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江戸幕府より朱印状を授けられ、全国の占い師や芸能者を統括する安倍晴明を祖とする陰陽師。その一族土御門家で京都触頭の一人・笠松平九郎は、帯刀を許され、小太刀の名人でもある。易者姿で京の治安に目を配り、次々と舞い込んでくる摩訶不思議な事件を解き明かす。欲望、嫉妬、憎悪……人間の持つ弱みを、市井に生きる人々の姿を通して描く快作。
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Posted by ブクログ
江戸時代の人々の暮らしが分かり、読みやすい。 暗さがないし、後に引かないさらっとした文章で人間の闇の部分が嫌いな人や現実逃避したい時などに読むと簡単に小説の中に引き込まれていく。
土御門家・陰陽師シリーズの第一段です。 陰陽師とはなにやら怪しげな。。。と思いがちですが、 時代は江戸時代、京の町の占い師(人相見・手相見)達の話しで 彼らが、町の治安を守ったり、事件を解決したりする話でした。 主人公の笠松平九郎は、占い師といっても安倍清明を家祖とする 土御門家が統括する触れ頭(...続きを読むふれがしら)という由緒正しい職で、 帯刀も許されていて、腕前もなかなかのもの。 この時代、京の町のあちこちで、占い師が辻商いをし、 商いをしながら町内に不穏な動きはないか、また町人達の相談に のり、犯罪を未然に防いだりしていたようです。 今でいう防犯カメラみたいなもの!? しかし、洞察力の鋭い陰陽師ですから、防犯カメラ以上の 防犯効果があったと思います。 この本の中の「縞揃女油地獄」はまさにそんなお話。 手相をみたところ、悪い相が出ている男が急に金廻りがよくなり、 ある料理屋に出入りしているのを不審に思った手相見の文殊助が 平九郎に相談したことで事件解決に至るという話し。 そして最終話「朧夜の橋」は、すべてが丸く治まり、 ちょっとイイ話しでした。 基本的に短編集のようになってますが、始めの話しの布石が 最終的には決着し、スッキリして読み応えありです。 時代小説はその時代の町人の暮らしぶりが書かれていて 興味深いものです。
読み進むにつれ、じわじわと面白くなってくる。 いわゆる「陰陽師」とはちがう。事件帖として読むべし。
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土御門家・陰陽事件簿
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