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Posted by ブクログ
無言症のセラピストのノンフィクション。この方の作品は初めて読んだが小説のように読みやすく、面白かった。作者の文章力と恐らく、翻訳も良いのだと思う。
この作品の中では、仮名にしているが、彼女が関わった3人との粘り強い、具体的なセラピーが描かれている。子どもの頃に夢中になって読んだ「24人のビリーミリガン」を思い出した。人間の心理(特に困難な状況に直面している本人、またその家族)の複雑さを改めて感じた。
P369 〜370
他人の不可解な行動を理解しようとする過程で、自分から不幸を選び取る人はだれもいないということを理解していることが助けになるとわかった。だれかが不幸だとしたら、それは彼らがほかにどうすることもできないか。そういう状態にあるわけだ。もっと客観的な立場から見れば、彼らの過ちが何なのかはっきりしているようなときでさえ、このことはいえるとわかった。
Posted by ブクログ
3ケース並行の大変な巻。
父親に誘拐されている間、おじさんに性的虐待を受けた事が原因で、
反社会的行動を繰り返す女の子・カサンドラ(9)。
母親にしか喋らない緘黙の子・・・と思われてたが、
実際は母・ルチアにとって身体的障害が隠蔽され、
適切な環境が与えられてなかった男の子・ドレイク(4)
脳卒中で倒れた後、ほとんど喋らなくなってしまった老婆・ゲルダ(82)。
自分の都合で子供に犠牲を強いるルチアは良くない。
けど誰もが必死に最善を尽くそうと生きるんだなぁ、と思う。
心の傷を守る為に、他者を傷付けて良い事にはならない。
誰もが独りじゃないって事を理解して、安心を芯に生きていければ良いと思う。
Posted by ブクログ
著者のノンフィクションはほとんど読んでいる。
今回はトラウマによって無言を貫き通す子供たちの話。
彼女の専門が児童虐待によって心を閉じた子供ばかりなので、核心に触れた時どうしても重い気持ちになるが、こういう症例となって表れるのだという勉強にはなる。
とにかく子供たちとのかかわり方がすごい。
瞬時に相手の気持ちを察し、あらゆる方法で固く閉ざされた心の扉を開き、隠されたものを引きずり出していく。
応用力や発想力もさることながら、腫れ物に触るようなことは決してしない。ダメなものはダメだという勇気。
操作しようとする子供に巻き込まれないようにする強さ。
あまりにも難しい症例に果敢に挑んでいくのは、子供を救いたいという気持ちと確固たる信念があるからだろう。
経験値は大切だと感じた。
Posted by ブクログ
トリイヘイデンで読んでいないのはこれだけかも、と思いすごい久々に読んでみた。
相変わらず重い…。
他の作品と比べても特にヘビーだったような。
3つのケースに同時に関わり、どれもが全く改善を見せない。
でも、トリイが格段にレベルアップしてる。
シーラとかケビンの頃のトリイのイメージが強かったけど、いつの間にか鉄の女になってる。
昔のトリイなら泣き出してそうな恐ろしい事態でも無表情を貫いて冷静に観察するトリイはもう遥か遠い所に行ってしまったよう…。
いや、昔からトリイは強かったけどね。
感情移入できないレベルにいってる(笑)。
何年もこんなケースにばっかり関わってたらそうなるかもね。。
治療法もめっちゃ荒治療でハラハラした。
子供って実は自分を守るために子供を演じてるのであって、本当はかなり強かな所があるのかなと思ったり。
3つのケースがふいに少しだけ重なる部分を見せたり、トリイってセラピーの能力だけでなくて、ほんとに小説がうまいなぁと思う。
人間の人格形成って不思議だ。
ひどい目に合ってるのにドレイクのように天使みたいな性格の子もいれば、ゲルダのように子供達からさえ疎まれる性格になってしまう人もいる…。
子供の扱い方ってなんて繊細なんだろうか。
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小説・文芸
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