小学館文庫の検索結果
検索のヒント
検索のヒント
■キーワードの変更・再検索
記号を含むキーワードや略称は適切に検索できない場合があります。 略称は正式名称の一部など、異なるキーワードで再検索してみてください。
■ひらがな検索がおすすめ!
ひらがなで入力するとより検索結果に表示されやすくなります。
おすすめ例
まどうし
つまずきやすい例
魔導士
「魔導師」や「魔道士」など、異なる漢字で検索すると結果に表示されない場合があります。
■並び順の変更
人気順や新着順で並び替えると、お探しの作品がより前に表示される場合があります。
■絞り込み検索もおすすめ!
発売状況の「新刊(1ヶ月以内)」にチェックを入れて検索してみてください。
-
日本の269色(小学館文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 ある人が「青」と言い、またある人は「ブルー」と言う。人間は700万とか800万の色を見分ける眼と脳を持っていると言われているが、その色数だけの色名を持っているわけではない。2001年、日本工業規格(JIS)の「物体色の色名」が改正され、全269色が、“日本の色”として決められた。その色名は、日本古来の色から、外来のカタカナの色名まで、多様である。もちろんこの269色ですべての色が言いつくせるわけではないが、色彩世界を拡げるためのガイドとしては、とても楽しい。色のイマジネーションを豊かにする最新色彩事典。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。 -
江戸人が登った百名山(小学館文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 江戸時代後期の関東文人画の大御所・谷文晁が描いた日本全国88座に、江戸時代に名山とされていた月山、御岳山、苗場山、戸隠山など12座を加えた百名山の木版画集。現在の標高や所在地などのデータも合わせて収録。江戸時代の人々が眺め暮らした景色を、今も見ることはできるのだろうか。新幹線も飛行機もない時代に何日も歩いて山に近づき、遮蔽物を排除して俯瞰した視点から描かれたこれらの山岳図に注目。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。 -
食べた、旨かった! 完璧の駅弁(小学館文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 フルムーン、ミディパス、失楽園、たとえどんな旅であったとしても、腹が減っては何とやら…で駅弁なくしては旅じゃない。日本全国の駅弁を舌一枚で検証した著者が推せんする日本縦断「味と旅情の駅弁切符」236枚。(1998年文庫版刊行) ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。 -
5日でわかる世界歴史(小学館文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 長年にわたって動物と人間を見つめてきた羽仁進が、六千年をこえる文明の歴史を作り上げてきた人間のエネルギーを描き出した歴史読物。「人間の歴史は、欲望と正義の織りなす不思議な織物のようだ」「歴史をここまで推し進めてきたのは、人間が生物としてもつ、とび抜けた能力であった」ととらえ、「過去を想いおこすことが、明日を考えることにつながっていくかもしれません」と語る。エピソードを読むと歴史のダイナミズムがみえてくる。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。 -
兵士を見よ
戦闘機パイロットら空自「兵士」の肉声。 選び抜かれた者だけに動かすことが許される戦闘機。軍隊であってはならない自衛隊において、戦闘機乗りの主な任務は、有事に備えての毎日が死と隣り合わせの訓練である。彼らはなぜ空を飛ぶのか。著者自ら戦闘機F15の体験搭乗を行い、さらに航空自衛隊で働くさまざまな隊員たちの声を集めた「兵士」シリーズ第2弾。戦闘機パイロット、整備員、救難パイロット、救出に命を賭けるメディック……。“空”に生きる兵士たちの姿を追う! -
マザー
消された記憶と謎の都市伝説に迫るミステリ 彼はこの世界から消されてしまったのかもしれない――。 メジャーデビューを夢見て高校卒業と同時に上京した佐川夏実は、吉祥寺で毎週木曜日にストリートライブをしている。そんな夏実のバラード〈不在証明〉は、彼女のおぼろげな記憶の中にいる彼氏を歌った曲。彼との思い出が断片的によみがえることもあるし、ツーショット写真も手元にある。だが、写真を見ても夏実にはそれが誰なのか名前さえわからず、写真を撮ったときの記憶もなかった。 これは恐ろしく“都市伝説的”な事態だ――。 吉祥寺の恵晟大学で「都市伝説研究会」というサークルを主宰する伊神雄輝は、世の中に流布する数多の“伝説”の真相を究明していた。最近もっぱらの話題は、「イレイザーヘッド」により記憶を消されるという都市伝説だったが、あるとき雄輝の携帯に奇妙なソフトが届く。そのソフトを使えば、誰でも「理想の人物」を生み出すことができるという。 めくるめく展開と謎解きのスリル、そして予測できない結末が待ち受けるミステリ長編。夏実が歌うおぼろげな記憶と、雄輝が追う謎の都市伝説がシンクロし、やがて二人の人生を大きく揺り動かしてゆくとともに、内包された壮大なテーマが明らかに! -
クレイジーケンズ マイ・スタンダード
CKB横山剣の書き下ろし自叙伝を電子化 「東洋一のサウンドマシーン」クレージー・ケンバンドの横山剣が書き下ろした自叙伝が遂に電子化!横浜に生まれ、本牧・横須賀・青山・原宿・ソウル・L.A.パリ・ロンドン…と街の磁場と妖気の中で生きてきた半生を書き尽くす。 「頭の中に勝手にメロディが鳴り始めたのは、小学校低学年の頃。譜面の読み書きができないので、テープレコーダーにアカペラで録音した。具体的にどういう影響で作曲ができるようになったのかはよくわからないが、とにかく脳内に鳴ってたんだ」(HONMOKU GANGSTA)。 「コースアウトしたくてコースアウトするレーサーなどいないように、おれだってドロップアウトしたくてドロップアウトしたわけじゃないんだよ。気づいたら、不良と呼ばれていただけだ」(小児科病棟の窓)。 激高、哀愁、バイク、車に男と女。夢に希望にとめどなく溢れる涙……。熱く哀しく力強い人生がここにある。横山剣が書き尽くした疾風怒濤の1冊。 -
万寿子さんの庭
年齢差を超えた友情を描く、感涙の物語。 「あなたがお隣に引っ越してきてから、わたしの人生はまた乙女時代に戻ったかのような活況を取り戻しました」 竹本京子、20歳。右目の斜視にコンプレックスを抱く彼女が、就職を機に引っ越した先で、変わり者のおばあさん、杉田万寿子(ますこ)に出逢った。 万寿子からさまざまないやがらせを受け、怒り心頭の京子。しかし、このおかしなやりとりを通じて、意外にも2人の間に、友情ともいうべき感情が流れ始めるのだった。 半世紀の年齢差を超えた友情が、互いの人生に影響を与えていく様を温かな筆致で描く感涙の物語。 -
蝦夷地別件
アイヌ民族最後の蜂起を描く超大作の第1巻 18世紀末、蝦夷と呼ばれるアイヌ民族は和人の横暴に喘いでいた。蝦夷地での交易権を松前藩から買い取った商人たちによる苛烈な搾取、問答無用の暴力、日常茶飯に繰り返される女たちへの陵辱。アイヌの怒りと悲しみは沸点に達しようとしていた。北の大地から和人を追い払うための戦いを決意した国後の脇長人ツキノエが、密かに手配した鉄砲300挺。120年前に決起した英雄シャクシャインも、和人に負けない武器を持っていたら、戦いに勝利していたはずだった。鉄砲調達の算段は、択捉で出会ったロシア人船長との間でまとまった。しかし、その裏側には、ロシアの地で祖国奪還のために奔走するポーランド貴族マホウスキの策略があった。ロシアの南下政策を阻止すべく、極東に関心を向けさせるための紛争の創出。300挺の鉄砲がその引き金となるはずだった。 一方、和人のあいだでも、老中・松平定信のもと蝦夷地を直轄地にしようと目論む幕府と、権益を死守しようとする松前藩の思惑が入り乱れていた。それぞれの思いを巻き込んで蝦夷地に渦巻く歴史のうねり。アイヌ民族最後の蜂起「国後・目梨の乱」を壮大なスケールで描きだす超大作。 -
クライムキャスト ~Vol.1 届かなかった叫び~
ポッドキャスターと服役囚、異例の父子捜査! 「ようこそ〈クライムキャスト〉へ。お相手はわたくし、マルクス・ヘーゲル」 キャンピングカーを拠点に未解決事件を追うポッドキャスターのマルクスは、ある日、地元紙記者から配信シリーズ〈届かなかった叫び〉について問い合わせを受ける。 十五年前、小さな町で七歳の少女が失踪。悪名高かった彼女の父親が逮捕されるも、刑務所で命を絶ったという事件を扱ったもので、ある事情により更新を打ち切っていた。 だが、その後しばらくして新たな事件が発生し、関連を疑ったマルクスは調査を再開。情報を得るため、収監中の父フランクに連絡を取る──。 異色の父子調査が光る、ノンストップ・ミステリ。 『猟犬』で「ガラスの鍵」賞など三冠を達成したヨルン・リーエン・ホルスト氏、 「アントン・ブレッケ」シリーズでノルウェー書店大賞を最年少で受賞したヤン=エーリク・フィエル氏、 ノルウェーを代表するライバル作家たちが手を組んだ衝撃の共同執筆作品。 解説:杉江松恋 -
たまゆら堂書店の本好き姉妹
あなたのお悩み、お聞かせください。 とある住宅街に佇む小さな書店「たまゆら堂」。一度は閉店したこの店を復活させたのは、おしとやかな姉・灯と、天真爛漫なギャルの妹・夏音の姉妹だ。 敬語禁止など夏音が作った独自のルールが異彩を放つ書店だが、一際目立つのは「あなたのお悩み、お聞かせください」と書かれた貼り紙。その貼り紙に引き寄せられるように、今日も店には悩みを抱えた人々がやってきて……。 仕事に誇りを持てず、むなしさを覚える女性や、娘の結婚を素直に喜べない父親など。困り事を抱えた人々へ本好き姉妹が人生を変える1冊を届ける。人生が好転する、ハートフル書店ストーリー。 -
聖女か悪女
これが、人生の罰ゲーム。 葉山の別荘で結婚パーティーの最中、カリスマブロガーの月村珠里亜が倒れ、昏睡状態に。心理カウンセラーの麻乃紀和は、死んだ息子を陥れた珠里亜に復讐を果たすべく、彼女の身辺を調べ始める。 そんな折、四谷の超高級マンションで発見された8体の惨殺死体。珠里亜の過去を追う紀和が辿り着いたのは、17年前に六本木のマンションで8人の子供たちが監禁された“モンキャット事件”だった。事件の鍵を握る人物として浮上したのは、“オザワ”という名の謎の女で―― 取材する記者は皆“消される”というモンキャット事件の真相とは!? マルキ・ド・サドの禁書『美徳の不幸』にオマージュを捧げ、現代に蘇らせた超絶イヤミス!! ※この作品は単行本版『聖女か悪女』として配信されていた作品の文庫本版です。 -
料理道具屋にようこそ
料理道具で悩みを解決!お仕事青春小説。 自分で立ち上げたWEBデザインの会社がうまくいかず、てんぐ橋にある実家の飲食店用品店・タクミ屋に逃げ帰ってきたミチカ。しかし戻ってきたはいいものの、タクミ屋の経営状況は芳しくなく、窮地に立たされていた。 「タクミ屋になんか行ったって、欲しいものはなにひとつ売ってない」 同じ商店街に店を構える小料理屋の店主にそう言われ、顧客の求める品揃えに対応できていないと悟ったミチカは、人に求められる料理道具屋にタクミ屋を変えることを決意する。てんぐ橋の食品サンプル店で働く同級生・ユイとの再会がミチカに大きなきっかけを与え、初めはそりが合わない二人の関係にも変化が──。 料理道具で人々の悩みを解決するお仕事青春小説、ここに誕生! 解説は、かっぱ橋商店街にある飯田屋の社長・飯田結太さん。 -
ウズタマ
1位に選ばれた感涙家族小説、待望の文庫化。 食品メーカーに勤める松宮周作(28歳)は、シングルマザーの紫織と結婚の約束をしていた。そんなある日、父、将彦から周作名義の預金通帳を手渡される。「誰が」振り込みを続けてくれたのか、その問いに答えぬまま、半月後、将彦は脳梗塞で倒れて昏睡状態に。 真相を探るにも、幼い頃に母親を亡くして親戚づきあいもない周作には、全く心当たりがない。果たして、自分のために、毎月少しずつ振り込み続けてくれたのは誰なのか……。 通帳の謎に向き合って初めて、父親のこと、自分自身の生い立ち、母親の顔さえ何も知らないことに気づき、周作は愕然とする。そして、父親と自分の過去を探り始めて辿り着いたのは、25年前に起こったとある傷害致死事件だった。 被害者は、病気で亡くなったと聞かされていた周作の母。加害者は、当時、松宮家で家事手伝いをしていた18歳の少年だと知る。加害者を捜し始めた周作は、25年前の事件に隠された真実に少しずつ近づいていくのだった。 家族を怖れる男と、家族を求め続ける男が織りなす切なすぎるストーリー。 巻末の人気マンガ家キリエさんによるマンガエッセイ風解説も必読です。 ※この作品は単行本版『ウズタマ』として配信されていた作品の文庫本版です。 -
ムショぼけ
発売前に地上波連ドラ化決定!衝撃の一冊。 祝!地上波テレビ連続ドラマ化決定!! 大阪刑務所の門の前に、40過ぎの男がひとり立っていた。 陣内宗介、元ヤクザ。14年ぶりのシャバだ。 ジギリ(組のために身体を張ること)で銃を握って長期服役したのに、5000万円の見返りどころか、組を破門になった。妻も子供も離れていった。 絵に描いたような、社会のおちこぼれだ。 陣内は還暦すぎたオカンと2人暮らしを始め、カタギになった元若頭の内装屋で仕事を始める。ユーチューバーになって調子こいている元舎弟を呼び出してドヤしつけると、元舎弟にメッセージが届いた。 「その人、私の父かもしれません」。メッセージの送り主は、14年会っていなかった娘だった―― 長期服役によって「拘禁反応」(いわゆるムショぼけ)に悩まされる男が、ヤクザとカタギと家族と仲間と一緒になって、怒って、ヘコんで、笑って、泣いて、まっすぐに、兵庫・尼崎の夏を駆け抜ける。 狂っているのは、俺なのか、世界なのか。 (底本 2021年9月発行作品) -
刑事の遺品
兄弟刑事が時を超えて亡き父の汚名を雪ぐ。 津之神西署の巡査部長・高岡守はその夜、港湾部で引き揚げられた刺創のある水死体を見て、思わず自身の目を疑った。遺体は、自らが一カ月前に取り調べたばかりの薬物の売人と思しき男「木村正」だったのだ。すぐさま県警に捜査本部が立ち上がり、守をはじめとした所轄の刑事たちが聞き込みを始めたものの、不可解なことに被害者の名前以外の情報が何一つ得られない状況が続いた。一体、この男は誰なんだ? 捜査が暗礁に乗り上げる中、警察庁から県警に異例とも言える人事で守の兄・剣がやってくる。剣は警察庁の指示で不自然な県警の金の流れを暴くために送り込まれた一方で、その警察庁にも明かさず、汚名を着せられたまま殉職した父の最後の事件を探ろうとしていた。情熱と刑事の誇りを胸に目の前の事件の真実を追う所轄の弟・守と、決して冷静な姿勢を崩すことなく二十一年前の事件の真相に迫ってゆくキャリアの兄・剣。時を隔てた二つの事件が次第に交錯し始めた時、反目しながらそれぞれの捜査を進めていた兄弟を導いたのは、父が遺した一冊のノートだった。 -
国防特行班E510
陸上自衛隊と公安警察、男女コンビを組む! 三輪出雲一等陸佐は、部下とともに都内の高級住宅街へ向かっていた。 数年前に「死んだはず」の出雲は、防衛省内の不祥事を始末する専属部署――自衛隊第三特殊情報偵察評価群・五一〇臨時特別行動班の隊長を務めているのだ。 上司からの命令は、「自ら出頭を願い出た、統合幕僚監部に潜りこんでいたスパイを保護する」というもの。大した仕事ではなかったが、いざ現場に入ると、書斎には白髪の男が後頭部を血に染めて、うつ伏せに倒れていた。 思わず身構える出雲たち。彼らの前に姿を現したのは、公安警察の「ゼロ」と呼ばれる非合法部署に所属する荻窪冴子だった。互いが銃を構え、一触即発のムードが漂う中、班長を務める冴子が口を開く。 「私たちが来た時には死んでいたのよ」 睨み合いが続く出雲と冴子のふたり。最初に動いたのは――どちらでもなかった。 突然、窓ガラスが砕け、火炎瓶が投げ込まれたのだ。さらに遠距離からの銃撃までも。 いったい何者が襲撃しているのか? 最近より一層キナ臭い関係となってきた中国なのか? それとも……。 ハード国際諜報アクション! -
師匠、御乱心!
問題作復活! 落語界を揺るがした大事件。 師匠に翻弄される弟子たちの悲哀と混乱、そして敬愛と憎悪のすべて。 「もう決めた、あたしゃ、伝家の宝刀を抜く!」 昭和53年、名人・三遊亭円生は、柳家小さん率いる落語協会の真打ち量産体制に異を唱え、一門を率いて協会を脱会した。 この騒動に落語界は大揺れし、円生の弟子たちは翻弄された。 当時、自身が見た真実をどうしても書かずにおられないと、弟子の一人で騒動の最大の被害者でもある円丈が書き上げたのが、本書である。 見たまま、感じたままを、忖度なく実名で書き綴った赤裸々な本書は、刊行当初、世間を騒がせ、関係者を困惑させ、あるいは激怒させた。 その問題作を、30年あまりの時を経て復刊した。 この間、立川談志、古今亭志ん朝、先代三遊亭円楽ら、登場人物の多くが鬼籍に入った。一方、本書の文芸としての価値が見直された。 文庫化にあたって、後日譚を書き加え、さらに三遊亭円楽・小遊三両師をまじえ、騒動のその後を語った「三遊鼎談」を収録した。 -
特異家出人 ~警視庁捜査一課特殊犯捜査係・堂園晶彦~
被疑者に甘い奴が、特殊班では切り札になる。 東京都葛飾区在住の有村礼次郎という一人暮らしの資産家老人が失踪した。捜査すべき“特異家出人”であるかを探ることになった警視庁捜査一課特殊犯の堂園晶彦は、老人と唯一交流があったという少女・加藤奈々美から、老人と電話で話した際「変な音」を耳にしたことを知る。有村邸の玄関からは血痕が検出され、預金通帳や証書、有価証券、不動産の登記書、時価二億と推定される根付のコレクションが消えた。目撃証言により、彼を拉致したのは鹿児島の元指定暴力団員・中俣勇夫であることが判明。中俣の消息を追い鹿児島に飛んだ堂園は、自身の祖父と有村老人が県立鹿児島第一中学校で同級生だったことを知る。二人は高等学校の替え玉受験が発覚したことを機に、故郷・鹿児島を追われていた。県警の刑事・大迫らとともに中俣の潜伏先を特定した堂園は突入をはかるが、その直前、錯乱に陥った中俣が相棒に射殺されてしまう。しかし、拉致されたはずの有村老人は、その場に居合わせていなかった。有村の拉致には、彼と堂園の祖父の過去が大きく関わっていた……。 -
シニアの星
毅然と老後を生きる指南の書! 磯島正美は、伯母で辛口評論家の綿帽子時子66歳の秘書をしている。時子はかつて『女の敵は隣にいる』『イケメンこそ、真面目に生きろ!』などのヒット作を出し、大忙しだったが、それも今は昔。女性誌「ハイ・ミセス」で10年以上続いたエッセイ連載「時子の見たり聞いたり」は休刊に伴い終了、秋の番組改編でラジオのレギュラー番組『綿帽子時子の辛口放題』は打ち切りに。だが時子に危機感はなく同居する正美に家事を丸投げし、友人の匡子さん、千春さんとお酒ばかり飲んでいる。焦る正美は、時子の担当編集者である内山篤郎とともに、時子の仕事探しに奔走する。そんな折、近所で高齢者夫婦間の傷害事件が起きて……。 愉快痛快エンターテイメント小説! よろず人生相談、おまかせあれ! 綿帽子時子の痛快語録! 「夫に苛ついている皆さん。夫とは適当に距離を置きましょう。長年暮らして、お互いの最適距離って、分かっているじゃないですか。ただし、彼ら、放り出したら何もできないんだから、大目に見てあげながらね。男性達、つまり爺さま達は、妻に捨てられないように、せいぜい気を遣いましょうね」 -
あえてよかった
「今」を生きる子どもたちが教えてくれる光。 大地(58歳)は妻に突然先立たれ、自暴自棄の状態。愉しみは三日月の夜に現れる妻の気配と会話すること。そこで亡き妻から、彼女の切実な願いだった「子どもを育てること」の実践を頼まれてしまう。しぶしぶ学童保育所のバイトを発見し働き始める大地。ある程度働いたら、自分も妻の後を追うつもりだった。 そこで出逢う令和の子どもたちとのやりとりは想定外のことばかり。親の離婚、発達障害、愛着障害、不登校・・・子どもたちの悩みや心の傷、ピュアな思いにふれるうちに、知らず知らず大地にも大きな変化が訪れていく。子どもも、大人も、みんな「うまくいかない」何かを抱え、もがきながら生きている。 そんなある日、ある保護者から、大地は思いもかけない大きなギフトを受け取る。それは、亡き妻からの大切な思い--「生きる希望」。 そして、大地はある決心をするのだった。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『あえてよかった』 の文庫版となります。 -
女人京都
あの人もこの人もみんな京都に住んでいた! 京都に恋をした、あなたへ 清少納言、日野富子、淀君、上村松園ほか、京都に生きた四七人の足跡を辿る時空を超えた街歩きガイド&エッセイ! 「京都の魅力に惹かれて通い続けているうちに、京都には 女性に関係した史跡も多いことがわかってきました。美女のような街・京都は、美女達が実際に生きた街でもあるのです」(本文より)。 女人達が生きた地を実際に歩くことによって、時空を越えて 彼女たちの思いに近づいてみたいと思った著者。 古くは平安京ができる前から、明治時代にいたるまで。天皇の妻や娘といった高貴な存在から庶民までを網羅。歴史に名を残してきた女人達を訪ねて京の都を探索する新しい街歩き ガイド&エッセイです。 (本書に登場する女人達の一部をご紹介) 光明皇后 小野小町 紫式部 皇后定子 清少納言 藤原道綱母 和泉式部菅原孝標女 祇王 小督 大納言佐 建礼門院徳子 阿仏尼 後深草院二条 中宮禧子 日野富子北政所 淀君 出雲阿国 吉野太夫 和宮 大田垣蓮月 松尾多勢子 若江薫子 上村松園 九条武子 モルガンお雪 新島八重 文庫版特別対談も収録! 歴史学者磯田道史×酒井順子 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『女人京都』 の文庫版となります。 -
父のビスコ
第73回読売文学賞【随筆・紀行】受賞作待望の文庫化! 父の死。倉敷の時間。白木蓮の咲く家。 三世代の記憶を紡ぐ初めての自伝的随筆集 「金平糖が海を渡り、四人きょうだいが赤い金平糖の取り合いっこをする日が来ていなければ、いまの自分は存在していない。もし、祖父が戦地から帰還できなかったら。もし、岡山大空襲の朝、祖母ときょうだいたちがはぐれたままだったら。もし、父の目前に落ちた射撃弾の位置がずれていたら。『もし』の連打が、私という一個の人間の存在を激しく揺さぶってくる」(『母の金平糖』より) 遠い時間の中に分け入り、生まれ育った倉敷という土地の食と風土と家族について向きあった著者の記念碑的作品。 〈目次より〉 父のどんぐり 母の金平糖 風呂とみかん 冬の鉄棒 白木蓮の家 ピンクの「つ」 ばらばらのすし 「悲しくてやりきれない」 眠狂四郎とコロッケ 流れない川 民藝ととんかつ 祖父の水筒 ほか二十四編 「旅館くらしき」創業者による幻の名随筆を同時収録。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『父のビスコ』の文庫版となります。 -
有限会社さんず スーサイド・サポート・サービス
極限のどんでん返しが続く、劇薬ミステリ。 とある業者が誘う、「死にたい」という願望の先の、驚愕の結末。 極限のどんでん返しに翻弄される、息もつかせぬ“劇薬“ミステリー。 雇っていたバイトが自殺未遂し、周囲の態度と激務に苦悩するコンビニの雇われ店長。 愛する人のため、一刻も早く行方不明になりたいと言う女。 蝶のコレクションをふさわしい人に譲ってから、蝶の毒で死にたいマニアの男。 保険金がほしい元半グレの居酒屋店主。 赴任先の同僚から日常的に性暴力を受けるようになってしまった女性教師。 「死にきれないあなたのお手伝いをいたします」 死を望む者のもとにどこからともなく届けられる白いカードは、自称「自殺幇助業者」への連絡手段。 そこにある二次元コードは人々を、そして業者自身をも、思わぬ結末へと導いていく。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『さんず』 の文庫版となります。 -
私のカレーを食べてください
おいしくて、泣けて、元気が出る物語。 古びた喫茶店の装いながら、本格的なスパイスカレーを出す「麝香猫」。そこで働く山崎成美は調理師学校に通う19歳。 成美は幼い頃に両親が離婚、育ててくれた祖母も失踪してしまい、天涯孤独の身であった。そんな彼女の運命を変えたのは、小学校の先生が作ってくれた一杯のカレーライス。 成美はその味を自分でも作りたい一心で調理を始め、ようやくきっかけを掴みはじめていた。そんな矢先、ある事情から「麝香猫」が店を閉めることになってしまい――。 理想のカレーを追い求める成美のひたむきさと、人々の人情に、涙が止まらない。おいしい×青春×お仕事小説! ※この作品は過去に単行本として配信されていた『私のカレーを食べてください』 の文庫版となります。 -
煉獄島
〈不穏〉すぎる警察小説大賞受賞第一作! 君に配置転換を命ずる。新たな赴任地は天照島――SATの精鋭だった中田数彦は、指揮系統を無視した暴走ぶりを咎められ、島流しの憂き目にあう。中田は駐在員として島民たちの平和を守る日々を送る…はずはなかった。 大麻栽培に励むベトナム人や怪しげな色魔シャーマン、そして裏金刑事。中田は、そんな悪党たちを凌駕する悪魔的振る舞いで新たな島の王たらんとする。争いは、SIT係長の谷垣浩平や本土のヤクザも巻きこんだ異種格闘技戦に発展。中央政界の陰謀も見え隠れするなか、真の勝者は? 「プロレスなら不穏試合だ!」――作家・相場英雄氏も驚愕のラスト! ◎警察小説大賞受賞第一作。 -
スクリーンが待っている
劇場にはかからない“現場”の物語。 「ニヤニヤ、クスクス。これ、立派な映画作りの教則本です」役所広司 シカゴ国際映画祭観客賞・最優秀演技賞〈役所広司〉ほか、国内外の映画賞で高く評価された『すばらしき世界』は、佐木隆三によるノンフィクション・ノベル『身分帳』を原案に、西川美和監督が初めて原作ものの映画化に挑んだ作品だ。 本書は、原案小説との出会いから、取材と脚本の執筆、撮影から編集など、五年にわたる制作の日々を、監督自ら赤裸々に綴るエッセイ集である。 原案小説との出会い、公的機関による婚活パーティーへの潜入、長く仕事をともにしたスタッフとの別れ、刑務所での対話、『身分帳』のモデルとなった人物の足跡を辿る旅、スタッフが集う撮影前の緊張感、コロナによる編集作業の中断、出演者への思い──一本の映画の企画が立ち上がり、それが完成するまでの過程が監督の思いとともに仔細に描かれ、映画業界を目指す人や映画ファンはもちろん、多くの人に読まれるべき一冊だ。 幼い頃の記憶や街角の風景などのエッセイや、『すばらしき世界』に登場する人物の過去を描いた小説「蕎麦屋ケンちゃん失踪事件」も収録する。 文庫化にあたり、映像業界の変化に鑑み、単行本刊行後の状況を加筆するだけでなく、その後発表された三本のエッセイと、「あとがき」というには内容もボリュームも読み応え抜群の書き下ろしの文章を加えた。まさに、増補決定版! ※この作品は単行本版『スクリーンが待っている』として配信されていた作品の文庫本版です。 -
煩悩ディスタンス
新しい時代の“距離の置き方”を求めて。 人間関係がリセットされ、ソーシャルディスタンスについて考えさせられたコロナ禍の時期。経済の発展を優先させてきた人間は地球との関係を見直すべきでは?と著者は考えた。人間同士にソーシャルディスタンスという物理的な距離ができ、人間以外の万物とのディスタンスを見直すべく、著者は動き出した。まずは、動物園へ──。 人間の業が招いたかのような今回のパンデミックについて、動物たちに謝罪するところからスタートし、観覧車に乗りながらのリモートワーク、海外の大学のオンライン講座、都会を離れた山里での田植え、完璧なソーシャルディスタンスともいえる棺の中のミイラとの対面……密を避けながら、距離や時間、時には次元(?)をも超えてあらゆる取材を遂行する。多くの制約を乗り越えて著者が見つけた、令和を生きるための「距離感」とは。 -
対極
第二回警察小説選考会を騒然とさせた問題作。 警視庁には二つの特殊部隊が存在する。SATとSIT、指揮系統こそ違うものの、現場を同じくすることも多い。 高校時代に腕試しで警察学校に殴り込んだ過去を持つ中田数彦は、合法的に暴れるためにSATに志願した。一方の谷垣浩平は異例の抜擢を経てSIT係長になった。 悪童とエリート。生い立ちも信条もまるで異なる二人が衝突を繰り返しながら「厚生労働省解体」を要求する謎のテロ集団と対峙する。彼らを捜査するうち、日本の医療制度の歪みが明らかになっていく―― 第二回警察小説選考会の場を騒然とさせた問題作。解説は、同賞選考委員にして、『教場』著者である作家・長岡弘樹氏。 ※この作品は単行本版『対極』として配信されていた作品の文庫本版です。 -
女形と針子
明治歌舞伎青春譚、ここに開幕! 全国を回り旅芝居を続ける傍流歌舞伎一座「花房座」。座頭の長女である百多は亡き母に代わり裏方の仕事を一手に担い花房座を陰から支えていた。 百多の頑張りもあり、一座の評判は上々。ついに東京の大きな芝居小屋での興行が決まった。 しかしそんな中、人気の若女形である弟の千多が失踪してしまう。千多なしで次の興行は成り立たない。急遽、百多が弟に化け舞台に立つことになるが、運悪く衣裳屋の職人・暁に正体が露見してしまい――。 女形の「女」と針子の「男」。一座と衣裳屋の危機を救うため、秘密を共有した二人が大舞台に挑む。明治歌舞伎青春譚、ここに開幕! -
鐘を鳴らす子供たち
復興の希望・伝説のラジオドラマの舞台裏。 物語は高度成長期と呼ばれる昭和48年、『鐘の鳴る丘』に出演した当時小学生の一人、良仁への一本の電話から始まる。この日、戦後を代表する劇作家であり、『鐘の鳴る丘』の脚本家・菊井一夫が逝去。電話は菊井の葬儀の知らせだった。知らせを受けて菊井との記憶に思いを馳せる良仁の脳裏には、いつしか「緑の丘の赤い屋根 とんがり帽子の時計台…」と、少年少女たちの歌声が流れ始めていた。 昭和22年。ようやく給食が再開したものの、ほとんどの子どもがいつもお腹を空かせていた時代。東京・練馬区の小学校に通う良仁は親友の祐介と全力で遊びまわる日々を送っていた。そんなある日、良仁と祐介、そして、隣のクラスの実秋を含めた数名が、NHKのラジオ放送劇『鐘の鳴る丘』に出演することに。良仁たちが演じるのは、当時、社会問題となっていた戦後浮浪児の役。戦争への負い目を胸に抱えた大人たちと共に、伝説となるラジオドラマ『鐘の鳴る丘』をつくる日々が始まる。 戦後の混乱期、ラジオが唯一の娯楽ともいえた時代、作り手側に立つことになった子どもたちが見た世界とは。戦争への後悔を抱えた大人達と一緒に希望を模索する日々の行方は・・・。 -
マザー/コンプレックス
地下鉄の“ある事件”を機に母性が暴走する。 蜂須賀恵理子は、悲嘆に暮れている。自慢の息子が痴漢行為を咎められ、逃げようとして地下鉄に轢かれ、死んだのだ。冤罪だと信じる恵理子は、亡き息子のSNSにのめり込み、事件の真相を探ろうと奔走する。 夏川美夏は、激怒している。高校生の娘が電車内で痴漢を捕まえたが、被害には長い間遭っていたというのだ。美しい娘には芸能界で活躍してほしい。週刊誌記者に身辺を嗅ぎ回られ、美夏は苛立つ。 高奈琴絵は、幸せの絶頂から突き落とされる。不妊治療の末、ようやく待望の子供を妊娠した矢先、夫が痴漢をして逮捕されたのだ。琴絵を責める義母に、逆ギレする夫。離婚がちらつくが、一人で子供を育てる自信がなく琴絵は途方に暮れる。 地下鉄で起きたある事件を発端に、歪み、崩壊していく三つの家族。 そして、新たな悲劇が起こる―― 暴走する母性の先に衝撃の結末が待ち受ける、ドメスティック・スリラーの新たなる傑作! -
白鍵と黒鍵の間に ~ジャズピアニスト・エレジー銀座編~
池松壮亮主演の同名映画、原作本。 日本有数の人気ジャズ・ピアニスト・南博が綴る、 爆笑と感動が連続する修業時代の青春回想記。 真面目なクラシックピアノ志望の青年は、 ある日ふと聴いたジャズに魅せられ、人生が一変する。 小岩のキャバレー、六本木のバー、 そして銀座の超高級クラブでのピアニスト生活。 ボスであるバンマスは海千山千のギャンブラー、 ママやホステスは危険な香りを振りまく夜の蝶、 そしてお客は怪しげなバブル紳士や、 「さる組織」の親分に幹部たち……。 欲望と札束が飛び交う夜の銀座で、 青年は四苦八苦しながら人生を学んでゆく。 そして銀座に別れを告げて、 あこがれのアメリカへのジャズ留学を決意するのだった---- 大人気俳優・池松壮亮主演で映像化された同名映画の原作本! 各界から絶賛されて、好評発売中!! (底本 2022年9月発売作品) -
ゴッドドクター 徳田虎雄
稀代の医療革命者の決定版評伝。 徳洲会は巨大で不思議な病院グループである。年商は4201億、職員数3万8000人、病院数71、1日の平均入院患者数1万7300人、外来患者数2万4000人(2017年6月現在)。かくも巨大な病院グループを、徳田虎雄はいかにしてつくりあげたか。 それは「たった一人の反乱」から始まった。高度経済成長のまっただなか、大都市圏でも夜間の救急患者を受け入れる病院は極めて少なかった。アメリカ帰りの徳田は、そこに単身乗り込み、年中無休、24時間誰でも診ると宣言。「日本中に病院を建てる」とぶち上げた。患者を奪われると恐れた医師会の妨害、国政選挙への挑戦を経て、巨大病院グループを築いた徳田だったが、既得権益を持つすべての存在が、彼の敵だった。選挙違反やグループの内紛、資金繰りと外資との相克、そしてALSという大病。次々と襲う困難にも、徳田は強靭な意志で立ち向かう。この男の戦いの軌跡を追う決定版評伝。 -
大沼ワルツ
奇跡の三夫婦が奏でた大恋愛と大家族の物語。 明治時代に、北海道・大沼を開拓した者たちの係留として、大沼の地で自分たちらしく根を張ろうとした小さな母と長身の三兄弟。また、この地を新天地と考えて、第二次大戦後、山梨より順に嫁いでいくことになる、個性溢れる三姉妹。この大家族は、様々な困難に見舞われながらも、この地に新風を注ぎ込んでいく……。そして、母の死に際に、三夫婦に明かされた謎とは? 北海道を舞台に、数々の小説を発表してきた著者が、5年の歳月をかけて紡ぎ上げた、実話をもとにした感動長篇。 ※本書は過去に単行本版として配信された『大沼ワルツ』の文庫版です。 -
空に牡丹
ご先祖に思いを馳せるファミリーヒストリー。 私のご先祖様には花火に魅せられ、一財をつぎ込んで生きた静助さんという人がいる。 ―――時は明治初期。江戸から東京になったが、地方ではいまだ江戸と呼ばれていた時代。その江戸から遠くない村で大地主の次男坊として生まれた静助は、ご一新で世間が大きく変わるなか、何不自由なく暮らしていた。 ある日、静助は母親と出かけた両国の隅田川で打ち上げ花火を見物し、ひと目で心奪われる。江戸の花火屋たちは、より鮮やかな花火を上げるため競い合っているという。 村に戻ってからも花火への情熱が消えない静助は、潤沢な資金を元に職人を雇い、花火作りに夢中になるが、富国強兵へ向かう時代の波が、次第と静助一族を呑み込んでいく……。 ※この作品は、『空に牡丹』(単行本版)の文庫版となります。 -
就職先はネジ屋です
ヤル気が出る!女子社員のモノづくり小説。 就活中のユウ(三輪勇)は、第一志望の商社を最終面接で落とされた。その後、母親が社長を務めるミツワネジ(従業員130名)に正式エントリーして、入社することになった。海外で働きたいと考えるユウにとって、ミツワネジにフィリピン支社があることが大きな志望動機になった。 入社後、ひとり暮らしをはじめたユウ。同期入社は同じく営業に配属された辻の2名だった。ユウは、長谷川螺子兄弟社というネジ会社で三か月の現場研修に入り、「緩み」が生じないようにと、ひと工夫したU字ボルトを作った。 営業の取引先は、ネジを扱う顔なじみの商社ばかりだった。何とか直接メーカーに対して提案型の営業もしたいと思いはじめたユウは、飛び込みでメーカーを回り始めるが、相手にされない。ある日、荒川の河川敷で消波ブロックを作る現場を見たユウは、型枠を締めたり緩めたり簡単にできるボルトを作れないかと考えた。 前例のないことを始めようと行動するユウは、幾度もしがらみと闘いながら、仲間や業界のスペシャリストとともに新しい世界を切り開いていく。 読めばヤル気が出る!新入女子社員のモノづくり小説。文庫オリジナル。 -
仁義なき宅配 ヤマトVS佐川VS日本郵便VSアマゾン
過酷な現場に潜入労働ルポ! いまや日本最大の成長産業とも言われる宅配ビジネス。ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の大手三社は日々、どこよりも「速く安く多く」運ぶための苛烈なシェア争いを行っている。だがその一方で、アマゾンをはじめとするネット通販の「即日宅配」まで可能にする宅配業界の現場は、いままでベールに包まれたままだった。そこで著者は、宅配ドライバーの助手に扮し、あるいは物流センターのバイトとして働くという、「潜入労働ルポ」を敢行する。そこで見えてきた、宅配戦争の「光と影」とは。ユニクロ潜入で話題を呼んだジャーナリストが放つ、衝撃のビジネス・ノンフィクション。文庫化にあたり、本書発売後に発覚したヤマト・佐川のサービス残業問題を追及した補章「残業死闘篇」を大幅書き下ろし。 ※この作品は過去に単行本版として配信されていた同名タイトル の文庫版となります。 -
弾正星
心蕩かす悪の爽快感! 花村時代小説の至宝。 時は戦国、下剋上の世。京都・相国寺近くある三好家の屋敷に、その男松永久秀はいた。得体の知れぬ出自でありながら、茶の湯に通じ、右筆として仕える野心家である。気に食わぬ者は容赦なく首を刎ね、殺害した女を姦通し、権謀術数を駆使して戦国大名へと成り上がっていく。さらには将軍足利義輝を斃し、東大寺大仏殿を焼き討ちにしてしまう。信長ですら畏れた稀代の怪人・松永弾正を突き動かすものは、野望かそれとも……!? 戦国時代を彗星のように駆け抜けた武将の生きざま・死にざまを、「弟」として仕えた丹野蘭十郎の眼を通して活写する。 芥川賞作家・花村萬月氏が戦国時代を舞台に「悪とは何か」を問う新感覚時代小説。皮膚感覚を狂わせる暴力に戦慄を覚え、匂い立つようなエロスに耽溺する物語世界はますます磨かれ、かつまた、悪業の限りを尽くす主人公を愛嬌たっぷりに描き、読了後に寂寥感すら抱かせる筆運びは圧巻です。「突き抜ける悪の爽快感」はまさに花村時代小説の至宝といえます。 単行本が発売された2014年には、「この時代小説がすごい! 2015年版」で4位に、また、週刊朝日の「決定! 歴史・時代小説ベスト10」で3位にランクインしました。 カバーイラストは人気イラストレーター・寺田克也氏です。 -
夏の雷音
神保町から消えた名器を巡り殺人事件が発生。 神保町のギターショップから消えた1億2000万円のエレキギター。それはアメリカのオークションで落札されたギブソン58という幻の名器だった。盗難にあった店のオーナーはその後謎の死を遂げる……。神保町にある明央大学法学部准教授の吾妻幹は生まれも育ちも神保町。愛する街で起こった謎の殺人事件を追跡することに。教え子の女子大生を助手にして調べていくうちに億単位の値がつくヴィンテージギター業界の内情、オークションの世界のからくりを知る。そんな吾妻の前に地元神田署の刑事が立ちはだかるが……。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『夏の雷音』 の文庫版となります。 -
鸚鵡楼の惨劇
“イヤミスの女王”の最も危険なサスペンス。 1962年、西新宿。十二社の花街に建つ洋館「鸚鵡楼」で惨殺事件が発生する。しかし、その記録は闇の中に葬られた。 時は流れて、バブル全盛の1991年。鸚鵡楼の跡地に建った超高級マンション「ベルヴェデーレ・パロット」でセレブライフを送る人気エッセイストの蜂塚沙保里は、強い恐怖にとらわれていた。「私は将来、息子に殺される」――それは、沙保里の人生唯一の“汚点”とも言える男の呪縛だった。 そして嵐の夜、セレブママたちが集うチャリティ・バザーの最中に、第二の惨劇が幕を開ける。 2013年まで半世紀にわたり、因縁の地で繰り返し起きる忌まわしき事件。その全貌が明らかになる時、かつてない驚愕と戦慄に襲われる!! 大ベストセラー『殺人鬼フジコの衝動』をはじめ、“イヤミスの女王”として女性を中心に熱狂的な支持を受ける著者が放った、最も危険なミステリー。 -
いだてん剣法 渡世人 瀬越しの半六(小学館文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 尊皇攘夷の嵐が吹き荒れる幕末。半六は、若い頃に些細なことで人を斬り、藩を追われ博徒となった。別名「頼まれの半六」。文でも金子でも証文でも、恩義の依頼は必ず届ける任侠界の飛脚屋だった。自らを狙った追っ手を殺めたところ、その人物から金子と手紙を預かった。相手の元水戸藩士・佐野半弥が京都に向かったことを知り、東海道を進んだ。京都で岩倉具視の世話になっていた半六は、岩倉を襲撃した水戸浪士と戦い、そのなかにいた佐野と会う。剣を振るえばめっぽう強い半六が、渡世の義理で街道筋を駆け抜ける股旅物の快心作。 -
法然の哀しみ(小学館文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 日本仏教の祖であり、一生不犯の聖人といわれる法然が救おうとした人々は、学もなく戒も守れない凡夫や女人たちであった。法然はなぜ新しい仏教を立て、末法の世に信仰の光をあてようとしたのか。法然には、少年時代に負った心の疵があり、人生に深い哀しみが秘められていた…。 知の巨人梅原猛が法然の哀しみの謎と人間像に鋭く迫り、真の平等思想を今、蘇らせる。構想10年、1300枚、入魂の大作! -
挑戦 巨大外資(小学館文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 1970年、世界的コングロマリット「ワーナー・パーク」の日本法人に経理本部長としてヘッドハンティングされた池田岑行は、入社早々にしてメーンバンクの変更、経理部門の再編など、停滞していた社内に次々と改革を成し遂げる。しかし、その裏で彼を待ち受けていたものは、追い落としを図ろうとするライバルたちの卑劣な罠だった-。公私混同著しい上司との対決、陰謀と策略渦巻く、一瞬の隙も許さぬ人事抗争、相次ぐCEOの解任…。"非情の外資"を、その卓越した財務戦略で30年にわたって生き抜いた唯一無二の日本人、「奇蹟のCFO」と呼ばれた男の目をとおして見た、巨大外資企業の真実。 -
戦中派復興日記
20代最後の2年を綴った戦後日記第4弾! 昭和26~27年。山田風太郎が20代最後にして独身生活最後の2年間を精力的に過ごした2年間を綴っている。 〈夜、成城の横溝氏たずねのんでいるうち前後不覚、気がつくと、どこともしれぬ深夜の町をフラフラ歩いていた。眼鏡消失、額にけがして血だらけ、金も消失。さかんにお巡りにトッチメられ、朝ヘトヘトになってかえる(昭和26年3月9日)〉 〈およそ日本民族の最大の弱点は科学的精神の欠如だろう。換言すれば推理力による把捉を重んじないという性向だろう。これを矯正するために探偵小説は一臂の力をかし得るはずではないか。日本の民衆に推理という精神作用がいかに興味あるものであるか、これを知らせるために探偵小説をかくという気概があってもよいではないか(昭和26年6月23日)〉 〈概していえば余は肉体でかく芸術家を軽蔑する。肉体でかく、とは肉体小説をかくという意味ではない。鈍で、ただ丈夫だけで押しまくるような作家である。小説でいえば田村泰次郎。余は頭でかく作家である。而して余は感性でかく作家には全面的に降服せざるを得ない。例えば太宰治(昭和27年5月10日)〉 終戦から6年、戦後日記の掉尾を飾るシリーズ第4弾。 -
駅からお気軽ハイキング東西95コース(小学館文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 いま、「駅からハイカー」がふえている。郊外にのびるJR、私鉄各社の車中には、土日を問わず、カラフルな装備の老若男女の姿が目につくようになってきた。健康によく、しかもお金がかからない。本書ではすべてのコースをオールカラーの地図と写真で紹介。さらに花・食・みやげ・温泉などの情報をアイコンと文字情報でスッキリ表示。最寄駅の駅員さんや観光課の方のアドバイスも掲載、ハンディタイプながら、活用度の高さにビックリ。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。 -
ヒトラー時代のデザイン(小学館文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 全世界に恐怖と惨劇を巻き起こしたナチス第三帝国。この国家は、大衆を相手にした宣伝に力を注ぎ、過った方向に著しい効果をあげた。しかし、その実態を伝えてくれる資料は極めて少ない。国民を「負」に煽動して一致団結させ、世界に大きな悲劇をもたらしたものは何か?その歴史を理解するため、国家を維持、拡大する目的をもって発行、流布されたナチス・ドイツ時代の印刷物を大系的に分類して紹介する。本書は、デザインが「国家の意志」に利用され、過ちを犯した歴史の経過を伝えるためのガイドである。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。 -
0マイル
父と子のふたり旅が紡ぐ新感覚ロードノベル。 かつて新進気鋭の写真家として脚光を浴びた吉川士朗は、出張中に身重の妻が緊急手術をしたことが原因で、長期の旅行を伴う撮影をやめてしまった。日々の仕事に埋没していた折、旧知の編集長から米国フロリダを旅する紀行写真の企画を持ちかけられる。これは「最後のチャンス」かもしれない……。そんな思いを抱きながら、病弱の妻を日本に残して、小学2年生の息子・登士を「助手」として連れていくことになった。 「世界でいちばん美しい道」を息子と一緒に見にいきたい----。マイアミ国際空港から米本土最南端「0(ゼロ)マイルの街」キーウエストを目指してドライブする「ふたり旅」。ホテル内を無断で撮影しようとして警備員に拘束されたり、夜の繁華街で息子が行方不明になったりと、トラブルの連続で思うように仕事ができない士朗は、つい息子にきつくあたってしまう。しかし、些細なことでケンカをしながらも、旅先で様々な人たちとの出会いを経て、「助手」から「相棒」へと、親子の距離も少しずつ変わっていく。そして「世界でいちばん美しい道」の果てで、士朗たちが出会ったのは……!? 父と息子の交流を描いた感涙必至の紀行小説、待望の電子化。 【ご注意】※この作品はカラー写真が含まれます。 -
欲望のメディア
映像革命を描いてネット社会到来を予言! 都知事になる以前からツイッターを始めていた著者。なぜインタラクティブな(双方向性の)情報発信にいち早く着目したのか? それは、戦後急速に普及したテレビの本質を、本書の執筆過程で研究しつくしたからだった。 テレビ草創期の技術者群像から、正力松太郎、力道山、田中角栄までを追い、映像のもつ魅力と利権を徹底検証。そして物語は、ネット社会到来の予兆ともいえる、あの事件の現場で結ばれる・・・。昭和から平成にかけて、緻密な取材と卓越した考察で日本の未来を予見した、「ミカド三部作」の完結編! -
蒼ざめた眠り
各紙絶賛の隠れた名作、ついに電子化! 日経、毎日、中日新聞、週刊現代、週刊文春、週刊新潮ほか、二十媒体以上で取りあげられたハードボイルドミステリ巨編が、ついに電子化。 死にかけた海辺の町にもちあがった空港建設計画。町は真っ二つに割れていた。そんな中、辰巳翔一は廃ホテルを撮影中、反対派の女性ジャーナリストの絞殺死体を発見した。殺害女性の元夫で地元新聞の記者をしている安昼のたっての願いで、辰巳は元探偵である経歴を買われ、事件の解決を手助けして欲しいと頼まれる。簡単な事件に見えたが、しかし事態は二転三転し、辰巳自身想像すらしなかった事件の闇に絡め取られていく。 疲弊する共同体、己が欲得に溺れる人間たち、希望の見えない日本という状況を活写しつつ、ハードボイルドの物語を描ききった著者渾身のミステリ巨編! -
戦中派闇市日記
医学生作家となった山田風太郎誕生の2年間 昭和22年~23年。25歳の青年は東京医学専門学校(現在の東京医科大学)で試験と実習に追われる傍ら、前年書き上げて探偵小説専門誌に投稿した『達磨峠の事件』が入選、人生の大きな転換期を迎えていた。 〈むずかしい。小説の苦しさを初めて知った(昭和22年3月30日)〉 〈新憲法施行の祝日だそうな――。冬に逆戻りしたような冷たい雨、風! ザマ見やがれッてんだ。推理小説「歯車」(仮題)構成す、『植物性神経外科』読(昭和22年5月3日)〉 〈朝、江戸川氏より明元旦午後より夜にかけ遊びに来ぬかとのハガキ来る。ひるごろ、ビヨウキエンキスルとの意の電報来る。この年末の忙しいのに乱歩さん、何をマゴマゴひとりで騒いでいるんじゃ(昭和22年12月31日)〉 探偵小説の重鎮・江戸川乱歩との交流、氏に宛てた手紙の草稿、食糧不足が続く占領下での日常、東京裁判の判決、殺到する小説執筆の依頼……青春の只中で、作家への道を歩み始めた日々と戦後日本を感性豊かに綴る。医学生・山田誠也から作家・山田風太郎へ――。混乱の渦中に記された、戦後最大の物語作家誕生の記録。『戦中派焼け跡日記』に続く、山田風太郎戦後日記シリーズ第2弾。 -
戦中派焼け跡日記
昭和21年の日本を克明に綴った傑作日記。 昭和21年。のちに山田風太郎として、さまざまな人気作品を世に送り出すことになる希代の物語作家は、そのとき、24歳の医学生だった。勉学に勤しみながらも、大量の本と映画に囲まれていた。 〈吾々はこの前途に全く光のない暗黒の惨憺たる日本に生きている。聞こえるもの飢餓の呻きと「戦争犯罪人」への罵倒と、勝利者への卑屈な追従の声ばかりだ〉 激変する情勢、占領下での厳しい暮らし、東京裁判と天皇の巡幸、変節する人々の価値観……。 激動の一年を克明に綴りながら、透徹した目で何を見、何を考えていたのか。 第一級の昭和史資料が、ついに電子化。 『戦中派虫けら日記』『戦中派不戦日記』に続く、山田風太郎の戦後日記の第一弾。 -
長生き競争!
日本初? 笑って泣けるお年寄りファンタジー 「どうせなら金を賭けないか? 誰が一番長生きするか」 聡、弘、明男、正輝、博夫、規子の6人は、小学校時代からの幼なじみの76歳。全員ヒマな上、比較的元気なので、時折同窓会を開いている。しかし話題は、暗いものばかり。そんなある日、6人の中でも最も明るくマッチョな明男がそんなラテンな提案をする。皮肉にも、酔狂な賭けを通じて彼らはお互いのことをよく知るようになるのだが……。生と死、老いと人生を切なくもユーモラスに描き、高齢化社会を希望で照らす、ヒューマン・エンタテインメント。賭け金総額五千七百万円、『長生き競争!』ここに開幕。 -
私はいったい、何と闘っているのか
2021年12月安田顕主演映画化原作。 家に遊びに来た長女の彼氏にいいところを見せるために考えたヘネシー作戦とは? 息子を野球とサッカーの史上初の二刀流に育てるための前代未聞の秘策とは? そして、念願のスーパー店長への長く険しい道の果てに待っていた、予想外の結末とは? 伊澤春男、45歳。スーパー勤務。一見平凡な日常は、きょうも彼の脳内で戦場と化す。 甘えも嫉妬も憤りも悔しさも、すべてを強がりのオブラートに包み込んで、男は深夜、なじみの定食屋のカツカレーを全力で喰らい尽くす。きょうも、妻が、娘が、息子が待っているはずの我が家が遠い― ※この作品は単行本版『私はいったい、何と闘っているのか』として配信されていた作品の文庫本版です。 -
漫画ひりひり
現代のトキワ荘。漫画家青春群像活劇。 手塚治虫に憧れた高校球児・細川歩は、部活引退後、将来の夢を漫画家に定める。平成元年4月、合格を果たした大分にある鳥羽デザイン専門学校漫画コースに無事入学。喜びも束の間、専門学校で研鑽を積んだからと言って必ずしも漫画家になれるわけではないという厳しい現実をつきつけられる。新しい友達はできたはいいが、同時に漫画家を目指すライバルという状況になかなか馴染めないでいる歩だった。 何度も投稿するのにデビューできない者、途中でドロップアウトする者、在学中にデビューを飾り東京へ向かう者・・・。厳しすぎる選別を受ける友人達。果たして歩は夢を実現することができるのか? 30年後の平成31年。再会を果たした同期の仲間たちは、どんな人生を歩んだのか。漫画に人生をかけた少年たちの感涙必至の青春群像活劇。 解説は北上次郎さん ※この作品は単行本版『漫画ひりひり』として配信されていた作品の文庫本版です。 -
孫むすめ捕物帳 かざり飴
かわいい孫ふたりが老同心のお手伝い! 沖田柄十郎は南町奉行所の老同心だ。 いつも溜まり部屋でウトウトしているため、人呼んで、廻らず方の窓際同心。 そんな沖田にも、かわいい盛りの孫がふたりいる。「とら」と「くま」で、いとこ同士だ。 とらは、武芸指南役の父を持つ、十二歳のお転婆娘で、剣は滅法強く、子ども相手には負け知らず。 九歳のくまは、天文方に勤める父の才能を継いで抜群に賢く、蘭語にも堪能だ。 ふたりはいつも奉行所まで歩いて来ては合図の鳩笛を吹き、「じいじ様」を呼び出すのだが、これが沖田にとって嬉しくて仕方ない。 なにせ、目に入れても痛くない孫ふたりに懐かれているのだから。 今日もふたりを連れて日本橋まで足を伸ばせば、やはりおやつに飴をねだってくる。 沖田は顔をとろかしつつ、馴染みの飴細工売りに注文すると、最近新参の細工師に客を取られているというではないか。 励まして別れたはいいが、翌朝、飴細工売りが殺されたとの報せが入る……。 ふたりの孫は、日頃厄介者扱いされているじいじ様に手柄を立てさせてやりたいと、なんと岡っ引きを買って出て!? -
クソみたいな理由で無人島に遭難したら人生が変わった件
ワケあって、無人島生活、始まる!? 会社員をしながらネット上に漫画を投稿する保木健人は、取材旅行と称して沖縄にやってきた。さっそく海で“取材”を楽しむ保木だが、海中で意識を失ってしまい、気がつけばそこは……無人島だった! 島には売れない元ホスト、底辺ユーチューバー、パパ活ギャル等々、個性的な男女6人が同じように流されていた。灼熱の暑さの中、水もない現状に7人は血みどろの争いを始める、かと思いきや。 「俺たち、結構運がいいんじゃね?」と、皆でサバイバル生活を楽しみはじめ――。 釣りに火おこし、芋掘りに船造り!? 都会では味わえない、笑って泣ける無人島脱出物語! -
親子鷹十手日和
魚菜には包丁を揮い、悪党には剣を振るう! かつて、「詰碁同心」と呼ばれ、町奉行所の定廻りとして捕物に辣腕を振るった谷岡祥兵衛は、いまでは妻の紫乃とふたり、隠居に暮らす身だ。 若い頃に食いしん坊同士で意気投合、夫婦になってから幾年月。健やかに生まれ、馬鹿正直に育った息子の誠四郎に家督を譲り、気の利いた美しい春霞を嫁に迎え、気楽な余生を過ごしている。 今日も近所の子たちに書を教えたり、玩具を作ったりしていると、誠四郎が探索の相談にやって来た。 駒込で旅道具を売る〈笠の屋〉の主人・弥平が殺されたというのだ。框に倒れていた亡骸の腹に突き立っていたのは、凶器として珍しいと言える剪定鋏。 そして盗まれたのは、たったの一両だけらしい。 娘の佐代によれば、いつも袱紗に二十両を包んで、茶箪笥の抽斗に入れていたが、十九両が残っているというのだが――。 不可解な事件に父子で立ち向かう、篤い人情の通う、書き下ろし連作捕物帖。 -
豊田章男が愛したテストドライバー
創業家社長と老エンジニアの企業再生物語。 組織とは? 経営とは? 人事とは? すべての答えが、このストーリーにある―― 「運転のことも分からない人に、クルマのことをああだこうだと言われたくない」 豊田章男にとってテストドライバー・成瀬弘との出会いは、衝撃だった。叱責のあと成瀬は続けた。「月に一度でもいい、もしその気があるなら、俺が運転を教えるよ」 こうして始まったドライビング・レッスンを通じ、豊田は「クルマとは何か」「ものづくりとは何か」を学んでいく。豊田の社長就任から約1年後の2010年6月23日、役目を終えるように、成瀬は67年の生涯を終えた。 <まさに、事実は小説より奇なり。そして、実際に起きてしまった出来事は、時として、つくりものの物語をはるかに凌ぐドラマティックな展開を見せる。成瀬氏と豊田社長もそうだった>(解説・重松清) 59年ぶりの赤字転落、レクサス暴走事故ほか、窮地に陥った巨大企業の再生物語。 ※この作品は単行本版として配信されていた作品の文庫本版です。 -
刑事仙道 見取り捜査 京都御朱印巡り殺人事件
捜査は記憶力が9割! 2千人を忘れぬ刑事。 仙道健太郎は指名手配犯の顔を記憶し、街中で見つけ出す、見取り捜査を専門としている警視庁に所属する敏腕刑事だ。 2千を超える顔に加え、癖まで覚えているため、同僚に比べて、圧倒的に高い検挙率を上げている。 今日は久しぶりに休暇を使い、京都まで一人旅にやって来た仙道だったが、松原通を清水寺から八坂神社へ向かう途中、一人の男に目が釘づけになった。 どうやら男は、15年前に東京都内で発生した殺人事件の犯人らしいのだ。 一瞬で観光気分が吹き飛んだ仙道。 だが、急に一人娘の春香から電話がかかってきてしまう。 なんと偶然、春香も京都に来ていて、連れの女子大生がストーカーの嫌がらせにあって、困っているという。 指名手配犯らしき男と、助けを求めてきた娘との板挟みになった仙道は……。 旅行に出れば事件にぶつかってしまう見取り捜査の敏腕刑事を、実力派の新人が描く、旅情警察小説! -
警視庁特殊潜工班 ファントム
「すでに死せる者」同士の果てしなき戦い! 新興宗教団体を張り込んでいた、警視庁公安捜査第十一係の宮守隼人は、リストに載っていない、怪しげな男を尾行しはじめた。 男は賃貸マンション六階の一室を訪れると、玄関先でいきなり住人を刺殺。 宮守は急ぎ現場に駆けつけるが、すでに男の姿は掻き消えていた。 が、手摺り越しに眼下の道路を確認した宮守の目に入ってきたのは、男の墜落死体。 なぜ、男は堕ちたのか? 住人が刺殺された直後、一瞬だけ感じた、鋭利な視線が関係しているのか――。 そして、警察署の死体安置所に収容された男の顔を間近で見た宮守は動揺する。 九年前に起こったある出来事が元で、脳裡に刻まれた男らしいのだ。 上司の目から逃れるように、独自に捜査を始める宮守だったが、不審な影が執拗にまとわりついてくる。 敵なのか味方なのか? 嫌な予感を覚える宮守に、やがて危機が訪れ……。 人が覗けない闇社会で戦う、ハードな警察小説! 書き下ろし長編。 -
鋳物屋なんでもつくれます
女性鋳物師の奮闘を描く痛快モノづくり小説。 祖父・勇三が起こした下町の町工場「清澄鋳造」で働くルカ(清澄流花)は、営業担当ながら時には自ら流し入れなどの現場作業も行う“鋳物オタク”だ。丁寧なモノづくりを信条に長年培ってきた会社の強味が時代遅れとされ、単価の引き下げや納期の短縮を求められた末に、相次いで発注を打ち切られてしまい、大ピンチに! 瀕死の会社を立て直すため、ルカは大胆な改革を考える。 今までのやり方へのこだわりや、“経験とカン”を誇るベテラン職人たちの反発。困難に立ち向かう中で、亡き祖父だったら……と思い巡らすルカ。特攻隊の生き残りにして、会社を起こし、高度成長期の中で発展させていったその足跡を辿っていくと、これまで知らなかった勇三の人生が浮かび上がってくるのだった。さらに、時代を超えて輝きを放つ、二つの“東京オリンピック”。 変わっていかないと。そう、変わり続けないと。 ルカは、新しい工法や鋳物の概念を超えた新素材の商品や、物語のモノづくりなどに挑戦していく。東京の下町を舞台に、女性鋳物師の奮闘を描き、 鋳物の新しい可能性を見せてくれる痛快モノづくり小説。 -
勝ちたければ歴史に学べ ~野村克也、知の野球史~
野村克也しか書けない「学べるプロ野球史」。 ベーブ・ルースやルー・ゲーリックを中心とするメジャーリーグ選抜が来日し、全日本軍と戦い、沢村栄治が快投を見せた翌1935年、職業野球チーム「大日本東京野球倶楽部」が発足した。日本プロ野球の誕生である。 その1935年は、野村克也氏誕生の年でもある。 「私の人生は、日本プロ野球の歴史にほぼ重なる。ということはつまり、プロ野球界で起こった出来事の大部分を、当事者として体験、あるいはこの目と耳で見聞きしてきたといっても過言ではない。プロ野球で起こったさまざまな出来事について、記憶と記録を残しておくことは、私の責務である」(「はじめに」より) 沢村栄治から、ON,イチロー、大谷翔平ら歴代の名選手や日本シリーズ、オールスターゲームの裏エピソードと、ドラフト、FA制度の問題点、野球選手とお金の関係、マスコミとの付き合い方、野村スコープ誕生秘話、日本人メジャーリーガー論などグラウンド外での野村氏の持論が満載。『野村ノート』と合わせてぜひ読みたい、野村ファン、そして全野球ファン必読の、「学べる」日本プロ野球史。 ※この作品は過去に単行本版として配信した『私のプロ野球80年史』の文庫版です。 -
十津川警部捜査行 愛と哀しみのみちのく特急
十津川シリーズの秀作五作を収めた短編集。 十津川警部シリーズには、多くの長編とともに味わい深い短篇も多い。本作は、東北地方を舞台にした秀作5作を収録しています。 「ゆうづる5号殺人事件」は、東京駅に着いた東海道新幹線で忘れものが見つかった所から話が始まります。その所持人である男性が亡くなっていることがわかります。調べを進めると、その後、被害者の関係者である女性の死体が阿武隈川で発見されました。容疑者の存在が浮かんで来ますが、どちらも犯行時間にアリバイがありました。容疑者の企てをどう見破るのか!? 「急行べにばな殺人事件」は、十津川の部下である亀井が容疑者となってしまうという驚きの展開です。高校の同窓会に出席した亀井は、次の日に別れた同級生が急行べにばなで殺されたことを知ります。そして、犯人ではないかと疑われ、留置されてしまいます。ここにも、容疑者にはアリバイがあるのですが……。 既に廃止されてしまった「ゆうづる」「べにばな」「あいづ」が登場。鉄道ファンには懐かしく感じることと思います。 十津川警部の活躍を、お楽しみ下さい。 -
月蝕 在原業平歌解き譚
キャラ萌え必至!の平安王朝ミステリー。 和歌の達人にして、宮中一の色男である在原業平は、生意気盛りの惟喬親王に懐かれ、親族として面倒を見ていた。しかし、権勢を誇る藤原良房の娘明子に惟喬親王の異母弟である惟仁親王が誕生し、皇位継承を巡って暗雲が立ちこめる。直に、惟喬親王や母の静子に身の危険が迫るようになった。 そのころ、惟喬親王に静子の縁者という香澄が仕えるようになった。ある日、香澄から藤原家の陰謀が隠されているという謎の和歌の秘密をあばいて欲しいと言われる。業平は、陰陽師の行貞とともに和歌の謎を解き明かすとともに、隠されていた書状を発見する。それは、藤原家が権力の中枢に食い込むためにしてきた、闇の歴史が記されたものだった――。 惟喬親王を亡き者にしようとする勢力から、親王を守ることができるのか。 在原業平と親友の陰陽師葛木行貞が活躍する、平安王朝ミステリー。 文庫オリジナル版を電子化。 -
片翼だけの天使(小学館文庫)
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 四十代半ばの独身作家は、気晴らしのつもりで出かけたソープランドで、天使のような韓国人女性と知り合う。舌足らずで一途な彼女と作家の、国境や立場を超えた何ものにもとらわれない純粋な愛を描く恋愛小説の傑作。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。 -
命舞
リアルで熱い!友情と恋の芸道男子小説。 知り合ったばかりの清香に誘われて、興味もない日本舞踊の発表会を見学した大学一年生の駿介。「吉野山」を清香とともに舞う男、吉樹から目が離せなくなった駿介は、まるで冴えない自分と華やかな舞台で堂々と踊る吉樹とを比べてショックを受ける。そのまま日舞教室に通いはじめた駿介は、吉樹が師匠の息子で名取でもあると知るが、吉樹は無愛想で駿介に対しても素っ気ない。熱い性格の駿介はまったく気が合わず、衝突する日々が続く。しかも清香は吉樹を気にしている様子で、モテない男としてのコンプレックスを刺激される。憎いライバルの吉樹だが、彼の踊りの素晴らしさだけは認めざるを得ず、駿介はもやもやするばかりで――。 芸事にはまったく縁のなかった駿介が飛び込んだ、厳しくも魅力的な日舞の世界。清香に認められるために必死で努力を続ける駿介は、いつしか日舞の魅力そのものに取りつかれていく――。 面白さ、国宝級! 日舞の名取でもある著者がリアルに熱く描く、友情と恋の芸道男子小説! ※この作品は過去に単行本として配信されていた『いのち短し、踊れよ男子』を改題した文庫版です。 -
帰る家もなく
今はもういない、大切な人に会いに行く。 〈家族を持たない私に、帰るべき家はない。気ままに転居をくり返してきて、いまも仮住まいをつづけているような気分だ。私に帰る家はないけれど、これから旅する場所はいくらでもある。〉──あとがき ノンフィクションを書くために、ゆかりのある人や土地をたずねて旅を続けるなかで呼び起こされる過去の記憶や懐かしい人びと──。沖縄にルーツをもつ自身の家族の物語から、近現代史にまつわる論考、台湾・韓国の芸術家をめぐる紀行や、取材・執筆の日常を綴った掌編など、読むほどに旅愁がつのる珠玉のエッセイ集。文庫化にあたって、新たに「証言する木」「帰ってきた王の肖像画」など4編を収録している。 〈私が知る恵姐はいつも人に囲まれていた。特に、彼女を慕う女性は多い。その仲睦まじさは、家庭の相談事や愚痴を長老に聞いてもらいたくて、アジアのどこかの井戸端に女性たちが集まる光景を彷彿させた。[中略] 沖縄という独自のアイデンティティと誇りを持つがゆえに、東京にいても漠然と抱き続ける違和感。けれども、どこにいても逃れられない、彼女の異邦人としてのまなざしは、旅に出ると一転して強力な矛と盾となる。そのゆらぎは、行った先々で、その場所からちょっとはみ出してしまった人を磁石のように引き寄せる。ちょうど、私が引き寄せられたように。〉──解説・星野博美 -
十津川警部捜査行 宮古行「快速リアス」殺人事件
ローカル線で起きた4つの不可解な殺人事件! 「仕事がほしい。危ないことでも引き受ける」 掲示板を通じて仕事を得た前科二犯の荒木圭介は、200万円の報酬欲しさに、指定された盛岡発の「快速リアス」に乗った。目的地の宮古駅に到着するという頃に、死んでいるのが発見されて……表題作をはじめ、北から南まで、十津川警部が真実を求めて奔走する、 極上のローカルミステリー全四編! 日本最南端の西大山駅のホームで警視庁捜査一課のベテラン刑事が射殺された。彼はなぜそこへ行ったのか。娘の証言から彼がある大きな仕事に関わっていることが分かり……(「小さな駅の大きな事件」) 元警視庁の刑事が、函館本線・渡島大野駅付近の線路際で死んでいたのを発見された。そのポケットにはなぜか上りの特急「おおとり」の切符が入っていて……(「殺意の『函館本線』」) 通勤のために箱根登山鉄道を利用している29歳のホテルマン。ある日、車内で声をかけられた男から相談を持ち掛けられるが、それは「姿を消した妹を探してほしい」というものだった……(「殺意を運ぶあじさい電車」) -
破夏
『地面師たち』著者による最“恐”スリラー! いじめをきっかけに不登校となっていた中学生の進は、親の勧めで夏の2ヶ月を沖縄の離島で過ごすことになった。美しい海の前に建つ豪奢な家で、つかの間心を癒す進だったが、日々課される「修練」の過酷さは徐々にエスカレートしていく。 夜中に聞こえる不可解な悲鳴、儀式に使われたかのような部屋、消えた少女、豚小屋で異臭を放つ肉片。進は命がけの脱走を図るが……。狂気をおびた大人の欲望が、進の運命を歪めていく。底無しの闇に、あなたは耐えられるか。 作家の橘玲氏も大絶賛!積水ハウスの事件をモデルにした『地面師たち』で業界内外を震撼させた著者が、意を決して挑んだ新たなサスペンス・スリラー!! ※この作品は過去に単行本として配信されていた『夏が破れる』 の文庫版となります。 -
十津川警部 呉・広島ダブル殺人事件
戦後混乱期の複雑な人間関係が事件の発端に。 警視庁捜査一課の若手刑事・市橋大樹は、妻を早くに亡くした94歳の祖父・勝之介と同居している。その祖父の頼みで呉・広島の写真を撮るため、市橋は二日間の旅行に出ることになった。予科練卒業後に青春時代を過ごした土地の写真を見て楽しみたい、という入院中の祖父の願いを叶えるためだった。初日の夜、泊まった呉の旅館で身元不明の中年男性が殺された。その所持品の中に祖父・勝之介とのつながりを思わせるものが見つかる。東京に戻った市橋が祖父の元を訪れたその翌日、祖父が病室から姿を消してしまう。そして祖父は、広島で何者かに襲われて怪我を負い、その数日後殺害されてしまった。祖父はなぜ広島に行き、殺されることになってしまったのか。呉の事件との関連性は……。 市川が十津川警部と共に二つの事件を追ううちに、ある女性の存在が浮上する。そして捜査は思わぬ展開を見せはじめ……。戦争で生き残ってしまった者の思い、原爆による戦友の死、戦後混乱期を生きた人々の遠い記憶から、十津川警部が二つの殺人事件の真実を炙り出す!! -
日下警部補シリーズ
41年目の誘拐再捜査! 連続ドラマ化! 東名高速道路の裾野バス停付近で、高齢男性の遺体が発見された。事件を捜査する静岡県警裾野警察署の日下悟警部補は、被害者・須藤勲の長男・尾畑守が、昭和49年に誘拐死体遺棄事件に巻き込まれていたことを知る。誘拐事件は、時効直前の昭和63年に再捜査が行われていた。日下は、再捜査の陣頭指揮を取った当時の管理官・重藤成一郎元警視に捜査への協力を願い出る。 平成と昭和、時代を越えた刑事たちの熱い思いは「真犯人」に届くのか。二度敗北を喫した静岡県警の意地と矜持を賭けた三度目の捜査が始まる! -
イシュタムの手 法医学教授・上杉永久子
現役解剖技官が描く、リアル法医学ミステリ。 大学受験に失敗し、東京の実家を出て秋田医科大学に進学した南雲瞬平。ある出来事をきっかけに、大学卒業後は博士課程に進み、法医学教室に所属している。秋田県内で発見された異状死体の法医解剖は全てここで行われる。上司の上杉永久子教授は自殺研究の第一人者だ。抜群の解剖技術と観察眼を持ち、死者と死者を見送る者への敬意を尊重する一方、その想いが先走り、周囲を振り回すこともたびたびだった。 年末、運び込まれてきたのは二体の焼死体だった。高齢で寝たきりの妻とその夫とみられる。無理心中事案と思われていたが、上杉は両者の臓器に似たようなポリープがあることに着目、警察にある指示を出した。これにより、意外な事実が明らかになり――。 一家の食中毒事案、生後二か月の乳児の死亡事案、夏祭りでの毒物混入事案、そして、南雲の過去に起きたある人物の死にまつわる衝撃的な出来事。常識に縛られない上杉と、執刀医を目指す南雲のコンビが事件の真相に迫る。 現役解剖技官が描く、司法解剖のリアル。そして、自然豊かな秋田の風物や風景。圧倒的な描写力で、私たちの隣にある「死」について深く考えさせられる、新たな領域に踏み込む法医学ミステリ。 -
バレエ・ミステリー
嫉妬と愛憎渦巻くバレエ・ミステリー! 東京グランド・バレエ団の創立15周年記念公演の演目が「ジゼル」に決定し、如月花音は準主役のミルタに抜擢される。このバレエ団では15年前、ジゼル役のプリマ・姫宮真由美が代役の紅林嶺衣奈を襲った末に死亡する事件が起き、「ジゼル」はタブーとなっていた。 そんな矢先、目撃された真由美の亡霊。公演の準備を進める中、配役の変更で団員の間には不協和音が生じ、不可解な事件が相次いで……。 これはすべて真由美の“呪い”なのか? 「ジゼル」の封印を解いた時、悲劇的な死を遂げたプリマの想いが甦る――!! 嫉妬と愛憎渦巻く、小説版『ブラック・スワン』がここに誕生。 華麗なるバレエ・ミステリー開幕! ※この作品は単行本版『ジゼル』として配信されていた作品の文庫本版です。 -
ふるさとを創った男 唱歌誕生
唱歌誕生の影に存在した壮大な人間ドラマ。 「僕」は、島崎藤村の「千曲川旅情の歌」への興味と、『破戒』が生まれるまでの道筋をつまびらかにしておきたいという思いから、真宗寺を訪れる。真宗寺は、『破戒』に登場する蓮華寺のモデルとなった寺である。藤村は、小説の取材(であることは、そのとき隠していたのだが)で、真宗寺を数回訪れていたのだ。しかし、住職の姉、武子から話を聞き、調査を進める中で、「僕」は、真宗寺に眠るもう一つの物語の存在に気づく。それは、かつて真宗寺に下宿し、寺の娘、鶴江と結婚してのち、「故郷」「朧月夜」「紅葉」「春の小川」を生み出した高野辰之の隠された生涯に迫る物語であった。 長きにわたり作者不詳とされた文部省唱歌。彼はなぜ、唱歌を作詞することになったのか。その謎を解くため、「僕」は、上京後の辰之の足取りを追い、作曲を担当した岡野貞一の生涯をも明らかにしていく。 さらに、西本願寺第二十二世門主で大正天皇の義兄となり、三回にわたりシルクロード探検隊を派遣した大谷光瑞、藤村作『椰子の葉陰』のモデルとなった藤井宣正、そして、真宗寺の娘たち……。近代化・欧米化の波に追われた明治後期から昭和初期を生きた人々の生き様と夢が描かれる。人間味溢れる壮大な物語。 ※こちらの作品は配信中の【猪瀬直樹電子著作集「日本の近代」第9巻 唱歌誕生 ふるさとを創った男】に改稿とあとがきを加えた文庫版です。 -
紛争地の看護師
戦場を照らすルポルタージュ。 2010年「国境なき医師団」に参加以来、20回近い海外派遣を経験した著者による生と死のドキュメント。 イラク、イエメン、南スーダンなど紛争地で看護師として活動した著者は、戦禍の市民に寄り添いながら為政者の愚かさを思う。医療で戦争は止められない――思い立った著者は一時はジャーナリストへの転身を考えるも、シリアで手術後の患者の笑顔に接し、自らの使命を確かめた。 単行本上梓後は現場から退き、採用などに携わる事務局職員となった。しかし、2021年、米軍撤退とともにタリバンが復権したアフガニスタンに渡ることに(文庫版新章)。 自分の命を危険にさらしてまで紛争に巻き込まれた人々の治療に当たってきた白川さんのこの本は、これからの世界を築くことになる子供たちにも読んで欲しいです。世界中で蔓延する暴力の連鎖を断ち切らないことには人類の未来は真っ暗です――ピーターバラカン氏推薦 彼女たちの存在と活動によって確実に救われる人がいる。救われる命がある――青木理氏が解説 ※この作品は単行本版『紛争地の看護師』として配信されていた作品の文庫本版です。 (底本 2023年10月発売作品) -
道をたずねる
地図の空白地帯を埋めろ! 人はみな「自分の道」をゆく英雄である。 友情、青春、仕事、人生。 俺たちは、ただ前だけを見て歩いてきた――。 地図会社キョーリンの調査員・合志俊介。彼の仕事は日本各地を歩き、家の表札を一軒ずつ書き留めること。 俊介には一平と湯太郎という幼馴染みがいた。三人は十五歳になる年、裏山のクスノキで誓いを立てた。 一つ、友のピンチは助けること。二つ、友の頼みは断らないこと。三つ、友に隠し事はしないこと。 その日から、男たちはそれぞれの“道”を歩き始めた。 地図づくりに生涯を捧げた男たちの熱き物語! ※この作品は単行本版『道をたずねる』として配信されていた作品の文庫本版です。 -
仮面幻双曲
この町の誰が“顔を変えた殺人者”なのか? 時は、戦後間もない昭和22年。東京で亡き父の事務所を継いだ私立探偵の川宮兄妹は、依頼を受けて滋賀県の双竜町に赴く。 依頼主は、地元随一の製糸会社を営む占部家の先代社長夫人。専務の武彦が双子の兄である現社長の文彦に恨みを抱き、殺害を目論んでいるのだという。武彦は女子工員の小夜子に恋をしていたが、彼女は町中に中傷の手紙がばらまかれたことを苦に自殺。兄の仕業だと思い込んだ武彦は姿をくらまし、整形手術を受けて顔を変え、別人になりすまして双竜町に戻っている。 「なぜ顔を変えたかわかるか? お前の近くにいる」 川宮兄妹の使命は、武彦を探し出し、文彦の命を守ること。 しかし、琵琶湖のほとりに建つ巨大な洋館に招かれ、寝ずの番にあたった矢先、文彦は惨殺されてしまう―― 果たして誰が“武彦”なのか。 本格ミステリの名手による傑作が、待望の文庫化! ※この作品は 『書き下ろしミステリー第2弾! 双竜町事件-仮面幻双曲』として配信されていた作品の文庫版です。 -
一等星の恋
星、天体をテーマに切ない恋愛世界を綴る。 ★一等星の恋・・・天体観測が趣味の玲史が心を震わせる憧れの彼女。いつも会うのは暗闇の中。顔はわからない。玲史は、二人で交わしたある約束を心待ちにするが……。切なさの中に、ひとさじ恋愛ミステリー要素を加えて。 ★星球・・・演劇の脚本家の卵、女子大生の朋子が主人公。劇団演出家の大人の彼に密かに思いを寄せるが、恋敵は多いようで……。ピュアな片想いを、笑いをスパイスに描く。 ★The Last Light・・・定年退職後、妻を亡くした老人男性、小泉。新しい妻を見つけようと流行のお見合いパーティーに出かけるのだが。人生最期の、柔らかな恋の予感。 ★七夕の旅・・・戦争が引き裂いた家族の絆。その後、75年経ち、孫世代の私たちが見つけた、ある兄弟の真実の愛とは。胸が熱くなる家族愛、絆。 ★星を拾う・・・毎日仕事に追われあくせく生きる麻衣子が出会った、星の時間を生きる、不思議な男性。彼が残したものは……。文庫書き下ろし作品です。このほか、笑いあり涙ありの2編も加わった、計7つの物語。 心がキュンとしたり、癒やされたり、ときめいたり、笑ったり。色々な感情を呼び起こしてくれる一冊です。 -
月のスープのつくりかた
母のレシピは、幸福の“おまじない”。 姑とのトラブルから婚家を飛び出した高坂美月は、自活するため、学生時代の先輩・北條を頼って学習塾で働き始めた。ある日、家庭教師として派遣された先で出会ったのは、中学受験生の倉橋理穂と弟の悠太。絵本作家だという母親は、海外留学中で不在にしているらしい。母親のレシピイラストが飾られた家は、一見、幸福そのものだ。だが、理穂は美月に壁を作り、心を開いてくれない。 美月は北條の力を借りながら、理穂に少しずつ歩み寄っていく。ようやくその距離が縮まったとき、理穂と悠太から、一緒に夕食を食べようと誘いを受けた。だが、その言葉に美月は臆してしまう。料理研究家の姑は、美月に“きちんとした”料理を強いた。そのあまりの強硬さに、美月の心は怯え、萎縮し、閉じこもってしまった。そして、包丁を持つことができなくなってしまったのだ――。 母親不在の食卓を囲むことになった美月、理穂と悠太。それぞれ、どうしても言えない“秘密”を抱えた三人は、絵本に描かれた幸せになるための“おまじない”を探してゆく。 「第1回日本おいしい小説大賞」隠し玉。良い嫁とは、良い母とはなんだろう……。号泣必至、悩み多き女性たちに送る救済の物語。 -
ひなたストア
転職サラリーマンのV字復活物語! 早期退職勧奨を受けた青葉一成は、ちょうど転職先を決まったこともあり、応じることにした。新たな勤務先のグリップグループは、共同の仕入れなどを行う小規模スーパーが集まった会社だった。しかし、直前に社長の交代が行われて新社長が就任。前社長と対立していた社長は、前社長の方針で入社した青葉を快く思っていなかった。何とか開発課長という肩書で入社できたものの、当分は加盟しているスーパーの副店長で現場を担当することになった。 勤務先の「ひなたストア」は、品ぞろえも悪く、店員の活気もなく、くすんだ建物で客もがらがらだった。しかも、近くには大きなスーパーが2軒あって繁盛していた。前社長派の店長は、新社長が近くの大きなスーパーの店長をしていることから、一成を新社長派だと決めつけて全く心を開いてくれない。 自宅にいる妻と娘と離れてひとり暮らしを始めた一成。スタッフとの交流を通じて少しずつ現場の問題を解決しようとするのだが……。八方塞がりのなか、隣に住む老女が大きなヒントを与えてくれる事になる。 廃業必至の店を、どう復活させるのか!?温かな気持ちになれる物語。 『がんこスーパー』を改題しました。 -
永遠のPL学園
最強野球部 誕生から謎の廃部までのすべて。 甲子園春夏通算96勝、全国制覇7回を誇るPL学園野球部が、2016年夏をもって休部に追い込まれた。 1955年の学園創立と同時に誕生したPL学園野球部は62年春の選抜で甲子園初出場を果たし、78年夏に初の全国制覇を果たす。その試合ぶりから、「逆転のPL」が同校野球部の代名詞となった。 その後も、高校球史に名を残した桑田真澄、清原和博の「KKコンビ」をはじめ、数々のスター選手を輩出。立浪和義、宮本慎也、松井稼頭央、福留孝介、前田健太ら、プロ野球に進んだOBは82人を数える。 そんな超名門野球部が、「謎の廃部」に追い込まれた。 最後の部員は特待生もいない「普通の高校生」の12人。著者は、連戦連敗しながらも必死に戦う彼らの成長を追うとともに、実名証言を積み上げ、廃部に至った真相を明らかにしていく。 そこには、学園の母体であるパーフェクトリバティー教団の意向、監督に野球経験者を据えない学園の判断、「強いPLの復活」を求めるOBの声――様々な事情と思いが交錯していた。第23回小学館ノンフィクション大賞受賞作。 文庫版では新証言をもとに、「伝説のKKドラフト秘史」などを書き下ろし。 ※この作品は『永遠のPL学園』(単行本版)の文庫版となります。 -
都立水商1年A組
ドラマ化決定の傑作、待望の続編! 中学時代いじめられ、カンニングの濡れ衣まで着せられてからというもの、すっかり学習意欲がなくなってしまった冨原淳史には、「都立水商」くらいしか進学できる高校はなかった。嫌々進学したにもかかわらず、クラブの黒服となるべく勉強するマネージャー科の学級委員長に指名されてしまう。すぐに仲良くなった同じクラスの峰明は、ディスクレシアという病気のため、文字が読めない。外見は美少女の花野真太郎は、ゲイバー科に通う柔道の達人だ。かつて甲子園で優勝したメンバーの二世たちもいる。ひとくせもふたくせもある新入生は、問題を抱えてはいるが、基本的にはいい奴ばかりだ。 慣れない水商売の勉強も、卒業後すぐに戦力となるべく、その道のプロから指導されるので、とても実践的で面白い。やがて、生徒会に参加するようになった淳史たちは、文化祭を手伝うことになった。果たして、このポンコツメンバーは、一年間で最大のイベントを乗り切ることができるのか!? 笑いあり感動有りの傑作青春小説、待望の続編! -
ひなた弁当
逆境に陥った中年サラリーマンの復活物語。 王崎ホームの芦溝良郎は、50歳を前に会社からリストラされた。再就職先を人材派遣会社から紹介されたが、どこも長く働くことが出来ない。予備校生の娘の手前もあって、いままで通りに家を出る毎日だった。ある日、公園のベンチに座った良郎は、ドングリ拾いをしている子どもを見て、自分も拾って調理してみる。「食えるのなら、食ってみようかな」。調理して食べられることがわかった良郎は、続いて野草の採取と魚釣りへと行動の範囲が広がった。食材を無料で入手して家で調理しながら、良郎が向かったのは、サラリーマン時代に食べていた 弁当屋のいわくらだった……。 同じリストラ仲間の姿に元気づけられ、一度は途方に暮れた中年サラリーマンが、自らの夢を叶えて仕事を始め、おおいなる復活を遂げる。 逆境に陥った主人公を次第に応援したくなる、心温まる感動小説! -
気骨稜々なり 島井宗室
秀吉の朝鮮出兵に異を唱えた博多商人の生涯。 島井徳太夫、のちの島井宗室は博多に生まれたが、幼くして両親を失い、17歳にして朝鮮に渡った。朝鮮で掘り出し物の茶道具を買い付け、それを数寄者に売って博多で有力商人になっていった宗室は、對馬や酒井へと商売を広げ、妻を娶り、自身で永寿丸という船を持つようになった。 博多を治める大友義鎮や宗麟とも、宗室は交わるようになる。さらに、織田信長に、そして信長の意向を継いだ羽柴秀吉に近づく。最終的に荒廃した博多を復興したのは秀吉だったが、秀吉は朝鮮出兵を見据え、朝鮮との窓口になっている対馬の宗氏に使者を命じる。朝鮮国王に家臣になるようにと。ならなければ攻撃する、と。 「博多は、古来より大陸との交易で栄えた湊でござります。大陸とのつながりは、申してみれば博多の生命線。それを断ち切るような戦いは、関白さまであろうとも誰であろうと、断じておこさせてはなりますまい」 宗氏とともに朝鮮の交渉に当たり、戦火を交えないように工作をした宗室だったが、息子鶴松の死がきっかけになり、秀吉は朝鮮出兵を決断。急遽石田三成に呼び出された宗室は、秀吉に出兵を思いとどまらせるように諫めてほしいと言われたのだが――。 -
限界集落株式会社
地方書店発ベストセラー、遂に電子化! 「限界集落」、「市町村合併」、「食糧危機」、「ワーキングプア」、「格差社会」などなど日本に山積する様々な問題を一掃する、前代未聞! 逆転満塁ホームランの地域活性エンタテインメント!! 起業のためにIT企業を辞めた多岐川優が、人生の休息で訪れた故郷は、限界集落と言われる過疎・高齢化のため社会的な共同生活の維持が困難な土地だった。優は、村の人たちと交流するうちに、集落の農業経営を担うことになる。現代の農業や地方集落が抱える様々な課題、抵抗勢力と格闘し、限界集落を再生しようとするのだが……。 ルールは変わった! 老人、フリーター、ホステスに犯罪者? かつての負け組たちが立ち上がる!!ベストセラー『万寿子さんの庭』の黒野伸一が、真正面からエンタテインメントに挑んだ最高傑作! 地方書店発のベストセラー待望の文庫版を電子化!!新しい公共がここにある! -
太平洋の薔薇
カリブの海賊も慄くスペクタクル冒険小説! 柚木静一郎は、四十年近い船員生活の掉尾を飾る航海に出ていた。船長として乗り込んだのは、船齢二十四年の不定期貨物船パシフィック・ローズ。パシフィックローズは生ゴム一万二千トンを積んでスマトラ島中部のドゥマイ港を離岸した。目的地は横浜。そこが柚木の船乗りとして最後の寄港地となる。パシフィックローズは、娘の夏美を初めて乗せた船でもあった。 パシフィックローズはマラッカ・シンガポール海峡を航海中、ビンタン島沖合で船火事に遭遇する。要請を受けて救難に向かった柚木たちを待っていたのは、手痛い裏切りだった。パシフィックローズは、アララトと名乗る男が率いる集団にハイジャックされてしまう。船を乗っ取ったアララトは、北へ向かうよう指示する。彼らの目的は、積荷は身代金ではなかった。パシフィックローズは、世界規模のテロに巻き込まれようとしていた。 太平洋、ロシア、アメリカ、アルメニア……世界中を舞台に究極の生物兵器をめぐる攻防戦が始まる!