小説作品一覧

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  • 昨日ヨリモ優シクナリタイ
    -
    1巻1,584円 (税込)
    時間とは何と豊かで残酷なことか。深い悲しみを乗り越えていくために人はどのようにして時間に抗い、時間に従順になっていくものなのか。被災地だけでなく、誰もに等しく訪れた5年、その思いのグラデーションに詩人は言葉をつむぐ。過去、現在、未来に向けて思いを伝えるために、その言葉の橋をつなぐために。喪失と再生を求めた「詩の礫」以後の作品を超えて、そして福島という枠をこえて、人間にとっての「時」が持つ普遍を切り取った最新80篇。
  • 緑と赤
    3.9
    1巻1,683円 (税込)
    どうして伝わらないのだろう。こんなに近くにいるのに。2013年夏、大学三年生の金田知英は、友人と夏休みに海外旅行へ行くため、パスポートを取得した。自身が在日韓国人であることは知っていたが、「韓国人であること」を意識しないように育てられた知英は、パスポートの色を見て、改めて自分の国籍を意識した。知英の友人でK-POPが大好きな梓、新大久保のカフェで働く韓国人留学生のジュンミン、ヘイトスピーチに憤り抗議活動に目覚める地方在住の良美、日本に帰化をしたのち韓国で学ぶことを選んだ龍平、そして知英。自分は「なにじん」なのか、自分の居場所はどこにあるのか、隣にいる人とわかり合えないのはなぜなのか。ふたつの国で揺れる知英の葛藤と再生を中心に、五人の男女が悩みながらも立ち上がる姿を描く傑作長編。 「馴染まない。生まれて初めて手にするパスポート。赤や紺ではない、濃い緑色。表には、まったく読めないハングル文字。英語で、REPUBLIC OF KOREAとも書かれている。ページを開くと、まぎれもない自分の顔がそこにあった」――(本文より)
  • 愛と癒しと殺人に欠けた小説集
    3.6
    1巻1,771円 (税込)
    話題短編を集めた珠玉の作品集。「この世に平凡な人なんかいません。近づいてよく見ればみんな変。この世の平凡な真実です。でも近づいて、よく見ることは実は難しい。「近づいて、よく見る」には小説が役立ちます。小説はこの世の真実を映す、歪んでいるのに真正な鏡だから(そうでありますように! )。この小説集に収録されているのは、鏡の6つの破片です。この本は、愛や癒しや殺人を求める人には向きません。」(著者敬白)
  • 探偵の探偵1~4合本版
    4.5
    調査会社スマ・リサーチが併設する探偵学校に、笑わぬ美少女・紗崎玲奈が入校する。探偵の全てを知りたいが探偵にはなりたくない、という彼女はなぜ探偵学校に入校したのか? スマ・リサーチ社長・須磨康臣は、彼女の驚くべき過去をつきとめる。須磨は玲奈の希望を鑑み「対探偵課」を設けた。紗崎玲奈はひとり、悪徳探偵を追う"対探偵課探偵"となる。 2015年エンタメ小説界の話題をさらった傑作サスペンス、待望の合本化。
  • 進化の時計
    -
    1巻2,222円 (税込)
    一匹の猿に魅せられた僕たちの青春冒険小説。それは、かわいらしい猿との出会いから始まった。東京から九州の延岡へと繰りひろげられるある計画とは? 愛しいジョウジ-を捜し続ける僕の哀しくも楽しい長篇。
  • 女の決闘
    -
    ある日、ロシア医科大学の女学生のもとに決闘の手紙が届いた。関係している男の妻コンスタンチェからの拳銃での決闘の申し込みであった。しかし女学生は射撃の覚えがあるが人妻は手にしたこともない。コンスタンチェは町で拳銃を買って、撃ち方を教えてもらう。果たしてどちらが勝ったのか……簡素な文章で淡々と綴られていく森鴎外訳のオイレンベルク「女の決闘」。
  • 嘘なら優しく
    値引きあり
    3.0
    孤独な夜の谷底で、誰かが不意に心の襞に手を差し入れてくる。ひやりとした感触を残酷に感じながら、味わわずにはいられない。そんな恋の始まりがある(あとがきより)。そんな恋はきっと初恋ではなく、せつなく苦しい、いくつかの恋を経て、それでもやっぱりその手を取らざるを得ない、心の事情がある。終わらせなければならなかったそんな恋を、一つ一つ心の襞に刻み込むように書かれた恋愛小説集。表題作ほか、「父の恋人」「魂の音符」「手のひらのプライド」「あなたを抱いた夜」「孤独の夜の夢」。
  • ラストチャンス
    値引きあり
    -
    横浜で現金輸送車を襲い、警備員ふたりを殺して、4億もの大金を奪って逃げた男たちが無人の別荘に逃げ込んだ。しかし仲間に裏切られ、まだ金は手にしていない。一方、石川夫妻は車で別荘に向かっていた。2日後には娘のあゆみもくる。自らの目の前で妻子が凌辱される!! いま命をかけた最後のチャンスに男は挑む。激しく凄まじい官能バイオレンスの世界。
  • ソー・ザップ!
    値引きあり
    3.5
    人を撃てる、こんな機会を誰が断るか――。「パブ・パピヨン」の広い店内で、自分の命に3000万円もの賞金をかけたレッドムーン・シバと名乗る謎の男。挑戦をうけたのは、素手の格闘では無敵の元レスラーのベアキル、手裏剣と小太刀の名人ハヤ、大型獣のハンターのブル、元警察官の金久木。そして――5人の男は、舞台として指定されたK山脈系の山野に分け入り、最も危険なゲーム“マンハント”をはじめる。
  • エメラルドと砂漠の王女
    -
    1巻330円 (税込)
    「待って、どうすれば身体が濡れるの?」エメラルドグリーンの瞳を持つエミール。貧しい育ちだったが、美しい母親が国王の後妻に。しかしエミールは隣国に人質として差し出されることに。陰謀うずまく隣国で監禁され暗殺されそうになるが神官を務めるジェルに救出される。なかなか一線を越えられない二人。果たして真相は?エミールの出生の秘密とは?
  • 眠れる巫女と伝染の蝕鬼
    -
    発掘隊のメンバー前司は古い地層から何か発見する。それが恐怖の連鎖の始まりだった。200年の時を経て現代に蘇る眠れる巫女。生きたまま生け贄として石棺に閉じ込められた菜摘だった。自分を陥れた子孫たちに復讐する。蝕鬼の目的は何か。果たして生き残れるのか。
  • 凶器
    値引きあり
    -
    ある雨の夜、二人のやくざ者を殴り倒したときが、おれの暴力衝動の最初の爆発だった。自分の肉体を凶器として戦う瞬間の、狂おしいまでの快楽。やがておれは、世話になった内藤の愛人・淳子と関係を結ぶ。極上の肉体を持つ、銀座の女だ。淳子に溺れたおれは、内藤に現場を押さえられ、償いに殺しを命じられた。そのとき、あの快楽が再びおれの体を駆け抜けた。暴力とセックスのめくるめく陶酔に浸る青春を、鮮烈な筆致で描く衝撃の官能バイオレンス!
  • バイバイ
    3.8
    1巻396円 (税込)
    はじめて会った日から1年、付きあいはじめてからは7、8か月が過ぎても、喧嘩らしい喧嘩は一度もなかった。勝利と朱実のあいだはとてもうまくいっていたはずだった。「結婚」ということばこそ、ふたりのあいだで口にのぼることはまだなかったが、どちらかがいつ言い出してもおかしくないような雰囲気だった。何の問題もない恋人同士のように見えたはずだ、と勝利は思う。たったひとつの問題は、勝利に、朱実以外にもそういう付きあいをしている女性が、あとふたりいることだった……。
  • さよならシングル・デイズ
    3.5
    由子は十年来の恋人と別れたことをきっかけに、これまでのキャリアを捨て、北海道に移り住んだ。「人生をやり直してくる」という言葉を残して……(「忘れるために彼女がしたこと」)。どんなに切なく、苦しい思いを抱えたとしても恋する気持ちはとめられない。恋に傷つき、臆病になりながらも「一緒に生きていける」ただひとりの人を求めて、懸命に、まっすぐに生きていく女たちを描いたビター・スウィートな9つの物語。
  • 池辺の棲家
    4.0
    多彩な渡り鳥が飛来する池のほとりで暮らす千亜子。夫は老母の介護で実家に帰ったままだ。子供たちも出て行った。カラスのクロウと語り、林の生き物たちと交流し、牛飼い少女の物語の翻訳に打ち込む日々は、悪くはない。人道という偽善に付き合うよりも、生物としての死に場所を探したいからだ。美しくも激しい自然の中で、生と死に深い独自の眼差しを向けた新たなる感動小説。
  • 恋人はいつも不在
    3.9
    大学の頃から好きだった時男と3年かけて、ようやく恋人関係になれた奈月。なのに、この頃、時男のやさしさが見えない……。そんな時、時男の昔の恋人・小夜子が現れる。派手な化粧がよく似合う小夜子にひかれる時男。そして、奈月の前にも、以前に告白された協介が……。社会人としても3年目を迎え、すれ違う恋人たちの心と、その成長を女と男、それぞれの視点から丹念に綴った長編小説。
  • イブの黙示録
    -
    1巻462円 (税込)
    「あんたのエロティシズムは、暴力だよ」バンドリーダーが言った。「4万人を相手に、たった1人で強姦ごっこをやろうというのよ、昂ぶってくるのは当たり前じゃないの」イブは答えた。“世紀末の女王”と呼ばれるロック界のスーパーヒロインEVEの後楽園コンサートは、「ファック・ミー」の大コーラスで、序曲から一気にクライマックスに達しようとしていた。芸能界の一断面を通して、現代という怪物をシャープに切り取った表題作ほか「デス・マッチ」「カリブのベースボール」「みにくいあひるの子」「マラソンマン」の全5編からなる阿久悠の鮮烈華麗な短編集。
  • 遺作集 花見川のハック
    4.4
    俺はもうまもなく死ぬだろう…ガン宣告を受けてから覚悟の10年、残された日時に刻みつけるように小説を書いた作家・稲見一良。男らしいやさしさを追い求め、花見川の自然を呼吸し、ときに少年の憧憬さえ甦る。本作品集は、腹水がたまり、半身になりながら、虫の息で、原稿用紙に鉛筆をなでるように書いた遺作の数々である。死を目前にして、透徹したまなざしで、人生を見つめた珠玉の物語。人は、こうやって生き、こうやって死ぬ……。
  • 走れ、コヨーテ
    -
    風戸進介、22歳。バイクに憑かれ、走ることに魅せられ、風を切ることだけに己れのすべてを賭けた青年。高校を3年で中退して以来ひたすらに働き、やっと手に入れた一台のバイクと共に、進介は唯一の友人・高木と連れだち日本を飛び立った。目的は、北米大陸縦断の耐久(エンデユーロ)レースへのエントリーだ。総走行距離1万6000キロ、30日間に及ぶ究極のオフロード・レース。進介は鋼の馬を駆り、地を削り砂塵舞う陽炎の果てをひた走る。太陽が、人々の群像が、進介を通り過ぎてゆく。ゴールの先には、また新たな日々があるかも知れない。けれど、ゴールはまだ見えない――。感動のバイク小説。
  • 獣たちの墓を掘れ
    4.0
    根来譲――かつては怪盗一〇六号と呼ばれた大泥棒だが、いまは警視庁捜査四課の鬼島刑事の依頼で、得意の盗みのテクニックを使って捜査の手助けをしている。決まった報酬はないが、もちろんタダというわけではない。忍びこんだ部屋に金目のものがあれば頂戴するし、あるいはそこに美女がいれば、その体も……。息をのむ迫力の官能と暴力の世界!“海鳴りのジョー”シリーズ第3弾。傑作ハード・バイオレンス。
  • 彼女の嫌いな彼女
    3.5
    35歳の瑞子と23歳の千絵。何かと反目しあう二人が所属する第二販売部に、ロサンジェルスからきたエリート男性・冴木が配属された。いつの間にかお局さまと呼ばれている瑞子、自分より若い女子社員が入って焦り気味の千絵。それぞれの思惑を持って、冴木に近づくが……。一方の冴木も、何やらはっきりしない態度。誰もが感じる年齢の不安や、結婚や仕事に揺れる女心を語りつくす爽快恋愛小説。
  • 病む月
    3.8
    美人で金持ちで傲慢で、あの女は昔からいやな女だった。その女の美しい夫を寝取った“私”は…(「いやな女」)。年に一度の逢瀬には、必ず新調した着物を着る“私”。その日だけは、特別の存在になるのだから(「雪おんな」)。月が満ちては欠けるように、女もまた変化する。おもての顔の裏に別の顔を隠しもって。金沢を舞台に、せつないほどに“女”に満ちた10人10話。
  • めまい
    3.7
    「私、きれいになりたいの」ある夜、美容外科クリニックを開業した庸子のもとを訪れたのは、高校時代に苛めぬいた吉江だった(「きれい」)。恋人の話を楽しげにする章吾。ずっと愛してきたのに、彼は私を親しい友人としか見てくれない(「誰にも渡さない」)。女が男を心から愛したとき、行き着く果てはどこなのか。愛と背中合わせの狂気、その恐怖と哀しみを描く10人の女たちの物語。
  • 愛しても届かない
    4.0
    「恋」という魔物にとりつかれた女は、ときに、自分自身でも思いがけないことをしてしまう。七々子の場合がそうだった。好きになった彼にはすでに恋人がいた。あきらめきることができない七々子のとった行動は、彼の恋人、美咲に近づき、友達になることだった。嘘をつき、おとしいれ、そうまでして手に入れた恋。一途に思う心には偽りはなかったはず、だけど……。女心の深淵をえぐる恋愛長編。
  • 桐畑家の縁談
    3.4
    「結婚することにした」ある日突然、妹から告げられた桐畑露子。お相手は台湾の青年らしい。おくてな妹が自分より先に結婚なんて……27歳、無職で妹の家に居候中の露子は、落ち着かないながらもしぶしぶ職探しを始める。実は彼女も恋人からプロポーズされていたが、乗り気になれないのだった――。娘の国際結婚に戸惑う両親も巻き込んだ、迷走姉妹のユーモラスでちょっとビターな物語。
  • ツアー1989
    3.5
    1989年の香港ツアーで一人の青年が消えた。彼が想いを寄せていた女性、同じツアーに参加した会社員、添乗員……青年を取り巻く人々の記憶は、肝心なところが欠落していた。15年後、彼の行方を追う駆け出しライターは、当時ひそかに流行していた「迷子つきツアー」という奇妙な旅に行き着くが――。記憶のいたずらが、一人の人間の運命を変える。現実と虚構の境が揺らぐ、ミステリアスな物語。
  • あたらしい家族
    3.3
    医学部入学を目指し大学浪人中のアキラは、いとこの善男が営む老人グループホーム「八方園」に下宿することになる。三十半ばでバツイチ、元役者、めっぽう口が悪くて老人たちを婆ぁ呼ばわりする善男だが、なぜかホームに暮らすみんなからの信頼は厚い。赤の他人ながら共同生活を送るうち、彼らは互いにかけがえのない存在になっていく。著者の代表作『おれのおばさん』に繋がる連作短編小説。
  • 官能記
    5.0
    1950年――昭和25年、11月。5歳の女の子が50歳くらいの男に手を引かれて、遠い親戚の家にいこうとしていた。その刹那、女の子の心の中に、その年齢にはいささか似つかわしくない、ある「思い」が地下水のように静かに湧きだしてきた。「わたしはこの世界に何の借りもない」と――。天涯孤独の身に生まれた“みーこ”が綴る、自由奔放に生きた波瀾万丈な女の一代記!
  • 15歳、終わらない3分間
    4.5
    自らの命を絶とうと、学校の屋上から飛び降りた高校1年の弥八子。けれど――気がつくとなぜか、クラスメイト4人と共に教室にいた。やがて、そこはドアや窓が開かない密室であることに気づく。時計は不気味に3分間を繰り返し、先に進まない。いったいなぜ? そして、この5人が召喚された意味とは?…すべての謎を解く鍵は、 弥八子の遠い記憶の中の“ある人物”との約束だった…。 予想外のラストに感涙必至。共感度120%の新感覚青春小説!
  • 殺人狂時代ユリエ
    -
    1巻550円 (税込)
    アメリカを放浪するジャズ・ピアニスト阿波地明は、西部の田舎町の留置場にいた。その時突然、近郊のドライブ・インでショット・ガン乱射事件が発生。多数の死傷者の中に、13歳の日本人少女がいた。1年後、帰国し歌手としてデビューした少女ユリエの周辺に、そして、TV視聴者の間に、奇怪な事件が続出する。破滅への序曲か。理由なき大量虐殺と集団自殺が日本列島を蹂躙する。現代の狂気を、鮮烈なイメージと筆力で照射する、戦慄のニュー・オカルト・サスペンス! 第2回横溝正史賞受賞作。
  • 未成年 他六篇
    -
    1巻550円 (税込)
    生計のためいかがわしい下宿人たちに居間を明け渡し、女中部屋と子供部屋に逼塞する一家――旧軍人の老いた父と家政の下手な母親を眺めつつ過す僕の暗い青春の日日と鬱屈した心情を描く「未成年」、知能の遅れた兄を持つ弟の哀しみを精緻に写した、デビュー作「子供部屋」など、透徹した描写に瑞々しい感性をたたえて、文学の香り高い初期作品7篇を収める、著者の第一作品集。
  • 妖聖永遠に
    -
    1巻550円 (税込)
    高須志郎を慕い、追いつづけるタマミ。だが彼女は人間ではなかった。人間の生血を好物とする怪物だったのだ。異世界との結界を破り、山間の村に投げ出されたタマミと志郎。仲間の怪物共から追われながらも、志郎のそばに居たいと願うタマミと、こちら側の世界では暮らせないと知りながらも、タマミに魅せられる志郎。村人を守るため、自衛隊がふたりを狙う! 追われながらもふたりが辿る、あまりにはかなく美しい愛のフィナーレとは……。
  • 夏休みは命がけ!
    3.9
    バイト先に向かう群馬の高校2年生・瓜生高明は、駅で絶縁状態の幼なじみ・五郎丸とすれ違う。変わり果てたその姿に五郎丸の妹・綾に電話すると、よりによって祖父の猟銃が持ち出され、部屋には遺書が!? 兄を連れ戻して、という美少女の頼みを断りきれず、瓜生は東京行きの電車に飛び乗る。もちろん知る由もなかった――数時間後、五郎丸とともに東京中を犯罪組織に追われる身になろうとは!少年2人が駆け抜ける、夏の1日のせつなく危険なゲーム!
  • 偽装法廷
    3.0
    大分と宮崎の間にある日豊市。この市ではリゾート開発を進める建設会社が、反対派NGOの切り崩しをもくろもうとしていた。その矢先、当の建設会社社長・安田が工事現場で殺害された。安田は一人で事務所にいるところを、窓を叩く奇妙な音で外に誘い出され、そこに、頭上からコンクリート片が落下。何者かが仕組んだ、策を弄した方法で殺害されたのだ。数日後、房野千枝という美貌の中年女性が地元署へ出頭してきた。千枝は、安田から過去の愛人関係復活をもちかけられたことが原因で殺害に至ったと自供。ありふれた痴情のもつれによる事件と思われた。朝日岳之助弁護士のもとへ、千枝の娘である麻紀子と、その恋人の深貝が訪れた。麻紀子と深貝は、大学で自然保護活動を行っており、安田ら建設推進勢力へ対決姿勢を示していた。朝日は老齢ながら硬骨感でならした弁護士で、冤罪を晴らすことを信念としている。麻紀子らは朝日を見込んで、千枝の弁護を頼みに来たのだ。千枝は、麻紀子が真犯人らしいと思い込み、身代わり自首をしたようだ。その後千枝は公判を通じて、自然を破壊する安田と背後の政治勢力をあばこうとする目的もあると朝日に語った。麻紀子が犯人でないと朝日から聞かされた千枝は、公判で一転して無罪を主張し、同時に安田の旧悪をあばこうともくろむ。朝日は千枝の主張に沿った無罪弁護を行い、あくまで千枝犯人を立証しようとする検察側との攻防が続いたが、形勢は不利であった。そして第二回目の公判中、麻紀子は突然傍聴席から、自分が真犯人であると爆弾発言を行った。麻紀子は自らが犯人である証拠を次々と法廷に提出。千枝の無罪は確定した。さらに今度は麻紀子を被告とする、安田殺害事件の公判が行われた。だがその罪状認否の際、麻紀子の口からはまたもや法廷を激震させる言葉が――。混乱する法廷、弁護側の朝日も検察側も判事も驚愕を隠せない。美形母娘の狙いは何か。そして殺害犯人はどこに。法律の裏の裏をかこうとする手段は許されるのか。法廷ミステリーの力作。『無罪の方程式』改題。
  • 探偵事務所 巨大密室
    -
    元警視庁の刑事・室生が営む探偵事務所に、美人OLの雪子が調査の依頼に来る。彼女は、半年前にビルの屋上から投身自殺をした女友達の死に疑問を抱いていた。その友達はなぜか、6年前のパーティとまったく同じ服装をしていたという。調査を開始した矢先、雪子もまたそのパーティと同じ着衣でビルの屋上から身を投げる。現場は完全な密室だったため、警察は自殺と断定するが、室生はそこに殺人の匂いをかぐが…!? 巧妙に仕組まれた連続殺人事件の謎に挑む貧乏探偵を描く、長篇本格ミステリー!!
  • 心ヲナクセ体ヲ残セ
    2.7
    殻を破りなさい。ジーン(遺伝子)の声に導かれ地上に生まれた私。たった1羽の渡り鳥として未知への旅が始まった。2本足(人間)の襲来、餌の調達、熱い恋心、交尾と共食い、卵の心配、そしてジーンとの別れ、即ち死――(「ジーンとともに」)。ほかに「主人公のいない場所」「渡鶴詩」「雀遺文」「アズマヤの情事」。野鳥愛好家として知られる著者が鳥と人間を同位置で観察し、生きものの心と体のありようを鋭敏に、ユーモラスに描き出した新機軸の傑作小説集。
  • 百年の恋
    3.7
    さえないライター稼業の真一が射止めたのは、容姿端麗、頭脳明晰、3歳年上のスーパーエリート梨香子。出会って4ヶ月で結婚はしたけれど、それこそ百年の恋もさめるような悲惨な日々がはじまる。仕事はできるけど、家事はいっさいダメな妻。妙に几帳面で生活巧者の夫。かみあわないふたりの毎日は、梨香子の妊娠で、そのキテレツぶりに拍車がかかる。逆転カップルの結婚生活を描く傑作コメディ。
  • オズの世界
    3.8
    配属先はローカル遊園地!? ディズニーランドで働く夢に破れ、二度と遊園地には行かないと心に決めた久瑠美。失意のうちにホテルへの入社を決めた彼女が命じられたのは、グループ傘下にあたる九州の遊園地での勤務だった。理想と現実のギャップに不満だらけの久瑠美、しかしそこでは更なる試練が待ち受けていた――。遊園地の知られざる裏側と不慣れな地で奮闘する新米社員を描くお仕事小説。
  • 偽りの宴
    3.0
    かつて同じ職場の先輩と後輩だった徹と圭子は、それぞれに家庭がありながら、10年ぶりの思わぬ再会を期に、人目を忍ぶ関係を持つようになる。ある夜、モーテルから出たふたりは、別れを惜しみ、林の中へ車を乗り入れるのだが、その時、あやまって人を轢いてしまった。なんと、それは幼女の死体だった。そして、幼女行方不明のニュースが報道された直後から“林一郎”と名乗る謎の人物からの怪電話がふたりを脅かすようになった。執拗に迫る悪意の影から逃れようと、ふたりはひたすら求め合い、快楽への欲望に身をまかせていく。長編官能サスペンス。
  • さかしま
    4.0
    高級クラブのボーイ・福光信輔は、銀座の狭い路地で、美咲が首から血を流して死んでいるのを発見する。数日前まで信輔のいる店で働いていた美咲は、手練手管を駆使して男に貢がせる、やり手のホステス。人間関係も複雑だった。信輔の犯人捜しが空転するなか、またしても同じ店にいたホステスが殺害されて……。大人の保育園ともいうべき夜の銀座の狂躁を通して、虚飾の下に潜む性愛の呪縛を色濃く映し出した長編ミステリー。
  • 夕日と拳銃 上巻
    3.0
    1~2巻638円 (税込)
    時は大正末期。伊達政宗公を遠祖にもつ伯爵家に、九州から一人の男がやってきた。男の名は伊達麟之介。幾多の学校を転々としては放校退学を繰り返す無法者ながら、胸がすくほどの豪傑さで、人々を惹きつけていく。しかし、麟之介が放った拳銃の一発が、彼の運命を劇的に変えていく――。最後の無頼派・檀一雄が、実在の日本人馬賊をモデルに描いた壮大なスケールの長編小説。発表当時、各方面から大絶賛された名作が甦る!
  • デッドライン 上
    3.0
    1~2巻638~682円 (税込)
    第2次世界大戦末期、欧州戦線から米本国に帰還した日系二世のミノルは、世界発のコンピュータ「エニアック」の開発に参加するうちに、日本への原爆投下が間近であることを突き止める。母国にいる家族を守るため、一刻も早く「降伏」を促さなければならない。ミノルは、酒場で出会った日系人の踊り子エリイと共に、日本への密航を企てる。すべてを投げ捨て、アメリカ大陸を北に向かうふたり。壮大な逃避行がはじまる――。
  • 詩集 支離滅裂
    -
    1巻649円 (税込)
    青春、それはどんなに奔放自由であっても、底辺には一抹の憂愁が沈殿している。強烈な自我に基づく自己存在感への渇望が沸々と在る。ここに収められた詩の数々は精神的奇形期の支離滅裂な心の吐露である。
  • 虫樹音楽集
    3.7
    ジャズ全盛の1970年代。サックスプレイヤー通称「イモナベ」は、『孵化』というライブを全裸で演奏して以降、精神に変調をきたしたとの噂と共にジャズシーンから姿を消した。ところが1990年、小説家になりたての私は『変態』と題されたライブチラシを見つける。イモナベの行方を尋ねた「私」が見たのは絶対にありえない戦慄の風景だった。カフカ『変身』とジャズを見事に融合させた傑作連作短編。
  • スイッチを押すとき 他一篇
    3.6
    政府が立ち上げた青少年自殺抑制プロジェクト。実験と称し自殺に追い込まれる子供たちを監視員の洋平は救えるのか。逃亡の果てに意外な真実が明らかになる。その他ホラー短編「魔子」も収録。
  • 宙の家
    3.9
    女子高に通う雛子の家は、マンションの11階にある4LDK。どうにかこうにか宙空を、地球と一緒にぐるぐる回っている。暇さえあれば寝てしまう雛子、歳の割にしっかりした小学生の弟・真人、時々ヒステリックな母の圭以子。同居する祖母の萩乃が「運針の病」にかかってしまったことで、ぎりぎり保たれていた均衡がゆらぎ出した……。不安定な心のうつろいと喪失に、まっすぐにむきあう姉弟の物語。
  • 遠い国のアリス
    3.8
    売れっ子少女漫画家の菊池有栖(ありす)は、締め切りに追われる毎日。羽根を伸ばしに信州の知り合いの別荘をひとり訪れた。その夜高熱にうなされた有栖は、朝目覚めると自分の周辺の人間関係や細かい物事が少しずつおかしなことになっているのに気づく。昨日までと違うちぐはぐな世界に「ここは私がいたところじゃない!」。それは想像を超えた時空の旅の始まりだった。異色の青春ファンタジー。
  • インコは戻ってきたか
    3.8
    “究極のハイクラス・リゾート東地中海の真珠キプロス島”女性誌の編集部員響子の海外取材は、このキャッチコピーのようにいくはずだった。だが実際は限られた予算と日程をやりくりする、カメラマンとの二人旅。そして風光明媚で文化遺産に恵まれた島は、民族と文化が複雑に交錯する紛争の地でもあった。39歳、夫も子供もいる女に訪れた、束の間の恋。圧倒的なリアリティをもって迫る長編小説。
  • 廃院のミカエル
    3.7
    食品輸入会社の現地職員としてアテネで働く美貴は、仕事で訪れたとある村で廃院となった修道院を見つける。その宿坊の壁に描かれた大天使ミカエルを目にして以降、彼女の周りでは次々と不可思議な現象が起こる。無人の聖堂で不意に聞こえる祈りの声、相次ぐ村人の死、積み重なる家畜の死骸。全ては神の仕業か悪魔のいたずらか。異国の地を舞台に繰り広げられるサスペンス長編。
  • 聖域
    3.8
    異動先の編集部で、偶然目にした未発表の原稿『聖域』。なぜ途中で終わっているのか。なぜこんなに力のある作家が世に出ていないのか。過去を辿っていくと、この原稿に関わったものは、みな破滅の道へと進んでいる。口々に警告されるが、でも続きを読みたい、結末を知りたい。憑かれたように実藤は、失踪した作家、水名川泉を追い求め東北の地へ。そこで彼が触れたものは。長編サスペンスの傑作。
  • セカンドライフ
    3.5
    リストラされ、女房にも逃げられた57歳の上條。さえない毎日を送っていたが、大学時代の同人誌仲間で出版社に勤める旧友から官能小説を書くことを勧められる。題材を探しに隅田川沿いを散策していると、橋に佇む女がひとり。肉感的な姿に惹かれ、彼女の後をついて行きながら、久しく忘れていた若い頃の熱情が呼び醒まされるのを感じる。東京下町で繰り広げられる大人の恋愛模様。不器用な男の仕事と恋の冒険。
  • ひまわりの祝祭
    3.3
    妻が妊娠をかくしたまま自殺した。ショックで隠遁生活を送る秋山に、元上司から奇妙な依頼が来た。「一晩で500万、カジノで負けてくれ。」その日から、妻に似た謎の美女、やくざ、闇社会の大物などが現れ、執拗に付けまわされる。謎を解く鍵は、ゴッホの名画「ひまわり」だった――。直木賞・乱歩賞受賞第1作。名作『テロリストのパラソル』に並ぶ、疾走感溢れる展開と緻密な構成が秀逸なミステリの傑作。
  • 友罪
    4.5
    あなたは“その過去”を知っても友達でいられますか? 埼玉の小さな町工場に就職した益田は、同日に入社した鈴木と出会う。無口で陰のある鈴木だったが、同い年の二人は次第に打ち解けてゆく。しかし、あるとき益田は、鈴木が十四年前、連続児童殺傷で日本中を震え上がらせた「黒蛇神事件」の犯人ではないかと疑惑を抱くようになり――。少年犯罪のその後を描いた、著者渾身の長編小説。
  • 乱反射
    4.1
    1巻880円 (税込)
    幼い命を死に追いやった、裁けぬ殺人とは? 街路樹伐採の反対運動を起こす主婦、職務怠慢なアルバイト医、救急外来の常習者、飼犬の糞を放置する定年退職者……小市民たちのエゴイズムが交錯した果てに、悲劇は起こる。残された新聞記者の父親が辿り着いた真相は、法では裁けない「罪」の連鎖だった!
  • 60分で名著快読 三国志
    3.0
    「三顧の礼」「泣いて馬謖を斬る」「水魚の交わり」「白眉」――私たちが日常使う言い回しの中に、「三国志」由来のものが数多くある。歴史書である『三国志』と小説『三国志演義』の多彩な登場人物の名場面やエピソードから、乱世を生き抜くリーダーたちの知恵と計略を学ぶ。
  • 萬葉集に歴史を読む
    -
    古の人びとの愛や憎しみ、執念や悲哀――『萬葉集』には、数々の人間ドラマと歴史の激動が刻まれている。考古学的な知見を駆使して、はじめて美しい歌の背後に潜むこうした生の歴史が浮かび上がる。持統天皇が病をおして、死の直前に行った三河行幸の真の目的とは? 壬申の乱の知られざる背景から、遣新羅使の謎、東歌から読み解く関東の文化と経済まで。「古代学」を提唱する考古学の第一人者が、古墳をはじめとする考古学的資料と文字史料とを織り合わせ、従来の文学的理解では決して明かされなかった謎の数々と古の日本人の心に迫る。
  • わたしの、好きな人
    3.3
    1巻1,155円 (税込)
    小学6年生のさやかの家は、小さな町工場。母親はさやかの幼い頃に出奔したため、父と兄の3人家族だ。母親と入れ替わるようにして工場に現れて以来、父を支えて一緒に働いてきた杉田も、もはや家族の一員といえるかもしれない。さやかは二回りも年の離れた杉田に、ひそかに想いを寄せていた。その気持ちは家族愛に近いものなのかもしれない。しかし、さやか本人にとっては、ひとりの女性としての真剣な恋心なのだった……。
  • 校舎の静脈
    4.3
    1巻1,496円 (税込)
    なかに入るとタイムスリップするという給食運搬用のリフト。毎日屋上からフェンスを越えて飛び降りるとささやかれる安行という謎の男。こことは並行して存在する異世界に思いをめぐらす少女。一見平凡そのものにみえる学校のかげに生じるかすかな綻び……。現実に微妙なズレを感じつつ生きる少年少女達を描く表題作他三篇。
  • 専業主婦になりたい
    3.5
    1巻1,650円 (税込)
    バツイチで出戻りの菫(すみれ)には、愛する子供と常識はずれの恋人がいて……。女の日常はかくもドラマチック! コミカルで、ちょびっと涙のお茶の間劇場開幕。
  • なぜ猫は旅をするのか?
    3.7
    人情と猫で有名な下町の大学病院に勤める、医師の鳥羽裕太と事務の夏海。裕太が夏海の甥をかばって事故に遭ってから二人は親しくなった。事故直前の記憶がなくなってしまった裕太の、当時の行動を解き明かそうとする二人だったが、そのほかにも町では「日常を突き崩す」事件が次々に起こり――。夏海の行動力と裕太の頭脳が事件をチャキチャキッと解決に導く、ミステリー連作短編集。
  • レヴェナント 蘇えりし者
    3.9
    【レオナルド・ディカプリオ主演/アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督 映画化作品2016年4月22日・日本公開予定】1820年代、アメリカ。瀕死の重傷を負ったまま荒野に置き去りにされた男は、奇跡的に生き延びて、怒りをみずからのエネルギーにし、彼を裏切った仲間への復讐を誓う。実話を基にした壮絶なドラマ。
  • ハードボイルド
    3.8
    本書は、小説に関するエッセイと対談を収める。豊富な読書体験と作家の立場から著者の理想とするハードボイルドとは何かが探求されている。さらに2篇の文庫初収録短篇と8篇の「小説以外の沢崎シリーズ」を収録。“沢崎ファン”必読の書。
  • ミステリオーソ
    4.0
    1995年に刊行された著者初のエッセイ集『ミステリオーソ』を再編集したエッセイ集。本巻には、映画とジャズが好きな少年がハードボイルド作家としてデビューするまでの紆余曲折を豊かな感性で表わした「飛ばない紙ヒコーキ」を始めとして、おもに映画・ジャズ・自身に関するエッセイと対談を収録。
  • トッカン the3rd おばけなんてないさ
    3.7
    お金の警察とも言われる税務署。しかし税金滞納者の取り立てをする徴収官は、誰からも嫌われがちな存在――ぐー子こと鈴宮深樹は、京橋中央税務署で、とくに悪質な滞納を扱う特別国税徴収官(略してトッカン)の鏡雅愛の下で働く若手徴収官だ。鬼上司・鏡とのコンビも2年目に入り、ぐー子自身もスキルアップ、鏡の罵詈雑言にもちょっぴり口答えできるようになってきた。だが、調子にのりすぎて鏡の故郷・栃木に対する無知をさらし、鏡の怒りを買ったところ、よりによって栃木への出張命令が……。少し成長したぐー子の活躍と、気になる鏡の心の内が明らかに!
  • スキャンダラス―女たちの編集部―
    -
    〈ハヤカワ・ミステリ文庫 my perfume〉伝統ある女性誌《ハーズ》、売上低迷で最大の危機? ついにやり手の編集長ミミが就任し、大胆にそして過激に内容を一新させていく。誌面のコンセプトは、セックス! ゴシップ! ダイエット! 新編集長に翻弄される女性部員たちの運命は? 《ハーズ》が迎える運命は……? 仕事の駆け引き、人間関係、恋愛、妊娠活動、子育て事情――編集部で思い悩む女性たちの人生と雑誌にかける熱い想いを描き出す、リアルお仕事小説。
  • ターゲット・アメリカ
    4.0
    映画化決定! 『アメリカン・スナイパー』の共著者が放つ冒険アクション・シリーズ第2弾! アメリカ国内に仕掛けられた核爆弾を捜し出せ! スナイパーのギルは、精鋭を集めた極秘チームを率いて困難な任務に命を懸ける。
  • マプチェの女
    4.4
    過酷な過去を生き延びた一族の血を受け継ぎながら、村を離れて都会で生きる、部族の女性ジャナ。だが彼女はとある殺人事件に巻き込まれてしまい……フランス本国で注目の作家による、鮮烈なミステリ。
  • 亀戸妖犬伝
    4.0
    両親がおらず寺で育てられ、賢く正義感の強い、美しい娘に育ったあるお聡。ある日、亀戸村で巨大な猪が暴れまわっているという噂を耳にする。事実、村長が寺へ相談におとずれ、猪が娘を攫っていくという。お聡は、幼い頃から共に育ち、体に弘法大師のお使いの犬神を宿した大犬・阿斗丸とともに、事件解決に乗り出す!

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  • 放課後スプリング・トレイン
    3.4
    四月のある日、福岡市内の高校に通う私は、親友・朝名の年上の彼氏を紹介される。そのとき同席していた大学院生の飛木さんは、私の周りで起こる事件をさらりと解き明かしてみせる不思議な人だった。天神に向かう電車で出会った奇妙な婦人、文化祭で起きたシンデレラのドレス消失事件……。福岡の街で私はたくさんの答えを探している。解くことが叶わなかった問題も、真相に辿り着けなかった謎も、すべて覚えておこう。今日は見えずとも、形を変えて色を変えて、いつの日か扉を開ける鍵が手に入ると信じて。福岡・天神を舞台に贈る、透明感溢れる青春ミステリ。
  • 東洋経済電子書籍 2015年ビジネス・実用BEST100
    無料あり
    5.0
    東洋経済新報社では、電子書籍を2010年から本格的に開始し、1300タイトル以上の作品をご提供しています。ラインナップも、経済・経営書、自己啓発、ノンフィクション、データ集、実用書など多岐にわたります。  本書では2015年1月~12月の売上集計をもとに、電子書籍の売上トップ100タイトルをご紹介いたします。皆様の読書体験の一助となれば嬉しく思います。

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  • 教場 お試し特別版
    無料あり
    4.0
    第2話まで読めるお試し特別版!同著書『線の波紋』第1話も特別収録。  君には、警察学校をやめてもらう。 この教官に睨まれたら、終わりだ。全部見抜かれる。誰も逃げられない。  警察学校初任科第九十八期短期過程の生徒たちは、「落ち度があれば退校」という極限状態の中、異色の教官・風間公親に導かれ、覚醒してゆく。  必要な人材を育てる前に、不要な人材をはじきだすための篩、それが警察学校だ。 週刊文春「2013年ミステリーベスト10」国内部門第1位、 宝島社「このミステリーがすごい! 2014年版」国内編第2位、 2014年本屋大賞にノミネートされ、 90以上のメディアに取り上げられた既視感ゼロの警察小説!
  • 泉鏡花 現代語訳集5 義血侠血
    -
    【あらすじ】 ある夏の日、馬丁とは見えない男の御す、高岡から石動へと向かう乗合馬車に、一人の怪しい美人が客となる。 そこへ普段から反目しあっている人力車が通りかかって、両者は自然相争う形となり、これがもとで御者は職を失ってしまう。 後日、夜更けに涼みに出たその女、実は滝の白糸という評判の水芸の太夫は、浅野川にかかる天神橋の上で先日の御者に出会い、男の身の上を聞いて彼の望みの実現を援助しようと申し出た。 こうして男は東京へ遊学したが、その学業の成就も近くなったとき、白糸は仕送りの金を強奪されてしまう。 悲嘆と絶望とに沈んで街をふらついているうち、見えざる手に導かれるように、今度は自らが強盗の加害者となり、殺人まで犯してしまった彼女は、数奇な巡り合わせにより参考人として裁判に出廷し、そこに思いもかけず先の御者の姿を見るのである。
  • 泉鏡花 現代語訳集6 夜叉ヶ池
    -
    【あらすじ】 文学士山沢学円は、見物学問の帰り道、三国ヶ岳の麓で、行方不明となっていた親友の萩原と思わぬ再会をする。 萩原も一昨年、この山中にある夜叉ヶ池を見に来て、鐘撞き堂を守ってきた老人の死に遭遇し、さらに人間離れした美しさの娘、百合と出会ったことで、そこに隠れ住むことを決意したのであった。 その鐘は、昔夜叉ヶ池に封じ込められた竜神に、池から出ないという約束を守らせるため、一日に三度撞き鳴らすべきもので、一度でもこれを怠ると、たちまち大嵐が起こり、一帯は水の底に沈むと言い伝えられている。 この約束に縛られ、恋しい千蛇ヶ池の親王に会いに行くことのできない、現在の夜叉ヶ池の主、白雪姫は、自らの手で鐘を打ち壊そうとするが、従者たちの懸命な説得と、ふと聞こえてきた百合の子守唄により思いとどまる。 しかしその直後、旱魃に耐え切れなくなった村の者たちは、雨乞いの生贄とするため百合を捕らえにかかるとともに、萩原には鐘を撞く事を止めるよう迫ったのである。
  • 鎮守な隣人
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 なぜかアパートの一室に住まう神様と、その危機に助けを求められる隣室の女性。でもその神様の今の姿は……。2008年制作。
  • 携子におまかせ
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ひょんな事から自分の携帯電話を壊してしまった女性と、その修理の間にとショップから渡された不思議な代替携帯電話との、日常的な非日常を描いた4コマ漫画。2009年制作。
  • R

    R

    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人類が他の惑星にまで進出してるに違いないくらいの未来。高度なAIを搭載したロボット少女と、彼女を中心とした人々を描いたの4コマ漫画。2010年制作。
  • こねこまた
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 子猫のまま長い年月を生き猫又となった主人公の日常と、その日常がちょっぴり変化する様を描いたショートストーリー。2009年制作。
  • ちかみち
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 うだつの上がらない平凡なサラリーマンの主人公。深夜の帰り道に彼が出会った不思議な少女はなんと……! 2009年制作。
  • フラワーガール
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ちょっとだけ近未来の宇宙を舞台に、未来とか宇宙とか全然関係なく登場人物たちのノンビリした日常を描きたかったお話。2009年制作。
  • 泉鏡花 現代語訳集1 歌行燈
    5.0
    【あらすじ】 霜月十一月の月の冴えた夜、二人の老人が桑名の駅に降り立ち、宿屋へ向かう人力車の上から、博多節を唄って流す門付けらしい男の姿を目にする。 その男はうどん屋の暖簾をくぐり、そこで酒をあおりながら何故か頻りに按摩の笛を気にするのだった。 一方、宿に付いた二人は、土地の唄でも聞こうと芸者を呼ぶが、残っていたのは三味線も踊りもできない芸音痴。しかし、唯一つ何とか真似ができると始めた舞を見て、老人たちは驚愕する。 この芸者と、うどん屋で門付けの語る身の上話とが、縦糸・横糸となって美しく見事な物語の錦が織り成されていく。
  • 泉鏡花 現代語訳集3 天守物語
    -
    【あらすじ】 晩秋のある夕暮れ、姫路城の天守閣に住む富姫のもとへ、猪苗代の亀姫が手毬をつきに遊びに来る。 亀姫が土産として持参したのは、姫路城主・武田播磨守の兄弟にあたる衛門之介の生首だった。 富姫は返礼として播磨守秘蔵の白鷹を誘い捕らえて贈るが、鷹匠・姫川図書之介は鷹を逃がした咎を受け、切腹の代わりに天守の探索を命じられる。 彼が優れた心をもっていることを知った富姫は、理不尽な主君に仕えることをやめて天守閣でともに暮らすよう勧めるが、図書之介は決心がつかず辞退。 しかし、地上へ戻った図書之介は、播磨守家中の者に追われる形で富姫の前へ再度立ち現れるのである。
  • ホラー小説家
    -
    1巻220円 (税込)
    「小説家って因果な仕事なのよ。全ての不幸も全ての不運も、みぃーんな「ああ、使えるな」って考えてしまうと言う」 サイン会に行くほど好きな小説家と偶然本屋で出会い、そのまま家に遊びに行かせてもらったと思うのに、目が覚めたら檻の中にいた──。 いろんな表情を見せて、絶望する顔を見せて、ぜぇーんぶ、「かいてあげる」。
  • 超能力カメラマン内木
    -
    写真が予言する未来の惨劇を止めろ! サスペンス&ミステリー小説シリーズ。 第1話 A県自動車道午後二時四十五分  自分の意志に関係なく、未来を予知する「予言写真」を撮ってしまう広報カメラマン・内木。ひょんなことからバス事故を予知してしまった彼は、惨劇を食い止めるべくバスに乗り込んだ。だが策はない。考えあぐねる彼の前に、偶然乗り合わせた職場の同僚が現れる。二人は協力して、迫る危機を阻止しようと動き出した。事故はどのように起きるのか? 食い止めることはできるのか? (初出:『月刊群雛』2014年10月号) 第2話 7・18豪雨  その日、原井市はかつてない豪雨に見舞われていた。増水した河川を取材した彼が、川べりで出くわした老人。田んぼの様子を見に来たらしい老人は、一度は忠告を聞いて帰っていった。だが内木が撮った写真を見た同僚の寺村早香は、「写るべきものが写っていない」と言い出す。止まない大雨の中、写真の秘密が判明する時、本当の危機が明らかになる! (初出:『月刊群雛』2015年03月号) 表紙イラスト:バカエル (『月刊群雛』2015年10月号表紙イラスト担当) 以降、続刊発売予定!
  • 泉鏡花 現代語訳集4 春昼・春昼後刻
    -
    【あらすじ】 夢を見ないかーと人に勧めているような、この上なく麗らかな春の日に、一人の散策者が三浦半島の付け根にある山寺を訪れる。 あたりに張り散らされた巡礼札の中、美しい女文字で書かれた和歌に目を留めた彼は、寺を守る出家から、この歌にまつわる不思議な話を聞かされる。 それは、互いに触れ合うことも、言葉を交わすこともなく、常識では計り知れない情念の働きかけと受け止めによる、夢の契りで結ばれた男と女の物語だった。 寺を辞し、出家の話に思いを巡らしながら宿へ戻る途中、散策者は自分の行く手にその女主人公の姿を認めるのである。
  • 泉鏡花 現代語訳集8 草迷宮
    -
    【あらすじ】 物心つく前の最後の記憶に残る、亡き母の唄っていた懐かしい手毬唄。 それについて思い出したのは、母とよく一緒に毬をついていた三人の娘のことである。 一人は既に亡くなり、一人は嫁いで会うことができず、もう一人は神隠しにあって行方が知れない。 唄への憧れが募り、その文句を求め、その娘を探して、諸国を旅して回っていた葉越は、ある夏、三浦半島秋谷を流れる小さな川で、五色の糸でかがられた美しい毬を拾う。 ちょうどそこに来合わせた爺に、その地で起こった不思議な話を聞いて、彼は黒門の別邸と呼ばれる曰くつきの屋敷の一間を借りることにした。 しばらく滞在して旅の疲れを休めたく、また、そこで自分の望みが叶うような気がしたからである。 街道の茶店で、爺に連れ添う婆から、やはり黒門での無残な出来事を聞き、浮かばれぬ人々の供養を頼まれた旅の僧が、その夜、明と二人、蚊帳の中に枕を並べていると、ぽたりーと何かがその枕元へ落ちてきた。
  • 誘惑
    -
    「読ませる小説」の技術と良心をもち、人間の魂を描きつづけたイギリス文学の巨匠の短編集。「昼食」「蟻とコオロギ」「約束」「ルイーズ」「物知りさん」「察しの悪い女」の6短編と、モームの短編のなかでは最も長いものの一つ「誘惑」を収めた。
  • 赤毛
    -
    星くずのように島々が散在する南太平洋はモームの好む舞台である。この文化果つるところで文明への郷愁に狂う西欧人「マッキントッシュ」、可憐な現地民の娘との美しい恋も、島を離れてみれば美しい自然が生んだ幻想でしかなかった「赤毛」、この2編の他に「エドワード・バーナードの堕落」を収めた。
  • ニッポンの文学
    値引きあり
    3.9
    2015年又吉直樹の芥川賞受賞へと続く、戦後日本における「文学」の流れを「文学以外の小説」とともに語ることで紐解き、いったい「文学」に何が起こっていったのか、これからの「文学」の行方について論じる。取り上げる作家は、村上春樹、村上龍、栗本薫、高橋源一郎、よしもとばなな、阿部和重、小松左京、筒井康隆、綾辻行人、京極夏彦、西尾維新、又吉直樹、ほか多数。
  • 百怪祭
    3.3
    1~2巻550~660円 (税込)
    《戦乱の昏き世。足利が織田が豊臣が、そして妖異の者たちが描きだす壮大な伝奇絵巻!》その男は龍にならんとする蛇か? ──琵琶法師を殺(あや)めて奪った古文書が、油売り・庄五郎の野心を烈(はげ)しく燃やす。そこに記されしは邪淫教立川流の秘儀! 天下を取り、女を抱くため、古文書にしたがい、魔物と約定を交わす庄五郎。彼が辿る凄絶な運命とは?(「魔蟲傳(まむしでん)」)
  • NOTHING
    4.0
    空手を習い、ジムに通って、通勤電車でも足腰の鍛錬を欠かさない五島は、朝の新宿駅南口で、若い二人組にボコボコにされた。ガタイはいいけど、見かけ倒し。そんな真実の姿が明らかになると、五島の人生も暗転して――。(表題作) 泣きたくなるほど切なくて、でも、どこかおかしく、いとおしい。純な心を描いて、あなたの胸に、ずんとくる珠玉のエイト・ストーリーズ。
  • 南青山骨董通り探偵社
    3.4
    1~3巻550~660円 (税込)
    大手企業に就職したものの、うだつの上がらない日々に塞ぐ井上雅也。ある日、南青山骨董通り探偵社の社長・金城から突然話しかけられた。「探偵になる気はありませんか?」。雅也は訝しみながらも体験入社をするが、厄介な事件に関わることになり……。個性的なメンバーの活躍が、軽快なテンポと極上のサスペンスで繰り広げられる、ベストセラー作家の新シリーズ始動!
  • 卒業するわたしたち
    3.8
    この涙は、どんな涙ともきっと違う。  吹奏楽部の1年後輩の男子に密かに思いを寄せる先輩女子が、告白できずに卒業していく「流れる川」。離婚する妻が夫との最後の会話のなかで、下の名前ではなく「あなた」と呼ばれたことを印象に残す「春の雨」。二十八歳の娘が、仲の良い母の再婚を自分のなかでようやく祝福できる気持ちに至る「母の告白」。 女性アイドルグループのメンバーが脱退することを知った、ある女子ファンの心情を追った「にじむオレンジ」。仲良しの少し不良の女子高生から、上京してしまうために様々なプレゼントをもらうことになる女子小学生を描いた「屋上で会う」。 ――単なる卒業式、恋愛絡みに留まらない、様々な年齢、様々なシチュエーションのそれぞれの卒業模様を精緻に描きとった、どこからでも読むことのできる1話完結の短編集。 文庫巻末対談(対談者・朝井リョウさん)を掲載。
  • 部長と池袋
    3.4
    「部長と池袋」「慕情と香港と代々木」「青春と街」「夏と子供」など、ある光景の中の思い出、旅情を綴ったPART I。アイロニカルな「巨乳と男」「ゴルフと整形」「書評と忸怩」、パロディ「パソコンと恋」「秘密とアッコとおそ松くん」などで構成したPART II。書籍未掲載作品を大幅改稿した「蔵出し」文庫オリジナル。姫野カオルコの魅力がたっぷり詰まった一冊。
  • 春の嵐
    -
    主人公クーンは少年時代、そりの事故を契機に失恋して不具となったときから、音楽家として立つことを志す。そのなかで永遠の女性ゲルトルートを見出したように思ったが…それはあっけなく、友人で情熱家の歌手ムートンの手に奪われてしまう。心傷つきながらも、クーンは諦観の境地にいたる。青春の彷徨の物語。
  • 三文オペラ
    -
    ロンドンの大泥棒メッキは当地の乞食界を牛耳る大物ピーチャムの一人娘ポリーとひそかに結婚する。ピーチャム夫婦はメッキを葬ろうと画策し、警視総監ブラウンをけしかける。だが、ブラウンとメッキは裏でつながる仲だった。メッキは売春婦の裏切りで入獄するも、ブラウンの娘ルーシーの助けで脱走、だが再び売春婦の裏切りで捕まり絞首台へ。最後の土壇場でメッキは国王の恩赦で釈放、貴族に列せられる。英国のジョン・ゲイの「乞食オペラ」をもとに作曲家クルト・ヴァイルとの協力で完成したこの作品で、ブレヒトの名は一躍世界に知られることになった。この翻訳は現代の生きた日本語を駆使してつくられた現代を反映する新訳である。
  • 大尾行
    -
    最新機器の導入により完璧な尾行システムを実現したメガ探偵社・押田探偵社の前に、尾行不可能が現れた。大合併を目前に控えた橋浦製薬の先代社長の自伝執筆を手伝う遠野尚子だ。万全の備えで尾行を開始するベテラン村川昇平だったが、白昼、渋谷スクランブル交差点の真ん中で彼女は消失した。いかなる方法で? 謎を追う村川の前に、橋浦製薬の暗部が浮かび上がる。
  • ブラックバイト~警視庁行動科学課~
    3.8
    ひとり、入ったら、ひとり、消える――。年金生活の貧困シニアが入居する「加賀美荘」は「殺人アパート」だと囁かれていた――。FBIで捜査の訓練を受けた上條麗子刑事は、犯人像作成のプロフェッショナル。日本で初めてME(メディカル・イグザミナー)の資格を取った一柳清香特別検屍官。警視庁行動科学課の美人コンビが事件の真相に迫る! 人気シリーズ第3弾
  • 五龍世界 WOOLONG WORLD 1 霧廟に臥す龍
    3.8
    五頭の龍の屍の上につくられたといわれる五龍大陸。 とある山に廟をかまえる高名だが悪人面の道士のもとに預けられた少女ユギは、兄弟弟子の左慈とともに修行にはげむ日々を送る。 ある日、追われている幼い少女をかくまったことから、ユギの日常は変わり始める。 少女に嵌められた呪入りの枷の謎、追う金髪の青年牧師の目的は…? ときめきや興奮、感動を盛り込んだ極上エンタテインメントシリーズ!
  • ラガド~煉獄の教室~
    3.3
    始業直前の中学校の教室に包丁を持った男が乱入、学級委員の女子生徒を刺殺した。怨恨か、無差別殺人か? 警察は教室の原寸大セットを組み、犯行の再現実験を行うが、再現を重ねるたびに予想外の事実が判明し、迷走状態に陥る。一方、事件の真相を生放送で暴くと予告したテレビ局は、公約を実行することができるのか? 第13回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。
  • 愛について、なお語るべきこと 上
    3.0
    1~2巻715円 (税込)
    このろくでもない世界を生き抜く。 ふたつの小説が、交互に語られていく。  第一の小説は、近未来の世界で生き残ったふたりの十代の男女が主人公。少年の名前はオサム、少女は「ギギ」と少年から呼ばれている。彼女は言葉を話すことができない。ふたりは、食料確保のため冬の山のなかへ分け入っていく。  第二の小説は、旅先で消息を絶った息子・理を捜すためにタイの地を訪れた小説家・辻村に、一夜を共にしたウァンと呼ばれる現地の謎の美女、そして彼女の同居人の日本人カメラマンが絡む。  「彼女の本当の名前」を巡って二つの物語が共振する。

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