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鹿狩りの季節
鹿狩り帰りの車の血痕と雪の翌朝の少女失踪事件は田舎町の平和な仮面を剥ぐ大きなうねりとなる―― 1985年11月、ネブラスカ州ガンスラム。鹿狩りの季節を迎えた田舎町で、女子高生ペギーが失踪した。当初は家出と見られたが、弟マイロは不審に思い、周囲に聞き込みをする。やがてペギーに好意を抱いていた知的障害のある青年ハルが鹿狩りの帰りに血が付いたトラックに乗っていたことから疑惑の目を向けられる。ハルの無実を信じて事件を調べる保護者代わりの中年夫婦、姉の行方を追うマイロ、何かを隠している町の人々とハル……様々な思惑の果てに浮かぶ真実とは? アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞受賞作。 -
死角
清掃スタッフが避難階段の奥で死んでたんだよ――。 複合商業施設ビルの警備会社に転職した近江は、先輩の警備員と一緒に避難階段の巡回中、そのような話を彼から受けた。死因は脳梗塞で事件性はなかったが、緊急時以外に利用することのない避難階段に、なぜ清掃スタッフが入り込んだのか、今も謎は残されたままとなっている。 建物の外部に設置された避難階段を巡回するために、最上階のドアを開けると、近江の目の前にきら煌びやかな景色が広がった。よく都会の夜景を「宝石箱をひっくり返したような」と表現されるが、まさしく七色に光り輝く宝石そのものだった。 景色に見とれているのも束の間、今度はここから飛び降り自殺した女子高校生がいたと教えられた。そればかりか、館内には子供の幽霊が徘徊していると言う。 研修期間が終わり、夜中、照明の落とされた館内を一人で巡回中、近江は限界を超えた恐怖を体験することに……。 -
四角な卵
戦後のオフィス不足の時代、銀座にオフィスを持っているだけで信用される……。元植木職人とその妻、姪……経営者と普通の人々……。新しい時代に立ち向かう人々を、作者ならではの暖かい眼で描いた、朝日新聞連載小説。 -
死角に消えた殺人者
帰らない母を案じて眠れぬ一夜を明かした塩月令子は、後ろ髪引かれる思いで出社し針谷警部から凶報を受ける。駆けつけた千葉県銚子の霊安室で令子を待っていたのは、変わり果てた姿で横たわる母と耳を掩いたくなるような事実だった。その朝、屏風浦で数十メートルの断崖から海に落ちた車が見つかり、同乗四名の遺体が収容された。その一人が外ならぬ母であり、現場の状況から単なる事故ではなく謀殺に違いないというのである。懸命の捜査にも拘らず被害者間の交友関係は確認できず、容疑者はおろか動機すら判然としない。いったい誰が、何のために? 令子は自力で真相を追うが……。 -
仕掛島
岡山の名士が遺した二通の遺言状。一通目の遺言に従って、一族の面々は瀬戸内の孤島・斜島に集められた。行方を晦ましていた怪しげな親族も姿を見せるなか、巨大な球形展望室を有する異形の館・御影荘でもう一通の遺言状が読みあげられた翌朝、相続人の一人が死体となって発見される。折しも嵐によって島は外界から隔絶される事態に。館に招かれた私立探偵・小早川隆生と弁護士・矢野沙耶香の二人を奇怪な事件が待ち受ける。鬼面の怪人物の跳梁、密室から消える人影、二十三年前の悲劇――続発する怪事の果てに明らかとなる驚愕の真相は。謎解きの興趣を隅々まで凝らした本格推理長編。/解説=大山誠一郎 -
仕掛ける
『このミステリーがすごい!』大賞受賞後第一作、文庫化! 内閣金融局の秘密部門SIIに所属する二礼茜の仕事は、依頼人の“もっとも大切なもの”と引き換えに、 経営危機に直面する会社に対して株取引によって資金作りの協力をすること。 新たな依頼主であるバイオベンチャーのエヌメディックは、提携していた大手製薬会社が共同研究から撤退し、 銀行から融資引き揚げの通告を受けて窮地に陥っていた。 さらには、株価が乱高下したことで内部情報が漏れているのではと噂されていた。 茜は、社長の清宮と「インサイダー取引にかかわった人間を特定すること」を条件に、株取引を開始する。 しかし、大型株の市場ではヘッジファンドが操る自動売買システムが高速取引で相場を牛耳っていた――。 インサイダー情報漏えいの原因を清宮社長が調査するなか、茜は助手の百瀬良太とともに、 巨大アルゴリズム取引に挑む! -
屍介護
看護師から介護業界に転職した栗谷茜は、山奥の屋敷で、寝たきりの婦人をヘルパーとして住み込みで介護することになった。しかし、妃倭子というその婦人は、なぜか頭に黒い袋を被せられ、肌は不気味に変色し、言葉を発することも動くこともなかった。新人がゆえ、全力で職務に向き合おうとするも、茜の胸にはじわじわ疑念が広がる――これは、もう死んでいるのでは? 先が読めない、ひたすら怖いとネットを戦慄させた、禁断の介護ホラーが登場! 石田衣良氏も推薦! 「介護×ホラーのミスマッチが生み出した異次元の邪悪なデビュー作。母の愛と母の愛が命がけで壊しあう!」 石田衣良 -
死仮面
亡くなった夫はいったい何者だったのか? 奇妙な小説の世界と現実の事件が共鳴する、折原ワールド全開の長篇ミステリー! かつてDVによる離婚を経験した秋月雅代。 週末だけ同棲していた内縁の夫・十津根麻里夫が突然病死した。 葬式を出すために夫の身元を調べるが免許証も保険証もなく、勤務先をあたるが、そんな人物は存在しないと否定されてしまう。 数少ない遺品の中に大学ノートがあり、そこに記されていたのは『マリオネット』という奇妙な小説だった。 そこには、埼玉県北部のある町で連続少年失踪事件が起こり、死体を発見した中学三年の「僕」が犯人を追って謎の館を訪ねる冒険を描かれていた。 この小説に手掛かりがあると直感した彼女は、夫が何者なのかを探る旅を始める。 だが、彼女自身もストーカー化した前夫につきまとわれ、命の危険にさらされるのだった。 彼女と「僕」の並行する二つの物語が重なった時、事件は意外な展開を見せる! 解説・末國善己 -
滋賀怪談 近江奇譚
血生臭い歴史が繰り広げられ現在も怪異が多発する、滋賀県! 棺桶に遺体が入らないので力任せに手足を曲げたら…〈甲賀市〉 床下から首のない地蔵が掘り起こされた! 〈東近江市〉 譲り受けた茶道の釜に老侍の生首が…〈長浜市〉 漁をしていたら全身が透き通った死骸が浮かんでいた〈琵琶湖〉 家賃の安いマンションに引っ越したら、事故物件だった〈大津市〉 「怪談最恐戦」にも参加、独特の怪談話を披露した話術の巧みである、滋賀県出身の講談師、旭堂南湖。 地元愛を爆発させつつ歴史ある滋賀の怪談奇譚を書き綴った怪談本。 ・漁師の祖父が奇妙な体験した50年前のある夜「琵琶湖の魞漁」 ・家の神棚の下に埋められているという石、掘り出そうとしたら…「床下の明神石」 ・滋賀ではよく見かける飛び出し防止の看板、それにまつわる奇妙な話「飛び出し坊や奇譚」 ・山で遭遇した黒い靄が一人の登山客を覆うと…「綿向山の黒い靄」 また、講談口調で怪談を綴る「講談・村正の鎌」も収録。 じんわり怖いと不可思議が詰まった滋賀を堪能あれ。 -
4月1日のマイホーム
新築の我が家は、事故物件!? 東京都S区の分譲住宅「畝目(うねめ)4丁目プロジェクト」。念願の新居に胸膨らませ引っ越してきた住人たちだが、ある家から死体が見つかった。 ここにはかつて、往年のスター・未唯紗英子が建てたアパートメントがあり、大量殺人事件が起きたという噂が――。土地の因縁か、事故物件か。 読みだしたら止まらない、中毒度100パーセント・ミステリー! 【目次】 Chapter 1. A区画 三浦邸 Chapter 2. D区画 戸井田邸 Chapter 3. B区画 田上邸 Chapter 4. 腐乱死体 Chapter 5. ゾンビ Chapter 6. E区画 藤倉邸&C区画 米本邸 Chapter 7. エイプリルフール エピローグ -
四月の岸辺
群像新人文学賞から現れた、揺らぐ時代の表現者。第63回群像新人文学賞優秀作を受賞した「四月の岸辺」と、それに連なる飛躍作「導くひと」を収録する第一作品集。 「四月の岸辺」評より―― 「この小説でしか表せなかったなにかが読まれてほしい、この先を書いてほしいと思った」柴崎友香氏 「マイノリティであっても非マイノリティと同様に平穏な日常生活もある様子を丁寧に描きつつ、マイノリティ同士でもどちらかが加害者になってしまう瞬間を厳しく捉えた、たいへん頼もしい小説」松浦理英子氏 「導くひと」評より―― 「信心とは洗脳の牢なのか、篤信と狂信の境は。入れ子構造を折々に反転させる語りが固定観念を揺さぶる。デビュー作からの大脱皮だ」鴻巣友季子氏(朝日新聞「文芸時評」2021年4月28日) これは、つづきの物語。 「四月の岸辺」:三人の従姉妹たちと暮らす「私」は、スカートをはいて通った小学校を卒業し、ぶかぶかの詰襟を着て中学校に通い始めた。みずからを「森の子ども」と呼ぶクラスメイトの少女と、ささやかな交流が始まるが――。 「導くひと」:テロ事件を起こした教団を離れ、東京からひとり山梨の集落に移住した男は、子ども時代を「森の共同体」で過ごしたという青年と出会う。彼の眼はあまりに澄んでいた――。 -
志賀直哉『暗夜行路』を読む(文芸漫談コレクション)
『暗夜行路』は元祖「中二病小説」? 元祖「セカイ系小説」? 時任謙作はアメーバ? 今回は小説の神様こと志賀直哉が書いたリアリズム小説の一つの典型『暗夜行路』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2013年8月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。 -
死が二人を
警察に日曜日はない。その日もキャレラは妹の花婿となるトミイの電話でたたき起された。出掛けていった彼がトミイの自宅で見たものは、なんと小箱にうずくまる猛毒の黒後家蜘蛛だった! 晴れの結婚式の当日に次々と起る忌わしい事件をセミドキュメンタルなタッチで描くシリーズの逸品。 -
死がふたりを分かつまで
ある日夫が逮捕され、彼女の日常は静かに変わり始める。 今までは努力しなくても一緒にいられたかもしれないけれど、これからのわたしたちには努力がいる。だけど、わたしは……。 -
死が招く
〈本格ミステリ・ベスト10〉第1位の名篇がついに文庫化 奇怪な密室で殺された作家。曰くありげな人物たちが織り成す事件の真相は? 名探偵ツイスト博士が快刀乱麻を断つシリーズ第二作 -
SIKIGAMI
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 式神に育てられた少年の成長譚です。少年は晴明と名付けられて式神学校に引き取られました。晴明は学校で式神の作成を学んでいる最中に、祟り神という危険な式神を作り出してしまいます。以後彼は学校を卒業した後も祟り神に狙われ続ける人生を送る事になりました。晴明は祟り神を祓う術を探りながら、ククチの里で様々な任務をこなします。織物工場の労働運動や区画隊による辻斬り事件を経て、樹木の伐採騒動を解決しました。また次第に玉の元で語られた里の成り立ちが交錯して里の陰謀に巻き込まれてしまいます。最後に晴明は海の上で祟り神と対面すると、自分の生い立ちを見つめ直して祟り神を祓う事に成功しました。大人になった彼は式神の作成を学べる学校を設立して新式神論を説きました。 -
四季のない京都 1978
誰もが心の奥底にしまっている青春の影。時空を超えてその感触を取り戻すことができたら。言葉(ロゴス)の向こう側にある実在(ピュシス)を追求したSF哲学小説の誕生。――福岡伸一氏推薦! ◎書評・メディア掲載◎ 2022年7月15日 KBS京都ラジオ「妹尾和夫のパラダイスKyoto」――著者・時岡洋一氏生出演 2022年6月29日 朝日新聞「じんぶん堂」――丸岡さくら氏 IT関連企業の社長として世界中を飛び回る島岡恭一。ある日、メッセージアプリ上で友達リクエストを受ける。警戒しつつ会ってみると、その人物は恭一が過去唯一交際した女性と瓜二つだった。彼女の目的は何か――。 音声認識AIの開発に長年携わる著者が実体験を交え、奇妙な文体でメッセージアプリに仕組まれた実証実験を描く衝撃の近未来AI小説。
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