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レースの本命と目されていた名馬が失踪し、調教師の死体が発見された。犯人は事件当夜に厩舎情報をさぐりにきた男なのか?錯綜した情報のなかから絶対的な事実のみを取りだし、推理を重ねていくシャーロック・ホームズの手法が光る「〈シルヴァー・ブレーズ〉号の失踪」。ホームズが最初に手がけ、探偵業のきっかけとなった「〈グロリア・スコット〉号の悲劇」、発表時イギリスに一大センセーションを巻き起こした、宿敵モリアーティー教授登場の「最後の事件」など、11の逸品を収録するシリーズ第2短編集。/収録作=「〈シルヴァー・ブレーズ〉号の失踪」「黄色い顔」「株式仲買店員」「〈グロリア・スコット〉号の悲劇」「マズグレーヴ家の儀式書」「ライゲートの大地主」「背の曲がった男」「寄留患者」「ギリシア語通訳」「海軍条約事件」「最後の事件」「解題=戸川安宣」「解説=小池滋」
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Posted by ブクログ
積読してたのに、読み始めると面白くてすいすい読んでしまう。
ロンドン中の犯罪を裏で画策し、且つ絶対に己の存在を気取らせない天才的犯罪計画者モリアーティ教授や、ホームズが自分よりも推理能力が上だと認めている7つ年上の兄マイクロフトなど、かなり存在感のある登場人物がシレっと出てくる。しかもモリアーティ教授は出てきたと思ったらあっさりとホームズと一緒にライヘンバッハの滝に堕ちて消えていく。「今まで一言もこんなすごい敵のこと言って無かったよね!?」とツッコミながら読まざるを得ない。
だいたい、この短編集、度々ワトソンが「わが相棒」「わが友」とか、挙句「長年にわたる親密な交際」とまで言ってるのに、モリアーティというヤバそうな奴のことをずっと黙っとったんかい。
それはそうと、この巻はホームズが探偵になるきっかけになった一番最初の事件のことや、「初歩的なことだよ」というセリフが出てきたり、221Bでの自堕落な暮らしっぷりなどが出てきたりする巻で、楽しい。
特に、そろそろ片づけない?とワトソンに提案された後に「ほらほら、ここに面白い事件の書類があるよ~」と子どもの意識を逸らせるオカンみたいな行動で片付け回避するホームズや「合点承知」とか言っちゃうホームズまで見られて、ホームズの色んな表情が見られる巻なんじゃなかろうか。
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