小説の検索結果

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  • ギリシアの神々
    3.5
    ギリシア神話を知りたいあなたへ! ーー愛の物語・ギリシア神話を生き生きとやさしく書下ろす。絵画・彫刻・オペラなどの西洋芸術に接したり、外国人と会話を交わしたりする時に必要とされる「常識としてのギリシア神話」。若い世代のために、さまざまな愛の物語の宝庫としてその面白さをストレートに伝える必携の1冊。
  • ギリシアの英雄たち
    5.0
    神託どおり実の父を殺し、実の母と婚姻をむすんだオイディプス王の、無惨な最期。夫の裏切りにわが子の命を賭けた、王女メディアの慟哭。『ギリシアの神々』につづいて、ギリシア悲劇の原典をやさしくひもとく、常識としての英雄伝。栄光の陰にうずまく呪いと裏切りの世界を甦えらせる人間劇場。
  • カリフォルニア
    -
    23歳の鮮烈な感性が描く麻薬の青春、熱風と麻薬の終わりなき<夏>を彷徨するストレンジャーの青春。群像新人長編賞受賞の意欲作ーーセントラル・バレーの中央にある、砂漠のオアシス・フレズノ。はてしない青空と灼けつく熱風の街に、重い過去をひきずって終りなき<夏>を彷徨するストレンジャーたち。雪国から来た留学生くずれの日本人青年と混血の白人娘の、愛と麻薬の日々が、カリフォルニア・エイジの終末を告げる……。23歳の鮮烈な感性がきらめく、群像新人長編小説賞受賞作。
  • 2階でブタは飼うな! 日本と世界のおかしな法律
    4.0
    おもしろくてためになるバラエティ・エッセイ。ミニスカートをはいてると逮捕だと!? ーー「豚を飼うときは地面掘りができるようにすること」(スイス)、「月で戦ってはいけない」(月協定)、「ミニスカートをはいてると逮捕?」(軽犯罪法)、「日曜日に子どもが遊ぶには免許証が必要」(米テネシー州)など……。世界中を旅した夫婦が各国のおかしな法律・条令をつっこみまくる、書下ろしバラエティ・エッセイ!
  • 密やかな喪服
    3.3
    「ああ、そうだわ――喪服を用意しておかないと……」ふと目醒めた枕上の暗闇で、妻が口にした一言が、夫の胸に暗い疑惑を棲みつかせ、恐怖の波紋をまき起こした。妻は一体、誰の死に備えようというのか? そして死は確実に準備されて……という表題作はじめ、平凡な日常の仮面の下に隠された、戦慄の人間ドラマ7篇を収めた推理傑作集。人間心理の闇を鮮やかにえぐる戦慄の意欲作!
  • 女と男
    -
    大人の「女と男」が繰り広げる24の恋愛物語ーーパーティの会場で5年前にプロポーズを受けた男と再会した女が語った真実は……、ベッドの中で浮気相手の名前をつぶやいてしまった夫に妻が示した名案は……、などなど。こんな恋人たちがいたんだと思わずうなってしまう、大人の「女と男」ならではの様々な心模様を見事に描き出した、24の傑作短編小説集。
  • アローン・アゲイン
    4.0
    「ビッグガール・ドント・クライ」大きな女の子は泣いちゃいけない……。1960年代、彼女は少女だった。70年代、彼女は若い女を生きた。そして今……。吹いていく風の中で、彼女の新しい季節がはじまる。懐かしい曲をBGМに、オムニバス形式で綴る、彼女が生きる4つの愛の物語。
  • あなたの庭では遊ばない
    3.0
    すべての母への、すべての娘への物語ーーあなたは、1枚の皿を半日洗い続ける。神経症を所有することで負い続けた、荷物の置場所を見付けたのだ。わたしは今、あなたとの距離を見定めることが出来ました。母としてでなく一人の女、友人として。母への愛と亀裂を抱えた娘が、自らの新しい地平を獲得するまでを描く、出すことのない母への手紙。自伝的傑作。
  • 官能文学電子選集 睦月影郎『聖泉伝説』
    3.0
    異様な風習を持つ村にやってきた安彦少年は次第と究極の快楽を求めるようになる。姉と慕う従姉・奈美子を愛し始めるのだが・・・・・・。 両親を喪い、叔父夫妻の住む村にやってきた羽仁安彦は同級生の神主の息子である大月昭吾とすぐに仲良くなる。安彦に誘われ、自宅に遊びに行くと座敷牢に入れられた姉・光子の姿があった。何度か家に行くうちに病的なまでの妖艶さを持った光子は目をぎらつかせ、自慰を始め、安彦に卑猥な限りを尽くす。衝撃を受けた安彦は異常ともいえる性に目覚め、安彦と同様両親を喪い東京から転校してきた同級生のめぐみを卑猥に虐める一方で、村に出戻ってきた23歳の元人妻・小夜子に誘惑される。しかし、安彦ははじめから村に帰省していた年上の従姉である奈美子に心を寄せていた。なんとか距離を束付けようとする安彦だったが、奈美子は安彦のことを弟としか見ていなかった。奈美子は全寮制の学校に通っていて、寮に戻る日に安彦に手伝いをして欲しいと懇願し、女子寮に連れて行かれる。そこで知り合ったのが奈美子の同級生の恵理子が学校案内を買って出てくれたのだが、テニス部の部室で安彦は恵理子に誘惑され、童貞を失うこととなる。その晩、恵理子の誘いで女性達が集まる謎のパーティーに連れて行かれ、磔にされる。そしてまだ処女である女生徒の貫通式の相手をさせられる。そこに光子が過激な自慰の結果、突然死んでしまう。村に戻った安彦と奈美子に魔の手が襲う。それは昭吾の仕業だった。最後の最後に驚くべき真実が明らかにされる。安彦と奈美子の運命はいかに・・・・・・。
  • 官能文学電子選集 団鬼六『新・修羅の花道』
    5.0
    父の仇討ちの旅に出た城下一の美人姉妹だったが、本懐を目前にこともあろうに仇に捕まってしまう。そして陵辱の限りを受けるのだが・・・・・・。 江戸から明治に世の中が変わっていくところ、伊豆・長岡の荒れ寺に坊主のふりをして住み込んだ半次郎が、有料の世相講釈で、村人や山賊の人気を博していた。会津出身で、若松城が落ちてから流れてきたのだが、実は官軍との戦の中で、指揮官と主を仲間の甚八と共謀して殺害していた。勝てぬ戦を前にしてふたりの首を官軍に差し出し、褒美を得ようとしたのだ。が、主を裏切ったふたりは武士の風上にもおけないと官軍からも追われる。ケンカ別れのあと三島の女郎屋に身を潜めていた甚八から、久しぶりの連絡が入る。殺した主の妻の志乃とその妹美雪、指揮官の息子の梅三郎が仇討ちのために、近くまで来ているというのだ。志乃は会津白菊隊の隊長だった。討ち死にしたと思っていたが、生き延びていた。白菊隊の隊員だった美雪ともども、腕がたつ。そこで甚八たちは山賊に助っ人を求め、三人を待ち構えるのだった。ところが、本懐を前に、志乃、美雪らは半次郎たちに捕まってしまう。そして陵辱の日々が始まる。心では嫌悪しているものの、次第に身体は正直に反応していく。甚八に犯されながらも、志乃は熱病に冒されたように全身をぶるぶると震わせる。そして、甚八が鋭くうめいて射精する。志乃は熱い男の体液が激しい勢いで自分の体内に放出されたことを知覚すると大きくうなじをのけぞらせるのであった。
  • 官能文学電子選集 岡江多紀『夜はシルクの肌ざわり』
    -
    小さな出版社で雑誌編集者をしている響子はとにかくクールだ。男と寝ることも平気だ。しかし、そこに至るまでにはある過去が隠されていた。 26歳の雑誌編集者・瀬尾響子はとにかくクールだ。数年間つきあっているている夏夫と激しい一夜を共にした翌日に彼から3年のニューヨーク赴任が決まったと告げられても、微動だにしないほどだ。実は響子には過去に激しい恋をして激しく傷ついた経験があった。女子高生時代に、父・洋一の会社で片腕だった妻子持ちで一回り年上の矢部俊介に心惹かれるも、母・亜似子から猛反対される。表向き「妻子持ち」が理由だったが、実は母親と矢部の間に何かがあったらしかったからだった。そのことを知った響子は怒り、母と矢部を軽蔑する。そして、その直後に亜似子が急死。自暴自棄になった響子は好きでもない大学の同級生に抱かれて処女を失う。それからは奔放な性に目覚め、夏夫と別れた後は取材で知り合った人気俳優の加納満と付き合うもスキャンダルに巻き込まれてしまう。自暴自棄になった響子は編集長の橋本とも一夜を共にしてしまう。そんな状況で響子に救いの手を差し伸べたのは偶然再会した、あの矢部俊介だった。父が引退した後に会社を引き継いだ矢部は事業を大きくし、敏腕経営者として各方面に人脈を持つ大物になっていた。そして私生活では離婚し、独身に戻っていた。そして、時間を重ね合ううちに、響子の心は次第に昔を思い出していき、最後は・・・・・・。性が愛の究極なのか、それとも愛が性の究極なのか。一人の「バリキャリ」レディーが性の遍歴を重ね、真実の愛を掴むまでを描いた、著者の長編デビュー作。
  • 官能文学電子選集 阿部牧郎『夜のオフィス』
    -
    S商事の営業二課の課長代理をしている上杉は妻子持ちだ。職場の花だった部下の西原順子と時間を過ごすうちに深い仲へと発展していく。 行きつけのパブに立ち寄った上杉は、すぐ近くで部下の女性社員たちが猥談をしている場に出くわしてしまう。「(うしろの穴は)やっぱりナメナメしてあげたほうがいい。タマのほうにかけてそうすると、男性なんかもうー」。あまりのあけすけぶりに呆れる上杉だったが、その中に部下である西原順子がいるのには驚いた。順子は職場の花だったのだ。しかし、二人で話をしてみると猥談は先輩女性社員に無理矢理付き合わされただけで、実際は実家暮らしで両親からの束縛が激しく、会社で拘束され、盛り場へ出るときも同僚と一緒と、毎日息が詰まる生活を送っていた。そして、言葉巧みにホテルに誘うも上杉が妻子持ちであることを理由にセックスは拒む。その代わりに口で上杉の下半身に奉仕する。達者ではなかったものの、一心なその姿が何より刺激的だった。順子もいけないとわかっていながらも上杉に心を奪われていく。上杉が順子の実家まで送っていったある晩、両親の束縛にいよいよ耐えきれなくなった順子は自ら上杉を求め、実家近くの公園のベンチでついに結ばれるのであった。この「夜の暦」はじめ、オフィスを舞台にした珠玉の10作短編集。
  • 萩の雨
    5.0
    二昔も前に愛した女と、旅先きで待ち合わせた男。だが、その彼の前に現れた「その女(ひと)」とは? 「椿のかわりに萩を抱きません?」と言い寄る、その女の真意は果たして何か……という表題作など、萩、柳川、会津、盛岡、異国・北京、能登、と6つの地を舞台に展開する愛の虚実を、詩情豊かに描く秀作短編6編。愛の真実とは?
  • 狩りの時刻
    -
    悪夢か? 現実か? 「侍従」と称する中年男に、毎夜、誘(いざな)われて、平凡なOL・小金井依理子がさまよいこんだ、不可思議な性の世界……。そこで、謎の美女・徳乃本夫人に、女同志の愛を教えられた依理子は、突然姿を消してしまった夫人のあとを追って、徳乃本もと侯爵の宏大な邸に忍びこんだ。逞しい青年を愛撫する侯爵、犬を相手に孤独なセックスを楽しむ料理女、奇怪な蝋人形館に閉じこめられた少年……。悪魔の館に棲む人々を垣間みた依理子を最後に待ちうけていたものは、残酷な初夜の儀式だった……。女性の欲望を利用して巧妙に仕組まれた犯罪の罠を描く長編小説。
  • 残紅
    -
    その日まで恋はれてあるを知らざりし死のきはにのみ抱きける人……。幾たびも恋のほむらに身を焦がし、本能のままに悔いなき女の倖せを追い求めた歌人・麻緒の、哀しく、美しく、奔放な生涯。大正期の名女流歌人・原阿佐緒をモデルに、「愛の作家」が華麗な筆致でこまやかに描く、長編恋愛小説の名品。
  • 奇妙な愛の物語
    -
    唇はもっと乾いていて、その唾液は陽に暖められた枯草の香りがするにちがいない……。婚約者と唇を重ねながら、婚約者の美しい弟を獲物にしたいと願っている女子学生。しかしその満願の一夜が明けた時、少年は……。夢が壊されてゆく現実社会のそれぞれの場所で、さまざまに営まれる愛の形を感性豊かに捉えた18楽章。
  • 愛すれどひとり
    -
    みずみずしい感性が捉えた女の愛と孤独ーー亜木子の躰のなかを駈け抜けていった愛の季節は、何だったのか? なりたての夏のようにキラキラした俊輔への想いは? 結婚の形の中で佐々木に尽した喜びは? 愛をもってしても埋められない心の淋しさを胸に、私の回転扉から秋の街に独り歩き出す。いまを生きる女の愛と喪失、旅立ちをしなやかに描く長編。
  • さくら
    4.0
    大ヒット作!2020年11月公開。 ヒーローだった兄ちゃんは、20歳4か月で死んだ。超美形の妹は、内に籠もった。母も肥満化し、酒に溺れた。僕も東京の大学に入った。あとは、「サクラ」となづけられた犬が一匹――。そんなある年の暮れ。家を出ていた父が戻ってきた…。 (底本 2007年12月発行作品)
  • 怪談物件マヨイガ
    3.5
    その家には、何かが「出る」――。累計5万部突破の大人気怪談シリーズ第三弾! 「不動産会社マヨイガ」の新入社員である榊は、社員寮に入居して以来、自宅でも職場でも奇妙な出来事に見舞われていた。そんな榊の前に「呪術屋」を名乗る男が現れ、「君は、呪われている」と告げてきて……。下半身のない遺体が見つかった貸し店舗や、物が次々となくなる高層マンションなど、「家」に巣食う怪異の謎を解く「呪術屋」の活躍を描いた、ホラー小説。文庫オリジナル。
  • 言い出しかねて
    -
    1巻660円 (税込)
    ひとりぼっちの自宅で三十歳の順子が電話する相手は、年下の同僚水谷恵美だ。週に二度か三度、無言のまま切る夜の電話。エリートの恋人がいるらしい恵美のことが気になって仕方がなかった。ところが恵美が無断欠勤した日、順子は恵美のマンションを訪ね、死体となって横たわっている恵美を発見する。警察は自殺と判断しているが……。 表題作「言い出しかねて」の他、「誰かが私を愛してる」「ラブ・フォー・セール」「夢見る頃を過ぎても」「あなたと夜と音楽と」「ラウンド・ミッドナイト」「身も心も」「アローン・トゥゲザー」の7編を収録したアーバン・ミステリー。
  • 夢魔
    -
    新幹線の車中で、美しい和服の女が発病した。医師と名乗る黒背広の男に治療をうけた彼女は、京都で下車した。が、その瞳はどこか虚ろだ。ルポライター・渋谷は、彼女を尾行する。それは、奇怪な体験であった。京都の有名な料亭の若夫人である彼女が、娼婦のように彼に身を任せたのだ。しかも彼女は、その悦楽の情事を一切記憶していない、という。この日から渋谷の周囲に「夢魔」にあやつられた女たちが、続々と登場する。女は鍵言葉(キー・ワード)で、やすやすとその白い肉体を開き、没我の欲望に狂うのだった……。深層催眠を利用して女体を弄ぶこの「夢魔」の正体を渋谷は追う……。
  • 聖女
    -
    デウス天理教団の海外伝道尼僧・風間登代が、サンフランシスコS街の路上で、黒人に襲われた。登代は薄れゆく意識の中で、黒い腕にかわって白く輝く球体のようなものを認めた。〈ああ……聖なるお方が、わたしの前にあらわれている……〉登代はこの事件で妊娠してしまった。「私は大司教の御子を身籠った」と口走り、今夜も私のもとにいらっしゃると言う。登代を訪れる謎の男とは何者なのか? ……という女の業を描く表題作の他に、「黄色い吸血鬼」「蟻の声」「V定期便」「赤い的」「猫パーティ」「最後の一切れ」「蜘蛛の糸」の7編を収録。
  • 女が別れを告げるとき
    -
    別れをめぐる女と男のナイン・ストーリーズ! 苦い別れ、洒落た別れ……。別れへと傾斜してゆく女の微妙な心の揺れを描く9つの物語ーー他の女と寝ることだけが、裏切りだと思っているの? 無神経に吐いた男の言葉に卑しさをみた瞬間(とき)、女の心に侮蔑の感情が走った瞬間(とき)、女は別れを決意した……。苦い別れ、洒落た別れ……。男たちの知らぬうちに別れへと傾斜してゆく女の微妙な心の揺れを、ロンド形式で描く、別れの「ナイン・ストーリーズ」。
  • 高校サッカーボーイズ U-16
    4.0
    1~3巻660~770円 (税込)
    2011年、高校生になった武井遼介は、関東の強豪サッカー部に入部する。東日本大震災から1ヶ月、普通にサッカーができる現状に葛藤を抱きながら、遼介は新入部員約50名でスタートした部活に励む――。
  • 京都祇園きもの恋物語 町家の花カフェ、猫とイケズ男子でお出迎え
    3.6
    突然天涯孤独になり路頭に迷いそうになったことり。ピンチを救ってくれたのは華道家元の青年、緋水だった。彼を頼りに京都に行ったことりは温かい家族に迎えられるが……!?  恋と着物と時々猫の花カフェ事件簿!
  • 舞台
    3.7
    29歳の葉太はある目的のためにニューヨークを訪れる。初めての一人旅、初めての海外に、ガイドブックを暗記して臨んだ葉太だったが、滞在初日で盗難に遭い、無一文に。虚栄心と羞恥心に縛られた葉太は、助けを求めることすらできないまま、マンハッタンを彷徨う羽目に……。決死の街歩きを経て、葉太が目にした衝撃的な光景とは――。 太宰治『人間失格』を愛する29歳の葉太。初めての海外、ガイドブックを丸暗記してニューヨーク旅行に臨むが、初日の盗難で無一文になる。間抜けと哀れまれることに耐えられずあくまでも平然と振る舞おうとしたことで、旅は一日4ドルの極限生活に--。命がけで「自分」を獲得してゆく青年の格闘が胸を打つ傑作長編!
  • 揺れる女
    -
    深夜、私の部屋の電話が鳴った。「あたし、由香利です。死のうと思ってるの」……電話の主は、青江由香利・18歳。女流作家の私を慕ってくる、六本木のフーテンのひとりであった。その翌朝、由香利は、私の8年来の情人である国井と、心中しているのを発見された。私は愕然とした。なぜ、あのふたりが? 苦悩と懐疑が私を駆り立てた。由香利には、国井を《死》に誘うほどの魅力があったのだろうか。そして、私はついに、由香利の肉体の秘密を知った……。傷ついた心と肉体をもち、荒涼たる現代の夜をさすらう少女を描く「揺れる女」など、全7編。
  • 背徳の夏
    -
    夫を寝取られた妻の惨めさを、智子は、光子によって味わされた。その光子は、智子の親友だった。ダンスホールで知り合った住田という男と、官能をくすぐり合うゲームのような逢引きを繰返しているうちに、智子の心の中に、光子への殺意が高まっていった。その殺意は、夫への愛の証しでもあったのだが、やっかいなことに、光子を消す計画に、殺し屋の役を引き受けたのは、住田であった。……愛とセックスのメカニズムを、心理的なスリラー・ドラマのかたちで描き出し、孤独な現代人の荒涼たる心の風景をのぞきこんだ、ユニークな長篇小説である。
  • 金曜日の誘惑
    -
    ユダヤ人の老貿易商であるミスター・ウィリアムから、世にも不思議な「悪魔の印鑑」を預かった公認会計士の本田俊一郎は、この10年、妻以外の女性とは交渉を持ったことのない生真面目な男であった。しかし、女性の体に押しつけると巨大な悪魔のセックスと化す象牙製の印鑑を手にしてから、本田の夜の生活は一変した。外人相手のコール・ガールを手始めに、喪服の似合う未亡人、美貌のダンス教師、女優の卵、沖縄海洋博外国館の女、と実験を重ねていくうちに、すっかりその魔力の虜となってしまったのだ。ついには、姪の奈奈子や妻の紀美子までをも渦中に巻込んでの女遍歴の果てに……。
  • 夜は不思議などうぶつえん
    3.8
    1巻660円 (税込)
    動物園でアルバイトをする飛鳥は、急な代理で夜間見回りを頼まれ、一緒に夜勤当番をする職員の不破の秘密を知る。なんと、不破は動物と「入れ替わる」ことができる特殊な体質だった。ライオン、キリン、サイ、フラミンゴ……不破の体を借りて檻の外に出た動物たちと、夜ごと愉快な時間を過ごすうちに、飛鳥は諦めていた夢を思い出す。しかし、老朽化による動物園の閉鎖が半年後に迫っていて――。楽しい動物たちとの交流と、人間の再生する姿を描いた、温かく不思議な夜の物語。
  • 旅人たち
    -
    人生は旅、そして出逢い……。一目惚れの天才というお登紀さん、女ざかりの「人生図鑑」ーー歌うことも生きることも、人を恋うる心に始まり、人に逢えた嬉しさにつきます。一目惚れの天才という「お登紀さん」の、多彩な人々との素晴らしき出逢い……。歌手、妻、母、なにより天性のエコロジストが描く、有名無名38人の横顔。それは、したたかなヒーローたちへの「愛の讃歌」。
  • 夜のパスポート
    -
    婚約者に裏切られ、国際見本市アフリカ隊の一行に加わってモロッコにやって来た、羽仁生節子。眠れぬ夜、睡眠薬を飲んで床に着こうとしていた節子を、隊員のひとり、一の瀬が訪れた。翌朝、同じベッドに横たわる男の醜悪な体を発見して、節子は絶望する。スキャンダルは広がった。砂漠の古都・フェズで節子に求愛した若い大使館員・北沢も、噂を知ると冷たくなった。傷ついた節子の行手に待つものは……。異国の空の下、孤独な男女に忍びよる危険と誘惑、行きずりの愛、歪んだセックスを描いて、現代人の心の傷をユニークなタッチで抉る異色作。
  • 突っかけ侍(上)
    -
    肥前唐津藩の元御馬廻役・松村金太郎は、今では突っかけ草履の小粋な兄さん、人呼んで「わざくれ橋の金さん」だ。武士稼業はすっぱりやめてはいるけれど、実は、主君・小笠原長行の内命を受けて、ひそかに藩のため働いている……。ある春宵、将監橋の上、唐津藩の内紛で長行の反対派にまわり、藩侯の里方・信州松本藩と手を結んで、藩論を朝廷方に傾けようと企む奸人で、義兄の仇でもある周施方・長谷川番作をバッサリ。ーー粋でいなせな金さんが、同じ脱藩・小南敬助らと協力、小笠原長行を扶けて東奔西走の活躍。剣雲、侠気、哀恋が織りなす、子母澤寛会心の幕末傑作長編! <全3巻>
  • 人気企業50社の就職データブック
    -
    マル秘・就職情報が満載です! ーー学生に人気が集まるトップ企業50社を厳選し、就職に役立つホントの情報を公開する。表面からは窺いしれない採用の実際、勤務内容、福利厚生、社風などを撤退取材し、採用の傾向と対策をガイドする。これらの明確なデータが、あなたの人生を決める選択に、大いに活用されることを願ってやみません。
  • 深い失速
    -
    《私》は、大学病院の若い精神科医。患者の丹野明夫は、人妻殺しを《私》に告白し、フミコという名に激しい心理的な反応をみせた。が、被害者であるはずの大和田緋那子は、健在なのだ。彼女は、美貌のパイロット夫人だった……。《私》は、患者の告白の謎を追わねばならない。丹野の恩師・宮川教授を訪れると、教授はフミコの名に動揺をみせた。《何かがある?》……。一方、緋那子の夫・大和田は、失速・墜落の幻想に悩みつづけているという。冷えた夫婦の陰影が漂っていた。 やがて、丹野の水死、ジェット機の炎上と事件は続発する。《私》の前にも白い靄がかかった……。
  • 仮装行列
    -
    旧華族との交渉を懸念する父のすすめで、滝沢一郎と婚約した田所真木子。真木子の義父・憲介は、東洋美術館長で、重要文化財審議会の委員をしている。旧華族の東照寺公一は、徳之内元伯爵家の相続人・摂子とブルー・セックスに耽っているが、真木子の婚約を知ると、掌中の珠を失う思いに悩む。二人の結婚に執念を燃やすのは、元伯爵夫人・徳之内津留で、一郎の父・滝沢代議士は、大名華族の元家令である。この政略結婚のかげには、徳之内家所蔵の国宝絵巻屏風をめぐる、母娘の醜い争いが隠されていた……。真木子をめぐる、仮装行列さながらの上流社会の虚偽と性の腐爛を描いた大作。
  • 男のウンチク学
    3.0
    1~3巻660円 (税込)
    酒場の話題はこの1冊でドンピシャリ! 焼酎のお湯割りで、馬刺などを賞味しながらご一緒に楽しくいきましょう。まあ一杯! ーー食べもの飲みものについての、コダワリ雑学百科。ウドンの正しい食べ方について、コジュケイの燻製の楽しみ方について、ツグミやウサギを使ったシオカラの手軽な味わい方について、その他、ワインやバーボンのこまごました知識など、知らなくともドートイウコトモナイが、知っていれば人生が面白くなるかもしれない、たぶんヒマな君に贈る情報源!
  • 女ひとり
    -
    夫の帰還を待ちわびながら、女代議士としてヒロポン絶滅を叫び、社会悪と闘う香川文江の姿を通し、人生の哀歓を訴える傑作。
  • 鯨のなんでも博物誌
    -
    今、ふり返ってみる日本人と鯨の文化誌。伝説、生態、捕鯨史まで、鯨、鯨、鯨づくしの、なんでも読本ーー鯨飲、鯨音、鯨尺、鯨幕、鯨波、鯨帯……。昔から、日本人の生活のそこここに顔を出し、潮を吹きあげていた鯨たち。捕鯨論議の高まる最近では、ニュースの話題となることが多い。様変わりしつつある鯨文化を振り返り、言い伝え、伝説から、捕鯨史、生態、グルメまでをまとめた、世界と日本人と鯨のなんでも読本! 日本人と鯨たちのなが~いつきあい。
  • わが家の日米文化合戦 アメリカ人妻VS.日本人亭主
    -
    アメリカ人妻と著者の日米文化摩擦の日々! 異文化に育ったアメリカ人妻との文化摩擦は、文化創造へと進化する。「内なるアメリカ」をかたくなに維持する妻に腹を立てた大学の先生は、「日本人」にこだわり徹することに決めた……。一つの屋根の下で繰り広げられる珍騒動を、ユーモラスに描きながら、文化摩擦の構造を鋭くえぐる、野心的な比較文化論。
  • ほろ酔い行進曲
    -
    引き上げが、安保が、歌や恋があった…素晴らしい放浪人生を全公開! ーー新しい何かが始まると、何かを終らせる。私はどうしても旅人のように生きてしまう……。演劇が、安保があった。歌があった。恋が、獄中結婚が、離婚の危機もあった。しかしいつも、胸焦がす遥かな「ハルビン」があった……。加藤登紀子のルーツと、素晴しき放浪人生を全公開する「MY・STORY」、聞いて下さい! ※本作は、単行本版「ほろ酔い行進曲」 <恋愛編> <結婚編><放浪編>の「ほろ酔い三部作」を大幅に編集したものです。
  • じーさん武勇伝
    3.4
    怒りの鉄拳が炸裂する! 拳ひとつでドデカい夢を! 勇気と希望の冒険コメディーーー「男の価値ってのはなぁ、どれだけ無茶苦茶やって生きていくかだ」……ケンカの連勝記録を今も続ける畳職人のじーさん。今度は孫の担任だった40歳下の女性と再婚、一緒に南の島で宝探しを始めた。だが海で遭難してしまい、国中を巻き込んだ大騒動に! たくましく生き抜く家族を明るく描く、最高の冒険コメディー。
  • 忘れじのK 半吸血鬼は闇を食む
    4.3
    友人のパオロが倒れたという知らせに、ガブリエーレは故郷フィレンツェに戻った。幼い頃から正体不明の「黒いもや」が見えたガブリエーレには、パオロだけが同じものが見える仲間だったのだ。そして彼が倒れた原因に心当たりがあった。彼が秘密にしていた、ヴァンパイアやダンピールという闇の世界にかかわる仕事だ。フィレンツェに住む日本人が事情を知るらしく?
  • 忍ぶ糸
    -
    伊賀・上野は、鈴鹿山脈の麓にある城下町で、組紐の町でもある。千賀は、ここの忍町で生れた、人もうらやむ美しい娘だった。紅い椿の咲く頃、千賀は、組紐屋のしにせ「増住」に織子として雇われたが、そこで増住の一人息子・洋三を知った。これがヒロイン・千賀の愛の始まりであった。やがて、千賀と洋三は、将来をひそかに約束しあうが、家柄が違うことを理由に、洋三の父・大二郎は、下請けの「藤浪」の息子・良作との縁談をすすめた。愛する人との仲を裂かれて、千賀が良作の許に嫁いだ日、花嫁姿の彼女を見た近所の人々は、花が咲いたようだとささやき合った。千賀の悲しい一生の始まりだった。
  • 忍ぶ橋
    -
    母の残した背徳の傷痕ゆえに、愛をも捨て、憎悪と怨念の石礫を浴びて、贖罪にのみ生きねばならぬ、哀しくも美しい女のさだめ――中桐晶子は、淡路島へ向う船に、傷心をゆだねていた。若い男と蒸発し、淡路島の小料理屋で働いていたらしい母の宮子が、ゆきずりの客を情交後に腰紐で絞殺、睡眠薬自殺を遂げた。客は、奈良の一刀彫り美術商・宗方春之と判り、ゆきずりの無理心中とみられた。宗方春之の妻・志津は激怒した。詫びる晶子に、ちぎった数珠を投げつけ、母親・宮子の罪をつぐなえと叫んだ。そして、晶子は、母の贖罪のために、宗方家の長男・知之の嫁として、志津の前にさらされることになった……。女の憎悪と怨念の石礫を浴びせる志津、女の愛も捨て贖罪にのみ生きる晶子の、哀しくも美しい日々を描く。
  • 新選組始末記
    4.5
    著者長年の実地調査を基に、幕末の風雲狂乱の渦中にあって誠心一徹の生涯を貫いた男たち。近藤勇、土方歳三、沖田総司らの人間像を描破、新選組の全容を史実の壁に彫り刻んだ子母澤寛の代表作ーー幕末、江戸幕府の浪人対策の一つとして結成された浪士組は、本拠を京都・壬生に置いて、禁門警護の任につき、市中見廻りの役に当たった。勤皇か佐幕か、開国か攘夷か、国論はまっ二つに割れ、世はまさに日本国あげての動乱の時代であった。この時期、幕府への至誠一徹、暗殺剣の名をほしいままにし、尊攘志士をふるえあがらせた「新選組」の隊士たちは、その青春をいかに生き、その命と魂をいかに燃焼させたのか……。著者みずから長期にわたって新選組所縁の地を訪ね、あるいは古老の談を聴取して得た記録を基に、新選組結成から最後までの真のすがたを史実の壁に彫り刻んだ会心の力作。
  • 砂糖菓子が壊れるとき
    -
    映画スター・千坂京子は、無名だった頃、お金のためにヌードを撮らせたことがあった。教育のない彼女は、人一倍知的なものに憧れたのに、世間はその1枚のヌード写真のために、彼女に肉体女優の烙印を押した。京子は、あるときは烙印の痛みから逃がれるために、あるときは自分が高められると信じて、つぎつぎに、男の胸の中に顔をうずめた。男たちは、それぞれに、彼女の中に光を放っている純粋さを知っていた。しかし、京子の魂は、どの男によっても、安らぐことができなかった。……幸福を空しく追い求める美貌の女の短い生涯を、乾いた叙情で歌いあげた名作!
  • 火山列島
    -
    大学の医学部教授・仁王慶一郎は、主治医として、国光家に行くことが多かった。彼は、国光夫人・安芸子の、憂いに耐えた姿に、惹かれることがあった。ある日、仁王は、その秘密に、かかわりを持つ。主治医としての立場に、とどまることができなかった彼が、その秘密の糸をたどって行くうちに、戦争の前後に起こった、幾つかの悲しいできごとが甦ってきた。しかも、それらは、彼自身の家庭とも、関係があった。八丈島、熱海、九州・飫肥という3つの火山地帯を結ぶ、愛と憎しみの歴史を描きながら、現代に失われた心の問題を、執拗にさぐった、清冽な美しいロマン!
  • 河内山宗俊
    -
    練塀小路の河内山宗俊、天下の直参、お数寄屋勤めのお坊主である。ばくちは打つ、ゆすりはする、悪い野郎の肩は持つ、病気と届けて城へも登らず、肝っ玉の太さは天下一品。11代将軍・家斉の治世、賄賂が物言い、奸臣のさばる腐った巷で、悪には悪を、弱い者には情けをと、直参の威光を利用して、胸がすくようなやりたい放題。子母沢寛の名調子が心地よい、痛快時代小説。
  • キャンパス110番
    -
    芳土女子大学の学生である佐藤ノミエの綽名は、キャンパス110番という。キャンパスは、校庭の意味。事ある所には、彼女がいつもパトロール・カーのように現れて、あざやかに事件を解決していくからだ。粋で、おしゃれで、冒険好き、行きずりの男の子とのキッスなんかへいちゃらで、適当に正義派で人情家で、気はやさしくて合気道の達人というノミエが、東北出の重タンクを思わせる松子と組んで、手当たり次第に演じるボーイ・ハントのアバンチュール、笑いと涙のタッグ・マッチとは……。青春の息吹にむせる、生きのいい現代娘のスカっと胸のすくような無責任行状記。
  • 光まで5分
    3.4
    北海道の東の街から流れ流れて沖縄にやってきたツキヨは、那覇の路地裏にある「竜宮城」という店で体を売っていた。奥歯の痛みがきっかけで知り合った元歯科医の万次郎、その同居人のヒロキと意気投合し、タトゥーハウス「暗い日曜日」に転がり込んだツキヨに、ふたりを知るらしい南原という男が接触してきて――。直木賞作家が沖縄を舞台に描く挑戦作!
  • 我慢できない女ざかりの私 3
    -
    主婦が書いた性体験告白手記集など、女性の体験告白を集めた素人性体験告白手記集。アナル姦、SMプレイ、不倫、近親相姦など、普通の主婦がはまってしまった過激な性体験のエピソードが満載です!※この電子書籍は「官能私小説(9)」電子化したものです。※収録作品:「老人の性欲」「十年ぶりの性交」「熟女マニア」「性癖の覚醒」「夫婦交換の夜」「黒い欲望」「◆主婦が描いた掌編官能小説 淫溺の人生、同性への片想い、美少年の股間、甦った女の悦び、おしゃぶり奴隷」「不倫女の暗黒面」「初不倫で縛られて…主婦の私の人生を変えたたった一本の紐!」「熟女の淫乱開花」「可愛い淫魔」「変態亭主」「離婚の準備」◆熟年婦人の独り言「ショーツを盗まれ何故かドキドキする私です」「性感倍増!目隠しエッチで充実した夫婦生活」「私も夫も大興奮!ラブホテル初体験で大悶絶」「憧れの義兄と一夜を共にした亡き姉の一周忌」「念願のバイブを入手した五十五歳の私の狂乱」「ダンス教室で久しぶりのスキンシップに興奮」「私をよろめかせた冴えない男の優しいひと言」「気分が一新!派手な下着を着けることの効能」「役者の追っかけをして見えた己の馬鹿さ加減」「夫が逝ってから私の真の女の人生が始まった」「還暦過ぎて初めて彼氏と呼べる人に逢えた私」「浴室で夫と戯れるローションのヌルヌル刺激」「美しき悪女」「人妻転落図」「離婚女の渇き」「失禁記念日」「女を狂わす男」◆熟女乱倫手記集「覗き少年を捕まえて包茎ペニスを玩弄した私」「酔わせた私をレズ愛戯で絶頂に導いた幼馴染」「覗きで知り合った青年との不倫に狂う私です」「相性は最高!いとこ同士でセックスフレンド」「不倫の弱みを握られてレズ奉仕人にされた私」「お尻でイカせて」「アナル開眼」「“レズ”フェロモン」「素晴らしい不倫」
  • 魔婦の足跡
    -
    贋札造り、偽装化石師、偽真珠造りという3人の前に、突然姿を現し、そして消える可愛い魔婦。秘密の島に逃れる3人に、死の影が迫る! ゴジラ原作者による傑作サスペンス。
  • 毒薬と宰相
    -
    青年宰相の名で知られ、戦後、謎の自殺を遂げ悲劇の主人公となった、ある公爵の死因の秘密を描く、ミステリー・タッチの表題作など、全9編の傑作短編集。
  • 染められた感情
    -
    熱海の温泉旅館に勤める聖子を自活させようとする勝又の愛と、勝又にすがる聖子の愛。相克を繰り返す愛、巨匠円熟の筆。傑作恋愛小説。
  • 情熱の市
    -
    清純で穢れを知らぬ娘・マリ子は、母の友人の一人息子で、現在は家を飛び出して麻薬密売業者の手先になっている青年・多賀一郎に会って、深い愛着を覚え、彼に自首をすすめて、更生の道へ導こうとするが、ふとした行き違いから、麻薬をもっていたマリ子だけが疑われて、留置されてしまい、一郎は逆に、密売業者の手で大阪へつれさられる。警察を出たマリ子は、家に戻らず、ストリッパーになってまで一郎を救おうとするが、麻薬業者たちの泥沼は、いよいよ深く一郎を引きこんでいく....…。清純な愛で愛する男を救わんとする乙女を襲う、激しい運命の起伏を描く、炎のロマン。
  • 女拓物語
    -
    堂堀不動産の独身社長・堂堀進六は、男盛りの36歳。生まれは群馬県の貧農の六男坊だが、中学卒後、すぐ上京。兜町の証券会社の小僧をふりだしに、たちまち株で2億円のボロ儲けをして独立した。金には強いが滅法女にヨワイ進六は、自ら「風俗研究科」と称して、女の拓本蒐集を男子一生の悲願とする。東名高速をぶっとばす車の中でのホステスとのカーセックス、全共斗女子大生との同志的「結合」、さては、ガラスの床に座って用をたす女を見上げる猟奇的女研究など……。一盗二卑に徹することを色道修行の信条として、進六は今日も変った女めざして夜の街に出陣する……。
  • 朱乙家の人々
    -
    夫の面前で何人もの男を転々とする妻、それでも平然と微笑する夫、そんな異常な環境の中で幸福をつかむ妹……。異色の愛欲文学。
  • 黒の魅惑
    -
    裕福な家庭の子女が多く通う、一貫校の名門大学の中にあって、田辺信男は、大学から入った上京組だった。大原陽子は、学内でも有名な才色兼備の人だが、彼女が付き合い始めた有坂淳は、どこか陰のあるプレーボーイでよくない噂がある。ある日、陽子の落としたイアリングを信男が拾ったところから、3人の愛が絡みはじめる……。日本が高度成長期に入る時代の、ハイソサエティーな学生生活を活写した傑作。
  • 午後の微笑
    -
    神保羊子は、雑誌の編集の仕事をしている。取材で知り合った作曲家・郷雪生の、芸術家ぶらないナイーヴであたたかな人柄に魅かれ、病気で寝込んだ郷を放っておけずに、徹夜で看病する。その夜以来、郷の胸のなかにも、羊子の姿が強く灼きついて、お互いに愛しあうようになる。そして、結婚の約束をしたふたりの前に、郷が貧乏な留学生であった昔の恋人の密石麗華が、今は実業家の国分夫人となって出現する……。虚偽を許さない若い娘の心に写った「傷ついた世代」の苦悩を通じて、つねに裏切り合いながら救いを求めている、人間の魂の深部とさまざまな愛の想いを、鮮やかに、綿密画のように描きあげた長編小説。
  • 侠骨一代
    -
    関東大震災の翌々年に入隊した、飛田二等兵。2日目にはもう、二年兵たちを相手に大立ち回りをやらかした。除隊後は、宿無しとなったところから這い上がり、あらくれ者を束ね、労働者として教育し、やがて、国家事業を請け負うようになる。昭和のフィクサーで、任侠映画「唐獅子牡丹」シリーズのモデルとなった人物、飛田勝造(東山)の波乱万丈の半生を描く! 高倉健主演の同題映画の原作小説。
  • 炎の氷河
    -
    高校の仲良し3人の女性がたどる、それぞれの波乱の人生と恋と、そして株をめぐる復讐の物語。なにか重苦しい情念に突き動かされる!
  • 悪の公式
    -
    赤石定造は、香港で人を買った。定価1円。彼はその男に500ポンドの保険をかけ、阿片を吸わせ女を抱かせることによって彼の精力を涸らし、1週間めに殺すことに成功した。保険金で定造は教会を建て、カトリック信者を装いながら、教会を阿片と売春の巣窟に作りあげた。こうして手始めの「銭」を掴んだ定造は、貿易商社を設立して帰朝し、KK赤石を造りあげ、悪の公式、つまり殺人・脱税・不正輸出などなどによって、あくなき「銭」への欲望を果していく。しかし「悪の公式」は、やはり万能の公式ではない……。「銭」を得るために手段を選ばぬ資本主義の公式を鋭くあばく、長編悪漢小説。
  • 愛と悲しみの時
    -
    期待とおそれに充ちた新婚の宿で、千江子は夫の庄一郎から、彼が戦傷のため男性の機能を喪失していることを打ちあけられた。しかし千江子は、肉体の結びつきよりも精神の交流にこそ真の愛があると信じ、結婚生活をつづけることを誓う。だが、庄一郎の肉体の欠陥は、精神の歪みをも招いていて、夫のいわれのない嫉妬に彼女は苦しめられる。そして、みたされない不自然な夫婦生活の渇きから、千江子は、彼女に言い寄る夫の下僚のプレイボーイ・石川に次第にひかれてゆく……。結婚生活における肉体の占める意味を抉り、奔放な現代愛欲図を描いた長編小説。
  • ファッション・モデル
    -
    戦後10年、夏のモードに選ばれ、ドレスに身をまとい、ステージを歩く美女たち……。新時代の職業=ファッション・モデルを中心に、現代社会風俗を著者独特の犀利な筆で描いた興味深い力作。
  • 随筆滝沢馬琴
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 かつては厭わしさのみを感じたが,10年ほどしてあらためて読み直すと,倨傲で偏狭と見えた彼の性癖の1つ1つが,かえってその人間としての弱さや正しさの証しと見え,しみじみと心に迫ってくる親しみを覚えた,と青果(1878-1948)は言う.好悪をむきだしにして迫りながら,あくまでも客観性を失わない渾身の馬琴伝.
  • 薔薇はよみがえる
    5.0
    孤独なオフィス・ガールの懐に、ふと飛び込んできた1通の手紙が巻き起こす、若い男女の運命を描く。藤澤氏特有の青春文学。
  • 妖蝶記
    -
    はるかゴビ砂漠の発掘現場から、ひとりの男が古生物学者・曾根の館を訪れた。男はいわくありげに巨大で薄汚れた1匹の瀕死の蝶を差し出すが、曾根はすぐに打ち捨ててしまう。しかし蝶は、館の温室に隠れ棲み、やがて美しい少女に姿を変えて、曾根の前に姿を現した。化身の妖しい魅力の虜となった曾根だが、少女の目的はただ一つだった……。映画「ゴジラ」の原作者として知られる小説家が、異形と異能のものたちの蠱惑的な姿を流麗な筆致で描く、4編の幻想譚集。
  • 密航
    -
    川口と有賀は、予科練上りの米軍通訳という経歴も同じだったし、年齢・性格も似かよっていた。粗暴な米軍人に対する共通した反感が惹き起したある事件を契機に芽生えた友情は、お互いの体内に欝積していく若さと可能性の残滓を確認しあうことで、さらに強固なものとなっていった。二人の若者にとって、未知の可能性はアメリカにしかないもののようであった。綿密な計画がたてられ豪華船に忍び込んだ二人は、満月のハワイ沖で、デッキから相次いで海中に身を躍らせた……。既成社会のモラルの中で、なお若者のエネルギーの純粋性を主張する、著者の野心作5篇を収録。
  • 地球喪失
    -
    生物化学研究所の若き学究・宮原は、街の暗がりで焦っていた。手に持つスーツケースには、たとえようもない邪悪なものの幼生が収まっていたから。追っ手をかわし、早くこれを処分しなければ、人類に明日という日はなくなる。しかし、それはあまりに巨大な力へのはかない抵抗にすぎなかった……。映画「ゴジラ」の原案を担い、怪獣という存在を生み落とした怪奇小説家が、遊星から来た圧倒的な恐怖にあらがう人々を、ミステリータッチで描き出す。
  • 太陽がみつめる
    4.0
    運は気まぐれなものである。8回表、中屋投手の乱れから、海城高校の1点のリードが危うくなったとき、早崎監督の頭に閃いたのは、度胸のいい刀根英一郎一塁手をリリーフに使うことだった。作戦は当たった。以来、刀根は大型の速球投手として腕をあげ、別所投手の再来とまで注目されるようになった。尊敬するプロの尾上捕手とも口をきく機会をえたが、これは高校野球にあるまじき卑劣な陥穽からだった。プロのスカウトが美辞をつらねて寄ってくる。巧妙なスカウト、刀根家の困惑……。英一郎の心の窓は、いつか同級生の清子に開かれていた……。文壇随一の野球通たる著者の力作。
  • 泉はかれず
    5.0
    一代で堀江酒造株式会社を築き、大阪の財界でも女傑でとおっている堀江ギンは、孫娘の晴子に早くも結婚の相手をみつけるのに、夢中だった。当の晴子は、まだ学生だから、将来の夢と考えている。しかし、堀江家は、代々、女が家を継いで発展してきたから、晴子にもいい養子を、というギンの持論で、ともかく、晴子は見合いをした。相手は、汽船会社の重役のぼんぼん。奇妙なことに、その青年よりも、ちょっと変わっていて口の悪い脇村のほうが、晴子には好ましく印象づけられた。そして、だましうちの見合いよりも、晴子に瓜二つの美しい弓子の登場が、彼女の心を強くゆさぶった……。
  • 女人の館
    -
    禁男の館に集った世代の違う女性たちが、封建社会に抗して奔放に生き、様々の人生劇を展開する、現代恋愛白書。読売新聞に連載され、三國連太郎・北原三枝で映画化もされた傑作長編。
  • 禁猟区(上)
    -
    情痴と愛欲の渦の中に、絢爛と咲き誇るあだ花にも似た女性の姿を、心憎いばかりに描破した、巨匠快心の力作長編――美貌で男を狂わせる女・虹子は一代で成り上がった醜い顔形の実業家・百武達郎の世話になりながら、菓子会社の宣伝マン・薬王寺温と交際、温の二度目の妻を追い出して,憧れの結婚にまで持ち込み、子まで成すが、まったく妻としてのことができず、薬王寺家では浮いた存在になる。浮き上がった虹子は、旧知の小村雪が経営する銀座の「クラブ雪」で働き出し……。普通の価値観で生きることができない魔性の女と、その周辺で悪戦苦闘する男たちを描く。<上下巻>
  • 還らぬ海
    -
    下田・葉山間のヨットレースで3隻のヨットが遭難し、一瞬のうちに、津田は弟と古い友人の秋吉を失った。彼は、1年前、秋吉の妻・昌子と背徳の関係にあった。複雑な感情を胸に秘めて遺体を捜索する津田と昌子……。そして、一周忌を過ぎた大潮の夜、海で死んだ人々の姿が現われるという白浜の漁村の伝説をたよりに、秋吉の母親と津田と昌子は邂逅する。しかし、微妙な愛憎の襞も、喪われたものを悼む感傷も、灰色の海は呑みこんでいく。――男性的叙情の世界を描いて他に比類ない、石原文学の傑作「還らぬ海」のほかに、「貧しい海」「獅子の倒れた夜」「白い小さな焔」「灰波」を収録。
  • 海の地図
    -
    晶子は、啓介と、若く物憂い逸楽の夏を、海浜で過していた。ある夕方、残照の中を、喪の半旗を掲げたヨットが、入江に入った。渚へおりた晶子は、初老の船長・外村に出会い、なぜか全身に戦慄を感じた。やがて晶子は、父と外村が、今は亡き母をそれぞれ愛し、叔母もまた外村を愛していた、という隠された過去を知る。ある日、ヨットで沖へ出た啓介と晶子は、突然の嵐で遭難し、偶然、外村のヨットに救われる。外村は、かつて愛した女の遺児との邂逅に運命の手を感じ、晶子もますます、外村に魅かれていった。二人はかたく唇を交すのだが・・・・・・。長編ロマン小説。
  • 黄金の椅子
    4.0
    百万の富を持つ孤独な老実業家をめぐる3人の妖精たち。則子、笛子、花枝のいずれに、黄金の椅子は待っているのか? 流行大衆作家の傑作長編。
  • 汚れた夜
    -
    雨の井ノ頭公園の池に車が落ち、その中で女が死んでいた。残された男もののライターから、婚約者の秋月という男が浮かびあがったが、彼にはアリバイがあった。罠のにおいがした。そのにおいを頼りに、ひとりの刑事が動き始めた。すると、秋月のシロを証明した女が殺され、つづいてその女の部屋で、もうひとり中年の男の屍体が発見された。行方をくらました秋月は、いったい被害者なのか、加害者なのか? ……手さぐりで事件の核心に迫ろうとする刑事の行動の軌跡によって、戦争の傷痕と政治の腐臭とを、生き生きと描き出した、本格的な社会推理小説である。
  • 雲の白い日に
    -
    静岡・清水港が見える斜面に腰を下ろし景色を眺めている、3人の女子高生。といっても卒業式は昨日終わっていて、一人はお見合い結婚が決まっていた……。彼女たちの恋愛と成長を描いた表題作と、「永遠の横顔」を収録。
  • やどかりの詩
    -
    人工授精に使用する精子を提供するアルバイトをする神立晋の精子で、性交なしに妊娠する、看護師のレン。自分の産んだ子が神立晋の子と分かった、名門家庭の妻・三鈴。そして、レンを愛するようになる晋の友人で路上でヤドカリを売る佐治、三鈴の夫・加瀬、医師・四宮……。彼ら彼女らが織りなす愛憎のドラマと、それを横目で見ている小説家・信夫倫太郎は……。力作感あふれる長篇小説。
  • おゝい、雲!
    -
    健哉、三和子、十郎の3人の大きな子供たちを抱えてやもめ暮しの西條健吾は、秀れた才能を持つ建築家だが、純粋さの故に世に容れられない。子供たちは、ふとしたことから三島家の美しい2姉妹と知り合い、姉妹の母で未亡人の建築雑誌社社長・房子と父親との恋愛を嗅ぎつける。しかし、房子に横恋慕する評論家・江見は、スポーツランド設計に情熱を燃やす健吾を卑劣に中傷する……。それに対して、両家の子供たちは、その友人たちと協力して陰謀に立ち向い、親たちの婚約を実現させようと活躍する……。恋と夢にあふれたエネルギッシュな若者と理解ある親たちとの、明るいパンチのきいた長篇。
  • 目白三平の秘密
    -
    サラリーマン生活20数年、国鉄本社の厚生局に勤務する一級課員三十六号俸の目白三平。その日常のおかしみと淡い悲哀、ときとして起こる突拍子もない出来事を描く人気シリーズの7作目。妻に買い物を言いつかった洋装店で目撃した中年男の苦境に同情したために、目白三平は都内を走り回る羽目になるが……という表題作はじめ、11編を収録。
  • 目白三平の四季
    -
    昭和30年頃の国鉄に勤めている目白三平は、シマリ家でやり繰り上手の奥さんと素直な2人の男の子と暮らしている。当時の安月給でつつましくも明るく暮らすサラリーマンの生活が、ユーモラスなタッチで描かれている。
  • 命の森
    -
    東都学園大学部Jクラスに新入学した若者たちは、夢と希望にあふれていた。保守党政治家を父とする空手の名人・勝見明、元華族の娘で皇太子妃候補と騒がれたこともある美貌の冴子、日本復帰を叫ぶ沖繩青年・当麻、社長と呼ばれる謎の男・加納、なぜか彼の姿に脅える葉子、ラグビー部の乱暴者・片桐一派……。だが、明るく甘美であるはずの青年たちの、前途は困難である。当麻と冴子は許されぬ恋に苦しみ、勝見と葉子の燃えるような愛も、葉子の暗い秘密のゆえに、苛酷な運命の波に翻弄されていく……。短く華麗に花火のごとく生きて燃え尽きる若い命を、アクションドラマ・タッチで描いた青春長篇。
  • 飛べ、狼
    -
    次々と驚異的に記録更新をする天才テスト・ドライバーの邦光良二は、16歳で浅間の二輪レースで優勝して以来、スピードに憑かれていた。自分の運命を賭け、「何かを、この手で捉える」ために危険なレースに挑み、愛する女にも、信頼する助手にも裏切られながら、彼はヨーロッパのレースに参加する。そして、チャンピオンに挑戦する2度目の機会が、ザールで訪れた……。――先を走るチャンピオンを追う。何周目か、赤いフェンダーが後方にすっとんだ。が、その瞬間……。栄光と死を賭けて生きる孤独のレーサーを描く表題作のほか、「虚無と貞節」「鉛の部屋」「リキとタクとルリ」「悪い娘」を収録。
  • 買占め
    -
    山協証券営業部長の美川道三は、熱海の旅館業者・大林、山県たちと組んで、北千住に工場をもつ東部ゴムの株の買い集めに狂奔した――。減配をうわさされるような業績のふるわない不良会社の株を、なぜ、美川たち一派は買いまくっていったのであろうか……。地下鉄工事にからむ工場買収で、33億円という大金が手に入るという情報をひそかににぎった大林たちが、東部ゴム乗っ取りのための株集めの先鋒として、美川をもひきこんだのであったが……。資本主義の裏側に仕組まれた巨大企業の利潤追求のカラクリに敢然と挑戦する、一匹狼の物語を巧みに描く野心的長編。
  • 怒りの像
    -
    南海の孤島に戦死した父の遺書が、戦後の混乱のなかで異なる人生を歩んでいた兄弟を再会させた。伯父に引き取られた兄の洋一は、大学生活を送っていたが、弟の寛二は、街のチンピラの群に身を投じていた。しかし、寛二には、この世の不正を許せぬ正義の血がたぎっていた。彼の意気を買う人々や兄の支持のなかで、寛二は、街のダニどもに果敢な挑戦を決意した。戦うからには勝たねばならぬ。巨大な圧力に抗し、執拗な妨害にめげず、寛二は、無謀ともいえる闘いをつづけていく……。悪に対する純粋な怒りと人間の不屈の闘志を、一人の若者に托して謳い上げた、長篇小説。
  • 都会の白鳥
    4.0
    病院勤めの若い外科医・梅原と、彼の友人でドンファン型の演出家・五十嵐。その二人をめぐって展開する愛の葛藤。恋と野望にゆがむ青春を描く、長編大ロマン。
  • 誰かが呼んでいる
    5.0
    仲のいい二人の若い女性が、赤い糸で結ばれていたそれぞれの伴侶、つまり赤い糸で結ばれている「誰か」を見つけるまでを描いた、傑作恋愛小説。
  • 青髯殺人事件
    5.0
    医学部学生の康子が素人探偵役で事件を解いていく! 新聞記者と老刑事というワトソン役も用意してある、短篇連作ミステリー集。サラッと読ませる職人技が見事!
  • 青草に坐す
    -
    初めて男女共学という、かつてない革新的教育が生まれた時代の、青年男女の哀歓を健康的に描いた家庭小説ーー船乗りの新庄啓作には2人の子供、快活な女学生の翠と中学生の誠がいる。啓作の妹の節子が結婚に失敗し、新庄家の居候になっていたこともあり、翠は周囲の大人たちの恋愛事情に巻き込まれていくことに……。美空ひばり主演で映画化もされた群像劇。
  • 青春とはなんだ
    -
    正義派で八方破れの高校教師。アメリカ帰りと6尺豊かな巨体にものをいわせて、学校改革に獅子奮迅。文壇の鬼才・石原慎太郎氏が、スーパーマン教師を描き、テレビ化・映画化で大評判の痛快青春小説ーー早春のある日、山々に囲まれた小さな町の高校に、若い英語教師が、赴任してきた。病気で休職している親友の後がまに推されて、やってきた野々村健介だ。田舎町には、さまざまな青春があった。侠気から友人の不良行為の罪をかぶって退校になった少年もあれば、ロメオとジュリエットのように、親に許されない恋人たちもいた。そして学校には、おきまりの派閥争い。野々村は、それらの渦の中で、青春の姿を、自分のからだで逞しく描いて行った。……現代に見失われた、純粋な生き方を、スピーディな筆致で、明るく彫り上げた、石原文学の記念碑的な作品。
  • 人喰鮫
    4.0
    イギリス人の青年が、いまだ開発が始まったばかりのにオーストラリアに渡り、不思議な縁と運に導かれて、釣り上げた鮫の腹の中から見つけた小箱の中にあった、ひと月前のロンドン・タイムスの記事から、オーストラリアの羊毛の高騰を予見し、大富豪になった。そして最後に、日本人の鮫釣り男と大航海に出る計画を語り合う、という綺譚。描写が的確で重層的で読み応えのある傑作。
  • 人魚と野郎
    -
    軽井沢の森の奥深く、ニンフのように一人ひっそりと暮している杏子の山荘に、ある日、2人の若者がとびこんでくる。天才的オートバイ・ライダーの片倉譲介と弟分の三次である。杏子と譲介は、一目で惹かれ合うが、譲介はある事情から新案オートバイのパテントを手放さねばならず、失意のまま山の開拓地にひっこんでしまう。一方、杏子は祖父の思いもよらぬ遺言で、コバルトを産出する鉱山を相続するが、その権利を狙う陰謀のために、危険に曝され……。汚れを知らぬ美しい娘と、荒々しく勇敢な若者との、ロマンチック・アクション長篇。
  • 新樹の丘
    -
    六甲山上の別荘地で静かに暮らす堀田夫婦の家に、久しぶりに訪れた若い友人・能登。偶然にもその日は、長患いで没した隣家主人の初七日であり、能登こそ、かつては病人を抱えて苦労する隣家の妻・郁代を気に掛け、手助けしていた、この地の巡査だった。その日から郁代へのひそやかな能登の思いと、郁代の妹の女子高校生・しのぶたちの恋愛がからんだ、恋と事件のめまぐるしい連鎖が始まる。進駐軍の闊歩する戦後間もない神戸を舞台に、中間小説の名手が熱気に溢れた世相を生き生きと描く。
  • 若草の歌
    -
    美人でしとやかな千秋と、愛らしくドライな元子は、東京西郊の住宅地で繁昌している、そば屋の二人娘である。中学卒業と同時に、二人とも、「手に職を持つこと」を望んで、理容師になる。そして、実力とPRと親バカを利用して、ささやかな店を持ったが、青春の街道は、照る日ばかりではなかった……。「紀ノ川」「有田川」など、女の歴史を才筆で辿った作者は、この作品で、現代女性の生き方を、軽妙なタッチで、輪切りにした。若い女性の、職業・恋愛・結婚・親子問題などが、精妙に織り込まれた、ユニークな青春小説。
  • 黒い環
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    おれのことを、人はセイントと呼ぶ。聖人のようにわがままに、気ままに生きているからだ。職業は、カメラマン。ボリビアで祭りを撮ったとき知り合った、バロン加納という怪人物が東京に現われたことから、おれは姿のない奴から、命を狙われる羽目におちいった。そして、あの忌わしい戦争の尾を引く財宝さがしの殺人ゲームに、巻き込まれることになった。仲間と敵が、信じられないようなつながりを持っていて、おれをガンジガラメにした。……行動人・石原慎太郎が、現代の「英雄」の危険なゲームに託して、ムキだしの人間群像を描き切った、アクション・ノベルの巨篇!
  • 飢える魂
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    一代で身上を築いた暴君・芝直吉が50歳の時に嫁いできた27歳の令子が、猟色家の立花烈と関係を持つという物語と、病妻を持つ下妻雅治と関係を持つ未亡人の小河内まゆみという、2つの不倫の物語。大人の感覚を持つ登場人物たちの肉体と精神の揺れを、堂々たる筆致で描いた力作。小林旭がデビュー作となった映画の原作。
  • まことはうその皮
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    騙りの老人を捉えたばかりに、娼婦と甥との恋に巻き込まれ、周囲をだますハメとなった一教師を通して、虚像と実像の人間をえぐる長編力作。
  • ヒマワリさん
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    新聞記者の恋人を都会に残し、僻村へ赴任した新米保健師・小日山ヒロ子。明るく情熱に燃える彼女のニックネームは「ヒマワリさん」。貧困と無知により衛生観念に乏しく、病気になったら神頼みのその村に、保健衛生のタネを少しずつ蒔いていく「ヒマワリさん」と、周囲の人々が繰り広げるヒューマン・ドラマ。1965年公開の吉永小百合主演映画『明日は咲こう花咲こう』の原作小説。

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