大学生・秋内の目の前で、幼い友人・陽介はトラックに轢かれた。いきなり走り出した愛犬のリードに引きずられての、無惨な事故。陽介は助教授のひとり息子だった。あの時、犬はなぜいきなり走り出したのだろう? 居合わせた同級生たちは関係があるのか…現場で感じた違和感が忘れられない秋内は、動物生態学に詳しい間宮先生に相談して、自分なりの捜査をはじめる。そして予測不可能の結末が…! 青春の滑稽さ、悲しみを鮮やかに切り取った、俊英の傑作ミステリー。
Posted by ブクログ 2023年04月03日
秋内静含む4人の大学生の幼い友人の陽介が散歩中に事故死。
秋内静は生物に詳しい大学教授の間宮と協力し犯人を突き止める青春ミステリー。
終始伏線が沢山散りばめられていて登場人物みんな怪しく思えた。そしていくつか予想を裏切られた。最後のどんでん返しはしばらくよむのを止めたぐらいやられた。こうも予想を裏...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月14日
大学生の青年と動物生態学者が、幼い少年の命を奪った交通事故の真相に迫っていく長編
事件の深刻さ(重々しい雰囲気)と大学生の青春事情?という軽さのバランスが不気味で、「子どもが目の前で亡くなったんですよね??」となるけど
その軽さと明るさがあるために読みやすく、手が止まらなくなる
青春ミステリって青...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年06月25日
犬が飼い主の少年を引きずった結果起きてしまった一件を巡り、大学生の主人公が解決に翻弄する青春ミステリー。
伏線の張り方と回収が見事なのは、さすが道尾作品。特に後半は小さなどんでん返しを挟みながら、すべての伏線が綺麗に回収されていく。
犬が謎を解決する上でポイントにはなるが、単なる動物のお話というわけ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月07日
飼い犬に引き摺られての少年事故死、という実際にありそうな設定が、物語の緊張感を維持していたように感じました。
章ごとに同一の構成で話が進む中、最後にはきちんと構成の種明かしまであり、面白かったです。
ミステリーは常にトリックや犯人を推理しながら読み進めますが、ラストのオチには騙されてしまい嬉しかっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月15日
散りばめられた伏線がとても丁寧でかつ自然に張られているため、読み進めていけばいくほど引き込まれる内容。しかし夢でした はある種、読み手への裏切りだと思っているので少し残念だった。
物語終盤でー実は〇〇でしたーなどによる、舞台演劇のような局地的な盛り上げは道尾さん独特の作風なので納得出来なくはないが ...続きを読む