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大相撲の不思議
※2019年6月以前にご購入されたお客様は「My本棚」から閲覧可能です。重複購入にご注意下さい。 女性初の横綱審議委員を務めた著者が、世間の“常識”にもの申す! 「差別があるのは当然。悔しかったら強くなれ!」 「なぜ女性が土俵にあがってはいけないのか」 「横審は日本相撲協会の言いなり?」 「左手で手刀を切ってはいけないワケ」…etc 小気味いい「牧子節」が炸裂する! 宗教的考察から、ポロリ事件、そしてキラキラネームまで知れば知るほど深遠な大相撲の世界へようこそ! -
愛の顛末 恋と死と文学と
悲恋、秘められた恋、ストーカー的熱情など、文学者たちの知られざる愛のかたちを追った珠玉のノンフィクション。 ●小林多喜二――沈黙を貫いて亡くなった小林多喜二の恋人、田口タキ。多喜二に深く愛されながらも、自分は彼にふさわしくないと身を引き、それゆえ伝説的な存在になった。 ●近松秋江――女性に対する尋常でない恋着を描いて明治・大正の文学史に特異な足跡を残した近松秋江。いまでいうストーカーのごとき執着と妄執は、「非常識」「破廉恥」と評された。 ●三浦綾子――旭川の小学校教師であった三浦綾子は、敗戦による価値観の転倒に打ちのめされ退職、自死を図る。光を与えたのはクリスチャンである一人の青年だったが、彼は結核で逝き――。 ●中島敦――母の愛、家庭のぬくもりを知らずに育った中島敦が選んだ女性は、ふくよかで母性的な人だった。だが彼女には親同士が決めた婚約者がいた。そこから中島の大奮闘が始まる。 ●原民喜――最愛の妻を失ったときから、原民喜はその半身を死の側に置いていた。だが広島で被爆しその惨状を目の当たりにしたことで、彼は自らの死を延期したのだった。 ●梶井基次郎――宇野千代をめぐって、その夫、尾崎士郎と決闘-そんな噂が流れるほど話題になった梶井基次郎の恋。では、千代はどう思っていたのか。二人の出会いから別れを丹念にたどると、恋多き女の心情が浮かび上がる。 他に取り上げたのは、鈴木しづ子、中城ふみ子、寺田寅彦、八木重吉、宮柊二、吉野せい。 解説・永田和宏 -
現場者 300の顔をもつ男
「漣さんは〈役者〉として輝いたまま旅立った。俺がこうありたいと思う生き方がここにある」――ビートたけし 若き日に全てをかけた劇団・転形劇場の解散から、ピンク映画で初めて知った映像の世界、北野武監督との出会い、名監督たちと独自の世界を作り上げていった過程まで――。24時間営業俳優が語る俳優観と撮影秘話は深い余韻を残す。 大杉漣が残した未発表ノートをもとに、もう一つの顔を浮き彫りにする大杉弘美氏の特別寄稿付き。 現場で生ききった唯一無二の俳優の軌跡がここに。 -
東日本大震災――創価学会はどう動いたか
〈3・11〉の夜、創価学会の各会館には近隣の被災者が続々と避難してきた。その数5000人。すぐに調達しなければならない食料・水・トイレ・ガソリンなどをどうするか――。近県の学会組織が即座に自発的に動き出し、驚異的な支援を繰り広げて行った。その全体像を初めて明かす迫真のドキュメント。 -
誰も「戦後」を覚えていない
1億3000万人必読の“歴史教科書” 食糧難、闇市、交通地獄、間借り生活など、敗戦直後の混乱した世相・風俗をユニークな視点からうがち、常識と定説をひっくり返す -
新選組全史 戊辰・箱館編
そして新選組は“歴史”となった 近藤勇と土方歳三。歴史の大きな転換点に直面し、新選組の象徴たる二人の運命は分かたれた。隊士たちの壮絶な最期の姿を克明に綴る。 -
新選組全史 幕末・京都編
この一冊で新選組のすべてがわかる! 歴史小説の旗手が新選組をめぐる膨大な資料を精査し、異能の戦闘集団の真実の姿を描く。人名索引を新たに収録した完全保存版! -
鳥類学は、あなたのお役に立てますか?(新潮文庫)
ある日は南の島で情熱的に調査を行い、ある日は鳥が地球を支配できるかについて机上で深く考察。大量のハエと格闘し、ミズナギドリの和名に苦悩。命がけの冒険は辞さないが時に東京で迷子になったりもする。「どうして鳥の研究をするのですか?」「楽しいから。他に理由が必要かい?」ベストセラー『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』堂々の姉妹編。「鳥類学者の散歩道」を特別収録。(解説・岩井圭也) -
帰る家もなく
今はもういない、大切な人に会いに行く。 〈家族を持たない私に、帰るべき家はない。気ままに転居をくり返してきて、いまも仮住まいをつづけているような気分だ。私に帰る家はないけれど、これから旅する場所はいくらでもある。〉──あとがき ノンフィクションを書くために、ゆかりのある人や土地をたずねて旅を続けるなかで呼び起こされる過去の記憶や懐かしい人びと──。沖縄にルーツをもつ自身の家族の物語から、近現代史にまつわる論考、台湾・韓国の芸術家をめぐる紀行や、取材・執筆の日常を綴った掌編など、読むほどに旅愁がつのる珠玉のエッセイ集。文庫化にあたって、新たに「証言する木」「帰ってきた王の肖像画」など4編を収録している。 〈私が知る恵姐はいつも人に囲まれていた。特に、彼女を慕う女性は多い。その仲睦まじさは、家庭の相談事や愚痴を長老に聞いてもらいたくて、アジアのどこかの井戸端に女性たちが集まる光景を彷彿させた。[中略] 沖縄という独自のアイデンティティと誇りを持つがゆえに、東京にいても漠然と抱き続ける違和感。けれども、どこにいても逃れられない、彼女の異邦人としてのまなざしは、旅に出ると一転して強力な矛と盾となる。そのゆらぎは、行った先々で、その場所からちょっとはみ出してしまった人を磁石のように引き寄せる。ちょうど、私が引き寄せられたように。〉──解説・星野博美 -
ヤクザの子(新潮文庫)
DV、ドラッグ、差別、貧困――暴力団の家庭には社会のあらゆる問題が詰まっている。両親は朝から注射を打ちセックスに耽り、クスリが切れた瞬間に血だらけになるまで殴り合う。学校では極道家庭と白い目で見られ孤立し、出自が影響して就職は不可能に近い。ヤクザの血を継ぐ人間は表の世界で生きられないのか。14人の「ヤクザの子」が証言する哀しい半生。「ヤクザ・チルドレン」改題。 -
工藤會事件(新潮文庫)
クラブ襲撃、建設事務所への発砲、見せしめとして射殺。「血の掟」で結ばれ、一般市民への攻撃を繰り返す指定暴力団・工藤會。その暴走は止まることなく、北九州市は「修羅の街」と化していた。この状況を打破するべく警察と検察はタッグを組み、全国から精鋭を集結、史上最大の頂上作戦を展開する。紆余曲折の舞台裏からトップ逮捕まで、前例のない捜査の全貌を描く圧巻のノンフィクション。 -
ふるさとを創った男 唱歌誕生
唱歌誕生の影に存在した壮大な人間ドラマ。 「僕」は、島崎藤村の「千曲川旅情の歌」への興味と、『破戒』が生まれるまでの道筋をつまびらかにしておきたいという思いから、真宗寺を訪れる。真宗寺は、『破戒』に登場する蓮華寺のモデルとなった寺である。藤村は、小説の取材(であることは、そのとき隠していたのだが)で、真宗寺を数回訪れていたのだ。しかし、住職の姉、武子から話を聞き、調査を進める中で、「僕」は、真宗寺に眠るもう一つの物語の存在に気づく。それは、かつて真宗寺に下宿し、寺の娘、鶴江と結婚してのち、「故郷」「朧月夜」「紅葉」「春の小川」を生み出した高野辰之の隠された生涯に迫る物語であった。 長きにわたり作者不詳とされた文部省唱歌。彼はなぜ、唱歌を作詞することになったのか。その謎を解くため、「僕」は、上京後の辰之の足取りを追い、作曲を担当した岡野貞一の生涯をも明らかにしていく。 さらに、西本願寺第二十二世門主で大正天皇の義兄となり、三回にわたりシルクロード探検隊を派遣した大谷光瑞、藤村作『椰子の葉陰』のモデルとなった藤井宣正、そして、真宗寺の娘たち……。近代化・欧米化の波に追われた明治後期から昭和初期を生きた人々の生き様と夢が描かれる。人間味溢れる壮大な物語。 ※こちらの作品は配信中の【猪瀬直樹電子著作集「日本の近代」第9巻 唱歌誕生 ふるさとを創った男】に改稿とあとがきを加えた文庫版です。 -
紛争地の看護師
戦場を照らすルポルタージュ。 2010年「国境なき医師団」に参加以来、20回近い海外派遣を経験した著者による生と死のドキュメント。 イラク、イエメン、南スーダンなど紛争地で看護師として活動した著者は、戦禍の市民に寄り添いながら為政者の愚かさを思う。医療で戦争は止められない――思い立った著者は一時はジャーナリストへの転身を考えるも、シリアで手術後の患者の笑顔に接し、自らの使命を確かめた。 単行本上梓後は現場から退き、採用などに携わる事務局職員となった。しかし、2021年、米軍撤退とともにタリバンが復権したアフガニスタンに渡ることに(文庫版新章)。 自分の命を危険にさらしてまで紛争に巻き込まれた人々の治療に当たってきた白川さんのこの本は、これからの世界を築くことになる子供たちにも読んで欲しいです。世界中で蔓延する暴力の連鎖を断ち切らないことには人類の未来は真っ暗です――ピーターバラカン氏推薦 彼女たちの存在と活動によって確実に救われる人がいる。救われる命がある――青木理氏が解説 ※この作品は単行本版『紛争地の看護師』として配信されていた作品の文庫本版です。 (底本 2023年10月発売作品) -
恐竜まみれ―発掘現場は今日も命がけ―(新潮文庫)
モンゴル、アラスカ、カナダ。化石を求め、年間3分の1は海外へ出かける。灼熱や濁流と闘い、時にグリズリーと遭遇。探検家のように危険なフィールドを歩み、鷹のように目を凝らし続ける目的はただ一つ、歴史を変える大発見だ。そして、遂に北海道で日本初の全身骨格を発掘。カムイサウルス・ジャポニクスと命名した。世界で知られる恐竜研究者による最も熱くてスリリングな発掘記・完全版。(解説・郡司芽久) -
問答無用(新潮文庫)
中国の莫大な軍事予算。一帯一路構想には「中国による世界平和維持」への意思が透けて見える。米国は中国との対決姿勢を強める。こうしたパワーバランスの中、韓国は慰安婦、軍艦島、徴用工と歴史の虚偽認識から反日を繰り返し、北朝鮮は核を開発し威嚇する……。米国は日本の保護者ではない。協力関係にあるのだ。平和ボケしてしまった日本人だが、今こそ何をなすべきか考えなければならない。 -
出雲世界紀行―生きているアジア、神々の祝祭―(新潮文庫)
子供から老人までが熱狂する神楽、「荒神様有り」と記された不思議な不動産広告。神話を信じて卵を食べない町や、なぜか観光客が絶えない謎の町。出雲・石見・境港。旅するうちに見えてきたのは……。目に見えない存在を信じる暮らしや、伝統を支える持続可能な知恵、遠く東南アジアにまでつながる文化の〈地下茎〉だった。そして旅は、温かい涙が流れるクライマックスへ。『どこにでも神様』改題。(解説・志川節子) -
オリンピア1936 ナチスの森で(新潮文庫)
1936年夏、ヒトラーはベルリン大会の開会を高らかに宣言した。それはナチスが威信を賭けて演出した異形の大会にして、近代オリンピックの原点となった――。著者は、そのすべてをフィルムに焼きつけて記録映画の傑作『オリンピア』を産み落としたレニ・リーフェンシュタールの取材に成功する。さらに、激しく運命が転回した日本人選手の証言によって大会を再構築した傑作ノンフィクション! -
通訳者たちの見た戦後史―月面着陸から大学入試まで―(新潮文庫)
日本人は開国とともにやってきた英語と、どう向き合ってきたのか。アポロの月面着陸の生中継で同時通訳者としてテレビデビューし、NHKの英会話番組に長年出演する著者が、自らの来し方と先人たちの軌跡を辿り、戦後秘史を紐解く。進駐軍との交流から英語教育論争まで、英語との付き合いは日本現代史そのものだった! 第一人者による、体験的英語論の必読書。『戦後史の中の英語と私』改題。(解説・阿部公彦) -
全電源喪失の記憶―証言・福島第1原発 日本の命運を賭けた5日間―(新潮文庫)
東日本に大津波が押し寄せたあの日、濁流は福島第1原子力発電所をも飲み込んだ。全電源を喪失し制御不能となった原発。万策尽きた吉田昌郎所長は、一人一人の顔を眺めながら共に死ぬ人間を選んだ――。遺書を書き、家族に電話をかけ、嗚咽する人。現場に背を向けた人……。極限で彼らは何を思い、どう行動したか。絶望と死地を前にして揺れ動く人間を詳細に描いた、迫真のドキュメント。(解説・池上彰) -
新選組―2245日の軌跡―(新潮文庫)
近藤勇、土方歳三、沖田総司、おのれの志を貫いた最後の侍たち。最強の武装集団となった新選組は池田屋事件で浪士たちを震え上がらせる。だが、時代の波は彼らを追いつめていった。そして、土方は最後の闘いの地、箱館五稜郭へ。新選組研究に半生を捧げる著者が史資料から有名無名の人々の声を聞きとり、その実像を甦らせる。『新選組 二千二百四十五日』を改題し改訂を行った、決定版。(対談・菊池明) ※当電子版には、新潮文庫版に掲載の写真は収録しておりません。 -
骸骨巡礼―イタリア・ポルトガル・フランス編―(新潮文庫)
ローマの教会やリスボンの墓地、パリの大聖堂。南欧の明るい日差しの下、理性的なはずの欧州に、骸骨で部屋を飾りつけた納骨堂や日本では見かけないような奇妙な墓がある。日本人とヨーロッパ人との身体感の相違に着目し、自然と社会における森羅万象に思いを馳せる。意識と感覚の関係を考察し、無言の死体と格闘する「修行」を通じて辿りついた悟りともいえる新境地! 『骸骨考』改題。(解説・髙橋秀実) -
最後の秘境 東京藝大―天才たちのカオスな日常―(新潮文庫)
やはり彼らは、只者ではなかった。入試倍率は東大のなんと約3倍。しかし卒業後は行方不明者多発との噂も流れる東京藝術大学。楽器のせいで体が歪んで一人前という器楽科のある音楽学部、四十時間ぶっ続けで絵を描いて幸せという日本画科のある美術学部。各学部学科生たちへのインタビューから見えてくるのはカオスか、桃源郷か? 天才たちの日常に迫る、前人未到、抱腹絶倒の藝大探訪記。(解説・澤和樹) -
永遠のPL学園
最強野球部 誕生から謎の廃部までのすべて。 甲子園春夏通算96勝、全国制覇7回を誇るPL学園野球部が、2016年夏をもって休部に追い込まれた。 1955年の学園創立と同時に誕生したPL学園野球部は62年春の選抜で甲子園初出場を果たし、78年夏に初の全国制覇を果たす。その試合ぶりから、「逆転のPL」が同校野球部の代名詞となった。 その後も、高校球史に名を残した桑田真澄、清原和博の「KKコンビ」をはじめ、数々のスター選手を輩出。立浪和義、宮本慎也、松井稼頭央、福留孝介、前田健太ら、プロ野球に進んだOBは82人を数える。 そんな超名門野球部が、「謎の廃部」に追い込まれた。 最後の部員は特待生もいない「普通の高校生」の12人。著者は、連戦連敗しながらも必死に戦う彼らの成長を追うとともに、実名証言を積み上げ、廃部に至った真相を明らかにしていく。 そこには、学園の母体であるパーフェクトリバティー教団の意向、監督に野球経験者を据えない学園の判断、「強いPLの復活」を求めるOBの声――様々な事情と思いが交錯していた。第23回小学館ノンフィクション大賞受賞作。 文庫版では新証言をもとに、「伝説のKKドラフト秘史」などを書き下ろし。 ※この作品は『永遠のPL学園』(単行本版)の文庫版となります。 -
子供の死を祈る親たち(新潮文庫)
親子間の溝はますます深くなっている。自室に籠もり、自殺すると脅して親を操るようになった息子。中学時代、母親の不用意な一言から人生を狂わせ、やがて覚醒剤から抜け出せなくなった娘。刃物を振り回し、毎月30万も浪費するひきこもりを作ったのは、親の強烈な学歴信仰だった……。数々の実例からどのような子育てが子供の心を潰すのかを徹底的に探る。現代日本の抱える病巣を抉る一冊。 -
宇宙創成
宇宙はいつ、どのように始まったのか? 人類永遠の謎とも言えるその問いには現在、ある解答が与えられている。ビッグバン・モデル。もはや「旧聞」の感さえあるこの概念には、実は古代から20世紀末の大発見へと到る意外なエピソードと人間ドラマが満ちていた――。有名無名の天才たちの挑戦と挫折、人類の夢と苦闘を描き出す傑作科学ノンフィクション。『ビッグバン宇宙論』改題。 -
暗号解読
文字を入れ換える。表を使う。古代ギリシャの昔から、人は秘密を守るため暗号を考案してはそれを破ってきた。密書を解読され処刑された女王。莫大な宝をいまも守る謎の暗号文。鉄仮面の正体を記した文書の解読秘話……。カエサル暗号から未来の量子暗号に到る暗号の進化史を、『フェルマーの最終定理』の著者が豊富なエピソードとともに描き出す。知的興奮に満ちた、天才たちのドラマ! -
土地の神話
田園調布のルーツと東京の近未来を読み解く。 著者は都知事就任の25年前から、いまの東京ライフスタイルをつくった近代都市開発の起源を徹底的に調べ上げていた! 猪瀬流都市論の原点となった読み応えのある傑作。 都心に勤めるサラリーマンにとって、東急沿線の住宅地、とりわけ田園調布に一戸建てを持つ、というのが一つのステイタスだが、内実は、満員電車での苦痛な通勤でしかない。そもそものルーツはかの渋沢栄一の息子・秀雄がイギリスのガーデンシティーに魅せられて構想を立てた田園都市計画。しかしこの構想は、五島慶太を始めとする野心あふれる実業家によって欲望に満ちた不動産業へと変貌する。大学の誘致、住宅地と鉄道敷設を一体にした開発、在来私鉄の買収劇など東急王国はみるみる増殖、ロマンあふれる構想はもろくも挫折した。関東大震災後、東京という街がいかにしてでき上がっていたかを検証する『ミカドの肖像』の続編ともいえる近代日本論。 -
小児がん外科医 君たちが教えてくれたこと
助からないケースのほうが多い「小児固形がん」。 小児外科医の筆者は、闘病する子どもたちや患者家族と濃密なやりとりを重ねながら、どんな治療を施し、過程で何を考えてきたのか? 死の宣告や過酷な治療など、医師にはなぜそれらが「できる」のか? そして、自ら突然の病に冒された時、キャリアの途上で下した決断とは? 20年間、203人の子どもの生死に対して、真正面から向き合った輝く命の記録。 『命のカレンダー――小児固形がんと闘う』を文庫化。 解説・森健 -
外交回想録
ドイツを皮切りに、アメリカ、中国、ソ連、イギリスで公使・大使等として活躍。第二次世界大戦への日本の参戦を阻止するべく心血を注ぐが果たせず、チャーチルとの会談を最後に一九四一年七月帰国。日米開戦直前まで約三〇年の貴重な日本外交の記録。 -
プロフェッショナルな修理
一〇〇円ショップに代表される、安価・大量生産・大量消費の時代が長く続いている。しかし、そんな時代でも「愛着のあるものは捨てずに修理して使いたい」という人は少なからずいる。本書には、その需要に応える技術者・職人の精神と技術が丹念な取材の下に描き出されている。 -
世界食味紀行
70か国以上を股にして歩いた紀行作家が、世界の都市から辺境に至るまで、食を通してその土地に根差した文化や歴史を紹介する。 -
解剖 日本維新の会
「大阪都構想」を掲げて誕生した地域政党「維新」。党勢を拡大して国政にも進出、いまや政界再編の鍵を握る政党の正体を探る。 -
看取り先生の遺言 2000人以上を看取った、がん専門医の「往生伝」
治療こそ医師の使命だ。しかし、治らない患者はどうするのか。 肺がん専門医として確固たる地位を築き上げていた岡部健医師は、病院での治療に限界を感じ、宮城県に緩和ケア医院を設立。末期がん患者の訪問介護に注力し、2000人以上を看取った。 その岡部医師自身に胃がんが見つかったのは、東日本大震災の一年前だった。 自らのがん、震災は、岡部医師の死生観を大きく変えた。医療と宗教の壁を取り払い、「臨床宗教師」の誕生に、死の直前まで取り組んだ。 この本は、丹念な取材で知られるノンフィクション作家が170時間以上かけて、岡部医師の語る死生観、抗がん剤への疑問、在宅死、「お迎え」体験の意義などをまとめた「岡部医師の遺言」である。 -
世界極悪人大全
ドラキュラ公、ピョートル大帝から毛沢東、スターリン、フセイン大統領まで、世界に悪名を残した暴君たち。彼らは欲望を満たすためなら、手段を選ばず国中を処刑場とした…例えば1972年頃マルコス政権下のフィリピンでは、鼠の死骸を口に押し込む、囚人の耳を削いで本人に食べさせる、性器に電気ショックを与えるなどの拷問が日常的に行われていた。その“狂鬼”が目覚めたきっかけは何なのか? 生い立ちから最期まで、極悪人26人の<教科書にのらない世界史>。 -
植村直己
植村直己が登山を始めたのは、大学の山岳部に入ってからのこと。後年、日本を代表する冒険家となった植村直己ですが、入部当時は背が小さく、よく転ぶので「どんぐり」とあだ名される、非力な若者に過ぎませんでした。だが、彼は努力を重ね、日本人として初めて、世界最高峰のエベレスト登頂を果たし、その後も数々の偉業を成し遂げます。日本を代表する冒険家、植村直己。そのひたすらまっすぐに生き抜いた人生を描きます。 -
命がけの青春 新選組
「新選組」は、テロが頻発する幕末の京都において、その剣の技だけを頼りに、幕府のために戦い続けた組織です。多くの攘夷派の長州藩士を討ち取り、捕縛した「池田屋事件」などで活躍しました。本作では、隊のリーダーである近藤勇や参謀の土方歳三、薄幸の天才剣士、沖田総司の活躍を通して、動乱の幕末期を描きました。*巻末に人物伝つき*小学上級から *すべての漢字にふりがなつき -
アンネ・フランク
第二次世界大戦前・戦中、ヨーロッパの多くの地域では、ナチス・ドイツにより、ユダヤ人への激しい迫害が行われました。アンネ・フランクはドイツに生まれたユダヤ人の少女です。ナチスの手から逃れるため、家族は2年にわたりオランダでの隠れ家生活を耐えますが、やがて強制収容所に送られてしまいます。アンネは収容先で衰弱し、15歳の命を終えます。「アンネの日記」や、確かな資料をもとにした、新しく描かれた伝記です。 -
杉原千畝 命のビザ
第2次世界大戦のさなか、リトアニアの日本領事館の領事代理になった杉原千畝。ナチスによるユダヤ人迫害がひどくなる1940年の夏、日本経由で新しい土地に逃れようと、ビザを求めるユダヤ人たちが領事館に詰めかけます。千畝は悩んだ末、日本政府の方針に反し、日本通過のビザを発給し、六千人のユダヤ人の命を救いました。きびしい戦争の時代を、信念と決断力をもち命の大切さを最優先にして生きたひとりの日本人の物語です。 -
織田信長 乱世の風雲児
織田信長は、1534年、尾張(愛知)の戦国大名の家に生まれました。「うつけ者」と呼ばれながらも、桶狭間の戦いで今川義元を破り、日本中にその名を馳せました。それまでの価値観にとらわれない新しい発想と、戦いに次ぐ戦いによって天下統一に近づいた信長でしたが、1582年、家臣の明智光秀の裏切りによって、本能寺でその激動の人生に幕を下ろしました。 -
マザー・テレサ (新装版)
マザー・テレサは、1910年マケドニアに生まれた修道女です。たったひとりでインドのコルカタのスラム街に入り、死ととなりあわせに生きる、もっともまずしい人びとをすくう活動を始めました。病人を看病し、孤児を育て、苦しむすべての人を愛し、生きる希望をあたえたのです。マザー・テレサのつくった「神の愛の宣教者会」は世界中で奉仕活動し、1979年ノーベル平和賞を受賞しました。 -
伊達政宗 (新装版)
伊達政宗は、1567年出羽の国(山形県)に生まれた武将です。おさないころに右目をうしない、のちに独眼竜とおそれられました。東北の平定につとめていた19歳のとき、本能寺の変で織田信長が死去。豊臣秀吉の怒りを過激な自己演出で切りぬけ、徳川家康の信頼を勝ちとり、激変の時代を大胆不敵に生きぬいていきます。やがて仙台に城をきずき、経済を発展させ平和な町をつくりました。 -
ライト兄弟 (新装版)
ウィルバー・ライト(兄)、オービル・ライト(弟)は1903年、世界ではじめて動力飛行に成功しました。まだ幼い頃、手作したそりが"とぶように"すべったこと、父からおもちゃのヘリコプターをもらったことから、空を飛ぶことを夢見るようになります。 図面を引くことなど、もの作りの基礎を教えたのは母でした。ふたりは新聞の発行、印刷機の開発、自転車屋の経営などのかたわら研究を重ね、ついに夢を実現させたのです。 -
ヘレン・ケラー自伝 (新装版)
ヘレン・ケラーは19世紀後半、アメリカに生まれた社会福祉活動家です。この本は彼女が22歳のときに書いた『わたしの生涯』の翻訳として、かつて刊行されたものをもとにしています。見えない、聞こえない、話せない、の三重苦を、驚くべき努力と周囲の支援で乗り越え、やがて障害者教育、福祉の発展に尽くしました。 巻末には、ヘレンの教育者・サリバン先生の生涯について、東海大学教授・鳥飼行博氏の解説を収録。 -
野口英世 (新装版)
野口英世は世界的な細菌学者です。1876年、福島県のまずしい農家に生まれました。幼いころのやけどで左手が不自由になり 、同級生にからかわれてばかり。 しかし、お母さんのはげましや周囲の大人たちの支援で医学を志します。 そして細菌学の研究者として、日本人ではじめてアメリカ・ロックフェラー研究所の正規メンバーとなり、 黄熱病の病原体を解明するため に、南米やアフリカに命がけの調査に乗り出します。 -
ナイチンゲール (新装版)
1820年、フローレンス・ナイチンゲールは、イタリアのフィレンツェで、両親の旅行中に生まれました。家庭はイギリスの裕福な階層で、貧しい人々、病気で苦しむ人々に接するうち、看護の仕事へ興味を抱きます。クリミア戦争が起こると、ナイチンゲールは国からの要請で、現地のイギリス軍の病院で働くことに。 活躍は本国でも報道されました。その後、看護学校を設立、同時に職業としての地位向上にも尽力しました。 -
豊臣秀吉 (新装版)
豊臣秀吉は16世紀に活躍した武将です。貧しい家に生まれますが、織田信長に仕えたことで転機がやってきます。機転が利く戦上手で頭角を現し信長に重用されました。信長が本能寺の変で倒れると、すぐさま主君の仇を撃ち、天下統一へと向かいます。関白となって豊臣を名乗り、天皇以上の勢力を誇った秀吉でしたが、晩年は家康の力を頼り、息子・秀頼の行く末を案じて死にます。やがて天下は徳川の世となっていくのです。 -
徳川家康 (新装版)
徳川家康は、1542年、愛知県の岡崎城で生まれました。 戦乱の世、3歳で母と生きわかれ、8歳で父・松平広忠とも死別、 19歳まで駿河の今川家の人質として成長します。 長じては、 織田信長、豊臣秀吉からも一目おかれる大名となり、巧みな戦略で勝ち残っていきます。 そして1600年、史上最大の合戦「関ヶ原の戦い」に勝利し 江戸幕府を開きました。 戦国の世を生きぬき、ついには新しい時代をつくったのです。 -
武田信玄 (新装版)
武田信玄は1521年、甲斐の国(山梨県)の石水寺で生まれた戦国武将です。 父・信虎とは仲が悪く、 やがて父を今川義元への人質として追放してしまいます 上杉謙信との5度にわたる川中島の戦いなど 戦につぐ戦を生きぬき、 その存在を力づくで戦国の世に知らしめます。 織田信長や徳川家康がもっともおそれた相手でした。 天下取りへの意欲を最後まで持ち続けた信玄でしたが、果たせず53歳で病に倒れます。 -
坂本龍馬 (新装版)
1835年、高知の下級武士の家に生まれた坂本龍馬は、青年なって江戸に出ます。そのころの日本は、開国派、攘夷派が争っていました。日本の将来を考える勝海舟の弟子となり、軍事や政治を学びます。やがて 反目し合っていた薩摩藩と長州藩を仲直りさせて、1866年に薩長同盟が成立、翌年、幕府が政治の権力を天皇に返す大政奉還が実現しました。 日本の近代化のきっかけを作った龍馬でしたが、1867年凶刃に倒れます。 -
エジソン (新装版)
エジソンは、19世紀半ばのアメリカに生まれた発明家です。 学校の勉強が大きらいだった少年時代のエジソンは、鉄道の車内で 新聞を売ることを思いつきます。 そして、車両の一室に化学薬品や実験道具を持ちこみ、 大好きな実験を始めたのです。 やがて大人になると、蓄音機、白熱電球、映写機、蓄電池……。 次々と世界の歴史を変える大発明をなしとげ、 「メンロパークの魔術師」とよばれるようになるのです。 -
アインシュタイン (新装版)
アルバート・アインシュタインは、19世紀後半、ドイツに生まれたユダヤ人の科学者です。 「時間や空間がのびちぢみする」「光が重力で曲がる」など 当時の常識をくつがえす「相対性理論」を打ち立て、科学の発展に大きく貢献しました。 そして、1922年『光量子の理論』でノーベル物理学賞を受賞します。 ところが、アインシュタインのその後の研究は軍事に転用され、アメリカが原子爆弾の開発につなっていくのです。 -
公務員の異常な世界 給料・手当・官舎・休暇
安定と安心の職業として昨今、ますます人気の公務員。なかでも、地方公務員の厚遇ぶりには目を見張るばかり。その地方独自の特殊手当と充実が過ぎた福利厚生で、住民との給与格差は開くばかり。一日の実働2時間半の通称みどりのおばさんに年収800万円、公共バスの運転手に1300万円を支払う自治体もある。公務員の厚遇は、もはや異常だ。だが彼らに、自らの人件費が国や地方の財政を圧迫しているという意識はない。国が破綻する前に、公務員を弾劾せよ。 -
貧困ビジネス
底なしの不況に落ち込んだ今、急増する貧困層を食い物にして儲けるビジネスが跋扈している。「敷金・礼金なし」で貧困層を誘い込み、ほんの数日の家賃滞納で法外な違約金を請求する「ゼロゼロ物件」。多重債務者にニセの養子縁組をさせてさらに借金を重ねさせる「リセット屋」等々。なけなしの金をむしりとり、貧困層をさらなる困窮へと陥れる「貧困ビジネス」は、もはやモラルをかなぐり捨てた、日本経済の末期的症状の象徴だ。気鋭のエコノミストがその実態を生々しくレポート。 -
揺らぐ施工力 電力インフラ 関西の現場から
AIの普及や脱炭素化の流れを背景に、電力需要の増大が見込まれています。 需要の増加に見合う電源と流通インフラである送配電網を整備することが急務ながら、送配電の現場は危機的な状況に陥っていることはあまり知られていません。 その大きな要因は人材不足。 現場では、いかに施工力を確保しようとしているのか? 本書は、2025年12月に電気新聞で掲載した連載「揺らぐ施工力~関西の現場から~」を再構成したもので、電力流通インフラ工事の現場実態を生々しく報告した内容です。 -
青山栄次郎伝 EUの礎を築いた男
日本人と欧州貴族の子に生まれ、欧州統合の理念を主張してヒトラーに追われた快男児 欧州貴族と日本人の間に生まれ、三大女優の一人を娶り、欧州統合を唱え一世を風靡するも、ヒトラーに追われた快男児。その名もリヒャルト・クーデンホーフ・カレルギーこと青山栄次郎。汎ヨーロッパ主義(パン・ヨーロッパ主義)を提唱し、後の欧州連合(EU)構想の先駆けとなった彼の生涯を追った評伝。「電子版のためのあとがき」を追加収録。 ●林信吾(はやし・しんご) 1958年、東京生まれ。神奈川大学中退。1983年より10年間、英国に滞在。この間、ジャーナリストとして活動する傍ら、『地球の歩き方・ロンドン編』の企画と執筆に参加。帰国後はフリーで執筆活動に専念している。『怪しいイギリス、納得のイギリス映画』(アドレナライズ)、『青山栄次郎伝 EUの礎を築いた男』(角川書店)、『超入門資本論 マルクスという生き方』(新人物往来社文庫)、『反戦軍事学』(朝日新書)、『イギリス型〈豊かさ〉の真実』(講談社現代新書)など、著書多数。 -
文豪・画家の命を縮めた病気と生活習慣
著名人や芸術家の生き方を探れば、死に至った本当の理由が見えてくる 我々は常に選択して生きている。右へ行く、左へ行く、それを食べる、食べない、ある人に会う、会わない――そういった偶然あるいは必然が、その人の生き方に影響して、最終的には病気の発症につながっていくのではないだろうか。様々な著名人の死の原因を、なぜその病にたどり着いたのか、医学ミステリーを解くように考えていきたい。(「はじめに」より) 10人の文豪・画家を題材に、病気と生活習慣、その人の生き方について考察する。電子オリジナル作品。 1 島村抱月とスペイン風邪 2 夏目漱石と胃潰瘍 3 森鴎外と肺結核 4 黒田清輝と腎不全 5 菱田春草と腎臓病 6 川合玉堂と心臓病 7 泉鏡花と肺がん 8 尾崎紅葉と胃がん 9 芥川龍之介と自殺 10 武者小路実篤と長命の秘密 ●米山公啓(よねやま・きみひろ) 医学博士・脳神経内科医。聖マリアンナ医科大学内科助教授を退職後、東京・あきる野市の米山医院で診療を続けながら、脳の活性化、認知症予防、老人医療などをテーマに著作・講演活動を行っている。著作は300冊以上に及ぶ。趣味は独学のピアノ演奏、油絵やイラストを描くことで、イラストは自身のエッセイとともに雑誌などにも掲載されている。 -
やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく
NHK朝ドラ「あんぱん」放送目前! 「アンパンマン」作者の本格評伝 栗林忠道、島尾ミホ、原民喜などの評伝を手がけてきた梯久美子が、綿密な取材をもとに知られざるエピソードを掘り起こした「やなせたかし」評伝の決定版。 高知県で生まれた嵩(たかし)は、幼少期に父を亡くし、再婚した母とも別れて伯父の家で育つ。 東京で美術を学び、デザイナーとなるが、徴兵され中国大陸へ。 戦場で飢えを経験したことと、たったひとりの弟が23歳の若さで戦死したことが、のちに「アンパンマン」の誕生につながっていく。 戦後に就職した高知新聞社で「韋駄天おのぶ」とあだ名される元気いっぱいの女性・暢(のぶ)と出会った嵩は、 再度上京し、妻となった暢とともに子どもの頃からの夢だった漫画家を目指す。 たくさんの挫折を経験し、ようやくアンパンマンを生み出すが、 「顔を食べさせるなんて残酷だ」「気持ち悪い」と大人たちからは大ブーイング。 だが子どもたちは、無垢な心でアンパンマンを愛してくれた――。 著者はかつて『詩とメルヘン』編集者として、やなせたかしのもとで働き、晩年まで親交があった。 子ども向けに書いた伝記『勇気の花がひらくとき やなせたかしとアンパンマンの物語』(フレーベル館)はロングセラーとなり、小学校の教科書に採用されている。 2011年の東日本大震災直後、被災地からラジオ局にリクエストが殺到した「アンパンマンのマーチ」。 避難所で大合唱する子どもの姿に、92歳だったやなせは感動し、94歳で亡くなるまで、復興のために力を尽くした。 愛と勇気に生きた稀有な生涯を、評伝の名手が心を込めて綴る感動作。 -
35年目のラブレター
2025年3月7日 全国劇場公開される感動の実話が、一冊のノンフィクションに――。 読売新聞、毎日新聞、共同通信が取り上げた、「挑戦するのに遅すぎることはない」を伝える勇気の書、ついに文庫化! 2024年に米寿を迎えた西畑保さんは、奈良県に住んでいます。 和歌山県の山間で生まれ育った西畑さんは、小学2年生の途中から学校に通っていません。山間で高値で売れる木の皮を集めて貯めたお金だったのに、小学校で落とした財布は自分のものだと名乗り出たら泥棒扱いされたのです。貧しい暮らしの西畑さんが、そんなお金を持っているはずがないと、クラスメートも教師も彼を責めました。その一件があってから、西畑さんは学校に行くのをやめました。 中学校に通う年齢になって働きに出た西畑さんですが、その人生につきまとったのは、「読み書きができないこと」でした。 つとめた飲食店では、電話で受けた注文の内容をメモに記すことができず、職場の先輩からは「字も読めないやつ」と差別的な扱いをされました。 劣等感を抱き、結婚なんて夢のまた夢とあきらめていた西畑さんのもとに、お見合いの話が舞い込みます。読み書きができないことを隠して結婚した西畑さんでしたが、町内の回覧板にサインができず、妻の皎子(きょうこ)さんの知るところとなります。その事実を知った皎子さんは、西畑さんにこう声をかけました。 「ずっと、つらい思いをしてきたんやろな」 子どもも生まれ、孫も生まれ、還暦を過ぎた西畑さんの日常に、ある変化が訪れます。64歳になって、夜間中学に通うことに決めたのです。それは、読み書きのできない自分に長年連れ添ってくれた妻に、感謝の気持ちを伝えるラブレターを書くためでした――。 西畑さんの人生からは、たくさんのメッセージが受け取れます。「明るく、前向きに生きる」、「自分の人生を他人や環境のせいにしない」、そして「学ぶのに遅すぎるということはない」――。そんな西畑さんに毎日新聞論説委員である小倉孝保氏が寄り添い、これまで西畑さんが見てきた風景、抱えてきた思いを一冊の書籍にまとめました。それが『35年目のラブレター』です。 【映画化情報】 「35年目のラブレター」 2025年3月7日(金) 全国劇場公開 出演:笑福亭鶴瓶、原田知世、重岡大毅、上白石萌音 他 監督・脚本:塚本連平 -
雪解けの尾根 JAL123便の墜落事故
遺族の立場に甘えない、やさしくも厳しい目で綴った渾身の手記 どんなに騒がれた大事故でも、時がたつとともに世間から忘れられていきます。しかし、この事故の裏側には、決して忘れてほしくない事実や、人のやさしさがありました。私は、日航機事故のその後を、多くの人に伝えたいと思いました。(本文より) 雪解けの尾根を登る日航社員、上野村の村民、マスコミの人たちとの交流を重ねるうちに生まれた人間ドラマを、筆者のやさしくも厳しい目とココロが追う。「日本航空123便墜落事故」の遺族が自らペンを取った感動のノンフィクション作品。 第一章 遺族として過ぎた十一年 第二章 日航の社員たち 第三章 墜落現場の上野村と村人たち 第四章 忘れられないマスコミの人たち 第五章 尾根に散らばる遺品 第六章 遺書が取り持った友情 第七章 御巣鷹の尾根管理人 ●池田知加恵(いけだ・ちかえ) 東京都生まれ。慶應義塾大学文学部社会学科卒。 -
警視庁ウラ金担当 会計責任者18年間の「仕事」
組織の通常業務として犯罪行為を行っているのは、警察と暴力団ぐらいである! 書名『警視庁ウラ金担当』とは私のことである。全国の警察組織のいずれにおいてもなぜか類似した手法で行われているウラ金づくりのカラクリの一端を、警視庁事務職員として18年間会計畑を歩んできた私自身の実体験として記していく。(中略)警察が他の官庁と異なるのは、司直のメスが入らないということである。警察のウラ金づくりについても、前述のとおり内部告発やマスコミ報道が時折なされ、国会で取り上げられたこともあるが、それ以上に発展することがないのは、それらの情報を端緒として内偵から摘発に及ぶ機関が警察自身だからである。(本文より) 公務員はよく「税金泥棒」と皮肉を言われるが、警察は組織を挙げて、文字どおり税金を泥棒している。「捜査費による裏金づくりは警察の全職員が共犯になっている」とまで言われる不正経理の実態とは。さらには内部告発の潰し方、隠蔽工作まで。その驚きの手口を暴露するノンフィクション作品。 序章 暴かれた巨悪 第一章 秘密を墓場に持って行けるか! 第二章 警視庁警備部ウラ金確保プロジェクト 第三章 ウラ金は守られた 第四章 捜査に使われない捜査費 第五章 そして幹部は太る 第六章 「超伏魔殿」警察の土壌 終章 誰が警察を取り締まればいいのか! ●大内顕(おおうち・あきら) 1958年、東京都に生まれる。1982年、中央大学法学部卒業。警視庁職員となり、葛飾区本田警察署の警務課会計厚生係員として2年間勤務。1989年、北沢警察署の会計厚生係長、東大和警察署の同係長を経て、1997年、警備部警備第一課庶務係主任に。2000年、18年間勤めた警視庁を退職し、フリージャーナリストに転身。雑誌の取材、TVコメンテーターや講演活動などで幅広く活躍中。 -
動物たちの可愛いウンチ
ウンチは愛のメッセージ、奥が深くて魅力がいっぱい!――動物大好きの動物学者が、ウンチを求めて北は礼文島から南は西表島、そしてアフリカの奥地へ。照れたような神妙な顔つきで息張っているイヌやネコ。潔癖性のナマケモノ、かぐわしいマッコウクジラのウンチ。アルマジロやオタマジャクシのあれってどんなの? 動物たちの可愛くて、ちょっと恥ずかしい姿を通して、人間のことを考えてみる一冊!! -
秋田連続児童殺害事件
幼い子供が相次いで殺害された。母親が実子、関係のない第三者までを手にかけたという残虐極まりない事件だったが、一方で警察の捜査には不可解な点が数多く見られた。実施されなかった聞き込み捜査、外傷なしという虚偽、捏造された転落現場、早すぎる事故死の断定……。彩香ちゃん殺しは警察が意図的に「事故」にしていた!? あらゆる状況証拠は全て警察の犯罪を指し示している。隠蔽されたとしか思えない根拠を検証し、元警察官ジャーナリストが事件の恐るべき闇に迫る。 2006年に秋田県山本郡藤里町で二人の児童が殺害された事件を取材したノンフィクション。 ●黒木昭雄(くろき・あきお) 1957年、東京都生まれ。親の代から警察官で、1976年から1999年までの23年間、警視庁に勤める。在籍中は23回もの警視総監賞を受賞した。退職後は捜査するジャーナリストとして、警察内部の様々な問題や世間を騒がせた事件などを独自の視点で取材。著書に『警察腐敗 警視庁警察官の告発』(講談社)、『神様でも間違う』(インシデンツ)など多数。 -
神戸大学院生リンチ殺人事件
ちっぽけな警察官の魂胆が、前途有望な青年の命を奪ってしまった。目の前の被害者ひとり救い出すことができずに、いったい誰のための警察なのか。ヤクザと取引したり脅し口調に尻込みするような警察官には、そもそも治安を担う資格はない。国民の命を守ることを責務とする警察だからこそ、過ちを知ったあとの対応がなによりも大事なのである。その意味からいうと、神戸西警察署の対応は、すべてにおいて納得できるものではなかった。国家賠償訴訟の裁判から見えてきた警察官の四つの過失とは……。 2002年に兵庫県神戸市西区で発生した殺人事件と、その後の国家賠償訴訟を取材したノンフィクション。 ●黒木昭雄(くろき・あきお) 1957年、東京都生まれ。親の代から警察官で、1976年から1999年までの23年間、警視庁に勤める。在籍中は23回もの警視総監賞を受賞した。退職後は捜査するジャーナリストとして、警察内部の様々な問題や世間を騒がせた事件などを独自の視点で取材。著書に『警察腐敗 警視庁警察官の告発』(講談社)、『神様でも間違う』(インシデンツ)など多数。 -
栃木リンチ殺人事件
二ヶ月に及ぶリンチの末の殺人・死体遺棄、その恐るべき凶悪事件の詳細を描く。供述調書や関係者への取材から浮き上がってきた事実とは? 殺人は防げたのではないか? 両親の必死の訴えを無視し続けた栃木県警の隠された実態を浮き彫りにする。元警察官ジャーナリストが突き止めた、信じがたい事件の真相とは……。 1999年に栃木県で発覚した複数少年らによる拉致・監禁・暴行・恐喝・殺人・死体遺棄事件を取材したノンフィクション。 ●黒木昭雄(くろき・あきお) 1957年、東京都生まれ。親の代から警察官で、1976年から1999年までの23年間、警視庁に勤める。在籍中は23回もの警視総監賞を受賞した。退職後は捜査するジャーナリストとして、警察内部の様々な問題や世間を騒がせた事件などを独自の視点で取材。著書に『警察腐敗 警視庁警察官の告発』(講談社)、『神様でも間違う』(インシデンツ)など多数。 -
警官は狙いを定め、引き金を弾いた
嘘で固められた点数主義……警察の腐れきった体質とその手口を告発する 古くから警察社会には直訴は認めないという風潮がある。たとえそれがいかなる重大問題であっても、その事実よりも手続きを無視した、直訴そのものの行為を警察組織は否定するのだ。だからといって一定の手続きを踏んで、警察内部で告発どころか不満の声をあげたら、その結果はどうなるのか。警察官ならだれでも知っているように、その声は無視され、脅され、ほされ、左遷され、退職させられ、そのうえ退職後までも不利益がついて回るのだ。(本文より) 警視庁の偽領収書・裏金問題に関して、現場警察官のみが知る不当・理不尽な命令や行動の事実を公開。国民を食い物にする、警察組織内部の腐敗の実態とは……。元警察官ジャーナリストが実体験をもとに綴るノンフィクション。 ●黒木昭雄(くろき・あきお) 1957年、東京都生まれ。親の代から警察官で、1976年から1999年までの23年間、警視庁に勤める。在籍中は23回もの警視総監賞を受賞した。退職後は捜査するジャーナリストとして、警察内部の様々な問題や世間を騒がせた事件などを独自の視点で取材。著書に『警察腐敗 警視庁警察官の告発』(講談社)、『神様でも間違う』(インシデンツ)など多数。 -
統一教会の元信者が明かすその手口と実態
本来宗教とは、人生や生活、家族関係などに悩む人の心を救うといった行為をすべきはず。ところがこれまでの統一教会がやってきたことは、宗教団体という正体を隠しての信者獲得と、多くの人の生活を困窮させるほどの徹底した高額な献金集めの活動だ。40年以上も政治、行政、さらにはマスコミまでもこの状況を放置してしまったために、甚大な被害になってしまった。そして宗教2世問題という新たな悲劇も生まれている。2022年7月に起きた安倍晋三元首相への銃撃事件をきっかけに、統一教会のこれまでの活動に対する批判的な声が多く出てきたが、統一教会は過去の被害に真摯に向き合い、自らの姿勢を改めるどころか、カルト思想の本質である敵対的姿勢をあらわにして、被害者の声を封殺しようとしてきた。今も悪霊の恐怖に心をとらわれて、マインドコントロール下にある信者、元信者らの呪縛を解くためにはどうしたらよいのだろうか……。 かつて統一教会の信者だった経歴を持ち、内部事情に詳しいジャーナリストが、自省と共にその手口と活動実態の恐ろしさを告発する。 序章 私はなぜ入会したのか、なぜ脱会したのか 第1章 統一教会をめぐる法的な包囲網 第2章 解散しなければならない幾多の理由 第3章 苦渋に満ちた人生を歩まされる宗教2世 第4章 物品販売会社と教団の関係性 第5章 悪質な高額献金の手口 第6章 カネの流れは断ち切れるのか 第7章 コンプライアンス宣言後の正体隠し 第8章 統一教会による反撃が激化 ●多田文明(ただ・ふみあき) 詐欺・悪質商法・闇バイトの実態に詳しいジャーナリスト。2000年代より悪徳業者に潜入取材してきた経験は数えきれない。著書『キャッチセールス潜入ルポ~ついていったらこうなった』(彩図社)はフジテレビで番組化され、2007年~2011年の間、ゴールデン枠の特番で第8弾まで放送された。取材の原点はかつて所属していた旧統一教会の信者経験にある。教団内部で行われてきた、未証し勧誘の実態や霊感商法などの巧妙な手口をつぶさに見てきた経験を踏まえて、消費者被害をなくすためにペンを取る。旧統一教会に対しては、1999年にその違法性を問う損害賠償請求の裁判を起こす(最高裁にて勝訴判決)。2017~2018年、消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員も務めた。著書に『信じる者は、ダマされる。元統一教会信者だから書けたマインドコントロールの手口』(清談社Publico)、『サギ師が使う交渉に絶対負けない悪魔のロジック術』(イースト・プレス)、『だまされた!だましのプロの心理戦術を見抜く本』(方丈社)など多数。現在はヤフーニュースのオーサ・公式コメンテーターとして記事執筆の他、情報・バラエティー・報道番組でコメントをするなど、多数のテレビ・ラジオに出演。騙されないための防犯講座、講演も数多く行っている。 -
アトムの心臓 「ディア・ファミリー」23年間の記録
娘の命を救うために不可能に挑んだ家族の物語。2024年6月、映画公開! 【娘の心臓に残された時間はたった10年――】 生まれながらに、心臓に疾患をもっていた娘は医師から、余命10年を宣告される。 娘の心臓に残された時間はたった10年。 何もしなければ、死を待つだけの10年。 これを運命だと諦めるか。抗うか。 町工場を営む家族は、『「人工心臓」をつくり、娘の命を救うという不可能に挑む』ことを決意した。 実話をもとにした感動のノンフィクション。 2024年6月14日(金)、映画『ディア・ファミリー』として公開されます。 -
実録死刑と懲役 刑務所の中の真実
刑務所の中は、刑罰の執行は公開しないという“秘密主義”によって、のぞくことができない。その実際を知っているのは刑務官だけである。刑務所のなかでは何が行われているのか? 刑務所・拘置所・少年院の違いとは? 死刑事件を起こした犯人の素顔とは? 元刑務官が記した衝撃のノンフィクション。 ●坂本敏夫(さかもと・としお) 元刑務官・ノンフィクション作家。NPO法人(受刑者の更生支援、こどのも健全育成等)理事長。1947年12月、熊本刑務所官舎で出生。高校卒業まで刑務所官舎で暮らす。母方の祖父、父に続き三代続いた刑務官。1967年大阪刑務所刑務官(看守)に採用される。神戸刑務所、大阪刑務所で係長勤務を経て、法務省法務大臣官房会計課、東京矯正管区で予算及び刑務所・少年院等矯正施設の施設整備を担当。1987年現場に復帰し、1994年広島拘置所総務部長を最後に退官。以後、作家、ジャーナリスト、タレントとして活動。『死刑のすべて』『刑務所のすべて』(文藝春秋)、『誰が永山則夫を殺したのか』(幻冬舎)、『囚人服のメロスたち』(集英社)、『典獄と934人のメロス』(講談社)など著書多数。映画・TVドラマの監修(一部出演あり)も多い。 -
やわらか頭「江戸脳」をつくる和算ドリル
小・中学レベルの問題で脳力トレーニング! 表面的な数字に惑わされない思考力をつける! さらに、時代劇ファンの副読本に/数学パズル愛好者に/中学受験生のお父さん、お母さんに! 第1章では、現在も使われているものさしや枡といった身近なモノから、江戸時代の人々の信じていた「数と量の世界」を、世界の文明史の中にかいま見ます。顕微鏡を覗いていたら、いつのまにか望遠鏡に変わっていたという野心的な試み(のはず)です。第2章では、和算遊戯やパズルに挑戦します。現在も私立中学受験で出題されている「○○算」からスパイもどきの暗号パズルまで。江戸時代の人々もこういう「頭の体操」を楽しんだのです。第3章では、『塵劫記(じんこうき)』に載ったお金や米の計算問題を通して江戸市井の生活を感じてみましょう。人々の頭の皺や心の襞に入っていくとともに、「脳を鍛えるドリル」になるでしょう。それでは、ズーム・イン・江戸時代! ●「植木算」は和算ではない? ●江戸の時間と「旅人算」の真実 ●太閤検地と「円周率3.16」 ●大数学者ガウスご自慢の「俵杉算」 ●二進法で規則的に咲く「目付桜」 ●古(いにしえ)の絶世の美女が挑戦「小町算」 ●雅(みやび)な香りの組み合わせ「源氏香」 ●江戸の常識「九六の百」とは? ●おそろしき利息計算 ●長崎の海外オークション計算 -
プロレス 影の仕掛人 レスラーの生かし方と殺し方
リング外で暗躍する男たち! 25年間の体験をすべて激白!――なぜ、昔のプロレスは、あんなにワクワクさせてくれたのだろうか。新日本プロレス全盛時、猪木、坂口、藤波、長州らの試合を影で演出してきた男が真相を語り尽くす! 「猪木さん、ここの場面では、ドロップキックを使ってください」「嫌だよ、高橋。お前、俺のしょっぱいドロップキックをファンに見せて、笑わせるつもりなんだろう」。プロレスを成立させているのは、レスラーの存在だけではない。そこには、リング外で暗躍する数多くの黒幕たちがいるのだ。25年以上、レフェリー、マッチメイカー、外国人レスラー担当、審判部長として、アントニオ猪木らの試合を影で演出してきた男が、その目で見てきた仕掛け人の実体を激白! -
孤独死大国 予備軍1000万人時代のリアル
ひとりで死に、長期間誰にも発見されることのない、孤独死。今後日本で100万人規模での発生が予想されている。孤独死が起こった現場はどうなるのか、残された遺族は何を感じるのか、故人が抱えていたものとは……。著者が実際に特殊清掃に同行した壮絶なルポとともに、現代を生きる私たちが孤独死を防ぐためにはどうすればいいかを探る。 -
月夜の森の梟
作家夫婦は病と死に向き合い、どのように過ごしたのか。残された著者は過去の記憶に苦しみ、その後を生き抜く。大反響を呼んだ朝日新聞連載のエッセイ。文庫化に際し、夫の藤田さんが亡くなってから3年10カ月、現在の心境を加筆。解説は林真理子氏。 -
白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺
「どうしても後世に伝えて欲しいことがあります」原発事故の最前線で陣頭指揮を執った福島県浪江町の「闘う町長」は、死の直前、ある「秘密」を新聞記者に託した――。娘を探し続ける父親、馬に青春をかける高校生、名門野球部を未来につなぐために立ち上がったOB、避難指示解除後たった一人で新聞配達を続ける青年、そして帰還困難区域で厳しい判断を迫られる町長たち……。開高健賞受賞記者が原発被災地に3年半住み込んで記した震災ルポルタージュ。第2回ジャーナリズムXアワード(Y賞)受賞。 -
色街さんぽ
遊廓、岡場所、赤線・青線、三業地、風俗街と、時代とともにその呼び名は変わっても、日本各地に「色街」は存在している。都市整備や当局の摘発によって、たとえ男たちを誘う妖しい紅燈が消え、色香と憂いを漂わせる女たちが去ったとしても、街の片隅には痕跡が残り、いまだ人々の記憶の中で息づいているものだ。そんな色街を著者が訪ね歩き、関東近郊40か所の現在を活写した力作。歴史探訪を趣味にしたい人には必携のガイドブックでもある。 【著者プロフィール】 1972年神奈川県生まれ。ノンフィクション作家。写真週刊誌カメラマンを経て、フリーランスとして執筆活動に入る。世間が目を向けない人間を対象に国内はもとより世界各地を取材し、「マオキッズ 毛沢東の子どもたちを巡る旅」(小学館)で小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。近著に「裏横浜 グレーな世界とその痕跡」(ちくま新書)がある。 -
長子さんの鼻の高さはどこから来ているのか
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 著者の母、長子の鼻はなぜ高いのか。著者が母から聞いた話では、母の伯父河井愛次郎はハーフだったという。著者は自らのルーツに関心を持ち、資料を集めていたが、身近な人の死をきっかけに行動を起こし本書を纏めた。血縁関係の証明が難しかったのは、河井愛次郎の墓地がある池上本門寺の過去帳が火災で焼失してしまっていること。又、母・長子の戸籍が遡れなかったのは、本籍のあった墨田区・本所が関東大震災で原本が消失してしまったことによる。NHK番組「ファミリーヒストリー」はNHKの取材力をもって、有名人の家族の歴史を綿密に調べ、魅力的な番組に仕立てているが、本書の場合は、ドナルド・キーン氏に手紙を書いて返事を貰うなど、75歳にして自分の足で系譜を辿り、調べたことに大きな特長がある。 -
はじめは駄馬のごとく ナンバー2の人間学
歴史エッセイの名手が紡ぐ「わが愛する男たちの肖像」 SNSで話題。累計15万部の伝説の名著が、緊急復刊! 『炎環』『雲と風と』『北条政子』『つわものの賦』……多くの歴史小説を著した著者が、歴史上はほとんど無名・英雄の陰に隠れながらも実力を持ったしたたかな仕事師、〈ナンバー2の男〉の生き方を描きます。 『鎌倉殿の13人』ですっかり有名になった北条義時は、永遠のナンバー2.根っからの権力・政治好きにもかかわらず、あえて表には立たず、したたかに、ナンバー2の生涯を全うした。 源義経。同じくナンバー2でありながら、組織のなかの自分の位置づけが出来ず。華やかなスタンドプレーを繰り広げ、ナンバー1が霞むなど数々の致命的失敗をおかした。 徳川秀忠。家康と三代家光の陰にかくれた秀忠こそが、徳川家の最大の功労者。大名の転封、改易、人員の配置転換など重要な施策を行い、幕府の基礎を固めた。メシよりイロより政治が好き。 他、平家政権の仕掛人「平時忠」、途中入社ゆえに栄光と挫折を味わった「明智光秀」、など。 巻末の城山三郎氏との対談には、2024年大河ドラマ『光る君へ』で注目の関白・藤原道長も登場。「この世をば」と詠った彼はナンバー1志向と思いきや、意外にも……。 歴史好きはもちろんのこと、今を生きるビジネスパーソンも必読! 「組織論」本としても読める名エッセイです。 -
終わりと始まり
移動する文化人として、さまざまな土地を訪れ深い思索を積み重ねてきた作家がつづる、感動、怒り、戸惑い、落胆、祈り──。3.11の大震災と福島原発事故を経て、少数者の居場所、民主主義の多数決の欺瞞などを問う、明晰で情のある名コラム。 -
妻と恋人 おぼれる男たちの物語
「大事なのは妻だけど、愛しているのはキミだよ」――婚外恋愛に突然はまってしまった、妻と恋人のあいだで惑う不器用で一途な男たちの姿を描く。 -
「在日コリアン」ってなんでんねん?
嫌・嫌韓流! “在日一”の毒舌論客がタブーを崩す!――「隣人」たちが背負うこれだけのハンディキャップ。国籍、参政権、入居、就職……真の民族共生社会を阻む、ニッポン社会のこれだけの壁。 ●現実はどうなのか。私は、小説や映画も大好きだが、それ以上に現実が好きだ。現実の中で起こる出来事や事件、あるいは人物のほうが小説や映画以上にドラマチックだったり、かっこよかったりするからだ。私が本書で取り上げた在日世界や在日コリアンも、やはり映画や小説で描かれたもの以上にかっこよかったり、かっこよくなかったりする。でも、それが在日社会や在日コリアンの現実であり、すごさでもある。また、在日コリアンを知ることは、日本社会を別の角度から点検する行為でもある。在日コリアンが直面している課題は、日本人が直面している、あるいは日本社会に突きつけられた課題でもあるからだ。本書をできるだけ、多くの日本人に“食べて”もらいたい。 ●芸能・スポーツ界の在日パワー ●日本経済を底辺で支える在日 ●在日コリアンが参政権を求める訳 ●日本人の在日に対する誤解 ●日本国籍取得は在日にとって得? ●お粗末な在日旧軍人への対応 ●見殺しにされる在韓被爆者 ●朝鮮学校卒業生の受験資格 ●外国人への入居差別はあきまへん ●切り崩される就職差別の壁 -
歌舞伎町シノギの人々
歌舞伎町バラバラ殺人犯のヤクザの妻・サクラは言った。「こんなに働いてない人の多い街って、ないよね。なのに1日何万もお金作っちゃう」「図々しくて、神経強くて……。お金なんか持って、この街に来ちゃダメだよ。ハイエナいっぱいいて、潰されるんだから」。風俗嬢、ヤクザ、ホスト、高利貸し、キャッチetc.。家田荘子が、自らの原点の街・歌舞伎町でシノぐ人々を追う、衝撃のノンフィクション。 *歌舞伎町 *葵/月収500万円のトップキャバクラ嬢 *サクラ/歌舞伎町バラバラ殺人犯のヤクザの妻 *神田組長/すべての闇に顔を持つ現役バリバリ組長 *木場組長/巨大マーケットを押さえる麻薬の総元締め *渋谷・田端/外国人売春婦の元締めと舎弟 *モハマド・パトリシア/麻薬の売人とコロンビア売春婦の夫婦 *亜希/ホテトルの美人女社長 *中野/すご腕闇金経営者は元首相の隠し子 *まみ/現役銀行員ヘルス嬢 *フェイメイ/強盗に殺されかけた元台湾クラブのママ *大塚・三田・上野/野望を持った山口組系ヤクザ3人組 *アヤ/16歳でヘルス嬢になった家出少女 *社長/歌舞伎町ビル火災の某テナント社長 *ヨンハ/元韓国人金貸し、現在はホステス *ヘイジン/10年で10億円作った韓国人金貸し *ユウ/新風俗商法「援助屋」の売れっ子嬢 *赤坂兄弟/不良あがりの兄弟ヤクザ *ジュンママ/50億円を稼いだ韓国クラブのママ *青山・板橋/歌舞伎町の武闘派イケイケヤクザ ●家田荘子(いえだ・しょうこ) 作家・僧侶(高野山本山布教師)。日本大学芸術学部放送学科卒業。高野山大学大学院修士課程修了。女優、OLなど10以上の職歴を経て作家に。1991年、『私を抱いてそしてキスして エイズ患者と過ごした一年の壮絶記録』で大宅壮一ノンフィクション賞受賞。2007年、高野山大学にて伝法灌頂を受けて僧侶に。高野山の奥の院、または総本山金剛峯寺にて駐在(不定期)し、法話を行っている。著作は映画化された『極道の妻たち』の他、『歌舞伎町シノギの人々』、『四国八十八ヵ所つなぎ遍路』、『女性のための般若心経』、『少女犯罪』など130作品を超える。セカンドチャンスや人生探究など、元気の出る対談をYouTube「家田荘子ちゃんねる」にて配信中。 -
少女犯罪
驚異の更生率を誇る女子少年院・榛名女子学園。窃盗・詐欺・売春・覚せい剤・暴行……そこでは様々な理由で送致された少女たちが問題の本質と向き合い、葛藤していた。少女を罪へ走らせた背景を探ると、次々と浮かび上がる家族の問題。その時、親は何をしていた? 少女を闇から救うのは何か? 少女たちの生の言葉が胸を打つ、渾身のルポルタージュ。 第1章 真由美――詐欺・窃盗 第2章 優香――覚せい剤 第3章 薫――窃盗・売春 第4章 美月――オヤジ狩り 第5章 夏帆――いじめ ●家田荘子(いえだ・しょうこ) 作家・僧侶(高野山本山布教師)。日本大学芸術学部放送学科卒業。高野山大学大学院修士課程修了。女優、OLなど10以上の職歴を経て作家に。1991年、『私を抱いてそしてキスして エイズ患者と過ごした一年の壮絶記録』で大宅壮一ノンフィクション賞受賞。2007年、高野山大学にて伝法灌頂を受けて僧侶に。高野山の奥の院、または総本山金剛峯寺にて駐在(不定期)し、法話を行っている。著作は映画化された『極道の妻たち』の他、『歌舞伎町シノギの人々』、『四国八十八ヵ所つなぎ遍路』、『女性のための般若心経』、『少女犯罪』など130作品を超える。セカンドチャンスや人生探究など、元気の出る対談をYouTube「家田荘子ちゃんねる」にて配信中。 -
三浦和義氏からの手紙 「ロス疑惑」心の検証
「なんの罪も犯していない私が、自由を奪われた生活を強いられてから、十二年有余が過ぎました。真実は自分にあるものだからと自らを励まし、この歳月を試練の時と考えてきました」。東京拘置所での苦悩、裁判、娘との交流、食、性、生……。“ロス疑惑”の三浦和義が、1994年7月から1998年1月まで、4年にわたり真情を打ち明けた赤裸々な往復書簡集。巻末には、事件を担当した弘中惇一郎弁護士による解説文を収録。 ●家田荘子(いえだ・しょうこ) 作家・僧侶(高野山本山布教師)。日本大学芸術学部放送学科卒業。高野山大学大学院修士課程修了。女優、OLなど10以上の職歴を経て作家に。1991年、『私を抱いてそしてキスして エイズ患者と過ごした一年の壮絶記録』で大宅壮一ノンフィクション賞受賞。2007年、高野山大学にて伝法灌頂を受けて僧侶に。高野山の奥の院、または総本山金剛峯寺にて駐在(不定期)し、法話を行っている。著作は映画化された『極道の妻たち』の他、『歌舞伎町シノギの人々』、『四国八十八ヵ所つなぎ遍路』、『女性のための般若心経』、『少女犯罪』など130作品を超える。セカンドチャンスや人生探究など、元気の出る対談をYouTube「家田荘子ちゃんねる」にて配信中。 -
逆境が男の「器」を磨く
「粋=余裕」で大ピンチもチャンスにできる! 15億円の借金と5年間のウツが人生を変えた!――野暮なヤツは生き残れない。どん底から這い上がった男が語る「壁をブチ破る人生哲学」。 ●30代、40代は24時間、脇目も振らずにデザインとものづくりに取り組んだ。おそらく人の3、4倍は働いていたはずだ。「デザイナーとして世界で勝負したい」と決意を固めてニューヨークに進出。だが、そのころから少しずつおかしくなっていった。ニューヨークで注目されたのはいいが、会社で唯一のデザイナーであり、経営者でもある僕が日本を離れている間に、東京のオフィスはひどい状態になっていた。気づいたら、なんと15億円の借金を背負っていたのである。身の回りのものを処分して借金返済にあてて、それでも残った数億円を返す日々… 僕の48歳から57歳までの9年間は、まさにそういう時間だった。 ●29歳の無謀な独立 ●人間以下の扱いをされた屈辱 ●正真正銘すべてを失った日 ●5年におよぶウツとの闘い ●1枚のシャツが僕の人生を変えた ●自己観察から真実の姿が見える ●女は男のどこを見ているか? ●「捨てる」ことが粋な人生を育む ●社長の服で会社がわかる ●『VERY』の服は虎屋の羊羹 -
悪女たちの残酷史
淫蕩、凶暴、冷血――女は誰でも突然、変身する!! 古今東西の悪女ベスト20、4タイプの悪女を知れ! あなたの近くに潜む悪女……そのタイプは、マリー・アントワネットか、則天武后か!? 本書では、紀元前の中国、古代ローマ時代から、中世、現代に至るまで、「悪女」として語り継がれた20人の女性の悪女ぶりを、4つのタイプに分けて紹介しています。すなわち、凶暴な本性を余すところなく歴史に刻んだ「凄惨きわまる悪女たち」、けた外れの淫女として快楽の限りを尽くした「淫乱に徹した悪女たち」、女の魅力を使い、あるいは手段を選ばず、権力欲を遠慮会釈なく発揮した「政争に明け暮れた悪女たち」、なぜかその一生が醜聞の連続になってしまう「スキャンダルまみれの悪女たち」です。あなたの近くにも必ずいる悪女。彼女たちの悪行三昧ぶりを思い出しながら、4つのうちのどのタイプに当てはまるか考えながら読んでください。今後のつき合い方に生かせるでしょう。 ●性に寛容なローマ帝国でのタブー ●「鉄の処女」と呼ばれる拷問道具 ●殺された娘の肉を喰らうよう強要 ●自らの子を殺め奪った皇后の座 ●売春を非難する人間を次々と処刑 ●わずか11歳で肉欲の虜に ●エリザベス1世の愛欲の日々 ●権力維持のための「嫁いびり」 ●ヌード写真でつかんだ幸運 ●ダイアナが皇太子につけた注文 -
「でっけえ歌舞伎」入門 マンガの目で見た市川海老蔵
世界初のメディアミックスで見方一変。市川海老蔵はマンガのように面白い!――人気沸騰の新作歌舞伎「石川五右衛門」上演までの同時進行ドキュメント!! ●僕がストーリー原案を手がけた作品『石川五右衛門』は、海老蔵さんにくわえ、市川團十郎さん、中村七之助さんらの出演で、2009年8月、東京・新橋演舞場で上演されています。同時進行で同じストーリーを基にしたマンガ作品『風と雷』も「モーニング」誌で連載開始。『哲也|雀聖と呼ばれた男|』『弑逆契約者ファウスツ』などの作品を手がけた星野泰視さんが、五右衛門の姿をイキイキと描いてくれています。同じストーリーを基に、歌舞伎とマンガが同時展開する。これは、歌舞伎四百年の長い歴史の中でも、初のこころみです。本書のタイトルの中の「でっけえ歌舞伎」は、歌舞伎十八番の内『暫』で、主人公の鎌倉権五郎景政が登場する際にかかる化粧声「ああ~こりゃ~でっけえぇ~」からとりました。でっかく生きようぜ! -
洗脳の楽園 ヤマギシ会という悲劇
なぜ、親たちはヤマギシ会に魅かれるのか。周囲からは「児童遺棄」とすら見られなくもないのに、なぜわが子を突き放し第三者の手に委ねてしまうのか。ヤマギシ学園の中ではいったい何が行われているのか? 表面を見る限り、ヤマギシ会は善意の人たちの集まりのように思える。いつもニコニコ顔でやさしく応対してくれた。しかし、一歩踏み込んで取材をしてみると、子どもたちの心を傷つけてしまう邪悪な集団のように見えてくる。(本文より) 対立や争いごとのない、金の要らない幸福な農村……ユートピア社会の実現をめざしたはずの共同体は、いかにして崩壊に至ったか。洗脳のかなめである「特講」をはじめて体験取材。人間の脆さとノンフィクションの底力を証明した、色あせぬカルト・ドキュメンタリーの金字塔。第29回大宅壮一ノンフィクション賞候補作。 ●米本和広(よねもと・かずひろ) 1950年、島根県生まれ。ルポライター。横浜市立大学卒業。「繊研新聞」記者を経て、フリーに。著書に『カルトの子』(論創社)、『洗脳の楽園』『我らの不快な隣人』(情報センター出版局)、『教祖逮捕』(宝島社)など。2022年7月に安倍元総理を殺害した犯人から手紙が届いたとして注目を集める。 -
教祖逮捕 「カルト」は人を救うか
カルト商法、洗脳、児童虐待、家族崩壊……。カルトをめぐる問題が次々と表面化している。彼らに共通するのは「絶対性」(教義)と「違法性」にある。問題にすべきなのは、サブリミナルを使った心理操作、恐怖心を煽る勧誘、法外な献金など、具体的な違法性である。だが、人は何らかの〈救い〉を求めてカルトに入る。入信の過程でまやかしや詐欺的トークがあったにせよ、それがなければ胡散臭いと思われている団体に入ることはありえない。カルトが人々にもたらす〈救い〉とは何か? 今後のカルト現象とカルト被害を読み解く上で必読の一冊。 プロローグ 人はなぜカルトを信じるのか PART1 カルトと金……福永法源の「法の華」カルト商法のカラクリ PART2 進化するカルト……自己啓発セミナー屋さんはいかにしてグルとなったか PART3 洗脳、神秘体験、カルトが人の脳を変容させる方法……再考〈貴乃花・TOSHI“洗脳”騒動〉 PART4 若者はなぜカルトに魅かれるのか……親鸞会VS顕正会――学園キャンパスに吹き荒れる仏教ラディカリズム PART5 カルトと児童虐待……二元論の罠――セラピスト・服部雄一氏との対話 PART6 家族の「苦悩」から「再生」へ……こうして「カルト」からわが子を取り戻した エピローグ 作られた言説――マインドコントロール論 ●米本和広(よねもと・かずひろ) 1950年、島根県生まれ。ルポライター。横浜市立大学卒業。「繊研新聞」記者を経て、フリーに。著書に『カルトの子』(論創社)、『洗脳の楽園』『我らの不快な隣人』(情報センター出版局)、『教祖逮捕』(宝島社)など。2022年7月に安倍元総理を殺害した犯人から手紙が届いたとして注目を集める。
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