学的遺産に親しむための絶好の入門書。
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4.5立川談志、落語協会脱会! 立川流旗揚げ!? ――すべては談四楼から始まった。落語家になるため弟子入り志願した若者(のちの談四楼)に、憧れの立川談志が告げたのは「やめとけ」の一言だった。――なんとか入門を許されるも、「俺と仕事とどっちが大事だ!」と無理難題に振り回される談四楼。恋に悩み、売れないことに焦燥し、好敵手と切磋琢磨する中で、ついに真打昇進試験が……。しかしそれは、落語界を震撼させる一大事件の始まりに過ぎなかった。破天荒で理不尽。不世出の落語家・立川談志に多くの人が魅せられた理由とは。談志に「小説はお前に任せる」と言わしめた著者が、師弟の情を、笑いと涙で描く傑作小説。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 両巴巵言/史林残花/南花余芳/両都妓品(西都妓品・両巴巵言)/両都妓品(西都妓品・史林残花)/吉原源氏六十帖評判/傾城つれつれ草/平安花柳録/●(山へんに壽)陽英華/会海通窟/白増譜言経/百花評林/瓢金窟/華里通商考/華里通商考(異本)/阿房枕言葉/泉台冶情/烟花漫筆/跖婦伝/猪の文章/当世花街談義
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3.6ガス灯が光り輝く19世紀末のパリ。華やかなその街で、若い女性が次々と姿を消す連続失踪事件が起こっていた。 警察の捜査が難航するなか、パリ随一の腕を持つ遺体修復師シャロンのもとに美しい少女の死体が運び込まれてきた。他殺と思しき無残な亡骸に語りかけ、処置を始めようとしたその時、シャロンはある異常に気がつく。 少女と失踪事件の謎。それに意図せぬ形で挑むことになったシャロンの行く手に、パリを蝕む漆黒の闇が立ち塞がる。 過酷な運命と共に神の奇跡を宿した青年が、辿り着いた真実とは……。
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4.0中国じゅうを熱狂させ、突如打ち切りとなったテレビドラマ『蝸居』の原作。 中国人さえ「大事実了!(あまりにもリアルすぎる!)」と驚愕した大ベストセラー小説。 地方出身、大卒、共働き、離れて暮らす子どもひとり……。 上海で暮らす若いカップルのささやかな夢は、 “かたつむりの殻のような狭すぎる住まい”から一刻も早く抜け出すことだった。 貧富の差の拡大、拝金主義、住宅問題、官僚の汚職、ローン地獄……。 上海を舞台に、中国人男女4人の可笑しくてやがて切ない夢と希望と現実を 100%リアルに描く、かつてない問題作。 ──中国人は年収の100倍近い家をどうやって買うのか? ──発覚すれば厳罰なのに、なぜ公務員は汚職を繰り返すのだろう? ──中国人のホワイトカラーは日系企業をどう見ているのだろう? ──中国人のイメージする「日本人」とは? 「中国の不思議」を解き明かしてくれる本書は「小説上海現代史」の側面をもつ。 小説としてはもちろん、中国に、上海に関わり関わろうとする人、 今のリアルな中国を知りたい人の参考書がわりとなる1冊。 【目次より抜粋】 ■貯金の増える速度は物価上昇の速度に、永遠に追いつかない ■処女のような新築の家が欲しいの ■消費は欧米にならえ、収入は南米・アフリカにならえ ■先に豊かになった人のために奉仕する ■結婚なんて、つまりは金勘定よ ■彼女にとって、家とはお墓なんです ■残業はアジアの文化だ ■愛人のいる男の生活はブルーカラーと同じである ■心の傷はなんとかなっても、面子をなくしたら男は終わり
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-87階スカイラウンジから眺める雲は、 下から見上げる灰色の雲とはまるで異なっていた。 妹の死、家族の離散がリーピンを変えた—— 中国上海の観光会社に入り込んだ彼女は、「上」を目指しひたすらに突き進む。 中国ビジネスシーンの描写も魅力の成長譚。 両親と病気の妹を故郷に残し、大連の大学に進学したリーピンは、アルバイト先のクラブで遭遇した日本人に広い世界の魅力を教えられた。 やがて彼女は夢の海外国費留学を勝ち取るも、最愛の妹の死と家族の離散とともに理不尽に破綻する。 自身の力で生きていくことを決意したリーピンは、大連の小さな旅行会社から、大都会上海で再起を期す——。 一人の中国人女性が混沌の時代に立ち向かい、力強く行動する、希望を抱く若者の活劇。
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