小説 - 双葉社作品一覧

  • 父親が息子に伝える17の大切なこと
    3.5
    1巻847円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 家族小説に定評のある著者が、父と息子の会話形式でやさしく説く、子どもに伝えたい“人生の当たり前のこと”。「命と向き合う」「ほとんどの人は見かけによる」「不安を力に変える」など、基本ゆえに教えるのが難しい事柄を、カラーイラスト入りで親しみやすく取り上げる。
  • ガラスの殺意
    3.8
    1巻1,320円 (税込)
    「憎きあいつを殺したのは……私!?」二十年前に起きた通り魔事件の犯人が刺殺された。警察に「殺した」と通報したのは、同じ事件で愛する両親を失った女性。だが、彼女はその現場から逃げる途中で交通事故に遭い、脳に障害を負っていた。警察の調べに対し、女性による殺害の記憶は定かでない。復讐は成し遂げられたのか、最後に待つ衝撃の真相とは? 驚愕の長編サスペンス・ミステリー!
  • クラッシュマン
    3.8
    過剰防衛による殺人の裁判で無罪となり、警察庁警備局公安課特別捜査室“サクラ”に復帰した田臥を、新たな任務が待ち受けていた。東京発博多行きの“のぞみ167号”の車内ごみ箱でTNT爆弾が発見されたのだ。さらには、イスラム国の対日本専門のテロリスト“クラッシュマン”が入国したという情報がICPOのリヨン事務総局よりもたらされる。田臥は、“サクラ”の仲間たちと共に深く静かに捜査を開始する。迫真のタイムリミット・サスペンス。
  • 骸の鍵
    3.5
    1巻1,320円 (税込)
    駅前のコインロッカーから見つかった女性の左腕。「ロックスミス(錠前師)」を名乗る犯人はヒントとなるメッセージとロッカーの鍵を残しており、引き続き身体の断片を探すよう指示してくる。筋読みに優れた女性刑事・城戸葉月を中心とした警視庁の捜査チームは都内を奔走。はたしてロックスミスが仕掛けた罪深いゲームの真意とは? 大人気警察小説作家が放つ衝撃の長編ミステリー!
  • ひっくり返ったおもちゃ箱 傑作短編集
    3.0
    ホラーサスペンス『リカ』、青春小説『1985年の奇跡』、家族小説『パパとムスメの7日間』、警察小説『贖い』など様々なジャンルで活躍する著者が、デビュー時に発表した短編を収録した作品集。「作家のすべてはデビュー作に詰まっている」との言葉よろしく、多彩な読み味で満足度十分。初刊行作品や初文庫化作品も収録!
  • 竜巻ガール
    3.5
    父親の再婚相手の連れ子と同居することになった高校二年生の哲夫。なんと義妹は同学年のガングロ娘だった! その日から破天荒で過激な彼女に翻弄される日々が始まった。第27回小説推理新人賞受賞作家のデビュー作。 ※垣谷美雨原作の『結婚相手は抽選で』が2018年10月からテレビドラマ化! ドラマも原作本も必見です。
  • はじめまして、お父さん。
    3.4
    地方在住の売れないフリーライター・白銀力也のもとにインタビュー取材の仕事依頼が舞い込んだ。取材相手は、俳優業の傍ら飲食店経営を成功させた合馬邦人。奇しくもその合馬は、力也が一度も会ったことのない実の父親だった。インタビューの後、会いたい人物が四人いるから同行してほしいと合馬に求められた力也は、初対面の実父と二人旅をすることになったのだが……。
  • ジャッジメント
    3.9
    大切な人を殺された者は言う。「犯罪者に復讐してやりたい」と。凶悪な事件が起きると人々は言う。「被害者と同じ目に遭わせてやりたい」と。20××年、凶悪な犯罪が増加する一方の日本で、新しい法律が生まれた。それが「復讐法」だ。目には目を歯には歯を。この法律は果たして被害者たちを救えるのだろうか。復讐とは何かを問いかける衝撃のデビュー作!
  • 禁煙小説
    3.8
    どこに行っても喫煙者は肩身の狭い時代になった。早和子も年に10回は禁煙しようと心に誓うが、未だにタバコが心の友となっている。会社の数少ない喫煙女子社員も次々に禁煙し、いよいよ早和子は本気を出す。禁煙本も禁煙ガムもニコチンパッチも挫折した彼女は、果たして禁煙に成功するのだろうか!? ※垣谷美雨原作の『結婚相手は抽選で』が2018年10月からテレビドラマ化! ドラマも原作本も必見です。
  • 自画像
    3.5
    男子が作った女子ランキング。あの子よりも、私は上だった――。美醜のジャッジに心を弄られ、自意識が衝突しあう教室。そこではある少女に対し、卑劣な方法で「魂の殺人」がなされていた。のちに運命を束ねたかつての少女たちは、ひそかに自分たちの「裁き」を実行してゆく。その先に、果たして出口はあるのか。静かな祈りのような希望が滲むラストに、胸がうち震える。
  • 贖い : 上
    3.7
    7月1日東京・杉並。小学校の校門に男児の切断された頭部が置かれていた。2日埼玉・和光。林で、中学生の少女の刺殺死体が発見された。3日愛知・名古屋。ス-パーで幼児が行方不明になる。これらの事件を追う捜査員の姿を丹念に描き、事件の背景、犯人の動機を重層的に炙り出す五十嵐ミステリーの新たな金字塔。ベストセラー『誘拐』で活躍した星野警部が、新たな相棒とともに難事件に挑む。
  • Presents
    4.2
    私たちはたくさんの愛を贈られて生きている。この世に生まれて初めてもらう「名前」。放課後の「初キス」。女友達からの「ウェディングヴェール」。子供が描いた「家族の絵」――。人生で巡りあうかけがえのないプレゼントシーンを、小説と絵で鮮やかに切り取った12編。贈られた記憶がせつなくよみがえり、大切な人とのつながりが胸に染みわたる。待望の文庫化!
  • 十津川警部 高山本線の昼と夜
    -
    飛騨高山の屋台会館で画家の緒方幸太郎が殺害され、彼の描いた「春の高山祭」という大作が盗難にあった。さらに東京で、美術学校の後輩画家の橋本誠も殺害された。捜査を任された十津川警部は岐阜県警と合同捜査に乗り出す。
  • 校長、お電話です!
    3.0
    母校の中学に校長として着任したシバロクこと柴山緑郎。問題山積の学校を建て直すために、異例の若さで抜擢されたのだ。だが、校内でタバコの吸い殻が見つかり、ある女性教師は自殺未遂を起こす。教師たちは日々、激務に追われ……。学校が抱える問題を浮き彫りにしながら、生徒、教師、そして校長自身が成長してゆく姿を清々しく描く。
  • 復讐屋成海慶介の事件簿
    3.4
    昼寝とデートに明け暮れながらも、なぜか依頼人を次々と満足させる凄腕の復讐屋、成海慶介。婚約破棄されたお嬢様や暴走老人など、恨みを晴らしたい人々が今日もそのドアを叩く。押しかけ秘書の美奈代を従え、きょうも気怠く優雅な復讐劇が幕を開ける――。痛快リベンジコメディ!
  • フリー!
    4.0
    緑川千春は食品メーカーの子会社の広告代理店に働く37歳。仕事や恋愛に心をすり減らされる日々に、疲れはもう限界だ。かつての恋人が教えてくれた、千春のとっておきの癒し場所、日本酒バー『drop』。お店で出会った人々との交流の中で、千春は新しい道を探し、進んでいく。『残花繚乱』、小説版『嘘を愛する女』で話題の著者による、自活する女性の苦悩、決断、努力……それに伴う内面の葛藤を丹念に掬いとった長編小説。
  • 拳に聞け!
    3.9
    芸人になることを諦めた池上省吾は、便利屋でアルバイトをしていた。ある日、古びたボクシングジムの前で佇む女性を見かける。聞くと、ジムに立ち退きを迫っているらしい。一枚かんで金儲けをしようとジムに通うようになる省吾だが、そこでひとりの若いボクサーと出会い、ボクシングに魅力を感じ始める。やがて省吾自身の中であることが……。『罪の声』の著者が、綿密な取材を重ねて描いた意欲作。息を詰めるボクシングシーンや人物の深い心理描写はまさに圧巻!
  • きらきら眼鏡
    4.4
    最後の1ページまで切ない――人生の岐路に立つ若者の、ひたむきな恋と決断の物語。愛猫を亡くしたばかりの立花明海は古本屋で自己啓発本を買った。中には「大滝あかね」と書かれた名刺が挟まっていて、自分がもっとも心を打たれたフレーズには傍線が。明海は思い切ってあかねにメールしてみるが……。2018年9月映画公開。
  • また、同じ夢を見ていた
    4.6
    250万部を超える大ベストセラー青春小説「君の膵臓をたべたい」。その著者、住野よるの第二作目が、待望の文庫化。友達のいない少女、リストカットを繰り返す女子高生、アバズレと罵られる女性、一人静かに余生をおくる老女。彼女たちの“幸せ”は、どこにあるのか。「やり直したい」ことがある、“今”がうまくいかない全ての人たちに贈る物語。
  • ブラック・ベルベット
    4.2
    魅惑のウイルスを求め、世界中を飛び回る凄腕ウイルスハンター・神原恵弥。彼がこの度訪れたのは、東西文化の交差点であるT共和国。この国では、全身に黒い苔の生えた死体が見つかっていた。そして、気鋭の女性科学者が入国後に突如消息を絶つ。ふたつを結びつけるのは、想像の域を遥かに超えた、ある事実だった――。
  • レイジ
    3.0
    オカルトサークルのメンバー6人が、夏休みに廃墟のラブホテルで合宿を行うことになった。ラブホテルに侵入していた見知らぬ若者2人も加わって合宿は始まったが、2日目の朝、メンバーの女性が全裸で拘束されているのが見つかった。さらに、出口には鍵がかけられており、ラブホテルは完全な封鎖空間となった。8人の中に、3年前の事件の生き残りレイジがいるのか? 再び狂気が始まった! 2016年4月公開映画『ドクムシ』続編!
  • 犯人に告ぐ2 (上) 闇の蜃気楼
    3.9
    神奈川県警が劇場型捜査を展開した「バッドマン事件」から半年。巻島史彦警視は、タレコミ情報を元に振り込め詐欺グループの摘発に乗り出していた。年が明け、横浜の老舗和菓子メーカーの社長と息子が拉致される事件が発生、巻島ら刑事特別捜査隊の面々はその捜査に乗り出すが……。単行本文庫合わせて135万部突破の大ヒット作、待望の続編!!
  • 青春の十字架
    -
    警視庁警護課のSP・寒川は、捜査一課・棟居刑事の大学山岳部時代の盟友。その寒川の妹・加菜が、奥飛騨山中で遺体となって発見された。フリー記者だった加菜は何を追っていたのか。独自に調べを進める寒川は、事件の背後に、自分の警護対象者である国土交通省大臣の存在を知る。
  • 14歳の水平線
    3.7
    夏休み、征人は息子の加奈太を誘い、故郷の島にやってきた。征人はたちまち30年前の日々に引き戻され、加奈太はキャンプに参加する。飛び込みに熱中し、ケンカで殴り合い、自意識を持てあまし、初恋に身を焦がし、友情を知り、身近な死に直面する……。思春期の少年が、心身すべてで感じとったものを余すことなく描いた成長物語。
  • 学園×封鎖
    -
    ある昼下がり、平和な高校がテロリストに占拠された。テロリストたちは謎の生物兵器を所持しており、重傷を負ったテロリストの女リーダー、鬼灯は、生物兵器のウィルスを自らの体に注射させた。 それは、自衛隊すら侵入を躊躇させる危険なものだった――テロリストと生徒たちによる、命がけの戦いが始まった!! E☆エブリスタ発、大人気学園サバイバル。
  • ひとたびバイクに ツーリングを愛する者たちへ
    5.0
    涙の再会、微笑ましいスレ違い、喜びの因縁……。バイクとツーリングを通して描かれる人間模様、人(ひと)が旅(たび)する意味と人情の機微を掬い上げる珠玉の短編集。単行本未収録の7編を文庫化に際し追加収録。
  • リップステイン
    3.5
    ここ渋谷で“悪意”と戦っている――。行人が出会った制服姿の香砂はそう言った。彼女は世間を震撼させる連続事件現場に必ず現れることから、刑事に追われていた。 “悪意”とは何なのか? 香砂の目的は? 学生の行人と少女を追う刑事。二つの追跡行はやがて交錯し、衝撃の結末へと至る。青春ミステリー・サスペンスの傑作!
  • ドクムシ
    3.0
    7人の男女が目覚めたのは、封鎖された廃校だった。そこにあるのは7日間をカウントダウンする電光掲示板と土鍋、そして肉切り包丁。7日間生き残れば全員解放されるのか? それとも最後の一人になるまで終わらないのか……蠱毒とは、器の中に毒虫を入れて食い合いをさせる呪術の儀式のこと。2016年4月に映画化もした。
  • LOOP THE LOOP 飽食の館(上)
    -
    1~2巻605円 (税込)
    『望んだ物が何でも手に入る』という不思議な館に囚われた12人の男女。互いを「家族」と呼び、仲良く暮らす彼らだが、そんな平穏な日々は一人の「家族」の死によって終わりを迎える。膨らむ猜疑心。増えていく犠牲者。犯人は誰なのか、事件の真相は? 【究極の飽和状態】が生み出す、惨劇と絆の物語が幕を開ける。三度の舞台化&200万超DLの人気ミステリー・サスペンスゲーム、待望の小説化! ※Kate書下ろしの新作特典エピソード「revolver -藍川拓都の場合-」が遊べる開錠パスワードも収録されています。
  • できそこないの世界でおれたちは
    3.9
    1巻1,232円 (税込)
    パンク歌手として世に蔓延る嘘や欺瞞と闘った日々も今は昔。40代半ばとなった吉永は、下請けコピーライターとして、養育費の支払いに四苦八苦する毎日だ。ある日、今や紅白歌合戦に出場するほど出世(堕落?)したかつての相棒から久々に電話がかかってきて――。たとえ中年と呼ばれる歳になっても未熟さと決別できない、すべてのできそこないたちに送る、永遠の青春小説。
  • ステイ・ゴールド
    -
    1巻1,320円 (税込)
    男はなぜ、刑事をやめたのか。そしてなぜ、犯罪に手を染めたのか――。大型輸送トラックの荷を強奪するために集まった男たち。その中に、ある出来事がきっかけで警察をやめ、姿を消した刑事がいた。そしてその刑事の相棒は、彼を探し続けていた。二人の刑事を軸に、犯罪とそれにまつわる人間ドラマを濃厚に活写したミステリー。『晩夏光』『枯野光』で、香港の暗黒社会に住む男たちの熱い姿を描いた著者が、故郷・京都を舞台にして紡ぐ、愛と友情の物語。
  • 海辺の週刊大衆
    3.5
    無人島に週刊大衆しかない!――テレビもない、ラジオもない、車は一切走ってない。あの村より何もない場所。ここは無人島。茫洋と広がる海辺に取り残された男がひとり。傍らには、何故だか“キング・オブ・週刊誌”の『週刊大衆』が一冊。“無気力文学”の鬼才が描く、徹底的に何も起きないサバイバル小説。カンカンと照りつける太陽の光と、『週刊大衆』の表紙の煌びやかな色彩の果てに、彼は何をみるのか。又吉直樹氏主演によるまさかの映画化で奇跡の文庫化。
  • 十津川警部 捜査行 東海道殺人エクスプレス
    3.5
    京浜運河に面した鶴見線の駅から出られないことや、真下に海面が見えることでも知られる海芝浦でデートを楽しむ若いカップル。そのカップルに悲劇が起きる。女性が絞殺死体で発見された。被害者には殺害されるような事情は見当たらず、十津川警部と亀井刑事は、別の事件との関連に着目し、巻き込まれた被害者の恨みを晴らす。
  • 呪い殺しの村
    3.5
    東北の寒村・不亡村に、古くから伝わる「三つの奇跡」。調査に訪れた探偵の海老原浩一は、術を操る糸瀬家に翻弄される。一方、「奇跡」と同時刻に、東京で不可解な連続殺人が発生。警視庁捜査一課の鴻上心が捜査にあたる。被害者には不亡村との繋がりがあった。海老原は鴻上とともに、怨念渦巻く村の歴史と謎の解明に挑むのだが……。
  • 義経暗殺
    4.8
    1189年、兄頼朝に追い詰められ、平泉に逃げ込んだ義経。頼朝の圧力を受けて、奥州藤原氏・泰衡が衣川で義経を討ち取ったというのが歴史の定説である――しかし、この物語は通説を覆し、義経が妻子とともに自害したところから始まる。ただ、自害とするには現場の状況、義経の心理面などを洞察すれば不自然なことも多い……この謎に「吾妻鏡」に驚異の博覧強記としてその名が上がる、“頭脳の人”清原実俊が挑む。中級の文官である実俊だが、たとえ泰衡相手でも、強気の姿勢を崩さない豪放な性格である。それを苦心して諫めているのが従者の葛丸(男装しているが、実は女性)。泰衡、頼朝の刺客、弁慶、藤原一族。実俊がさまざまな“容疑者”を調べ、推理していく、傑作歴史ミステリー小説。
  • 探偵・竹花 帰り来ぬ青春
    -
    竹花のパリ時代の旧友で、有名作家の国分英二郎の遺体が軽井沢の別荘で発見された。警察は自殺と決めつけ、事件とはならなかったが、竹花は現場の状況に違和感を感じた。やはり自殺を疑う国分の娘・麗子の依頼で調査を開始した竹花だったが、事態は意外な展開に!
  • 我が心の底の光
    3.8
    母は死に、父は人殺し、そんな峰岸晄は暗い少年時代を送っていた。孤独の闇の中で、晄が向かう先は――。八〇年代のこの国に生を享けながら、豊かさとは無縁に飢えて育ち、感情を殺して生きる晄の、心の底に差す光は何なのか? 全編を覆う「無温の世界」。身を震わせるラストの衝撃! 胸を撃ち抜く傑作長編!
  • 幻霙
    3.4
    同棲している彼女・桃里に、連続殺人犯と似ているといわれたことから、蒼太の日常に変化が訪れる。その変化は、ふたりの関係をゆっくりと蝕んでいく。――回想によって徐々に明かされる蒼太の過去。それは読む者の心を鷲掴みにする。『凍花』がベストセラーとなった著者の長編ミステリー。
  • 棟居刑事の見知らぬ旅人
    -
    自衛隊第1空挺団OBで、現在は代行業を営む降矢浩季のもとを学生時代の恋人・優子が訪ねてきた。妹の真美子が失踪し、その捜索を依頼しにきたのだ。真美子のマンションを調べた降矢は、彼女が「特殊接待」の仕事に就いていたらしいこと、さらには恋仲だったホストまで突如姿を消していることを掴む。折しも、某国軍事政権ナンバーツーが来日中に急死。二人の失踪はその死と関係しているのか? 降矢は事件の陰に招聘元の八紘商行と、暴力団・笠松興業が潜んでいるのに気づく。
  • ぱらっぱフーガ
    4.0
    1巻583円 (税込)
    有人と風香は中学の吹奏楽部でアルトサックスを吹く恋人同士。高校でも共に全国を目指そうと、名門・旺華高校を揃って受験した。が、有人がまさかの不合格、吹奏楽部がない羽修館学園に進学する羽目に……。一方、風香は全国大会金賞常連の名門の洗礼を入学早々に浴びてしまう。前途多難な恋と吹奏楽への情熱をハートフルにコミカルに奏でた青春組曲。
  • 紙一重 陸の孤島の司法書士事件簿
    3.0
    日本一の過疎の村に引越してきた、若き司法書士の久我原。古民家で開業した彼の事務所に、村人たちのやっかいな依頼が舞い込む。戸籍をたぐりながら、美しき依頼人の家に隠されていた過去の事件をあぶりだす「遠田の蛙」(第32回小説推理新人賞受賞作)をはじめ全6編を収録。現役の司法書士が描く、法律&人情ミステリーの新境地! 『ゼロワン』改題
  • 困った作家たち 編集者桜木由子の事件簿
    3.3
    とある出版社の文芸編集者・桜木の担当する作家は問題児ばかり!? ミステリー作家のもとに一通の手紙が届く。「あなたの作品は盗用したものだ、トリックは――」。告発文を読んで真っ青になる作家。なんとか作家を信じたい桜木だったが……。作家たちが引き起こし、あるいは巻き込まれる事件を、見た目は優男だが腕は確かな探偵の鶴巻と担当編集者の桜木が解決していく! 6編の短編と5編のショートショートを収録した連作短編集。
  • 十津川警部 湘南アイデンティティ
    5.0
    湘南に住む30代でエリート五人の男たちに、一夜同棲契約という奇妙な提案をする女性、小早川恵が現れた。そのひとりで、ベンチャー企業の社長岸川の女性秘書が殺害された。捜査に乗り出した十津川警部の元に、小早川恵と五人の男たちの関係を書いた手紙や写真が届いた。十津川は男たちのなかに犯人がいると判断し、捜査の網を絞っていく。
  • 舎人の部屋
    4.0
    過食嘔吐を繰り返す小説家志望の自称モデル・宮島弥生を描いた、花村萬月の超問題作『浄夜』。その作品の登場人物だった舎人憲夫の“M”を描いた本作は、虚構と実像のあわいを行き来する哲学的小説でもある。
  • 奇跡の人 The Miracle Worker
    4.3
    盲目で、耳が聞こえず、口も利けない少女が弘前の旧家にいるという。明治二十年、教育係として招かれた去場安は、その少女、介良れんに出会った。大きな苦難を背負った少女と、人間の可能性を信じて彼女の教育に献身する女教師、ふたりの長い闘いがはじまった――。『楽園のカンヴァス』『暗幕のゲルニカ』の著者、渾身の感動傑作!
  • ワースト・インプレッション 刑事・理恩と拾得の事件簿
    -
    始末書を乱発している若き刑事・畑山理恩。捜査本部長に減らず口を叩いたり、異常な食い意地で騒動を起こしたり、出かけるたびに迷子になったり……。だが推理だけは超一流! 理恩をバカ扱いする部下の寒山拾得とともに、4つの難事件に立ち向かう。笑いはたっぷり、謎解きはしっかりのコミカル・ポリス・ストーリー!
  • 父と子の旅路
    4.1
    青年弁護士・祐介のもとに難題がまわってきた。その難題とは、自分の両親を惨殺した死刑囚の再審を担当して欲しいという酷い依頼だった。悩み苦しんだ末、祐介はひとつの結論をだした・・・。法廷ミステリーの第一人者が新境地を拓いた意欲作の文庫化!! ※TVドラマ『家族の旅路 家族を殺された男と殺した男』(フジテレビ系全国ネット「オトナの土ドラ」枠/東海テレビ開局60周年記念作品/2018年2月~/全8話予定)の原作本です。本作を原作としたドラマは、滝沢秀明・遠藤憲一・谷村美月など豪華キャストの熱演が話題の心揺さぶられる作品。原作と共に必見です!
  • 夕焼けのかなた
    -
    1巻594円 (税込)
    外との接触を拒むかのように、町の入り口に位置する「峠」。就職し赴任したひなびた町で、閉塞感に包まれながら、若き日々を過ごした男は、久方ぶりに町を訪れた際に、「峠」で不思議な感覚にとらわれる――長年活躍し、齢八十を超えた現在も健筆を振るう著者の自伝的要素を含む「峠」ほか、人生の夕焼けを生きる者たちの存念や悲哀を物語に綴った、渾身の書き下ろし短編集。
  • 神坐す山の物語
    4.1
    奥多摩の御嶽山にある神官屋敷で物語られる、怪談めいた夜語り。著者が少年の頃、伯母から聞かされたのは、怖いけれど惹きこまれる話ばかりだった。切なさにほろりと涙が出る浅田版遠野物語ともいうべき御嶽山物語。
  • 新鮮 THE どんでん返し
    3.4
    ※この商品は、一部の作品が固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、その作品のみ文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 浦島太郎が龍宮城に来てみれば、待つのは密室殺人? ネット社会、刑期を終えた男の名は半永久的に残る現実が。捜査会議後の刑事たち。会話の中に、事件解決のさらなる大展開あり。シンガポールで新婚旅行、二組の男女の心理が交錯したすえに……。トロフィー凶器の殺人に、ミステリ史上前代未聞の仕掛けが! 包丁研ぎが巧みな女のもとに昔の男が訪れ、切れた二人の関係は一転し……。六編のどんでん返しが、あなたを夢中にさせる。 ※六編の作品中、『筋肉事件/四人目の』(似鳥鶏)のみ、作品の性質を鑑みて区切りごとに画像化してあります。あらかじめご了承ください。
  • 時給三○○円の死神
    4.2
    1巻572円 (税込)
    「それじゃあキミを死神として採用するね」 ある日、高校生の佐倉真司は同級生の花森雪希から「死神」のアルバイトに誘われる。曰く「死神」の仕事とは、成仏できずにこの世に残る「死者」の未練をはらし、あの世へと見送ることらしい。あまりに現実離れした話に、不審を抱く佐倉。しかし、「最後まで勤め上げれば、どんな願いも叶えてもらえる」という話を聞き、半信半疑のまま死神のアルバイトを始めることとなり――。初恋相手の幼馴染、出産直後の母親、虐待を受ける子ども……様々な死者が抱える、切なすぎる未練、願いとは――。暖かな涙が止まらない、ヒューマンストーリー。
  • シュレーダーの階段
    3.0
    突然誘拐され、窓のない部屋に閉じ込められたうえ、解かないと脱出できないという難解なゲームをつきつけられた加奈美。一方、いじめを受けている中学生のそらいちは、ひょんなきっかけから姉の部屋に忍び込むことになり、そこで隠しカメラを見つける……。一見、無関係に見えるこの二つの話は、ラストで思わぬかたちで繋がっていく。それはまるで、見方によって違うものが見えてくる錯視「シュレーダーの階段」のようである。「脱出」と「侵入」を描く長編サスペンス!
  • 放課後に死者は戻る
    3.5
    病院で目が覚めると、冴えないオタクだった僕の見た目は、イケメンの姿に変わっていた。そうだ、教室の机に入れられた手紙で呼び出され、僕は誰かに崖から突き落とされたのだった……助けに入ったイケメンと一緒に。退院した僕は、元いたクラスに転校生として潜入した。一体、誰が僕を殺したのか? 僕は、僕を殺したクラスメイト探しを始める――。『暗黒女子』映画化で話題の著者による、切なさと驚きに満ちたラストが待つ傑作青春ミステリー!
  • 十津川警部 修善寺わが愛と死
    -
    元・六国デパート副社長秘書の十文字多恵子が自宅マンションで絞殺された。十津川警部は、被害者の分不相応な豪華マンションでの暮らしに不審を抱くとともに、多恵子が書いた「修善寺わが愛と死」という小説に興味を持った。その小説は、鎌倉幕府三代の興亡にことよせて、社長が次々交代している六国デパートのお家騒動を描いているようだった。十津川は、事件の背後にうごめく闇を追い始めた。
  • 小説 DESTINY 鎌倉ものがたり
    5.0
    西岸良平の人気ロングセラーコミック、古都・鎌倉のファンタジーロマン『鎌倉ものがたり』が待望の実写化! 『ALWAYS  三丁目の夕日』チームが贈る、時空を超えた冒険ファンタジー映画『DESTINY 鎌倉ものがたり』。監督・脚本・VFX山崎貴、2017年12月9日より全国東宝系で公開。話題映画の小説版。
  • 3時のアッコちゃん
    3.9
    「アッコちゃんシリーズ」第二弾、待望の文庫化! 澤田三智子は高潮物産の契約社員として、シャンパンのキャンペーン企画チームに入っているが、会議は停滞してうまくいかない。そこに現れたのが黒川敦子女史、懐かしのアッコさんだった。イギリスでティーについて学んできたというアッコさんが、お茶とお菓子で会議の進行を激変させていき――!?表題作ほか、「メトロのアッコちゃん」「シュシュと猪」「梅田駅アンダーワールド」を含む全4編を収録。
  • 乙霧村の七人
    3.5
    かつて乙霧村で、戸川稔という男に一家五人が殺されるという凄惨な事件が起きた。あれから二十二年──この事件を題材に『乙霧村の惨劇』という作品を書いた泉蓮が顧問を務める大学の文学サークルのメンバー六人がこの村を訪ねる。事件当時と同じ豪雨の中、彼らは斧を持った大男に襲われる。閉ざされた集落で一体何が起きたのか!? 戦慄のホラー・サスペンス!
  • LIFE
    -
    幼い頃から共にボールを蹴ってきた修平、文雄、靖春の三人の人生は、高校三年のインターハイでのひとつのプレイをきっかけに一転する。――22年後、現役のプロサッカー選手として未だ戦い続ける修平の前に文雄が姿を現したことに、警察官となった靖春は警戒を強める。文雄はサッカー賭博をシノギにしており、中国の黒社会との付き合いも噂される捜査対象者だった。修平のキャリアを守るため、文雄を調べ始めた靖春は、やがて、22年前に端を発する殺人事件に辿り着く――。逃れられない過去に苦しみながらも、人生に立ち向かう男たちを描いた激情と慟哭のクライムノベル。
  • プロパガンダゲーム
    3.9
    「君たちには、この戦争を正しいと思わせてほしい。そのための手段は問わない」大手広告代理店「電央堂」の就職試験を勝ちあがった大学生8名。彼らに課された最終選考の課題は、宣伝によって仮想国家の国民を戦争に導けるかどうかを競うゲームだった。勝敗の行方やいかに、そしてこの最終選考の真の目的とは?――先の読めないゲーム展開と衝撃のラストが、宣伝広告の本質、ネット社会における民主主義とはなにかを読者に問いかける。アマゾン電子書籍の人気作を大幅改稿した完全版!
  • 十津川警部 欲望の街 東京
    -
    警視庁内の仮眠室で、十津川警部の部下である長谷川刑事が拳銃自殺をした。長谷川刑事の奥さんから遺書を見せられた十津川は、戸惑いを隠せなかった。しらない間にベテラン刑事を追い詰めていたのか……。自責の念にかられた十津川の姿に、亀井刑事が行動を起こした。
  • 猫が足りない
    3.3
    スポーツクラブに入会した知章は、近隣で起きた猫虐待について調べてほしいと会員たちから頼まれる。探ってみると、思いもよらぬ事実が。真相究明に一役買ったのは、四元さんという女性だった。その後、猫がらみで騒動を引き起こす彼女に振り回されてばかりの知章。巻き込まれ型ミステリーに、新たな味わいの傑作誕生!
  • 俳句でつくる小説工房
    4.0
    1巻1,232円 (税込)
    世界一短い詩のかたち・俳句と、世界一短い小説のかたち・ショートショートが、世界初のコラボレーション! 読者から寄せられた3000を超える句を俳人の堀本裕樹氏が選句し、選評を加えた上でショートショート作家の田丸雅智氏が小説化。WEB上で読者と言葉のプロが一緒になって物語を生み出した文芸史上最先端の試みを一冊に!
  • 松本清張ジャンル別作品集 : 1 武将列伝
    4.3
    1~6巻539~594円 (税込)
    著者が著した膨大な数の短編を、ジャンル別に集めた文庫オリジナル作品集。全6巻。第1巻は主に戦国武将を描いた作品10編を収録した「武将列伝」。毛利元就・足利義昭・伊東祐義・丹羽長秀・柳生一族……。いずれも人間の心理を深く描いた著者ならでは作品集。
  • リーマン、教祖に挑む
    4.0
    寂れた団地で急速に広がる新宗教〈ゆかり〉。大企業スザクのエリートである六三志は、自社の顧客を守るため、教団潰しを命じられた。ところが若き教祖・禅祐は、宗教を使って金儲けをたくらむ頭脳派で、六三志の告発をかわす。教団の発展か滅亡か――住民の支持を得るのはどちらか、激しい心理戦が始まった!(『もう教祖しかない!』改題)
  • 棟居刑事の永遠の狩人
    -
    戦場カメラマンの大城は、留守中に妻子を惨殺されたことで生きる気力を失い熱海に隠棲したが、隣人の芝田から、千種という少女を彼が属している組織の本部がある金沢までエスコートするよう依頼される。救命組織ライフリンクの活動に共鳴した大城は金沢に滞在するが、スタッフの樽井がヤセの断崖下の海で死体で発見される。一方、警視庁捜査一課の棟居は、捜査本部が解散した後も大城の妻子が殺害された事件が気にかかっていた。
  • 二千七百の夏と冬 : 上
    3.7
    1~2巻572円 (税込)
    ダム建設工事の作業中に、縄文人男性と弥生人女性の人骨が発見された。二体はしっかりと手を重ね、互いに顔を向け合った姿であった。三千年近く前、この男女にいったいどんなドラマがあったのか? 新聞記者の佐藤香椰は次第にこの謎にのめりこんでいく――。時代のうねりに翻弄された悠久の愛の物語。
  • きっと嫌われてしまうのに
    3.8
    1巻1,144円 (税込)
    高校入学後、充はユキちゃんにひとめぼれした。それまで遊び人キャラだったが、人が変わったように彼女を前にするとまともに話すことも出来なくなってしまう。しかし、周りから「ストーカー」扱いされるほどの猛アタックの末、二人は付き合うことになった。しかし、ふとした瞬間ユキちゃんは寂しそうな無気力なような表情を見せる。彼女にはある秘密があった――。高校生にふりかかる残酷な現実。最終章で世界が一転する二度読み必至のどんでん返し!
  • 十津川警部 浜名湖 愛と歴史
    -
    カメラマンの柳下久美子が代田橋の自宅マンションで何者かに殺害されていた。被害者は浜名湖にまつわる終戦の日の出来事を取材していた。その当時の資料を持っているという野中誠太郎の名刺が発見され、十津川と亀井は野中に会いに浜松へ向かった。そこで、終戦の日に起きたさまざまな出来事や秘話をきき、十津川警部が70年の時をへて明かされる真実を暴く。
  • スマート泥棒
    3.0
    ひとりの女性のモノローグから物語は始まる。登場人物が繋がっていく複雑な人間関係と、一章ごとに増えていく相関図は、一度読んだらもう一度読みたくなる。みずみずしい筆致で描く、パズルのような群像劇。第35回小説推理新人賞受賞。選考委員をうならせたデビュー作!
  • ミッドナイト・サン
    5.0
    市民楽団のヴァイオリニスト・宇田川匠は同じパートの涌井朱音と懇意になり、ある夜に19世紀メキシコで起きた「死者の日」の出来事を語り出した。それは人の血を吸い、能力を奪い、永遠に生きる<夜の種族(ナイト・ブリード)>が人間の女に恋をする物語だった。東京とメキシコ――千年の時を超えて交錯する二つの物語の結末は幸せか、破滅か……。魂を揺さぶる幻想ミステリー。
  • 決断
    4.0
    銀座ホステス絞殺事件で、担当検事の江木秀哉は捜査に関しての疑問を刑事たちに呈したものの、彼の話に耳を傾けたのは高須刑事だけだった。くしくも高須は、二十年前、秀哉の父・秀蔵とともに、迷宮入りしたある殺人事件の捜査にあたったことがある。秀蔵は余命半年の診断をうけ、今は病床にあった。一見無関係なふたつの事件が絡み合っていく……。
  • ウツボカズラの夢
    3.6
    斉藤未芙由は長野から上京する。亡くなった母の従姉妹の家に住み込み、家事の手伝いをしながら毎日を過ごす。団体職員の父、専業主婦の母、大学生の長男、高校生の長女が暮らすその家、鹿島田家の日常を未芙由の静かな視点で描く。
  • 横須賀ブロークンアロー : 上
    -
    1~2巻814円 (税込)
    「小説推理」で62回にわたり連載されたエンターテインメントが文庫オリジナルで登場!「ブロークンアロー」とは重大な核兵器の事故のことを指す米軍の符牒。――福島から高校卒業と同時に上京し、今は横須賀で車両整備の仕事をする28歳の江井(えねい)徹は横須賀の地下壕で旧日本軍の戦闘機の破片を拾う。それがネットオークションで高値で落札されたことから、俄然「お宝探し」に興味を持つ。しかし、江井は気付いていなかった。それがどんなに危険なことかを。立ち入り禁止区域の周辺をうろつく江井を、正体不明の連中が襲い始める。当初は警告ふうだったものが、次第に過激になり――。
  • 煩悩の子
    3.3
    桐生極、小学五年生。膨らみはじめたココロと身体に翻弄され進むは、大人への階段か? いや、それとも――。世界と向き合いはじめた少女の瑞々しい感性を、シニカルなユーモアで描いた青春小説。
  • 生き直し
    -
    この感覚、きっと覚えておいでだろう。誰もが否応なしに放り込まれた、小中学校の友達同士のパワーバランス。一瞬の油断もならず、発言には細心の注意を払い、自分のポジションを確保するのに汲々とする――。子供といえど、毎日戦っているのだ。優等生の相原真帆は、ある事件をもとに“最下層”の境遇に陥る。転校先では、同じことを繰り返したくない。孤高とも言える幼き真帆の背筋の伸びた姿勢が胸を打つ、問題作にして傑作がここに。
  • リバース
    4.0
    知能犯と対峙する警視庁捜査二課を描いた『ナンバー』『トラップ』につづくシリーズ第三弾は、これまで以上に「決して許してはいけない犯罪」を描く。狡猾な犯人、リアルでディープな捜査、そして、犯人逮捕に静かに闘志を燃やす心熱き刑事の姿をもれなく活写。張られた伏線が回収された時のカタルシスもたっぷりの警察小説。
  • 誉生の証明
    -
    スキーバスのダム転落事故から生還した四人の男女は、八ヶ岳の山荘で共同生活を始めた。名誉ある余生を送ろうと、山荘は「誉生荘」と名づけられた。ところが、近隣に新興宗教の施設が建設され立ち退きを要求される。さらには、迷彩服を着た正体不明の集団や暴力団の影がちらつき、夜間に銃声も聞こえるようになる。彼らは、人生の誇りを賭けて敢然と立ち向かう。
  • 密偵手嶋眞十郎 幻視ロマネスク
    3.5
    1巻1,320円 (税込)
    第一次世界大戦後の日本国内に、極秘で設置されていた保安局六課。いわゆるスパイとして、国内の防諜活動を行っていた。自らの分身を他者に見せることができる特殊能力の持ち主・手嶋はその一員として活動している。ある事件をきっかけに、手嶋らが目を付けたのは陸軍の武器密売疑惑。しかし、真相を突きとめようとすればするほど、何者かが手嶋らを阻む。事件の裏には、想像を超える真実が隠されていた。ノンストップスパイアクション!
  • 清く正しく、殺人者<新装版>
    3.0
    T・Hコーディネート社長の氷川呈一は、かつて裏組織の腕利きの掃除人、すなわち殺し屋だった。ある事件をきっかけに足を洗ったが、愛娘の沙織の周囲でおかしな出来事が起こり始める。カミソリを仕込んだ花束が贈られたり、ドーベルマンに追いかけられたり……。過去からの影が次第に氷川親娘に忍び寄る。傑作長編ミステリーが装いも新たに登場!
  • ケモノの城
    4.0
    17歳の少女が自ら警察に保護を求めてきた。その背景を探る刑事に鑑識から報告が入る。少女が生活していたマンションの浴室から、大量の血痕が見つかったのだった。やがて、同じ部屋で暮らしていた女も警察に保護される。2人は事情聴取に応じるが、その内容は食い違う。――圧倒的な描写力で描く事件は、小説でしか説明する術をもたない。単行本刊行時に大反響を呼んだ、著者の新しいステージを告げる問題作にして衝撃作がいよいよ文庫に!
  • むすびや
    3.3
    1巻495円 (税込)
    就職活動で全敗し、家業のおむすび屋を手伝うことになった結。実家の商売に子供の頃からコンプレックスを抱いてきた結だが、おむすびに実直に向き合う両親の姿を目の当たりにし、徐々に気持ちが変わってゆく。亡き祖母が「結」という名前に込めたある想いも、前途を温かく照らし出す――。一人の青年の新たな出発を描いた成長物語。
  • トラップ
    3.5
    知能犯と対峙する警視庁捜査二課の若手刑事・西澤を描いた前著『ナンバー』からつづく物語。経験をつみ、成長した西澤が新たな事件にのぞむ! 犯罪者の心理や犯罪の手口、捜査にかける警察官の思いなど、リアルでディープな描写が生きる警察小説。
  • 国境の南<新装版>
    4.0
    来日中のアメリカ副大統領が日本人夫婦を射殺し、その住居に立て籠もった。事態を大きくしたくないアメリカと日本は、現場を<アメリカ大使館別館>とし副大統領逮捕をなんとか避ける。隣接するアパート・花園荘の住民は、自宅を出入りするにもパスポートが必要となってしまった。もちろん、なぜ別館が設置されたのかは、一般人には知らされていない。アパートの住民で、フリーライターでシングルマザーの緑川弥生は、わけありの<別館>について探ろうとするが――。
  • 終の日までの
    4.2
    1巻539円 (税込)
    母が他界した五年後に、独り暮らしの父が亡くなった。納骨を済ませ子供たちは実家に集まり、ぽつりぽつりと両親の想い出話をする。遺品整理を始めたところ、父は意外なものを遺していた。そして初めて父の家族に対する想いを知るのであった(「月の庭」より)。それぞれの「人生の閉じ方」を描く終活短編集。
  • 本日、職業選択の自由が奪われました
    3.8
    2024年、政府は新たに「雇用安定化法」を制定。国家が国民の就職先を管理することとなった。結果、就職活動は全面廃止、失業率やニート問題は改善されたものの、国民は職業選択の自由を失った。それから数年後、山田康太は緊張した面持ちで学校の卒業式に出席していた。これから自分が働く就職先が決定するためだ。調理師の仕事を希望する康太。しかし、康太の就職先はブラック企業の営業職に決まってしまい――。職業選択の自由を奪われた社会で、本当に就きたい「仕事」を求め孤軍奮闘!? 働く人ならみんな共感の、スカっとできて最後は泣ける、お仕事応援ドラマ!
  • 十津川警部 愛憎の街 東京
    3.0
    帰宅途中の十津川は、女性が車で猫を轢くのを目撃した。翌日テレビを見ていると、その女性、デザイナーの林田ひろ子が出演していた。そこへ、多摩川で殺人事件が発生したとの報せが入り、十津川班が捜査に当たる。被害者は銀座のクラブママ。容疑者として、被害者のスポンサーで不動産会社の社長があがるが、アリバイが成立。だが、社長の女性関係を調べると、林田ひろ子が浮上した……!!
  • 君の膵臓をたべたい
    4.5
    ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それは、クラスメイトである山内桜良が密かに綴っていた日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて――。読後、きっとこのタイトルに涙する。デビュー作にして2016年本屋大賞・堂々の第2位に輝いた話題作、待望の文庫化。累計250万部突破のベストセラー!
  • ばんちゃんがいた
    3.5
    大晦日の夜、親友のばんちゃんが死んだ。以来、俺はクラスで喋らなくなった。そんな態度がうざいという裏掲示板の書き込みをきっかけに、刃のような言葉が行き交う。あの夜、ばんちゃんに対して俺が密かに計画していたことは、誰も知らない――。表裏一体の2編から立ち上がる、未熟な魂のあやうさときらめき。
  • キッド・ザ・ラビット ナイト・オブ・ザ・ホッピング・デッド
    4.0
    キッド・ラビットが昏睡から目覚めると辺りには人っ子ひとり――というか、兎っ子一匹いなかった。そう、ぼくたちは人間じゃない。兎だ。人間たちはまだ気づいていないけど、兎社会を脅かす大事件が勃発した。死者が甦り生者を襲ってむしゃむしゃ喰っているんだ。いまや森はホッピング・デッドどもの天下で、この兎史上最悪の状況を終わらせるには、死の山に棲む人喰い熊を狩らなければいけないという魔女ラビットのお告げなんだが……いったいなんてこった! 直木賞作家が贈るスラップスティック兎ゾンビ小説。
  • デッドエンド
    4.4
    笠原武大は、妻を殺害した罪で無期懲役で服役している。だが、彼は一日も早く刑務所を出ると決意していた。たとえどんな手を使ってでも。綿密な計画を練り、数十台のカメラの監視をかいくぐって、笠原は高さ三・五メートルの塀を越えた。大胆な動きで警察の追手を躱しながら、「あるもの」を手に入れ北を目指す笠原。しかし、そんな彼に自分の娘が誘拐されたというニュースが飛び込んでくる。
  • 十津川警部 推理行
    -
    渋谷のラブホテル街で、下着姿の女の転落遺体が発見された。警察は殺人事件として渋谷警察署に捜査本部を設置、十津川が捜査の指揮を任された。被害者と一夜をともにした男を容疑者として尋問するが、その供述内容には疑問が多かった。事件の鍵は被害者にありと睨んだ十津川は身辺捜査に重点を置いたが、新たな殺人事件が!? 短編集。
  • 鏡よ、鏡
    3.0
    莉南と英理子は化粧品会社の美容部員。愛想がよく、コミュニケーション力に長けた莉南。自分の価値観を優先し、上っ面の付き合いを嫌う英理子。対照的な二人は自分にないものを持った相手に惹かれ、親交を深める。だが、あることを機に英理子は会社側と対立する。そのとき莉南は――。現代を生きる女性二人の友情と決断の物語。
  • たった、それだけ
    3.9
    何があっても変わらずに、笑っている。あの人はそんな“冷たい”人だった――。社命で携わった仕事に贈賄の容疑がかかり、失踪した望月正幸。正幸の浮気相手、妻、娘。変わることを余儀なくされた人たちの思いは。希望は訪れるのか。一言一句にいたるまで確かな手によって掬い取られた詞藻豊かな連作短編集。繊細にして力強い心情描写は至高の域ともいうべき。『羊と鋼の森』と時を同じくして書かれた傑作、待望の文庫化!
  • 氷の秒針
    3.3
    平成7年に社長一家惨殺事件と主婦強姦殺人事件が長野県で起きた。15年後、事件発生3ヶ月の違いが両者の明暗を分ける。一方は時効が成立してしまったが、もう一方は公訴時効廃止によって永久に犯人を追及できることになったのだ。両遺族の苦しみは交錯し、運命のいたずらが新たな悲劇を呼ぶ! 奪われた者の怒りと悲痛、そして切なる思いが胸を刺す、迫真のミステリー!
  • 狂犬
    5.0
    愛する妻子を惨殺した凶悪犯、永倉を七年間追い続ける警視庁強行犯担当刑事・神条俊輔。復讐に燃える不死身の肉体を駆使し、逮捕のためなら手段を選ばぬ非情な神条は裏社会で「狂犬」と恐れられている。そしてついに、神条は永倉一味が沖縄に潜伏中との情報を掴む。だがそれは、さらなる血の雨の前触れに過ぎなかった。ハードアクションの旗手がぶっぱなす、超ド級の快作!
  • 終幕のゆくえ
    -
    1巻583円 (税込)
    六七歳の柴田一郎は、独り暮らしの無聊を慰めるべく、自分史を書きはじめるのだが(「自分史」)。病院帰りに立ち寄ったビルの名店街で渡された腕時計のようなものは、自分がどのくらい嫌われているかわかるというアイテムだった(「嫌われ度メーター」)など、人生の黄昏時を迎えた者たちに訪れる奇妙であやしい出来事。全編書き下ろしで贈る、珠玉の二十の物語。
  • 雨の日のきみに恋をして
    4.0
    二匹の猫の世話を条件に叔母のマンションに引っ越したぼくは、ある雨の夜、部屋で女性の声を聞いた。「わたしは幽霊です」と言う彼女は、自分を殺した人を捜してほしいという。次々と真相が明らかになるなか、ぼくはいつしか、雨の日にしか現れない彼女に恋をしていた。そして、すべての謎が明らかになったとき――奇跡の恋を描いた感動のラブストーリー。(旧題『雨恋』)
  • 十津川警部 捜査行 殺意を運ぶリゾート特急
    -
    奥多摩の渓流でカメラマンの村田の死体が発見された。西多摩署に捜査本部が置かれ、十津川警部が捜査に当たることになった。被害者の村田は、蔵王の御釜で撮影した10枚の写真に殺人事件の匂いをかぎ取り、大学の同窓生の日下刑事に相談していた。報告を受けていた十津川警部は、山形県警にダイバーを使った御釜の捜索を依頼したが……!?
  • ゲストハウス八百万へようこそ
    3.0
    祖父から譲り受けた古民家を改造し、外国人旅行者向けのゲストハウス「八百万(やおよろず)」を開業した元バックパッカーの安堂美香。オープンから九カ月。同僚の亮介、ミシェル、そして宿のマスコットである柴犬のヤタローとともにおくる、外国人ゲストとの楽しくもドタバタな毎日とは――。 外国人ならではの視点で、日本のいいところを再発見! 和の温かさに触れる物語。
  • あなたの人生、片づけます
    4.0
    社内不倫に疲れた30代OL、妻に先立たれた老人、子供に見捨てられた資産家老女、ある一部屋だけを掃除する汚部屋主婦……。『部屋を片づけられない人間は、心に問題がある』と考えている片づけ屋・大庭十萬里は、原因を探りながら手助けをしていく。この本を読んだら、きっとあなたも部屋を片づけたくなる!

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