空に牡丹

空に牡丹

803円 (税込)

4pt

4.0

ご先祖に思いを馳せるファミリーヒストリー。

私のご先祖様には花火に魅せられ、一財をつぎ込んで生きた静助さんという人がいる。
―――時は明治初期。江戸から東京になったが、地方ではいまだ江戸と呼ばれていた時代。その江戸から遠くない村で大地主の次男坊として生まれた静助は、ご一新で世間が大きく変わるなか、何不自由なく暮らしていた。
ある日、静助は母親と出かけた両国の隅田川で打ち上げ花火を見物し、ひと目で心奪われる。江戸の花火屋たちは、より鮮やかな花火を上げるため競い合っているという。
村に戻ってからも花火への情熱が消えない静助は、潤沢な資金を元に職人を雇い、花火作りに夢中になるが、富国強兵へ向かう時代の波が、次第と静助一族を呑み込んでいく……。

※この作品は、『空に牡丹』(単行本版)の文庫版となります。

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空に牡丹 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    花火に夢中になった一人の男の一生。
    特にドラマティックな展開がある訳ではない。
    御一新からの激動の時代を感じながらも、田舎町での暮らしが淡々と語られる。

    それが却って新鮮で、よかった。

    親戚の話を聞くように、ふと気が向いたらまた読んでみよう。

    0
    2020年03月06日

    Posted by ブクログ

    コロナのせいで今年の隅田川をはじめてする花火は中止になった。なんて虚しい世界になってしまったのだろう。慰霊や疾病退散の意味をもつ花火には人の心を穏やかにする力があり、静助はそんな花火に見せられて一生を生き抜いた。
    ちなみに同時に読んだ瀬尾まいこの「戸村飯店…」と前半の舞台設定が非常に似通っていた。蔵

    0
    2020年09月01日

    Posted by ブクログ

    山下清の表紙絵に釣られて買った。柔らかい文体なのでさらりと読める。本を通して淡々としていて山場とか、そう言うものは言われてみればない。でも人生、振り返ってみれば多くの人は本になるようなものでもないし。でも静助さんはみんなが覚えている。夏の夜に読むのに一興。

    0
    2020年08月23日

    Posted by ブクログ

    先祖の清助さんは大の花火道楽。金に糸目をつけず花火に費やし、かつては大地主だった家系を落ちぶらせてしまった。だけどそんな清助さんのことを悪く言う人はいない。彼の道楽のおかげで、何も無い普通の日にも花火を楽しめた村の人たち、彼ののんびりとした性格に癒され(時には困らされ)た家族、皆が清助さんを好きだっ

    0
    2020年06月08日

    Posted by ブクログ

    戦時中の焼夷弾を思い出すから花火は嫌いと言う人がいるのは聞いたことがありますが、大抵の人は花火はが好きですもんね。静助さん、本当に花火のように人々の心の中に良い思い出として残っているんですね。

    0
    2020年04月01日

    Posted by ブクログ

    読み終わったときに,なんかホッコリするような,それでいてもの悲しいような,そんな感じのする作品.

    花火に入れ込んでしまったせいで身代を傾けてしまった,少し浮き世離れしたところのある,大地主(東京から遠くない村の元名主)の次男坊の静助さんのお話.
    こう書くと,ただの愚者の話と思われるかもしれませんが

    0
    2020年02月04日

    Posted by ブクログ

    この本、なんで読もうと思ったのかなぁ。大島真寿美さんだったからとは思うのだが、他には何かなぁ。

    明治初期、旧名主の次男・清助が、東京で観た花火に魅せられ、花火作りに身代かけて夢中になっていくという物語。
    しかし、何だかあっさりしているな。大きな事件が起こるわけでもなく、時代の波に翻弄されるわけでも

    0
    2020年07月16日

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