売上至上主義の何がイケないのか
売上至上主義、利益至上主義の何がイケないのか、と思って読み進めていきました!
なるほど。目先の利益のために間違った判断をする、売上や利益は作れる(操作できる)、問題の先送りにつながる、など問題につながっていることを知れて納得。
ちょうど、『世界一楽しい決算書の読み方 [実践編]』を読んだあとだったので、そういえば業績が良い会社で「良い赤字」を出しつつも成果に出ていた会社が載っていたことを思い出し、ダブルで勉強になりました。
勉強になった箇所
・LinkedIn の創業者である リード・ホフマン氏は、「スタートアップとは、 書きの上から飛び降りながら、飛行機を作るようなものだ」と述べていますが、会社の再生とは、浸水して沈みゆく船を操舵しながら 、新しい船を作るような 芸当なのです
・会社の戦略の組み立て方。単に 目先のお金だけではなく、将来に稼ぐと期待できるお金の額を最大化し 、企業が稼ぐお金の現在価値を最大化しようとするのが ファイナンスの発想なのです。この点で、価値志向であり 、長期 志向、未来志向であるのか ファイナンス 思考の特徴です。
・PL 脳とは基礎的な会計知識に基づきつつも ファイナンスの観点に欠け、会社の長期的な成長よりも 直近の業績の見栄えを優先し「目先の PL を最大化することこそが 経営の至上命題である」とする思考態度のことです
・ファイナンス 思考とは「会社の企業価値を最大化するために、 長期的な目線に立って事業や財務に関する戦略を総合的に組み立てる 考え方」
・ファイナンス思考では会社の施策の意義を「その施策が将来にわたって生み出す キャッシュフローの最大化に貢献するのか」という観点から評価します
・ファイナンスの四つの側面【友田理解、財務CF・営業CF・投資CF、説明する】
・ROICとWACCの逆ザヤ常況≒利益が出ていても赤字
・状況を防ぐために、稲森氏は部門単位で 厳密に利益を管理する「アメーバ経営」を提唱しています
・キャッシュ・コンバージョン・サイクルが短ければ 短いほど 手元の資金に余裕ができ 、仕入 や 新たな 設備投資に費やす資金の余裕が増します
・Pl 脳はこうした高度経済成長期に最適化した発想です
・役員の高齢化も、 日本企業が PL 脳を脱しにくい理由の一つとして挙げられるでしょう。終身雇用 、年功序列を基本とする日本的雇用慣行を採用する日本企業の中において、経営者が内部昇進者であることが基本です
・銀行の コベナンツ(融資契約などにおける誓約事項)にしても 一番重要な条件は 、最終損益が何期連続で 赤字か黒字か であるかであり、キャッシュフローではなく、 PL 上の数値で判断を行っています
・多くの日本企業はマーケットが成長しない時代の思考 形態に 、いまだにシフトできていないのではないでしょうか
・まぎらわしい 「内部留保」